【就活を始める前に読んで欲しい】就職活動とは何か?なぜ働くのか?
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最終更新日:2023年08月23日
就職活動というものに取り組むに当たって必ず考えて欲しいのが、「何のために働くのか」ということです。
もちろん就職活動中に答えは出ないかもしれませんし、既に答えが出ている方もいるかもしれません。
ただ、就職活動のテクニックだけを身に付けても、この部分があやふやでは中々内定は出ませんし、入社しても早期離職に繋がりかねません。
これから就活を始める方も真っ最中の方も、是非本記事を読んでいただき、一時の感情に左右されず納得した活動ができるよう、自身が就職活動をする目的を問い直してもらいたいと思います。
「就職活動とは何か」
「何のために働くのか」を考える前に、そもそも「就職活動とは何か」ということについて考えたいと思います。
私たちが就職活動をする人たちと話す中で、このことはよく聞いてみるのですが、多くの方が自分なりの言葉で返してくれます。
それらはどれも正しいのですが、ここでお伝えしたいのは、就職活動はそもそも「職に就くための活動」ということです。この「職に就く」という点をどれだけ自分がイメージできているのか、この意識を欠いて活動するのは危険だと考えています。
就職活動を始めるにあたって、多くの人が自己分析を行うと思います。それを基に自身の強みややりたい仕事を見つけると思うのですが、「職に就く」というイメージ抜きに過度に自己分析を行うのはおすすめできません。
具体的な就労のイメージを持たずに、「自分の強みはこうだ」「自分はこういう仕事が向いているんだ」とバイアスをかけては、その自己分析は地に足が着いていません。
そのような状態で選考を受け、入社しても、早期の離職に繋がりかねません。
決して短くはない時間を費やしたにも関わらず、「こんなにつらいとは思わなかった」「想像していたものと違う」といった理由で早期にやめてしまうのは、非常にもったいないと思っています。
ですので、この「職に就く」ということを徹底的にイメージできるようにし、就職活動に臨んでもらいたいと考えています。
「何のために働くのか」
多くの人が「何のために働くのか」という疑問にぶつかりながら日々仕事をしています。
仕事をしていれば辛いことや大変なことも多く、否が応でも「何のために働くのか」ということを意識させられます。
もちろんこの問いの答えは人それぞれで唯一絶対の答えなど存在せず、自分の成し遂げたいことのために働く人もいれば、家族や趣味などの仕事以上に大切なもののために働く人もいるでしょうし、純粋にお金稼ぎのためという人もいると思っています。
→こちらの記事では「なりたい自分」ではなく「なりたくない自分」を考えることによって、自分の進むべき道を見つける方法について解説しています。参考にしてみて下さい。
答えの見つけ方は人それぞれ
「何のために働くのか」について、少し考えただけで急に答えが見つかるようなものでないことは十分に承知しています。
答えるのが難しい問題であるものの、この答えを早々と見つけ、実際にそのために働き成功を得ている人が成功者の中には多くいます。
有名な例で言えば、ソフトバンクの孫社長です。彼は15歳の時に司馬遼太郎の『竜馬がゆく』の一節「世に生を得るは“事を成す”にあり」に触発され、自分は何をすべきか考え抜き、デジタル情報革命が彼のなすべきことだという結論に至ったとのことです。
そんな孫さんは2011年にUstreamの講演にて次のように述べています。
登りたい山を決める。これで人生の半分が決まる。
目指すべき山を決めずに歩くは、彷徨うに等しい。みんな一生懸命生きているんです。だけど、登りたい山を腹の底から決めきれてない人が、実は99%なんです。何となく人生を過ごして、こんなはずじゃなかった、と皆さんのご両親も大概言っているよ。
自分の夢、自分の志を決めきれていない。自分は何の事を成したいのか、その一点だけは、決めて欲しい。
(2011年度新卒向けイベント「孫 正義 LIVE 2011」に概要が記載されています)
一方で、Francfrancで有名な株式会社バルスの高島社長は著書『遊ばない社員はいらない』で次のように述べています。
何のために働くのかは考えなくていい。必死に働く中で見えてくる。
高島さんも20代のうちは、何のために働くのかは考える暇がないほど必死に働いたそうです。
必死に働くことを通して、現在彼は「人の喜ぶ顔を見るために働く」ということに気づかされたと言っています。彼は孫さんとはまったく別のアプローチで「何のために働くのか」という問いに対して答えを出し、結果を出しています。
「何のために働くのか」というのは非常に難しい問題です。上記のように成功している人でも、その見つけ方は全然違います。まずは、今から少し意識の片隅におきながら就職活動を進めることが大切だと思っています。
「内定」は「重要な通過点」
unistyleで行っている就職活動のアドバイスに対して、「内定がゴールになっているのでは」という批判もあると思っています。
私たちとしても内定はゴールだとは考えていませんし、内定の先にある"働く"ということを無視して内定を取れという話をしているつもりはありません。
ただ、内定はゴールではないものの、重要な通過点ではあると考えています。
内定がなければ働くことすらできず、先ほど紹介した高島社長の言葉にある通り、必死に働きながら働く意味が見えてくることもあります。
だからこそ、内定を得る過程を通じて働くことを真剣に考えてもらいたいし、働く意味が就職活動を通してはわからずとも、働く中でわかってもらいたいと思うからこそ全ての方に納得感のある形で内定を得てもらいたいと考えています。
内定はゴールではないのはもちろんですが、多くの学生にとって重要な通過点になります。ここを通過して初めて見える景色があるということを今から就職活動する学生には覚えておいてもらいたいと思います。
最後に
この記事でここまでお伝えしたことを以下の通りまとめて記載いたします。
・就職活動とは「職に就くための活動」であり、それを無視して過度な自己分析ややりたいこと探しに陥らないよう注意が必要。
・社会に出てからも大事になる「何のために働くのか」については就職活動の時期から考えておくべき。
・内定はゴールではないが重要な通過点であり、内定を得ないことには働けもしない。実際に働くことで見えてくるものもあるので、その点も意識して活動して欲しい。
この記事では、就職活動のスタートに当たって根底で持っておいて欲しい考え方について説明してきました。今後就職活動を進めていく中で、この記事の内容を思い返していただければ幸いです。
→就職活動をする理由や働く理由について考えが深まった、もしくはそれを見つけるために活動する、と決めた方はこちらの記事を参考にしながら就職活動をしてみて下さい。数多くのテクニックが載っていますので、有効活用することにより、内定へと近づきます。