半沢直樹で誤解して欲しくない! 「出向」の現実と総合商社における 出向の具体例

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記事公開日:2014年6月13日

半沢直樹で誤解して欲しくない! 「出向」の現実と総合商社における 出向の具体例

今回は、少し志向を変えて、大人気ドラマ「半沢直樹」より、「出向」というものについて考えてみたいと思います。
銀行を描いたドラマである「半沢直樹」では出向がかなりネガティブなものとして描かれており、出向する人=できない人という誤ったイメージが定着しかねないと危惧しています。
私自身も、総合商社に勤務していた際に出向していたこともあり、今回は半沢直樹のせいで、ネガティブなイメージが定着してしまいそうな、出向の実態についてしっかりと説明したいと思います。

 

1.出向の種類

ドラマ半沢直樹で話されているのは「片道出向」と言われるもので、出向の一つの形態に過ぎません。
そもそも出向とはどのような目的で行われ、どのような種類があるのでしょうか。出向はその目的別に、下記の通り5タイプに分けられます。
 
①自社が加入している業界団体や研究機関への出向
自社が所属する業界団体の動向を理解するためや業界団体内における地位向上を目的とした出向です。当然このタイプの出向は片道出向ではなく、所属業界団体で得た知識や情報をもとに戻ってからの活躍が期待されているものと考えらます。
ちなみに私の商社時代の先輩は経団連に出向しており、経団連にて、政府に対してのプレゼン資料やデータ分析を行うといったことをしていました。言うまでもなく、資源案件や政府が関わる案件の多い商社におってはメリットが見込める出向と言えます。
 
②自社にない技術の習得のため他社や親会社に出向するケース
その会社のエース格の人材が他社の技術習得のために出向するものです。出向ではありませんが、映画「風たちぬ」で主人公がドイツへ航空技術習得のために行っていましたが、あのように他社に情報交換だけでなく、実際にその会社で働くことで、技術の習得を目指すタイプの出向です。
総合商社においては、新しく事業を拡大する際に、買収した企業に人材を送り、その分野のノウハウを習得するということを実施します。
私自身もカード会社に出向した際のミッションにも、その企業で仕事をする中で、海外や別会社において、横展開が可能なビジネスがないか、習得するというものが含まれていました。
 
③自社が持っている技術を伝えるために子会社等に出向するケース
経営がたちゆかなくなった企業を買収し新たに経営陣を送り込む、メーカーとして子会社に親会社の技術を伝えるための出向になります。
総合商社においては、買収した企業に対して、親会社から経営人材を送り込むというケースが当てはまります。
完全に転籍してしまっていますが、三菱商事⇒ハーバードMBA⇒ローソン社長という経歴の新浪社長などは転籍してしまっていますがこのタイプの出向例と言えます。
※ローソンは三菱商事グループの会社です。
 
④人材交流を目的とした出向
グループ内外問わず、取引の深い企業同士が人材交流のために実施する出向です。
総合商社においては、貿易の部署において、倉庫会社や船会社の社員を受け入れるということがあります。
倉庫会社や船会社にとって総合商社との取引は非常に大きな金額に及ぶため、社員を送ることで取引を円滑にしたいと考えて実施しているものと考えられます。
会社の売上を左右する可能性もあるため、総合商社に出向している倉庫会社や船会社の社員の方は優秀な方が多いです。
 
⑤余剰人員削減及び不祥事の責任を取る形での出向
これが半沢直樹で語られている出向でしょう。世間の多くの人が出向をこのような形で理解していると思われます。
ちなみに総合商社においても、この形で出向することは多く、例えば出世競争に敗れた40代後半の人の多くが、子会社の役員として出向するケースが多いです。
ちなみに下記は三菱商事の人事部長によるインタビューで、40代後半で出世に敗れた人が出向するということについて明確に語っています。銀行における片道出向も総合商社における下記のような出向と同じで、出世競争に敗れた人のためにあるものと理解してください。
 
 
ただそもそもとして、大企業でも出世競争に勝ち残ることのできる人は役員になることのできる30人程度で、同期入社で数えれば一人や二人のレベルです。具体的な数字も加味した上で、出向とはどういうものかもう一度考えて欲しいと思います。
 

2.出向は会社にとってお得?

さて私が商社に在籍した際は、企業の経営として、出向者を増やす戦略を社長が取っているという話を聞いておりました。
総合商社の経営戦略として出向を重視する理由は下記二つが考えらます。
 
①生の現場を知り、仕事をする
現在の総合商社の大きな収益源は投資先の企業から得られる配当及び、持分法投資損益です。
つまり投資した先の企業の経営がよくならなければ、総合商社としての収益が上がらないということを意味します。
そのため、投資した企業の現場に赴き、その企業の実態を知った上で、収益をあげる施策を行う必要があります。
総合商社の本社には正直なところあまり仕事はありません。投資先を探すのも、年中血眼になってしているわけではなく、トレードの取引先やその他情報から慎重に検討してから投資することが多いです。そのため、商社の若手には早く本社を離れて、出向したいという意向を持っている人が多いです。
 
②人件費的にお得
出向するとなると、給与の一部を出向先の企業が負担します。そのため出向している人員が多いほど、総合商社本社として負担する人件費が減ります。100%子会社でない限りは、人件費的に出向はお得です。
出向先との人件費の取り決めにもよりますが、基本的には社員をたくさん出向させればさせるほど総合商社としては、経費が削減でき、その分、利益を生み出すことができます。
 
もちろん②の理由だけでなく、①の理由もあるため、出向させた人材がノウハウを持ち帰ったり、出向先の企業の収益アップに貢献することできれば二重の意味で出向はおいしいと言えます。
 

3.イメージ判断を辞める

このように出向というものも様々な目的で行われており、メリットも数多くあります。
半沢直樹のおかげで、よくも悪くも銀行及び、出向にフォーカスが当たっていますがイメージだけで、出向がよくない、銀行はよくないと判断するのではなく、半沢直樹などをきっかけに色々な情報に触れて判断するという癖をつけることが、就活だけでなく、今後の仕事においても成果を出すために重要な姿勢になると思ってます。
 

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る●開催地:株式会社ディー・エヌ・エー渋谷オフィス(本社)●日程:8月上旬~9月上旬の1ヶ月間●定員:10名程度●応募締め切り:~7月上旬●給与:時給2,500円●選考フロー:書類選考→面接(複数回)※技術レベルの確認有り●応募条件:機械学習の理論に対する理解と実装経験のある方●その他待遇:①遠方からの参加者には、交通費・宿泊費を支給②他コースとの併願も可能●インターンの詳細・申込みはこちらリクルート:時給2,000円(1ヶ月間)【RecruitInternshipforSpecialist2019】●募集職種:データサイエンティスト●開催地:株式会社リクルート本社、および近隣オフィス●日程:第1ターム→9月2日(月)〜9月27日(金)第2ターム→10月15日(火)〜11月20日(水)●定員:不明●応募締め切り:6月11日(火)13:00まで●給与:時給2,000円●選考フロー:ES→webテスト→面接●応募条件:①統計学や機械学習を用いたデータ解析経験のある方②自然言語処理の知識がある方●その他待遇:①交通費支給②遠方者には個室の宿泊施設を提供③データサイエンティストとの日々のランチ④技術書購入費支援(上限あり)●インターンの詳細・申込みはこちら【RecruitInternshipforSpecialist2019】●募集職種:エンジニア職●開催地:株式会社リクルート本社、および近隣オフィス●日程:第1ターム→9月2日(月)〜9月27日(金)第2ターム→10月15日(火)〜11月20日(水)●定員:不明●応募締め切り:6月11日(火)13:00まで●給与:時給2,000円●選考フロー:ES→webテスト→面接(回数は未定)●応募条件:①基本的な開発/プログラミング経験がある方②計算機科学~アルゴリズムに関して、技術的な基礎知識と経験がある方●その他待遇:①交通費支給②遠方者には個室の宿泊施設を提供③データサイエンティストとの日々のランチ④技術書購入費支援(上限あり)●インターンの詳細・申込みはこちら野村総合研究所(NRI):日当8,000円(5日間)【夏季5DAYSINTERNSHIP】●募集職種:経営コンサルティングコース●開催地:東京オフィス●日程:第1クール→8月1日(木)~8月7日(水)第2クール→8月14日(水)~8月20日(火)第3クール→8月22日(木)~8月28日(水)第4クール→9月2日(月)~9月6日(金)第5クール→9月9日(月)~9月13日(金)の中から一つを選択●定員:不明●応募締め切り:~6月19日(水)●給与:日当→8,000円●選考フロー:書類選考→面接/適性検査●応募条件:特になし●その他待遇:自宅・実家からの通勤が不可能な方には、旅費・宿泊施設(社員寮)を用意●インターンの詳細・申込みはこちら【夏季5DAYSINTERNSHIP】●募集職種:ITソリューションコース●開催地:首都圏配属クール→東京オフィス(大手町、木場など)、横浜オフィス(みなとみらい)のいずれか札幌配属クール→札幌開発センター●日程:「首都圏配属クール」第1クール→8月5日(月)~8月9日(金)第2クール→8月21日(水)~8月27日(火)第3クール→9月9日(月)~9月13日(金)「札幌配属クール」第4クール→8月19日(月)~8月23日(金)第5クール→9月9日(月)~9月13日(金)の中から一つを選択●定員:不明●応募締め切り:~6月19日(水)●給与:日当→8,000円●選考フロー:書類選考→面接/適性検査●応募条件:特になし●その他待遇:①自宅・実家からの通勤が不可能な方には、旅費・宿泊施設(社員寮)を用意②札幌クールの旅費・宿泊施設(社員寮)の提供はなし③日当に関して首都圏配属クールは研修日(1日間)を除く●インターンの詳細・申込みはこちらNTT研究所:日当2,000円(1ヶ月間)【NTT夏期インターンシップ】●募集職種:①基礎研究→アプリケーション/アプライアンス②実用研究→ネットワーク/通信③実用開発→デバイス/物性物理/環境●開催地:①武蔵野研究開発センター(東京都武蔵野市)②グランパークタワー(東京都港区)③横須賀研究開発センター(神奈川県横須賀市)④厚木研究開発センター(神奈川県厚木市)⑤筑波研究開発センター(茨城県つくば市)⑥NTT京阪奈ビル(京都府相楽郡)●日程:8月上旬から9月中旬の4週間程度●定員:テーマごとに数名●応募締め切り:~6月10日(月)●給与:日当(生活補助費等)2000円※食費その他雑費は自己負担●選考フロー:ESのみ●応募条件:不明●その他待遇:①遠方の方は宿泊施設を用意し、宿泊費用を支給する②現住所から実習場所へ通勤可能な場合には必要な交通費のみ支給●インターンの詳細・申込みはこちら有給サマーインターンのメリット・デメリットこれまで「企業ごとのインターン内容」を紹介しましたが、そもそも各企業はなぜ「有給インターン」を行うのでしょうか。それにはしっかりとした理由があります。企業側のメリット①本選考前に優秀な学生と接触することができる本選考と比べ、サマーインターンに参加する学生には「優秀な学生」が多い傾向があります。これは「周りも就活を始めたから自分も始めよう」といった学生がおらず、"就活への意識が高く、インターンに参加したいと本気で思っている"学生が多いためです。また、有給インターンは特に倍率が高く、いわゆる"優秀層の中でもとりわけ優秀な精鋭"が参加します。そのため、企業側は本選考前に優秀な学生と接触することができ、そのまま「その学生を採用する」可能性が高まるというわけです。②学生とのミスマッチを防ぐことができる有給インターンは"中長期・実務型"のものが多く、一般的なインターンに比べて「学生とより近い距離で、長い期間接する」ことができるのが特徴です。つまり企業側としても「その学生が自社とマッチしている人物なのか」を時間を掛けて判断することができます。そのため、企業と学生相互の理解を深めることができ、「ミスマッチ」を防げる可能性は高まるでしょう。しかし、一方でデメリットもあります。企業側のデメリット①採用に繋がらなかった場合の金銭的・時間的負担が大きい企業がわざわざお金も時間も掛けて「有給インターン」を開催する目的としては、ほぼ一つしかありません。それが"優秀な学生を採用する"ことです。そのために多くのお金と時間を掛け、インターン内でより優秀な学生と接触しようとしています。つまり、それだけ多くのお金と時間を掛けたのにも関わらず、優秀な学生を他企業に奪われてしまえば、「今までの労力が水の泡」になってしまうといっても過言ではありません。言うなれば、企業側にとっての「有給インターン」は、"ハイリスク・ハイリターン"と言えます。つまり、企業が「有給インターン」を開催するのには、"リスクを負ってでも優秀な学生を採用したい"といった背景があると言えます。しかし、メリット・デメリットがあるのは企業だけではありません。学生も同様です。学生側の主なメリット・デメリットは以下の通りになっています。学生側のメリット①お金を稼ぎながらビジネス経験を積むことができる有給インターンは言わば"長期インターンとアルバイトのハイブリッド"と言えます。給料に関しても一般的なアルバイトと同等、もしくはそれ以上の額をもらうことができます。その一方で、長期インターンのように実際の「実務経験」を多く積むことができます。『お金も稼ぎたいけどインターンにも参加したい』といった就活生のニーズを一度に解決することができるインターンと言えるでしょう。②業界・企業理解を深めることができる有給インターンで用いられることの多い"中長期・実務型"の内容においては、圧倒的に「業界・企業理解」を深めることができます。それは単純に「業務に掛けた時間の差」だけでなく、実際の社員と同じ、もしくは同様の実務経験を積むことができることにも起因するためです。学生側のデメリット①時間的拘束が厳しい有給インターンでは基本的に「一般社員と同様の就業時間」で活動することが求められます。そのため、自身の予定を考慮した上で業務に取り組むということは中々難しいと言えるでしょう。また、あらかじめ「日程と就業時間」を明記した上で募集している場合も多いため、元々あった予定との折り合いがつかずに断念するといったケースも珍しくはありません。貴重な経験を積むことができる反面、しっかりと「目的意識・目標」を持って取り組まなければ"無駄な時間"を過ごしてしまう可能性もあるため、よく考えてから応募するようにしましょう。これまでの内容をまとめると、有給インターンは"長期インターンとアルバイト双方の利点を兼ね備えて"おり、学生にとって大きなメリットがあると言えます。しかし時間的拘束があったり、参加するまでには優秀な学生との熾烈な選考を勝ち抜かなければならないなど、良い面ばかりではありません。「有給インターン」への参加を希望している方は、『それだけの時間を掛ける価値があるかどうか』ということをしっかりと考えた上で、選考に臨んでいただければと思います。最後にここまで、"21卒向けの有給サマーインターン"を開催している企業を紹介してきました。有給インターンは、一般的なサマーインターンと異なり、"お金を稼ぎながら貴重な実務経験ができる"ことが特徴となります。しかし、unistyleが就活生の皆さんに最後に伝えたいことは、"どのようなインターンにしろ、しっかりと参加する目的を考えた上で取り組んでいただきたい"ということです。今回は「給与」という面だけを切り取って紹介しましたが、インターンに参加する目的は人それぞれです。とにかく現場社員と話したい人、多くの学生と交流したい人、知らない業界の業界研究に役立てたい人など、人それぞれ参加への理由は異なります。インターンに参加する意味を自分自身で考え、その上で選考突破するための対策を入念に行い、"自分にとっての有意義な経験"にしていただければと思います。最後にインターン対策に役立つunistyleの記事を載せておきますので、こちらも併せてご覧ください。【参考記事】 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P&Gはやはりマーケティングの会社?内定者が語るP&Gの職種間格差 P&Gはやはりマーケティングの会社?内定者が語るP&Gの職種間格差 P&GCBD(営業)の内定者です。P&Gといえば多くの高学歴学生が受ける企業として有名かと思いますが、就活生の中で職種間の格差が存在することを理解している人はどれだけいるでしょうか。今回は内定者研修などを通して感じたP&G内部の職種間格差について書きたいと思っています。P&G関連のエントリーシート・インターン情報公式HPでも大々的にP&Gは「ブランドの会社」と言い切る職種間で差があることを採用HPでも特に隠しているわけではありません。採用HPでも下記のようにP&Gはブランドの会社であると言い切っており、更には出世する人の多くがマーケティング出身であることを伝えています。皆さんが、P&Gのマーケティングに入社する選択をされることは、すばらしいグローバルリーダーになるための第一歩を歩まれることとなります。P&Gのジェネラルマネージャーの多くは、マーケティング部門の出身です。世界中で、ジェネラルマネージャー10人に対し7人から8人がマーケティングの出身です。このことは、道理にかなっていることだと思います。なぜなら、P&Gは、ブランドをまず第一に考える企業だからです。(P&G採用HPより)ジェネラルマネージャー10人のうち7~8人がマーケティング出身でありそれは道理にかなっていることだと採用HPでうたっています。確かにBtoCの消費財メーカーにとっては消費者の持つイメージ、つまりブランドが大きな力になります。テレビCMなどで話題になるものを買う人もまだまだ多く、いくら優秀な営業マンでも、売れる可能性の低い商品を店舗で扱ってもらうのは難しいことです。優秀なマーケティングチームにより、商品の強固なブランドを築くことで販売しやすい体制を築くことが企業にとって重要であるといえるでしょう。企業がこのようにマーケティングの会社であることを大々的にうたっているため、内定者研修からその差を実感することになります。ここからは自身が内定者として感じたP&G内部の職種間の差について書いていきたいと思います。マーケティング内定者は内定者の時のフォローが手厚い?P&Gでは内定者にはメンターがつくことになりますが、メンターと会って話をする頻度はマーケティング内定者の方が営業の内定者に比べると多い傾向にあると感じました。もちろん、メンター社員のスケジュールなど個々人の事情があるとも思っており、営業の中にも手厚いフォローを受けていたり、逆にマーケティングでもあまりフォローされずにいる人もいるかもしれません。また内定者時代に会社からいわれる身につけてほしいスキルにも差があり、マーケティング内定者は英語でプレゼンが出来るようになることが必須として求められているのに対して、営業部門の内定者はエクセルと商品知識に関するもののみであるといったように、入社前からスキル・方向性に大きく差が出るように感じています。内定者研修は、前半2日間と後半3日間開催されます。後半3日間では全て英語による質疑応答、座学などが行われるのですが、入社前からの研修や英語力の差からか、マーケティングやファイナンスの内定者が場を主導し、営業の内定者はあたふたするといったような感じで進みます。部長クラスの人も「社長はマーケティング出身者が多い」と発言上記のような状況であるため、内定者研修にて、営業、マーケティング、ファイナンス、HR、R&Dなど内定者が一同に介した場でも部長クラスの人が「社長はマーケティング出身者が多い」といったことを公言しています。個人的にはここまでP&Gにおいて職種間の差が激しいとは思わなかったので結構ショックを受けました。営業の同期がどのように思っているのかわかりませんが、あまりいい気持ちがしないのではないでしょうか。営業・生産管理よりもマーケティングなど本社機能を担う部署の方が出世しやすい?P&GはBAND制というものを採用しており、BAND1、BAND2、BAND3、BAND4といった感じで昇進していき、給与もそれに応じて上がるそうです。先輩から聞いた話だと、08年前後のP&Gではマーケティングと営業では給与に差がついており、大きな年収差があったようです。しかし現在では営業もマーケティングも新卒時では差がないような体系に変更されているようです。出世についてはマーケティング、ファイナンスやHRなど本社機能に近いほどしやすく、営業や生産管理など本社機能から遠い部署ほど不利になると話を聞きました。もちろんこちらも当然職種云々だけでなく、個々人の能力によって変わってくるものだとは思っています。P&G営業のいいところ社内的には営業の立場が弱いことを伝えましたが、キャリアを進むにあたってP&Gの営業のよいところもあると考えています。一つ目は研修内容については、マーケティングやファイナンスなど他部門と同じP&G方式の非常に体系だった高いレベルの研修を受けることができることです。P&Gは英語や書類の作成方法についてもP&G方式のような感じで細かく決まっています。そうした高いレベルの研修・教育を受けることができるのは今後のキャリアに大きく役立つと考えられます。二つ目は営業の働き方としてかなり自由に裁量が認められているということです。基本的に営業は直行直帰で現場にいきそのまま帰ることが許されており、成績さえあげることができるのであればまったく出社しないことも許されます。先輩社員の中には子育て中のため、子供の送り迎えをしながら働いている人もいるようで、自由な働き方を目指す人にとっては非常によい環境であるといえます。伝説的な社長は営業部門出身P&Gジャパンの伝説的な社長で、日本人初のP&G本社のアジア統括責任者に就任した桐山氏は営業部門の出身です。ここまで見てきた通り、マーケティングが優遇される組織において営業畑出身でここまでの地位にのぼりつめたのは異例のことだといえます。先ほど部署間の出世格差について触れましたが、きちんと結果を残し周囲に認められることが出来れば、営業部門といえどもしっかりと出世できることを示してくれています。営業部門の内定者としては希望の星と感じています。最後にP&Gという名前に惹かれているだけで営業職を受けてしまうと、内定してから社内における職種間格差に驚いてしまう可能性があると感じています。このような事実を知った上で、営業としての働き方や営業という仕事自体の魅力を感じて、それを発揮する場としてP&Gを選ぶのであれば上記の通り、よい環境だと思えます。就職活動というと名前や企業のブランド、周囲の評判などに目がくらんでしまいがちですが、自分自身がどんなキャリアを歩みたいのか、決断する上で何が大事なのか考えた上で働く場所を選んでほしいと思います。P&G関連のエントリーシート・インターン情報(※2015年9月4日に一部追記・修正しました) 87,907 views
【業務時間の15%はイノベーションの創出に充てる】丸紅の新人事制度「15%ルール」から考察するこれからの副業のあり方 【業務時間の15%はイノベーションの創出に充てる】丸紅の新人事制度「15%ルール」から考察するこれからの副業のあり方 安倍晋三首相が提言した働き方改革の取り組みに伴い、大手企業が副業を解禁し始めたことが話題になっています。その中でも総合商社の一つである丸紅が「15%ルール」という新たな取り組みを始めたのは、総合商社に興味がある人のみならず、様々な人の興味を引いたことでしょう。今回は、一部報道で「社内副業」と呼ばれている丸紅が取り組んでいる「15%ルール」という新しい形の働き方について、副業についての考察を深めながら記事にしました。最近よく聞く”副業”とはそもそも「副業」とは、最も広い定義で考えると、本業とは別に収入を得ることです。そのため、自宅での内職や株式・FX投資、ネットオークションでの販売、クラウドソーシングでの記事やイラストの作成、アルバイト、別の会社で社員として働くダブルワーク、起業など色々な副業の形があります。狭義の意味だと、本業に支障が生じたり、会社に侵害を与えるものが副業となります。一昔前までは副業は本業に支障をきたす可能性があると考えられ、本業に集中することが主流でした。そのため、副業を禁ずる企業は珍しくありませんでした。しかし、昨今企業によっては副業を解禁し始めました。なぜなのでしょうか。企業が副業を解禁し始めた大きな理由として、政府が主導している「働き方改革」による影響が大きいです。「働き方改革」とは、人口減少、少子高齢化に伴い衰退している日本経済を立て直すべく、日本の企業文化、日本人のライフスタイル、日本の働くということに対する考え方そのものに着手する改革です。労働力人口が減少する中、働き方の多様化が求められるようになり、副業解禁はまさにその第一歩となります。例えば、政府が「働き方改革」の一環で行なった「モデル就業改革」の改定と「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の公表があります。参考:モデル就業規則について|厚生労働省副業・兼業-厚生労働省この「モデル就業規則」の改定では、以前にあった『許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。』という規定が削除され、『労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。』という規定が新設されました。この規定により、副業がしやすくなりました。経済不況や年金システムの危うさによる終身雇用や年金に対しての不安、クラウドソーシングの普及により、副業が身近なもので気軽に始めることができるようになっているため、今後ますます副業をする人は増えていくでしょう。このような社会的背景によって、優秀な人材はどんどん副業するようになり、仮に副業を禁止している企業があれば、優秀な人材が自社から離れてしまうリスクを抱えることになります。優秀な人材には、所属している会社を通さずに仕事が依頼されるケースがあったり、自社ではビジネスにならないが他の友人や知人、他社とであればビジネスになる話もあります。優秀な人材であれば、外部で月に数万~数十万の報酬を得る事は不可能ではありません。そのため、企業は副業を解禁することによって、優秀な人材を他社に引き抜かれる可能性を防いでいます。大手企業での副業近年では、大手企業でも副業を解禁するケースが増えてきており、リクルートやLINE、ヤフー、メルカリ、サイバーエージェントなどのIT・webサービス企業、花王、ソニー、パナソニック、日産といったメーカー業など、様々な企業が副業を解禁しています。参考:【大企業編】2018年は副業解禁元年?副業OKの会社一覧珍しい事例としては、オンラインショッピング事業を手がけているエンファクトリーは「専業禁止」という方針を掲げており、専業に加え社員自身で別の事業を持つよう推進しています。社員が副業を主業として取り組む事で、キャリアを主体的にデザインするとともに、会社にイノベーションを与える力にもなっています。また、IT企業のサイボウズでは、副業が認められていますが、本業との区別が付けづらいため、複業とも言われています。「100人いれば100通りの働き方」を掲げ、複(副)業を認めるだけでなく、複業採用を行なっています。複(副)業をしている人を集める事で、多様性のある組織となっております。企業によって様々な規制がありながらも、本業とのバランスを考慮しながら副業が行われています。副業によるメリット副業が認められるようになったのは、副業を許可することにメリットがあるからです。個人のメリットと企業のメリットをそれぞれ挙げてみます。副業をすることによる個人のメリットは、スキルや経営力の向上、コネクション構築、節税に使うことができるなどがあります。副業は個人で活動を行うものであり、より高い報酬を得るためには、個人のスキルアップが欠かせません。起業をした場合には、財務や広報、営業など全てを自分で行う必要があります。そのため、経営者としての力を身につけることができます。また、独自の情報やコネクションを得ることができ、本業に役立つよう利用することができます。さらには副業による収入により、ビジネスに関わるものを経費化できるため、税制的に大きなメリットとなります。一方、企業側のメリットとしては、社員のスキルアップや優秀な人材の確保、自立心やモチベーションを促せるなどがあります。副業を奨励することで、社員に主体性を持たせることができるため、社員が高いモチベーションで行動し、本業においても高いパフォーマンスを発揮できる傾向があります。このように、個人と企業にとってメリットが多いと考えられます。副業によるデメリットしかし、副業にはデメリットもあります。これも個人と企業に分けて考えることができます。副業による個人のデメリットは、副業に時間を取られてしまい、本業が疎かになってしまう可能性や、法定労働時間を越すことなどがあります。本業と副業の労働時間を合わせて1日8時間、週40時間以上となると、法定労働時間を超えているため、36協定の締結や割増賃金の支払いが必要となり、注意する必要があります。企業側としても、社員の副業によって取引先などに秘匿性の高い社内の情報が漏れた場合、企業の信用を失う可能性が無いわけではありません。また、社員の労働時間管理、健康管理が必要となってきます。個人としてのデメリットは本人のキャパシティーに依存する要素が大きいため、明確に副業が認められている場合、もしくは副業をしても本業を疎かにしない程度に行うことが重要となってきます。丸紅の取り組み大手総合商社の一つである丸紅では、イノベーションを促進し、新たなビジネスモデルを奨励するために「15%ルール」という勤務時間の15%を新しい事業の考案などに使うことを可能とする制度が適用されました。参考:【直撃・丸紅人事部長】「社内副業、義務付け」報道の真実丸紅は「商社の枠組みを超える商社」となるために「人材×仕掛け×時間」という柱で、イノベーションを促進する施策をパッケージ化し、実施しています。「15%ルール」では主に時間にフォーカスしており、社員一人一人が商品軸を超えたイノベーションの創出や創意工夫による業務改善を考え、行動する時間を全社的に確保するための取り組みです。担当業務にかかわらず、新たな事業や業務プロセスの企画立案に向けた活動に、業務時間の15%を充てられるようにしています。この副業ですが、本業の時間を削って社内で副業を推進しているため、副業とは言えないという考え方もあると思います。実際、丸紅も「社内副業」は本業と対比されて言われているだけで、あくまでも「15%ルール」であると言っています。そのため、本来の副業の目的が薄れ、企業のために新規事業を考えるための時間であるとも言えます。そうなってしまっては、企業が個人の考え方を奪ってしまうと捉えられる可能性もあります。ですが、この「社内副業」は丸紅グループの考え方には合致していると考えることができます。丸紅の経営計画では、世界中のプレイヤーとの競争に勝ち、地域経済や社会に貢献する企業となるために、強い「個」が集結したグループを求めています。丸紅の求める強い「個」は以下の3つです。・高い志と好奇心を持ち、常にチャレンジとイノベーションを追求する人材・自らのミッションを高いレベルで達成するプロフェッショナル人材・自ら考え、行動し、実行する主体性を持った人材参考:丸紅採用HP高い志と主体性を持って、難易度の高い課題に取り組める人材を求めていることがわかります。今回の「15%ルール」は正に丸紅の求める強い「個」をより多く輩出するための取り組みであると言えます。既存事業のみならず新規事業もますます増えていくため、皆さんのやりたい事を見つける、もしくは作り出すための環境は整っているでしょう。「新規事業に挑戦してみたいけど、ベンチャーでやるのは少し不安」と考えている人はぜひ丸紅についてもっと調べてみてください。もし皆さんが丸紅に入社を希望する場合、これらの要素が求められているのを把握した上で、さらにそれを伸ばしていく必要がある事を頭に留めておくといいですね。unistyleの見解今回取り上げた丸紅の「15%ルール」は、社員の時間の無駄を削減し、その時間を有効活用することで新たな価値を創造しようとする取り組みです。副業のデメリットであった部分を撤廃し、さらなるイノベーションを創出することは、働く社員にとっても丸紅にとっても双方にメリットをもたらすと思います。人生100年時代と言わている昨今、貯蓄を用意しておく必要性や今ある仕事がなくなる可能性がある事を明確に理解しておく必要があります。サラリーマンで本業を営み、安定した収入を得ることで安心感を得ることは可能です。しかし、これからの時代は一つの収入源だけでは安心感を得ることは難しくなると考えられます。副業は収入源を増やせるだけでなく、新しいスキルを身につけられるため、これからの時代に適応するための手段として当たり前になると考えられます。皆さんが就職活動をやっていく上で、大企業で退職まで勤め上げるという選択肢が最も現実的かと思いますが、常にその他の選択肢を用意しながら働くことも考えてみてください。副業を本格化し、独立することを許可してくれるのみでなく、サポートの段階までしてくれる企業を選ぶことも企業選びの要素にするのもありだと思います。副業を珍しいことと思わず、むしろ副業は必要なものだと考え、キャリアの選択肢を増やして就職活動を行ってみてください。まとめ副業は収入源が増えるだけでなく、個人としてのスキルアップや高いモチベーションの維持につながります。今回取り上げた丸紅の副業は本業の時間の15%をイノベーションの創出に充てる制度のため、本来の副業とは異なったものですが、高いレベルの「個」を作り出すための制度として、優れたものであると考えられます。皆さんがご自身のキャリアを考えていくにあたり、「副業」を選択肢の一つとして捉えていくことが現実的なことであることがお分かりになったと思います。パラレルワーカーになるのも一つの選択肢として、考えてみてはいかがでしょうか。 18,493 views
PEファンドへの転職を狙え ―転職実績から流入経路を探る― PEファンドへの転職を狙え ―転職実績から流入経路を探る― 新卒就活の先を見据える、unistyle転職シリーズ。これまでの転職コラムでは、学生に人気の高い4つの業界をピックアップしたうえで、「人気企業をファーストキャリアに選んだ方々が、そこからどのような転職ルートをたどるか」というポイントを考察してきました。これらを踏まえたうえで、今回より複数回では「転職を経てエリートポストにたどり着いた方々が、それ以前にどのような企業に勤めていたか」という視点にスイッチし、転職キャリアについて考察します。すなわち、これまでのコラムが「ある企業からの転職」=「人材の流出経路」をテーマにしていたのに対し、これから複数回では「ある企業への転職」=「人材の流入経路」について考えていくことになります。【unistyle転職シリーズ】〈#1〉「転職」で総合商社を比較する―投資側への転職なら三菱商事を選べ―〈#2〉「転職」で見る電通/博報堂―「電博」発スタートアップを目指せ―〈#3〉銀行員の「転職」に見る、日系大企業の栄枯盛衰―ブラック・スワンを忘れるな―〈#4〉外資系戦略コンサルの「転職」を斬る!―やっぱり最強、McKinsey―「転職」シリーズ第5回、今回のテーマはPEファンド(PrivateEquityFund)。PEファンドの多くは、基本的に新卒採用を行っていません。そのため就活生には馴染みのない業界である一方、最優秀層の学生の皆様にとっては、将来的な転職先候補のひとつとして非常に魅力的に映るであろう業界です。本記事では「そもそもファンドとは何か」等の基礎知識から確認しつつ、「将来的にPEファンドに転職したい場合、新卒就活ではどの業界/企業を選ぶべきか」という論点までカバーします。転職データのリサーチunistyleでは「人気企業に新卒入社したあとに転職して辿り着くエリートキャリア」を考えるため、・PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)・VC(ベンチャーキャピタル)・戦略コンサル・ベンチャー企業の創業者、役員以上4つの集団の現職者に対象を限定し、これに該当するビジネスエリート計1302名のキャリアをリサーチすることで「一流転職市場のリアル」に迫りました。(なお、全ての情報は各社有価証券報告書ないし企業HPから収集したものです)PEファンドとは何かなかなか学生には縁がないエリート業界、「PEファンド」。新卒就活生の間で話題に上がることはありませんが、unistyleを利用する皆さんのような学生にとって、非常に魅力的に映るであろうキャリアのひとつです。まず、業界全体を簡単に理解しておきましょう。【”ファンド”の定義と分類】PEファンド(PrivateEquityFund)とは何か。それ以前に、そもそも「ファンド」とは何か。これらの問いにクリアに回答できる学生はあまり多くないように推察します。広義の「ファンド」とは、「投資家から資金を集め、それを運用するスキーム」としてシンプルに定義できます。そしてファンドは、その投資の対象によっていくつかに分類できます。経済産業省の討議資料による分類をベースに、代表的なものを以下にまとめました。※経済産業省「経済成長に向けたファンドの役割と発展について」に基づいて作成ひとくちに「ファンド」と言っても、その投資対象や投資手法は様々だということが分かるでしょう。なお、本記事ではそれぞれの転職傾向の違いから、VC(ベンチャーキャピタル:ベンチャー投資に特化したファンド)をPEファンドから意図的に区別して考察します。つまり、本シリーズでの「PEファンド」とは、表中における「バイアウトファンド」及び「再生ファンド」のことを指しており、VCは含まれていません。参考:日本でも急成長中?ベンチャーキャピタルの仕事内容と就職のための道しるべPEファンドの定義と魅力本記事テーマである「PEファンド」は、表中の通り「非上場株式に投資するファンド」として定義されます。「未上場ベンチャー企業や上場廃止企業の株式を取得したのち、その企業価値を高めてから株式を売却してキャピタルゲイン*を得る」というビジネスモデルとして理解しておきましょう。*キャピタルゲイン=資産価値の上昇によって得られる利益のこと。ここでは特に、「株式取得時の株価」と「売却時の株価」の差額を指す。(例)A社の株式を100円で取得したのち、経営参画を通じてA社の企業価値=株価を上昇させ、120円で株式を売却した。このとき、120-100=20円のキャピタルゲインを得る。キャリアとしてのPEファンドの魅力のひとつに、投資先企業の経営に参画できる点が挙げられるでしょう(いわゆるハンズオン手法)。単なる資金供給にとどまらず、大口株主として投資先企業の意思決定に関与する、ファンドメンバーを取締役として派遣してマネジメントを握る等、企業の経営に深く入り込むことで企業価値の最大化を狙います。したがって、PEファンドの業務は単なる投資決定に終始せず、「様々な業界の企業に入り込み、実際に経営の舵取りを担うことで業績改善を果たす」ことまでが求められます。このポイントはいわゆる投資信託などとは一線を画する点であり、また他業界で経験を積んだエリートたちがPEファンドへの転職を志す理由のひとつだと考えられます。参考:経済産業省「経済成長に向けたファンドの役割と発展について」PEファンドによる投資案件の具体例実際の案件例として、ここではPEファンド・アドバンテッジパートナーズによる株式会社コメダへの投資案件を見てみましょう。皆さんご存知、名古屋発の喫茶店チェーン「コメダ珈琲店」を展開する株式会社コメダは、2008年にアドバンテッジパートナーズからの投資を受けていました。アドバンテッジパートナーズのレポートによると、同社は投資実行後に・新社長の招聘を含む組織体制の刷新・ブランド価値向上のためのマーケティング施策の実施・新規出店戦略の立案と出店基準の策定・M&A戦略策定〈ex.〉パン納入元企業の100%子会社化などを敢行し、売上高(投資前の2倍強にまで拡大)や店舗数(318店から500店弱へと拡大)の増加を通じて企業価値の向上を実現したようです。参考:アドバンテッジパートナーズケーススタディ「株式会社コメダ」参考:アドバンテッジパートナーズ企業HPこのように、PEファンドではあくまでキャピタルゲインに最終目的をおきつつも、投資先企業のトップマネジメントとして重要な意思決定に関わることができます。この点において、極めて魅力度の高い選択肢であると言えるでしょう。PEファンドへの流入経路とはいえ、PEファンドは基本的に新卒採用を行っておらず、すでに他企業で経験を積んだ転職者にのみ門戸を開いているのが実状です。それでは、将来的にPEファンドへの転職を望むとき、それまでにどんなキャリアを積んでおくべきでしょうか。以下では、unistyleがリサーチした現職PEファンドメンバーの経歴をまとめ、そこから「PEファンドに転職する際に求められるキャリア」を明らかにします。PEファンドメンバーの出身業界まずは、PEファンドメンバーの経歴を「業界」単位で分析してみましょう。以下、業界ごとの出身者数をランキング形式にまとめました。業界別でみると外資系投資銀行が頭ひとつ抜けてトップ、日系都市銀行*と戦略コンサルがそれに続く構図になりました。とりわけ外資系投資銀行は計55名を輩出しており、今回リサーチした現職ファンドメンバーの約3人に1人が外資系投資銀行での業務経験を持つことが判明しました。*日系都市銀行=メガバンク及びその母体となった旧銀行を指す。以下、この数字から読み取れるポイントを3点挙げます。〈ポイント①〉ファンドへの転職は「銀行」が強い外資系投資銀行、日系都市銀行がそれぞれ上位を占めていることから、「銀行での業務経験は、ファンドへの転職を見据えるうえで強みになる」という仮説が立ちます。外資系投資銀行にて資金調達やM&A案件に奔走してきた人材が、PEファンドの業務に対しても高い親和性を持つことは比較的イメージしやすいでしょう。一方、メガバンクでの融資業務も「資金需要とカネの動きを掴む」という点で重要な学びを得られるフィールドであると考えられます。参考:外資系投資銀行内定者が語る、外資系IBDと日系IBDの違い〈ポイント②〉戦略コンサルはオールラウンドな転職力を持つ前回の転職コラムにて、戦略コンサルのアルムナイが様々な業界で活躍していることをお伝えしました。上記のデータでも相当のボリュームを持っていることから分かるように、彼らにとってはPEファンドもまたメジャーな転職先候補のひとつに数えられるようです。参考:外資系戦略コンサルの「転職」を斬る!ーやっぱり最強McKinseyー〈ポイント③〉総合商社人材は評価されにくい?現在、就職人気ランキング上位を独占する総合商社。しかし、上記ランキングでは上位3業界に大きく水を開けられる結果となっています。以前よりunistyleでお伝えしてきた通り、「総合商社人材は、転職市場においては評価されにくい」という仮説をサポートする結果だと言えるでしょう。参考:意外に低い、総合商社人材の転職市場価値参考:「転職」で総合商社を比較する―投資側への転職なら三菱商事を選べ―PEファンドメンバーの出身企業では、次にPEファンドへの流入経路を「企業」単位で分析してみましょう。前項の業界単位での分析とはまた異なる示唆が得られます。ポイントを4つ挙げます。〈ポイント①〉マッキンゼーの人材力は突出している業界単位では外資系投資銀行が輩出人数トップになったものの、企業単位で最多となったのはマッキンゼー・アンド・カンパニーでした。優秀な人材が集う戦略コンサル業界においても、やはりマッキンゼーは頭一つ抜けているのが実態のようです。参考:外資系戦略コンサルの「転職」を斬る!―やっぱり最強、McKinsey―〈ポイント②〉総合商社のなかでも、三菱商事は異質である総合商社出身者が少ないPEファンド業界において、三菱商事だけはマッキンゼー、ゴールドマン・サックスに次ぐ3番目のポジションを占めています。前述の通り、総合商社5社の合計PEメンバー輩出人数は16人、このうち11名を三菱商事OBが占めている(同グループである丸の内キャピタルは除く)という事実に注目しましょう。ここ最近、三菱商事・伊藤忠商事・三井物産の3社を純利益ベースで比較する議論が再燃していますが、ことファンドへの転職においては三菱商事が別格の地位を占めているようです。参考:「転職」で総合商社を比較する―投資側への転職なら三菱商事を選べ―〈ポイント③〉かつてのエリート銀行員がファンドに流入しているバブル崩壊後に経営破綻に追い込まれたかつてのエリート銀行=日本興業銀行(現・みずほFG)、日本長期信用銀行(現・新生銀行)の出身者数も目を引きます。80〜90年代、銀行こそがエリートキャリアの代名詞だった時代に新卒入行した最優秀層が、現在ではPEファンドに移って活躍していると考えられます。一方、メガバンク統合後に新卒入行し、その後にPEファンドに転じた層は極めて少ないとも言えるでしょう。参考:銀行員の「転職」に見る、日系大企業の栄枯盛衰―ブラック・スワンを忘れるな―〈ポイント④〉外銀のなかでもゴールドマン・サックスが突出しているマッキンゼーに次いでファンド転職者が多いゴールドマン・サックス(GS)も、やはり転職市場においては一線を画するポジションにあると言えるでしょう。戦略コンサル業界のなかでも優位性を持つマッキンゼーと同様、GSも業界トップの人材力を備えているという仮説が立ちます。なお、シティグループなど他の米系・欧州系投資銀行も一定数のファンドメンバーを輩出しており、やはり業界全体としてPEファンド転職への親和性は高いようです。参考:ゴールドマン・サックス出身の起業家まとめ最後に以下、本記事のサマリーをまとめておきます。①PEファンドは投資先企業の経営に深く関与するPEファンドのメンバーは、キャピタルゲインの最大化を最終目標にしながら、社外取締役等のポストから投資先企業の経営に参画できる。②銀行業務の経験はファンド転職に活きる現職ファンドメンバーには外資系投資銀行の出身者が多く、次いで日系都市銀行の出身者も多い。但し、後者のうち大半はメガバンクではなく、統合前の旧銀行に入行した層である。③PEファンドに行くなら:McKinsey、GS、三菱商事マッキンゼー・アンド・カンパニー、ゴールドマン・サックス、三菱商事の各社は、優秀な人材が集う各業界のなかでも突出した人材輩出力を誇る。PEファンドは新卒入社を受け入れておらず、それゆえ学生には馴染みの薄い業界です。しかし、いまや新卒入社後の転職が一般的な選択肢になりつつあること、そして、業務内容が極めて魅力的であることから、将来的なキャリア候補として検討しておくべきでしょう。unistyle転職シリーズ〈#1〉「転職」で総合商社を比較する―投資側への転職なら三菱商事を選べ―〈#2〉「転職」で見る電通/博報堂―「電博」発スタートアップを目指せ―〈#3〉銀行員の「転職」に見る、日系大企業の栄枯盛衰―ブラック・スワンを忘れるな―〈#4〉外資系戦略コンサルの「転職」を斬る!―やっぱり最強、McKinsey―photoby401(K)2012 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