PwCの求める人材から考える面接・選考対策
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最終更新日:2023年10月17日
最上位校生に強い人気を誇る外資系コンサルティング業界。各界に多くの優秀な人材を送り込んでいるため、自分自身の力をつけたい、将来的に起業したい、という学生から絶大な支持を得ています。
Unistyleが行った就職活動意識調査でも外資系コンサルティング業界は人気業界となっています。
今回はその中でも「プライスウォーターハウスクーパース(通称PwC)」をご紹介しようと思います。同社は日本では、監査(あらた監査法人、京都監査法人)、税務(税理士法人プライスウォーターハウスクーパース)、コンサルティング(プライウォーターハウスクーパース株式会社)と役割は分かれているものの、横のつながりを利用して、世界中でサービスを展開しています。
外資系コンサルティングファームの選考は日系企業と違い早い時期から行われ、同社もすでに2017卒の学生の採用を開始しているようです。そのため、早い時期から選考の対策と準備をしていく必要があるでしょう。
今回は採用HP・エントリーシートから見る求める人材について迫っていきたいと思います。
採用HPから見る求める人材
以下は採用HPから引用した社員の方のインタビューです。
もっとも印象に残っている成功体験は?
情報セキュリティにおける、施策立案と計画化および実行支援です。
それは、クライアントの情報セキュリティに対する漠然とした課題感を聞いて、そこから、考え方を整理し、マネジメントによる実行施策の意思決定を支援するプロジェクトでした。また、様々なグループ会社や部署の多様なレイヤーの方々に対するチェンジマネジメントにより、施策の展開と定着を支援しました。このプロジェクトでは、初めて、自分自身が主体となってマネジメントを遂行し、クライアントに必要とされたといえるプロジェクトだったので、成功体験として記憶に残っています。
もっとも苦労されたエピソードは?
苦労したプロジェクトも、やはり情報セキュリティ施策でした。セキュリティ対策は、使う人の自由度に制約をかける傾向があるため、多くの人はやりたがらないのです。それに加えて、クライアントのボトムアップカルチャにより、現場の反発が非常に強かったため、施策を推進するハードルがとても高かったのです。そこで、徹底的に考え抜いて、漏れのない論理を目指すとともに、コミュニケーション方法を工夫し、現場で泥臭く動き回ることで、チェンジマネジメントを実現しました。
上記から考えると、コンサルタントの仕事は「顧客が抱えている課題を顕在化し、様々な人々の知見を合わせて解決策を提案する。」と言えるでしょう。特に、コンサルタントは日系、外資系問わず「製品を持たずにそこにいる人の価値で勝負する」業界なので、このような仕事を遂行できる人材が強く求められると考えられます。また、ビジネスの舞台は世界各国に広がっているため、その中で異なる価値観の人々と協働する素質も重要な要素となってくるはずです。
こういった視点で考えると、「ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?」の中では、顧客のニーズを引き出すために、「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」強み、またそのニーズから解決案を周りと協働して作り上げるために、「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」強み、「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」強みが求められるでしょう。
プライスウォーターハウスクーパースのエントリーシート設問
以上で紹介した「プライスウォーターハウスクーパースで求めらる資質」を元にエントリーシートの設問を見てみましょう。
・当社のコンサルタント職を志望する理由(300字)
・学生時代にチャレンジしたことは何ですか。そこから何を得ましたか。(300字)
・あなたの強みは何ですか。それをビジネスにどう生かしていきたいですか。(300字)
内容としては志望動機、学生時代頑張ったこと、自己PRと非常にオーソドックスな設問となっています。
1つ目の設問
当社のコンサルタント職を志望する理由(300字)
志望動機です。「【例文6選】エントリーシート(ES)の志望動機の書き方!独自調査を基に人気業界ごとに解説」の型を参考に、上記に書いた求められる資質を念頭に置きながら書くと良いでしょう。
なぜコンサルタントなのか、その中でもなぜPwCなのか、という視点は特に非常に重要でしょう。上記採用HP等を参考にして、コンサルタントの業務をしっかりと理解した上で書くことが求められると考えられます。特にコンサルタント志望者だと「成長したいから、起業したいからコンサルタントになりたい」という学生が多く見受けられますが、「どのように成長したいのか、起業するにしてもコンサルタントという職業を通してどのような価値を社会に与え、どのような力を身につけたい」ということ考え抜いておく必要があるかと思います。
2つ目の設問(300字)
学生時代にチャレンジしたことはなんですか。そこから何を得ましたか。
こちらも、「ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-」を参考に、上記に書いた求められる資質があるというエピソードを書くべきでしょう。与えられた文字数は300字程度と、あまり多くはないのでコンパクトにまとめる必要があります。また、「そこから何を得ましたか」という部分では、特に求められる資質に対する、自分なりの方法論を述べられると良いでしょう。
ただ、「リーダーシップを発揮する重要性を感じました。」と終わるのではなく、「リーダーシップを発揮する上で重要なことは〜〜であると感じました。」のように、学んだことを実際の仕事で使いながら、自身が活躍するイメージを面接官相手につけることで他の就活生と差別化することができるでしょう。
3つ目の設問
あなたの強みはなんですか。それをビジネスにどう活かしていきたいですか。(300字)
いわゆる自己PR系の設問です。「【例文35選】新卒就活で高評価を得る自己PRの書き方・伝え方を徹底解説」を参考に、上記に書いた求められる資質があるということをアピールするべきでしょう。
エントリーシートでは文字数の関係上1つのエピソードについてしか言及できないとは思いますが、「自己PRに複数のエピソード・強みを用意すべき?理由から対処法まで徹底解説」のエントリーにも書いたように、複数のエピソードから一貫した自分の強みを押すことで、説得力が増します。面接時に、「他に強みを発揮したエピソードは?」と聞かれる可能性は大いにあるので、是非とも準備しておいていただければと思います。
最後に
いかがでしたか。ただ闇雲に自己PR、学生時代頑張ったこと、志望動機を作るのではなく、企業で活躍するために必要な能力は何か、ということを考えて作ると良いと思います。特にコンサルタントという仕事は、イメージだと「冷静沈着な切れモノ集団」と取られられがちです。
もちろんケース面接など、論理的思考力も一定以上問われますが、それ以上にリーダーシップを発揮して、周囲の人々と協力しながら顧客の問題を解決していく、という能力が問われているように感じます。
是非とも固定観念にとらわれず、様々な分野から情報を集め企業研究をすることで、求められる人材像を把握し対策していただくと良いかと思います。