体育会経験ではなくあえてアルバイトでの営業経験を伝えた、リクルート内定者による就職活動アドバイスその2
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最終更新日:2023年10月26日
先日、リクルートの内定者と就活生によるWeb質問会を開催いたしました。その際に、多くの就職活動生の参考になる受け答えがありましたので、ここに記事として残したいと思います。リクルートを志望している方もそうでない方も参考になると思いますので、ぜひお読みください。
今回はインタビューでの受け答えの中でも、OBが実際に受けた面接での質問と本人が意識したテクニックから、リクルートの内定者の学歴や人間性についてまとめました。よろしくお願いします。
「志望動機よりも企業選びの軸を意識せよ!リクルート内定者が語る就職活動アドバイスその1」
こちらも併せてご覧ください。
回答者プロフィール
【自己紹介】
大学:文系(私立)
学生時代に頑張っていたこと:予備校バイトでの営業活動、準体育会の活動
内定先:リクルート人材部門を2つ、大手精密機械メーカー、スーパーゼネコン、他ベンチャー数社
選社軸:①生まれや育ちの格差関係なく意思ある人が応援される世の中を作りたい②父親を超えるビジネスパーソンになりたい。
受けていた業界:リクルート、機械メーカー、ゼネコン、マスコミを少々
一言:特殊なスペックを持っていませんが、自分なりに考え抜いて複数社内定を得たように思います。内定者訪問や内定先からも呼ばれて17卒の皆さんの相談にものっているので、ぜひ参考にしてください。本日は宜しくお願い致します。
面接や選考
リクルートの面接では徹底的に「それはなぜ」の深堀りをされた
②リクルートに特徴的な質問(他社ではあまり聞かれなかった)があったら教えてください
よろしくお願いいたします。
① 基本的な学生時代頑張ったことや志望動機ではありませんでしたが、内定をもらった精密機器メーカーの面接は非常に難易度は高かったです。
具体的には、
「僕、フレンチ派なんだけど和食好きになるように説得して 」
といった質問です。クリエイティブ系の質問は、その会社が自分に何を求めているのかを考えて臨みました。その会社は営業会社なので、営業マンとして私が大切だと思っていた「ヒアリング」を意識して回答しました。
② 徹底的に「それはなんで?」という風に聞かれることでしょうか?
インターンの面接では、ある意味圧迫レベルで泣き出した子もいると聞いております笑
人材業界についての志望動機はあまり聞かれない。選社軸という形で聞かれる!
私自身にその質問が来たことはありません。
リクルートでは志望動機は聞かれず、選社軸という形で聞かれます。ちなみに人材業界志望の人は印象ですが、半分にも満たないと感じています。
面接は一問一答くらいの感覚で話し、伝えたいことをシンプルに伝えた
面接の時という認識でいいですか?
面接の時だと、やはりよく言われることですが、「結論から話す」ということだと思います。私自身は一問一答くらいの感覚で面接をしていました。
暑苦しさがなくても思いの強さは伝えられる!「話し方」と「一貫性」を意識!
やはり思いの強さというのは 、
①話し方
②一貫性
の2つで語ることができると思っています。
特に一貫性の部分では私自身は先にも述べた、父親からの教育というところが自分自身の人格の根本にある、ということを述べた上で、それに伴って、意思決定をし、今後も人生を描いていきたいということを伝えました。
それを何度も話すことで自分の中で血肉化し、説得力を増すことで、想いは伝わると思っています。
面接ではアルバイトの話に金銭を絡めて、実際に活躍しているイメージを与えた
実際に人事の方に言われたのは
「活躍しているイメージがついた」
ということでした。
通常のアルバイトの話に金銭を絡めて答えた点が評価されたと思います。
アルバイトでの活躍を話すときは「企業の利益になっていたのか」をしっかり意識!
予備校活動だと多くの場合が生徒への成績のアプローチになるかと思います。
しかしながら、予備校とは言っても営利企業であることに変わりはないので、 儲けるために生徒を合格させ、成績を伸ばすということを前提として話していました。
また、そういった前提から、特に親へのアプローチについては自分なりの方法論を話していました。
学生時代がんばったことのエピソードは複数個用意し、人間性と強みに一貫性を持たせた
ご質問させていただきます。
面接の話題に関するものなのですが
①自分が大学で一番頑張ったのはサークルです。2年半力をつぎ込み、学内団体2位のサークルを1位にしました。
②1年しかやらなかった学生団体。中身は詰まっているし、貴重な体験をしましたが、自分としてはサークルの方が思い入れがある。
正直②の方が、面接官受けする気がするのですが、面接ではインパクトのある②をすべきでしょうか。
つまらないことですが悩んでいます。 よろしくお願いします。
私自身も準体育会経験とアルバイトの2つで話を展開していましたが、アルバイトをメインにしていました。ちなみに準体育会では関東でも3位の成績を残していたので、面接官受けはこちらの方が良かったのではないかと思っていますが、あえてです。
私の中であえてやっていた理由は
①予備校の方が思い入れが強く、力強く話すことができたから
②しれっと準体育会経験をアピールすることで、幅の広さをアピールしたかったから
③普通の予備校の話を少し変わった視点で話すことで、自分の能力やスタンスをアピールしたかったから
という点です。
基本的には、その2つのエピソードから一貫した人間性と強みを話せれば問題ないかと思いますので、自分が話したい方を話すと良いかと思います。両方ともメインとして話せるように準備しておきましょう!
逆質問は自分なりの仮説の確認を行った
よろしくお願い致します。
自分なりの仮説を交えて話すようにしていました。
例えばですが私自身はいろいろな会社を比べる上で
①自分自身に力がつきそうか
②視座高く仕事ができるか
③そのスピードは早いか
という3点で比べていたので、リクルートでは③の部分は強いような気がしていますが、①、②はA社と比べるとちょっと弱いかなーと思っています、実際どうですかね?のように話していました。
内定者の学歴や人間性
内定者は早慶以上 : march : その他 = 5 : 4 : 1
②リクルートの面接では、包み隠すことなく自分らしくありのままに話した方がいいとお聞きしたのですが、他者の面接と比べ気をつけていたことはありますか?
③テストセンターの基準はおよそどれほどでしょうか?
①学歴についてですが印象としては
早慶以上:5割
marchレベル:4割
その他:1割
程度だと認識していただければと思います。リクルートは大企業の中では学歴フィルターはそこまで強くないと言われていますが、ある程度高めではあると思います。
②基本的に自分はどの面接でも嘘はほとんどつかなかったので、これといってリクルートだから気をつけたということはありません。
実際最終面接では「正直第一志望ではない」ということを自分なりの言葉で伝えることで、親身に相談にのっていただきました。
嘘だとバレると一発でアウトなので、自分なりの言葉を使うようにすると良いかと思います。
③テストセンターの基準は正直わかりません。ただ、そこまで高くないとは思います。また性格検査を重視しているという話は聞きました。
私は問題集を2周程度して実際にテストセンターで受けた出来が良さそうなのを使い回していました。
内定者は留学経験者が多い!そして、海外展開はこれから力を入れていく分野だと思われる
内定者の私からすると、そこまで海外色というのは強くないような気がしています。海外の様々な企業を買収しているという話もありますが、それはカンパニーによってまちまちかなーと。
実際合計40 人近くの社員さんにお会いしましたが海外でのキャリアを歩んでいるのは一人のみでした。
ただし、留学経験者等は非常に多いので、これから力を入れていく分野だとは思います。
内定者には自我と意志が強い人が多く、テンションが高い
特徴はみなさんが抱いているものとほぼ変わらない気はしています。
やはり非常にテンションが高く、自我が強い人、意志が強い人は多いとおもいます。
決して暑苦しいタイプが多いわけではない!
僕自身もめちゃくちゃ暑苦しいタイプではないよね、とフィードバックをいただいていたので、多くいると思いますよ。
カンパニーによってカラーがあるので先に挙げた記事を参考にしていただけると幸いです。
内定者に共通するのは「自分自身が先頭に立って大きな成果を残した経験」があること
一言で言うと
「自分自身が先頭に立って大きな成果を残した人」
が多いと思います。
経験は学業やイベント、体育会、サークル、旅行、アルバイト、などなど多種多様ですが参考までに
・部活動で世界一になった主将
・世界一周経験者
・有名大の首席
・ミスコン出場者
などなど、自分の意思と熱意を持っている人が多いかな、と思います。
いわゆる調整役のような経験の人は少ないと思います。
起業するつもりでリクルートで入社する内定者もいる!しかし、明確なビジョンを持っていることを伝えるべき
面接の際にもたとえば「10年後にはやめて起業します」と宣言してもよいのでしょうか?
そう言って内定している人もいます。
ただし、そこで考えなければならないのは
・なぜ起業したいのか
・なぜ今ではないのか
・なぜ10年なのか
・なぜリクルートなのか
・リクルートでどんな力をつけるのか
ということを相当クリアに話す必要があると思います。
そこがクリアなら内定することは難しくないと思います。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回の質問会ではリクルートについての内定戦略だけでなく、本人の具体的な就職活動の軸や業界研究の仕方まで知ることが出来ました。きっと多くの就職活動生の参考になる回答があったのではないかと思います。内定者は塾でのアルバイトで行った経験と準体育会での経験2つを主に面接で話すようにしていたようですが、やはりどちらのエピソードでもアピールすべき強みが一貫していることが大事であることが分かりました。実際に自己分析をするうえでこの視点は非常に大事であり、たとえ体育会の部長や交換留学のエピソードなどの明らかにすごい複数の経歴があったとしても、自分が伝えたい強みや人物像をはっきりさせた上で話さなければ面接官に自分の強みを売りこむことが出来ません。ぜひ多くの就職活動生に今回の質問会で得た極意を生かして欲しいと思います。
photo by Martin Thomas