書評:『<就活> 廃止論』| "就活ルール" の未来

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最終更新日:2023年11月06日

書評:『<就活> 廃止論』| "就活ルール" の未来

日本の新卒採用は大きな転換期を迎えています。


中でも直近のメイントピックは、今年9月頭にニュースとなった、 "就活ルール" と呼ばれる採用スケジュールの廃止でしょう。

各種メディアでもこの手の話は多く取り上げられていますが、重要なのは
・アンテナ高く正確な情報を追うこと
・基本的にやるべきことは何も変わらないと認識すること

の2つに限ると思っています。

今回は、そんな現代の新卒就活の潮流に紐づいた書籍『<就活> 廃止論』についてご紹介し、現在の新卒就活の特徴や課題について見ていきたいと思います。

※本記事では、特に断りがない場合、「同書」という記述は全て『<就活>廃止論』を指します。

<就活>廃止論 

『<就活> 廃止論』の全体像

本書の内容を一言で言えば、「日本の新卒採用の問題点とそれを克服するための提言」について書かれている書籍になっています。

~『<就活> 廃止論』の章構成~
第1章:「就活」の時代は終わった
第2章:「就活」の<ステップ0>
第3章:なぜ学生は就職できないのか
第4章:出現率5%の優秀人材になる方法
第5章:できる人材は自分で作れ~採用への提言~
第6章:就職活動への提言
第7章:次世代へのアクション

筆者である佐藤孝治氏は、新卒でアクセンチュアに入社し、現在では就活コミュニティーサイト「Jobweb」の代表取締役会長に従事されている方です。

発刊は2010年と今ではやや昔のものになっていますが、"就活ルール" が話題となっている現在だからこそ読んでおいて損はない内容がいくつも存在しています。

『<就活> 廃止論』は、これから就活本番を迎える学生にとって、非常に示唆深い書籍であると言えるためです。

"就活ルール" のその後

冒頭で、「アンテナ高く正確な情報を追うこと」が重要である旨を述べましたが、皆さんは世間で話題になっている "就活ルールの廃止" がどのような "ルール変更" であるか正しく説明できますでしょうか。

「21卒からは就活スケジュールが廃止になる。すなわち、3年生の3月に広報活動・4年生の6月に選考活動が解禁という現状のスケジュールは、20卒で終了となる。」

上記のような認識の方は、もう少し情報に対する向き合い方を考えた方がいいかもしれません。

”経団連が”ルールの設定をしなくなるだけ

”就活ルール" 廃止と言われると、就活ルールが21卒から無くなるかのように聞こえるかもしれません。しかし、以下の記事に書かれている観点は認識しておくべきでしょう。

経団連は10月、大手企業の採用面接の解禁日などを定めた指針の作成を2021年春入社分から廃止することを決定。政府がこの議論を引き取り、新たな就活ルールについて検討することになった。

出典:日本経済新聞 就活ルールだけが問題ではない

この記事のポイントは、「政府がこの議論を引き取り」というところです。

すなわち、経団連が就活ルールを「無くすことを決めた」のではなく、経団連が就活ルールを「決めることを辞めた」という意味になります。

では、議論の舵を握ることになった政府は一体どのような判断を下すのか。

これについても政府は既に大枠の方針を提示しています。

政府は26日、学生の就職活動ルールについて、現在の大学1年生に当たる2022年卒業以降の学生についても、当面は現行日程を維持する方針を固めた。政府は新卒一括採用の見直しについても議論を始めているが、雇用制度の抜本的な改革には時間がかかるとみている。学生の混乱を回避するため、当面は日程を維持すべきだと判断した。
 

出典:毎日新聞 就活ルール 22卒以降も現行日程 政府方針

上記は毎日新聞の10月26日付の記事です。

経団連の発表から約50日後。政府は引き取った議論の焦点である「21卒以降の就活ルール」について、「当面は変更しない」。すなわち、21卒以降も3年生の3月に広報活動・4年生の6月に選考活動が解禁という現状のスケジュールはしばらく継続するという結論になります。

22卒以降では毎年度改変の要否が判断されていく中で、今後将来的に廃止の方向性へ向かうことにはなるでしょうが、少なくとも直前になって急に変更といった直近の就活生への影響はないとほぼ言い切っていいでしょう。

『<就活> 廃止論』が語る日本的雇用慣行の問題点

就活ルールの廃止|これからの就活。(1・2年生、21卒以降の学生がやるべきこと)』でも少し触れましたが、就活ルール廃止には、年功序列・終身雇用・新卒一括採用といった高度経済成長期から続くいわゆる日本的雇用慣行からの脱却が根幹にあります。

個人と会社の関係は、「一対一」の対応関係から、お互いが多数の選択肢を持つ関係へと変化している。

出典:『<就活>廃止論』p37

この部分で何が言いたいかといえば、大学を卒業した直後の4月に企業に就職し、その1社で定年まで勤め上げるという日本的雇用慣行は衰退している。すなわち、企業に入るタイミング・出るタイミングが人それぞれの時代へと変化しているということです。

最初の勤め先で人生は決まらない〜納得のいく就職活動を行うために〜』 でも述べた通り、一昔前に比べれば日本でも転職というものが一般的になりつつあり、新卒で入社した企業を定年まで勤めあげる人の割合は減少傾向にあります。

では、今回のような新卒ルールの変化(=入るタイミングの変化)は、このような日本的雇用慣行の根底を揺るがすものになるのか。

結論、現状それだけでは現代の雇用システムを大きく変えることはまだ難しいでしょう。

同書にも指摘がありますが、就活ルールという入るタイミングだけが変化しても、結局その分出口にも変化がなされなければ抜本的な変化には繋がりません。日系企業は諸外国と比較して解雇規制が強く、仕事で成果が上がらなくても余程のトラブルでも起こさない限り強制解雇をされることはないという特徴があります。

雇用の流動化を高めていかない限り、いくら入口が変化しても日本的雇用慣行がいきなり廃止されるといったことはないでしょう。

本件に関しては、unistyle創業者の樋口も近しい指摘をしています。

『<就活>廃止論』とunistyleに共通する考え方  

先述した通り、『<就活> 廃止論』は2010年発刊の書籍ながら、8年経った現在の就活生にとっても示唆深い内容になっています。

そのため、2011年にサービスを開始したunistyleとも共通する考え方が多く、両者の内容を補完する意味でも読んでおいて損はない内容がいくつも書かれています。

共通点1:企業が求める人材像はある程度共通している

多くの学生が勘違いしているのだが、学生が就職活動に苦戦している理由は、新卒学生に対する求人が少ないからではない。企業が採りたいと思う学生が少ないからである。

 

出典:『<就活>廃止論』p81

unistyleでも何度もお伝えしている通り、総合職に求められる人物像というのは各企業である程度共通しています。端的に言えば、自社の利益に貢献できる人材がそれに該当します。

企業からすれば、自社の採用基準を満たしていれば内定を出し、満たしていなければ内定は出さない。それだけの話です(もちろん最低限の採用人数を確保するためにある程度仕方なく採用するというケースはゼロではないでしょうが)。

売り手市場・就活氷河期といった市場動向を気にする方は多いですが、最上位の学生にとってはいつの時代でも企業から引く手数多の存在であり続けます。また、業界や企業規模等によってその年の傾向は大きく異なり、売り手/買い手というのはあくまで平均値に過ぎないということは認識しておくべきでしょう。

 共通点2:「早期化」にはメリットも多い

大学と企業社会をまったく特異な、断絶したものと考えるという習慣から抜けきれないから、「就職活動の早期化」を問題視する見方が出てくる。「早期化」、大いに結構ではないか。
 

出典:『<就活>廃止論』p55

今では主に3年生の6月から一般的になった企業のインターンシップ活動。それが本格化したのはついここ5年ぐらいの印象があります。

【緊急掲載】経団連、就活ルール廃止を検討|学生への影響は?』では「超早期化」となることをデメリットの一つとして挙げてはいますが、企業と早い段階から接点を持てることはプラスに働く面も多いと思っています。

特に「3年で3割が辞める時代」と言われる昨今、学生と企業の間の情報の非対称性・ミスマッチを低減するという意味で、インターンシップを始めとした就職活動の早期化には一定の効果が見込まれます。

よく、早期化のデメリットとして学業への影響を真っ先に挙げる論調は多いのですが、本書では「むしろ逆に将来に対する学生の意識の高まりが、「学ぶ」ことへの興味・関心を高め、学業にもプラスに働く面が強いと考える(同書:p53)」と述べています。

すなわち、早期化したことで発生した期間で主に行うインターンへの参加・自己分析といった活動は、学業と相反するものではないというのが筆者の主張です。

また、就活が無ければその時間を勉学の時間に本当に当てようとしている学生が実際問題どれだけいるのかという疑問も感じています。学生が学業に時間を割くようになるためには、就活に要する時間を減らすこと以前に、そもそもの学業に対する向き合い方を変えないとそれほど効果はないのかもしれません。

「学業に悪影響が出るから早期化はダメだ」と短絡的に考えるのではなく、メリット/デメリット双方の考え方を吸収し、フラットに考えることの重要性を再認識させてくれるトピックと言えるでしょう。

共通点3:自己PRに求められるのは、 "再現性"

人事担当者としては偶然性を排除しないと、人を採用する際のリスクになります。
その判断ポイントは「自分のルール」を持っているかどうか。「自分のルール」をしっかりと持っていれば、成功の再現性は高いと判断してほぼ間違いないのです。

出典:『<就活>廃止論』p116

 『自己PRは複数エピソードで語れ|ない人も高校時代で代用可能!』でも述べた通り、自身の強みを伝える自己PRでは複数エピソードを語ることで再現性を高めることが肝心です。

当然ですが、サークル活動で新たなイベントを企画し何らかの成果を上げた人が企業でも新規事業を立案し収益向上に貢献できるとは限りませんし、アルバイトで周囲を巻き込みチームで成果を出した経験を持つ学生が企業でもリーダーシップを発揮できるとは限りません。採用担当もそれは織り込み済みです。

しかし、そんな中で「自社に入ってからも活躍するだろう」というある種の期待感や確からしさを元に選考通過者を選別していくのが新卒就活です。

「確からしさ」というのが、本書での「偶然性の排除」に該当し、それを高めるための複数エピソード・再現性だという関係性は把握しておくべきでしょう。

『<就活>廃止論』への疑問  

上記のように、『<就活> 廃止論』にはunistyleと共通する考え方がある一方、現在の就職活動に合致するかどうか疑問を感じる点もいくつか存在しています。

疑問点1:「新卒 "だけ" がキャリアの入口ではない」は確かだが...

昔、終身雇用が全盛の時代であれば新卒で入社して短期間で辞めた人には、強いマイナスイメージがつきまとったが、現在ではそうしたネガティブな語感はほとんどない。
 

出典:『<就活>廃止論』p36

年功序列・終身雇用・新卒一括採用といった日本的雇用慣行が、従来よりも薄れてきていることは事実です。「新卒で入った企業で定年まで勤め上げる」人の割合は今後も減少していくことが想定されるでしょう。

しかし一方で、現在でも日本社会でファーストキャリアが重要であることは事実であり、いわゆる「新卒カード」が優遇されている現状は認識しておくべきです。

特に多くの大手企業では、集合研修やOJTを始め新卒に対し多大な費用をかけ育成をするなど、自身の市場価値を高めるうえで恵まれた環境が新卒採用者には整っています。

本書では、「早期離職者にネガティブなイメージはほとんどない」と述べていますが、採用担当者からすれば「自社に来てもまたすぐに辞めてしまうのでは」というマイナスイメージは少なからず抱くはずです。企業に入ってもすぐ辞めるような大して能力が身についてないような人を採用するぐらいなら、新卒の学生を一から育成していった方がいいと考えるのは容易に想像できるでしょう。

もちろん、本当に不当な労働条件下で働かされたといった "仕方がない" 事情もあり得るでしょうが、採用担当者からすればどんな理由であれ「すぐ辞めた人」というレッテルは貼ることになります。

「第二新卒でもネガティブなイメージはないからいいや」と逃げや言い訳に使うのではなく、新卒就活は最大のチャンスとして真剣に取り組むべき、という考えをもっていただきたいと思っています。

 疑問点2:「学歴フィルター」に対する考え方

今どき上位校を出たからといって、いわゆる人気企業に必ず入れるなどということは全然ない。東大の学生でも有名企業をすべて落ちる人はたくさんいる。本当である。
 

出典:『<就活>廃止論』p89

上記は全くもってその通りの記述であり、東大=上位企業に内定という図式は必ずしも当てはまるわけではありません。

しかし、「有名企業をすべて落ちる」というのは、そもそも上位学生は受ける企業のレベルが相対的に高いというバイアスがかかっています。わずか(ルール上では)3カ月程度で勝負が決まる短期決戦の現在の新卒就活において、「MARCH以上」といった学歴フィルターをスクリーニングとして採用の効率性を高める企業はいくつも存在しています。

大切なのは、「学歴なんてほとんど関係ないから、入学偏差値が低くても上位学生と同じ土俵で勝負できる」と捉えるのではなく、学歴フィルターは「ある」と割り切って、採用基準を満たすための取り組みに注力することです。

 疑問点3:「学生団体」は変革人材の集合体?

顕在化してわかりやすい変革人材クラスターが「学生団体」と言われる集団だ。
学生団体は、自分たちの理想やビジョンを掲げ、大学の枠を超えて社会へ飛び出し、社会的に意義のある活動をしている学生の集団で、多くの団体で複数の大学横断的な学生から構成されている。

出典:『<就活>廃止論』p176

本書では "変革人材" の特徴として、目的意識・行動力・自己理解・環境選択・長期的視点・戦略思考といった要素を挙げています。

今の時代Facebookを始めとしたSNSを中心に様々な学生団体の活動を見ることが出来ますが、それらの多くが上記のような変革人材の集合体であるかどうかは疑問に感じます。

学生団体の多くは「自分たちの理想やビジョンを掲げ」ているでしょうが、それに沿って「社会的に意義がある活動」をしている団体がどれだけあるでしょうか。とりあえず集まった学生同士の馴れ合いで終わっている団体の方が多い印象がありますが。

もちろん、何を持って「社会に意義がある」と判断するのかは個人の価値観に紐づくため正解があるわけではありませんが、少なくとも採用担当者にとって学生団体と接点を持つことが変革人材の効果的な採用繋がるケースがどれだけあるかは疑問に感じます。

ちなみに、以下のエントリーは若干の極論も含みますが、ある意味的を得ているような気もしています。

 最後に

『<就活> 廃止論』は就職活動そのものの廃止を主張している書籍ではないため、その点を批判する意見も多いようですが、"就活ルール" で騒がれる今だからこそ有益な情報がいくつも含まれていると感じます。

就活本と言われると自己分析本やWebテスト対策本といった選考突破のノウハウを得るためのものと考える方は多いと思われますが、時には就職活動の全体像を知るという意味で、このような書籍も活用してみてください。

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成長性と社会貢献性の高さを武器に金融業界の未来を切り拓く。資産運用文化を牽引する企業「アセットマネジメントOne」とは 成長性と社会貢献性の高さを武器に金融業界の未来を切り拓く。資産運用文化を牽引する企業「アセットマネジメントOne」とは 本記事はアセットマネジメントOneのPR記事になります。就活生の皆さんは金融業界と聞き、どんな業態をイメージするだろうか?メガバンクに代表される銀行業界、生命保険や損害保険といった私たちの生活にもなじみ深い保険業界、まず最初にこれらをイメージする方が多いのではないだろうか。そのような金融業界において、成長性・社会貢献性・専門性の高さを全て兼ね備えていると言われる業態が存在する。その正体とは資産運用業界である。unistyle編集部はこの度、そんな国内の資産運用会社の中で1,2を争う高いプレゼンスを誇り、みずほフィナンシャルグループと第一生命保険のグループ会社として私たちの生活を支えるアセットマネジメントOne株式会社の社員にインタビューを敢行した。こんな就活生にオススメ・金融業界を志望している就活生・成長性や社会貢献性の高い業界で働きたい就活生・大手とベンチャーの良いとこどりをしている環境で働きたい就活生・専門性を身に付け、自分の理想とするキャリアを実現させたい就活生目次今回取材をした2名の社員のプロフィール老後2,000万円問題や少子高齢化に直面している日本。それらの問題を解決する先導者こそが資産運用会社である総合職採用だからこそ出来ることがある。自分に合った職種を選択し、十人十色のキャリアを描く資産運用会社が大手とベンチャーの良いとこどりと言われる所以-事業基盤の大きさ×若手の裁量権-入社の決め手は「良いものを世の中に広めたいという想い」と「個性を認めて伸ばしてくれる風土」若手の内から社長やCFOと対峙できる!アセットマネジメントOneで働く魅力と印象に残っているエピソード1日のスケジュールは全て自分で決める。実際の働き方や制度に迫ってみた資産運用会社のキャリアステップ-アセットマネジメントOneには各々が希望するキャリアを実現する土壌がある-取材後記今回取材をした2名の社員のプロフィール曽我部広志(ソガベヒロシ)さん慶應義塾大学経済学部経済学科を卒業し、2020年4月にアセットマネジメントOneに新卒で入社。入社後1か月間の研修を経て、投資信託営業本部投資信託営業企画グループに配属され、約2年間にわたりマーケティング戦略を中心に携わる。その後、2022年3月から企画本部人事グループに異動し現在に至る。現在は新卒採用業務はもちろんのこと、若手職員フォローやDX関連の業務など、多岐にわたり活躍している。杜玥(トゲツ)さん早稲田大学大学院経済研究科を卒業し、2018年4月にアセットマネジメントOneに新卒入社。入社後はITシステム・事務本部事務サービスグループに配属され、機関投資家向けのディスクローズ業務などに携わる。機関投資家営業本部機関投資家営業企画グループも兼務しながら約2年間勤務した後、運用本部株式運用グループに異動し、現在に至るまでアナリストを担当している。現部署ではヘルスケアセクターを担当しており、主に製薬・バイオテクノロジー企業についてリサーチをしている。老後2,000万円問題や少子高齢化に直面している日本。それらの問題を解決する先導者こそが資産運用会社である__まず初めに資産運用会社とはどのようなものなのかを教えていただいてもよろしいでしょうか?曽我部さん:資産運用会社は金融業界に含まれますが、投資信託という商品をお客様に販売し、それで得た資金を株式や債券等に投資・運用して利益を上げ、それをお客様に返すというのが基本的なビジネスモデルになります。また、エンゲージメントといった企業の経営層との対話を通じ、企業価値をどのように向上させるかといった取り組みも資産運用会社は担っています。弊社としては中長期的に収益の拡大が見込めますし、世の中的には企業価値の向上や経済の発展に貢献することができます。資産運用会社を表すキーワードは「成長性×社会貢献性」__金融業界の中での資産運用会社の立ち位置や貴社の魅力を教えて下さい。曽我部さん:魅力は大きく2つあると考えています。一つ目は成長性の高さです。冒頭でも述べましたが、老後2,000万円問題や低金利政策等、国内における運用に対するニーズは年々高まっています。事実、老後2,000万円問題が騒がれ始めた2019,20年前後で比較すると、新型コロナウイルス流行の影響もあるかと思いますが証券会社の口座数は急激に増えており、お金に対する危機感を持って動いている人は増えてきているのが実態としてあります。【参考】高まる投資熱-投資している人と投資に興味を持つ人の割合が大きく上昇-(野村総合研究所)会員の主要勘定及び顧客口座数等(日本証券業協会)そのため、成長性が高いのは間違いなく、今後もさらにニーズが高まることが予測されています。そして二つ目は社会貢献性の高さです。就活生の中には社会貢献性の高さを重視している方も多くいるかと思いますが、そういった方にとって資産運用会社は最適です。弊社のコーポレートメッセージとして『投資の力で未来をはぐくむ』という言葉があるのですが、人生100年時代への備えや近年関心度が高まっているESG投資など社会課題の解決に投資の力で繋げ、様々な形で社会の持続可能な発展に貢献できる点は非常に魅力的です。弊社はESG投資のトップランナーとして、自らESGスコア(※1)の開発や企業へのエンゲージメントなど定量的・定性的手段を通じ、環境問題・社会・ガバナンスの観点から考慮した投資に積極的に取り組み、中長期的な企業価値向上や持続的成長を図っています。また、足元であれば「マイナス金利・物価上昇・年金減少」というようなマクロ環境下で、若者のより早期な資産形成や多くの人が老後でも豊かな生活を送るための「資産の長生き」などを実現するために、資産運用が役に立ちます。※1:ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス(企業統治))を考慮した投資活動や経営・事業活動を指す。【引用】ESGの概要-内閣府総合職採用だからこそ出来ることがある。自分に合った職種を選択し、十人十色のキャリアを描く__資産運用会社にはいくつかの職種があると思いますが、具体的にどんな職種があり、それぞれどのような業務をしているのか教えていただいてもよろしいでしょうか?曽我部さん:大きな括りで言うと、運用・営業・商品という3つの職種が中心となります。運用に関しては、ファンドマネージャーという実際に株式等の投資判断を担う人。様々な情報を分析・整理してファンドマネージャーが投資判断を行う上でのサポートを行うアナリストという人。世の中の情勢や各国の景気動向などを予測する、いわばミクロな視点で分析するアナリストの反対にマクロな視点で分析を行うエコノミストという人。運用という職種はこの3種類の担当によって構成されています。ただもちろん、投資信託の運用をしているだけでは会社は成り立ちませんので、投資信託を一般の投資家に購入してもらうため銀行や証券会社等の販売会社に「弊社の商品を取り扱ってください。」と営業をする職種もあります。また、商品を組成・管理するという商品部門もあります。就活生のイメージする資産運用会社は上記3職種が大半かと思いますが、他にも投資信託のリスクを管理する部署や、書類作成を担当するディスクロージャー関係の部署、会社のシステムを支えるIT・DX関係の部署等、ミドルバック業務の部署も多数あり、運用会社と言いながらも多種多様な職種があります。【参考】仕事紹介(アセットマネジメントOne)┗各職種の詳細はこちらをご覧ください。__杜さんはアナリストとしてご活躍されているとのことですが、具体的にどのような仕事をされているのでしょうか?杜さん:私は運用部門でアナリストを担当しており、日々変化する市場の中から膨大な情報を取り入れ、担当業界とカバレッジ銘柄にはどんな影響を与えるかを分析する仕事をしています。具体的には、地道な企業取材やデータ分析を通じて自分なりの仮説構築と検証を繰り返し、投資機会を積極的に捉えていくことが求められています。それから、迅速かつ良質な情報発信を通じて考え方を共有し、ファンドマネージャーと密にコミュニケーションを取りながら、銘柄の投資判断やファンドのパフォーマンス向上に寄与できるように努力しています。世の中の先端技術に日々関心を持ちながら働いているため、非常にエキサイティングな仕事だと感じています。様々な経験を経た上で自分の本当にやりたいことを見つける。日々の業務こそが学びの宝庫__様々な職種がある中、貴社は総合職採用をしていると伺いました。配属部署や職種は入社後に決まるということでしょうか?曽我部さん:同業他社には部門別採用をしている企業が多いのですが、弊社は総合職採用を取り入れています。総合職採用のメリットとしては、若手の内に様々な経験をし、その経験を基に将来的に進みたい道を自分で選べることです。やはり働いてみないと分からない部分は少なからずありますので、適性を見極めたり自分の興味のある分野に出会えるような制度を整えています。入社後、大学院卒は3年、学部卒は5年を育成期間としており、2年に一度ジョブローテーションとして最低1回は部署異動することになります。2回目以降は人それぞれであり、「自分はこの道で進みたい」と決まればずっと同じ職種で働き続ける人もいます。配属は会社起点で異動するのではなく、社員の意思と適性を反映しつつ決まります。__入社時はどの職種に配属されるか分からないとのことですが、就活生時点で必要なスキル等はあるのでしょうか?曽我部さん:結論からお伝えすると、就活生時点で必要なスキル等は特段ありません。もちろん、高度な金融知識や高い専門性が必要な仕事であるのは間違いないのですが、入社後にそういった知識を身に付けている社員の方も多くいらっしゃいます。総合職で入社した後は、最初は運用や営業等のフロントに立つ仕事ではなく、基本的には先ほど業務紹介であげたミドルバック業務の部署で業務を行います。そこで経験を積んでから、営業やファンドマネージャーに進むという形を取っています。入社して一定の知識や経験を身に付けた上でスキルアップしていく形を取っていますので、「自分は全然金融知識がないんだけど大丈夫かな…」といった心配はしていただかなくて大丈夫です。__入社時点では特段スキルや知識が必要ないとのことですが、入社後にどのように知識を身に付けたのでしょうか?杜さん:正直に言うと、日々行っている全ての業務が勉強だと思っています。そのため、学生時代で学んだ知識の活用というよりも、社会人になってから勉強し始めたものが多いと思います。実際にアナリストの仕事も、入社当初に想定していたほど「極めて難しい」というわけではないと考えており、とりあえず論理的思考の習慣を養うことが重要であり、日々試行錯誤しながら経験を積み重ねています。私のようなアナリストで言うと、日々多くの説明会やミーティングに参加しているだけでなく、マクロ経済等のセミナーにもよく参加しています。そのため、毎日授業を受けているような感覚ですね笑。説明会やセミナーではCFOといった普段中々お会いできないプロフェッショナルな方が話してくださるため、専門知識が身に着き大変勉強になります。最初は全く理解できなかった事柄でも、日々の仕事でこういった専門家と接触する中で徐々に理解できるようになり、スキルが磨かれていっていると思います。資産運用会社が大手とベンチャーの良いとこどりと言われる所以-事業基盤の大きさ×若手の裁量権-__資産運用会社もしくは貴社で働くからこそできる経験や身に着くこと等はありますか?杜さん:高度な専門性を早期に身につけられることです。現在の仕事はマクロ環境や景気状況、金融政策などを踏まえ、業界動向や企業戦略、先端技術などを理解した上でリサーチをしています。アナリストのための財務業績予想やバリュエーションなどの金融知識に関する自己研鑽は勿論のこと、普段の仕事において自然と勉強になる場合も多くあります。先ほどお伝えしたように、頻繁に業界エキスパートのセミナーに参加して最先端技術への理解を深めたり、グローバル企業の社長との1on1ミーティングを通じてトップマネジメントの考え方を身につけたり、業界専門誌の購読や企業見学など日々忙しいものの、楽しみながら様々な形で専門性を磨いています。あともう一つ挙げさせていただくと、「裁量権の大きさとフォローの手厚さを両立している環境があること」です。新人時代から計画的にトレーニングを受け、3年目に現部署へ異動した後にも充実した研修制度下で丁寧に育成していただきました。周りが温かくサポートしてくれたり、上司からもよく励ましの言葉をもらえたりしながら成長機会を多く頂ける環境が整っているため、チャレンジングなものや困難なことにも臆せず向き合っていく力を若い内から身に付けることができました。例えば、3年目に入るタイミングで自ら手を挙げて運用側に行きたいと申し出て、前の上司が全力でサポートしていただいたことで異動希望を叶えることができましたし、アナリストとして担当セクターのカバレッジを開始するという業務も通常より早期に任せていただけています。最近は新たなファンドの立ち上げにも参画させていただき、若手にも裁量権を与える組織風土に恵まれているのを日々実感していますので、いつの間にか自分でも驚くほど急速に成長していけることが貴重な体験だなと思います。__企業の社長と対話できるという話が出てきましたが、そういったことは若手の内から任せてもらえるのでしょうか?杜さん:私も現在5年目とまだまだ若手の部類に属されると思いますが、そういった経験は周りを見ても若手の内から経験している人が多いです。社長やCFOの方とミーティングをする機会も沢山ありますし、あとこれは弊社の特徴でもあるのですが、弊社は業界内でもかなり規模の大きな会社であるため、企業からも重視してもらえるという側面もあります。また、若手にも裁量権を与える組織風土なため、私に限らず早めにカバレッジ(※2)等を開始させてくれる環境があり、早めに独り立ちできることができる環境が揃っています。※2:適応範囲という意味。資産運用会社や証券会社などのアナリストが担当業界の上場企業の動向について調査を始めることを指します。なお、株価にレーティングを出していく際に新規にカバレッジ開始と言われます。【参考】カバレッジとは-金融・経済用語辞典曽我部さん:よく大手とベンチャーで比較される就活生って多いと思いますが、弊社はその良いとこどりをしていると感じます。「大手=安定している反面、年功序列で若手の裁量は少ない」、「ベンチャー=給与は大手に劣る反面、やりがいや自己成長する環境は用意されている」と定義づければ、弊社は双方の側面を持っていると言えます。みずほフィナンシャルグループと第一生命保険といった大手の金融グループの一員かつ業界内でも1,2位を争うプレゼンスを保持している、その上で若手の内から社長やCFOといった方と仕事ができるといった裁量の大きさがあります。こういう風土や環境も弊社の魅力だと自負しています。入社の決め手は「良いものを世の中に広めたいという想い」と「個性を認めて伸ばしてくれる風土」__業界や貴社のことをお話いただいたので、続いてはお二人について質問させていただければと思います。なぜお二人はアセットマネジメントOneに入社を決めたのでしょうか?学生時代のバンド活動から芽生えた「自らが良いと思えるものをもっと世の中に広めていきたい」という想い曽我部さん:私は学生時代、比較的マイナーなジャンルのバンドをやっており、ずっとニッチな音楽業界を盛り上げたいという想いで取り組んでいました。そしてその時に培った経験から、将来的にもニッチなものを広める仕事がしたいと漠然と考えていました。いざ就活の時期になり、母親が銀行員だったこともあり何となく金融業界を見ていたところ運用会社のことを知り、私が今までやってきた経験と全く一緒だと感じました。私が就活生だった当時は今ほど投資信託というものが国内で広まっていなかったものの、成長性が高く良いものであることに間違いはなかったため、それを自分の手で広めていくことが学生時代の経験とフィットすると思い、基本的に運用会社に絞って就活を進めました。当時からアセットマネジメントOneが第一志望だったため、弊社から内定をいただいた時点で就活を終了したのですが、入社に至った決め手としてはバランスの良い会社であると感じたことです。業界内でのプレゼンスも高く、投資信託等の各ビジネスで強みがあるだけでなく、国内株式・外国株式問わず取り扱っている商品も色とりどりであり、幅広いラインナップからお客様の幅広いニーズに応えられるのが魅力に感じました。こういった観点から今後最も伸びていく会社だと思い、入社を決めたという形です。自らの個性を認めてくれる風土、そして憧れを抱く社員に出会えたことが入社の決め手になった杜さん:私は曽我部さんと真逆で、とりあえず様々な業界・企業に好奇心をもちながら自分の目で見に行きました。金融業界に限らず、外資コンサル、総合商社、人材、メーカーなど100社以上の企業にエントリーし、数十社もの面接を受けました。そういった中でコンサルや金融系などの企業の選考が最も順調に進んでいたため、自分の適性が自然に分かり、後期選考ではよりこれらの業界に絞り込みました。そしてその過程で資産運用会社に出会いました。ただ当初は正直どのような業務を行っているのかが分からず、金融業界の中でもニッチな分野だなという印象しかありませんでした。しかし、社員の方にOB・OG訪問をさせていただいたり面接を重ねていく中で、雰囲気の柔らかさや常に思考できる環境が魅力的に感じました。私は髪型も服装も自然体で臨んでいたのですが、アセットマネジメントOneはこういった自分の個性を認めてくれたことがそういう印象を抱いたことに関係しているのかなと思っています。また、私の企業選びの軸であった①成長性②専門性③経済学専攻を活かせる仕事に該当したこと、そして金融系の中では比較的ニッチな分野である少数精鋭感に惹かれこと、これらのことから徐々に志望度が上がりました。__ではなぜ最終的にアセットマネジメントOneへの内定を承諾したのでしょうか?杜さん:先ほども述べた①~③の軸に当てはまることのほか、小論文課題や修士論文について深掘りしてくれた面接などを通じ、この会社の雰囲気は深く考えるのが好きな自分に向いているなと気づいたのが要因の1つです。また、充実した研修制度や若手の成長に丁寧にサポートする社内環境の整備も魅力的でしたね。さらに、説明会でスピーチをしてくれた個性的なファンドマネージャーの方や面接をしてくださった女性マネジメント層の格好良さに憧れを抱き、ダイバーシティ&インクルージョン重視な社風に共感したことで、最終的に内定を承諾することを決めました。若手の内から社長やCFOと対峙できる!アセットマネジメントOneで働く魅力と印象に残っているエピソード変化の速いエキサイティングな世界にて、日々マーケットや経営者と対峙する__では実際に貴社で働いて感じた魅力は何かありますでしょうか?曽我部さん:仕事柄、世の中の動向に対して常にアンテナを張っているため、マーケットの専門知識が付くことは勿論、世の中のお金に対するニーズの変化を知ることができるのは魅力的です。初期配属された投資信託営業企画グループの話ですが、業界柄、世の中でどういった商品が必要とされているかを知ることが重要であるため、他社で新商品が出た際はその商品を綿密に分析したり、資金が集まっている商品はどんな特徴があるのかを調査し、「こういったマーケット情勢ではお客様はこういう商品を求めているのか」といったことを知れたのは非常に勉強になりました。また、半年前は売れ筋だった商品が今は全く売れないといったことも日常茶飯事であり、投資という分野は流行り・廃りが非常に速い業界です。日々お客様のニーズを見極める必要があるため、単純な経済・金融の知識だけでなく、どういったニーズで投資信託が求められていることを学べるのは魅力だと思います。杜さん:アナリスト目線では、世の中に起きている出来事がマーケットにどんな影響を与えるのかを考える面白さ、その上で企業のマネジメント層と対話することで経営者目線の考え方を若いうちから学べることが魅力です。そして、そういったことが成長スピードの速さにも起因していると感じています。目まぐるしく変わるマーケットはとてもエキサイティングな世界であり、株価の動きを予想すること自体がそもそも面白いと思い、当たった時にも非常に達成感があります。また、世の中で起こる様々な出来事が株価に瞬時に反映されますが、表面的に捉えずに論理的な思考を通じて本質を見抜く力が若いうちから鍛えられる点も魅力的です。それらに加え、取材時などに企業のマネジメント層と対話できますので、経営者目線での考え方を早期に身につけることや、中長期戦略・先端技術への理解を一層深めることで企業の将来性を見極め、社会課題の解決に繋げながら投資していくことなどは非常にやりがいを感じます。特に自分の担当するセクター(分野)に関しては、その業界の知識を勉強することで専門家にも負けない知識を得ることができますし、そこで身に着いた専門性は将来のキャリアにも役立ちます。こういったことからも、特に若手社員にとっては非常に魅力的な成長環境があると言えるのではないでしょうか。日々飛び交うニュースの一挙手一投足を見極め、社会に大きなインパクトを与える__では貴社で働く中で印象に残っているエピソードはありますでしょうか?杜さん:新型コロナウイルスが流行り始めた2020年以降、各製薬会社がコロナに関するワクチンや新薬を開発し始めましたが、開発の成功可否がその企業の株価にどのような影響を与えるのかを分析するのは非常に印象的な仕事でした。日々コロナ関連のニュースや各社の開発進捗状況に注目し、国内外におけるトレンドの変化に対応しながら投資機会を積極的に捕まえてきました。実際に自分の予測が当たれば嬉しいですし、社会にも貢献できますし、感染症領域のイノベーションは世の中のアンメットメディカルニーズに応え、人々の健康&ウェルビーイングにも貢献できますので、社会課題の解決に繋げられる点は非常にやりがいを感じましたね。コロナに関するワクチンと新薬の開発はあくまでも一例ですが、こういった動向が与える社会的インパクトを日々考えることで、自分の世界も広がりますし、仕事への価値や意義を見出すこともできると考えておりますので、非常に印象に残っています。曽我部さん:私が入社した4か月目くらいに運用を開始した未来の世界(ESG)という今では当社の旗艦ファンドであるこの商品が認定された時が印象に残っています。ESGという言葉自体はよく目にする一方、どのようなものなのかイマイチ実感の湧かない人も多いかと思いますが、このファンドは歴代2位の設定額で運用を開始しました。基本的なファンドは、100~200億といった数百億円単位で集まって開始すれば良いと言われている中、このファンドは3,830億円という莫大な資金を運用開始前に集めています。設定額はいわば機関投資家や世間からの期待値とも言えますので、この設定額を見た時に「ESGってこんなにも世の中に知れ渡っているんだ。投資家の皆さんも着目しているんだ。」というのを身をもって実感することができました。【参考】モーニングスター:「未来の世界(ESG)」設定額3800億円、みずほ証券がAIも使った販売戦略でコロナ禍を吹き飛ばす1日のスケジュールは全て自分で決める。実際の働き方や制度に迫ってみた一日のスケジュールは全て自分自身で決め、時間と場所を問わず働くことができる__資産運用会社と聞くと「何となく忙しそう」といったイメージを持っている就活生も多いかと思いますが、貴社の働き方や一日のスケジュールを教えてください。曽我部さん:働き方に関して弊社は非常に力を入れています。会社全体として「各々が働きやすい形で勤務して欲しい」という想いで制度を整備しているのですが、その一例として完全フレックス制の導入が挙げられます。つまり、何時から何時まで働くという決まり(コアタイム)が一切ないため、お子さんの送り迎えで一旦抜けたり、息抜きがてらジムに通ったりといったことも可能です。また、フルリモートにも対応しており、働く場所は家でも会社でも個人の好きなように選択できるような制度を設けています。一日のスケジュールを全て自分で決めるだけでなく、時間と場所を問わず働けることは弊社の魅力です。杜さん:私は基本的に在宅勤務で仕事をしており、15時のマーケットが閉まるタイミングに合わせてスケジュールを立てています。リモートワークを基本のスタイルとして自由と自律のバランスを上手く取りながら自分らしく仕事をしていけるので、働きやすいと思います。また、アナリストの場合は場中(9時~15時の取引時間)というよりも会社リリースの多い時間帯、すなわち寄り前(9時前)と引け後(15時後)に比較的忙しくなるため、集中作業が必要です。そのため、アナリストの朝は早く、6時過ぎからニュースを見たり必要であればコメントを書いたりし、7時30分からは朝会にてリサーチ結果を話し合ったりします。ただ、その後は少し余裕があるため、朝ご飯を食べたり散歩をします。ただ朝が早い分、午後に1時間ほど抜けてエアロビクスをしたりといったようにメリハリをつけて仕事をしています。朝と夕方にやることがある分、途中で息抜きをしながらメリハリをつけて仕事をしているという感じですね。そういった日々のスケジュールに加えて、弊社では計画的な休暇取得も推進されており、私は今年の連休を活かして北海道や九州などに遊びに行っていたのですが、こういった制度を利用しながらリフレッシュして生産性の向上に繋げています。資産運用会社に転勤はあるのか?__時間と場所を問わず働くことができるとのことですが、転勤などはあるのでしょうか?曽我部さん:転勤は基本的にありません。海外に拠点があるため、海外トレーニーという形で海外に行く機会はあるのですが、地方に行くといったように東京以外の場所で勤務することはありません。転勤というと、海外トレーニーに行くか、自ら手を上げて海外赴任を希望するかの二択しかないため、望まない転勤というものは基本ないと認識してもらえればと思います。資産運用会社のキャリアステップ-アセットマネジメントOneには各々が希望するキャリアを実現する土壌がある-自分の描きたいキャリアは自分で創るのがアセットマネジメントOneの文化__ここまで資産運用会社の仕事内容についてお聞きしてきましたが、キャリアステップとしてはどのようなものがあるのでしょうか?また、お二人は今後どのようなキャリアを歩んでいきたいかも教えてください。曽我部さん:キャリアステップは職種によって異なります。例えば運用の道に進みたいという社員であれば、最初はトレーディングに配属され、その後アナリストとして経験を積み、最終的にはファンドマネージャーになるというのが一般的なキャリアステップかなと思います。一方で営業の道に進みたいという社員であれば、販売用資料等を作成するディスクロージャー関連の部署で経験を積んだのち、営業としてフロントに立つのが多いかと思います。人によっては商品系の部署を途中で経験するパターンも珍しくないですね。他には、私のように人事部に来るといったようにコーポレート系の部署を挟む社員もいますので、本当に各々の希望に合わせてキャリアを歩める土壌があると実感しています。杜さん:私は元々ミドルオフィス(ミドルバック)系の部署に配属されましたが、弊社では毎年1回「異動意思」を聞かれるため、その時に「運用に携わる部署に異動したい」と手を上げて今に至ります。今後のキャリアとしては、まずはアナリストとして金融および担当業界の専門知識を一層深め、多くの実務経験を積み重ねることでリサーチのスキルアップに努めたいと思います。その後、幅広い領域を俯瞰的に見るファンドマネージャー業務にも携わりたく、自分なりの投資哲学を反映するポートフォリオを構築していき、高度専門な運用責任者になりたいです。海外勤務も希望しておりますが、まずは目の前の仕事を全力に取り組むことが前提ですね。先ほど、毎年1回異動に関する面談があるとお話しましたが、本人の適性や強い意志があれば希望が叶うケースが多いため、今後も様々な経験を積み重ねていく中で、将来のキャリアを決めていければと思います。とりあえず人生は短いので、後悔しないように色んなことにチャレンジしていけたらと考えます。取材後記国内に限らずアジアでも最大級の運用資産残高を誇り、国内外の機関投資家のお客さままで幅広く運用サービスをお届けしているアセットマネジメントOne株式会社。今回はそんな同社で人事を担当している曽我部さん、そしてアナリストとしてご活躍を続ける杜さんの2名にお話を伺いました。最後に、これから就職活動を迎える就活生へのメッセージをお二人に伺いました。曽我部さん運用会社は普段あまり馴染みがなく、特に日本においては「投資ってなんだか胡散臭いな」と思っている方も少なくないかと思います。しかし、これまで述べてきたように成長性や社会貢献性はどの業界にも負けないと自信を持って言うことができます。そのため、少しでも興味を持っていただいた方はとにかくエントリーしてほしいです。仮に今の段階で将来やりたいことが決まっていないとしても、とりあえず運用会社に入社して何かしら経験を積んでからやりたいことが決まったという社員も多くいますので、「自分なんか…」と思わずに是非多くの就活生にエントリーしてもらえると嬉しいです。また、金融業界は経済学部等で経済について専門的に学んできた人じゃないと難しいと考えている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。私自身も学生時代が経済史を中心に学んでいましたし、大学時代何を勉強してきたかは本当に関係ありませんので、そういった心配も気にせずにエントリーしてもらえればと思います。杜さん日々刻々と変化するマーケットに向き合うという仕事柄、知的好奇心の高い就活生にはもってこいの業界だと思います。日々新たな知識を取り入れる必要がある分、学ぶことが嫌いという就活生には向いていないかもしれませんが、学ぶ意欲と成長意欲の高い人にとっては最適な環境が用意されています。近い将来、本記事を読んだ方と共に働き、社会を良くしていける仕事ができることを楽しみにお待ちしております。金融業界志望の就活生に限らず、「成長性や社会貢献性の高い業界で働きたい」や「専門性を身に付けることで自分の理想とするキャリアを実現させたい」という想いを抱いている就活生にとっても、アセットマネジメントOneは非常に魅力的な企業と言えます。本記事を通じて興味を持っていただいた就活生は、イベントや選考に是非エントリーしてみてください。エントリーはこちらから 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【大手企業ES例文9選】ガクチカで塾講師をアピールする書き方を解説 【大手企業ES例文9選】ガクチカで塾講師をアピールする書き方を解説 本記事では塾講師のアルバイトを魅力的なガクチカにするために、アピールできる強みやガクチカにするコツを紹介し、強み別、文字数別の例文を紹介します。本記事の構成塾講師のガクチカでアピールできる強み塾講師のガクチカでアピールできる強み(1):傾聴力塾講師のガクチカでアピールできる強み(2):信頼関係構築力塾講師のガクチカでアピールできる強み(3):問題解決能力塾講師アルバイトのガクチカ例文塾講師アルバイトのガクチカ例文【課題解決能力】:野村総合研究所塾講師アルバイトのガクチカ例文【目標達成力】:三井住友海上火災保険塾講師アルバイトのガクチカ例文【傾聴力】:日本生命塾講師アルバイトのガクチカ例文【信頼関係構築力】:三菱地所塾講師アルバイトのガクチカ例文【負けず嫌い】:NTT東日本塾講師アルバイトのガクチカ例文【500字】:三菱UFJ信託銀行塾講師アルバイトのガクチカ例文【400字】:三菱商事塾講師アルバイトのガクチカ例文【350字】:デロイトトーマツコンサルティング塾講師アルバイトのガクチカ例文【200字】:キリンホールディングス基本的なガクチカの書き方ガクチカで塾講師をアピールする際のコツ3選まとめ塾講師のガクチカでアピールできる強みまず最初に塾講師のガクチカでアピールできる主な強みを紹介していきます。塾講師のアルバイト経験は、ガクチカだけでなく、自己PRでもアピールすることができます。自分のこれまでの経験とエピソードから共通する強みは必ずあるので、アピールできるようにしましょう。また強みをアピールする際には必ず選考を受ける企業の採用HPなどで「求める人物像」を確認しておきましょう。その人物像に沿った強みをアピールすることで高い評価を得ることができます。以下が塾講師の経験から得ることができる強みになります。自分に合う強みがあったら参考にしてみてください。塾講師のガクチカでアピールできる強み(1)傾聴力塾講師のガクチカでアピールできる強み(2)信頼関係構築力塾講師のガクチカでアピールできる強み(3)問題解決能力塾講師のガクチカでアピールできる強み(1)傾聴力塾講師のガクチカでアピールできる強み1つ目は傾聴力です。傾聴力とは、人と会話をする際に相手の話をなんとなく聞き流したり自分ばかりが話すのではなく、相手が話していることを集中して聴く能力を指しています。塾講師のアルバイト経験でも、生徒の勉強に対する悩みを聞くことや、結果が出ない場合ヒアリングを通して弱点を導き出したりすると思います。傾聴力はビジネスにおいて、取引先との信頼関係を強化したり、上司と部下との間でよりスムーズなコミュニケーションが可能になります。傾聴力は自己PRでもアピールすることができるので以下の記事を参考にしてみてください。参考記事塾講師のガクチカでアピールできる強み(2)信頼関係構築力塾講師のガクチカでアピールできる強み2つ目は信頼関係構築力です。信頼関係構築力とは「お互いがお互いを信じ、頼りにし合う関係性を築く力」と説明することができ、社会人はこの信頼関係構築力があらゆる場面で重要となります。塾講師のアルバイト経験でも、生徒と講師という立場でコミュニケーションを軸とし、信頼関係を構築していくと思います。社内であれば「上司や部下との信頼関係を築き、より成果を出しやすい環境を自ら創り出す」、社外であれば「取引先の顧客に信頼してもらい、より多くのサービスを利用してもらうことで利益を上げる」といったように、信頼関係の構築はあらゆる仕事の根幹とも言えるものです。参考記事塾講師のガクチカでアピールできる強み(3)問題解決能力塾講師のガクチカでアピールできる強み3つ目は問題解決能力です。問題解決能力は問題を発見する力と解決策を考えて実行する力に分けることができます。塾講師として、生徒の成績を上げるために様々な施策を講じると思います。その中で工夫したことや意識したことをESや面接などでアピールすることで問題解決能力があることをアピールすることができます。参考記事また、塾講師のガクチカを作りたい人や、ガクチカで困っている人は就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーから、過去のエピソードやガクチカを書く方法についてアドバイスがもらえます。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。塾講師アルバイトのガクチカ例文強み別や文字数別に大手企業から9つ厳選したESを掲載しています。ぜひ参考にしてみてください。塾講師アルバイトのガクチカ例文【課題解決能力】:野村総合研究所塾講師アルバイトのガクチカ例文【目標達成力】:三井住友海上火災保険塾講師アルバイトのガクチカ例文【傾聴力】:日本生命塾講師アルバイトのガクチカ例文【信頼関係構築力】:三菱地所塾講師アルバイトのガクチカ例文【負けず嫌い】:NTT東日本塾講師アルバイトのガクチカ例文【500字】:三菱UFJ信託銀行塾講師アルバイトのガクチカ例文【400字】:三菱商事塾講師アルバイトのガクチカ例文【350字】:デロイトトーマツコンサルティング塾講師アルバイトのガクチカ例文【200字】:キリンホールディングス塾講師アルバイトのガクチカ例文【課題解決能力】:野村総合研究所あなたが大学入学後、最も力を入れて取り組んだことについて教えてください。特に「取り組んだ理由」「難しかった点とその原因」「自分なりに創意工夫した点」を重点的に教えてください。私は「目の前の人を幸せにしたい」という想いから個別指導塾の講師を務め、担当している生徒の成績向上に貢献した。高校受験生全員合格を目標にしていたが、ある一人の生徒の成績が伸び悩んでいた。私はその生徒の現状分析を行い、勉強に対する苦手意識が強いことを認識した。苦手意識の原因は①自信がないこと、②苦手分野が多いことの2点だと考え、従来行っていた厳しい指導法から生徒のペースに合わせる指導法に変えた。復習を多く取り入れ、簡単な小テストを実施することで自信をつけさせ、その子の苦手分野を集約したオーダーメイドテキストを作成することで、苦手分野の克服を図った。すると、苦手意識の払拭により上昇志向が芽生え、どんどん成績を伸ばし最終的に志望校に合格させ、高校受験生全員合格という目標を達成することができた。課題を明確にし、想いを行動に移すことで解決へと導く私の強みが活かされた経験である。選考通過者本選考ES:23卒野村総合研究所(AE)野村総合研究所(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちら塾講師アルバイトのガクチカ例文【目標達成力】:三井住友海上火災保険現状をよりよくするために自ら考え、行動した経験を教えてください。塾講師のアルバイトで、生徒の志望校合格をサポートしたことです。この経験で、私は強みである「目標に真摯に向き合い、責任を持ってやり遂げる力」を発揮しました。私が英語を担当していた生徒は、部活を秋まで続けており、勉強時間が人より少ないという課題がありました。この課題に対し、次の2つに意識し取り組みました。1つ目は「勉強の効率化」です。短時間で可能な限りの知識を吸収させるため、授業中は生徒が一人で問題を解く時間をなくし、問題の解説のみ行い、分からない英単語や文法は授業中に答えられるまで確認しました。2つ目は「質の重視」です。生徒との授業は隔週だったため、私は生徒の自主学習の質を上げることが重要であると考えました。過去問の詳しい解説を自作し、類題も併せて書き込むことで、家でも授業に近い密度の勉強ができるように取り組みました。その結果、生徒は最後まで部活を続けながら、第一志望の大学に合格できました。選考通過者本選考ES:23卒三井住友海上火災保険(エリア総合職)三井住友海上火災保険(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちら塾講師アルバイトのガクチカ例文【傾聴力】:日本生命ガクチカ3つ(50文字以内)1,アルバイト(個別指導塾講師)2,空手道で黒帯を取得したこと3,大学受験うち1つ(300文字以内)上記の中で最も力を入れて取組んだことについて、組織の中で自身がどのように行動したかを交えつつ具体的に入力ください。アルバイトの個別塾講師だ。私は昨年度、ある受験生の担当になった。志望校合格を目標に掲げ、出だしは順調だった。しかし、夏休みに入ると生徒は突然学習意欲を失った。このような経験がなかった私は困惑したが、必ず目標を達成させたかった為、自分より経験のある先輩講師に相談をした。私は生徒の本音を探るべきだと助言を受け、生徒と向き合い直すことに努めた。すると生徒は、志望校は御両親が決めたもので、自分は違う学校に行きたいと言う事実を話してくれた。私は生徒が行きたい学校に通うべきだと考え、御両親を説得し、彼女の意思を認めて貰った。それにより生徒は学習意欲を取り戻し、私は彼女を志望校に合格させることができた。選考通過者本選考ES:22卒日本生命(総合職)日本生命(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちら塾講師アルバイトのガクチカ例文【信頼関係構築力】:三菱地所あなたが学生時代にした最大のチャレンジは何ですか。(300文字以上500文字以内)塾講師のアルバイトで夏季合宿の集客に取り組んだことです。参加者が伸び悩んでいる中で、私が担当する教室の生徒全員に合宿へ参加してもらうことを目標としました。私は生徒と面談し、合宿への参加を促しました。なぜなら合宿への参加によって勉強の習慣付けと、同じ目標を持つ生徒との交流によるモチベーションの向上が期待できると考えたためです。面談の際に私は、生徒の性格や参加したくない理由は人それぞれ様々だと考え、各生徒の考えを全て引き出すことを意識しました。特に控えめな性格やネガティブな考えの生徒に対してはコミュニケーションをとる機会を増やし、熱意で押し切るのではなく、その生徒たちの考えを受け入れることに注意しました。生徒の胸の内を聞くことで信頼されるようになり、私の意見を受け入れてくれるようになりました。また普段から講師間で率先して意見交換をしていたため、その際も面談をするように呼びかけ、意識した点を共有しました。結果的に全員が合宿に参加し、後日参加してよかったという声を多くいただきました。この経験からまず相手の意見を受け入れることの重要さを学び、常にコミュニケーションの一歩目として意識しています。選考通過者本選考ES:23卒三菱地所(総合職)三菱地所(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちら塾講師アルバイトのガクチカ例文【負けず嫌い】:NTT東日本大学時代において、「これだけは誰にも負けない」と自負できる取組みは何ですか?(100文字以下)個別塾講師として生徒の定着率のNO.1の校舎にする取り組みだ。「生徒と講師の距離を近づけ、第二の家にしたい」という想いから取り組んだ。上記取組みにおいて、ご自身の主体的な行動や、工夫・苦労などについて教えてください。※主体的に行動したものであればどのような内容、結果でも結構です。またその結果は、成功でも失敗でも構いません。300文字以下。1番の困難は塾長に初めて行ったカリキュラム改善の提案を一蹴されたことだ。しかし、負けず嫌いである私は自分本位の提案であることを反省し、ニーズの把握に努めることにした。まずは周りの協力を得るために、生徒から信頼を獲得することで1番人気の講師となり、塾全体を率いるリーダーの立場となった。立場を利用して三者面談に同席し、シフト調整時には講師の不満を聞き出し、ニーズを把握した。親・生徒・講師の意見を集約したカリキュラムの仕組みを作成した。講師が担当生徒の分析を行い、カリキュラムを作成する仕組みだ。講師がより生徒に干渉し、距離が近づいた。結果、継続期間を2か月増やし、全校舎1位の実績となった。選考通過者本選考ES:21卒NTT東日本(事務系)NTT東日本(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちら塾講師アルバイトのガクチカ例文【500字】:三菱UFJ信託銀行これまであなたが、最も力を入れて取り組んできたことを簡潔に記入してください。(50文字)集団塾講師のアルバイトでリーダーとしてチームを率い、難関校合格者の割合を15%増加させました。上記(問3)の質問に関して、苦労した点と、どのようにしてそれを乗り越えたか、また創意工夫した点を記入してください。(500文字)他校舎に負けない実力を身に付けるのに苦労しました。私が勤務した初年度は実績が悪化してしまったため各講師の実力向上が求められていました。教材研究や研修を増やしたものの大きな効果を得ることができずにいた中で私は「閉鎖的な体制」つまり、他校舎との関わりが浅いという企業の弱点を見つけました。当時若手講師が多かった私たちにとって、経験豊富な講師の教示が必要だったのです。これを改善するために私は塾長に取り繋いでもらうことで他校舎への訪問を可能にし、日々研究を深めていきました。私たちと特に異なっていると感じたのは「相手の目線に立っている」という点でした。淡々と要点を伝えるのではなく記憶に残り、勉強自体を楽しいものと感じさせる授業が行われていたのです。私はここで得た知見を周囲に発信し、授業後に模擬授業を行い批評し合うなど、切磋琢磨することでチームの授業力と団結力を高めていきました。このような努力を続けた結果、二年目は難関校合格者の割合を15%増加させ、個人としても社内上位講師として表彰を受けることができました。この経験を通じて「相手をよく知ること」と「周囲に積極的に働きかけることの重要性」を学びました。選考通過者本選考ES:22卒三菱UFJ信託銀行(総合職)三菱UFJ信託銀行(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちら塾講師アルバイトのガクチカ例文【400字】:三菱商事【設問Ⅱ】自ら難易度の高い目標を定め、その達成のために粘り強く取り組んだ経験について、教えてください。結果の成否によらず、あなた自身が考え工夫・努力したことを含め、取り組みの動機やプロセスが具体的に分かるように記してください。(【設問Ⅰで回答した経験の中から説明してください。)設問Ⅰで該当する実績・経験の番号を選択してください。回答をご記入ください。(250文字以上400文字以下)【実績・経験②】個別指導の塾講師として「生徒6名全員の苦手科目克服」という目標を定めた。生徒の時間とお金を頂くのだから、一回一回の授業で妥協はしたくない。生徒の成長のために自分ができることは全部実施しようと決めた。徹底して生徒の目線に立ち、以下の4点を実施した。(1)机のガタツキや空調の確認で集中できる環境作り、(2)5分間の世間話で生徒が相談しやすい良好な関係性を構築、(3)生徒との会話や学校の宿題から生徒の苦手やミスの傾向を把握し授業をカスタマイズ、(4)無理のない学習習慣が身に付くよう、家族との買い物など私生活を反映させた学習計画作りを実施。その結果、4名の生徒は苦手科目のテストで平均16点上げた。残り2名は点数こそ上げられなかったが、分からないことが分かるようになる喜びを理解し、苦手科目でも宿題を出してと言うまでになってくれた。生徒や親御さんから「先生で良かった」と感謝されモチベーションを感じた。選考通過者本選考ES:23卒三菱商事(総合職)三菱商事(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちら塾講師アルバイトのガクチカ例文【350字】:デロイトトーマツコンサルティング学生時代、学業以外に力を入れたことを教えてください(350文字以下)塾のアルバイトで、30人の生徒の成績向上に努めたことだ。全員が全国模試での偏差値を半年間で最大で12、最低でも5上げることに成功した。私が勤めていた塾は宿題が他の塾と比べて多いため、詰め込み型の学習になってしまい長期的な暗記が可能な生徒が少なかった。これにより全国模試での偏差値が、学習量に見合わないものになっていた。そこで私は闇雲に内容をこなすのではなく、まずは各分野の要点の理解に注力すべきだと考え、社員に相談した。私の提案は認められ、各生徒の特性に応じて宿題の優先順位を提示した。また、浮いた時間を復習用の課題に充てるよう指示した。結果として、各生徒が効率的に学習を進められるようになり、成績の向上が見られた。このような私の分析力や行動力を活かし、貴社でも課題解決に取り組みたい。選考通過者本選考ES:24卒デロイトトーマツコンサルティング(コンサルタント)デロイトトーマツコンサルティング(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちら塾講師アルバイトのガクチカ例文【200字】:キリンホールディングスあなたがこれまでの人生の中で最も本気で挑戦したエピソードを教えてください。(200字以内)塾講師のアルバイトです。小中学生の集団塾で受験生の数学・理科の担当講師を任された年に、一人でも多くの生徒を志望校合格へ導きたいという思いで取り組みました。生徒一人一人の現状分析を行い、生徒の理解度が高まるような授業の組み立てを行いました。その結果、生徒の授業アンケートにおける「分かりやすい」という項目の割合が増し、理科における模試での教室順位が約100教室中の2位になることができました。選考通過者本選考ES:23卒キリンホールディングス(技術職)キリンホールディングス(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちら基本的なガクチカの書き方続いては「ガクチカの書き方」を解説していきます。ガクチカは基本的に上記のフレームワークに沿って書くと論理的な文章になると言われています。今回は、下記のガクチカを具体例として解説していきます。下記は野村総合研究所(NRI)内定者のESです。フレームワークに沿ってかなりレベルの高い内容にまとめ上げられています。※下記でそれぞれ解説しているフレームワークの6つの要素に関しては、「全ての要素を必ず盛り込まなければならない」というわけではありません。ESの設問形式や指定文字数を考慮しながら、構成を調整していただければと思います。(1)結論学生時代、スポーツ科学とトレーニングに関するWebサイトを立ち上げに力を注いできた。⇩(2)動機地方出身の私は信頼性の高いスポーツ科学情報が少ない事に疑問を感じていた。⇩(3)目標・困難そこで「スポーツをする人に正しい知識を知ってもらい、成功体験に繋げてもらいたい」という想いで信頼性の高い情報配信サイトを作る活動を始めた。活動の中での一番の挫折経験は、団体が解散してしまった事だ。設立当初数名で活動していたが、プログラマが抜ける致命傷を受けてしまった。そこから次第に団体のガバナンスが取れなくなり、結果解散するに至った。⇩(4)取組み・工夫とその結果しかし、ここで諦めたら諦め癖がつくと思い、サイト作成に再挑戦する決意をした。プログラミング独学によるサイト構築、周囲と協力しコンテンツ作成する事の二点が難点であったが、持ち前の勤勉さとビジョンに共感してもらう説得力で成し遂げてきた。サイトを公開と同時にSNSを通じて宣伝した結果、月に千人近くの方に利用して頂く所まで辿り着く事が出来た。⇩(5)人柄社交的な人柄が、団体立ち上げの際に活かされた。また基本的に真面目なため、最後までやりきろうとする姿勢が周りにも伝わり、最終的なWebサイトの立ち上げに繋げることができた。⇩(6)学び団体解散という挫折経験から窮地の時こそ冷静に対処する判断力と粘り強さ、そして何より周りを巻き込むには「絶対に成し遂げる」という情熱が大切である事を学ぶ事が出来た。フレームワークの各項目の具体的なポイントは、以下に記載した記事からご覧ください。【参考】→フレームワーク含め、「ガクチカの書き方」について網羅的に解説している記事になります。「ガクチカをうまく書けない」と悩んでいる就活生にとっては必読の記事になります。ガクチカで塾講師をアピールする際のコツ3選冒頭でもお伝えした通り、ガクチカで塾講師のアルバイトをアピールしている就活生は多いです。そのため、ありきたりな内容になってしまったり、強みが被ってしまう可能性があります。そこでガクチカを考える中で自分自身のオリジナルなガクチカになるようにするためのコツを解説していきます。ガクチカで塾講師をアピールする際のコツは以下の3つになります。アルバイト仲間にどんなところを頑張っていたのか聞いてみる苦労していた時期にどんな感情を持って行動していたのか思い出す企業での活かし方を述べるアルバイト仲間にどんなところを頑張っていたのか聞いてみるガクチカで塾講師をアピールする際のコツ1つ目は同じアルバイト仲間にどんなところを頑張っていたのか聞いてみることです。ガクチカを考える際にありがちなのが、主観的な捉え方ばかりしてしまい自分自身では気づかない潜在的な部分の強みを伝えられないことです。そこで同じバイト仲間や先輩などから客観的な視点での自分の強みを聞き出し、エピソードに交えることでオリジナル要素のあるガクチカにすることができます。苦労していた時期にどんな感情を持って行動していたのかを思い出すガクチカで塾講師をアピールする際のコツ2つ目は苦労していた時期にどんな感情を持って行動していたのかを思い出すことです。上記のガクチカの基本的な書き方の中に「どんな目標を掲げたのか?目標達成するうえでの困難は何か?」という項目がありましたが、そこにプラスαとしてこの部分を加えると差別化できるガクチカになります。苦労や困難に直面した時にどのような感情に陥りどう乗り越えようとするかでその人の素の人間性や思考プロセスを知ることができます。諦めて逃げてしまうのか、解決のために必死に努力するのかなど、立ち直り方は人それぞれです。そのため選考官は面接でも”苦労したこと”を聞くことが多いです。質問意図としてはその人の人間性を知り、入社後の働き方をイメージしているということが言えます。企業での活かし方を述べるここがガクチカでの最重要ポイントです。その企業の仕事内容をしっかりと理解した上で、塾講師の経験が入社後にどのように活かされるのかを提示しましょう。企業側が重視するのはあくまでも「あなたが企業の利益に貢献できる(=企業で活躍できる)人材かどうか」です。したがって、これまで経験してきたことが、入社後にその企業に貢献するための武器になるものでなければ意味がないと言えます。ガクチカの最後に「その企業での仕事内容」と「これまでに培ってきた経験から得られた強み」が結びついていることを示し、あなたがその企業にとって「採用すべき人材」であることを証明しましょう。まとめガクチカはESでも面接でもよく聞かれる質問です。普通に塾講師をしてきたからといって「何も書けることがない」と落ち込まず、これまでの自分の経験を信じて、何か学んだことがないか探してみてください。どんなにすごいエピソードでも、学んだことがなければ人事の印象に残るガクチカを書くことはできません。重要なのはどんなエピソードかではなく、何を学んだかです。大学生に人気のアルバイトランキング等でも常に上位にランクインする塾講師・家庭教師。工夫のし甲斐もあるゆえ、熱量を持って取り組む方も多く、それゆえこうした経験をESでの自己PRやガクチカ、志望動機で打ち出したい、と考える方も多いかと思います。実際に書く際は、本記事を参考にしながら、他の就活生と差別化できるように意識して書いてみてください。ガクチカ完全攻略記事一覧1.そもそもガクチカって何?2.ガクチカがない人の対処法3.ガクチカの書き方を徹底解説4.ガクチカの例文を紹介(1)ガクチカでゼミ活動をアピールするには(2)ガクチカでサークル活動をアピールするには(3)ガクチカで留学経験をアピールするには(4)ガクチカで長期インターンシップをアピールするには(5)ガクチカでボランティアをアピールするには(6)ガクチカで研究(研究室)をアピールするには【理系学生向け】(7)ガクチカで体育会系部活動をアピールするには(8)ガクチカで資格・TOEICをアピールするには(9)ガクチカで趣味をアピールするには(10)ガクチカでアルバイトをアピールするには→ガクチカでカフェアルバイトをアピールするには→ガクチカで塾講師アルバイトをアピールするには→ガクチカで飲食店アルバイト(居酒屋・焼き肉・レストラン)をアピールするには→ガクチカでカラオケアルバイトをアピールするには5.面接でのガクチカ対策と頻出質問10選 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就職活動後ろ倒しはチャンス!上手く立ち回るための3つの方法 就職活動後ろ倒しはチャンス!上手く立ち回るための3つの方法 16卒の外資系コンサル内定者です。皆さんご存知の通り、本年度より従来の4月から日系企業の選考時期が8月に後ろ倒しになりました。世間では学習時間が逆に減っているとか、無用に就活が長期化しているとの批判が見られますが、これも皆、商社をはじめとする人気企業の内定を得たいという気持ちの裏返しだという印象です。そこで、後ろ倒し初年度の就活を終えた筆者が、来年以後の就活生に向けて幾つかのことを伝えたいと思います。優秀な人に内定が集まる?これはもう否定しようの無い事実です。今までは選考時期が短かったため、学生側も受ける企業に応じて努力や時間の分配をしていました。ですが外銀の選考から広告までほぼ1年を要する現行のシステムでは、優秀な学生が内定を幾つも保持しているなんてことは普通のようにあります。私もそのような就活モンスターからは程遠かったので、外資の早期の選考を経て、就活における戦い方を考えることですんなりと就職活動を始めることが出来たのを覚えています。就活に時間がかかる?当然ですが、後ろ倒しの分時間が掛かります。先述したように丸々1年を要する現行のシステムでは、何のための学生生活かわからなくなってしまうという人も居ると思います。しかし、就職活動というのは朝から夜までずっとやっているものではないですし、また私のように1年間の留学をしていた学生、並びに3年以後もサークル活動や課外活動など何かにコミットしている学生にとっては、緩く長く就職活動という「企業との接点」を持つことの出来る良い機会なのではないかと思います。早く始められる上記の2点だけ見ると不安になる人もいらっしゃるかと思いますが、これは逆にチャンスだ、というのが私の体験記で申し上げたいことです。簡単に2点にまとめますと「a.従来と同じく10月から就活を始めることで3月スタートの学生たちと差をつけつつ、b.早期の外資選考に集まる優秀な学生から良質な考え方やテクニックを盗む」ことが出来るからです。メンタリティ的な面で言うと、「就活後ろ倒しになって長期化するからめんどくさい」と思考停止するのではなく、「変更初年度は逆にチャンスだからうまく立ち回ってやろう」というくらいの気持ちでいました。結果的に3月の日系企業就活解禁前に内定を頂くこともできましたし、早めに始めてよかったなと思っています。テクニック的な面では、また8月の商社の就活なども経験しましたが、同じグループ面接を受けていて、本当にこいつには敵わないなといういう人には、個人的にはあまり会いませんでした。そういった意味では早期の外資の選考に来ている人たちは仕上がりも早く弁も立つし、彼らの就職活動から学ぶところというのはおおいにあると思います。インターンについてメリットに関しては色々気づくことが出来たのですが、インターンについては正直微妙なところです。私はインターンを企業側のいわゆる早期選考だと位置付けていたので、三菱商事などの企業には下手に手を出さないほうが良いとの判断から参加を見送りました。ですがインターンで高評価の学生は本選考でもかなり有利だったという某メーカーの友人の話も聞くので、ここは本当に自己判断だと思います。商社に関して言えば、丸紅なんかはインターンから内定が出てるひとが非常に少ないという話だったので、避けたほうが良い傾向にあるかもしれません。結局最初のことに戻りますが、「優秀な人に内定が集まる」ということは変わらないと思いました。最後に以上、就職活動後ろ倒し初年度という観点から私の就職活動を振り返ってみました。来年も現行の8月からの就職活動が継続されるようですが、思考停止することだけはせずに、前向きに頑張ってください。photobyMartinThomas 12,936 views
書評:『新卒採用基準: 面接官はここを見ている』 書評:『新卒採用基準: 面接官はここを見ている』 今回紹介するこちらの書籍では、タイトルの通り、企業の新卒採用基準について解説しています。373ページというボリュームのある本であり、その分採用側の視点を詳細に知ることができます。本書の著者である廣瀬氏はリクルート→一部上場企業人事責任者→独立しリンクアンドモチベーションの講師として10,000名以上の社会人に教育研修を担当→就活コーチとして1,000人以上の学生の就活支援を行うというキャリアを歩んでおり、企業の採用活動と人材育成、就活生の就職活動支援の三方の経験を持っています。そんな著者が感じた「企業が求めるもの」と「学生が求められていると思っているもの」とのギャップについても触れており、多くの就活生にとって有用な情報だと感じました。『新卒採用基準』本書の内容本書では、企業が採用の際に注目する「5つの基準」についてそれぞれ説明しています。就活の早い時期はもちろん、志望企業の選定やES提出、テストや面接試験などのどのフェーズであっても有益な情報が書かれているものと思います。筆者が挙げる「5つの基準」は下記となります。①人間性本書では評価される人間性を「自己肯定感が高く、他者軽視感の低い【自尊型】の人材」として語っています。企業が求める人材の代表的なものとしてunistyleで挙げている「リーダーシップのある人材」は、筆者の言う自尊型の人材と近いものと思います。また、一言にリーダーと言っても、先頭に立って高いカリスマ性でチームを引っ張るタイプのリーダーもいれば、各メンバーを十分にケアし信頼を得ていくタイプのリーダーもいます。大きな方向性としては自尊型の人間性を持った上で、その中でもそれぞれの人柄・キャラクターが垣間見えた時に面接官は共感を覚えてくれるのかもしれません。参考:「リーダーシップ」を挙げた自己PRパターン②仕事力新卒採用は基本的には長期雇用が前提であり、1人採用すれば未来に渡って数億円の金額を支払うことになります。そのため、企業が欲しいのはその数億円に見合うだけの「自社に利益をもたらせる人材=仕事ができる人材」だと言えます。本書の中でも、仕事の目的や目標について詳しく語られています。学生時代の経験から「仕事ができそう」だと思われるには、仕事においても活かせる学び・方法論を採用側に伝えることが重要です。「頑張ったから結果が出ました」ではなく、「結果を出す上ではメンバーの士気を高めることが重要→士気を高める上で大切なことは◯◯」といった方法論まで語れると評価されると言えます。参考:あなたの自己PRが嘘っぽく見えないために「方法論」は語るべき③表現力筆者は、いわゆるコミュニケーション能力に加えて、声や姿勢、表情などの要素を含めて「表現力」と定義しています。相手の自分に対する印象をコントロールする力とも言えると思います。仕事においても、相手から見た自分の印象をコントロールすることは常に求められます。本書では「ビジュアル」「ボイス」「バーバル」という3つの表現要素について細かく説明しており、「話す内容」に加えて「話し方」の重要性を伝えています。話す内容も練りつつ、相手に良い印象を与える話し方を習得することは面接通過率を高める上で有効だと感じます。しかしながら、話し方などの技術を覚えた際に、実際の面接でそれらを活かせるかどうかは「慣れ」による部分も大きいと感じています。実際、最終的にトップ企業に内定するような学生でも面接慣れしていないうちは多くの企業でバンバン落ちます。社会人から評価されながら話すのは、友人とのおしゃべりとはまったく異なりますので是非色々な機会を活用して、面接慣れして欲しいと思います。参考:ぶっつけ本番で本命企業面接を受けるというリスク、インターン選考・スカウト系イベント活用のすすめ④就活スキル業界選定や、エントリーシート・面接・グループディスカッションなど各選考段階を通過するためのスキルであり、unistyleで主に伝えている事柄です。本書の中でも自己分析から役員面接まで幅広い選考段階で評価されるための技術を説明しています。unistyleでも「内定数=①エントリー数×②筆記試験通過率×③グループディスカッション通過率×④エントリーシート・面接通過率」と定義しており、就活に向けた準備をしている際にもこの式のどの変数を高めているのかを常に意識して欲しいと思います。また、闇雲に自己分析をするのではなく、まずは一人でも多くの社会人の話を聞いて、多くの業界の働き方を知るべきだと感じます。なお、話を聞く際には自己PRなどの添削もどんどん受けて欲しいと思っています。unistyleの企業選考対策では、各業界の働き方に基づいた求められる人材を考察しているので是非ご一読ください。⑤+α(プラスアルファ)上記の4つの基準に加えて、学歴などのスペックや、ニュースや書籍に触れている頻度がこの+αとなります。スペックについては高いに越したことはないので高める努力も必要ですが、学歴などのどうしようもない部分についてはある程度割り切って考えて欲しいと思っています。また、偏差値上位校であっても「自社で成果を上げられる人材」でなければ採用はされないため油断は禁物だと筆者は述べていますが、まさにその通りだと言えます。学歴などはあくまで「スクリーニング基準」であり、内定の有無を左右するのはその企業ごとの「採用基準」を満たしているかどうかだということをしっかり認識して欲しいと思います。参考:「スクリーニング基準」と「採用基準」の違い「企業が求める能力」と「学生が”企業から求められていると思っている"能力」は異なる企業が注目する「5つの基準」を語る上で、そもそも企業が学生に求めるものについて、多くの就活生が思い違いをしていると著者は述べています。企業は学生に対し、「主体性」「粘り強さ」「コミュニケーション力」といった能力が不足していると感じているのがわかります。(中略)一方、学生は、自分自身について「語学力」「業界に関する専門知識」「簿記」といった、「知識」が不足していると考えています。※『新卒採用基準』より抜粋企業が求めるのは仕事で成果を上げる「能力」である一方で、学生が自身に足りないと感じているのは「知識」という傾向があるようです。このギャップに気付かないままいると、企業の売上や利益に関する知識収集や、資格取得ばかりに躍起になる就活マニア・資格マニアになってしまい、しかも企業からはあまり評価されないという不幸な事態に陥ってしまうため注意が必要です。unistyleでも、業界研究で重要なのはOB訪問などを通して現場社員の「働き方」を知り、自身の経験や価値観と照らして適性の有無を考えることだと伝えています。売上・利益・投資基準などの表面的な企業情報の収集に終始してしまう学生が多いのは非常にもったいないと感じます。参考:こんな志望動機は嫌われる!評価されない志望動機の実例最後に:他者の話を鵜呑みにしてはいけない本書の中でも語られていますが、就活本の情報でも先輩の話でも、結局他者の考えをそのまま鵜呑みにするのは危険だと言えます。先輩やOB・OGに面接について聞いても、「就活では、根ほり葉ほり聞かれたけど、学生生活を充実させていれば大丈夫だよ」程度のことしか語ってくれない人が多いといいます。(中略)たとえ人がうらやむような人気企業に受かった先輩でも、自分がなぜ受かったのか、きちんと把握している人はほとんどいません。※『新卒採用基準』より抜粋就職活動は多くの人にとって一度きりの経験であり、その成功失敗も再現性のある考え方に基づいたものかはわかりません。何が良くて何が悪いのかは、自身で判断して情報の取捨選択を行う必要があります。この考え方の範囲を広げると、例えば企業説明会での「若手にどんどん仕事を任せる会社」といった情報も、裏を返せば、若手に仕事を押し付けてオーバーワークさせがちな会社である可能性もあります。さらに言うとunistyleに掲載している情報や考え方についても最終的にどう判断するかは皆さん次第ですし、今回紹介した『新卒採用基準』の中でも、読み手それぞれにとって重要度の高い情報とそうでない情報とが混在していると思っています。色々な考え方の裏にある「なぜ?」を意識し、情報を適宜取捨選択しながら今後の就職活動を進めていって欲しいと思います。『新卒採用基準』photobyRobertCouse-Baker 26,855 views

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