私がメガバンクの内定を蹴ってプロフェッショナルファームに入社した理由

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最終更新日:2022年09月13日

私がメガバンクの内定を蹴ってプロフェッショナルファームに入社した理由
本記事はプロジェクトカンパニーのPR記事になります。

「あれ、自分だけ浮いている?」「周りの内定者と価値観が合わない…。」

2019年10月1日、一人の大学生が某メガバンクの内定式に参加した際に感じた感想である。

そこからの行動は早かった。その大学生はメガバンクの内定を辞退し、翌月には会社規模も業種も異なるプロフェッショナルファームへの入社を決意した。

『あの時の選択に後悔は一切ありません』、そう語るのは小西雄也さん。メガバンクの内定を蹴って入社した企業の名はプロジェクトカンパニーである。

小西さんはなぜメガバンクの内定を蹴ってまでプロフェッショナルファームへの入社を決め、これまでどんなキャリアを歩んできたのか。そして同社はどのような企業なのか、その真相に迫ってみた。


小西雄也

慶應義塾大学経済学部を卒業し、2020年新卒でプロジェクトカンパニーへ入社。UIscope事業部にてUI/UXコンサルタントとしてのキャリアをスタート。2021年グループマネージャーに就任、2022年2月より部長に就任。
こんな就活生にオススメ

◆大手企業とベンチャー企業のどちらに進むか迷っている就活生
◆プロフェッショナルな社員が多数在籍している企業で働きたい就活生

◆成長環境を求めている就活生

金融ゼミに所属していたことから志望したメガバンク。内定後に感じた違和感とは。

メガバンクから内定を貰ったとのことですが、就活を始めた当初は銀行を中心に見ていたのですか?

就活を意識し始めたのは大学3年生の夏頃だったのですが、経済学部出身で金融系のゼミに所属していたため、当初は漠然と金融業界を志望していました。

ただ、最初の頃は金融以外の業界にも興味を持っており、商社やエンタメ系の企業のインターンシップにも参加しました。

最終的には金融業界に絞り、メガバンクから内定を貰った時点で就活を辞めたのですが、いわゆる一般的な文系学生と同じような就活をしていたと思っています。

就職活動の軸は何だったのですか?

軸は主に3つありました。

一つ目は自分の力で人を喜ばせることができるかどうか。そのためにより成長できるような環境がある、早くから地力を身に付けられるような環境のある企業を志望していました。

二つ目は社会や人に大きなインパクトを与えられること。私の考える大きなインパクトというのは、規模の大きな企業や経営層と働ける環境があることです。

大きなインパクトを与えるには自分一人では限界があるため、その目標を達成できるような組織を作りたいとも考えていました。

最後三つ目は金融に関われること。大学で金融のゼミに入っていたこともあり、漠然と将来も金融関係の仕事に携わりたいと感じていました。

メガバンクから内定を貰った時点で就職活動を辞め、そのまま10月の内定式に参加したということですが、そこでどんな違和感を感じたのですか?

当初からメガバンクが第一志望だったため、内定式で同期の仲間と会えることを本当に楽しみにしていました。

ただ、実際に内定者と会話をした際、自身との温度感の差にモヤモヤを感じました。

このモヤモヤ感というものを今振り返ってみると、「もっと成長したい!自分自身の手で何かを成し遂げたい!」という想いを持っている人がいなかったのが大きな要因かなと考えています。

また、私自身としては「自分で組織を作っていきたい」という想いを持っていたのですが、周りの内定者はそういった想いを持っている人がおらず、仕事に対する想いの強さの違いも感じました。

選考段階では特に違和感はなく、何名かの社員の方ともお話させていただく中で自分の軸に合っているなと思っていたのですが、内定式に参加した際にはじめて違和感が生じたのが正直なところです。

『大手とベンチャーのハイブリット企業!?』メガバンクの内定を蹴ってプロフェッショナルファームへの入社を決めた訳

なぜメガバンクの内定を辞退し、プロジェクトカンパニーへの入社を決めたのでしょうか?

メガバンクの内定式でモヤモヤを感じていたところ、ちょうど弊社の代表である土井とお話させていただける機会がありました。

実は土井は高校の先輩にあたるのですが、そこでプロジェクトカンパニーの事業やビジョンを聞く中で自然とワクワクする気持ちが芽生えました。

その後、代表である土井と直接の面接機会を設けていただき、無事に内定を頂くことができたため、メガバンクの内定を辞退して弊社への入社を決めたというのが一連の経緯になります。

ワクワクする気持ちが芽生えたということですが、もう少し具体的に教えていただいてもよろしいでしょうか?

この会社なら見たことのない景色を見られそう!というワクワク感が強かったですね。

弊社は「プロジェクト型社会の創出」という企業理念を掲げており、この企業理念を実現するためにも、「2045年売上1兆円の達成」を目指しています。

そういったビジョンをただ掲げているだけでなく、その当時から2年後には上場することを公言し、且つ会社としても実際に年々成長を続けていました。

そのような有言実行の姿勢からも「この先どんなことを成し遂げることができるのだろう」といった期待感がありましたし、こういったビジョンに私も共感したというのがワクワク感の正体かなと思います。

不安や周りからの反対はなかったのですか?

正直ありました。周りも大手金融機関に進む人が多かったですし、親からも「とりあえず1年くらいメガバンクに勤めてから考えれば?」とも言われました。

しかし、プロジェクトカンパニーに関してはベンチャー企業特有の不安は一切ありませんでした。というのも、いわゆる大手企業的な安心感があったからです。

例えば、取引先の企業の大半が大手企業であること、難関大学出身者や官公庁・一流大手企業から転職してきた方が多く非常に優秀であること。それに加えて、会社としても毎年安定して成長し続けていたため、ベンチャー企業特有の不安定さも感じませんでした。

極論を言えば、弊社と一般的な大手企業との違いは規模とカルチャーだけであり、大手とベンチャーのハイブリットという印象を受けたため、個人的には意思決定の際にそこまで時間は掛かりませんでした。

そのため、不安や周りからの反対よりも「プロジェクトカンパニーで挑戦したい!」という気持ちが勝ったのではないかなと感じています。

大手ではなし得ない抜擢人事!新卒入社2年で部長に就任するまでのキャリアを探る。

入社してから現在までのキャリアを教えて下さい。

入社当初から一貫してコンサルティング業務に携わっています。具体的には新規事業開発やサービス支援に携わっているため、比較的上流のコンサルティングに当たるかなと思います。

これまで携わってきた案件としては、外資系製薬会社のMR向けのプロダクト開発のコンサルであったり、大手通信会社のtoC向けサービスをどうマーケットフィットさせていくかといったものが挙げられます。

入社当初は上司に付き添ってクライアント先に同行したり、一緒に会議に参加したりといった形で経験を積みましたが、2社目以降は自身が主導してプロジェクトを遂行させるようになりました。

こういったスピード感は大手のコンサルファームではまずあり得ないことかと思いますが、弊社は若手にもこういった機会を与えてくれる環境があるため、非常に恵まれているなと感じます。

1年目が終わる頃にはリーダーに昇格し、その後グループマネージャーを経て現在は部長という役職を任せていただいています。

役職は変われど、常に「相手の期待値を超えること」を心掛けて日々の業務に取り組んでいます。

小西さんがそこまで仕事に熱中できている理由はご自身で何だとお考えですか?

主に2つあります。

一つ目は自分の携わったサービスが形となって世の中に出ることです。

世の中に出るまでには何年、何ヵ月もの準備が必要になりますが、最終的に形となってそれを消費者にお届けすることができた時は大きな喜びを感じますし、また頑張ろう!という気持ちになります。

そして二つ目は成長実感を得られることです。

ここで言う成長実感というのは、より良い提案ができるロジカルシンキング、クライアントと信頼関係を築くコミュニケーション力、そして部下をマネジメントするための人間力など様々です。

幸いにも弊社にはそういった成長実感を得られる機会を多く頂ける環境があります。そういった成長実感をより一層味わいたいと思うからこそ、日々の仕事に熱中できているのかなと思います。

働く中で感じた自社の魅力。プロジェクトカンパニーを紐解くキーワードは「プロフェッショナル集団」

ここまでお話を聞いていく中で、貴社は大手とベンチャーの良さを兼ね備えているという印象を受けました。小西さんが考える自社の魅力は何だと思いますか?

魅力を挙げるとキリがないのですが、中でも特に魅力に感じていることは優秀でプロフェッショナル意識が高い社員が多数在籍している点です。

優秀な社員というのは、難関大学出身者や官公庁・一流大手企業から転職してきた方が多いというバックボーンの強さという側面もありますが、何より当たり前の基準が高いというのが一番大きいです。

ただ単にクライアントからの要望に応えるだけでなく、どうすればより相手の期待値を越えることができるかを常に考えており、社員全員が良い意味で切磋琢磨している文化が醸成されています。

そういった文化が醸成されているからこそ、会社規模も年々拡大し、設立から数年での上場を達成することができたのではないかと考えています。

小西さん自身もですが、なぜ貴社にはそんなに優秀な社員が在籍し、そういった社員が本気で働く文化が醸成されているのでしょうか?

成果に見合った対価があるから、つまり頑張ったら頑張った分だけ自分に返ってくる環境があるからだと思います。

この対価と言うのは給与という側面もありますし、ポジションや次なるチャレンジの機会という側面もあります。

私自身も新卒で入社してから2年目の途中で部長に就任させていただきましたし、頑張った人がその分報われる環境があることは素晴らしいなと感じています。

だからこそ成果を出し切らない必要性がなく、社員全員が本気で働く文化が醸成されているのだと思います。

まさにプロフェッショナル集団ということですね。

そうですね。弊社にはタスクワーカー的な考えを持っている社員はおらず、一人ひとりがプロジェクト型で働くプロフェッショナルを目指しています。

また、弊社はビジョンドリブンな経営を推し進めており、そのビジョンに共感して社員が入社しています。

それぞれ携わっている業務やプロジェクトは異なっていても、こういった部分が根底にあるからこそ皆が同じベクトルで働くことができているのだと思います。

現在の規模感的にはベンチャーに近いかもしれませんが、大手とベンチャーの良さを兼ね備えているプロフェッショナルファームとしてさらなる成長を目指していきたいですし、私自身もそこに貢献できるよう頑張りたいです。

「本当に価値あるサービスが溢れる世の中を創る」今後実現したいビジョンに迫る。

これまで順調にキャリアを歩んでいるように見受けますが、今後目指したいキャリアを教えて下さい。

弊社は将来的に売上1兆円を、100億の事業を100個創ることで実現するイメージを描いています。私はその中の一つの事業の子会社社長に就任したいと考えています。

現在は部長という役職を任せていただいていますが、まだまだ至らない点も多いため、これから経験を積み重ねていきながらそういったポジションを任せてもらえられるような人物を目指したいです。

その先のビジョンはありますか?

学生時代から自分でサービスを創るなど、元来プロダクトの志向性が強かったこともあり、本当に価値あるサービスを作りたいという思いをずっと持っています。

本当に価値あるサービスというのは、創る側のエゴを反映させることや、ただ売れることだけを考えたサービスではなく、ユーザーファーストのサービスを指します。

どのような組織でどんなサービスを作るのかは未定ですが、そのような本当に価値あるサービスが溢れる世の中を創りたいというのが現在考えている長期的なビジョンになります。

最後に

ビジョンドリブンな経営を推し進め、プロフェッショナルファームとして年々成長を続けるプロジェクトカンパニー。

今回はそんな同社に新卒で入社し、2年目で部長に就任するなど活躍を続ける小西さんにインタビューを実施しました。

プロジェクトカンパニーはまさにプロフェッショナル集団

「優秀な社員が多数在籍している・取引先の大半が大手企業で事業インパクトが大きい」といった大手の良さと「成果主義・事業のスピード感」といったベンチャーの良さを兼ね備え、プロジェクト型社会の創出を目指して年々成長を続けています。

同社は現在24卒就活生向けの採用を行っています。本記事を通じ、プロフェッショナルな組織で働きたいと感じた就活生は下記から選考に応募してみてください!

選考への応募はこちらから

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早慶の付属校出身者が就活に強いワケ 早慶の付属校出身者が就活に強いワケ こんにちは。16卒の早慶の付属校出身者です。就職活動を終えて友人の就活の状況を見てみると、多くの人が志望する業界・企業から内定をもらっていたように感じます。そしてその中でも私の出身の付属高校の友人は総合商社・外資系投資銀行・外資系コンサル・外資系メーカーなどの名だたる難関企業から内定をもらっていました。また先輩方の話を聞いていても、これは毎年のように続いている傾向のように感じます。今回はなぜ早慶の付属校出身者が就活において他の学生の一段上の結果を出すのか分析していきたいと思います。①生まれた境遇これは先天的なものですが、圧倒的に大きな要因です。早稲田の付属校であれば親が早稲田のOB、慶應の付属校であれば親が慶應のOBであることが多く、家族代々でその文化は受け継がれているようです。また親が一流企業の役員、部長クラスや経営者であることも多いです。親が会社の同僚や部下と休日も接する為、その子供は小さい頃からホームパーティーやイベントに参加することもあり、大人と話すことに抵抗を感じなくなります。さらには就職活動の際には親のコネや繋がりを利用してOB訪問をすることもできます。また重要ポストに就いている親は海外転勤をする可能性が多く、子供が小さいのであれば家族で転勤するでしょう。そこで小さい頃から異文化交流を図ることができ、語学も堪能になります。帰国後は帰国子女と呼ばれるようになり、その後に早慶の付属校へと入学していきます。②周りの意識の高さ生まれた境遇が非常に良い子供達が小学校、中学校、高校で一同に会するわけですから学力、ポテンシャル共に必然的に似たようなレベルでの競争が始まります。そして親の職業柄、家庭の食卓で交わされる会話のレベルも平均的に高いようです。また情報感度が高く、非常に早い時期から自分の就職に関して考えている印象を受けます。実際に繋がりの強いOBが説明会を開く機会も多く、自分達が受けた恩恵を再び後輩達にもしてあげるなど良い循環が繰り返されます。中学や高校の先輩の就職先を聞いたときに「あの先輩があの企業に入れるなら自分も入れる」と思えることは私にも多々ありました。③プライド小学校、中学校、高校からエスカレーター式で育ってきた学生は非常に愛校心が強くなります。私自身も付属校出身者としてのプライドと親に対する感謝の気持ちもあり、自分が志望する難関企業にはなにがなんでも入りたいという気持ちがありました。大学から慶應に入学した人を否定するわけではありませんが、慶應に入学したことで満足してしまい、華のキャンパスライフを楽しんでいる人が多いように感じます。④体育会の多さ2013年のデータを見てみると(早稲田と慶應の内部進学の割合)早稲田は内部進学者の割合がおよそ13%、慶應義塾大学が21%です。これはデータがあるわけではないのですが、私自身が体育会だったので、周りの部活の体育会部員の出身校を見た結果、付属校出身者が多かったように感じます。付属校であれば体育会への練習参加もしやすく中高生の頃から体育会の部活の雰囲気を感じ取ることができます。そういう意味でもミスマッチの少ない体育会に所属することを選択する学生は多いでしょう。また付属校出身者は大学受験に時間を割かなくて良い為、その分を中学高校を通して取り組んできたスポーツに割けるのは体育会に入部する一つの要因になると思います。参考:早稲田・慶應の大学附属校の比較(内部進学率・推薦枠など)第一回早稲田・慶應の大学附属校の比較(内部進学率・推薦枠など)第二回最後に早慶の学生の就職実績はもともと良く、以下の東洋経済の「本当に強い大学」総合ランキングにおいても上位に食い込んでいます。ただその中でも親が大企業に勤めており、中学、高校からレベルの高い環境でしのぎを削っていて、プライドもある付属校出身の学生の就職実績には目を見張るものがあります。早慶の学生は情報感度の高い付属校出身者と関わりを持ち、早い時期から就職活動について考えることを強くオススメします。参考:最新版「大学ランキング」トップ300photobyMartinThomas 35,925 views
ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは? ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは? 人気企業に内定する学生がエントリーシートに書いていることには一定の共通項があると感じています。今回は、人気企業内定者が共通してアピールしていた企業が求めている「強み」を5つ、学生時代の経験も合わせて紹介したいと思います。本記事のコンテンツ・1.個人として努力し、成果をあげることができる・2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる・3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる・4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる・5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる・最後に1.個人として努力し、成果をあげることができるあなたが、これまでに著しい結果(学校、コミュニティー、仕事などを含む)を出したときのことを教えてください。(P&Gエントリーシートより)個人としてしっかりと努力して、実績・成果をあげることのできるというのは仕事においても重要なことです。P&Gにおいても上記のように著しい結果を出した経験について聞いています。特に、証券会社・銀行、食品メーカーの営業、製薬会社のMR、楽天の加盟店営業など実績が個人に紐づく業界や企業においてはこの力が強く求められることが多いと言えます。学生もサークルで努力してレギュラーになった話、いい成績を取るために努力した話など、ある程度伝えやすい内容だと思います。目標達成能力などもこの個人として努力し、成果をあげることができるという点でアピールできます。参考:P&G内定エントリーシート一方で、人気企業の多くでは、「個人として成果が出せるのは当たり前」、「個人として成果を出した上でチームにどう貢献するか、チームでどれだけの実績をあげることができるか」といったより高い次元の能力が求められることがあります。みずほ銀行や三井住友銀行のエントリーシートにおいても、「より多くの人と関わった経験」といった注釈がつくなど、人とどのように関係を築くことができるかという部分を重視してみているようです。個人としてどの程度の実績をあげてきたかは、学歴、資格試験、成績表など言葉で伝えなくても伝える欄が多数あります。そのため、学生時代頑張ったことを二つ書く必要がある場合に、そのうちの一つで努力したエピソードを書くなど少し重点を落として書くのがよいかと思います。2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる商船三井の求める人材像は『自律自責型の人材』です。すなわち、「難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践できる人材」です。あなたの学生時代(大学入学以降)を振り返って、あなたが『自律自責型』を実践することができた経験について具体的に述べて下さい。(商船三井エントリーシートより)信頼関係を構築し、関係者の課題や問題を引き出し、解決のために行動できるかということも仕事においては重要なことの一つです。商船三井においても上記のように関係者と協調しつつ、主体的に解決策を実践できる人材を「自律自責型の人材」として、求める人材に掲げています。信頼関係を構築し、関係者の課題を解決することは多くの企業で求められており、三菱商事のエントリーシートにおいても、「信頼関係を構築した経験」が例年聞かれています。学生時代の経験で言えば、サークルの内部で課題や問題に気づき、OB、先輩、同期の信頼関係をもとに課題や解決を行った経験などは多くの学生にとって書きやすいのではないでしょうか。下記の食品メーカーの明治の内定者のエントリーシートではフリーペーパー掲載における営業担当としての信頼関係構築が書かれています。参考:明治内定エントリーシート部活やゼミなど、個人としても実績が求められるような組織の場合は、個人として成果を上げていることが周囲の信頼を得る一つの強力なツールとなります。一方で、部活においても実績をあげてる人が必ずしも信頼されるかというとそうではなく、チームへ貢献する姿勢が重要であると言えます。下記の三菱商事内定者は周囲がやりたがらないことを率先してやることで体格の劣る中、リーダーに指名されています。参考:三菱商事内定エントリーシート3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる大学時代にチームを巻き込んで成果を出したエピソードを教えてください。(トヨタ自動車エントリーシートより)自ら主体的に行動して、リーダーとして存在感を発揮することも多くの企業で求められています。人気企業の総合職の人材の多くはマニュアル作業的なものではなく、自ら考え行動し成果を上げることが求められており、リーダーとしての資質が役職に関係なく求められると言えます。リーダーシップというと「部長」や「代表」といった肩書きの有無を気にする学生が多いのですが、肩書きがなくても組織やチームのために主体的に行動した経験を語れば問題ありません。下記のコラムは参考まで。参考:なんで全員にリーダーシップを求めるの?→有名ブロガーちきりん氏がリーダーシップについて述べた記事です。近年多くの企業が「リーダーシップ」を求める人物像の要素に含めていますが、未だ欧米と比べて「リーダーシップ」に関する認識は低いと言わざるを得ません。就活で「リーダーシップ」をPRする予定の学生もそうでない学生も一度本記事を読み、自らに真の「リーダーシップ」が備わっているか考えてみて下さい。学生時代の経験で言えば、部活動における練習の改善提案をして、主体的にリードした経験などがあげられます。下記の日清食品内定者は、アメフトにおける練習方法の改善案を提案し、周囲の協力をえて達成した経験を語っています。参考:日清食品内定エントリーシート下記のトヨタ自動車の研究職内定者は、自身が中心となり、体育会公認のソフトテニス部にすることを語っています。参考:トヨタ自動車内定エントリーシートリーダーシップがあることを、「実績」でアピールしたがる学生が多いのですが、「実績」そのものを積み上げるよりも、リーダーとして大事なことや心がけていることなど、「リーダーとしての考え方」が備わっているかを聞くことで、リーダーとしての資質があるかどうかを見る企業が多いと感じています。15卒の三菱商事のエントリーシートでは「信頼されるために大切だと考えることとその理由」という形で、信頼関係を築く素養があるかを聞いています。参考:三菱商事内定エントリーシート「○○の代表をしていました、○○でリーダーをやりました!」と実績ばかりを伝えるのではなく、「過去の経験からリーダーとして大事なのは○○だ」と考え方を通してリーダーとしての資質があることを伝えるようにした方が評価される可能性が高いでしょう。4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができるあなたが自分と異なる価値観=外国人、年齢、生い立ちの違い、を持った人たちと協働して目標を達成した経験について記述して下さい。(三井物産エントリーシートより)価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげるということも仕事をする上では非常に重要です。会社組織も年齢や立場がバラバラな人が集まる組織です。商社で言えば、リスクマネジメントの人が考えることと、営業が考えることは立場の違いから少し異なっています。部署が違うだけで考え方も違うため、取引先など企業が違えばその違いも大きくなります。そういった組織で全員で協力して成果をあげることができる人材かどうかが面接でも問われています。価値観が異なるというと、外国人との交流をイメージする人が多いのですが、上記の設問にある通り、年代や生い立ちの違いでもかまいません。下記のP&G内定者のエントリーシートでは、サークルにおけるスキル間の差が考え方の差になりモチベーションに影響しているということで、リーダーとしてまとめてくれた経験を書いてくれています。参考:P&G内定エントリーシート下記の総合商社内定者のエントリーシートでは、新聞部の活動の中でバスケ協会や他大学の新聞機構との共同で、大学生向けの入場料ダウン企画を実施した経験を書いています。参考:三井物産内定エントリーシートここでも上記のリーダーシップ同様に、「価値観の違う人と協力する上で大事なことは何か」という考え方や方法論でアピールできると強いでしょう。5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができるジョンソン・エンド・ジョンソンは医療業界の中で「新たな価値の創造」や「変革」をリードしてきました。あなたがこれまでに主体的に「変化」を起こした経験について教えてください。(ジョンソン・エンド・ジョンソンエントリーシートより)総合職の仕事では、決められた仕事をこなすというよりも、現状の課題を解決するための新しい仕組みを提案したり、売上をあげるための施策を考えて提案することが多く、今までにない仕組みや企画を提案し、実現する力というものが重要になります。学生時代の経験で言えば、部活動やサークル活動における新入生勧誘の方法を変更して成果をあげた経験や、ゼミ内部の授業の進め方の変更などを主導した経験などは多くの学生が語ることができるのではないでしょうか。下記ではアメフトの新歓活動の変更について書いてくれています。参考:三井物産内定エントリーシート最後に学生の多くが総合職で就職する際に求められる能力というものをしっかりと理解しておらず、せっかくいい経験をしていても的外れなアピールをしてしまうがゆえに内定できていないというのを多くの学生を見てきて感じます。また「内定者のものを真似てはいけない」という意識が強すぎるため、内定者や働いている人の経験を参考にせず、自分だけで考えた独りよがりのものも多いように感じますが、評価される近道としては内定者や働いている人がどう考えているのかを参考にするのは重要なことだと思います。もちろんあまりに自分とはかけ離れている人は参考にならないでしょうから、出来るだけ自分に近い人を参考にするのがよいでしょう。今のうちから、どういった人が評価されているのか自分なりにデータを集めて、考えることが大事になるでしょう。今回の記事も参考に自分なりに考えてみてください。 174,820 views
初任給と平均年収に惑わされるな!就活で給料を調べる際に見るべき4つの項目とは 初任給と平均年収に惑わされるな!就活で給料を調べる際に見るべき4つの項目とは 「企業規模・仕事内容」などと並び、企業選びの際に就活生が重視する項目の一つである"給料"。「給料よりも仕事のやりがいがとにかく大事!」などという声も耳にすることはありますが、やはり企業選びの際に給料を重視する就活生は多く、実際の以下のような調査結果も出ています。【2020年卒マイナビ大学生就職意識調査】学生の企業選択のポイントに関する調査1位.安定している会社:39.6%2位.自分のやりたい仕事(職種)ができる会社:35.7%3位.給料の良い会社:19.0%(前年比3.6pt増)4位.これから伸びそうな会社:13.0%5位.勤務制度、住宅など福利厚生の良い会社:12.8%︙︙【参考】2020年卒マイナビ大学生就職意識調査調査対象:2020年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生(調査開始時点)調査期間:2018年12月1日~2019年3月21日(2019年卒は2018年2月1日~2018年4月10日)有効回答:48,064名(文系男子13,341名、文系女子19,811名、理系男子8,789名、理系女子6,123名)上記の調査結果を見ても分かる通り、企業選びの際に「給料」を重視している就活生は少なくありません。その一方で、各社の給料事情を見る際に「初任給と平均年収」しか見ていない就活生が多数いるのも事実です。別に初任給と平均年収だけを見て給料事情を把握することが悪いという訳ではありませんが、「給料」を重視している就活生にとっては、本質的な分析になっていない場合があります。そこで本記事では、"本質的な給料の見方"を理解するにあたり、「就活生がしがちな誤った認識、給料事情を知るにあたり見ておくべき項目、情報の入手方法」などを解説していきます。本記事の構成そもそも就活生は給料を調べる際、どんな情報を見ているのか?では、就活生が本当に見ておくべき情報とは?(1)年収の中央値(2)平均勤続年数(平均年齢)(3)昇給率・昇給額(4)給料の上限とは言え、どのように情報を入手すればいいの?(1)OB・OG訪問(2)口コミサイト(OpenWork・キャリコネなど)まとめそもそも就活生は給料を調べる際、どんな情報を見ているのか?記事の冒頭でも述べましたが、各社の給料を調べる際、多くの就活生が見ている項目は"初任給と平均年収"の二つではないでしょうか。初任給とは?→学校を卒業して会社に雇用されるようになった人が、最初にもらう給与のこと。平均年収とは?→国・業界・企業など、指定された範囲内での総給与所得を給与所得者数で割った金額のこと。この二つは、就活に関する様々な書籍や各就活媒体によく掲載されている情報にはなりますが、掲載されている数値をそのまま受け取ってしまうと、誤った認識をしてしまう恐れがあります。その理由を以下で説明します。初任給に関して誤った認識をしてしまう場合初任給は月給で表されることが多く、「修士:248,000円・大卒225,000円」などと表示されている場合がほとんどです。ですが、これらはあくまでも「基本給・額面」と呼ばれるものであり、実際にもらえる給料(いわゆる手取り)とは異なります。なぜかというと、基本給・額面から「税金(所得税・住民税など)・社会保険料(年金・健康保険料)」などが引かれるためです。※ただ、企業によっては基本給・額面に「残業手当・インセンティブ」がつく場合もありますので、一概に「基本給・額面>実際にもらえる給料(手取り)」という訳ではありません。そのため、単純な月給以外にも以下のような観点で給料を見る必要があります。ボーナスはどの程度あるのか残業手当は別途支給されるのか、固定残業代(みなし残業)なのか福利厚生はどの程度あるのかボーナスはどの程度あるのかボーナスに関しては、「(1)何ヶ月分支給されるのか?(2)平均額はいくらなのか?」を認識しておくべきでしょう。平均年収はボーナスを含めた金額となっていますが、月給には含まれていません。そのため、ボーナス制度のある企業は「月給×12ヶ月=年収」という構図にはなりません。企業によっては年間賞与(ボーナス)が500万を超える企業もありますし、より詳細な給料を知りたいのであればボーナスの仕組みもしっかりと理解しておくべきでしょう。ただ、ボーナスは「企業の業績・個人の成果」によって変動があるため、あくまでもおおよその指標として認識するのが望ましいかと思います。残業手当は別途支給されるのか、固定残業代(みなし残業)なのかこちらに関しては、いわゆる「基本給に残業代が含まれているか否か」という内容になります。例えば、基本給が同額である2つの企業が存在したとします。一方の企業の基本給には残業代が含まれているが、もう一方の企業は基本給とは別途で残業代が出るとします。このような2社が存在した場合、残業時間次第で後者の企業には基本給からの上乗せがあるため、ほぼ確実に後者の企業の方がもらえる金額は多くなるという訳です。そのため、「提示されている基本給の額=その企業の給料」と単純に認識してしまうことは浅はかだと言えるでしょう。各社の残業制度に関しては、新卒採用HPなどに必ず掲載されていますので、給料事情を調べる際にはこちらも併せて確認しておきましょう。(※ここでは、みなし残業の是非を述べている訳ではありません)【関連】労働問題弁護士ナビ:固定残業代(みなし残業)の仕組み|適正な残業代の計算方法福利厚生はどの程度あるのか就活生の中には「福利厚生=オマケ」程度に認識している方も一部存在しますが、実際はそんなことはありません。有名なものであれば「家賃補助(住宅手当)、家族手当」などが挙げられますが、これは見方を変えれば「福利厚生=給料の一部」と言い換えることもできます。ここで一つ具体例を出します。福利厚生は特にないが手取りが25万円のA社、一方で家賃補助4万円の福利厚生はあるが手取りが23万円のB社があったとします。(ボーナスやインセンティブなどは考慮しない)福利厚生・手取り以外の条件が全く同じだった場合、皆さんはどちらの企業を選択するでしょうか。おそらく、多くの方がB社を選択するかと思います。ただ、福利厚生は給料とは別途で記されていることが多いため、採用HPに記されている金額だけで優劣を判断してしまうと、誤った認識をしてしまうという恐れがあるという訳です。このように、福利厚生は給料に関する非常に重要な要素となりますので、給料を確認する際にはしっかりと目を通しておくべきでしょう。【参考】BOWGL:5分でわかる福利厚生の全て!知っておくべき分類と選び方を徹底解説【関連】平均年収に関して誤った認識をしてしまう場合「誤った認識をしてしまう」と記載しましたが、ここでは「平均年収を見ることは止めたほうがよい!」ということを言いたい訳ではありません。ここでお伝えしたいことは、"平均値と中央値を混合していませんか?"ということです。おそらく、平均値と中央値を混合している就活生の方はほとんどいないとは思いますが、念のため両者の違いをお伝えします。平均値→複数のデータを足し合わせ、そのデータの個数で割った値のこと中央値→複数のデータを小さい/大きい順に並べ、その中で真ん中に来る値のことでは、この平均値と中央値の違いをより理解していただくために、具体例を用いて説明していこうと思います。【具体例】社員が計10名在籍しているA社という企業が存在します。社員の年齢・役職はまちまちなのですが、全社員の年収は下から「300万、300万、300万、300万、300万、300万、300万、600万、600万、900万」となっています。【A社の平均値と中央値は?】では、A社の年収の平均値と中央値はどれだけの差があるのでしょうか?⇩◆平均値(300万×7人+600万×2人+900万×1人)÷10人=420万◆中央値小さい順、大きい順のどちらで並べたとしても「300万」が中央値となる⇩このように平均値と中央値では、120万円の差が出ます上記はあくまでも極端な例にはなりますが、このように平均値と中央値のどちらで給料を見るかにより、給料が大きく異なる場合があるという訳です。特に、「役員の給料が非常に高額であり、一般的な正社員の給料と大きな乖離がある企業」は上記のような傾向が強いと言われています。「平均年収のカラクリ」というと少し大げさかもしれませんが、"平均値=中央値"と誤認識しないように意識していただければと思います。では、就活生が本当に見ておくべき情報とは?上記で、「初任給と平均年収の数値をそのまま受け止めるのはマズイ」という内容を紹介しましたが、とは言ったものの他にどんな項目を見ればいいか分からないという就活生もいると思います。これに関しては取り上げだしたらキリがないのですが、より重要な項目は以下の4点に大別されると考えています。年収の中央値平均勤続年数(平均年齢)昇給率・昇給額給料の上限上記4点を網羅することで、より本質的に給料を理解することができます。それでは上記4点の各項目について詳しく見ていきます。【給料に関して見るべき項目(1)】年収の中央値上記でも述べましたが、「給料(年収)の中央値」を見ることは非常に重要となります。先ほどの説明に補足するのであれば、"その企業の中央値である給料は、その企業の平均年齢時にもらえる金額"と言い換えることができます。(もちろん100%正値という訳ではありませんが)【給料に関して見るべき項目(2)】平均勤続年数(平均年齢)給料とは一見関係のないように見える平均勤続年数(平均年齢)ですが、給料を見る際の重要な指標となります。基本的に給料と平均勤続年数(平均年齢)は「比例関係」にあり、"平均勤続年数(平均年齢)が高ければ高いほど、給与(平均年収)も高くなる"という構図になっています。ここで一つ具体例を出します。平均年収(中央値)が同額のA社とB社があります。平均年収(中央値)は同額ですが、A社は平均勤続年数が20年・平均年齢が44歳です。一方でB社の平均勤続年数は10年・平均年齢は35歳です。この両社を見て、読者の方はどのような印象をお持ちになったでしょうか。おそらくほとんどの方が、A社よりもB社の給料を魅力的に感じたことでしょう。先ほども述べた通り、給料と平均勤続年数(平均年齢)は比例関係にあるため、より若い年齢で同額の給料をもらえるB社の方が、相対的に考えて魅力的に感じるのではないでしょうか。つまり、給料と平均勤続年数(平均年齢)は相関関係にあるとも言えます。また、「●歳までに●●●万の年収を目指す!」など、時期と金額をセットにした目標を持っている方にとっても平均勤続年数(平均年齢)は重要な指標となります。平均年収や年収の中央値が同様でも、企業によってその金額に到達する年数(年齢)は異なりますので、そういった目標を持っている方は「平均勤続年数(平均年齢)」に目を向けることも忘れないようにしましょう。【給料に関して見るべき項目(3)】昇給率・昇給額就活生の皆さんであればすでにご存知のことだとは思いますが、基本的に「役職や年次」が上がれば給料は増加します。その給料が上がるという際に重要となるのが"昇給率・昇給額"です。昇給率→昇給後の給料が昇給前に比べてどの程度増加したのかを表す割合(%)昇給額→その年の月給が前年(昇給前)に比べてどの程度増加したのかを表す金額(円)この昇給率・昇給額は「キャリアプラン」に密接に関連しています。よく目にする「3年目は●●●万円、7年目は●●●万円…」などという金額は、この昇給率・昇給額をもとに計算されている場合がほとんどです。また、日系大手と言われる企業では「●年目から●年目にかけて●円上がる」などと明確に決まっている場合もあるため、おおよその昇給モデルは把握できるでしょう。ただこの辺りのセンシティブな情報は口外できない場合があり、現役社員に質問しても回答してくれない可能性がありますので、可能であれば人事の方などに質問していくのが最善かもしれません。【給料に関して見るべき項目(4)】給料の上限給料の上限に関しては、「新卒入社した企業で定年までずっと働き続けたい」と考えている就活生の方に見ておいていただきたい項目になります。上記のような考えを持っている就活生は年々減少しているようですが、日系大手志望者を中心にまだ一定数はいると思われます。給料の上限とは、簡単に言うと「その企業の社員として稼ぐことのできる最大限度の給料」のことを指します。日系大手などでは、上限の金額はある程度決まっており、どれだけ優秀な人であろうとその金額を超すことはほぼないと思ってもらって構いません。(社長や取締役などに就任すれば別ですが、本記事ではそういった事例を除いた上で説明しています)ただ、成果主義の側面が強い外資系企業・ベンチャー企業、またヘッドハントなどで採用した中途社員などは上記の事例に当てはまらない場合もありますので、全ての企業・社員に当てはまる訳ではないということを認識していただければと思います。ここで一つ具体例を出して説明します。某外資系投資銀行に務めているAさんという方がいます。Aさんは非常に優秀な方であり、30代前半にも関わらず1,500万程度の年収を稼いでいます。では、仮にこのAさんが地方の中小企業に転職し、前職と同様にバリバリ働いて成果を挙げていたとして、1,500万程度の年収を稼ぐことはできるでしょうか。答えは「NO」です。上記でも述べましたが、その企業の社員として稼ぐことのできる最大限度の給料はあらかじめ決まっていることが多いため、Aさんがどれだけ優秀な方であろうがその金額を超すことは中々難しいためです。このように「給料の上限」というものは決まっていることが多いため、「将来的に年収1,500万を目指したい!」と考えていても、どの企業に入社するかによって入社時点で実現可能性が0になってしまう可能性もあると言えるでしょう。基本的にどの企業も「50代前半が年収のピーク」と言われているため、この年代のモデル年収を聞けば"各社の給料の上限"を知ることができるはずです。とは言え、どのように情報を入手すればいいの?ここまで、「給料に関して就活生が見ておくべき情報」を紹介してきました。とは言ったものの、どのように情報を入手すればいいのか分からない就活生も多いのではないでしょうか。実際、数ある就活関連の書籍や就活媒体に上記のような情報は見られず、せいぜい「初任給と平均年収」程度しか掲載されていないというのが実情です。(逆の発想をすれば、初任給と平均年収しか掲載されていないからこそ、多くの就活生がその2つの項目しか見ていないと言うこともできますが)では、どうすれば情報を入手できるのか。その方法としては、主に以下の2点が挙げられると考えています。OB・OG訪問口コミサイト(OpenWork・キャリコネなど)OB・OG訪問OB・OG訪問は、最も効果的な方法且つ信憑性の高い情報を得ることができます。やはり実際の社員であれば社内の実情に詳しいですし、人事や採用担当には聞きづらい質問にも答えてくれる可能性が比較的高いためです。ただ、給料などのお金に関する質問はセンシティブな側面もあるため、質問の仕方には注意が必要です。以下に質問例を挙げていますので、こちらも参考にしながら自身のOB・OG訪問に取り入れていただければと思います。(あくまでも一例になります)「年収の中央値」を知りたい場合の質問⇩御社の社員の平均年齢は●歳くらいだとお聞きしましたが、そのくらいの年齢の方はどの程度の給料をいただいているのでしょうか?「平均勤続年数(平均年齢)」を知りたい場合の質問⇩御社(●●部署)の社員の方は、どのくらいの期間御社に務めていらっしゃるのでしょうか?/御社(●●部署)の社員は、どのくらいの年齢の方が多いのでしょうか?※ただ、平均勤続年数(平均年齢)は採用HPや就活関連の書籍に記載されている場合が多いため、必ずそれらを確認してから質問するようにしましょう。「昇給率・昇給額」を知りたい場合の質問⇩20代(30代…)では、毎年どの程度昇給するのか教えていただきたいです。/私は、働くからには成果を出して役職も上げていきたいと考えているのですが、それに際して一つ役職が上がるごとにどの程度昇給するのか教えていただけないでしょうか?「給料の上限」を知りたい場合の質問⇩御社に入社できた場合、御社でずっと働き続けたいと考えているのですが、その場合年収はどの程度まで到達するのでしょうか?また、以下にOB・OG訪問に関する参考記事を掲載しておきますので、こちらも併せてご覧ください。【参考記事】口コミサイト(OpenWork・キャリコネなど)口コミサイトを閲覧することも、情報を入手するための有効的な手段の一つとなります。その中でも今回は"OpenWorkとキャリコネ"をオススメしたいと思います。それぞれの特徴は以下の通りです。OpenWorkとはOpenWorkは、国内最大級の就職・転職クチコミサイトになります。現職・退社済みの社員からの口コミ情報をもとに、その企業の「会社評価スコア・平均年収」などがリアルに示されています。平均年収や年収範囲が掲載されているのはもちろんのこと、「給与制度・評価制度」に関する口コミも多数掲載されているため、かなり具体的な情報を入手することができます。口コミサイトの中では「質・量」ともに国内トップレベルのサイトであるため、参考になる情報は多々あるでしょう。OpenWorkを閲覧したい方はこちらからキャリコネとはOpenWorkと同様、キャリコネも就職・転職クチコミサイトになります。現職・退社済みの社員からの口コミ情報をもとに、「働きやすさ・テーマごとの口コミ」などが掲載されています。回答者の平均年収に加え、「給与に関する口コミ・世代別最高年収」なども示されているため、かなりリアルな給料事情を知ることができます。キャリコネに掲載されている情報で不足があればOpenWorkで補填する(逆も然り)といった使い方をすれば、かなり有意義に情報収集することができるでしょう。キャリコネを閲覧したい方はこちらから両サイトとも「退職済み社員からの口コミが多いゆえにネガティブ情報が比較的多め・企業によってはn数が少ない場合がある・最新の口コミばかりではない」という側面があります。それゆえに「給料に関する情報に関しても不満の声が比較的多め・口コミ投稿時と現在では企業の実情が変化している可能性がある」などの留意点はあります。そのため、OB・OG訪問での情報収集に比べ、どうしても情報の信憑性は薄くなってしまうというデメリットはあります。ただ、簡単且つ効率的に情報をするにはもってこいの手段となりますので、OB・OG訪問と口コミサイト、両者の特徴をそれぞれ理解した上で自身の状況や得たい情報に応じて使い分けていただければと思います。また、待遇などを含めて、もう少し詳しい情報が欲しいという就活生には就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーから、志望業界・志望企業の選考フローに合わせたアドバイスを受けられます。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。まとめ本記事では、「就活生が見るべきお金に関する情報・情報の入手方法」など、"給料の見方"を包括的に解説しました。企業選びを進めるにあたり、給料に関する情報は切っても切り離せない事柄だと思いますが、本質的な部分まで理解している就活生は少ないように感じます。表面的な情報に惑わされず、給料の見方を正しく理解していただくためにも、ぜひ本記事の内容を頭に入れた上で企業選びを進めていただければと思います。また、下記に「給料にまつわるunistyleの記事」をいくつかピックアップして掲載していますので、こちらも併せてご覧いただければと思います。【関連記事】 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みずほFG人事部次長のインタビューから考える、銀行志望初心者が押さえたいポイント みずほFG人事部次長のインタビューから考える、銀行志望初心者が押さえたいポイント こんにちは、理系16卒の銀行内定者です。先日、日経ビジネスオンラインでみずほFGの人事部採用総括次長のインタビューが取り上げられておりました。銀行に少しでも興味がある、就職活動を始めたばかりの学生向けに書かれた記事のように感じられました。今回は、この記事を読んだ上で銀行業や内定獲得について金融内定者として分析していきたいと思います。「unistyle就職活動意識調査結果概要」を参照してもわかるように、日系銀行は人気ランキングの中で、総合商社に次いで業界人気が2位となっております。採用人数も多い分、総合商社ほど狭き門というわけではありませんが、多くの志望者に埋もれず金融機関の面接官にしっかりと評価してもらうためにも、以下のポイントを意識して頂けると良いのではないかと思います。本音と建前を見極める金融業界の一部では本音と建前を見極めることが重要だ。例えば、企業説明会への参加回数は採用とは関係ないとする企業が大半だが、「ある企業ではしっかりカウントされていた」(金融機関内定者)。他の大手金融機関でも参加回数に言及された例があった。金融機関を本気で狙うのであれば、相応の情報収集や行動力が必要だ。参照:「みずほFG、多様な銀行の姿を知ってほしいグループ人事部採用総括次長の河野篤哉氏に聞く」上記の文章の中では具体的な金融機関の名前は明言されておりませんが、額面通りに言葉をとらえてしまうとその後の選考に繋がらないケースが筆者の場合も就職活動初期は何度かありました。「インターンの参加実績はその後の選考と関係がない」といった文言や、面接が終わったあとの逆質問は評価対象ではないといったことも同様に本音と建前があると考えられます。学生の人となりは会社に入ってから出るまで観察していてもおかしくはないということを念頭に入れて就職活動を進めてほしいと思います。銀行業をしっかり理解する銀行のイメージというと、融資や預金といった馴染みの業務がまず浮かぶかもしれません。ただ、実際はそれ以外にも幅広い業務を行っています。<中略>金融機関は業務上、社内外の人と協力して働く機会が多くあります。だからこそ、できるだけ多くの面接者の目線で、志望者の人柄を丁寧に判断したいというのが、採用の基本スタンスです。参照:「みずほFG、多様な銀行の姿を知ってほしいグループ人事部採用総括次長の河野篤哉氏に聞く」個人的には、就活生にとっては融資や預金よりも国際業務や投資業務といった花形部門の仕事のイメージが先行しがちなのではないかと思いますが、大事なのは銀行という業界は融資や預金をメインに、様々な業務を担当しているということです。読者の皆様の中で、銀行員として働く上では是非この業種を担当したい!という望みがあっても、その業種を未来永劫担当できるわけではないということは念頭に置いた上で銀行業を志望する必要があると言えます。例えば、昨今では「フィンテック」と呼ばれる金融とテクノロジーの融合が盛んに推し進められていることから、これからの新入行員は好き嫌い関わらずITと関わる時代が来るかもしれません。銀行業の仕事内容を理解する上では、実際に銀行で働く社会人のキャリアや意見を知ることが効率的だと思います。以下も参考にしてみてください。参考:「みずほフィナンシャルグループ新卒採用情報サイト<みずほ>の人」銀行の内定に結びつく学生の特徴知的好奇心やグローバルな視点があるか、行動力はどうか、といった事柄に重点を置いています。面接では、どのような人物なのか、これまでどのような考えを持って行動してきたのか、など対話を通じて、いろいろな角度から人柄を見せてもらいたいと思っています。銀行員の仕事は何事にも興味を持てないと務まりません。そして、繰り返しになりますが、社内外の様々な関係者と協力してハードルを越えていく仕事でもあります。その中で様々な業種、業態の多様な世界と接することができます。結果として視野が広がり、人間的な幅も広がっていくのは魅力です。顧客企業が成長することで得られるやりがいも大きいと感じています。参照:「みずほFG、多様な銀行の姿を知ってほしいグループ人事部採用総括次長の河野篤哉氏に聞く」上記のみずほFGが重点を置くポイントは、みずほに限らずどのような業界や会社でも重視されると考えられます。その中でも、筆者の周囲の銀行内定者を見ていると、知的好奇心の強さが如実に顕れているように感じます。「銀行に入社したら、まずは支店でリテールを務めて、そこで結果を出して大企業営業を担当し、ゆくゆくはプロジェクトファイナンスのような大型案件に関わりたい。日本経済の発展を支援できるようなバンカーになりたい。…」というように自身のキャリアや夢については活き活きと話している印象を受けます。また、筆者は理系出身で、就職活動を始めた当時は銀行は文系の仕事と考えがちでしたが、内定して蓋を開けてみれば理系出身者や院生の内定者もちらほら見受けられました。実績ではなく、自らの強みややりたいことベースで業界選びをしてほしいと思います。強みという点に関しては、是非以下の記事も参考にしてみてください。参考:「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」アピールする内容や順番は面接で統一すべきみずほFGに限りませんが、金融業界では様々な面接官がいろいろな角度で人柄を見ていたと感じます。一次面接から最終面接まで毎回学生時代頑張ったことを聞かれた金融機関もあり、面接官は必死にメモを取っていたのになぜわかりきったことを何度も聞くのか?と当時は疑問でした。しかし、これも学生時代頑張っていた経験や話しぶりから感じられる印象を面接官がチェックしていたと考察すると合点がいきます。これこそが「いろいろな角度で人柄を見ていること」にほかならないのではないかと思います。以下の内定者による選考情報にもありますように、話す内容の辻褄を合わせることや、面接官によってアピールする内容を変えるといったことは危険であることが伺えます。面接において印象に残った・回答に困った質問を教えてください。面接官は非常に温厚な方が多く、話しやすい雰囲気だった。特に回答に困った質問はなく、オーソドックスな質問ばかりだった。学生時代に頑張った取組について毎回聞かれる。面接・GDなど各選考フローにおいて心がけていたことを教えてください。面接では具体性を持って話すことを心がけた。定量的に表したり、そのときどのように感じたかなど、そうすることでエピソードにオリジナリティが出ると思った。面接が進むにつれて何度も同じ質問を聞かれるが、辻褄があわなくなるようなことだけは絶対にあってはいけないと思った。参照:「みずほフィナンシャルグループ本選考情報(7)(総合職)」最後に〜エントリーの門は慎重に選ぶ〜最後になりますが、金融業界を志望する上ではエントリーする部門はしっかり見極めて応募すべきだと思います。「オープンorGCF・GFI・GM?みずほFGでどのコースを受けるべきか」で内定者が考察しているように、コースによって自らのキャリアがある程度固定されることも考えられます。3月の企業の情報解禁の手前、今からできることというと限られてきますが、銀行業の自分なりの理解や学生時代の経験の整理、筆記テスト対策など準備を始めても遅くはないのではないでしょうか。参考:「17卒就活生が年末年始にやるべきこと」photobyMartinThomas 24,376 views

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