【意外な質問対策】「通っている大学は第一志望か」という問いの意図
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最終更新日:2018年07月23日
unistyleでは毎年多くの就活経験者の方に「本選考体験レポート」を書いていただいています。
こうしてみなさんからお寄せいただいたレポートを見ていると、本選考の面接で「通っている大学は第一志望の大学か?」という質問が意外に多く聞かれているようです。中にはこの質問の意図がわからず戸惑ってしまったり、最も聞かれたくない質問だったために頭が真っ白になってしまった方がいるなど、就活生としてもなかなかどう答えていいのかわからない質問のようです。
そこで今回はこうした「現在通っている大学は第一志望で入学した大学か?」という質問を通して採用側が就活生のどんなことを探ろうとしているのか、また就活生としてはどのような点を意識して回答すべきなのかを考えていきたいと思います。
この質問をする採用側が意図している2つのこと
面接でこのタイプの質問をする際、採用側の意図としては大きく2つあると思います。ここではその2つの意図に加え、就活生側が回答の際に意識すべきことをまとめていきます。
①就活生の「判断基準」を知る
大学選びという人生の中でも大きな決断に際し、その就活生がどのような判断基準をもっていたのかを探ろうとしているように思います。
回答の方法としては「こういうことがしたい」とか「こういう目標を達成したい」と思い、この大学でならそれが実現できると考えた、という思考のプロセスをはっきりと伝えられれば良いのではないでしょうか。こうした「何かを判断する際の基準や目的意識」というものはその人の価値観の表れでもありますので、企業にとっては就活生の人柄を知る重要な手掛かりとして位置付けているのでしょう。
またこうした「大学選びの基準」が、現在のあなたがもつ「企業選びの基準」とどのような類似点・相違点をもつのかも見られている可能性が高いため、2つの決断における判断基準の親和性についても自分の中で再確認しておくとよいかもしれません。
②就活生が「大学を選んだ時の決断から、入学後の成果や変化」までを知る
自分が選んだ大学で、その学生が目標に対してどのような成果を上げ、どのような変化を遂げてきたのかという点も回答の際には重要なポイントになると思います。
特に第一志望の大学に入学できた方は「入学したこと」そのものがゴールになってしまっていないことをアピールする必要があるといえます。
このとき、例えば在学中はどのような経験をしてどう成長をしたのか、留学経験やアルバイト、サークルなどによって価値観が大きく変化したのだとすれば、どのような理由でどう変わってきたのかについても触れられると良いのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、面接官はあなたの判断や行動の基準を知ることで、あなたの価値観を知ろうとしているのです。
必ずしも「第一志望の大学です」と答える必要はない
ここでみなさんにひとつ覚えておいていただきたいのは、必ずしも「第一志望の大学です」と答える必要はないということです。
例えば現在通っているのが第一志望の大学でなかったとしても、最終的にその大学への進学を決めた理由がきちんと説明できれば全く問題はありません。さらには第一志望でないけれど、行った先の大学で新しい夢や目標を見つけて学生生活を充実させることができていれば、逆に「どのような環境においても前向きに行動し、成果を出すことのできる人材」として高く評価してもらえる場合もあるでしょう。
ただし、第一志望でなかった場合は「なぜ浪人しなかったのか」まで突っ込んで聞かれる場合もあるようですので、該当する方はこの決断に対する自身の判断基準について、面接前にもう一度詳しく思い返していただきたいと思います。
通っている大学が第一志望でない場合の解答例
そうして学部で勉強していくうちに海外の大学で国際政治を学んでみたいという思いを抱くようになり、また入学した大学が留学に力を入れているということもあって、念願であった1年間の交換留学を実現することができた。
さらに学問のかたわら、中学時代から続けてきた楽器を大学のサークルでも継続し、勉学・趣味ともに充実した大学生活を送ることができた」
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回のコラムでは「現在通っている大学は第一志望で入学した大学か?」という質問の意図と、回答の際に気をつけるべきことについて考えました。
企業側としても就活生のみなさんをよりよく理解するためにこの質問をしているはずですので、まずは「自身のや考え方や価値観」をしっかりと伝えるつもりで回答すると良いでしょう。
photo by Kevin Dooley