商船三井関連のテクニック
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- 商船三井の採用大学・文理・男女別採用人数|合格者ES付き 79,730 views 日本郵船とともに海運業界のリーディングカンパニーである商船三井。特に資源に関する船種に強みを持つ商船三井は中長期的にはLNG船事業と海洋事業に力点を置いていくということを明言しています。本記事では過去三年間の商船三井の採用実績を就職四季報を基にまとめました。▼目次クリックで展開・本記事の構成・商船三井の採用大学一覧・商船三井の男女別の採用人数・商船三井の文理別の採用人数・商船三井の選考レポート・商船三井の本選考合格者ES・最後に商船三井の採用大学一覧商船三井の過去三年間の採用大学の内訳は以下の表をご覧ください。採用実績校:東京大学大学院、大阪大学大学院、慶應義塾大学大学院、早稲田大学大学院、東京工業大学大学院、北海道大学大学院、岩手大学大学院、名古屋大学大学院、大阪府立大学大学院、京都大学大学院、北海道大学大学院、北見工業大学大学院、一橋大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学、大阪大学、北海道大学、九州大学、上智大学、青山学院大学、東京外国語大学、名古屋市立大学、関西大学、横浜国立大学、東京海洋大学、神戸大学、東北大学、水産大学校、名古屋大学、兵庫県立大学、法政大学、同志社大学、立命館大学、九州大学、東京理科大学、国際教養大学、長崎大学、東京大学、京都府立大学、チュラロンコン大学、明治大学、中央大学、立命館アジア太平洋大学ほか参考:東洋経済新報社「就活四季報」2018〜2020年版商船三井の男女別の採用人数商船三井の過去三年間の男女別の採用人数は以下の通りです。参考:東洋経済新報社「就活四季報」2018〜2020年版商船三井の文理別の採用人数商船三井の過去三年間の文理別の採用人数は以下の通りです。参考:東洋経済新報社「就活四季報」2018〜2020年版なお、海運業界を志望する就活生には就職エージェントneoの利用がオススメです。アドバイザーと就活面談をすることで、海運業界の中で受けるべき企業についての紹介や、選考対策に関するアドバイスが受けられます。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。商船三井の選考レポート今回は、商船三井の20卒の体験記を一部抜粋して紹介します。商船三井の選考レポート一覧はこちら本選考のフローについて結果連絡を含めてお答えください。エントリシート&ウェブテスト(2週間後に通過連絡)⇒グループディスカッション(その日にマイページ上)⇒1次面接(その日に電話)⇒2次面接(その日に電話)⇒最終面接(その日に電話)本選考のためにした準備についてお答えください。説明会や座談会には極力参加し、業界理解や企業理解を深めていった。また、その中で生じた疑問をOB訪問で社員の方々に質問し、解消していった。日本経済新聞や海運業界雑誌を見るなど、常日頃から海運業界に関心を持つことは心掛けていた。面接でキーになると思った、なぜ海運業界か、なぜ商船三井なのかについては、何回も推敲を重ねエントリーシートに記入し、その後面接に向けて自分の言葉で語れるように練習を重ね、万全の状態で6月からの面接に挑んでいった。それぞれの面接およびGDについて、社員の人数および役職、面接を受ける学生の人数、面接会場、面接時間、質問内容、面接の雰囲気、面接の感想についてご記入ください。面接がない場合は「なし」とお答えください。【GD】学生6人:社員1人。題材は、百貨店の新規事業立案。活発な学生ばかりで非常にやりやすかった。【1次面接】学生1人:営業の社員1人で15分くらい。ESに沿って軽く説明する程度。ほぼ雑談で終わる。【2次面接】学生1人:人事部1人&営業部社員1人で20分くらい。厳かな雰囲気の中で行われた。ESに対して、非常に厳しい深堀がされる。【3次面接】学生1人:人事部長や役員級3人で20分くらい。大変厳かな雰囲気で行われる。ES深堀の後、学生に考えを述べさせる問題を多く聞かれた。本選考において評価されたと感じたポイントや選考において重視されていたと思う点についてお答えください。素の自分で勝負することはどの段階でも心掛けていた。それで、落ちたらしょうがないと腹をくくり、自身を持った言動や行動を常に心がけていた。機転を利かせなくちゃと緊張するのではなく、だただのおしゃべりと自然体で挑んでいた点が評価されたと思う。面接において印象に残った・回答に困った質問をお答えください。この世界情勢の中で、商船三井が注力すべき事業とは?面接・GDなど各選考フローにおいて心がけていたことをお答えください。【GD】自分がどのように貢献できるか、柔軟に考えた。自分の場合は、ただ発言するだけではなく、タイム管理や司会進行役も状況に応じて担当した。【面接】下手に気負わず、おしゃべりするようなイメージは常に持つようにしていた。商船三井の本選考合格者ESここでは商船三井の合格者ESを抜粋して紹介します。内定者レベルのESを参考にし考察することで、どのような点が評価されているのかを分析しましょう。2020年度合格者ESこの合格者ESはこちらから長所および短所(200字)私の長所は、「柔軟性や俯瞰力」と「グローバルな価値観への理解」です。小中高8年間サッカー部での活動や、居住・バックパックにより生涯通算28ヶ国渡航の豊富な海外経験によって培われました。一方で短所は、「周囲の意見などに流されやすい」ことです。これは私自身が協調性を大事にするが故のことであり、チームの輪を大事にするからです。企業選びのポイント(100字)二点あります。一つ目は、「グローバル規模で日本だけでなく世界の人々の為になる仕事を扱えるか」。二つ目は、グローバルに働く父への憧れや小さい頃から乗り物好きであったので「自分の仕事に誇りを持てるか」。海運業界および商船三井の志望理由(300字)私が海運業界を志望する理由は、日本や世界の社会経済のために“縁の下の力持ち”として働けるからです。小さい頃から乗り物が好きな私にとって、一人でこれほどダイナミックな船舶を扱えることはとても大きな魅力ですし、貿易のほとんどを海運に頼っている現状において海運業界の社会貢献性はグローバル規模で非常に高いと思います。また、貴社を志望する理由は海運業界の中でもLNG船に大きな強みを持っているからです。エネルギーは社会的重要度の高いものであり、「ヤマルLNGプロジェクト」のようにチャレンジングなことにも積極的に挑戦する姿勢に魅力を感じています。以上より、貴社ではLNG船で働きたいと考えています。最も困難な状況でどのように解決していったか(300字)最も困難な状況は大学でのグループワークです。私のチームは様々な考え方の仲間がいて意見のぶつかり合いも多く非常に大変でしたが、私の俯瞰力を活かして影から支えていく縁の下の力持ちとしての役割に徹しました。各々の意見の良い部分をピックアップしながら形にしていき、プランのブラッシュアップの際は「ここが足りないから補うためのこういう改善案はどう?」と提案しました。結果的にこの提案から上手く軌道に乗り、最優秀賞は取れませんでしたが最終プレゼンでは自分たちの納得できる形で終われたので良かったです。この経験から「個々としての意見を如何にチームとしての意見にまとめていくか」を学んだと共に、貴社でも活かせることと考えています。MOLCHARTの五つのウチひとつ、どれかとそれを体現したエピソード(300字)「Accountability」です。大学3年夏にインターンで◯◯を訪れた時です。そこで現地の女性に向けて英語でプレゼンをする機会がありましたが、最初は全く聞いてくれませんでした。どうすればしっかり聞いてくれるか考えて、まずはコミュニケーションを取って信頼関係を築くことにしました。例えば、現地語で簡単な挨拶や返事を覚えてとにかくコミュニケーションを取って仲良くなることです。その結果、最後の週には全員が笑顔でプレゼンを聞いて理解してくれました。以上にように、自分からどうすれば良いか考えて実践していくことで、現地の方と言葉は通じなくても良好な関係を築くことができました。2020年度合格者ESこの合格者ESはこちらからサークルの活動内容(150字)○○サークルで○○部の取材を担当しました。具体的には、取材の書類申請、試合会場に赴き選手を取材、試合内容に関する記事の執筆、そしてその記事をホームページに投稿するという活動を行っていました。長所、短所(200字)私の長所は人を大切にすることです。「恩返しがしたい」という思いからアルバイト先では卒業される先輩の送別会を率先して企画しました。短所は慎重になりすぎてしまうことです。ゼミの話し合いで「間違ったことを言いたくない」と慎重になりすぎるあまり、上手く意見を述べることができませんでしたが、「間違っていてもいいから、自分の考えたことを言おう」という気持ちで話し合いに参加し、改善しようと取り組んでいます。企業選びのポイント(100字)私は留学や旅行などの海外経験が影響して、広い視野を持った人間になりたいと考えています。そのため、1.日本だけではなく、世界の人々の暮らしを支えられること、2.グローバルに働けること、を重視しています。海運、商船三井の志望理由(300字)私は「日本だけではなく、世界の人々の豊かな暮らしに貢献したい」と考えています。海運はモノを運ぶことによって人々の生活を広く支えることができます。また、外航海運のモノの価値を引き出すことができるという特徴と原油や液化天然ガスなどのエネルギー輸送によって日本の暮らしを根底から支えられるというスケールの大きさに魅力を感じ、海運業界を志望します。その中でも貴社を志望するのは安全運航の追求や日本で初めて砕氷LNG船の運航を開始するなど常に新しい取り組みに果敢に挑戦しているからです。貴社ではまず、留学で培った柔軟な対応力を活かしてドライバルク船に携わり、貨物や船の特性を考慮し顧客ニーズに応えていきたいです。困難な状況をどのように解決したか(300字)留学中に異文化を持つ人との関係構築に挑戦しました。寮生活では隣人による騒音トラブルに遭遇しました。解決を試みましたが、効果は一時的なもので外国人とのコミュニケーションの難しさを痛感しました。そこで私は良好な関係を築いていくためには具体的なルールを決めるべきではないかと考えました。その後部屋を引っ越しましたが、新しいルームメイトとはまず話し合いの場を設け、0時以降に音楽はかけないなどルールを決めました。自分の常識にとらわれずにコミュニケーション方法を変えた結果、ルームメイトとは良好な関係を築くことができました。この経験から柔軟に対応することで異なる価値観とも協同することができると学びました。MOLCHARTで共感したもの、バリューを体現したエピソード(300字)Reliabilityサークルで行っていた取材活動では選手に信頼してもらえなければ選手の思いを聞き出すことができないため、選手に信頼してもらえることを大切にしていました。活動を開始した頃は取材しても選手の思いを上手く聞き出すことができず記事の執筆に苦労しました。選手からの信頼を獲得し、活躍を少しでも多くの人に発信するため、遠方であっても毎試合会場に足を運びデータを収集する、選手の思いまで聞き出せるように過去の戦績などの下調べを踏まえ具体的な質問をすることを意識する、ということを継続しました。その結果、試合の結果だけではなく、選手の競技に対する思いまで聞き出すことができ、それを記事に反映させることができました。興味のある業界と会社(100字)輸送によって人々の生活を支えられるという点から物流業界に興味があり、海運や空運、総合物流企業などを検討しています。最後に本記事では商船三井の採用実績を採用大学別など複数の切り口でまとめました。unistyleでは何度もお伝えしていますが、採用実績はあくまでも参考程度に留めておきましょう。でも述べていますが、学歴は複数ある評価基準のうちの1つの基準でしかありません。自らが志望する企業であれば、採用実績の有無に関わらず選考にぜひ挑戦してみてください。商船三井の選考対策記事は以下の関連記事からお読み頂けます。十分の対策をして選考に臨みましょう。関連記事商船三井の選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから
- 【商船三井の特徴を解説】業績や社風から見る就活対策・企業研究 30,190 views 商船三井の本選考ES一覧はこちらからで触れたように、海運業界はその歴史や伝統、グローバル性から、海外志向の強い上位校の学生からも人気の業界です。今回はその海運業界の中でも日本郵船と共に業界のリーディングカンパニーである商船三井の事業や社風、選考などについて紹介していきたいと思います。セグメント別収益と事業内容下の表では、商船三井のセグメント別収益を紹介しています。近年では、海運市況の低迷によって海運指数で運賃の上下動が激しいコンテナ船の売上高を、徐々に不定期船の売上高へとシフトさせています。不定期船では複数年契約や、長期契約の案件が多く、特定の場所から特定の場所へと何度も荷物を往復させる形態のビジネスです。また、商船三井とは日本のライバル他社と比較しても「海運分野」での売上割合が高く、総合海運企業としての呼び声も高いです。特に船舶数に関しては世界でも最大の規模を誇っています。売上高(億円)経常利益(億円)不定期専用船事業8388548コンテナ船事業7191-298フェリー・内航事業49644関連事業966101参考:商船三井2015年度決算説明資料不定期船不定期船の中で大きく種類をわけると、ドライバルク船・油送船・LNG船・海洋事業・自動車船が存在します。以下の折れ線グラフは、不定期船・定期船事業の年度別売上高の推移です。ドライバルク船商船三井のドライバルク船(ばら積み船)サービスでは、大量の乾貨物(ドライカーゴ)のそれぞれに異なる特性と、積み地および揚げ地の状況を考慮して設計・建造された各種専用船で、さまざまな顧客ニーズに応えた安定輸送を行っています。大型化が進む鉄鉱石船、各港の規模に合わせた石炭船、比重の軽い木材チップを運ぶチップ船など、各種の専用船を運航しています。引用:商船三井事業内容・ドライバルク船サービスこのドライバルク船では、乾貨物と呼ばれる「乾いた資源(石炭、鉄鉱石、飼料用穀物)」を送り届けています。近年では、中国の需要低下・原油価格の下落・英国のEU離脱決定などの要因による海運指数の低下から、こうしたバラ積み船の運賃が暴落して苦しい状況が続いています。LNG船LNGはクリーンなエネルギー・石油に代わる新たな資源として世界の注目を集めており、海運業のセグメントの中でも比較的順調に売上を伸ばしています。特に、商船三井ではLNG船事業を通じて新たな事業領域に手を伸ばしています。以下を参考にしてみてください。2014年には、北極海航路を切り拓くロシアのヤマルLNGプロジェクトへの参画を決めたことに加え、インド・リライアンス社との戦略的提携により世界初の大型液化エタン専用船による輸送事業に参入、エネルギー輸送の最先端を走る取り組みを行っています。商船三井は、LNG船の所有・管理・運航において、LNG輸送のトップシェアラーとして、船隊の拡充と安全運航の徹底による安定輸送の堅持で応えていきます。引用:商船三井事業内容・LNG船サービス海洋事業商船三井では、「形を変えながら海運業をリードしていく」という理念のもと、現在は海洋事業の中でもFSRUに注力しています。これは、浮体式LNG貯蔵再ガス化設備の略称です。洋上でLNGを貯蔵し、気化して陸上パイプラインへ払い出す設備のことで、日本企業としては初めて単独参画しました。こうしてモノを運ぶ仲介者としての仕事だけでなく、自ら海上に施設を作り、事業の川上分野にも進出することによって業界をリードしています。参考:商船三井の挑戦自動車船日本の海運会社では、20世紀から日本の基幹産業であった自動車を効率よく輸出するために自動車専用船という船種を導入しています。近年では、自動車を海外に輸出した上で内陸部に効率よく製品を届けるために海外企業との合弁企業を設立するなど、進化が続いています。日本郵船は、世界初のLNGを燃料として動く自動車船を導入しました。参考:商船三井事業内容・自動車船サービス定期船(主にコンテナ船事業)海運業界比較でも紹介させていただきましたが、コンテナ船は路線バスのように決められた国・港に停泊して積み荷を積み下ろしします。ですが、不況の現在は、積み荷が思うように集まらないために運賃を切り下げて運航しており、船を動かすだけで損益を計上するという状況です。このような状況では、各社がコンテナ船数を減らした上で「アライアンス」を組みます。アライアンスとは、コンテナ船を各会社で共有し、過度な競争を抑えることによって需要と供給を満たすために行う協定です。事業内容から考える商船三井が求める人材商船三井は、陸海運にわたる輸送形態で製品・資源を輸送することによって、世界中の生産者と消費者の生活を繋ぎ、支える仕事です。(海運業の仕事はいずれもそのような仕事です。)つまり、顧客が手塩にかけて造り上げた製品を預かり、それを必要としている消費者のもとに滞り無く責任を持って届けるということが主な仕事です。商船三井はその企業理念としてMOLCHARTを掲げています。CHARTとは、Challenge、Honesty、Accountability、Reliability、Teamworkの5つです。流動的な社会・顧客のニーズに応えるために新たなモノを生み出すチャレンジ精神・生産者の気持ちが乗った製品を、丁寧に消費者へと送り届ける誠実さ・難題に直面しても主体的に取り組む自律性・丁寧で効率の良い輸送によって得られる信頼関係・営業、オペレーション、船隊整備など、職種が違う中で発揮されるべきチームワークが必要とされている要素と言えるかもしれません。この5つの要素を持つ人材とはどのような人材であるか考えてみようと思います。unistyleの記事で紹介した「」であれば、特に以下の3点が求められると言えるでしょう。2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行える(Honesty、Reliability)3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる(Challenge、Acountability)4.価値観や立場を異なる人と協力して成果をあげることができる(teamwork)上記の要素を商船三井の採用ページ・社員座談会と照らしあわせて考えてみましょう。私も(一年目で)運航管理を任され重責を感じましたが、逆に「これは期待の裏返しである」と考え、「この好機を成長の場としよう!」と思って頑張りました。私の場合は、ロッテルダム駐在時代が成長の時期です。ロジスティクスの統括者として、多くのスタッフの意見を苦労してとりまとめたことが大変大きな経験です。みんな本気モードゆえ、自己主張のオンパレードとなる、そんな収集がつかない会議の場を取り仕切るのは大変です。でも、ファシリテーターとなって、決議へと導かなければならない。そして合意したことを実行してもらわなければならない。ここでの奮闘の経験が、今の私のネゴシエーション力の礎となっています。参考:社員座談上の一文でインタビューに応えている社員は、自分が予想より早い段階で裁量の大きい仕事を任せられたことで、重責と同時に期待を感じたと述べています。これは、会社側が若手社員に「チャレンジ精神を持つ自律自責型の社会人」として活躍して欲しいと願うがゆえに任された仕事だったのかもしれません。商船三井の社風とは商船三井の採用ホームページには、「世界の海に価値を刻む」と記載されています。海運業は、海を通じてモノを届けることによって、その製品に更なる価値を付与する仕事であるということを示しています。商船三井は、「いかにして質の高い海上輸送サービスを提供すべきか」を考え、進化を続ける総合海運企業です。新たな挑戦のフィールドを見つけ、挑んでゆける自律自責型の人材育成を掲げ、皆が当事者意識を持って変革に挑むことを目指しています。具体的には、上にも記載したとおり商船三井では、1年目2年目の内から1人で船のオペレーションを任せられる事も多く、人に教わるのではなく自分で考えることを求められる場面が多くあるようです。その中では、個々が意見を言いやすい自由闊達な社風が生まれるのかもしれません。以下は「自律自責型の人材」として備えるべき資質に関して述べられている、役員インタビューの抜粋です。商船三井では、人材像に加えて、4つの備えるべき資質を掲げています。それは「タフネス」「コミュニケーション力」「ファイティングスピリット」「リーダーシップ」。これら4つの資質はいずれも大切なものですが、特に重要なのが「コミュニケーション力」です。コミュニケーションは、自分の言いたいことを相手に伝える、相手の言いたいことを理解する、ことだけではありません。仕事上でのコミュニケーションには少なくとも目的があって、私たちの意図に沿うかたちで、相手に行動をおこしてもらうことにあります。この目的を意識しつつ論理的に説明することに加え、時には正直に自分の思いを伝えたり、まずは相手の話に深く同意するなど様々なプロセスを経て、自らの主張に共感してもらい、相手の行動に影響を与えることで、コミュニケーションは力を産み出すのです。商船三井は自律自責型の素養とこれら4つの資質を兼ね備えたグローバル人材を必要としています。当社の考えるグローバル人材とは、地球を宇宙から眺めるごとく俯瞰し、世界と世界を結ぶ橋渡しの役割を果たし、グローバルマーケットで新しい価値を創造できる“ブリッジ・パーソン”です。私たちはこの“ブリッジ・パーソン”の育成に注力しています。引用:商船三井役員インタビュー「自分の想いを伝え、相手に理解してもらう」人材育成を目指している商船三井では、若手であっても根拠を示せば意見を受け入れられる社風もあるようで、風通しの良い社風と言われています。他にも、商船三井での仕事のフィールドは世界各地にわたり、共に仕事をするグループの人材も多種多様です。世界中に散らばるグループ社員を統括して現地で仕事を進めるためには、様々な資質が求められるのかもしれません。内定者・書類通過者のES解説日本郵船と比較して、商船三井の方がESの質問事項が多く、形態もwebでの提出です。※本記事で紹介しているES設問は、2016年卒本選考レポートの情報を基にしています。①卒業論文テーマ及び概要(250文字)②クラブ・サークル・インターンシップ等学業以外の活動内容(150文字)③資格・趣味・特技(150文字)④企業選びのポイント(100文字)⑤当社以外で興味のある業界と会社(150字)⑥当社で興味のある事業・分野とその理由(150字以下)⑦あなたが最も誇れる成功体験(大学入学以降)(200字)⑧あなたにとって海運の魅力とあなたが考える海運の課題を具体的に述べてください(300字)⑨あなたが商船三井を志望する理由を当社で叶えたい夢や目標にも触れながら述べてください(350字)参考:商船三井エントリーシート海運大手三社の中で、商船三井のみがwebでのエントリーシート提出で、その分、質問事項・文字数が他社よりも多いです。①では、学業面で取り組んできたことについて聞かれています。学業の概要として、「なぜその分野に興味をもったのか」「自分の成し遂げたこと」などがアピールできると良いでしょう。②では、部活・サークルの活動内容紹介の他に「達成したこと」や「チームで新たに取り組んだこと」などをアピールできるといいかもしれません。③では、珍しいものを持っていれば面接で話が発展するかもしれません。④では、自分が受けている業界・企業の共通点を探して考えてみましょう。海運であれば、「少数精鋭」「グローバル」「大規模な資金が流動的に動く」「様々な業界と関わる」など色々な要素があります。⑤では、④の質問から逆算できる業界・会社を選ぶと良いでしょう。⑥では、海運業界の業界研究を進めた後に、興味のある分野の仕事に関してOB訪問などを重ねて理解を深めると良いでしょう。⑦では、学生時代最も頑張った経験・結果を述べると良いでしょう。その際に留意すべきことは、1.結論⇒2.動機⇒3.目標と困難⇒4.取組と結果⇒5.人柄⇒6.学びの6つを記載すること、並びにチームに貢献したエピソードを盛り込めると良いかもしれません。これに加え、学生時代頑張ったことから導かれる学びや強みが商船三井が求める人材と合致しているかに注意してみましょう。参考:⑧では、海運業に対する理解度によって、商船三井への志望度を測っています。ここは、説明会やOB訪問を通じて業界研究を進めてみると良いでしょう。実際に現場に足を運んでみても良いかもしれません。⑨では、業界理解に加え、どの程度海運業界を理解していて熱意を持っているのかということを測っています。「商船三井で成し遂げたい夢」という項目は、夢が自己の経験とマッチしているか・企業の目指すものと合致しているかという点に留意して記入してみましょう。まず①について考えてみます。通過者A経営戦略ゼミに所属しています。現在は、六次産業の導入による地域活性化プロジェクトに取り組んでいます。具体的には、過疎化に悩む京都府の笠木町に、ワイナリーを導入することで、第一次産業から第三次産業まで網羅的に活性化させ、定住人口や来訪者を増やそう、という計画を立てています。活動する上では、各立場の思いを踏まえた上で、全体最適が導けるよう意識しています。笠木町の方をはじめ、京都府の方、ワイナリー経営者など多様な人が関わる中で、皆の目的が一致する方向性に持っていけるよう努めています。引用:商船三井エントリーシート解説この筆者は、ゼミ活動で地域活性化プロジェクトに取り組みました。その中で、産業従事者・定住者・来訪者など様々な立場の人間と関わり、皆の目的を共有してリーダーシップを発揮した経験について述べています。数字やデータ等で結果を示せるとより良いでしょう。②、③では自分の取り組んでいることについて簡単に触れておきましょう。④について考えます。通過者B企業選びのポイントは「様々な環境や立場の人と出会い、仕事できること」と「スケールが大きく、幅広く価値を提供できること」です。特に前者を重視しています。中学受験や大学受験、また大学の部活選びで全く違う環境を自ら選択し、この変化によって様々な人と出会い、大きく成長できたと実感しているからです。引用:商船三井エントリーシート解説この筆者は、自分が様々な環境に身をおくことで自分自身が成長できたと述べています。内容自体は良いのですが、海外経験・大学のサークル・部活動などで感じた多様性に焦点を絞っても良いかもしれません。(中学、大学での環境の変化はありふれているため)次に⑤です。通過者B様々な環境で立場の違う人と関わる仕事という点で商社にも興味があります。しかし商社では部門によって扱う商材が限定されるのに対して、様々な船で様々なものを運び価値を提供できる点で海運業が第一志望です。引用:商船三井エントリーシート解説自分自身の業界・会社選びのポイントが前の質問とずれておらず、良いと言えます。また、商社に興味がありつつも海運が第一志望と述べ、その理由を説明している点も評価されるポイントです。次に⑥です。通過者C橋渡しとしての機能を持つ全ての事業に興味はあるので、どの事業でも喜んでやらせて頂きたいのですが、強いて挙げるならば、私は自動車船のたまつけに興味があります。インド、ミャンマー、カンボジア、タイへ旅行した際、古い車が多く、新しい車を届けたいと思ったからです。引用:商船三井エントリーシート解説この筆者は、自分の東南アジア渡航経験と関連させて自動車のたまつけの興味があると語っています。興味がある仕事に関して説明する際に、〇〇という船種の〇〇と答えているところに業界理解度の高さを窺えます。OB訪問を重ねて仕事内容を理解する際には、具体的に営業・オペレーション・船隊整備など職種を絞ってみるといいかもしれません。次に⑦です。通過者B大学から始めたボート競技において、3年生の時に8人乗りの種目で全国8位入賞を果たしました。経験者揃いの私大と闘うためには練習の質を上げることが必要であり、練習前後のミーティングで課題の認識と解決策の実践、反省を徹底的に繰り返しました。水上でも陸上でも納得がいくまで議論を重ね、常にクルーの意識を統一して練習を積んだ結果、練習通りレースを展開することができ全国入賞することができました。引用:商船三井エントリーシート解説この筆者は、大学でのボート部での活動に関して述べています。特にチーム全体で課題発見、解決に乗り出し、結果を残したというエピソードはわかりやすいです。一方で、自分ならではの特性を活かしてチームに貢献したエピソードが語られていないので、そこを盛り込むとより良いでしょう。ボート部で培った経験から得た学びや強みが、先ほど「事業内容から考える商船三井が求める人材」で紹介した、商船三井が学生に求める資質に合致していることもアピールできればなお良かったと考えられます。なお、先程も紹介しましたがunistyleの記事で「」もあるので、参考にしてみるといいかもしれません。次に⑧です。通過者B海運の魅力は、海運自由の原則のもと「世界単一市場」という自由な場で、日本と外国、あるいは外国と外国を結び世界中の国や企業に価値を提供できる点です。また、定期船のように安定供給が求められる側面と、不定期船のように市況を読み柔軟な対応が求められる側面の両方に関われるのは海運ならではの魅力だと思います。その一方で海運の課題は、燃料価格などの市況の変化に対して運航条件や注力する事業を変化させる柔軟な対応力や、数年先を見据えて船腹量をコントロールする先見性が挙げられると思います。そのためには、長期契約の比率を増やして安定した収益基盤を確保することが必要になると思います。引用:商船三井エントリーシートこの筆者は、世界単一市場であるフィールドで世界中を舞台に仕事をすることができること、船種ごとに異なる魅力を感じていることに魅力を感じていると述べています。その一方、市況を読む難しさや収益の安定性を課題として挙げており、業界研究をしっかりできています。不定期船・定期船の違いや、海運の収益・損益の出し方などは、OB訪問や業界研究を重ねないとなかなかわからないポイントなので、その点を踏まえた筆者は良い回答を作れています。最後に⑨です。通過者B「物は必要とされるところに運ばれて初めて価値が生まれる」という説明会での社員の方の言葉に心を動かされ、海運に興味を持ちました。そして様々な人と関わりながら幅広いフィールドで活躍し、世界中に価値を提供し成長していくという私の企業選びのポイントに合っているので、貴社を志望しています。そして私は貴社の中でも様々な企業と関われるコンテナ事業に興味があります。その中でも営業として、提案型営業のインターンシップやボート部の学生コーチの経験を活かして様々な企業と連携しながら全体最適を目指していきたいです。総合海運業として世界トップの船腹量を誇る貴社ならば、世界中の国や企業に価値を提供するという私の夢を達成できると考え、貴社を志望します。引用:商船三井エントリーシート解説この筆者は、説明会に登壇した社員の言葉に心を動かされたことをきっかけに海運業に興味を持ち、中でもコンテナ船事業に興味があると述べています。コンテナ船がどのような船種であるかということを理解し、社員にもお話を伺った上での記載であれば面接でも問題なく質問に答えられるでしょう。このESでは、自らの経験を活かしてコンテナ船の営業に携わりたい、と具体的に取り組みたい仕事について書かれているものの、船会社における「営業」の定義が曖昧なのでその辺りを詰めてみるといいかもしれません。最後の「夢」は成し遂げたいことが企業の活動内容と一致しており、評価できるでしょう。選考について◆選考プロセスES&オリジナルwebテスト→グループディスカッション(1対7)→一次面接(1対1個人面接)→二次面接(1対2個人面接)→最終面接(1対4個人面接)参考:2017年度本選考情報商船三井も他の二社と同様に、陸上職・海上職・技術職の全てが別枠採用で行われており、どれか一つの職種の採用試験しか受けることができません。商船三井は日本郵船とは逆に、突発的な質問からその人自身の人間性を測るというより、基本的な質問への答え方を見られるという印象のようです。また、他業界の選考状況や志望度の比較も細かく聞かれることもあるようなので、事前に準備しておく必要がありそうです。また、商船三井は自律自責型の人材育成を目指しており、フランクに自分の意見を言いやすい職場であるようなので、会社で取り組んでみたい仕事に関しても「自分自身が何をやってみたいのか」というところまで自己分析を深めて面接に臨めると良いでしょう。面接に関して述べると、一次、二次、最終面接と面接官の人数・年齢層が共に上がってゆくようなので本番の緊張を和らげるためにも把握しておくと良いかもしれません。商社・海運・不動産など、就活生からの人気が高い業界では最終面接でかなりの数の学生が落選してしまうことも多いので、気を抜かぬようにしましょう。最後に海運業界の中でも商船三井は最も大きな企業のうちの一つです。グローバルに、そしてダイナミックな仕事をしてみたいと考える学生は、自由闊達な社風で知られる商船三井の門戸を叩いてみてはいかがでしょうか。参考:商船三井の企業研究こちらのページから、商船三井のESや選考レポートをご覧になれます。
- 商船三井のWebテストの問題例と対策 40,090 views ※本レビューは、同様の問題が出題されることやテストの通過を保証するものではありません。この記事では、商船三井のWEB適性検査について、内定者のレビューを参考にしながら紹介します。新規航路の開拓や海洋事業、資源開発など、様々な利害関係を持つ人々を巻き込んでダイナミックな仕事を行うことができる海運業界は、海外志向の強い学生に人気の業界の1つです。内定者数は25名程度と非常に少ないので、Webテストの段階から入念に準備をしておいた方が良いでしょう。参考までに運輸業界内定者のESも掲載していますので、こちらもご活用ください。【本記事のコンテンツ】・WEBテスト形式・問題の具体例と対策・アドバイス・最後に・【参考】商船三井内定者ES・【参考】川崎汽船内定者インタビュー・【参考】全日本空輸内定者ES商船三井を含む運輸業界のエントリーシート、締切情報、コラムは下記をご覧ください。参考:運輸業界のES・選考レポート一覧運輸業界の本選考ES・レポート及びインターンES・レポートを掲載しています。WEBテスト形式玉手箱形式言語15分32問、計数15分29問、英語10分24問、パーソナリティ20分68問の構成となっております。問題の具体例と対策・アドバイス学力テストの具体例【言語問題】次の文章を読み、設問分1つ1つについて以下のA、B、Cのいずれにあたるか答えなさい。(以下文章)赤の他人を信頼する人は、単なるお人よしではない。調査によると、他人を信頼する度合いの高い人は初対面の人が信頼に足るかどうかを見極めつつ信頼することがわかっていた。そのような人の見極め能力は頭ごなしに他人を信頼しない人よりも高く、この意味で、他人を信頼する人には知性がある。信頼があれば、離れたコミュニティにいる人同士が近道を作り情報交換を容易に行える。これに対して、日本人が身近な人を信用することは一般的な信頼ではなく「安心」と定義される。信頼と安心は対極にあり信用という言葉はあいまいに用いられていて、すべてが内容が違うのである。安心は身近な人なら裏切ることもないだろう。裏切ったら村八分にされてしまうだろう、という論理がある。内輪びいき=安心に頼りすぎると、自分のコミュニティの枠を超えた出会いと一時的な信頼の醸成は阻害される。一般的な信頼が欠けると、情報が入ってきにくい。新しい情報は自分と似た人ではなく、自分と異なった人からもたらされやすいからである。問、新しい情報を得るためには自分とは違う人と信頼関係を構築しなくてはならないA、文章の論理から明らかに正しい。または正しい内容を含んでいる。B、文章の論理から明らかに間違っている。または間違った内容を含んでいる。C、問題文の内容からだけでは、設問分は論理的に導けない。15分間で32問です。文章は8個程度で長さによって1つの文章に3~5問程度上記のような問題がついています。文章自体の難易度は高くないですが、1問あたりにかけられる時間は30秒程度で問によってはしっかりと読み込まないと微妙な問題もあるので難易度は高めだと思います。【計数問題】以下のグラフを見て次の問いに答えなさい。【内国郵便物数の推移】※グラフは略問、2000年度の第一種郵便物数は1996年度と比べておよそ何通増えたか、最も近いものを選びなさい。A、7億通B、11億通C、17億通D、77億通E、107億通15分間で29問の問題。全ての問題にグラフや表がついていて、5択の中から選ぶ形式です。グラフの内容は海外との貿易額など海運会社らしい問題も多いようです。提示されるグラフに含まれる数字の量は多く、短時間で読み取るには、しっかりとした対策が必要に思えます。【英語問題】以下の文章を読んで正しいものを選びなさい。※文章略問、IntemationalDataCorpwasfoundedin1962A、ThestatementisparentlyTRUEB、ThestatementisparentlyUNTRUEC、YouCANNOTSAYwhetherthestatementistrueoruntrue10分間で24問の問題。1つの文章に上記のような問題が3つついているため、文章は計8個です。文章の分量は100字程~300字程度で、文章自体の難易度はTOEICと同じくらいでしょうか。普段からあまり英語に触れていない人はきついかもしれません。玉手箱の学力テストは一つのパターンで多くの問題を解かされるスピード重視のWebテストです。言語・非言語・英語で数えられるほどのパターンしか無いため、一度対策してしまえば楽になります。特に非言語では対策することによって時間短縮できる解法などを学ぶことが出来るので、早い内にやってしまうといいでしょう。性格診断テストの具体例【パーソナリティ問題】以下の選択肢から自分に近いものにYESを、自分に一番遠いものにNOを選びなさい。A、仕事は最後までやり抜くB、負けず嫌いであるC、新しいことを思いつくD、気持ちの切り替えが早い20分間で68問。一つの問題に4つの選択肢があり、一番近いものにYES、一番遠いものにNOをつける問題。一貫した人間性を伝えることを意識するといいかもしれません。最後に商船三井のWebテストは玉手箱なので、十分に対策が可能です。他の企業でも採用されているWebテストなので、早い内にやっておけば多くの企業で対処できるようになると思います。Webテスト対策にあまり時間をかけず、志望動機や自己PRの深掘りに時間を割くのがベストでしょう。参考:参考:商船三井の企業研究こちらのページから商船三井のES対策や選考レポートをご覧になれます。ぜひ参考にして下さい。下記に内定者のESを載せておきますので、ぜひご覧になって下さい。【参考】商船三井内定者のES企業選びのポイント(150字以内)大学までの部活動を通じ、異なるバックグラウンドを持った仲間と同じ目標に向かい努力してきた経験から、国籍を問わず多様な価値観や専門性を持った人々とチームになって取り組める仕事。また、大学での文転や新たなスポーツへの挑戦の経験から、状況に応じ考え方の変化を求められる仕事であることも重視しています。海運業界の社員の働き方と、自分のキャリア観を上手く結びつけることができた回答です。この内定者の回答では、大学時代の経験から「多様な価値観や専門性を持った人々とチームになって取り組める仕事」と「状況に応じ考え方の変化を求められる仕事」を企業選びのポイントとして挙げています。世界を舞台に物資を必要とされている場所まで送り届ける海運業界では、顧客であるメーカー・実際に船を運行する船長などの置かれた立場の異なる相手と協力することが求められます。また、船舶の運行を管理するオペレーターの仕事では、気候の変化・船舶の運行トラブルなどの不測の自体に対応する柔軟性も求められます。海運業界というと「海外で大きいビジネスがしたい」ぐらいしか志望動機が思いつかない人も多いと思いますが、「動詞」に注目するともっと多様な志望動機が考えられるでしょう。「動詞」に注目した企業選びのポイントというのは例えば、「自ら考え、周囲の人に提案して解決を図ることにやりがいを感じる」とか、「様々な立場や考え方の人が一つとなって共通の目標を求めることにやりがいを感じる」など、行動の内容に対する興味や関心を示すことです。【参考】川崎汽船内定者のES川崎汽船では自主独立、自由闊達、進取の気性というKラインスピリットのもと、「世界をつなぐ架け橋になる」という思いを持って事業を展開しております。今までにあなたが「架け橋」となったと思える出来事について簡潔に教えてください。(最大文字数400字)昨夏の尖閣諸島問題で揺れる日中関係の中、日中政府主催の「日本青年上海万博訪問団」に志願し、大学代表16人の班員として派遣されました。政治的に厳しい時期での訪問でしたが、滞在期間中、現地の大学生の案内で万博や上海市内を視察し、日中交流レセプションに参加しました。この滞在を通して、多くの気付きがありました。訪中前に班員とした会議では、日中関係の悪化から中国を牽制する発言が多かったのですが、実際には反日感情は感じませんでした。中国の大学生には、書き物をしてまで英語で中国語を教えて頂いたり、日本の折り紙や侍の文化を教えたりもしました。レセプションでは、壇上で肩を組んで歌を歌い、お互い外国人であることを忘れた瞬間があった程です。私はこの訪中の経験から、中国人高校生の大学ツアーガイドをしたり、学内での交流会に参加したりし、これらの経験を周囲に伝え、これからも日中の架け橋になれるよう努力しています。いわゆる「ガクチカ」を問う設問です。ここでは「架け橋」という言葉で表現されていますが、リーダーとして様々な人を主体的にまとめたという経験も「架け橋」と言えるでしょうし、ゼミ・サークルなど所属するコミュニティの問題解決のために様々な人と関わった経験も「架け橋」と言えるでしょう。エピソードの内容も、チームの中でリーダーシップを発揮した経験であっても、立場の異なる人と関わりながら成果を挙げた経験であっても、海運会社の仕事に活かすことができる強みを発揮した経験であれば問題ないでしょう。この内定者の回答では、「日中の政治的な対立が厳しい時期に現地の学生との交流を深めた経験」を述べています。立場の異なる相手と信頼関係を構築する能力は、多くの関係者がいて初めて成り立つ海運業界でも活きると思われます。上記で回答いただいた出来事の際、大事にしたあなたのスピリットを単語3つで表現してください。またその理由を簡潔にご記入ください。(最大文字数400字)「当事者意識」、「オープンマインド」、「尊重」まず、反日感情が高まる中国における日中交流に参加しようと決意した動機の裏には、私の日本人としての「当事者意識」がありました。アジアを代表する経済大国である日本に生まれた者として、巨大な市場を持ちつつ今や日本を抜いて世界第2位の経済大国にまでなった中国との交流は、社会人になるにあたっても必要不可欠であると考えたためです。しかし、それまでの私は中国に対して、マスコミを通した情報しか持っておらず、とても偏った見方をしていたように思います。そこで交流するにあたり意識したのが、異質なものに対して「オープンマインド」であろうとすることです。そうすることで、理解することが出来なくても受け入れることを意識して、両国の交流を有意義なものにしようと考えました。最後に、そうして受け入れた相手を「尊重」することで、同じアジア人として良い関係を築けるように努めました。「架け橋」となった出来事の際に大事にしていたスピリットを通じて、その学生の「人となり」を把握し、自社の働き方や社風とマッチしているのかを確かめる意図があると思われます。日中交流への参加を決断したこの内定者の「当事者意識」は、仕事に対する取り組み方、特に新しいことに挑戦する際の姿勢に活かすことができると思われます。三大海運の中でも川崎汽船は、日本初の「自動車専用船」の建造、環境対策への積極的な取り組みなど、他社に先駆けて新しいことに積極的に取り組む「進取の気性」で知られています。また、立場の異なる相手を「オープンマインド」で受け入れ、「尊重」する姿勢は、置かれた立場の異なる相手と信頼関係を構築し、成果を挙げることが求められる海運業界に共通して求められる素質であると言えます。このように、海運業界・川崎汽船で求められる人材像から逆算してキーワードを考えてみると良いかもしれません。志望動機について要素技術の結晶として作られる船舶を使う側の幅広い視点を持って社会に関わり、様々な人々と関わりながら、外航海運業という大きな仕事を成し遂げたいと思い、御社を志望します。私は、社交的な性格から、技術をとことん追求していくよりも様々な人々と関わりながら社会に大きく貢献できる仕事を成し遂げたいと思っていました。この想いは、昨年参加した日本青年上海万博訪問団という隣国との交流活動がきっかけで、より大きく世界と関わる仕事をしたいという想いになり、世界との荷動きが不可欠な日本の社会を支える外航海運という仕事がしたいという想いに至りました。中でも御社は、少数精鋭で技術、事務の枠に捉われないJobrotation制度があり、OB訪問では技術部の岩田さんから若手から自分の考えを持つ事が大事であると伺い、私の学問だけに捉われずに周りと関わろうとする姿勢や多分野に渡る向上心が活かせると考えています。将来は御社で、船舶の技術的知識を養いつつ、世界の荷動きからビジネスの感性をも有する、幅広い能力を持つ人物になりたいと考えています。「様々な人々と関わりながら社会に大きく貢献できる仕事を成し遂げたい」との思いから海運業界を志望し、技術職・事務職双方の視点からビジネスに携わることができるという理由から川崎汽船を志望したといった要旨の回答です。この学生の回答では、海運業界を志望するきっかけとなった海外の学生との交流経験を「海外経験」という多くの学生がくくる枠組みで捉えるのではなく、様々な人と関わる仕事がしたいと海運会社の仕事内容に繋げている点が良い思われます。また、OB訪問もしており、入社後のキャリアプランもしっかりと考えられていることが内容から伺えます。後は、海外含めた様々な人と関わりたいのであれば、総合商社と比較して、なぜ海運会社かということは必ず問われる内容です。総合商社の働き方の違いを理解した上で比較して、なぜ海運会社か語ることができると評価はさらに高くなるでしょう。【参考】全日本空輸内定者のESあなたが学生時代に一番頑張って、「No1」だといえるものを記載してください。与えられた任務を最後までこなす【責任感】の強さです。1年生の時のサイクリング同好会での全ての合宿で、テントなどの荷物運びは新入部員の仕事でした。サークルと自分の荷物合わせて20キロを自転車に積み、蔵王や乗鞍といった名だたる山々を登りました。体力的な限界と頂上まで登れるかの不安で、度々心が折れそうになりました。しかし、自分達はその日の「寝床」を運んでおり、途中であきらめて他の部員に迷惑をかけたくはないと考えました。同じ状況の仲間と励まし合いながら登り切り、山頂では同期全員でこの上ない達成感を得られました。航空会社と海運会社というと全く別の仕事のようにも思えますが、同じ物流業界ということで共通点も多いです。例えば、どちらの仕事でも乗り物の運行の管理を行うオペレーターの仕事では、天候の悪化・乗り物のトラブルなどのイレギュラーな事態に対する対応が求められます。どちらの仕事にも、イレギュラーな事態に対応する「柔軟性」や、仕事を最後までこなす「責任感」が求められていると考えられます。この内定者の回答では、根拠となるエピソードに当時の体力の限界に追い込まれた状況の説明や、「途中であきらめて他の部員に迷惑をかけたくはない」という感情の動きを伝えることで、自分の「責任感の強さ」を分かりやすく伝えています。もしも文字数に余裕があるならば、「どうしてその強みが身についたのか」「その強みを仕事にどのように活かすのか」についても考えることができると良いと思います。PhotobyNobuyukiKondo
- 商船三井のES対策!求める人材を理解して採用レベルの志望動機・ガクチカへ 36,835 views 商船三井の本選考ES一覧はこちらから商船三井において、求める人材をある程度明確に定義した上で、学生に書いてもらう内容を定義しています。川崎汽船では「架け橋となった経験」となっていますが、商船三井では「難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践できる人材」としてそのような経験についてのエントリーシートとなっています。このようにエントリーシートの設問にこだわるのは、学生がアピールしがちな個人の努力の話ではなく、組織の中でどのような役割を担う人なのかや人とどのように関係を構築するかといった「組織の中でのあなた」に焦点を当てたいと思っているからなのでしょう。「学生時代頑張ったこと」と漠然とした問いにしてしまうと、「毎日練習を続けてサークルで成果をあげた」、「学業の努力を続けて成績優秀者として表彰された」といった個人完結型のエピソードが増えてしまうと感じているため試行錯誤しながら設問を様々な形にしていると思われます。今回も商船三井のエントリーシートと採用HPの働き方から、どのような人材が求められているのか、それはなぜなのかといったことを説明できればと思います。本選考ES・レポート及びインターンES・レポートを掲載しています。参考:商船三井ES・レポート一覧商船三井の働き方運航管理と呼ばれる仕事をしています。何のことやら?という感じでしょうが、簡単に言うと…①船のスケジュール管理②運航に関する諸手配③航海・貨物に関する船との打ち合わせ、この3つの業務を通して、安全で効率的な運航を追求する仕事です。船とはもちろんですが、世界中の港湾関係者や顧客とも関わりがあり、時には船や港に行ったり等現場にも近いので、船会社ならではといった刺激があります。特に私が所属するグループでは、貨物や荷積揚国が航海毎に変わるので、一緒に仕事をする人も国や人種を超えて幅広く、日々とても勉強になります。(商船三井採用HPより一部引用)船会社の仕事の一つが運航管理とよばれる船のスケジュール管理をメインとした仕事です。商社やメーカーなどの顧客に荷物がスケジュール通り届くように、荷積み荷下ろしなどの手配を行います。そのため関係者は、①商社やメーカーなどの顧客、②自社の船の船長、③倉庫会社の担当者、④荷積み・荷下ろしを担う現場担当者、⑤各港の関係者など多岐にわたります。そういった多くの関係者の人とコミュニケーションを取りながら、天候問題など様々なトラブルが起きても対処し、無事に荷物を顧客に届けるのが仕事となります。船の運航にはトラブルがつきもので、天候だけではなく、海賊や各国の政策的な問題など、様々な問題が起こります。そういったトラブルに対して、その都度その都度、考えて自ら対処できる人材が求められていると言えます。こういった仕事内容のため、求められる人材としては下記のような人材があげられるでしょう。①顧客の課題や現在起こっている問題に対して主体的に考え、提案・行動し、問題を解決することのできる人材②様々な関係者と信頼関係を構築しながら協力し、それぞれの組織の利益になるよう行動できる人材③様々な立場や考え方の異なる関係者と調整を行い、まとめて、成果を上げることの出来る人材こういった人材のことを商船三井では、「難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践できる人材」として表現しているものだと考えられます。商船三井の設問■質問4.企業選びのポイント(150文字以内・4行以内)*■質問5.当社で興味のある事業・分野とその理由(150文字以内・6行以内)*■質問6.当社以外で興味のある業界と会社(100文字以内・5行以内)*■質問7.あなたが最も誇れる成功体験を教えてください。(200文字以内・6行以内)*■質問8.あなたが海運という仕事を通して叶えたい夢や目標を踏まえて、当社を志望する理由を具体的に述べて下さい。(【1】【2】併せて600字以内)【1】海運という仕事を通して叶えたい夢や目標【2】上述を踏まえた、当社への志望動機■質問9.商船三井の求める人材像は『自律自責型の人材』です。すなわち、「難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践できる人材」です。あなたの学生時代(大学入学以降)を振り返って、あなたが『自律自責型』を実践することができた経験について具体的に述べて下さい。(【1】【2】【3】併せて800字以内)*【1】あなたが直面した難題について、いかに困難であったかを含めて具体的に述べて下さい。【2】その難題に対して、どういった解決策を見出し、どうやって乗り越えましたか?【3】上述の乗り越えた経験を、今、どのように活かしていますか?一つ目の設問■質問4.企業選びのポイント(150文字以内・4行以内)*商船三井では、志望動機についても企業選びのポイントから、商船三井において成し遂げたいことまで丁寧に聞いてくれます。下記の志望動機の基本的な考え方を読んでおくとどのように整理すればよいのかよく理解できると思います。志望動機を書く際のフレームワークを紹介しています。こちらの考えにそって書くことで、端的かつ論理的に述べることが出来ると思います。参考:また、動画を通じて志望動機の書き方を確認したいという方は下記の動画も参考にしてもらえればと思います。志望動機の書き方のポイントが端的にまとめられているので、動画でサッと確認したいと思っている方にオススメです。企業選びのポイントの一つは、「動詞」に注目した企業選びのポイントを入れることでしょう。どうしても船会社や商社というと「海外で大きいビジネスがしたい」ぐらいしか志望動機として思いつかない人が多いと思いますが、動詞に注目するともっと多様な志望動機が考えられるでしょう。「動詞」に注目した企業選びのポイントというのは例えば、「自ら考え、周囲の人に提案して解決を図ることにやりがいを感じる」とか、「様々な立場や考え方の人が一つとなって共通の目標を求めることにやりがいを感じる」など、行動の内容に対する興味や関心のことです。他にも「新しいものや仕組みを考えて提案し、実行することにやる気がでる」などが当てはまるでしょう。商船三井であれば、「難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践できる人材」につながる「動詞」を考えてみると自ずと書くべきことが見えてくると思います。二つ目の設問■質問5.当社で興味のある事業・分野とその理由(150文字以内・6行以内)*これは企業選びのポイントに則って、志望企業で具体的にどのような事業や分野に興味があるのか示すことが必要です。「どこまでの具体性を求められるのか」というのが悩みどころですが、そこまで具体的なものは働いてみないとわからないというのは面接する側も理解しています。ここでは、仕事内容について理解しており、社員が話すやりがいや達成感に共感できるということを自分の過去の経験から話ができれば十分でしょう。「船会社の仕事そのものに興味があるため、事業や分野についてこだわりはないが、強いてあげるならエネルギー関連事業に興味がある」といったレベルで話ができれば十分です。もちろん具体的に「LNG事業部に興味がある⇒学生時代にエネルギーや産業関連の研究をしていた⇒OB訪問で出会ったLNG事業部の○○さんの話に惹かれた」などより深くまで語ることができればより熱意は伝えることができるかもしれません。こういった質問では具体的に話しすぎるデメリットもあります。「もうこの会社でこの分野でこの事業を成功させるんだ!」と熱意をもってプレゼンをしてしまう就活生も少なからずいますが、自分自身の経験に基づいていなかったり、プレゼンしている内容が的外れだったりすると、熱意は伝わるものの、少々融通がきかず、柔軟性のなさそうな人物であると捉えられる可能性もあります。まじめな学生ほど具体的に具体的にと調べていくうちに上記のような罠にはまりがちなので注意してほしいと思います。あくまで仕事内容に対する理解を伝えれば最低ラインとしては十分だということを忘れずに。三つ目の設問■質問6.当社以外で興味のある業界と会社(100文字以内・5行以内)*これも重要な質問です。詳しくは下記のコラムを参照してください。消去法というアプローチから志望動機の書き方を考えていきます。納得感のある志望動機を記載できると思います。参考:業界比較がしっかり出来ている学生はあまり多くないように感じます。そのため業界比較がしっかりできているとアドバンテージになるでしょう。参考:動詞に注目した企業選びのポイントが、「商品のない業界で自らの提案の価値が高い仕事」となっている場合、船会社だけでなく総合商社や銀行、コンサルなど様々な業界が当てはまります。様々な業界が当てはまる中でもなぜ船会社なのかという点が説明できると、仕事内容の理解および志望度の高さが伝えられます。回答の仕方の一つとしては、「銀行ではグローバルな視点に欠ける、総合商社はどうしても一つの部門に配属されたらその部門をずっと歩むことが多く多様な業界との関わりというのが船会社に比べると弱い」などそれぞれの業界の弱点をもとに話をするといった形です。四つ目の設問■質問7.あなたが最も誇れる成功体験を教えてください。(200文字以内・6行以内)*いわゆる学生時代頑張ったことにあたります。基本としては、商船三井が求める人材とはどのような人材か考えてアピールする内容を考えるべきですが、下記の六つ目の設問にて、商船三井が求める人材に則した内容の学生時代頑張ったことは聞かれているので、ここでは別の側面のアピールしたい内容を書いてもよいかもしれません。例えば下記にて、「立場の異なる多様な価値観を持った人と信頼関係が構築できる」としたのであれば、ここでは「信頼関係の根っこにあるのは個人としての努力と成果に対するコミット」といった形で個人として徹底的に努力した経験を伝えるのはありでしょう。もちろん六つ目の設問と同じように、「立場の異なる多様な価値観を持った人と信頼関係が構築できる」というのを別のコミュニティにおけるエピソードとして書いてもよいでしょう。どちらが正解ということはないので、自分自身のエピソードという手持ちのカードを見ながらどうすれば自分が最も映えるのか考えてください。基本的な書き方のポイントやフレームワークに関しては、以下の動画を参考にしてみてください。五つ目の設問■質問8.あなたが海運という仕事を通して叶えたい夢や目標を踏まえて、当社を志望する理由を具体的に述べて下さい。(【1】【2】併せて600字以内)*【1】海運という仕事を通して叶えたい夢や目標【2】上述を踏まえた、当社への志望動機上記の企業選びのポイントを踏まえて、海運としてどのような夢や目標を持っているのか、業界の中でもなぜ商船三井なのかという二つの設問が聞かれています。一つ目の夢や目標は自分の過去の経験に基づいて書く必要があり、必ずしも「海外」というキーワードが必要なわけではありません。下記のような夢で内定している人もいます。立場や考え方の違う多くのメンバーから信頼されるリーダーになりたい⇒学生時代は初心者や経験者がいるサークルの代表として一つのチームになることに腐心した⇒船会社においては、世界中の人、商社やメーカーの人、船長など運航の現場担当の人など様々な立場の人と協力して仕事をしてあらゆる人から信頼されるリーダーになりたいこういった形の志望動機、夢、目標の語り方の方が経験に基づいていないのに「日本のよさを海外に」というよりはよっぽどよいと思われます。業界の中でもなぜ商船三井なのか、日本郵船でなくてよいのかという質問の答え方については下記のコラムを参考にしてほしいと思います。「なぜうちの会社を志望するのか」という質問に困ってしまう就活生は多数いると思います。その質問に対して簡単に答えるアプローチ方法をご紹介します。参考:六つ目の設問■質問9.商船三井の求める人材像は『自律自責型の人材』です。すなわち、「難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践できる人材」です。あなたの学生時代(大学入学以降)を振り返って、あなたが『自律自責型』を実践することができた経験について具体的に述べて下さい。(【1】【2】【3】併せて800字以内)*【1】あなたが直面した難題について、いかに困難であったかを含めて具体的に述べて下さい。【2】その難題に対して、どういった解決策を見出し、どうやって乗り越えましたか?【3】上述の乗り越えた経験を、今、どのように活かしていますか一番最初に商船三井での働き方のケースを紹介したとおり、船会社の仕事においては関係者と協力しながら、トラブルや問題がおきても常に当事者意識をもち、解決策を提案し、実施できる人が求められています。学生時代の経験で言えば、ゼミで出席率が低く共同論文が進まないなどの問題が発生したときに、当事者意識を持って問題解決のために、教授やメンバーなど関係者とコミュニケーションを取りながら問題解決まで実行するなどの経験があてはまるでしょう。自分自身が当事者意識を持って問題解決まで導いた経験を伝えることが求められています。最後に商船三井は丁寧に求める人材を定義して聞いてくれており、志望動機についても企業選びのポイント、他に受けている業界から船会社での夢や目標、その中でもなぜ商船三井かと丁寧に聞いてくれています。非常に良問が揃ったエントリーシートだと思いますので他業界を志望している方もぜひ参考にしてください。参考:商船三井の企業研究こちらのページから、商船三井のESや選考レポートをご覧になれます。【参考】商船三井の内定者の回答(学業)「学業について」私は当初、理系で大学に入学したため、教養課程では理系科目、特に構造化学、物性化学という科目に力を注ぎました。高校時から化学という科目が好きだったことと、化学品が非常に生活に身近であるということがその理由でした。その後将来、研究者になるよりも、より多くの人々と協働できる仕事をしたいという思いから経済学部への文転進学を選択しました。経済学部に所属している現在は、経済史学に特に関心を持っており、日本経営史という科目に最も力を注ぎました。今後その専攻のゼミに入り知的探求を深めていきたいと考えています。【参考】商船三井の内定者の回答(学業以外)「学業以外について」体育会のアメリカンフットボール部に所属し、週に六日の練習に取り組み、関東一部リーグで戦ってきました。選手として活躍するだけでなく、新歓コンパや納会の司会を務めるなど、ムードメーカーの役割も果たしてきました。四年次はキッキングリーダーという役職を務めました。三年次から、添削のアルバイトを続けています。【参考】商船三井の内定者の回答(企業選びの軸)「企業選びのポイント(150文字)」大学までの部活動を通じ、異なるバックグラウンドを持った仲間と同じ目標に向かい努力してきた経験から、国籍を問わず多様な価値観や専門性を持った人々とチームになって取り組める仕事。また、大学での文転や新たなスポーツへの挑戦の経験から、状況に応じ考え方の変化を求められる仕事であることも重視しています。photobyMartinThomas
- 商船三井の内定者ES解説!選考通過のエントリーシートの共通項 17,005 views 商船三井の本選考ES一覧はこちらから商船三井のエントリーシートは丁寧に学生時代頑張ったこと、志望動機ともに聞いてくれており、P&Gのエントリーシートとともに参考になる内容でしょう。今回の解説では、海外経験がない中で商船三井に内定した内定者のエントリーシートになります。学業について私は当初、理系で大学に入学したため、教養課程では理系科目、特に構造化学、物性化学という科目に力を注ぎました。高校時から化学という科目が好きだったことと、化学品が非常に生活に身近であるということがその理由でした。その後将来、研究者になるよりも、より多くの人々と協働できる仕事をしたいという思いから経済学部への文転進学を選択しました。経済学部に所属している現在は、経済史学に特に関心を持っており、日本経営史という科目に最も力を注ぎました。今後その専攻のゼミに入り知的探求を深めていきたいと考えています。学業以外について体育会のアメリカンフットボール部に所属し、週に六日の練習に取り組み、関東一部リーグで戦ってきました。選手として活躍するだけでなく、新歓コンパや納会の司会を務めるなど、ムードメーカーの役割も果たしてきました。四年次はキッキングリーダーという役職を務めました。三年次から、添削のアルバイトを続けています。企業選びのポイント150大学までの部活動を通じ、異なるバックグラウンドを持った仲間と同じ目標に向かい努力してきた経験から、国籍を問わず多様な価値観や専門性を持った人々とチームになって取り組める仕事。また、大学での文転や新たなスポーツへの挑戦の経験から、状況に応じ考え方の変化を求められる仕事であることも重視しています。当社で興味のある事業分野とその理由150海洋事業です。理由としては、海運業という極めてトラディショナルなビジネスにおいて培われたノウハウや強みを生かし、社会の変化に対応した新たなニーズに応えるサービスを提供することができるからです。それに加え、資源開発という新事業においては、社内外関わらず、より多くの人々との協働が出来ると考えるからです。当社以外で興味のある業界、会社100総合商社業界、日本郵船、川崎汽船、鉄道業界最も誇れる成功体験200定めた目標通りのレギュラー獲得を成し遂げたことです。同期は全員初心者からのスタートでしたが、早く一人前の選手になり、チームの勝利に貢献したいという理由から、私は入部当初、同期の中で最も早くレギュラーを獲得することを第一目標に定めました。練習から失敗を恐れず思い切りやり抜くこと、筋力トレーニングをよりハードに行うことを徹底した結果、周りからその姿勢が認められ、二年の春にレギュラーに選出されました。海運を通じ叶えたい夢や目標と志望動機600叶えたい夢、目標新規航路開拓や海洋事業といった新規事業を、世界中の多様な専門分野を持つ人々と協働しながら推し進め、新たなサービスを広く社会に提供するということに挑戦したいと考えています。大学のアメフト部でのキッキングリーダーの経験では、多様な特徴、スキルを持つ選手達との信頼関係を通じて協力し、結果としてプレーがうまくいった際に大きなやりがいを感じてきました。また、入部時にはノウハウも筋力もなく、ゼロからスタートする私たちのチームが、日々の練習やミーティング等を通じて成長し、経験者の多く集う他大学のチームに勝っていくということが一番の喜びであり、新たなことに挑戦する楽しさを学びました。私の夢はこれら二つの経験に起因します。それをふまえた志望動機上記の経験から、国籍を超えて航海士、機関士といった多くの専門家達が常に協働し、古くから、海上輸送という世界の物流の根幹を担いながらも、新事業にも果敢に挑戦しているという部分に魅力を感じ、海運業を志望しています。その中でも特に貴社は、お会いした社員の方々全員から、目の前の仕事を全力で楽しむ姿勢を感じ、私もそのようなビジネスパーソンになりたいと考えることから、第一志望として考えています。上記の夢については、すぐに叶うとは考えていませんが、貴社のジョブローテーションというシステムの中で幅広い価値観と知見を手に入れた上で、いつか必ず挑戦し、貴社の発展に貢献して行きたいと考えています。困難を乗り越えた経験800「自責自律」難題がいかに困難であったかどのような解決策私の最大の困難は、アメリカンフットボール部での活動において、選手生命の危機に陥ったことです。三年時、夏の合宿でタックル時に頸椎の大きな怪我をし、リハビリに励みましたが、再受傷を繰り返し、うまく回復しませんでした。その後の秋シーズンを棒に振っただけでなく、冬にはドクターストップもかかり、選手からスタッフへの転向を勧告されました。スタッフとしてチームに貢献することも素晴らしいことですが、選手層の薄い当チームにとって選手数が減ることは大きな痛手でした。また、私は入部当初から、プレーでチームに貢献できる選手になるという目標を定めており、その目標と現実の間で悩み抜きました。を実践しどのように乗り越えたかまず、チームにとって前例の無かったセカンドオピニオンを採り入れました。他にも鍼治療に通うなど、あらゆる手段を試してみることで、結果的に選手続行の了承を得ることが出来ました。しかし再発の危険性を考慮し、ヒットをしないキッカーというポジションへのコンバートを四年の春に自ら決断し、コーチに申し出ました。コンバート後は、経験のなかったキックを必死で練習し、その間にも、首のトレーニングを並行して行い再発防止に努めました。その結果、私は昨年11月の引退まで選手としてフィールドに立ち、プレーでチームに貢献することが出来ました。困難な状況においても、最初に定めた目標を見失うことなく、解決に向けて粘り強く行動すること、そしてその行動によって周囲の信頼を得ることで、私は選手生命の危機という困難を乗り越えることが出来たと考えています。その経験を今どのように生かしているか。部活動を引退した現在は、学生コーチとしての活動に生かしています。後輩が直面している困難に対し、同じ目線に立って一緒に解決策を探すことで、彼らがいかに行動すべきかを考えることを手助けしています。そして共に考えることを通じて信頼関係を構築し、より良い指導に結びついています。引用:【内定】エントリーシート表面的な「海外」といったキーワードに惑わされず自分の経験を伝えるとはどういうことかという参考例になると思いますのでよくよんで参考にしていただければと思います。一つ目の設問学業について私は当初、理系で大学に入学したため、教養課程では理系科目、特に構造化学、物性化学という科目に力を注ぎました。高校時から化学という科目が好きだったことと、化学品が非常に生活に身近であるということがその理由でした。その後将来、研究者になるよりも、より多くの人々と協働できる仕事をしたいという思いから経済学部への文転進学を選択しました。経済学部に所属している現在は、経済史学に特に関心を持っており、日本経営史という科目に最も力を注ぎました。今後その専攻のゼミに入り知的探求を深めていきたいと考えています。理系から文転の経緯をしっかりと語れており、学業にも関心が深い人物であることが伝わります。体育会のアメフト部というと勉強を全然していないイメージを持たれがちですが、そうではなく勉学にもしっかりと考えた上で取り組んでいることが伝わるのが評価できるでしょう。二つ目の設問学業以外について体育会のアメリカンフットボール部に所属し、週に六日の練習に取り組み、関東一部リーグで戦ってきました。選手として活躍するだけでなく、新歓コンパや納会の司会を務めるなど、ムードメーカーの役割も果たしてきました。四年次はキッキングリーダーという役職を務めました。三年次から、添削のアルバイトを続けています。学業以外についてどのような役割を果たしてきたのか端的に伝わります。組織の中でどういった人物か、周りの人からどんな人だと言われるかといった質問は頻繁にされます。そういったことも踏まえながら、所属するコミュニティの中でどういった役割を果たす人なのか話ができるとよいでしょう。三つ目の設問企業選びのポイント150大学までの部活動を通じ、異なるバックグラウンドを持った仲間と同じ目標に向かい努力してきた経験から、国籍を問わず多様な価値観や専門性を持った人々とチームになって取り組める仕事。また、大学での文転や新たなスポーツへの挑戦の経験から、状況に応じ考え方の変化を求められる仕事であることも重視しています。「動詞」に注目した企業選びのポイントだと言えます。過去の自分自身の経験から二つのポイントを端的に説明できている点、およびその二つのポイントが海運業界に深く関係している点であることが高く評価できます。こういった形で、自分自身が深く関わった経験から、上記のような「動詞」に着目した企業選びのポイントを語ることができれば志望動機の完成は近いと言えます。四つ目の設問当社で興味のある事業分野とその理由150海洋事業です。理由としては、海運業という極めてトラディショナルなビジネスにおいて培われたノウハウや強みを生かし、社会の変化に対応した新たなニーズに応えるサービスを提供することができるからです。それに加え、資源開発という新事業においては、社内外関わらず、より多くの人々との協働が出来ると考えるからです。「社会の変化に対応した新たなニーズに応えるサービスを提供することができる」や「社内外関わらず、より多くの人々との協働が出来ると考える」という部分は上記の企業選びのポイントに結びついているのでしょう。仕事内容の理解としてもここまで理解できていれば十分であると言えます。さらに具体的にしたい場合は、直近の商船三井のビジネスの中で興味のあるもの、上記であげたことに近いニュースは何かといった点を抑えておくと面接でも受け答えがしっかりとできるでしょう。五つ目の設問当社以外で興味のある業界、会社100総合商社業界、日本郵船、川崎汽船、鉄道業界素直に総合商社を志望していることを伝えて、その理由が言えること、また総合商社よりも海運会社がよいと思う理由を話すことができればより評価は高まるでしょう。学生の中ではこの点に答えるのが難しいからと海運会社では「総合商社を受けていないことにする」という人もいますが、面接官としては当然総合商社を受けているものだと考えています。その上で総合商社と比べて海運業界のいい点と悪い点をしっかりと把握しているかどうかを見極めたいと思っているので、面接官の考えていることも考慮して、しっかりと違いの比較ができるようにしましょう。他業界との比較については下記のコラムを参考にしてください。消去法というアプローチから志望動機の書き方を考えていきます。こちらを参考にすれば納得感のある回答になると思います。参考:業界比較がしっかり出来ている学生はあまり多くないように感じます。そのため業界比較がしっかりできているとアドバンテージになるでしょう。参考:六つ目の設問最も誇れる成功体験200定めた目標通りのレギュラー獲得を成し遂げたことです。同期は全員初心者からのスタートでしたが、早く一人前の選手になり、チームの勝利に貢献したいという理由から、私は入部当初、同期の中で最も早くレギュラーを獲得することを第一目標に定めました。練習から失敗を恐れず思い切りやり抜くこと、筋力トレーニングをよりハードに行うことを徹底した結果、周りからその姿勢が認められ、二年の春にレギュラーに選出されました。個人として努力ができる人材であること、周囲との関係性をしっかりと構築できる人材であることがこの成し遂げたことから伝わります。就活生は個人として努力したことを語りたがる傾向にありがちですが、個人としての努力は今回の内定者の例のように、多くの場合周囲に影響を及ぼします。自分が努力した結果が周囲にどのような影響を及ぼしたのか俯瞰して考えることができると、より企業が求める人材に近づくと考えられます。七つ目の設問海運を通じ叶えたい夢や目標と志望動機600叶えたい夢、目標新規航路開拓や海洋事業といった新規事業を、世界中の多様な専門分野を持つ人々と協働しながら推し進め、新たなサービスを広く社会に提供するということに挑戦したいと考えています。大学のアメフト部でのキッキングリーダーの経験では、多様な特徴、スキルを持つ選手達との信頼関係を通じて協力し、結果としてプレーがうまくいった際に大きなやりがいを感じてきました。また、入部時にはノウハウも筋力もなく、ゼロからスタートする私たちのチームが、日々の練習やミーティング等を通じて成長し、経験者の多く集う他大学のチームに勝っていくということが一番の喜びであり、新たなことに挑戦する楽しさを学びました。私の夢はこれら二つの経験に起因します。それをふまえた志望動機上記の経験から、国籍を超えて航海士、機関士といった多くの専門家達が常に協働し、古くから、海上輸送という世界の物流の根幹を担いながらも、新事業にも果敢に挑戦しているという部分に魅力を感じ、海運業を志望しています。その中でも特に貴社は、お会いした社員の方々全員から、目の前の仕事を全力で楽しむ姿勢を感じ、私もそのようなビジネスパーソンになりたいと考えることから、第一志望として考えています。上記の夢については、すぐに叶うとは考えていませんが、貴社のジョブローテーションというシステムの中で幅広い価値観と知見を手に入れた上で、いつか必ず挑戦し、貴社の発展に貢献して行きたいと考えています。企業選びのポイントおよび興味のある仕事内容が整理されているため、素直に志望動機が語れていると思います。非常にレベルの高い参考になる志望動機であると思います。自分自身の学生時代の経験が海運業にどのように繋がっているのか、過去の経験を踏まえて説明できています。志望動機というと就活生の多くが、企業のことを調べて企業のことをほめることだと思ってしまいがちですが、志望動機という場でも伝えるべきは自分自身のことです。自分はこんなことにやりがいを感じるので、御社のこういう部分に惹かれたという自分のことと社会を結びつけることが求められます。今回の内定者の例を参考に自分自身に当てはめて考えてみてください。八つ目の設問困難を乗り越えた経験800「自責自律」難題がいかに困難であったかどのような解決策私の最大の困難は、アメリカンフットボール部での活動において、選手生命の危機に陥ったことです。三年時、夏の合宿でタックル時に頸椎の大きな怪我をし、リハビリに励みましたが、再受傷を繰り返し、うまく回復しませんでした。その後の秋シーズンを棒に振っただけでなく、冬にはドクターストップもかかり、選手からスタッフへの転向を勧告されました。スタッフとしてチームに貢献することも素晴らしいことですが、選手層の薄い当チームにとって選手数が減ることは大きな痛手でした。また、私は入部当初から、プレーでチームに貢献できる選手になるという目標を定めており、その目標と現実の間で悩み抜きました。どのように実践しどのように乗り越えたかまず、チームにとって前例の無かったセカンドオピニオンを採り入れました。他にも鍼治療に通うなど、あらゆる手段を試してみることで、結果的に選手続行の了承を得ることが出来ました。しかし再発の危険性を考慮し、ヒットをしないキッカーというポジションへのコンバートを四年の春に自ら決断し、コーチに申し出ました。コンバート後は、経験のなかったキックを必死で練習し、その間にも、首のトレーニングを並行して行い再発防止に努めました。その結果、私は昨年11月の引退まで選手としてフィールドに立ち、プレーでチームに貢献することが出来ました。困難な状況においても、最初に定めた目標を見失うことなく、解決に向けて粘り強く行動すること、そしてその行動によって周囲の信頼を得ることで、私は選手生命の危機という困難を乗り越えることが出来たと考えています。その経験を今どのように生かしているか。部活動を引退した現在は、学生コーチとしての活動に生かしています。後輩が直面している困難に対し、同じ目線に立って一緒に解決策を探すことで、彼らがいかに行動すべきかを考えることを手助けしています。そして共に考えることを通じて信頼関係を構築し、より良い指導に結びついています。困難についても共感でき、さらに個人としての困難を組織に対してどのように還元しているかもわかりやすく書かれていると思います。「最初に定めた目標を見失うことなく、解決に向けて粘り強く行動すること、そしてその行動によって周囲の信頼を得ること」といった形で個人としての困難や努力を組織や周囲との関わりに広げて考えることができていると思います。一歩踏み込むとしたら、この経験を海運会社ではどのように活かせると思うか?という質問には答えられるようにしておきましょう。それが出来れば学生時代の経験として伝えるべきことは全て伝えていると言えるでしょう。最後に今回の内定者のレベルの学生時代の経験、志望動機を語ることができれば内容としては十分で、このレベルまで到達すると後は各業界との相性や運次第だと思います。学生時代の経験としても華々しい活躍をしたわけではなく、しっかりと困難と向き合い、周囲と関係を構築して現在に活かしているというのは体育会でなくても、サークルやゼミなどでも応用が可能でしょう。まずはこのレベルの志望動機を語れるように業界研究や内定者の志望動機を色々参考にしてみることが大事になります。参考:商船三井の企業研究こちらのページから、商船三井のESや選考レポートをご覧になれます。photobyMartinThomas
- 商船三井のES徹底解説!選考通過者の志望動機・自己PR・ガクチカ分析 16,886 views 商船三井の本選考ES一覧はこちらから商船三井は、鉄鋼原料、石炭、木材チップなどを運ぶ各種専用船、原油を運ぶタンカー、液化天然ガスを運ぶLNG船、自動車船、さまざまな製品を運ぶコンテナ船など、多彩な分野で時代の要請に応える総合輸送グループです。世界最大級の船隊と、130年余の歴史で培った経験と技術を持ち合わせ、強くしなやかな企業グループへと常に進化しながら、地球全体を舞台として世界経済の発展に貢献することをモットーとしているとHPで述べています。参考:商船三井事業案内2019年新卒の陸上総合職での採用予定人数は、事務系26名、技術系3名と少なく、狭き門であることが窺えます。ESの分量も比較的多く、より良い内容に仕上げなければ通過は困難だと考えます。それでは、今年の商船三井のES設問を見ていきましょう。本記事のコンテンツ・商船三井の本選考ES設問・設問1:「企業選びのポイント」・設問2:「当社以外で興味のある業界と会社」・設問3:「あなたの長所・短所を教えてください。」・設問4:「当社ではグローバルで活動する社員の共通の価値観(バリュー)として、MOLCHARTを掲げております。これまでの経験を踏まえ、最も困難な状況にあった時にどのように解決していったかを、MOLCHARTの中から最も関わりのあるもの一つを選び(選択肢)、それを絡めて述べて下さい。」・設問5:「数多くある業界から海運業界並びに商船三井を志望する理由。また当社で興味がある事業・分野について教えて下さい。」・設問6:「あなたの考える商船三井を発展させるための新しいアイディアを、実現可能性に拘らず自由な発想で記述してください。」・最後に商船三井の本選考ES設問◆企業選びのポイント(150文字以下)◆当社以外で興味のある業界と会社(100文字以下)◆あなたの長所・短所を教えてください。(200文字以下)◆当社ではグローバルで活動する社員の共通の価値観(バリュー)として、MOLCHARTを掲げております(”CHART”は其々C:Challenge,H:Honesty,A:Accountability,R:Reliability,T:Teamworkを表す)これまでの経験を踏まえ、最も困難な状況にあった時にどのように解決していったかを、MOLCHARTの中から最も関わりのあるもの一つを選び(選択肢)、それを絡めて述べて下さい。(450文字以下)◆数多くある業界から海運業界並びに商船三井を志望する理由。また当社で興味がある事業・分野について教えて下さい。(350文字以下)◆あなたの考える商船三井を発展させるための新しいアイディアを、実現可能性に拘らず自由な発想で記述してください。(350文字以下)企業HPで商船三井は人材育成方針としてグローバルマーケットで活躍できる新しい価値を創造する「自律自責型の人材」を求めていると述べています。なお自律自責型の人材とは、難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践できる人材であるとも補足しています。自律自責型の人材が持ち合わせるべき4つの素養は、以下の通りです。①国内外の商船三井グループ全体を導くための「リーダーシップ」・主体性、実行力、働きかけ力②顧客のニーズをタイムリーに掴み、関係者と円滑に協働するための「コミュニケーション力」・察知力、異文化理解力、オープンマインド③困難を乗り越え、最後までやり抜くための「ファイティングスピリット」・挑戦心、向上心、責任感④「タフネス」・活動力、粘り強さ、安定感同社のESはいずれの設問においても志望動機に纏わるものが多くなっており、企業への理解度や自身の興味・関心がどこに向いているのかを窺っていると言えます。そのため、上記の企業の求める人材像を絡めながら設問に答えていく必要があります。設問1:「企業選びのポイント」企業選びのポイント(150文字以下)設問の意図自身が就職先として何を重視するのかを問う設問です。志望者の考えや価値観が自社とマッチしているかを見ようとしています。意図を踏まえた回答方針自分自身の考えを答える設問ですので、無理やり商船三井に絡めようとした回答を書くのではなく、キャリアへの普遍的な希望を述べる良いでしょう。とはいえ、同社の大切にしている価値観やビジョンなどと大きく異なった内容を記載することで得られるメリットはほとんどないと考えてよいでしょう。内定者の回答と解説大学までの部活動を通じ、異なるバックグラウンドを持った仲間と同じ目標に向かい努力してきた経験から、国籍を問わず多様な価値観や専門性を持った人々とチームになって取り組める仕事。また、大学での文転や新たなスポーツへの挑戦の経験から、状況に応じ考え方の変化を求められる仕事であることも重視しています。参考:商船三井【内定】エントリーシート社会に出た時にどのような仕事に就きたいのか望み始めたきっかけとして、学生時代の経験が簡潔に2点述べられています。バックボーンが語られることで読み手も志望者の人物像を掴み取ることが出来、また商船三井の仕事をどのように捉えているのかということも知ることが出来ます。自分自身の経験と、それによって影響された将来像の2点を盛り込むとよいでしょう。設問2:「当社以外で興味のある業界と会社」当社以外で興味のある業界と会社(100文字以下)設問の意図本設問は設問1とリンクする内容だと考えます。あえて自社以外に興味のある業界や企業を尋ねることによって設問1で答えた内容との整合性を確認しているのでしょう。また、ここで述べられた企業と同社の価値観や働き方、仕事内容などの整合性も見ていると思われます。同社への志望理由以前の、学生個人の考え方を深堀りする設問と言えるでしょう。意図を踏まえた回答方針全くかけ離れた業界や企業を回答するのではなく、運輸業界や、商船三井のビジネスに似た企業を答えることが望ましいでしょう。あるいは、同社と近い価値観やビジョン、働き方である企業を上げることが妥当だと判断します。グローバルな活動をする企業ですから、海外に展開している会社を挙げることも一つの回答例かと思われます。ES通過者の回答と解説素材メーカー(旭硝子、新日鐵住金)や、損害保険会社(東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険)など、日本の産業基盤や人々を支える仕事に携わりたいと考え、興味を抱いた。参考:商船三井エントリーシート(事務系)日本の産業基盤や人々を支える仕事という軸で企業選びをしているという価値観を伝えた上で、具体的な企業名と業界を記しています。本ESでは働き方などについては触れていませんが、根幹にある価値観やビジョンを明示できているため人事担当者もイメージしやすかったと思います。その他内定者のESも上記のような企業群をあげています。設問3:「あなたの長所・短所を教えてください。」あなたの長所・短所を教えてください。(200文字以下)設問の意図志望者の強みと弱みを尋ねる設問です。当然のことながら長所が企業にどう貢献出来るのか、また短所を問うことで自己理解がどのくらいできているのかを問うています。意図を踏まえた回答方針企業の求める人材として、「リーダーシップ」、「コミュニケーション力」、「ファイティングスピリット」、「タフネス」の素養を持ち合わせている人材であると紹介しました。長所には以上の4つの素養がうかがえるよう回答するとよいでしょう。以下の記事・動画で説明しているフレームワークを参考に、回答を書いてみましょう。参考:短所はストレートに自分の欠点を書くのではなく、欠点だと認識をした上で、現在それをなくすように努力しているということが伝わればよいと考えます。いわゆる短所を長所に変える言い方「表裏一体」のアピール方法もありますが、同社の内定者は以下のように回答しています。参考:→就職活動においてよく問われる、「あなたの短所はなんですか?」という質問に対する回答方法を解説します。有名企業内定者の回答も掲載しているので、参考としてご活用ください。ES通過者の回答と解説私の長所は、人や環境に柔軟に対応できる点である。サークル活動を行う上で多くの価値観を持つ人が存在したが、全員の価値観を尊重し対話し続けた結果、多く人がサークルへの参加頻度を上げ、サークル史上最高の○○という結果を残すことができた。一方、相手主体で考えすぎる点が短所だ。立場上強く叱らなければならない場面でも叱れないことがあった。距離が近くなり過ぎないように一定の距離感を保つようにしている。参考:商船三井エントリーシート(事務系)表裏一体のアピール方法を取るのではなく、自らの短所を客観的に捉えた上で改善方法や努力を見せる表現をしています。人間性も垣間見える内容になっており、人事担当者も人柄を理解しやすい内容と言えるでしょう。設問4:「当社ではグローバルで活動する社員の共通の価値観(バリュー)として、MOLCHARTを掲げております。これまでの経験を踏まえ、最も困難な状況にあった時にどのように解決していったかを、MOLCHARTの中から最も関わりのあるもの一つを選び(選択肢)、それを絡めて述べて下さい。」当社ではグローバルで活動する社員の共通の価値観(バリュー)として、MOLCHARTを掲げております(”CHART”は其々C:Challenge,H:Honesty,A:Accountability,R:Reliability,T:Teamworkを表す)これまでの経験を踏まえ、最も困難な状況にあった時にどのように解決していったかを、MOLCHARTの中から最も関わりのあるもの一つを選び(選択肢)、それを絡めて述べて下さい。(450文字以下)設問の意図商船三井が掲げる企業理念を十分に把握し理解しているかを確認する意図があります。HPに掲載されているMOLCHARTの説明を抜粋します。Challenge大局観をもって、未来を創造します・時代のニーズを先取りし、新たなビジネスチャンスを開拓する。・会社の更なる成長の為に、イノベーションを生み出す。Honesty正道を歩みます・常にコンプライアンスを意識し、社会規範と企業倫理に則って行動する。Accountability「自律自責」で物事に取り組みます・難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、関係者と協調しつつ自ら進んで解決する。Reliabilityお客様の信頼に応えます・世界最高水準の安全とサービスを提供する。Teamwork強い組織を作ります・お互いを尊重し、自由闊達な風土を創る。・知識、経験、技術、海技力を共有し、後継者を育成する。参考:商船三井求める人材像それぞれのアルファベットが意味している信念を把握していることはもちろん、志望者が困難に直面した時にどうポテンシャルを発揮したのかを問い、自社が求める人材としての素質があるのかを問うています。本設問では上記のCHARTから一つ選んだ上で回答していく形になります。意図を踏まえた回答方針まず自身の経験した困難な状況として、MOLCHARTの一つに関連のあったものを選びましょう。C:誰も他人がまだやっていなかったことに自ら先駆けて挑戦した経験H:困難な状況でも不正を犯す誘惑に負けなかったことA:困難を他人のせいにせず自分に転嫁して解決しようとした経験R:バイト等モチベーションとして周囲の期待がどう励ましになったかT:チームとして例えばサークルでの経験を述べるといいのではないでしょうか。上記を参考に回答すればよいでしょう。2019卒採用から取り入れた設問となるため回答例がないですが、上記を参考に作成してみてください。設問5:「数多くある業界から海運業界並びに商船三井を志望する理由。また当社で興味がある事業・分野について教えて下さい。」数多くある業界から海運業界並びに商船三井を志望する理由。また当社で興味がある事業・分野について教えて下さい。(350文字以下)設問の意図この前までの設問でも志望者の価値観や経験内容、人物像を尋ねてきましたが、ここでようやくピンポイントに商船三井を志望した動機を問うています。これまで述べてきた内容を踏まえての整合性も問われていると考えます。意図を踏まえた回答方針海運業界と商船三井の2つの志望動機を問うていますので、業界志望理由と企業志望理由の両方を回答する必要があります。これまで述べてきたものを踏まえつつ、なぜ同業界で同社なのかを明確に記載しましょう。内定者の回答と解説海上輸送を通じて日本社会を根底から支える仕事がしたいと考え、貴社を志望する。私がこの考えに至ったのは、海洋国家であるミクロネシア連邦ヤップ島での2か月間の生活での経験に基づく。輸出入のほとんどを海上輸送に頼る小さな島で暮らすことで、海運業が島国にとって重要なライフラインであることを実感すると同時に、その社会的重要性とスケールに惹きつけられ、自らも海運業界に身を置きたいと思うようになった。それゆえ私は貴社において、日本社会に欠かすことのできない資源輸送に携わりたい。中でも、今後の需要増加が見込まれ、貴社が世界最大の船隊規模を誇るLNG船に関心がある。これまでに培ってきた一貫して物事に取り組む力を生かして、海上輸送の根幹を担うオペレーション業務を担うことで、日本の社会を下支えできる仕事がしたい。参考:商船三井エントリーシート(陸上総合職)昨年までは「あなたが商船三井を志望する理由と興味のある事業・分野」と問われていたため業界の志望理由については触れられていませんでしたが上記を参考にしていただけると良いと思います。比較的独特な活動を経ている内容ですが、具体的に関わりたい事業などにも触れられているため非常に良い内容と言えます。上記レベルでのES提出が求められていると考えればよいでしょう。基本的な志望動機の書き方を確認したいという方は下記の動画も参考にしてもらえればと思います。志望動機の書き方のポイントが端的にまとめられているので、動画でサッと確認したいと思っている方にオススメです。設問6:「あなたの考える商船三井を発展させるための新しいアイディアを、実現可能性に拘らず自由な発想で記述してください。」あなたの考える商船三井を発展させるための新しいアイディアを、実現可能性に拘らず自由な発想で記述してください。(350文字以下)設問の意図発想力を問うている設問になりますが、発想の中の論理性も確認していると考えます。また、同社のビジネスとの関連性がないと言えるアイデアである場合は企業理解の低さを露呈する形になりかねないため、注意した記載が必要と言えます。とはいえ「実現可能性に拘らず」と記載があるため、あまりに現実的すぎたり短期で成し遂げられそうなものも思考の浅さだと判断されかねないため評価を得にくいと言えるでしょう。設問の難易度としては比較的高いものでしょう意図を踏まえた回答方針実現可能性に拘らずとありますが、あまりに現実離れしたファンシーな回答は望ましくないと言えるでしょう。また、世の中にとって意義の低いと感じられるものや、現在のビジネスモデルからかけ離れた内容もあまり評価を得にくいと考えます。自分自身が商船三井をどう良くしていきたいのか、そしてこれまで培ってきた自分ならではの考え方をアピールしましょう。企業理念としては総合輸送グループとして海洋・地球環境の保全に努めるということですので、船を用いた事業に焦点を限定せず、海洋の保護方法に関する提案をするのもいいのではないでしょうか。ES通過者の回答と解説私は人工海上都市建設事業を提案したい。将来的に地球温暖化による環境変化は一層進み、陸上での人類の居住空間は減少すると予想される。そのような未来において、人々が暮らす新たな環境を創出することは必要不可欠である。そこで私は海に注目し、世界中の海に人工的な地盤を浮かべ、そこに建物を築き、多くの人が生活する人工島を建設するというビジョンを描いた。この事業は長年海をビジネスフィールドとし、これまでFSRU等の海洋事業でEPCビジネスのノウハウを培ってきた貴社ならば実現可能だと考える。また、海上都市の運営に不可欠な海上輸送を貴社が担うことで、海運部門の利益にもつなげることが可能だ。私は上記のように、海の上に全く新たな住環境を創造し、豊かな社会づくりを実現することで、貴社の更なる企業価値向上を達成したい。参考:商船三井エントリーシート(陸上総合職)一見ファンシーに思う内容だと思いきや論理的な説明により実現可能性を伝え、最終的には同社の事業理解度の高さをアピールする内容となっています。自由度の高い内容であるが故に難易度も高まりますが、このようなレベル感のアウトプットができればES通過は十分可能だと考えます。最後に採用数30名弱と非常に狭き門であるだけに、志望者にとって商船三井でなければならない理由に加え、商船三井にとってその志望者でなければ採用しないと思わせる決め手を問う設問が沢山あります。他人が持っていない自分自身の強みをESに展開させましょう。参考:商船三井の企業研究こちらのページから、商船三井のESや選考レポートをご覧になれます。photobyAnaUlin