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【SIer最大手比較】戦略と業績からわかるNRI(野村総合研究所)とNTTデータの違い

【SIer最大手比較】戦略と業績からわかるNRI(野村総合研究所)とNTTデータの違い

最終更新日:2018年10月04日

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こんにちは。17卒の早慶の理系学生です。

就職活動において第一志望であった大手SIerに内定をいただくことができました。私はSIerやITコンサル業界が第一志望でしたが、業界の中でも特に人気な企業として「野村総合研究所(以下NRI)」と「NTTデータ」が挙げられます。

今回はその両社の戦略や決算書の違いをまとめてみました。企業の体質について知ることは企業分析において重要であり、面接対策にもつながると思うのでぜひご参考ください。

野村総合研究所(NRI)

コンサルティング・ITソリューションを一括して行うことを強みとしているNRI。

金融業に対するソリューションを強みとしており、2大顧客として野村證券セブン&アイホールディングスを抱えています。

ソリューションの領域としては証券を始めとする金融業界において特に存在感が強く、業界標準のサービスを多数有していることも特徴のひとつです。

私も金融業界向けのITソリューションに携わりたいと思っていたので、NRIの志望度がかなり高かったです。
 
一方で、グローバル展開はNTTデータに比べると遅れをとっていると考えられます。

数多くのM&Aにより海外市場を広げているNTTデータに比べ、2015年時点でグローバル関連事業の売上高は総売上高の6%しか占められておらず、海外展開は大きな課題のひとつだと言えます。

少子高齢化の影響で日本市場の縮小が見込まれているため、現状のままでは少し苦しくなっていくかもしれません。
 
前述したとおり、NTTデータに比べると目立ったM&Aはありませんが、新卒採用、中途採用を積極的に行っているため従業員は増加傾向にあります。

というよりも、NTTデータのように積極的なM&Aを取ることができないような企業体質であるのかもしれません。

NRIが採用において求めている人物像や、ESの対策は以下の記事を参考にしてください。

参考:野村総合研究所のESとHPから考える野村総合研究所の求める人物像

NTTデータ

SIerの中でも最大の規模感を誇るNTTデータ。

SIerの中でも官公庁金融業界に強く、業界では国内トップを独走しています。

2000年代後半からは、国内市場の成長鈍化を見据え、欧米中心のM&Aを繰り返し、05年に95億円だった海外売上高は現在5200億円まで成長しました。

比率でいうと売上の28%を占めることになります。また、NTTグループにおける海外戦略の中核企業であり、SIer業界の中でも学生人気が最も高い企業です。

2008年にはSAP(統合管理システム)事業をメインに展開する独アイテリジェンスや、独BMWグループの情報システム子会社だった独サークエントを買収。そして、10年12月に米キーンを約1000億円で買収したことで、海外事業は一気に加速しました。

また、100社以上あった海外子会社をブランドも「NTTデータ」へと統合しました。

公共、金融、法人各分野の売上比率は概ね30%:40%:30%となっており、NRIと比較すると非常にバランスのよいポートフォリオになっています。

売上高の規模は業界の中でも最大であり、今後もM&Aなどにより規模を大きくしていくことが見込まれます。NRIと比較すると営業利益率は抑えられています。

NTTデータが採用において求めている人物像や、ESの対策は以下の記事を参考にしてください。

参考:NTTデータのESと採用HPから考えるNTTデータの求める人材

​営業利益率、売上高などの比較

営業利益率

まず2社の営業利益率を比較してみましょう。

こうして比較してみると、NRIはNTTデータの2倍程度の値を維持していることが分かります。

前述したとおり、営業利益率が高いことはNRIの大きな特徴のひとつとして挙げられます。下の画像はNRIの決算資料説明資料からの抜粋です。

ITソリューション自体の利益率も他社に比べて高いですが、コンサルティング部門はその中でも19%と高い利益率を誇っていることからもこの高い営業利益率を裏付けていることが分かります。

企業全体として、サービスに付加価値を付けることに成功しているのだと思われます。


(引用:NRI 2016年3月期決算

NTTデータに関しては2012年から営業利益率を大きく落としました。考えられる要因の1つとしては、多くのM&Aによって子会社化した海外事業の収益性を上げることが出来なかった点でしょうか。

しかし、SIer収益性の低下が業界全体の課題であることはSIer市場全体でも現在問題視されていることであるので、決してNTTデータの収益性が悪いわけではありません。

日本の名だたるSIerである日立製作所やNEC、そして富士通の営業利益率も5%前後を推移しているため、NTTデータの収益性が悪いというよりも、NRIの収益性が高すぎると表現する方が正確だと思われます。

売上高

次に、2社の売上高を比較してみましょう。

ゆったりと売上高を増やしているNRIに比べて、M&Aによる恩恵を受けてNTTデータは急速な勢いで売上高を増やしていることが分かります。

従業員数に関しても、M&Aを通して急速に数が増えており、グローバル規模でのプレゼンスが上昇していることが分かります。

グローバル化の経験地を蓄えているNTTデータは今後も積極的にM&Aを行っていくことが予想されるので、両社の売上高の差は今後更に開いていくのではないでしょうか。

一人当たりの営業利益

次に、従業員一人当たりの営業利益を比較してみましょう。

やはり一人当たりの営業利益に関してもNRIが大きくNTTデータを上回りました。NTTデータに比べ、NRIは従業員一人当たりの営業利益がかなり高いことが分かります。

以下の表に、NRIとNTTデータ両社の平均年収と平均年齢、そして1人当たりの営業利益を表にまとめました。

この2社は給与水準が高いことが学生人気の理由の1つだと思われますが、NRIはNTTデータよりも更に高い平均年収を誇ります。

その理由として、この極めて高い営業利益率が1つの要因であることが予想できます。また、従業員一人当たりの営業利益が高いことから、一人当たりのパフォーマンスが高いことも予想できます。


           平均年収    平均年齢    1人当たりの営業利益
NRI(野村総合研究所)    1089万円     39.1      570.3万円
NTTデータ         792万円     37.1      114.1万円

しかし、国内市場の鈍化が見込まれていることを考慮すると、この給与水準を今後も維持できるかどうかは定かではありません。より詳細な両社の動向については、以下の有価証券報告書を参考にしてください。

最後に

両社の大きな違いとして挙げられるのはやはりグローバル展開に関する方向性ではないでしょうか。

NRIはコンサルティングから保守サービスまでを一貫して提供する「トータルソリューション」を強みとしていますが、その特徴を残したままグローバル化するのは多少難しい点があるのかもしれません。

現状では、海外進出する日系企業に対するコンサルやSIに取り組んでいる状況ではありますが、海外企業に対するサービスはいまだ規模が小さいことが課題点として考えられるでしょう。

NTTデータは今後も海外事業の規模拡大と質的向上に取り組んで行く方針でしょう。海外事業の黒字化を達成してはいますが、のれん償却前の営業利益率が2%台であるため、今後の更なる収益性向上が課題となるでしょう。

10年後の近い将来、この2社が業界においてどのようなポジションにつくかを予想することは出来ませんが、IR情報などを読むことでどのような成長戦略を描いているのかについて知ることが出来ます。

ぜひ学生のみなさんも、志望企業のワークライフバランスや社風・給与だけでなく、企業動向やIR情報を通して「どのような戦略を描いているのか」を考えてみることで、企業についてより深く知ることが出来ると思います。

photo by Brian McGuirk

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