就職活動の何が怖いのか|”他者評価”をキーワードに考察してみた

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最終更新日:2023年10月30日

就職活動の何が怖いのか|”他者評価”をキーワードに考察してみた

就職活動においては、「自己評価の高い・低いが内定先に大きく影響する」と考えられます。(中略)多くの学生が学歴や学生時代の経験といったスペック部分に注目していますが、意外にも就職活動を大きく左右しているのは自己評価の高さなのではないかと思っています。
参考:【就職活動を左右する自己評価】自己評価の高さは内定先に影響するのか?

こんにちは20卒の慶應生です。

就職活動において自己評価の高さは内定獲得に大きな影響を与えます。unistyleでも過去には自己評価の高さと内定獲得の関係について考察をしてきました。

とはいえ、 誰もが常に自己評価が高い状態で就職活動に挑めるかというとそうではなく、時には押しつぶされそうな不安と闘いながら就職活動を乗り越えていくのではないでしょうか。

ところで、なぜ就職活動に対して不安・怖いと思うのでしょうか。不安の原因が明確でありかつ、不安に対する明確な解決策があれば就職活動も気楽に乗り越えられるはずです。

筆者自身も「超」がつくほど就職活動に対して不安や心配を抱いて過ごしていました。そこで本記事は当時を思い出し、不安・心配を抱えながら就活をしていた当時の自分、そして現役で就活中の皆さんの力になれればと思い執筆しました。

なお、就活が怖いという就活生には就職エージェントneoの利用もオススメです。

エージェントを利用することでアドバイザーから、就職活動において自分が怖いと感じているポイントはどこなのか、客観的にアドバイスがもらえるため、就職活動への恐怖感を軽減できるかもしれません。

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就活が怖いのはなぜだろう

本選考とインターンの締め切り情報

就職活動の何が怖いのか

よっぽど強靭なメンタルを持つ人でない限り、就職活動に対して不安や心配を覚えずに終わる人はいないでしょう。水面下に進む面談・先に内定が出る友人・大学ブランドによるプレッシャーなどその形は様々です。

事実、『就活|不安』でGoogle検索をすると1300万件近くヒットすることからも、どうやら就活に対して心配や不安を覚えるのは少数の人だけの悩みではないようです。

ところで、就職活動に対する不安や心配事にはどのような形態に分類できるのでしょうか。unistyleのインターン生および、筆者の周りの就活経験者・経験中の学生の声をまとめてみると以下の3つに分類できることがわかりました。

もちろんこれらが全てではないのですが、皆さんの悩みも何かしら当てはまるのでないのでしょうか。

  • 同調圧力
  • 仮定法(もし〜だったら)
  • 人間的価値

同調圧力

同調圧力|集団において、少数意見を持つ人に対して、周囲の多くの人と同じように考え行動するよう、暗黙のうちに強制すること
参考:コトバンク|同調圧力

同調圧力は英語で"Peer Pressure"と呼ばれており"Peer(特定の集団)"に所属することで感じる圧力となります。もっと平たく説明すると、所属する集団で他人と違うことをする/他人と違うと感じることで生じる心理的な圧力になります。

「みんな説明会行ってる」「みんなインターン行ってる」「みんな〇〇業界を見ている」といったところでしょうか。みんなやっているから自分もやらなくてはと焦燥に駆られるといった感じでしょう。

この「みんながやっているからやる/やらなくてはいけない」という風潮は、やる気を起こす為の材料としては優れているかもしれませんが、時には自分が遅れているのではないかという心理的なプレッシャーになってしまいます。

"就活ヘア"という生き苦しさをなくそうというパンテーンの動きは話題を集めました。この場合、"就活ヘア"というのもある種の同調圧力なのかもしれません。

仮定法(もし〜だったら)

受験英語でお馴染みの仮定法は就職活動でも再び顔を覗かせます。

「もし内定出なかったらどうしよう」

「もし面接失敗したらどうしよう」

「もし〜だったらどうしよう…」

多くの就活生がこの「もし〜だったらどうしようパターン(便宜上、仮定法パターンと呼ぶことにします)」で一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。

皮肉なことにこの仮定法パターンは、問いかけが無限大にあるだけでなく、仮に問いかけても答えが返ってこない一方通行の問いであり、ただ不安を冗長させるだけの結果になります。

よくある「面接が怖い」というのも噛み砕けば「もし怖い面接官だったらどうしよう」「もし面接で否定されたらどうしよう」「もし落ちてしまったらどうしよう」といった仮定法パターンの1つではないでしょうか。

人間的価値

3つのパターンの中で最も深刻な部類に属するのがこの”人間的価値”まで踏み込んでしまった場合でしょう。

「企業に落ちる=いらない人間・価値のない人間」の等式が成り立たないのは了承済みでしょう。企業によって求める人物像はそれぞれであり、単にマッチができていなかった場合もあります。

とはいえ、実際に本選考が本格化してくると、違うと分かっていても、順調に就活が進まないと上の等式が成り立ってしまっている様に錯覚してしまいます。

他者評価という客観的指標

就職活動における悩みや不安は大きく3パターンに分類することができるのは説明した通りです。

もちろんこれら3パターン以外の悩みや不安もありますが、上記3つはメジャーな悩み・不安であることは間違いないでしょう。そしてこれら3つのパターンには、ある1つの共通項があります。

それは、これら3つが『他者評価(客観的評価)』によって引き起こされる悩み・不安であるという点です。

他者評価がどうして悩みの原因になるのかを述べる前に、他者評価とはそもそも就職活動でどのような役割を果たしているのか、その背景を解説するところから始めます。

客観的指標の説得力

unistyleでは他者評価は自己評価を補完する大切な客観的な指標の1つであるとしています。

説明するまでもありませんが、自己評価とは自分で好き勝手に内容を設定できる評価です。(中略)せめて自己評価ぐらいは高めに、悪く言えば自分を正当化して精神衛生上良くしようという考えが生じうると言えるでしょう。

参考:「自分は他人より優秀だ」という平均以上意識からの脱却が内定獲得への第一歩

「おれ東大受ける実力があるんだ」という学生よりも「(実際に)東大に受かりました」という学生の方が説得力があるのは納得していただけると思います。

東大を受ける実力があるというのはあくまで自己評価の範疇に過ぎず、後者の東大に受かったという客観的に評価できる指標がある方がより説得力が増します。

この例で着眼していただきたいのは、東大に受かったという客観的な事実が、その学生を他者が評価する指標の1つになっているという点になっているということです。

別の例を引き合いに出します。次の2人の経営者が全く同じ内容の講演会を開くとなったとき、どちらの経営者の話が説得力があると思われますか。

A:東大→外資系コンサル→海外MBA→ベンチャー企業取締役
講演内容:『A氏が語る大企業には未来がない』

B:中堅大学→中堅企業→ベンチャー企業
講演内容:『B氏が語る大企業には未来がない』

話す内容が一言一句同じ講演会だった場合、説得力があると感じるのはA氏でしょう。

大切なのはこれはB氏はA氏と比較するとダメであると言いたいのではなく、A氏のキャリアが講演内容『大企業には未来がない』により客観的な説得力を加えていると無意識のうちに理解しているということです。

東大生が学歴は関係ないと言うのと、Fラン生が学歴は関係ないと語るのでは前者に説得力があるように感じるのは、東大という学歴を語るに足りるという他者評価をするための指標が加わっているからでしょう。

内々定獲得という客観的指標

受験や講演会の例と同様に、就活にも勝ち組と見なされる所謂『就活強者』なるものがあります。

そして、その就活強者としての客観的指標は『〇〇(有名企業)に内定を貰った』『〇〇個内々定を貰った』など内定に関連しています。

というのも、就職活動の中身を客観的に評価をすることは難しく、内定獲得はその人の就活の結果を見るには判断しやすい指標だからです。だからこそ、「〇〇の内定/〇〇個内定」という指標が他者評価に繋がります。

反対に、内定という客観的指標を持たない状態で『就活強者』を語られても何も説得力がないのは想像に難くありません。

自己評価とは自分次第で高くも低くもすることができるぶん、自己満足の範疇にすぎません。

そのため、他者評価と客観的な指標が加わることで初めて、自己評価に説得力を加えることができます。

他者評価という逃れられない重圧

他者評価は自己評価を補完する大切な指標であることは理解していただけたと思います。

他者評価は自己評価を高めることができる反面、時には自己評価を下げてしまうこともある諸刃の刃でもあります。

冒頭で就活のよくある悩み・不安は大きく3つに分類することができると説明しました。

これら3つの悩みはほとんどが他者評価に原因が行きつきます。

究極論ですが、就活が失敗すると困るのは誰でしょうか。

もちろん仕事が見つからなかったという点で両親に経済的負担をかけてしまうという見方もできますが、困るのは就活が上手にいかなかった自分自身に間違いないでしょう。

就活が上手くいかなかったとしても友達に迷惑をかけるわけでもありません。

就活が怖いのではなく就活を怖くしているのではないか

ではなぜ就活失敗がこれほどにも怖いのでしょうか。理由は単純明確です。

『〇〇さん内々定0らしいよ』
『〇〇大学なのに、、、大企業じゃないの?』
『〇〇さん就活失敗したらしいよ』
『みんなに就活失敗したって思われたくない』
『面接に落ちたら、使えない人間ってことなのかな』

どうでしょうか。全て他人にどう評価されるのかといった点に集約されています。

他者評価を気にするのが良いのか悪いのかの議論はさておき、こうした他者からどう見られるか・評価されるのかを気にするのは一部の人に限った珍しい話ではありません。(日本人が人目を気にしやすい事は心理学的に証明されていたりします。興味がある人は”ハスの公的自己意識の実験”を調べてみてください)

そのため、上記3パターンで悩んでいる人はおそらく根底では他者にどう評価されるのかといった点で悩んでいるのではないでしょうか。

他者評価を気にするのが悪いのではなく、問題は他者評価に依存することで就職活動にマイナスの影響を与えてしまうことではないでしょうか。

余談になりますが、少し前にベストセラーになった『嫌われる勇気』を書いた心理学者アルフレッド・アドラー(オーストリア)も著書で『全ての悩みは対人関係の悩みである』と言及しています。

※他者評価に依存するメリット/デメリットについてかなり詳細に述べているので、本記事を通して”他者評価”について興味を持ったら是非目を通してみてください。

他者評価という逃れられない重圧

就活に関する悩み・不安が他者評価に由来するならば、他者評価から切り離して考えてしまえばいいということになりますが、解決策はそんなに単純ではありません。

自分がどれだけ他者評価を気にしなかったといえど、他者評価と無縁に生きていくことは不可能です。

人は一人では生きていけないという言葉があるように、誰しも他人と何かしらの関係を結んでいます。

特に学生であるならば、何かしらのコミュニティに属している筈であり他者と関係を持たない人はいないと思われます。

たとえサークルなどの繋がりの強いコミュニティに属していないとしても、大学にコミュニティに属している以上何かしらの情報を耳にすることがあるはずです。

そうである以上、自分が好む好まないの問題に関係なく常に他者評価に晒されているという事になります。

「あの人〇〇の内定もらって凄いね」「あいつのくせに〇〇から貰ってるのかよ」といった他者評価は自らもするでしょうし、逆にされているものです。

そもそもですが、就職活動自体、内定を獲得する(=企業から欲しい人材と評価される)行為であるため、他者評価と切り離す事はできません

他者評価は一過性のものにすぎない

他者評価と切り離して就職活動をすることは難しいですが、これから本選考を迎える皆さんにとって覚えておいて欲しいことは他者評価は一過性のものであることです。

あいつが〇〇論争は夏休みまで

内々定が解禁される6/1以降しばらくは誰がどこどこにいったトークで盛り上がることは間違いありません。

とはいえ夏休みを過ぎると、マッキンゼー・三菱商事・国家公務員・パイロットetcの内定獲得者がチヤホヤされたり、反対に就活留年や就活失敗などの噂話が盛り上がることは6月期と比較すると指数関数的に減少します。

というのも夏休みを過ぎると、卒業論文や内定先の課題、そもそも最後の学生生活をどう過ごすのかといった方が重要になり少し前の内々定トークはほとんど重要ではなくなるからです。

反対にいつまでたっても自分の内定先トークしかできない学生は、それしか話す内容がないのかと周りから白い目を向けられてしまっている印象を受けます。

就活生の皆さんに覚えておいて欲しい事は、(就活に関して言えば)良い他者評価もそうでない評価もすぐにどうにでもよくなるということです。

就活中の皆さんが思っているよりも、終わってみると皆自分の事にしか関心が向かなくなります。

だからこそ、就職活動は人気企業や大手企業など他者評価ベースで選んだ企業ではなく、自分の心から納得した企業を選択するべきだと口酸っぱく言われているのかもしれません。

他者評価よりも自己評価

以上のことを踏まえるとたった数ヶ月の他者評価の為に長い間苦心することは精神衛生上あまり好ましくないことはわかります。

少々話が矛盾しますが、他者評価の重要性を理解した上で自己評価を高めることが、就活をポジティブに乗り切る上で重要なのかもしれません。

学歴というものは一度決まってしまったのならば変えることはできないものですし、変えることができないものに悩んで時間を費やすよりも、サークル活動やアルバイトでの経験、定量的なものではTOEICの点数など自分でコントロールできるものにより時間をかけたほうがいいかと思われます。

参考:学歴フィルターの現状・本音・悩み・向き合い方をunistyleが真剣に考察してみる

上記記事でも言及されていましたが、自らがコントロールできないことに時間を使うことは非効率的です。

そもそも他者の評価というものは自由にコントロールすることができないものではないでしょうか。

例えば、名だたる大企業から内定を貰うことは就職活動というフィールドでは高い他者評価を受けることが可能でしょうが、それがその人の人間的価値評価になるわけではありません。

さらに言えば、どれだけ大手優良企業から内定を獲得しても、評価する人がその企業を知らなければそもそも価値が生まれません(いわゆる評価されやすいBtoCメーカーが就活生に人気で認知の低いBtoBの人気が低い理由もこの点にあると思われます)。

それよりも、希望する結果を手にする為に自らがコントロールできること(ES・テスト対策・自己分析etc)に時間を使う方が効率的です。

また、神戸大学が2018年に発表した幸せの測り方に関する調査によると、幸福度を上昇させるのは一般的に考えられている学歴・所得などではなく「自己決定」であると報告しています。

学術的にも、学歴・所得などある種の他者評価軸よりも自己決定の方が重視すべきであるとしている点に大きな意味があるのではないでしょうか。(参考:神戸大学 所得や学歴より「自己決定」が幸福度を上げる|2万人を調査

筆者自身も就活経験者ですので、就活失敗しても大丈夫なんて無責任なことは言えません。

他者評価ベースから切り離して考える難しさも理解しています。

でも、もし皆さんの就活への不安が他者評価ベースに基づくものでしたら、大した問題ではないんだよと心を落ち着けて自分に今できることに注力していただいたらと思います。

さいごに

就職活動に対する不安の形や大きさは人それぞれです。

今回示したパターンやマインドが全ての人に当てはまるといったこともないでしょう。

しかし冒頭でも述べた通り、筆者も就職活動に対してやればやるほど不安や心配が募り暗い気持ちで過ごしていました。

いま冷静になって振り返ってみた時、自分自身が就活の何に対して悩んでいたのかを突き詰めていった結果、他者評価に行き着くことがわかり本記事を執筆しました。

ぜひ、就活中の皆さんには本記事を参考や反面教師にして、自分自身が納得する就職活動を送っていただけたらと思います。

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"本選考には関係ありません" のウソ!インターンに参加する目的の3段階 "本選考には関係ありません" のウソ!インターンに参加する目的の3段階 本記事を執筆している12月時点になると、例年ウィンターインターンのエントリーが次々と解禁され、いよいよ本格化してくる就活戦線に焦り、恐れ、あるいはやる気が起きずにいる方も少なくないことでしょう。さて、この時期になると湧いてくるメジャーな疑問のひとつに、「インターンって行ったほうがいいんですか?」というものがあります。先輩の話を聞く限り、行かないよりは行くほうがいいんだろうな、となんとなく理解している一方、「いや、でも本選考とは別じゃん!」となかなか動き出せない方もいらっしゃるように思います。本記事ではインターンに関する就活調査のファクトを紹介したうえで、就活生にとってのインターンに参加する意義について考察しましょう。ファクトが示す、インターンの意義リクルートキャリアが毎年リリースしている「就職白書」。就職活動における企業や学生の動向について、詳細な調査結果がまとめられています。今回は2017卒の就職活動を対象にした「就職白書2017」から、インターンの意義を考察するうえで有意義なファクトを2つ抜粋します。参考:就職白書2017-就職みらい研究所(リクルートキャリア)内定者の中にインターン生がこんなに驚く現実(日本経済新聞)72.5%の企業では「インターン参加者のなかから内定者が出た」第一のデータは、「自社のインターンに参加していた学生に内定を出した」企業がどれだけあったかを示す調査です。*リクルートキャリア「就職白書2017」よりリクルートキャリアの調査によれば、2017年度の新卒採用において、23.2%の企業が「そもそも採用目的で」インターンシップを開催しており、また、49.1%の企業が「採用目的では実施していないが、結果的に内定者のなかにインターン参加者がいた」と回答しています。これらを合算すると、実に新卒採用を行った企業のうち4分の3近くが「インターン参加者のなかから内定者を出している」ということになります。22.4%の学生は「インターンに参加した企業に入社する」上記のデータは企業目線のものでしたが、学生目線ではどんな景色が見えるでしょうか。*リクルートキャリア「就職白書2017」より2017年に就職活動を行った学生のうち、22.4%が「インターンシップに参加した企業に入社する」ことが判明しており、さらに「インターンシップに参加した企業ではないが、同じ業種の企業に入社する」学生も27.4%に上ります。これを読み替えるならば、全就活生のうち4〜5人に1人がインターン参加企業に入社しており、また2人に1人がインターンに参加した業界の企業に入社している、ということになります。インターンを3つに分類する上記のファクトも踏まえ、改めて整理し直してみると、インターンを開催する企業には3パターンあると考えられます。インターンを本選考プロセスの一環として位置づけている企業「本選考とは無関係」としながら、実際はインターンでの評価が本選考に影響する企業インターンを本選考から完全に独立させている企業そして、あなたがエントリーするインターンがこれら3つのうちどれに該当するかによって、あなたにとっての「インターンに参加する意義」も変わってきます。インターンに参加する目的の3段階上記「インターンの3分類」に対応させるかたちで、インターンに参加する3つの意義について考察してみましょう。意義①:内定を得るため@本選考の一環として冒頭で紹介した「就職白書2017」にて、23.2%の企業が「そもそも採用目的で」インターンを開催していると回答していたことからも分かるように、一部の企業は本選考プロセスの一環としてインターンを実施しています。戦略系コンサルティングファームや一部のベンチャー企業などが開催している「ジョブ選考」がこれに該当します。当然、これらに参加する意義は「(選考を勝ち抜いて)内定を獲得すること」にあります。ジョブ選考を課している企業群を志望している学生はもちろん、そうした企業への志望度があまり高くない学生にとっても「とりあえず内定を獲得する」ことは極めて有意義であると言えます(度々お伝えしているように、unistyleでは「就職活動にまつわる悩みの大半は、内定を得ることで解決される」と考えています)。なお、すでに本選考も続々と解禁されているかと思いますので、実力試しも兼ねて積極的にエントリーしてみましょう。参考:意義②:評価を得るため@”本選考とは関係ありません”日系大手企業のほとんどは、(少しわざとらしく)インターンの実施要項の末尾に「当インターンシップは、新卒採用とは関係がありません」と記載しています(ご存知の通り、経団連に加盟している企業は新卒採用の選考解禁タイミングを縛られているためです)。しかし、少し考えてみれば、この但し書きに無理があることが分かるはずです。あなたが企業の採用担当を務めているシーンをイメージしてください。当然、インターンの企画・開催には莫大な予算と時間を費やしてきました。そうしてやっと開催したインターンシップには、幸いなことに何名か「超」優秀な学生が参加しており、しかも彼らはあなたの会社が第一志望だと言っているとしましょう。それでもあなたは「本選考とは関係がないから」と、彼らに指一本触れませんか?数ヶ月後に彼らが本選考の面接に来てくれたとき、インターンのときの評価を参考にしたりしませんか?おそらく答えは“NO”でしょう。事実、インターンを「本選考とは関係ありません」として開催している日系大手企業でも、インターンで評価が高かった学生に対して早期に接触したり、本選考で一部の選考プロセスをカットしたりといった動きが行われているようです。むしろ、上記のような企業側の都合をイメージすると、ほとんどの企業の「本選考とは関係ありません」は真っ赤なウソであると考えたほうが良さそうです。あなたの志望する企業がインターンを開催するのであれば、「絶対に活躍して囲い込みを受けてやろう」というマインドセットで選考・インターン本番に臨むべきでしょう(逆に、インターンでの評価が低かった場合、本選考にも悪い影響を及ぼしかねない可能性もあることにも留意しておくべきでしょう)。参考:意義③:本選考の準備をするため上記のように考えると、ほとんどの企業のインターンは何かしらのかたちで本選考にリンクしていることは間違いなさそうです。しかし、仮に「本当に」本選考と全く関係がないインターンに参加するのであれば、そこで期待できる意義は、以下のような「(広義の)本選考のための準備」になるでしょう。・選考の経験を積み、スキルやテクニックを鍛えるたとえ志望度の低い企業であったとしても、インターンに参加するための選考を受けるなかで自己PRや志望動機をブラッシュアップでき、いわゆる「面接慣れ」「GD慣れ」も期待できます。・企業研究や業界研究を進める実際にインターンに参加してみると、その企業・業界の業務内容や社内カルチャーへの理解が深まり、説得力のある志望動機を構成できるようになる等、本選考で優位に立つための材料を拾うことができるかもしれません。・「参加インターン」ブランドを獲得する今後の他企業の選考で効いてくる(かもしれない)1つの武器として、「〇〇社のインターン参加」という経歴ブランドをゲットできます。言うまでもなく、これらのメリットは意義①・②で述べた内定直結型ジョブ選考や本選考評価型インターンにおいても期待できるでしょう。参考:最後に本記事では、インターンへの参加と内定獲得との関係性について、実際のデータを導入としながら考察しました。ウィンターインターンのシーズンを控え、足元では各企業のインターン情報が続々と解禁されています。一定程度のエントリー数を確保しつつ、あなた自身が上記の3段階のうちどこに目的をおくのかを明確にしながらインターンに臨むべきでしょう。参考: 51,542 views
【ケース】メキシコからアメリカへの移民数の減少要因【BCG14卒論述試験過去問】 【ケース】メキシコからアメリカへの移民数の減少要因【BCG14卒論述試験過去問】 外資コンサル業界完全攻略記事一覧1.【業界研究】外資コンサルの仕組み・大手企業ランキング・選考対策まで一挙大公開!2.【業界研究|コンサルティング】コンサルティングとは?から選考対策までを徹底解説3.【業界研究】外資コンサル大手企業一覧まとめ4.【業界研究】外資コンサルの年収ランキングを大公開!今回はボストンコンサルティンググループの14卒論述試験で出た問題について詳しく説明したいと思います。1.前提条件の確認とアプローチ方法の選定今回の問題の詳細は下記のようなものとなっています。メキシコ出身のアメリカ移民の数は多いですが、近年減少傾向にあります。なぜ減少傾向にあるのでしょうか、要因を3つ以上挙げて下さい。また今後この減少傾向は続くでしょうか。理由も付けて考えなさい。【前提条件】移民の定義を1年以上、国籍のある国以外に居住することと定義します。【アプローチ方法】まずは人々が「移民」という選択を取る動機について明らかにした上で、どの要因により、移民の数が減少しているのか及び今後の傾向について考えたいと思います。2.考察◆人々はなぜ移民をするのか移民をする理由としては、①労働環境を求めて、②教育機会を求めて、③亡命やその国に憧れてなど生活環境を求めての三つの理由が考えられます。割合的には①⇒②⇒③の順で多いものと考えられます。特にアメリカと隣接するメキシコでは労働環境を求めて、移民する人々が多いことが予想されます。◆減少要因の考察移民減少の要因としては①〜③の理由それぞれに対して下記のような理由が考えられます。①労働環境を求めてA:米国の景気悪化による雇用状況の悪化2008年のリーマンショック以後、米国の失業率が未だ高い水準で推移しているなど、回復傾向からは遠い状況が続いています。各企業コストカットに務めており、多くの移民が担うような単純労働についても雇用環境が悪化していることが考えられ、メキシコから米国への移民の減少に大きく影響していることが考えられます。B:メキシコ国内の雇用環境の改善自国内の雇用環境が改善傾向にあれば、わざわざ移民をして労働環境を求めようとはせずに、自国に留まると考えられるため、移民は減少することが予想されます。但し、リーマンショック以後は世界同時不況の様相を呈しており、メキシコの景気が他国と比べてよいということも聞かないため、移民減少の要因になっているとは考えられません。C:米国以外の魅力的な労働市場の出現魅力的な労働市場が米国以外にあれば、移民が米国ではなく、米国以外の国を選択することで、米国への移民が減少することが考えられます。近年では、中国をはじめとするアジアや、ブラジルなど新興国の勢いがあり、日本からもアジアでの就職を目指す若者が出ている状況です。この要因により、メキシコから米国への移民が減少していることは十分に考えられます。②教育機会を求めてD:メキシコの景気悪化による教育コストの減少留学には自国の学校に通うよりもコストが高くなりがちで、メキシコ国内の景気悪化により、教育にかけることのできる費用が減少すれば、米国へ留学する人が減少することも十分に考えられます。近年は日本においても、景気悪化が一因となり、留学生が減少しているというデータもあります。③生活環境を求めてE:米国の移民に対する規制強化2001年の米国同時多発テロ以後、米国は入国規制を強めており、移民に対しても厳しい審査を課し、規制を強化している可能性は十分に考えられます。また日本においても不法移民の問題は根強くあり、メキシコから米国への不法移民の問題もある可能性が考えられます。もし実際に厳しい規制が取られた場合は、移民の減少に大きく影響していると考えられます。④その他理由F:メキシコの人口減少そもそもの原因としてメキシコの人口が減少している可能性が考えられます。但し、超高齢化社会と言われる日本においても人口が減少に転じたのは本当に直近の話であり、メキシコで人口が減少しているとは考えにくいと思われます。以上より、B及びFを除く4つがメキシコから米国への移民減少の要因として考えられます◆今後の傾向について今後についてもメキシコから米国への移民減少は続くものと考えられます。A、Dともに景気に連動する要因ですが、景気悪化は長期化の様相を呈しており、完全回復が見えてきません。またCの米国以外の新興国はリーマンショックにより打撃を受けたとはいえ、成長率が他国と比べて高いのは続いており、今後は先進国、新興国の差がよりフラットになることが予想されます。Eについても未だ各地で戦争が続くなど、「テロとの戦い」の終戦は見えてきません。移民に対する規制についても行き過ぎた規制の揺り戻しでの緩和はあるとしても、長期的に規制が続くことは十分に考えられます。3.検証wikipediaによれば、メキシコの不法移民の問題は根深い問題として、二国間に長期にわたり、暗い陰を落としているようです。尚、出生率については減少傾向にあるものの、2.0以上をキープしており、人口減少とまではいかないようです。尚、2012年5月24日の日経BPに「景気後退で米国ではメキシコ移民が流出超に」という記事が掲載されていました。こういった情報に前もって触れておくことができると、論述試験も俄然有利に進めることができます。世の中に幅広く興味を持ち、情報収集する癖をつけるようにしましょう。【wikipediaアメリカ=メキシコ国境】【人口ウォッチャーメキシコ出生数】【日経BP景気後退で米国ではメキシコ移民が流出超に】【ケース問題を解く上で必読の3冊】東大生が書いた問題を解く力を鍛えるケース問題ノート50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!過去問で鍛える地頭力外資系コンサルの面接試験問題【余裕があったら読んでおきたい+2冊】戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策ビル・ゲイツの面接試験―富士山をどう動かしますか?photobyKenLund外資コンサル業界完全攻略記事一覧1.【業界研究】外資コンサルの仕組み・大手企業ランキング・選考対策まで一挙大公開!2.【業界研究|コンサルティング】コンサルティングとは?から選考対策までを徹底解説3.【業界研究】外資コンサル大手企業一覧まとめ4.【業界研究】外資コンサルの年収ランキングを大公開! 25,465 views
20卒早慶上智4名のリアルタイム就活体験記|いつ、何を、どのように、どんな心境で就活をしているのか? 20卒早慶上智4名のリアルタイム就活体験記|いつ、何を、どのように、どんな心境で就活をしているのか? unistyleでは20卒の4人の学生を調査対象とし、いつ、何を、どのように、どんな心境で就活をしているのかを、密着型ドキュメント形式で1年間追いかけるという企画を行っています。本記事では、この企画の趣旨や概要、対象学生のプロフィール等についてご紹介していきたいと思います。併せて、unistyleがTwitterで独自に行った20卒向けアンケート調査を基に、20卒学生の就活状況についてもウォッチしていきます。他学生の動きを押さえておくことは、就活における現時点での自分の立ち位置を見直すことにも繋がります。是非この機会に、今一度ご自身の就活に臨む姿勢を考え直してみてはいかがでしょうか。◆この記事のアウトライン◆・密着型インタビューの目的と概要・今回密着する4人のプロフィール・unistyle独自アンケートの概要と結果・アンケートからみる20卒の就活状況・unistyle編集部から20卒早慶上智4学生密着型インタビュー密着型インタビューの目的・概要本インタビューの目的は、就活生が「自身の適性や志向を正しく理解・把握した上で志望企業を設定し、当該企業から内定を獲得する」ために、「一就活生がその時々で何を感じどのような行動をとっているのかを知ってもらう」ことにあります。周囲に就活の相談のできる友人・知人がいないという声も耳にするため、なるべく多くの就活生に、本インタビューを通して他の就活生が何を考え、実際にどのような動きをしているのかを知り、就活に活かして頂きたいと考えております。友人同士であれば就活状況等について開示することを牽制し合うといったこともあると思いますので、就活生の本音や実情を記事をご覧の皆さまに共有していきたいと思っています。unistyleでは20卒の学生4人に就活終了まで毎月一度インタビューを行なっていく予定です。対象学生のプロフィールや受けている企業等に関しても可能な限り開示していきます。今回密着する4人のプロフィールすーりなさん(女性)・慶応義塾大学経済学部に内部進学で入学。・テニスサークルに所属。居酒屋(3年半)・塾講師(4年)でアルバイト。・半年カナダへの留学経験あり。・現時点ではディベロッパー志望している。◆すーりなさんの密着インタビュー記事はこちら→7月分インタビュー→8月分インタビューあとむくん(男性)・早稲田大学教育学部に一年浪人して入学。・広告研究に入り、プロモーションの統括を担当。・塾講師(大学1年から)のアルバイトと報道系ベンチャー企業で長期インターン中。・広告、戦略コンサル、PRの3業界に絞っている。◆あとむくんの密着インタビュー記事はこちら→7月分インタビュー→8月分インタビュー→9月分インタビューデニナギくん(男性)・上智大学理工学部に現役入学。・サッカーサークルに所属し、週3回の活動や大会合宿にも積極的に参加している。・飲食チェーン店で大学1年生からアルバイト。ベンチャー企業のインターン中。・現段階で志望業界は定まっていない。◆デニナギくんの密着インタビュー記事はこちら→7月分インタビュー→8月分インタビュー→9月分インタビュー乃木鮭くん(男性)・早稲田大学政治経済学部に現役入学。・政治サークルに所属し、議員事務所でインターン経験あり。・3年次にカナダに8ヶ月交換留学。・メーカー、外銀、外コン、総合商社志望。◆乃木鮭くんの密着インタビュー記事はこちら→7月分インタビュー→8月分インタビュー→9月分インタビュー今回の企画では、早慶上智の学生4人をターゲットとして選定しました。就活に対する意識から大学での経験まで、それぞれが大きく異なっているため、読者の方々がご自身と親しい学生を見つけられるのではないかと思い、この4学生を選定するに至りました。次回は、2018年8月に記事を公開予定です。unistyleでは、今後も1ヶ月おきにインタビューを行っていきますので、周囲の学生が同時期にどのように動いているのかを知るために、当記事をご活用頂ければと思います。unistyle独自アンケート調査〜20卒対象〜「インターンシップの"選考"にどのくらい参加予定ですか?」アンケートの趣旨・目的今回のアンケートは20卒学生の就活状況を調査するために実施しました。上記で紹介した4学生の動きだけでなく、全体感を知っておくことが内定獲得に向けては重要です。unistyleでは下記のようなスケジュールで就活を行なっていくことを推奨しています。参考:上記のスケジュールを元に考えると、7月現在の動きとしては8、9月から本格化していくであろうインターンへの選考参加がメインになるものと考えられます。そこで、Twitterのunistyle公式アカウント(@unistyleinc)のフォロワーを対象に、インターン選考に関する以下のようなアンケートを実施しました。実施概要と結果を併せてご覧ください。アンケート概要と結果◆アンケート実施概要◆アンケート文言『【20卒選考参加社数アンケート】20卒の皆様に質問です。この夏(9月末まで)、インターンシップの"選考"にどのくらい参加予定ですか?インターンへの参加社数ではなく、インターン"選考"への参加社数を教えてください。(ES提出は選考に含む)』アンケート選択肢①「10社以上」②「5社〜9社程度」③「1社〜3社程度」④「0社(参加意思なし含む)」実施期間2018/7/8から24時間総投票数489※1アカウント1投票限り結果は以下の通りとなりました。【20卒選考参加社数アンケート】20卒の皆様に質問です。この夏(9月末まで)、インターンシップの"選考"にどのくらい参加予定ですか?インターンへの参加社数ではなく、インターン"選考"への参加社数を教えてください。(ES提出は選考に含む)—unistyle公式【就活支援サイト】(@unistyleinc)2018年7月9日アンケートから見る20卒就活状況結果を見ていくと、最も多いのが「10社以上」の29%で、続いて「0社(参加意思なし含む)」が僅差の28%となっています。そして、「1社〜3社程度」が24%、「5社〜9社程度」が19%となっています。全体的にバラけた印象があり、積極的に動いている学生とそうでない学生の差が顕著に開きました。全体の7割以上の学生がインターン選考に参加しようと考えている中、残りの約3割近い学生はインターン選考に参加しないと示しています。ただし、あくまで夏インターンの選考参加を訪ねたアンケートですので、秋、冬と進むにつれてさらにインターン選考に参加する学生は増えていくことが予想されます。実際に日本経済新聞には昨年以下のような記事がありました。インターン参加率はや7割超就活前哨戦が過熱2019年3月卒業の学生のうち、インターンシップ(就業体験)の参加経験者が早くも7割を超えていることがマイナビ(東京・千代田)の調査で分かった。・・・マイナビの調査は9~10月にネットで実施し、4993人から有効回答を得た。10月までにインターンに参加したことがある学生は72.2%で、前年から12.5ポイント増えた。参加経験者の平均参加社数は2.7社となり、前年から0.6社増加した。出典:日本経済新聞(掲載日2017年11月16日)今回のアンケートも概ねこの記事の内容と合致しています。今回unistyleではインターン選考参加のアンケートをとりましたが、インターン参加率もほぼ合致するものと思われます。unistyle編集部から就活が早期化していることも影響してか、全体的にインターン参加への意欲が高いと言えます。インターン選考に参加していない、参加を考えていないという方も一度興味のある企業のインターンに参加してみるのも良いかもしれません。インターン選考に落ちたから本選考で不利になるということは、外銀や外コンの一部を除いてありませんので、ひとまず動き出してみるということが重要といえます。面接にしろESにしろ、まず経験してみないとどんなものか分からない上に何を改善すれば良いかも分かりません。面接やGDを経験したことがなくて不安という方も多いと思いますが、いつ恥をかくかの問題です。面接やGDへの苦手意識からインターン選考に参加することを躊躇っている方は、とにかく行動を起こしましょう。▼20卒早稲田生限定の就活イベントを企画しました。詳しくはこちら。 15,250 views
Webテストの答えを使うのはNG-解答集や替え玉受験など不正行為のリスクも解説- Webテストの答えを使うのはNG-解答集や替え玉受験など不正行為のリスクも解説- 本記事では、「Webテストの答えや解答集を利用する」といったテーマを取り上げ、不正をしてはいけない理由や不正を行うリスクについてお伝えしていきます。本記事の構成Webテストの不正にまつわる実態-以前までは答えや解答集を入手できた?-Webテストの答えを利用するリスクWebテストの答えを入手できる現状を企業はどのように思っているのか最後に-不正行為はせずに正攻法でWebテストに臨もう-Webテストの不正にまつわる実態-以前までは答えや解答集を入手できた?-多くの企業が採用活動に使用しているWebテスト。そんなWebテストですが、以前まではWebテストの答えが出回っていたり、Webテスト代行サービスを利用していたり、友達と協力して問題を解くなどの不正が横行している実情がありました。しかし最近では企業側がWebテストの不正を取り締まるようになり、実際に下記のような事件も発生しています。【参照】「4000件くらい代行」就活ウェブテストの替え玉受験で男を逮捕大前提、unistyleとしては替え玉受験や解答集を利用するといったWebテストの不正は容認しておらず、自力で受験することを推奨しています。ここではWebテストの答えを利用するリスク等を説明する前に、まずはWebテストの答えにまつわる実情をご紹介します。昨今、大手・ベンチャー問わず多くの企業が選考フローにWebテストを採用しており、大半の就活生が就職活動においてWebテストを受験します。しかしWebテストを採用する企業が増加する一方で、不正行為をして受験しようとする就活生を見受けるようになってきたのも事実としてあります。冒頭でも替え玉受験の件に触れましたが、自力で受験せずに他者に協力を仰いだり、答えが書いてある解答集を見ながら受験する就活生も存在していました。しかし、下記事例からも分かるように、近年では替え玉受験や代行サービスといったWebテストの不正が問題視されており、逮捕者が出るといった事件も発生しています。【参照】「4000件くらい代行」就活ウェブテストの替え玉受験で男を逮捕また、解答集などを自作してWebテスト対策に取り組むこと自体は全く問題ありませんが、解答集を見ながら本番のテストを受験することは明確な法令違反になります。そのため、Webテストの替え玉受験・代行サービスを利用することは絶対に避けるべきですし、解答集に関しても対策・練習のためのものと位置づけた上で本番のテストは自分の実力でルールに則って臨むようにしましょう。なお、Webテスト以外にもESや面接に不安があるという就活生には就職エージェントneoがオススメです。アドバイザーから、ESや面接を通過するコツに関してアドバイスがもらえます。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。そこで続いてはWebテストの答えを利用するリスクをより詳しく理解していただくため、5つの観点から解説していきたいと思います。Webテストの答えを利用するリスクWebテストの答えを入手する行為は不正と言えますが、実際にWebテストの答えを入手することにはどのようなリスクがあるのか、以下で説明していきます。入手したWebテストの答えが正解とは限らないWebテストの答えはネット上で入手することも可能ですが、その入手したWebテストの答えが正解とは限りません。解答集や代行サービスも100%正解を保証しているわけではありませんし、そもそも自分が問題を理解していないと、問題に対して解答すべき答えとは異なる間違えた解答を入力してしまう可能性もあります。つまりWebテストの答えを入手したとしても、解答が100%正しく、100%合格するとは言い切れません。入手したWebテストの解答から不正が発覚する正答率が圧倒的に低い問題を簡単に答えられていたり、満点を取らないために意図して間違えた解答をした問題が正答率が高い問題だった場合、企業から疑いの目をかけられても仕方ありません。また、Webテストでは能力適性検査と共に性格適性検査も行われます。その解答から得られたどんな人物なのかというデータはそのまま記録されます。性格適性検査を代行サービス先の人が受けた場合、自分と全く同じ人格を作り出すことは不可能です。そのため本人が提出しているESやその後の面接での人物像とWebテストの結果から得られる人物像が一致していない場合、採用担当者から疑われる可能性もあります。入社後のミスマッチを助長する不正をして入社しているということは、ありのままの自分を伝えきれていないまま入社しているということです。例えば、・同期と比較した際に、能力面で明らかに劣っていて、仕事で結果が出ない。・企業が配属を決定する際に、Webテストを参考に配属をした結果、適性がない部署に配属になってしまう。このようにWebテストの答えを利用し合格してしまったことで、自分の実力や適性に適していない企業に入社してしまいミスマッチに繋がってしまう可能性があります。不正がバレた場合、内定を取り消される可能性があるWebテストの答えを入手して受験し不正がバレてしまった場合、内定が取り消しになってしまう可能性もあります。不正をしたまま内定を得ていたとしても、不正がバレないか不安になったり、罪悪感を感じ自己申告をするという人も多くいると聞きます。友人からのリークでバレてしまったというエピソードもあるそうです。不正をしたときは大丈夫と思っていても、後になって企業にバレてしまい内定が取り消されてしまう可能性があるため、非常にリスクが高い行為と言えるでしょう。監視型テストであれば、替え玉受験やカンニングを検知されるWebテストの不正受験が蔓延している現状を受け、最近では監視型のWebテストが開発されています。例えば、ヒューマネージ社とユーザーローカル社が共同開発したオンラインAI監視型Webテスト『TG-WEBeye』では、AIが受験中の就活生の行動を監視し、不正が疑われる場合は受験結果とともに報告されるという仕組みが用いられています。【参考】オンラインAI監視型WEBテスト「TG-WEBeye」(ヒューマネージ社HP)監視型テストを採用している企業はまだそこまで多くはないかと思いますが、今後採用する企業が増加する可能性は充分にあります。どのように不正を検知しているのか、通常のテストと監視型テストを見分ける方法はあるのか等、まだまだ不透明な部分はありますが、就活生の皆さんはこういったテストが存在することを認識しておくべきでしょう。これらの理由から、Webテストの答えや解答集を使用することにはリスクがあり、不正はするべきではないということが理解していただけるでしょう。Webテストの答えを入手できる現状を企業はどのように思っているのかここまでで紹介してきた通り、Webテストの答えを利用したり替え玉受験をするのは明らかな不正行為ですが、企業はこの事実をどのように受け止めているのかを以下でご紹介します。企業側もWebテストの答えが横行しているのは把握している?企業からすれば、Webテストは会場不要・試験官不要・採点も簡単と、予算や人手の面で非常に効率的です。テスト受験時の不正行為はある程度折り込み済みであり、それよりも効率を重視しているのだと考えられます。とは言え、企業側もそういった不正行為への対策はしており、以下のようなポイントで判断している場合があるようです。判断するポイント【1】真っ当にWebテストを受験し、成績が良い(成績が悪い)【2】不正な方法でWebテストを受験し、成績が良い上記のうち、成績が悪い場合はWebテストで足切りをするといった企業側の意図があるでしょう。また、成績が良い場合は【1】のパターンか【2】のパターンのどちらに該当するかを判断するため、例えばWebテストの後に改めて筆記試験を行う企業も存在します。Webテストの不正行為の取り締まりは年々厳しくなっている?企業側もWebテストの不正行為に関してはある程度把握しているという現状があるものの、年々不正行為への取り締まりが厳しくなっているのが現状です。今まではある種黙認されていたものが、監視型テストの実施・Webテストからテストセンターへの移行・替え玉受験の発覚など、不正行為を取り締まる風潮がより強固になってきています。そしてその傾向はより顕著になり、取り締まりの精度も向上していくことが予想されます。そのため、再三お伝えしていますが、Webテストの受験に関しては正攻法で自力で解くようにしましょう。最後に-不正行為はせずに正攻法でWebテストに臨もう-本記事ではWebテストの答えや解答集を利用することの是非に関するテーマを取り上げ、不正をしてはいけない理由やリスク等を解説してきました。何度もお伝えしていますが、解答集の利用や替え玉受験等のWebテストの不正は違法行為であり、unistyleとしては正攻法での対策を推奨しています。Webテストの設問には正解がありますが、取り組み方法には明確な正解はないため、基本的な対策方法はこちらの記事を参考にしてみてください。また、最近ではWebテストをお試し受験できるサイトもあります。下記の記事にまとめているので、Webテストの雰囲気を感じてみたいと思っている方は下記のリンクから試してみてください。その他、Webテストの対策全般にまつわる内容に関しては下記の記事一覧からご確認ください。Webテスト完全攻略記事一覧1.Webテストとは2.Webテストの種類3.Webテストの対策4.Webテストの答え・解答集を利用することの是非5.Webテストを実際に受験できるサイトまた、unistyleの公式YouTubeチャンネルではWebテスト対策に関する動画を公開しています。動画を通じてもWebテスト対策に取り組みたいという就活生は、ぜひ下記の対策動画をご視聴ください。 630,744 views

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