ビジネスマップの活用について

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最終更新日:2018年03月28日

企業研究

前回の記事で、エントリー戦略の基本について話をしました。

今回はエントリー戦略の「基本その1:受けたいところから受ける」と「基本その2:効率よく受けるだけ受ける」を併せて実践するための具体的な方法について話します。

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1.一つの仕事には多くのプレーヤーが関わる


さて具体的な方法に入る前に、当り前ながら多くの学生が見落としがちながら重要なことについて話しておきます。それは、「一つの仕事にはたくさんのプレーヤーが関わっている」ということです。

例えば私が勤めていた商社がメインで行っていた「貿易」という仕事にも多くのプレーヤーが関わっています。まずは製品を扱っているメーカーから製品を買い取り、船会社に貨物を預けて輸送を行い、船会社の輸送後は倉庫会社に一時的に貨物を預けます。また貨物輸送の際には保険会社にて貿易保険をかけます。

このように一つの仕事を取ってみても関わるプレーヤーは無数にいます。細かく見ていけばもっともっと多くのプレーヤーが関わっていることに気づくことができるでしょう。

2.ビジネスマップとは

私が就職活動支援を行う際にはまずは今一番興味のある業界を聞くようにしています。その上でその仕事に関わりのあるプレーヤーを洗い出していき、最終的には下記の画像のようなビジネスマップとして書いてもらいます。

例えば、商社などの貿易に興味のある学生であれば、下記のようなビジネスマップになると思います。

【画像:貿易業界ビジネスマップ】

もちろん自分一人で考えても中々出てくるものではないため、HPで調べたり、業界本などで調べたりしてもらいます。時にはOB訪問で自作のビジネスマップを見てもらうこともしてもらっています。

以上のように一つの仕事に沿って各プレーヤーがどのように関わっているのかを図示したものがビジネスマップです。

紙とペンさえ用意できれば簡単にできるので、読み終えたら是非チャレンジしてもらえればと思います。

3.ビジネスマップを作る三つのメリット


上記のようなビジネスマップを作成するメリットは下記の通り三つあります。

①興味のある業界が広がる

一つ目のメリットが興味のある業界が広がるということです。

グローバルな環境で働きたいと考えて総合商社を志望している人であれば、貿易という取引を見ていく中でグローバルに働いているのは総合商社だけでなく、船会社や倉庫会社も実はグローバルに世界で仕事をしていることに気がついたり、思いもよらない業界が自分の興味のあるビジネスに関わっていることを知ったりすることができ、受けてみようと思える企業が広がることになります。

②志望動機に深みがでる

二つ目のメリットが志望動機に深みが出るということです。

企業が面接の際に知りたいことの一つに「数ある業界の中でもなぜうちの業界なのか」ということがあります。また仕事内容について深い理解をしているかということも知りたいと考えています。

ビジネスマップを作成するということは仕事研究をすることです。「貿易」という一つの仕事でも様々なプレーヤーがそれぞれの仕事を全うしています。それぞれの仕事の本質・違いについて理解した上での志望動機は何も理解していない学生の志望動機とは違うものです。

③入社してからも役に立つ

そしてビジネスマップの視点というものは入社してからの実際のビジネスでも非常に役に立ちます。就職活動の時には、自分の志望業界という目の前の業界にばかり目がいきがちですが、ビジネスをしていく上では様々な業界の方と仕事をすることになります。

ビジネスは決して一つの業界だけで成り立っているわけではなく、様々な業界の人が関わっているのですから。そんな時は就職活動で仕入れた知識というものは役に立ちます。ビジネスモデルを理解し、どんな仕事をしているのか知っていれば、相手の懐にも飛び込みやすくなります。

4.最後に

以上の通り、ビジネスマップの作成は就職活動だけでなくその後仕事をしていく上でも非常に有効です。是非ともこれを読み終えたら一度書いてみるようにしましょう。

今、興味のある業界なんてないという学生もいると思いますが、就職活動と聞いて思い浮かんだ業界があるはずです。まずはそこを出発点に思考の幅を広げるようにしましょう。

今回のまとめ

・ビジネスマップで興味のある業界を広げよう
・ビジネスマップを作成することは就職活動だけでなく入社してからも役に立つ

photo by dotmatchbox

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