ビジネスマンの3段階のレベルから考える自己PRで伝えるべきこと
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最終更新日:2024年05月31日
ビジネスマンには3段階のレベルが存在するという話を聞いたことがあるでしょうか。社会人でも意識している人はあまり多くないかもしれませんが、このことを理解しておくと就職活動に直接プラスになるだけでなく入社後にもプラスになると思いますのでご紹介します。
・レベル1:言われたこと・守るべきことをこなす
・レベル2:与えられた枠組みの中で成果を出す
・レベル3:既存の枠組みを超えて組織や会社のための提案を実現する
・学生の所属する組織でも同様に3つのレベルが存在している
・ビジネスマンと学生時代の経験の共通点から自己PRで話すべきことを考える
・最後に
レベル1:言われたこと・守るべきことをこなす
レベル1の段階は言われたことや守るべきことをしっかりとこなすというレベルです。例えば、コピーをして書類をまとめる、遅刻をしない、会社のルールを覚えて守るといったことが当てはまります。時期としては新入社員のうち、遅くとも2年目には脱しておきたいレベルではあるが、実際にはこのレベルを突破することができずに足切りされてしまう人も少なくありません。日本の雇用環境ではこのレベルで脱落してしまう人でもクビにすることはできないので、3年目以後はできない人として放置されてしまうことも少なくありません。
レベル2:与えられた枠組みの中で成果を出す
レベル2の段階は与えられた枠組みの中で実績を出すというレベルです。例えば、営業成績で上位の成績を取る、参加したプロジェクトの中で周囲に評価されるような仕事をして認められるなどがあげられます。与えられた枠組みの中で高いレベルで成果を上げる段階です。証券会社、銀行、不動産営業など営業色の強い会社では1年目からこのレベルが求められる傾向にあります。時期としては遅くとも10年目までにこのレベルで実績を残しておこないと大企業の部長、役員などの上のポジションにつくのは難しいかもしれません。一方で実績を残すことができず、このレベルから脱することができない人も多いのが現実で、多くのビジネスマンは与えられた枠組み、ルールの中でどう成果を出すか悩んでいるというのが実態でしょう。
レベル3:既存の枠組みを超えて組織や会社のための提案を実現する
レベル3の段階は、与えられた枠組みを超えて組織や会社のために提案するだけでなく、実際に自らの手で実現するところまで担うレベルです。例えば、新規事業の部署を自ら提案し立ち上げる、これまで取引のなかった企業と新規提携を行う、業務改善の提案を行い実際に導入するなどがあたります。
このレベルに到達するにはレベル2での実績が不可欠です。与えられた枠組みの中で成果を出した人間でなければ、いくら会社のためになる提案だとしても残念ながら受け入れられることは少ないでしょう。それは会社の融通が利かないからという話ではなく、単純に与えられた枠組みで成果が出せない人が既存の枠組みを超えた提案を実現するのは難しいと考えられているからだと思われます。何の実績もない人に重要な仕事は残念ながら回ってこないのです。
実際にはレベル2の段階で四苦八苦している人が多いため、レベル3の段階に到達できるビジネスマンは少なく、意識すらしたことがない人が少なくありません。一方で大企業の中で役員になっている人はレベル2の実績だけでなくレベル3段階での実績を伴う人が多いでしょう。
学生の所属する組織でも同様に3つのレベルが存在している
さてここまでビジネスマンの3段階のレベルについて見てきましたが、これは学生が所属する組織でも同様に当てはまります。例えば体育会系の部活であれば、レベル1の段階は新人として言われたことを守る・役割をこなす段階で、レベル2はレギュラーや選手として成果をあげる段階、レベル3は幹部として部活全体のための提案を実現する段階だといえます。同様にゼミ活動でも、レベル1の段階はゼミ生として言われたことを守り、課題をこなす、レベル2の段階は課題や共同論文の執筆において高い評価を得る、レベル3はゼミ全体のためになる提案を実現する段階だといえます。
体育会でもゼミでも、レベル3の段階に到達するためにはレベル2の段階での評価や実績は重要で、レベル2の段階で組織に貢献できていないとレベル3に到達するのは難しいかもしれません。実績が1番ではなくても誰よりも組織のことを考えて、レベル2の段階でも努力し周囲に認められている必要があります。
ビジネスマンと学生時代の経験の共通点から自己PRで話すべきことを考える
ここまで見てきたようにビジネスマンの3段階のレベルは学生時代の経験にも当てはまります。この共通点を理解しておくと自己PRで話すべきことは明確に見えてくるのではないでしょうか。レベル1の段階のことを必死にアピールしようとしてなかなか評価されないと落ち込む学生がいる一方で、人気企業内定者の多くがレベル2での実績だけでなく、レベル3の実績も準備した上で、面接の中では両方の強みを伝えています。このことを理解しておくと、学生時代頑張ったことで、他者との関わりがないTOEICや受験勉強を頑張った話があまり評価されない理由も理解できるでしょう。
最後に
実際には社会人には3つの求められるレベルがあるということを理解している社会人はそこまで多くないかもしれません。一方でこのことを学生時代の経験からも体感的に理解できている人は社会人になってからも応用しやすくレベル3のことを早い段階から意識することができます。これを読んでまだ学生時代の経験でレベル3のことができていないと感じるのであれば今からでも遅くないので、所属する組織のために自分自身は何ができるのか考えて行動に移してほしいと思います。
photo by petur r