タスク型からプロジェクト型へ。株式会社プロジェクトカンパニーが経営人材の輩出に注力する理由

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最終更新日:2023年09月28日

タスク型からプロジェクト型へ。株式会社プロジェクトカンパニーが経営人材の輩出に注力する理由
本記事はプロジェクトカンパニーのPR記事になります。

日本経済をプロジェクト型に変革する

100億の事業を率いる経営人材を育てる

これらの想いにこだわりながら、創業わずか5年半ほどで東京証券取引所グロース市場に上場。

2021年には「アジア太平洋地域における急成長企業ランキング2022」(※Financial Times社とStatista社が共同で実施した、アジア太平洋地域における急成長企業ランキングトップ500社)において、世界86位、国内上場企業2位にランクインし、今もなお、急成長を続けている企業がある。

DXのプロフェッショナルファームである、株式会社プロジェクトカンパニー(以下、プロジェクトカンパニー)だ。

プロジェクトカンパニーが実現したいビジョンとは。これからの会社の根幹を担う就活生に伝えたいメッセージとは。

unistyle編集部は今回、プロジェクトカンパニーの創業者であり、代表取締役社長を務める土井社長にインタビューを実施した。


土井 悠之介

東京大学農学部を卒業し、東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程を修了。その後、スカイライトコンサルティング株式会社にて、大手経済メディアのIT化推進プロジェクト、日本最大級メディア企業の新規事業立ち上げプロジェクトに従事。2016年1月にプロジェクトカンパニーを創業し、代表取締役社長に就任して現在に至る。
こんな就活生にオススメ

・プロジェクトカンパニーを志望している/選考を受けている就活生

・急成長を続ける企業の社長の考え方を知りたい就活生

・経営人材として、自ら事業の先頭に立ちたい就活生

停滞している日本経済。そんな状況を打破するため、私はプロジェクトカンパニーを創業した

プロジェクトカンパニーを創業した理由、それは「日本経済の停滞を解決するため」

__早速ですが、そもそもなぜプロジェクトカンパニーを創業しようと思ったのですか?

まず起業という選択肢を考え始めたのは東京大学に在籍していた頃でした。

当時、日本経済が停滞しているという課題感がある一方、それを解決しようとする気概を持った人が周りにいないことに危機感を覚えました。

私はそういった状況を変え、次の時代を創るためにも、まずは自らが停滞に打ち勝てる組織を創ることで、自身の目標を解決する足掛かりにしたいと思い、創業という選択肢を考え始めました。

自らの実力と方向性が間違っていなかったことを確信したコンサルティングファーム時代

__学生時代から創業したいという想いがあったにも関わらず、なぜコンサルティングファームに新卒で入社されたのですか?

東京大学在籍当時から、現取締役会長である伊藤とは創業の話をしていました。

ただ、自分が目指していたビジョンや仕事への向き合い方が実際のビジネスの場で通用するのか、つまり自分の実力を確かめる意味でも、一度は就職した方が良いと考え、コンサルティングファームに新卒で入社しました。

実際に1年程度働いてみて、「自分の考えていた方向性は間違っていなかった。一人でもやっていけるな。」という確信を得たため、再度、伊藤と合流して創業に至ったという流れになります。

目指すビジョンは「プロジェクト型社会の実現」、そのために大切にしていることは〇〇

「プロジェクト型社会の創出」というビジョンを掲げ、能動的な働き方を浸透させていきたい

__プロジェクトカンパニーが目指すビジョンを理由と併せてお聞かせください。

弊社は「プロジェクト型社会の創出」というビジョンを創業当初から掲げています。

ビジョンを実現するためには、プロジェクト型の働き方を浸透させ、プロジェクト型の人材を育成する必要があります。

プロジェクト型の人材というのは、ただ与えられた仕事をこなすといったタスク型の人材ではなく、目的や成果に向けて柔軟に自身の仕事を定義し、能動的に動く人材を指します。

そして、このビジョンを実現させることが、創業のきっかけでもある「日本経済が停滞しているという課題」を解決し、日本を目指すべき姿に変革できると信じています。

世論を変えていく存在になるため、成果を上げながらビジョンを実現させていく

__ビジョンを実現するにあたり、土井社長が大切にしている点は何かありますか?

「ただビジョンを語るだけでなく、成果を上げながらそのビジョンを実現させていくこと」です。

ビジョンを実現させるためには、ある種「プロジェクトカンパニーが日本全体の世論を変えていく存在にならなければいけない」と私は考えています。

そのためには、プロジェクトカンパニー自体が日本を代表するような企業に上り詰めないと説得力もないですし、ビジョンの浸透度合いも弱くなってしまいます。

弊社は「2045年までに売上1兆円の達成、100億の事業を100個創る」という将来の事業イメージを描いていますが、説得力を高めるためにも、こういった数字目標を創業当初から掲げています。

これらを全て実現することで、説得力を持った上で「プロジェクト型で働く重要性」が社会に浸透していくのではないかと考えています。

社員の自主性を重視し、チャレンジを歓迎する文化がプロジェクトカンパニーにはある

__社内での具体的な取り組みは何かありますか?

社員がどれだけチャレンジしているかを重視しています。具体的に述べると、できる/できないではなく、やってみたい/やりたいという気概を大事にし、チャレンジを歓迎する文化を醸成しています。

これはプロジェクト(仕事内容)という意味合いもありますし、役職という意味合いもあります。

いわゆる大手企業のような年功序列やスキルベースでプロジェクトや役職を任せるのではなく、「この人に任せれば意気に感じてもらえそう」や「この人だったら任せてみてもいいかも」といったチャレンジベースで役職への挑戦権を与えています。

こういった仕組みを用いて、全社員がチャレンジできる環境を提供することで、プロジェクト型人材の育成を目指しています。

100億の事業を100個創るために。プロジェクトカンパニーの今と未来に迫る

DXを基盤として事業展開し、日本経済の課題を解決していく

__貴社はDXを軸として事業展開しているかと思いますが、その理由ときっかけを教えてください。

まずマクロ的な観点で述べると、日本経済が停滞している主な要因は「労働人口の減少」とそれに伴う「内需の減少」があると考えています。

これらを解決するためには、人手には頼らない自動化されたインフラサービスの構築や、テクノロジーを活用して多くの人に付加価値を提供すること、まさにDX(デジタルトランスフォーメーション)が重要になります。

弊社は創業当初からDXという概念を目掛けて事業構想・事業開発を進めておりますので、引き続きDXを基盤として事業を展開していきたいと考えております。

経営人材を輩出し、100億の事業を100個創る

__では、今後描いている構想としては何かありますでしょうか?

繰り返しにはなりますが、弊社は「2045年までに売上1兆円の達成、100億の事業を100個創る」という将来の事業イメージを描いています。

現在はコンサルティング・マーケティング・UI/UXと・HRとDXを掛け合わせた4領域を中心に事業を展開していますが、上述した将来の事業イメージを実現するためにさらなる事業展開を見据えています。

直近の出来事で言えば、2022年4月に株式会社uloqoの全株式を取得して完全子会社化し、HR領域に参入いたしました。

もちろんこれら以外にも描いている構想は多々ありますが、それらを実現するために重要なのは「それを担える経営人材を輩出すること」だと考えています。

現在の課題として、アイデア自体は溢れているものの、それらを能動的に自分事化し事業として推進できる経営人材が不足していることが挙げられます。

ビジョンの実現にも関連する事柄ですが、こういった課題を解決するため、将来を見据えた組織育成・人材育成という側面においても経営陣としては注力していきたいです。

キーワードは「挑戦権の付与」と「PDCAを回す速さ」、土井社長が考える人材育成のコツ

経営人材になりたいという意欲や熱量がある、そんな学生を求めている

__コンサルティングという領域においては人材の質が重要になると思いますが、求める人物像などがあれば教えてください。

就活生向けにお伝えさせていただくと、大前提、弊社はその人のスタンス面を重要視しています。

その前提を踏まえて求める人物像を述べさせていただくと、①経営人材になりたいという気概を持った学生②ラストマンシップを持てる学生の大きく2点になると考えています。

例えば、弊社は現在、コンサルティング領域を中心に事業展開を進めていますが、一人のコンサルタントとしてスペシャリストを目指したいというよりも将来的に組織を率いてくれるような人材を求めており、それがいわゆる経営人材に該当します。

そして、そういった人材に成長したいといった気概を持った学生、成長意欲のある学生の方に是非入社していただけると嬉しいです。

また、やはり今後ビジネスを推進するためには、単に道を示すのではなく、周囲の人を巻き込みながら成果を上げるといったラストマンシップを持つ必要があると考えています。

そのため、そういったスタンスや意欲、熱量のある学生の方にもご応募いただけたらと思います。

「昇進=挑戦権の獲得」それこそが経営人材を早く育成するための鍵

__では、人材育成という側面において意識されていることは何かありますでしょうか?

「いかに適切且つ早く挑戦の場を与えていけるか」を意識しています。

弊社では昇進を挑戦権の獲得と捉えている文化があります。例えば、そのポジション(役職)が当たり前にできるから任せるという訳ではなく、できる可能性が少しでもあるのなら任せてみるというスタンスで組織人事を策定しています。

もちろん時には上手くいかないこともありますが、いち早く上のポジションを経験することで高い視座を持つことに繋がったり、成長速度の速さに寄与すると考えていますので、仮に上手くいかなかったとしても失敗とは捉えておりません。

また、制度の特徴としては人事評価を年4回(各クォーターに1回)実施していることが挙げられます。

他社と比べると人事評価のスパンがかなり短いかと思いますが、弊社としては、いかに素早く成果を評価して次なる挑戦を目指すことが、その人自身ひいては組織全体を促進することに繋がると考えています。

なお、組織体制に関しては毎月組織編成を変えています。つまり年12回、挑戦権を得る機会があるということになります。

こういった制度からも分かるように、評価フィードバックとチャレンジのPDCAを回す速さが非常に早く、より早く経営人材に育成するための土壌を醸成しています。

就活生へのメッセージ-ワクワク感を常に持ち続けて欲しい-

ビジョンに対する理解を深め、自分なりの定義を用意することが内定獲得のコツ

__土井社長は新卒採用の最終面接も担当されているとお聞きしました。貴社を志望されている就活生の中には本記事を読んでいる方もいるかと思いますが、そんな就活生に向けて何か伝えたいことはありますか?

私は最終面接官を担当することもあるため、是非多くの就活生の方とお話したいと考えています。

その中で一つアドバイスをさせていただくと、「プロジェクト型社会の創出」という弊社のビジョンに対し、自分なりの理解を深めた状態で面接に臨んで欲しいです。また、自分なりの「プロジェクト型社会を創出する」という定義も考えてきていただければと思います。

弊社はこのビジョンを重要視しており、ビジョン実現に向けてこれから一緒に会社を創っていくメンバーを募集しています。

また、さらに言うとビジョン実現に向けてリーダーシップを張れるような人材を求めていますので、ビジョンを自分なりに理解し、会社に対してどのように貢献していけるのか、そしてプロジェクト型社会の創出を実現したいという熱い想いを伝えていただけると嬉しいです。

ワクワク感や期待感を持ち続けて欲しい!

__最後に、これから社会人になる就活生へメッセージをいただければと思います。

就活生の皆さんには是非、今持っているワクワク感や期待感を持ち続けて欲しいです。

人それぞれ志望業界や志望企業はあるかと思いますが、どの企業に入社したとしてもやれることは多々あると思います。

ただその一方で、同じことの繰り返しや先の見えない仕事ばかりで何となく社会人を過ごしている人がいるのも事実です。しかし、そういった人たちも就活生当時はワクワク感や期待感を少なからず持っていたはずです。

ですので、これから社会人になる就活生の皆さんにはワクワク感や期待感を失わずに頑張っていただきたいです。

これからの時代においては、いかにして自分自身でワクワクする環境に変えるかが社会人に求められる責務かと思いますので、できるだけ多くの方がそういった人材になっていただけると世の中もより良くなるのではないかと思います。

取材後記

「プロジェクト型社会の創出」というビジョンを掲げ、DXやコンサルティング領域を中心に事業展開を進めているプロジェクトカンパニー。

今回はそんなプロジェクトカンパニーを創業し、代表取締役社長を務める土井社長にお話を伺いました。

プロジェクトカンパニーはビジョン実現を目指し、「2045年までに売上1兆円の達成、100億の事業を100個創る」という将来の事業イメージを描いています。

そしてこの事業イメージを実現するにあたり、将来的に会社の根幹を担っていただけるような経営人材となる新入社員を募集しています。

本記事を通じて同社に興味を持った、一緒にビジョン実現を目指したいと感じた就活生は下記から選考に応募してみてください。

選考への応募はこちらから

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「就活に正解はない」は正しい。だからこそやり続ける必要がある 「就活に正解はない」は正しい。だからこそやり続ける必要がある ※本記事は2015年10月に公開された記事になります。「就活に正解はない」就活を始めるとよく聞く言葉ですが、これは本当に間違いないと思います。私は、80社以上にエントリーし、60社以上のエントリーシートを書きましたが、受かったのはたった一つだけ。それが、結局私の正解だったのだと思います。6月後半に第一志望の広告業界から内定をもらいましたが、他の選択肢を抱えたままで就活は終えられないと思い大手の選考が始まる8月まで就活を続けていました。総合商社、大手飲料メーカーなど最終に残ったものの、落ちてしまいました。その時は落ち込みましたがきっとその内定先が私の応えだと感じ、納得して就活を終えました。正解かどうかは自分でしか決められないのです。やろうと思えばいくらでも続けられるのが就活ですから。質を得るため、量をこなす面接の数を受けることをおすすめします。特にグループ面接は他の就活生を知る絶好のチャンスです。私は広告という業界を志望していたこともあり、他の学生が自らの強みとして使う言葉、エピソードは二度と自分は使わないようにしていました。しかし私は量を受けすぎたかもしれなとも思います。他の学生の情報収集という点ではよかったですし、質問のテンプレなど自分で作成することはできましたが企業研究にまで手がでなかったのが正直な感想です。ある程度数をこなした後には、志望企業に集中するシフトチェンジが必要だったと思います。要は、自分でいかにバランスを見極めるかということです。ノイズに惑わされない16卒として内定を得て就職先を決めた後、17卒対象と知らずある会社のインターンシップの選考会に参加したことがありました。人事の方が「グループディスカッションのポイント」ということを説明し出したのですが、自分がディスカッションのタブーとして聞いていた「問題の矮小化」を正当化して語りだしました。(「社会人にとって大切な三要素は何か」という議論であるのに、「営業マンにとって大切な三要素は」とすりかえてしまうことなど)その人にとっては「問題の矮小化」が正解だったのかもしれませんが、私にとってはノイズでしかありませんでした。そして、そんなノイズに惑わされていると内定までの道は遠のいてしまうと痛感しました。自分で、情報の取捨選択をすること、何を正解とするかということはしっかり考えなければなりません。OB訪問しなくちゃだめ?したければ、すればいいOB訪問をせずに大手広告代理店の内定を勝ち取った人も知っています。逆に、自分は第一志望の会社に10人以上訪問しましたが落ちました。全て、自分次第です。OBのアポをとるくらいなら、ホームページで企業研究するというのもアリかもしれません。ただ、OB訪問はモチベーションを維持する上で有効なのでおすすめです。またOBに面接の受け答えをみてもらったり、ESを見てもらったりすることが自信につながることは間違いありません。最後に、広告志望の人へ「狭き門」と言われている広告業界ですが、案外企業は多くあるものです。特に、「どこに入るか」より「何がしたいのか」が大切になる業界だと思いました。アイデアを売っていく仕事なので、自分自身の思いさえ言語化できすにどうする、といった雰囲気は感じます。そして、おもしろいライバルがいっぱいいます。広告業界に入るやつらは普通の自己PRなんてしません。社長に直筆のラブレターを書いた友達もいましたし、3カ国語で歌うやつ、書道を披露するやつがいます。アイデアに正解はないので、恐れることなく「アイデア溢れるおもしろい自分」を、工夫をこらしながら一生懸命にアピールできればいいのだと思います。はじめにも言ったように、就活に正解はありません。だから、自分にとっての正解が見つかるまでやり続けて下さい。正解は人それぞれなので、大手に決まった友達がいても、早期に内定をとった友達がいても、それはあなたにとっての正解ではないのです。常に、マイペースで、惑わされずに自分を持ち続けて下さい。 34,142 views
【関関同立体育会学生の就活失敗談】就職浪人して総合商社2社含む11社から内定得るまでの話 【関関同立体育会学生の就活失敗談】就職浪人して総合商社2社含む11社から内定得るまでの話 就職浪人を検討している人には、就職エージェントneoがオススメです。アドバイザーから、今後の就活の戦略についてアドバイスがもらえるため、不安感を軽減できるかもしれません。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。こんにちは。関関同立で体育会に所属している20卒の者です。私は元々19卒だったのですが、体育会に所属しているという慢心から、一度目の就活を失敗しました。第一志望の総合商社にリベンジを果たすべく就職浪人を決意し、2度目の就活では無事に総合商社2社を含む11社の内定を獲得することができました。私の体験談で恐縮ですが、20卒や21卒の就活生に少しでも参考になればと思い、記事を執筆しました。・総合商社を志望している・就職浪人を検討している・体育会に所属している上記のいずれかに当てはまる方はぜひ読んでみてください。1回目の就活での反省点はもちろんのこと、総合商社に内定するために2回目の就活で取り組んだことを書いています。自己紹介まずは簡単に私のスペックと経験をご紹介します。・関関同立学生、体育会所属・元々19卒だったが惨敗し、就職浪人を決意・部活動引退後、アメリカに3か月留学・20卒として就職活動を再開し、総合商社2社を含む11社から内定をいただいた自信過剰のワナに陥った19卒としての1回目の就活元々私は19卒として、総合商社を第1志望に就職活動を進めていました。また、先輩がいるという理由でメガバンクも見ており、この2つの業界を中心に選考を受けていました。体育会に所属し、高校までは主将・副将の経験もあり、学校の成績も良い方。私は完全に自分の実力を過信していました。しかし、現実はそう甘くありませんでした。総合商社の中で、筆記試験を突破し面接に進めたのはわずか1社のみ。それでも、その1社に行きたいという気持ちが強いあまりに、他の業界・企業の研究をほとんどしていませんでした。その結果、面接では抽象度の高い志望理由を語っていたと思います。結局、その1社の面接の2次選考で不合格。特にショックだったのは、総合商社の2次面接で「君を雇うメリットをもっと教えてくれないと通過させられない」と言われたことでした。今振り返ってみると、自己PRやガクチカの本質を理解しないまま、自分は商社が求めている人物であると見当違いの説明をしていました。今となっては活力剤として良かったのですが、当時はショックの方が大きかったです。メガバンクの方は最終まで行きましたが、どうしても就活に納得できずに就職浪人を決意しました。一回目の就活での失敗・体育会に所属しているという過信・筆記試験がそもそもボーダーに達していなかった・自己分析が甘く、ガクチカや自己PRがイケてなかった・業界・企業研究が不十分であり、なぜ総合商社なのか説明ができなかった戦略的就活を実行した就職浪人期間部活動は11月までありましたが、並行してできる戦略を立て始めました。1つが留学です。7月時点で部活動引退直後の留学を決意しました。留学を決断した理由は、体育会活動の終了後に留学をしておけば、就職浪人した感じが少しでも薄まると考えたからです。また、面接で話すことをイメージしながら自己PRのエピソードを作れる留学ができることはメリットであると考えました。1月末まで3か月ほど留学して、帰国後に就職活動を再開。昨年の失敗を活かし、以下のことを実行しました。他の業界・企業の研究(イベントの参加も含めて)前年度(19卒の時)は、商社以外の業界・企業研究をほとんどしていなかったために、「なぜ総合商社なのか」説得力のある説明をすることができませんでした。そこで、「他業界(商社業界以外)の動向、ビジネスモデル、実際の業務理解、どんな力が求められていそうか、キャリアステップ、商社と関わる企業の関わり方」などを詳しく調べることにしました。そうすることで商社業界の仕事の理解度がさらに高まり、総合商社でないといけないという自分なりの意見を持つことができました。Word50000字分の自己分析自分の好きなこと、嫌いなこと、苦しかったことなどを全て書き出しました。この時大切にしたことは、志望業界に使えそうだということを意識せず、ありのままで取り組むということです。そこから自分史のようなものを作成しました。私は黒字で出来事を書き出し、赤字でその時の感情や自分の価値感、判断軸などを書き出しました。全部合わせ、Wordで約50000字の自己分析を行いました。実践経験重視の筆記試験対策もちろん参考書を使って勉強もしましたが、実践を積むことを重視しました。15回ほどテストセンターを受験し納得のいく手ごたえのものを提出しました。合計80名のOB訪問商社業界の方40名ほど、商社以外の金融・メーカー・ゼネコン・ディベロッパー・コンサル・広告など、自分が商社で扱ってみたいビジネスに携わる業界で働く方40名ほど、合わせて約80名の方にOB訪問をしました。目的は「なぜ総合商社でないといけないか」という問いに対する答えを見つけることです。関西在住でしたが、普通の就活をしても勝てないと思い、”関西で一番行動しなければいけない”というマインドで取り組んでいました。面接に慣れるため、とにかく選考経験を重ねる自己分析などで見つけた材料を面接で実際にアウトプットする練習が必要だと思ったため、その回数をこなしました。自分のアウトプットによって相手=面接官がどのような反応をしたかをメモしておき、商社の面接までに精度を高めていきました。どんな企業であっても、内定まで取りきるという気持ちで選考に挑んでいました。これらのことを、2月から徹底的に行いました。いざ、リベンジの2回目の就活2月頃から選考が始まり、初めに内定をいただいたのはベンチャー企業でした。そこから、3月・4月・5月と選考での面接とOB訪問を繰り返したことで、社会人相手に対して全く緊張することなく話せるようになっていました。個人的に面接では謙虚さと自信のバランスが大切だと思っていて、自信をつけるにはとにかく社会人と話をしまくることが良いと思います。昨年とは違いさまざまな業界を見てきたからこそ、この業界・この企業でなければならないというロジックが固まり、面接では全く突っ込まれることがありませんでした。その結果、6月解禁までに7社の内定をいただくことができ、かなりの自信を持って総合商社の選考を受けることができました。また、総合商社の内の1つは早期選考によって6月1日に内定をもらえていたたため、そのことも精神的な余裕に繋がったと思います。5大商社の内3社の選考を受け、1社は最終で落選しましたが、2社から内定をいただくことになりました。体育会所属+就浪の人間が贈る言葉体育会に所属しながらも就職浪人を経験した私から、就活生に向けたメッセージを送らせてください。体育会就活生へ体育会だからといって油断は禁物です。私がそうだったように、体育会の学生には「就活もなんとかなるだろう、先輩もいいところ就職できているし」と油断している人も少なくないと思います。体育会の学生は全国に何人いるでしょうか?努力している人、結果を出している人はあなただけではありません。実際に私の周りの体育会学生の中にも、後悔を残したまま就職先を決めた人はたくさんいます。この記事を見た体育会学生の皆様には納得のいく就職活動を行ってもらいたいです。もちろん並行して部活動も全力でやりきってください。それが一番の強みとなるはずです。総合商社志望の就活生へ近年、総合商社の人気、競争率は非常に高いです。志望する皆さんは、それなりに充実した学生生活を送ってきていることだと思います。体育会、長期留学、インターン、学業、ビジネス経験など。上記のようにライバルはたくさんいます。もしかしたら自分の上位互換と感じるような存在が現れるかもしれません。ぜひとも自己分析を繰り返し自分なりの志望理由や自己PRをつくってほしいです。皆さんにしかない材料は必ず見つかります。その材料で差別化し、輝く存在になることができれば、どんな面接も突破できるはずです。就職浪人を検討している就活生へ志望業界全落ちであっても、浪人を安易に決断してほしくないと思います。就職活動は受験のように偏差値や全国での順位が目に見えません。面接のフィードバックがもらえないこともほとんどです。従って、もう一年就職活動をしたとしても、どのような結果になるか予想することはできません。私の場合、体育会活動を優先してしまい、前年にそれほど就職活動をしていないことを悔いていたこと。そして、留学という浪人を隠すことができるチャンスに恵まれたことで全く悪影響なく、むしろプラス要素として就職浪人をすることができました。ただどうしても再挑戦したいという方は徹底的に課題を見つけ出し、浪人という決断をしてもかまわないと個人的には思います。迷っている時点でどちらを選んでも英断だと思いますので、決めた道を正解にするために努力すればいいと思います。なお、就職浪人を検討ししている学生には、就職エージェントneoの利用もオススメしたいです。アドバイザーから就職浪人していることを面接でどう伝えれば好印象を与えることができるかなど、客観的にアドバイスがもらえるため、就職活動を有利に進めることができます。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。すべての就活生へ学生生活に自信がある人もたくさんいると思いますが、その経験を面接で100%伝えられるような準備をすることを大切にしてほしいです。せっかくの話も10%しか面接官に伝えられなかったらもったいないです。100%伝えることができた上で落選してしまった場合は割り切るしかありません。就職浪人は一年遅れるだけでなく、やはり余分にお金もかかるので、ぜひ皆様には現役で納得のいく就職活動をしてもらいたいです。まとめ記事の中では就職浪人はしないようにおすすめしましたが、私にとっては非常に実りのある一年となりました。総合商社から内定をいただけたことだけでなく、得られたことはたくさんあります。社会人の考え方・話し方を学ぶ機会、自分自身を知りそれを面接官にプレゼンする経験、経済をマクロで見る視点、人脈、など数え切れないほど就職活動から得るものがありました。面接では「ガクチカ」について体育会の活動を中心に話しましたが、今の私にとって就職活動も立派なガクチカです。大手、中小、ベンチャーなど様々な企業があり、「良い」の基準は人によって全く違います。自分にとって本当に良いと思える企業に出会ってほしいです。就活生の皆さんが納得して就職活動が終えられることを祈っています。【関連記事】 24,569 views
ファーストキャリアで人生は決まらない〜納得のいく就職活動を行うために〜 ファーストキャリアで人生は決まらない〜納得のいく就職活動を行うために〜 100人が100人希望する会社に入れないことは分かっている。仮に70人が希望する会社に入れるとすると、自分は希望する会社に入れない残りの30人かもしれない…。就職活動に力を入れていけばいくほど、「もし希望する会社に入れなかったらどうしよう」と時には不安に煽られることもあるかと思います。全員が、入りたい企業に入れないことは就活を始めた頃は分かっていたけれど…就活にのめり込むほど認識が変化し、入れないのは自分ではないかと不安に煽られる…本記事では、最初の勤め先が絶対ではないことを認識していただき、改めて自身のファーストキャリアについて考えるきっかけにしていただきたいと思います。【本記事の構成】▶︎就職活動における勝ち組とは?▶︎10年後企業がどうなっているかは分からない▶︎転職率は9.9%。第二新卒って知ってますか?▶︎納得のいく就職活動を行うために▶︎まとめ就職における勝ち組とは?まず始めに、就職活動における”勝ち組”とはどのようなものでしょうか。外資系コンサルや総合商社のようないわゆる入社が困難だと考えられる企業から内定をもらうことでしょうか。スポーツや勉強と同じで、就職活動でも”勝ち”を目指したいものです。大学受験は偏差値で選ぶ一般入試で大学進学をした多くの方が”偏差値”を基準に大学を選んだのではないでしょうか。もちろんある特定の教授がいるから、このスポーツが強いからなどの理由で選んだ方も中にはいるかと思います。複数校から合格をもらった場合、一般的には偏差値の高い大学への進学を選択するでしょう。Q:どちらに進学しますか?A大学法学部(偏差値70)B大学経済学部(偏差値60)おおよその学生がA大学を進学先として選択すると思われます。しかし、経済を強く勉強したく、A大学を蹴ってB大学に進学する人の割合は少数でしょう。就職にも偏差値はあるけど…大学受験の偏差値は身近な存在である一方、就職活動にも”偏差値”なるものが存在します。では同様にどちらの企業を選択しますか?▶︎日産自動車(就職偏差値:62)▶︎NTTデータ(就職偏差値:59)参考:2019卒用文系就職偏差値ランキングこれは意見が割れると思います。メーカーで働くことに強く惹かれており、中でも日産自動車で働くことを希望する人は日産自動車を選択するでしょう。一方、IT業界に強く惹かれており、将来はSIerとして活躍したい人であればNTTデータを選択するのではないでしょうか。では、上記2社どちらを選ぶのが”勝ち組”なのでしょうか。大学受験同様、偏差値だけで測るのならば日産が勝ち組となるでしょう。しかし、大学受験と異なり”偏差値が高い=勝ち組”の構図は就職活動では通用がしません。いくら入る事が難しい企業で、誰からも賞賛される企業に入社しようとそれが自分のやりたい事とマッチしていなければ本当の意味での”勝ち”は得られないでしょう。話が若干逸れてしまいましたが、企業に甲乙がつける事が難しいことを踏まえると、”希望する会社に入れなかった=負け組”と単純に考えることは決してできないように思われます。参考:キャリアにおける「鶏口牛後」〜あえて難易度が低い企業を選ぶという選択〜10年後企業がどうなっているかは分からないこれは合同企業説明会やインターンシップなどで一度は聞いた事があるのではないでしょうか。今後50年、私たちが働いていく中で今ある企業が”生き残っている確率”を測ることは不可能です。たとえ、今有名企業であっても東芝の例のように窮地に立つことも想像に難くはありません。就職希望企業ランキング1位:日本航空(JAL)2位:伊藤忠商事3位:全日本空輸(ANA)4位:三菱UFJ銀行5位:トヨタ自動車引用:【就職希望企業ランキング】2019年卒の就活生が選ぶ人気企業とは?上の表から面白い結果が読み取れます。こちらは19卒の就職希望企業ランキングとなっています。JAL・ANAの両航空会社の合説でのあまりの人の多さに筆者も驚いてしまいました。この上位5社のどれかに入社した際には羨望の眼差しを浴びることになるでしょう。JALの経営破綻・銀行の破綻・カーシェアの脅威一方で、これらの企業に入ったからといって一生安泰な生活が送れる訳ではないとも想像できます。人気1位を獲得しているJALは2010年と比較的最近に経営破綻を経験しています。経営破綻の際には1500人にも及ぶ人員整理を実施しており(パイロット・CA含む)、JALを希望して入社したもののこのような結果になるとは当時の内定者は想像していなかったと思われます。他にも銀行業界の縮小も耳にしたこともあるのではないでしょうか。理由は様々述べられており本稿では詳しく説明をしませんが、ハーバードビジネスレビューによると、今後10年以内にイノベーションを起こせない銀行の92%が潰れるとされているそうです。メガバンクに務めたからといって100%安泰ではないことがわかります。同様に世界のトヨタもカーシェアなどのサービスの登場により、従来の車の製造・販売企業からサービス事業への転換を進めおり、従来の様相を変えつつあります。参考:銀行が将来なくなる?金融業界の今後の動向や将来性とこれからの課題自分が希望する企業が未来永劫繁栄しているという保証はないため、長い目で見た所、自分が一番に希望した企業よりも実際に働いている企業の方が良かったということも十分ありえるのです。転職率は9.9%。第二新卒って聞いた事がありますか?それでも強く入りたい企業に入れなかった場合のショックは大きいかと思います。「自分の希望とは違う企業で一生働くのか…」という不安が一種の原因となっており、このような気持ちになるのではないでしょうか。転職は今やアタリマエ私の属する慶應義塾大学の入学式ではいろいろな様相の新入生を見る事ができます。希望する慶應に合格し、これからの学生生活への期待で満ち溢れている笑顔の学生・「なんで私が慶應に?」と言わんばかりの暗い表情で自分が通う予定であった遠く駒場の地を眺めているかのような学生・高校に通うのと同じテンションではしゃいでいる内部生で構成されています。大方入社式もこのような様相を呈しているのではないでしょうか。大学と企業とで比較した際に大きく異なるのは転職(転校?)率ではないでしょうか。先ほどの例の続きになりますが、遠く駒場の地を目指していた学生も半年ほど経つと現状が気に入ってしまい、それまでの暗い表情が一変、楽しそうに学生生活を送っています。中には再受験のために勉強している学生もいましたが非常に少数でした。一方企業の1年の転職率は9.9%(10人に1人)と高い数値を示しています。加えて生涯の転職率は28.8%(1回)・19.1%(2回)とこちらも同様に高い結果を示しています。参考:"最初の勤め先"なんかで人生は決まらない・「就活」に失敗しても心配はない転職率ってどれくらい?転職者の割合。仮に希望する企業に入れなかったとしても転職率を見る限りチャンスは何度でもあるように思います。”第二新卒”と呼ばれるように企業は経験豊かな人材を中途採用として重視するようになってきています。最初の企業で経験を積み、それでもまだ志望する企業が変わらないのであれば再度挑戦するチャンスは十分あるのです。納得のいく就職活動を行うために最初の勤め先がそこまで重要ではないと言われても、本音は建前は違います。建前として”最初の勤め先≠絶対”だと分かっていたとしても本音は希望する企業に入りたいものです。勘違いしてはいけないのが、ファーストキャリアが絶対ではないからといって、中途半端に就職活動をしても大丈夫という訳ではないということです。30/100は失敗なんかではない冒頭の例で100人新卒がいたところ、70人は希望する企業に30人は第一志望ではない企業に務めることになると仮定しました。就職活動を行うのは自分の希望する企業・業界に進みたいからであり、上記の70人になるために行なっています。もちろん一生懸命やったが、30/100になる可能性もありえます。しかし、大切なのは30/100が決して失敗ではないということです。もちろん希望する企業に入社することに越したことはありません。一方で先ほど記載した”将来その企業が残っている確率”・”高い転職率”を考慮していればそれほど悲観的になる必要もないのではないかと思われます。むしろ、想像していなかった発見や貴重な経験を積むことができる可能性もあります。日本の低い転職率先ほど、日本の転職率は9.9%と高い数値であるとしましたが、それは過去の日本のデータと比較した結果であり、世界的に見ると低い数値です。得に新卒一括採用・終身雇用の制度がないアメリカでは生涯転職平均数が12回と言われています(長く企業に務めることは適応性が低いとして忌避される傾向があるようです)。日本では今でも”転職”に対するマイナスイメージが残っているようにも思われます。一方で、”働き方改革”の一貫で、終身雇用の撤廃や中途採用の増加などより米国に似せたフレキシブルな変化を遂げ始めているともいえます。そのため、将来的には長く一つの企業に務めることは珍しいなんて変化も起こるかもしれません。ファーストキャリアは人生を100%決めないファーストキャリアが大事であるという事実は、なんと言われようと変わりません。例えば、社会に出た際の”価値観”・”考え方”は最初の企業の影響を大きく受けることになります。一方で、裏を返せばファーストキャリアの重要性はその程度であり、人生を100%決める要因にはなりえないのではないでしょうか。誰もが希望する企業に入れないことを念頭に置きながら、”やるだけやったんだからこの企業に行くことに納得できる”と強く言い切れるように就職活動に真摯に取り組むことが大切ではないでしょうか。後から”これをやっておけばよかった”・”もっとこうしておけばよかった”と後悔するために、現状の就職先に不満や不安を抱くのであり、今のうちから後悔のないように取り組むことで納得のいく就職結果を得られるでしょう。まとめ本記事では、最初の勤め先が必ずしも自分の人生を左右するものではないことに対し考察を深めてきました。最初の”勤め先”が絶対ではない理由①希望する会社に入れない≠負け就活に負けはない②10年後に安定している企業は分からない③高い転職率は社会に出た後もチャンスを与えるもちろんファーストキャリアが大事ではないと断言している訳ではありません。後悔しない就職活動を送るためにも自分の将来に対し真摯に向き合う事が大切です。ただ、少しだけ肩の力を抜いても大丈夫ではないでしょうか。参考: 27,340 views
アニメ業界志望者必見!仕事内容や大手企業一覧、今後の動向を解説 アニメ業界志望者必見!仕事内容や大手企業一覧、今後の動向を解説 アニメ業界はテレビや映画など多くの場面で見かけるだけでなく、現在は海外での人気も高まり国際的な業界に成長してきています。しかしアニメ業界について、どのような流れでアニメを制作しているのか、制作以外の業務は何があるのかなど理解している就活生は多くないのではないでしょうか。そこで本記事ではアニメ業界についてビジネスモデルや仕事内容、職種、未経験や文系の就活生も就職できるのかなど解説します。記事の後半ではアニメ業界の今後についても解説しているので参考にしてみてください。本記事の構成アニメ業界の市場規模​​​​​​アニメ業界のビジネスモデルとはアニメ業界の仕事内容とはアニメ業界の職種∟アニメーター∟演出∟制作進行∟シリーズ構成(脚本家)∟3DCGクリエイター∟アニメ業界は未経験や専門スキルのない就活生でも就職できる?アニメ業界の大手企業一覧∟東映アニメーションの特徴や強み∟トムス・エンタテインメントの特徴や強み∟バンダイナムコフィルムワークスの特徴や強み∟創通の特徴や強み∟ぴえろの特徴や強み企業間で差が生まれる!?アニメ業界の今後の動向を解説最後にアニメ業界の市場規模ここではまずアニメ業界の市場規模について解説します。日本動画協会によると、2020年のアニメ業界の市場規模は2兆4261億円となっています。【参照】日本動画協会『産業統計の調査・発表』2019年まで安定して成長を続けていたアニメ業界ですが、コロナウイルスの影響を受け2020年は市場規模が若干縮小しました。ウィンドウ別の市場規模を見てみると、2020年のテレビ、映画分野の市場規模は前年比89%前後となっていますが、配信分野においては前年比135.8%と増加しているため市場規模の縮小が最小限に抑えられたと考えられるのではないでしょうか。アニメ業界のビジネスモデルとは次にアニメ業界のビジネスモデルについて解説します。アニメ業界の仕組み、ビジネスモデルは上記の図のようになります。まず広告代理店がスポンサーの依頼を受けると共に「広告費」を得ます。広告依頼を受けた広告代理店はテレビ局や映画会社に「広告収入費」を払います。その後、テレビ局や映画会社は得た収入を元に制作会社にアニメ制作を依頼し、「制作費」「放映権料」を払います。さらに制作会社は制作の全てを担当するのではなく、一部を下請けの制作会社に依頼し作品を完成させていきます。本記事下部で解説するアニメ業界の大手企業一覧では、主に上記の図の「制作会社(元請け企業)」に当てはまる企業を紹介します。アニメ業界の仕事内容とはここまででアニメ業界の市場規模や仕組み、ビジネスモデルが理解できたのではないでしょうか。ここではアニメ業界の具体的な仕事内容について解説していきたいと思います。まずアニメ業界の仕事内容として、アニメ制作の流れを解説します。アニメが完成するまでの流れは上記の図のようになっています。アニメ制作はまず企画から始まります。テレビ局や映画会社から依頼を受けた制作会社のプロデューサーや監督が企画、提案を行います。企画が通るとより詳細な脚本を考えます。脚本が完成するとアニメに登場するキャラクターの設定を固め、制作メンバーの認識を合わせる役割を果たす「絵コンテ」に落とし込んでいきます。その後、キャラクターの色や背景を決定し、原画を制作したりデジタルペイントを施すなどの工程を行います。ここで3DCGなどよりアニメの映像リアリティーを増すための技術を用いることもあります。最後に出来上がった画像を落とし込んで動画化し、編集を行うことでアニメが完成します。アニメ業界の職種上記の解説でアニメ業界の仕事内容、アニメ制作の流れが理解できたのではないでしょうか。ここではアニメ業界の職種について解説します。各職種が何を行っているのかを整理し、自分がどの立場でアニメ制作に関わりたいかを明確にしましょう。本記事では以下の5つの職種を解説します。アニメ業界の職種(1)アニメーターアニメ業界の職種(2)演出アニメ業界の職種(3)制作進行アニメ業界の職種(4)シリーズ構成アニメ業界の職種(5)3DCGクリエイターアニメーターアニメーターはアニメの元となる絵を描く職種で「作画」と言われることもあります。アニメーターの仕事内容は「原画」と「動画」に分けることができます。「原画」はアニメの重要ポイントを描いた、動画の元となる絵のことを指します。「動画」は原画と原画の間、動きをつなぐ絵をかきます。動画は原画をもとに複数の絵を描くため、入社後はアニメーターの中でも「動画」として経験を積むことが多いと言われています。演出演出はアニメ制作におけるほぼすべての工程に関わる重要な役割を担います。演出はアニメ制作をするにあたってまずアニメ制作の設計図にあたる「絵コンテ」を作成します。絵コンテを作成することでカメラのアングルやキャラクターの動きを共有することができます。絵コンテが完成したらアニメーター(原画)に共有しキャラクターの感情や行動の意図などを伝え、絵に具体的なイメージを反映させます。作画だけでなく美術や音響とも打ち合わせを行い、アニメ全体の構成を固めていきます。さらに声優のアフレコにも立ち会い演技指導を行ったり、編集に立ち会い時間配分の調整、予告編に使うカットの決定まで、アニメ制作の全てに関わる重要な仕事といえます。制作進行アニメ業界の職種3つ目は制作進行です。制作進行は実際に絵を描くわけではなく、アニメ制作のスケジュール作成、アニメーターなどの人員管理が主な役割になります。クライアントから依頼された内容と納品日を確認し、納品に遅れないよう段取りを決めます。アニメ制作の流れを決定したら依頼の規模に応じてアニメーターなどの人員やスケジュールの管理を行います。打ち合わせの準備や日程調整など、制作会社とアニメーターの都合に合わせて調整を行います。更に原画の回収なども制作進行の仕事内容になります。納期に遅れないよう原画のノルマ管理、質のチェックを行うことも多いです。納期に間に合うようにアニメ制作のスケジュール管理を行うだけでなく、人員の管理、実際に出来上がった原画のチェックなどアニメ制作の円滑な進行に欠かせない職種でしょう。シリーズ構成(脚本家)アニメ業界の職種3つ目は「シリーズ構成」です。シリーズ構成は主に脚本家が担います。テレビアニメの場合シリーズを通じて一人の脚本家が話の脚本を担当するのではなく、各話ごとに異なる脚本家が担当します。異なる脚本家が書いた話がずれないよう、シリーズ全体の話の流れを設計するのが「シリーズ構成」です。場合によっては「構成」と呼ばれることもあります。シリーズ構成を担当する脚本家も脚本を書きますが、他の脚本家の内容も確認しながらずれが生じないように統括するため重要な職種と言えるでしょう。3DCGクリエイター近年のアニメ業界では手書きに代わりCGによるアニメ制作が増えてきています。実際にCGで制作されたアニメを見たことがある就活生もいるのではないでしょうか。3DCGクリエイターはCGの中でも3Dに特化しアニメーションを作る職種です。3DCGを扱うツールを用い、CGのキャラクターやモノに動きを付け、それを動画として撮影することで3DCGアニメを制作しています。以前までの手書きアニメと替わるアニメ制作方法として今後注目されていく職種でしょう。アニメ業界は未経験や専門スキルのない就活生でも就職できる?ここまでアニメ業界の職種を5つ紹介しましたが、「専門的なスキルや知識がないと採用されないのでは」と不安に思う就活生もいるのではないでしょうか。結論からお伝えすると「未経験、専門スキルがない就活生もアニメ業界に就職できる」といえます。確かに上記で紹介した職種のうちアニメーターなど、絵に関する知識や技術がないと就職は難しいと考えられる職種があるのは事実だと思います。しかし「制作進行」や企業によっては「営業職」など、入社時には専門スキルが求められない職種もあります。実際に東映アニメーションでは総合職採用を行っており、バンダイナムコフィルムワークスでは商品化企画や番組販売を行うグローバル職を募集するなど未経験、専門スキルがない就活生もエントリー可能になっています。そのため選考時に経験やスキルのない就活生は、制作進行やその他エントリー可能な職種を志望するとアニメ業界に就職できると考えられます。【参照】東映アニメーション『採用ページ』バンダイナムコフィルムワークス『採用情報』アニメ業界の大手企業一覧ここまででアニメ業界の市場規模や仕事内容、職種など理解が深まってのではないでしょうか。ここからは実際にアニメ業界にはどのような企業があるのか、大手企業一覧を紹介します。本記事では以下の5社を紹介します。アニメ業界の大手企業一覧(1)東映アニメーションアニメ業界の大手企業一覧(2)トムス・エンタテインメントアニメ業界の大手企業一覧(3)バンダイナムコフィルムワークスアニメ業界の大手企業一覧(4)創通アニメ業界の大手企業一覧(5)ぴえろ東映アニメーションの特徴や強みアニメ業界の大手企業1社目は東映アニメーションです。東映アニメーションは1948年に日本動画株式会社として設立、その後1956年に東映に買収され1988年の商号変更で東映アニメーションとなりました。東映アニメーションは「想像力と工夫をもって、新たな作品やビジネスを創造・発信していく創発企業」を目指しアニメ制作やキャラクターグッズ制作などの事業を行っています。「ドラゴンボール」や「ワンピース」など人気作品のテレビアニメ、劇場アニメの制作を行っており、これまでに制作した作品数は劇場作品258本、テレビ作品231本、総話数にして約13,300話と日本最大のコンテンツ数を誇っています。(※2022年3月末時点)今後はIP(知的財産)の創出を成長に向けた取り組みとして掲げており、既存作品の育成や新規作品の創出、ハリウッドビジネスへの参入などに注力するとしています。【参照】東映アニメーション『メッセージ』東映アニメーション『IR情報』トムス・エンタテインメントの特徴や強みアニメ業界の大手企業一覧2社目は「トムス・エンタテインメント」です。トムスエンタテインメントは1946年に設立され2000年の商号変更でトムス・エンタテインメントとなりました。現在は遊技機やリゾートなども手掛ける総合エンタテインメント会社「セガサミーホールディングス」の完全子会社となっています。トムス・エンタテインメントは「世界を夢中にさせるアニメーション創造企業」を目指し、「ルパン三世」「それいけ!アンパンマン」「名探偵コナン」などの人気作品を手掛けています。「作り方改革」「産業構造改革」「人づくり改革」の3つを改革の柱として掲げ、最新技術の導入を行ったり作品がヒットしても制作会社に利益が分配されない構造の改革、社員が働く環境の改革などに注力しています。【参照】トムス・エンタテインメント『社長挨拶』トムス・エンタテインメント『企業概要』バンダイナムコフィルムワークスの特徴や強みバンダイナムコフィルムワークスは2022年の4月に「サンライズ」、「バンダイナムコアーツ」「バンダイナムコライツマーケティング」の3社が統合し設立されました。オリジナル作品を含め映像制作に強みを持っていた「サンライズ」、様々なパートナー企業との連携が強みだった「バンダイナムコアーツ」配信プラットフォームを運営していた「バンダイナムコライツマーケティング」それぞれの強みを引き継ぎ総合映像エンタテインメント企業を目指しています。代表作品としては「ガンダムシリーズ」が挙げられ、心を震わせる作品、人生を変える作品、ちょっとした隙間を埋める作品など、「いいもの」を世界中に届けることを目標としています。【参照】バンダイナムコフィルムワークス『私たちについて』バンダイナムコフィルムワークス『サービス』創通の特徴や強み創通は1965年に設立され、2020年の3月に上述した「バンダイナムコフィルムワークス」と同じくバンダイナムコホールディングスの完全子会社となりました。バンダイナムコフィルムワークスと同様にアニメの企画や制作も行っていますが、主に「版権ビジネス」を担っている点が違いとして挙げられるでしょう。版権ビジネスとは玩具・ゲーム・食品・雑貨・衣料メーカーなどのパートナー企業にアニメーションキャラクターの商品化を提案することです。アニメ制作とは異なる方面から収益を上げるだけでなくアニメのブランド力強化も期待できます。さらに創通はプロ野球球団にグッズ制作の提案をし球場内外のショップで商品を売り出すなどスポーツ事業も行っている点が特徴的と言えるでしょう。【参照】創通『社長挨拶』創通『事業内容』ぴえろの特徴や強みアニメ業界大手企業一覧の最後は「ぴえろ」です。ぴえろは1975年に設立されテレビアニメや劇場版アニメ、OVA(オリジナルビデオアニメーション)などを制作しています。代表作品は「BLEACH」「NARUTO-ナルト-」などが挙げられ、人気コミックや小説から積極的にアニメ化の企画を提唱しています。また「おそ松さん」や「魔法少女シリーズ」などオリジナル作品も手掛けており時代に適応した作品制作を目指しています。更に、ぴえろが管理するアニメ作品やキャラクターのプロモーションをするために全国でファン向けのイベント開催も積極的に行っています。【参照】ぴえろ『公式サイト』アニメ業界含めた各業界トップ企業の企業研究ページ(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちらからご覧になれます。企業間で差が生まれる!?アニメ業界の今後の動向を解説ここまででアニメ業界の市場規模や仕事内容、職種、大手企業一覧などを紹介しました。アニメ業界について理解が深まったのではないでしょうか。しかしアニメ業界を志望する就活生にとって「アニメ業界の今後」も押さえておきたいポイントの一つなのではないでしょうか。そこでここではアニメ業界の今後の動向について2つの観点から解説します。海外市場の拡大が進行?アニメ業界は今後「海外市場の拡大に伴い業界全体の規模が成長する」と考えられるのではないでしょうか。日本動画協会によるとアニメ産業における海外市場の売上推移は以下のようになっています。【参照】日本動画協会『産業統計の調査・発表』上記からわかる通りアニメ業界における海外市場は2017年ごろから着実に成長しており、コロナウイルスの影響を受けた2020年も下落することなく成長しています。さらに2020年の国内市場と比較すると、国内市場が1兆1867億円であったのに対し海外市場は1兆2394億円と僅かながら国内市場を上回っていることが分かります。海外市場が成長した要因はいくつかあるとは思いますが、その中の1つとしてsVODサービスの普及により新旧問わず日本のアニメが発見されやすくなったことが挙げられるでしょう。コロナウイルスが流行し在宅時間が増えたことで、月額や年額制で好きな動画を視聴できるsVODサービスが普及しました。その結果、何年も前に制作されたアニメや現在進行形で制作中のアニメの双方が海外市場でも配信、発見されたと考えられます。加えてアニメの視聴者がアニメに関するグッズやゲームを購入することで売り上げは更に増加し、アニメ業界における海外市場は成長したのではないでしょうか。実際に東映アニメーションの2021年決算資料では、『「ドラゴンボール」や「スラムダンク」など人気アニメのゲームやアプリが好調に稼働したことによる増収』との旨の記載があり、今後も海外市場は成長していくと考えられるのではないでしょうか。【参照】東映アニメーション『IR情報』自社IPの創出が今後の鍵?上記の「海外市場の拡大」と通ずる点はありますが、アニメ業界の今後の動向2つ目は「IPの創出に注力する企業が増加する」ことと考えらえます。本記事上部でも述べた通り、アニメ業界の売上は順調に成長していましたがコロナウイルスの影響を受け2020年は減少しました。しかし詳細に売上の増減を見てみると企業ごとに差が表れていることが分かります。帝国データバンクによると直接制作を受託・完成させられる「元請・グロス請」企業の2021年の平均売上高は16億4700万円で、2020年の16億6600万円を約1900万円下回りました。一方で下請けに当たる「専門スタジオ」では2020年が3億5600万円なのに対し2021年は2億8700万円であり、減少額は6900万円と大きくなっています。元請けと専門スタジオで売り上げの減少幅に差が生まれた原因としては「自社IPを有するかどうか」が挙げらえると考えられます。そもそもIPとは知的財産とも呼ばれ、人間の知的活動によって生み出されたアイディアや創作物で、財産的な価値を持つものを指します。アニメ業界においては人気アニメ自体やその中のキャラクターがIPに当たります。「自社IP」をもっていることで制作したアニメの利益をすべて自社で回収でき、ゲームやアプリなどでの二次利用や次回作の制作、他社への売却など継続して利益を得ることができます。そのため人気作品など自社IPを持っている企業は、アニメ制作以外でも利益を得られたため売り上げの減少を最小限に抑えることができ、反対に自社IPを持たない企業は大きく売り上げを落としてしまったと考えられるのではないでしょうか。さらに今後はアニメ制作以外でも利益を生み出すために各社が自社IPを創出しようとすると考えられます。実際にバンダイナムコフィルムワークスを子会社に持つバンダイナムコホールディングスの経営計画では、「IPプロデュースユニットの再編」や「IP創出のための戦略投資」を掲げるなど自社IPの創出に注力する姿勢が見られます。【参照】帝国データバンク『アニメ制作業界動向調査』バンダイナムコホールディングス『中期経営計画』最後に本記事ではアニメ業界について市場規模や仕事内容、職種、今後の動向などを解説しました。アニメ業界と聞くと専門的な職種が多く就職が難しいと思われるかもしれませんが、経験やスキルがない、または文系の就活生も職種によっては就職することができます。本記事を参考にアニメ業界への理解を深め選考突破を目指しましょう。unistyleでは以下にも選考通過に役立つ記事を掲載しています。こちらも参考に今後の就職活動にお役立てください。アニメ業界含めた各業界トップ企業の企業研究ページ(内定者ES・選考レポート・選考対策記事)はこちらからご覧になれます。志望動機完全攻略記事一覧企業が志望動機を聞く意図・就活生がアピールすべきポイントESにおける志望動機の書き方面接で志望動機を適切に伝える方法インターンでの志望動機の伝え方業界別の志望動機の書き方職種別の志望動機の書き方志望動機の例文一覧(インターン)志望動機の例文一覧(本選考)ガクチカ完全攻略記事一覧1.そもそもガクチカって何?2.ガクチカがない人の対処法3.ガクチカの書き方を徹底解説4.ガクチカの例文を紹介(1)ガクチカでゼミ活動をアピールするには(2)ガクチカでサークル活動をアピールするには(3)ガクチカで留学経験をアピールするには(4)ガクチカで長期インターンシップをアピールするには(5)ガクチカでボランティアをアピールするには(6)ガクチカで研究(研究室)をアピールするには【理系学生向け】(7)ガクチカで体育会系部活動をアピールするには(8)ガクチカで資格・TOEICをアピールするには(9)ガクチカで趣味をアピールするには(10)ガクチカでアルバイトをアピールするには→ガクチカでカフェアルバイトをアピールするには→ガクチカで塾講師アルバイトをアピールするには→ガクチカで飲食店アルバイト(居酒屋・焼き肉・レストラン)をアピールするには→ガクチカでカラオケアルバイトをアピールするには5.面接でのガクチカ対策と頻出質問10選 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