「どんな環境で働きたいか」評価される志望動機の作り方
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最終更新日:2023年10月19日
こんにちは、16卒の慶應生です。
最近、「内定者訪問」という形で17卒の学生のESを見たり、就活の相談を乗る機会が多くあります。
学生時代頑張ったことは、ある程度の学生が自信を持って話せるようになっているような印象を受けますが、志望動機はやはりまだ洗練されていないように感じています。
「今の会社に入社を決めた決め手ってなんですか?」
「就職活動の時の軸ってなんでしたか?」
というように、聞く学生も多く、私自身も志望動機というのは非常に作るのに苦戦していた記憶があります。
その中で、「優秀な人がいる環境で成長したい」と話す学生は一定数いるのではないかと思います。
しかしながら、これは個人的な見解ですが、内定する志望動機にならないのではないかと思います。
それは
「志望動機とは自分自身が会社に入って貢献できるのか」
ということを話すべきものだと考えているからです。
本日は、
・そもそもの志望動機とはなにかの確認
・なぜ「優秀な人がいる環境で成長したい」と考える学生がこんなにも一定数いるのか
・どういった視点で志望動機を作っていけばいいのか、
ということについて書ければと思います。
ぜひとも、これから志望動機を作る人は参考にしていただければと思います。
◆そもそも志望動機とは?
上記記事を参考に、そもそも志望動機というものについて考えてみましょう。
先にも述べましたが、志望動機とは、「学生が自分たちの会社に来てモチベーション、パフォーマンス高く働くことができるのか」ということを見ているように感じます。
会社とは、社会に必要とされている事業を継続させることで利益を上げることが重要であり、学生もその素養があるのか、ということが見られているのではないでしょうか。
「優秀な人がいる環境」というのは結局会社が「与えてくれる」ものなのです。よく、「志望動機で給料や福利厚生についての話はNG」と言われていますが、これも会社が「与えてくれる」ものであり、だからこそ志望動機として評価されないものなのだと思います。
◆なぜこのような志望動機をいう学生が多いのか
一歩引いて考えれば、上記で書いたように、「成長できる環境」というのが「会社が与えてくれるもの」というのはすぐにわかるように思います。
では、なぜこのような志望動機が蔓延しているのでしょうか?私は2つの理由があると思います。
①実際に内定している人がいるから
これはまず1つだと思います。
ただし、これだけで内定している学生はいないでしょう。「自分自身のこういった夢・目標をかなえるために、成長した環境でありたい」という風に言っている学生が多いと思います。また、こういった学生は学生時代頑張ったことや自己PRで、入社後の活躍を想像させている場合が多く、だからこそ、「ぜひこの学生を取りたい!」と思われているような印象もあります。
②内定後、会社を選ぶ時にこう言った軸で選んでいるから
この場合も多いように感じます。
入社した決め手を聞いたときに、「最後は人だよ」と言っている内定者や社会人の方に多くあっている学生も多いのではないでしょうか。
私自身も複数社内定を頂いて、就職活動時に掲げていた3つの軸に照らし合わせたところ、最終的には2社に絞ることができました。しかしながら、2社にしぼった上で最終的な決め手は、「社員の性質」というものを決め手にしました。もちろん、面接等では話さなかった給料や福利厚生、勤務地も諸々考えて選びました。
OB訪問等をしていると「人で決めたよ」という風に仰る方が多くいるように思います。それをうのみにして「人」という軸を掲げるのはお門違いのように思います。もちろん、「自分自身はこの会社で絶対活躍できる!」と断言できて、それを証明できるような学生であればよいですが、基本的には学生の多くは横並びかと思いますので、自分が会社の方向性にマッチしていて活躍できる!ということを証明したほうが建設的かと思います。あくまで、「人」というのは「内定後」ということを頭においていただければよいのではないでしょうか?
◆どういった視点で志望動機を作っていけばいいのか
私自身はこのエントリーの考え方をもとに志望動機を作成していました。
具体的には
・being:仕事を通して自分がどうありたいのか
・giving:結果としてどういったインパクトを社会に与えたいのか
の2点に分けて考えるとよいかと思います。
自分自身が仕事をする中で、与える価値は何なのか、そしてその価値は自分のどのような人間性や強みを通して達成し、最終的にどのような人間になりたいのか、ということを語るのです。
それを叶えるうえで優秀な人がいる環境、というのも1つの志望動機になるとは思います。
しかしながら、「優秀」というのも非常にあいまいな言葉であることは確かです。
例えば「論理的思考力がすごい集団なのか」、「話すのがうまい集団のか」、「分析能力が卓越している集団なのか」、「抜群に人の懐に入るのがうまい集団なのか」、人によって優秀という定義は全く違うのではないでしょうか。
自分自身の将来ありたい像や、叶えたい未来と照らし合わせて、その上で、どのような環境にいたらいいのか、ということを自分なりの言葉にしていただければと思います。
◆最後に
いかがでしたでしょうか。
特に多くの就活性が「優秀な人が多い環境がいい」と言って、総合商社や広告、不動産等の人気企業を志望しているように思います。
しかしながら、志望動機ではまず自分自身が、その環境にふさわしい人間であることを証明しなければならないのです。
私も含め、残念ながら多くの就活生は企業がどうしてもほしいと思われるようなすさまじいポテンシャルを証明できる優秀な学生ということはないのではないのでしょうか。
「優秀な人が多い環境」に身を置きたいことはある意味、当たり前のことです。自分自身で「優秀とはなにか」ということをしっかりと定義した上で、その環境でどうなりたいのか、そしてどんなインパクトを社会に与えたいのか、ということを考え、内定を取ったうえで「人」で選んでいただければと思います。
photo by Vic