みずほFG人事部次長のインタビューから考える、銀行志望初心者が押さえたいポイント

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最終更新日:2023年10月31日

みずほFG人事部次長のインタビューから考える、銀行志望初心者が押さえたいポイント

企業研究

こんにちは、理系16卒の銀行内定者です。
先日、日経ビジネスオンラインでみずほFGの人事部採用総括次長のインタビューが取り上げられておりました。銀行に少しでも興味がある、就職活動を始めたばかりの学生向けに書かれた記事のように感じられました。今回は、この記事を読んだ上で銀行業や内定獲得について金融内定者として分析していきたいと思います。

unistyle就職活動意識調査結果概要」を参照してもわかるように、日系銀行は人気ランキングの中で、総合商社に次いで業界人気が2位となっております。採用人数も多い分、総合商社ほど狭き門というわけではありませんが、多くの志望者に埋もれず金融機関の面接官にしっかりと評価してもらうためにも、以下のポイントを意識して頂けると良いのではないかと思います。

本選考とインターンの締め切り情報

本音と建前を見極める

金融業界の一部では本音と建前を見極めることが重要だ。例えば、企業説明会への参加回数は採用とは関係ないとする企業が大半だが、「ある企業ではしっかりカウントされていた」(金融機関内定者)。他の大手金融機関でも参加回数に言及された例があった。金融機関を本気で狙うのであれば、相応の情報収集や行動力が必要だ。

参照:「みずほFG、多様な銀行の姿を知ってほしい グループ人事部採用総括次長の河野篤哉氏に聞く


上記の文章の中では具体的な金融機関の名前は明言されておりませんが、額面通りに言葉をとらえてしまうとその後の選考に繋がらないケースが筆者の場合も就職活動初期は何度かありました。「インターンの参加実績はその後の選考と関係がない」といった文言や、面接が終わったあとの逆質問は評価対象ではないといったことも同様に本音と建前があると考えられます。学生の人となりは会社に入ってから出るまで観察していてもおかしくはないということを念頭に入れて就職活動を進めてほしいと思います。

銀行業をしっかり理解する

銀行のイメージというと、融資や預金といった馴染みの業務がまず浮かぶかもしれません。ただ、実際はそれ以外にも幅広い業務を行っています。
<中略>
金融機関は業務上、社内外の人と協力して働く機会が多くあります。だからこそ、できるだけ多くの面接者の目線で、志望者の人柄を丁寧に判断したいというのが、採用の基本スタンスです。

参照:「みずほFG、多様な銀行の姿を知ってほしい グループ人事部採用総括次長の河野篤哉氏に聞く


個人的には、就活生にとっては融資や預金よりも国際業務や投資業務といった花形部門の仕事のイメージが先行しがちなのではないかと思いますが、大事なのは銀行という業界は融資や預金をメインに、様々な業務を担当しているということです。読者の皆様の中で、銀行員として働く上では是非この業種を担当したい!という望みがあっても、その業種を未来永劫担当できるわけではないということは念頭に置いた上で銀行業を志望する必要があると言えます。例えば、昨今では「フィンテック」と呼ばれる金融とテクノロジーの融合が盛んに推し進められていることから、これからの新入行員は好き嫌い関わらずITと関わる時代が来るかもしれません。銀行業の仕事内容を理解する上では、実際に銀行で働く社会人のキャリアや意見を知ることが効率的だと思います。以下も参考にしてみてください。

参考:「みずほフィナンシャルグループ 新卒採用情報サイト <みずほ>の人


銀行の内定に結びつく学生の特徴

知的好奇心やグローバルな視点があるか、行動力はどうか、といった事柄に重点を置いています。面接では、どのような人物なのか、これまでどのような考えを持って行動してきたのか、など対話を通じて、いろいろな角度から人柄を見せてもらいたいと思っています。
銀行員の仕事は何事にも興味を持てないと務まりません。そして、繰り返しになりますが、社内外の様々な関係者と協力してハードルを越えていく仕事でもあります。
その中で様々な業種、業態の多様な世界と接することができます。結果として視野が広がり、人間的な幅も広がっていくのは魅力です。顧客企業が成長することで得られるやりがいも大きいと感じています。

参照:「みずほFG、多様な銀行の姿を知ってほしい グループ人事部採用総括次長の河野篤哉氏に聞く


上記のみずほFGが重点を置くポイントは、みずほに限らずどのような業界や会社でも重視されると考えられます。その中でも、筆者の周囲の銀行内定者を見ていると、知的好奇心の強さが如実に顕れているように感じます。「銀行に入社したら、まずは支店でリテールを務めて、そこで結果を出して大企業営業を担当し、ゆくゆくはプロジェクトファイナンスのような大型案件に関わりたい。日本経済の発展を支援できるようなバンカーになりたい。…」というように自身のキャリアや夢については活き活きと話している印象を受けます。また、筆者は理系出身で、就職活動を始めた当時は銀行は文系の仕事と考えがちでしたが、内定して蓋を開けてみれば理系出身者や院生の内定者もちらほら見受けられました。実績ではなく、自らの強みややりたいことベースで業界選びをしてほしいと思います。強みという点に関しては、是非以下の記事も参考にしてみてください。

参考:「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み
 

アピールする内容や順番は面接で統一すべき

みずほFGに限りませんが、金融業界では様々な面接官がいろいろな角度で人柄を見ていたと感じます。一次面接から最終面接まで毎回学生時代頑張ったことを聞かれた金融機関もあり、面接官は必死にメモを取っていたのになぜわかりきったことを何度も聞くのか?と当時は疑問でした。しかし、これも学生時代頑張っていた経験や話しぶりから感じられる印象を面接官がチェックしていたと考察すると合点がいきます。これこそが「いろいろな角度で人柄を見ていること」にほかならないのではないかと思います。以下の内定者による選考情報にもありますように、話す内容の辻褄を合わせることや、面接官によってアピールする内容を変えるといったことは危険であることが伺えます。


面接において印象に残った・回答に困った質問を教えてください。
面接官は非常に温厚な方が多く、話しやすい雰囲気だった。特に回答に困った質問はなく、オーソドックスな質問ばかりだった。学生時代に頑張った取組について毎回聞かれる。

面接・GDなど各選考フローにおいて心がけていたことを教えてください。
面接では具体性を持って話すことを心がけた。定量的に表したり、そのときどのように感じたかなど、そうすることでエピソードにオリジナリティが出ると思った。面接が進むにつれて何度も同じ質問を聞かれるが、辻褄があわなくなるようなことだけは絶対にあってはいけないと思った。

参照:「みずほフィナンシャルグループ 本選考情報(7)(総合職)


最後に 〜エントリーの門は慎重に選ぶ〜

最後になりますが、金融業界を志望する上ではエントリーする部門はしっかり見極めて応募すべきだと思います。「オープン or GCF・GFI・GM?みずほFGでどのコースを受けるべきか」で内定者が考察しているように、コースによって自らのキャリアがある程度固定されることも考えられます。3月の企業の情報解禁の手前、今からできることというと限られてきますが、銀行業の自分なりの理解や学生時代の経験の整理、筆記テスト対策など準備を始めても遅くはないのではないでしょうか。

参考:「17卒就活生が年末年始にやるべきこと

photo by Martin Thomas

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ょうか。「馴染みたい」というニーズに対して「ニーズ以上により馴染めるようにしました」では採用側に共感されず、面接では説明が必要な点だと考えます。(友人は「誰と」馴染めていなかったのか・「馴染んでいる」とはどういう状態か・なぜ「馴染みたい」と考えたのかその裏にある潜在ニーズは何かetc...)また、採用側が知りたい工夫とは、「相手のニーズを上回る」という狙いではなく「相手の期待感を上回るために具体的にどう働きかけたか」というあなた自身の考えと行動です。(なぜ普段のバレーボールの活動ではなくわざわざ遠出という形を選んだのか・少人数でドライブや旅行をしただけでサークルに馴染めるのかetc...)また、こういった思考は添削以上にやはり実際に口頭でアウトプットすることで深まる点もあると考えます。そのため、時間のかかる添削のやり取りを重ねるぐらいならば、出来れば一度対面やSkype等で話して考えを深めておきたいところでしょう。(想定される深掘りを列挙したとしても、それについて機械的に答えを暗記しておけばおくかぐらいの浅い考えの就活生は案外多いものです)深い思考をしようというと、机に向かって考える時間を増やそうとする人が多いのですが、逆です。人、出来れば厳しくアドバイスしてくれる社会人にあって自分の考えを伝えてダメだしを食らった方が100倍手っ取り早いでしょう。参考:改善した文章を示せるとより親切な添削になるエントリーシートを書いた経験が少なく、評価される内容がわかっていない場合、「ここを直せ」と言われても「じゃあどう直せばいいんだよ」と改善の方向性がわからない人もそれなりにいると思っています。そのため、修正プランを添削する側が提示することで、改善の方向性を感じ取ることができるでしょう。(もちろん、提示された側はそのまま貰った文章を出せばOKと思考停止に陥るようでは意味がありません)以下、筆者が実際に添削したことがあるエントリーシートを基に説明します。※①〜⑥の番号は先ほどの「フレームワーク」の、①結論→②動機→③目標と困難→④取組みと結果→⑤人柄→⑥学びにそれぞれ対応します。※今回は指定文字数が200文字程度と比較的少なく、人柄について別設問で述べる機会があったため⑤人柄については割愛して考えます。【添削前の内容】[①私は〇〇という団体の代表を務め、その中でも新入生勧誘活動]に力を入れました。[④事前に勧誘活動の具体的な方策や自分の意思を示すことで仲間との意思疎通や仲間からの信頼を得る]ことができました。そして、[③大学でも〇〇を続ける人は少なく厳しい状況]の中、「軽く運動をしたい」という層を重視して様々な場所でのジョギングを開催しました。その結果、[④例年の約〇〇倍の〇〇人の新入生を集められ]ました。このエントリーシートは、一言で表せば「経験描写しかしていない」点に問題があると思われます。特に、②動機(代表という立場からなぜ新歓に力を入れたの?)⑥学び(新歓活動から学んだことは?)について一切書かれていないため、伝えるべき項目について網羅されていない点が大きな問題でしょう。また、③〇〇(競技名)を続ける人が少ないという困難に対して、④仲間との信頼関係構築という取組みは、その活動に携わっていない採用側が初めてみた場合理解に苦しむ可能性が想定されます。しかし、まだエントリーシートを書いた経験が少ないこの方に、「動機と学びも書いて」と言うだけでは「じゃあどう書けばいいんですか」状態で難しく感じてしまうと思われます。①結論所属する〇〇での新歓活動です。②動機高校部活動で部長として実現した団体の一体感を再び体感したく注力しました。③目標と困難当初は非競技者の定着率が低く、競技志向の部員との意欲差で整然としない状況でした。④取組みと結果そこで私は〇〇での練習のみが中心活動である点を問題と考え、大学周辺の名所を案内しジョギングで廻る先例のない企画を提案しました。結果、非競技者の学期末定着率が〇〇%増加し、⑥学び状況に応じた柔軟な考え方の重要性を学びました。このようにフレームワークに沿った改善策を示すことで、実際に修正する際の方針を伝えやすいでしょう。この改善例ともとの文面を比較して示すことで、添削者の解説自体も捗ると思います。添削してもらう側の心構え上記添削の方法については添削する側のノウハウの話ですが、添削してもらう側も「書いた内容を伝えて返信を待っていればOK」と考えているようではいけません。添削の質は何も添削者の力量だけで決定されるのではなく、添削依頼を出す側の姿勢というのもけっこう重要だったりします。添削する側にメリットはないことを認識すべしOB訪問を受けたからといって、お給料が増えるわけでもなければ、誰かに褒め称えられるわけでもなく、ただただ時間だけが奪われます。参考:こちらの記事ではOB訪問では基本的にOB側にメリットがない旨を説明しましたが、エントリーシート添削でも近しいこと言えます。「1企業あたり添削料1000円ね」といった契約を結ばない限り、添削する側には全くメリットがありません。就職活動を終えている以上、添削の経験が自身の就職活動で活かされるということもまずありません。「就活経験した先輩でしょ」「4年生なんて授業なくて暇でしょ」のような態度で依頼してくる後輩もそれなりにいるのですが、エントリーシートの添削は、断りにくい割には正直けっこう面倒くさいものだと思っています。添削して貰って当然だろうという姿勢で依頼されると、添削する側も正直まあまあやる気が削がれます。OB訪問のようにお礼メールを送るわけではありませんが、その後もアドバイスを求めたいと考えるのであれば、最低限の感謝の気持ちを伝えることが一つのマナーなのではないかと思っています。「何を聞きたいのか」を明確にすべしこちらは目的意識の項目でほとんど触れた内容です。ただ単にエントリーシート作成能力を高めるための添削と、〇〇社の選考を突破するための添削では、添削する側の添削方針は大きく異なります。・なぜ、何のために添削を依頼したのか・特にどういった点を重点的に見て欲しいのか最低限この2つについては文面と同じく添削者に伝えるようにしましょう。逆に、「ESの書き方を教えてください。」のような抽象度が高くインプットの即面が強い質問はナンセンスです。エントリーシートの書き方自体は、unistyleの記事を見れば理解できるものであり、「その知識を使って書いたものが評価されるか」というもう一段高いアウトプットのために添削があるという位置付けは認識しておくべきでしょう。まずは字数を気にせずに詳細に記述すべしほとんどの企業ではエントリーシートに字数制限・行数制限がかかっています。しかし、添削文を送る際はまずは字数を無視して詳細な記述を心掛けてもいいと思っています。文章を書く際には削るより足す方が簡単だったりもするのですが、・文字数稼ぎとして余計な表現を生み出しがち・特に伝えたい箇所がどこなのか見落としがちといった理由からまずは多く書いて後から削る方がいいと考えます。また、送る文字数を増やせばそれだけ添削側に指摘する切り口のヒントを与えることになり、精度の高い添削が返ってくる可能性も高まると推測できます。おまけ:ノーベネフィットの添削を避けたい添削者へOB訪問・エントリーシート共に共通しているのが、依頼される側の方が立場上先輩であるのがほとんどだという点です。先輩である以上、OB訪問で学生に奢らせるOBがいないように、"添削料"を後輩から搾取することに抵抗がある人は多いと思っています。私自身、「後輩からの頼みは断れないないけど多少の対価は欲しい」ぐらいには考えていました。その際私が取った策は、「unistyleに後輩の友人を会員登録させる」という方法です。(何だかステマみたいな記述で恐縮ですが)unistyleでは、自分の紹介経由で後輩を紹介すると1名あたり@¥500のAmazonギフト券を受け取ることができます。もちろん紹介者が既に会員であることが前提です。マイページから固有の招待URLが取得できますので、そちらを後輩に送りつけて彼の友人を会員登録させることで、自分は収益をゲット・後輩は金銭を要求されることもないというWin-Winの関係を築くことができます。▼招待URLの取得はコチラ▼https://unistyleinc.com/mypage/invitation最後にー聞く側・見る側双方に有益な添削にするために結論、添削する/してもらう側がお互いに以下のチェックポイントを網羅できていれば"意味のある"添削を実現することができます。【添削のチェックポイント】フレームワークに沿い文言を項目分け▼誤字・脱字・表現の間違いを確認する▼理由付けしながら問題箇所を指摘する▼改善した文章をあくまで例として示す【添削を依頼する側のチェックポイント】・添削者への感謝を忘れない・添削の目的意識を伝えて共有する・文面・設問文は企業に送った通りに示す・迷ったら、字数は気にせず詳細に記述するエントリーシートの添削は選考突破に貢献し得りますが、その機会も活かすも殺すも両者の意識次第だと思います。書くにも見るにも、エントリーシートの作成にはそれなりに手間と時間がかかります。その取組みが内定という形で実を結ぶよう、効果が高いエントリーシート添削を実践していってください。 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人材戦略に見る三菱商事と三井物産の違い、オーソドックスな三菱商事VS 奇抜さで勝負の三井物産 人材戦略に見る三菱商事と三井物産の違い、オーソドックスな三菱商事VS 奇抜さで勝負の三井物産 組織の三菱VS人の三井として社風を説明されることの多い三菱商事と三井物産ですが、人材戦略についても大きな違いが見られます。今回はこの2社の人材採用の違いについて入り口である採用部分と、入社してからの人材育成の2つの部分から説明したいと思います。奇抜なESの三井物産とオーソドックスな三菱商事インターンシップのESにおいて三井物産はかなり攻めの姿勢で設問を作っています。16卒のインターンESのお題は「あなた自身に値段をつけ、合わせてその理由を記述してください。(800文字以内)」、17卒のインターンESのお題は「あなたは「どこでもドア」の開発に成功しました。いくらで販売しますか。値付けの理由も含めて説明してください。」というものでした。参考:16卒三井物産のインターンESで書くべき内容参考:17卒三井物産インターンESの内容「どこでもドアの値決め」を考えてみる18卒の三井物産のインターンESのテーマも「タダで手に入るものでビジネスを成立させてください。また年間の売り上げ・利益を簡単に説明してください。」というものでした。このように三井物産はかなりESで奇抜な攻めの設問ばかりが並びます。一方で三菱商事については、18卒のインターンESもオーソドックスな内容で、「これまでに最も成長を実感したエピソードについて、何が成長のカギであったかを含めて、教えて下さい。」と「あなた自身、または身近な存在の経験や行動を踏まえて、ご自身が考える「リーダー像」について説明してください。」というものです。奇抜な三井物産の設問に比べると本選考に近い、その人の考え方を問う設問であるといえます。伝統的で保守的な社風と言われる三菱商事と、自由闊達な社風と言われる三井物産の違いがよく現れている様に思います。伝統的で保守的という考え方を嫌う学生も多いかと思いますが、奇をてらわずに、基本に忠実に成果を求める真摯な姿勢というのは大事なことだといえます。ジョブ・ローテーションの三井物産と背番号制が強い三菱商事採用後の人材育成においても三菱商事と三井物産では大きな違いが見られます。三井物産では下記のように、社員に様々な分野の業務を経験させることで経営人材として成長させようとしています。則安:最近、当社では「人材ポートフォリオ」といって、社員にいろんなバックグラウンドを経験させるプログラムを進めています。私の場合、1992年に入社して以来、主に繊維分野で仕事していましたが、2009年7月に「総合リサイクルの事業を軌道に乗せる」というミッションを与えられ、金属資源本部に異動となりました。引用:何をやっているの?総合商社〜三井物産の挑戦と創造〜一方で三菱商事は商社には伝統的な背番号制で、最初に配属された部署から大きく異動せずに、その分野におけるプロフェッショナルとして育成されます。総合商社における人材育成については、せっかく「総合」商社であるのだから、様々なバックグラウンドを経験させて総合商社だからこそ育成できる人材を育成すべきという「ヨコ」の連携を重視した育成方針と、相対する顧客はその分野一筋のプロフェッショナルであり、生半可な経験では太刀打ちできないのだから一つの部門で相対する顧客にも引けをとらないプロを育てるべきという「タテ」の連携を重視した育成方針の議論が常に起こっています。参考:総合商社の配属リスクと総合商社におけるタテヨコ議論総合商社の中でも、三井物産や双日はジョブ・ローテーションを取り入れたヨコの連携を重視しており、三菱商事や伊藤忠商事はタテの連携を特に重視しているように感じます。どちらが正解ということもないのですが、直近の業績、特に非資源分野の収益を見るとタテを重視した商社に現状では軍配があがります。最後に型破りな商社マンとして有名な伊藤忠商事の岡藤社長は「三井物産はジョブ・ローテーションなんかやってるから非資源分野で利益が出ない」なんて発言したという噂があります。現状では奇抜なことをせずに、商社の伝統的な採用、人材育成をやっている会社に軍配が上がっていますが、変化の激しいこの時代、新しいことにチャレンジすることも非常に大事なことです。追求すべき本質的な価値を見据えて最適な人材戦略をとっているのはどちらの会社なのか、それは今後10年間の経営成績ではっきりしてくるでしょう。photobyUCFFool 27,102 views
ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは? ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは? 人気企業に内定する学生がエントリーシートに書いていることには一定の共通項があると感じています。今回は、人気企業内定者が共通してアピールしていた企業が求めている「強み」を5つ、学生時代の経験も合わせて紹介したいと思います。本記事のコンテンツ・1.個人として努力し、成果をあげることができる・2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる・3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる・4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる・5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる・最後に1.個人として努力し、成果をあげることができるあなたが、これまでに著しい結果(学校、コミュニティー、仕事などを含む)を出したときのことを教えてください。(P&Gエントリーシートより)個人としてしっかりと努力して、実績・成果をあげることのできるというのは仕事においても重要なことです。P&Gにおいても上記のように著しい結果を出した経験について聞いています。特に、証券会社・銀行、食品メーカーの営業、製薬会社のMR、楽天の加盟店営業など実績が個人に紐づく業界や企業においてはこの力が強く求められることが多いと言えます。学生もサークルで努力してレギュラーになった話、いい成績を取るために努力した話など、ある程度伝えやすい内容だと思います。目標達成能力などもこの個人として努力し、成果をあげることができるという点でアピールできます。参考:P&G内定エントリーシート一方で、人気企業の多くでは、「個人として成果が出せるのは当たり前」、「個人として成果を出した上でチームにどう貢献するか、チームでどれだけの実績をあげることができるか」といったより高い次元の能力が求められることがあります。みずほ銀行や三井住友銀行のエントリーシートにおいても、「より多くの人と関わった経験」といった注釈がつくなど、人とどのように関係を築くことができるかという部分を重視してみているようです。個人としてどの程度の実績をあげてきたかは、学歴、資格試験、成績表など言葉で伝えなくても伝える欄が多数あります。そのため、学生時代頑張ったことを二つ書く必要がある場合に、そのうちの一つで努力したエピソードを書くなど少し重点を落として書くのがよいかと思います。2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる商船三井の求める人材像は『自律自責型の人材』です。すなわち、「難題に直面しても、常に当事者意識を持ち、解決策を見出し、関係者と協調しつつ、自らその解決策を実践できる人材」です。あなたの学生時代(大学入学以降)を振り返って、あなたが『自律自責型』を実践することができた経験について具体的に述べて下さい。(商船三井エントリーシートより)信頼関係を構築し、関係者の課題や問題を引き出し、解決のために行動できるかということも仕事においては重要なことの一つです。商船三井においても上記のように関係者と協調しつつ、主体的に解決策を実践できる人材を「自律自責型の人材」として、求める人材に掲げています。信頼関係を構築し、関係者の課題を解決することは多くの企業で求められており、三菱商事のエントリーシートにおいても、「信頼関係を構築した経験」が例年聞かれています。学生時代の経験で言えば、サークルの内部で課題や問題に気づき、OB、先輩、同期の信頼関係をもとに課題や解決を行った経験などは多くの学生にとって書きやすいのではないでしょうか。下記の食品メーカーの明治の内定者のエントリーシートではフリーペーパー掲載における営業担当としての信頼関係構築が書かれています。参考:明治内定エントリーシート部活やゼミなど、個人としても実績が求められるような組織の場合は、個人として成果を上げていることが周囲の信頼を得る一つの強力なツールとなります。一方で、部活においても実績をあげてる人が必ずしも信頼されるかというとそうではなく、チームへ貢献する姿勢が重要であると言えます。下記の三菱商事内定者は周囲がやりたがらないことを率先してやることで体格の劣る中、リーダーに指名されています。参考:三菱商事内定エントリーシート3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる大学時代にチームを巻き込んで成果を出したエピソードを教えてください。(トヨタ自動車エントリーシートより)自ら主体的に行動して、リーダーとして存在感を発揮することも多くの企業で求められています。人気企業の総合職の人材の多くはマニュアル作業的なものではなく、自ら考え行動し成果を上げることが求められており、リーダーとしての資質が役職に関係なく求められると言えます。リーダーシップというと「部長」や「代表」といった肩書きの有無を気にする学生が多いのですが、肩書きがなくても組織やチームのために主体的に行動した経験を語れば問題ありません。下記のコラムは参考まで。参考:なんで全員にリーダーシップを求めるの?→有名ブロガーちきりん氏がリーダーシップについて述べた記事です。近年多くの企業が「リーダーシップ」を求める人物像の要素に含めていますが、未だ欧米と比べて「リーダーシップ」に関する認識は低いと言わざるを得ません。就活で「リーダーシップ」をPRする予定の学生もそうでない学生も一度本記事を読み、自らに真の「リーダーシップ」が備わっているか考えてみて下さい。学生時代の経験で言えば、部活動における練習の改善提案をして、主体的にリードした経験などがあげられます。下記の日清食品内定者は、アメフトにおける練習方法の改善案を提案し、周囲の協力をえて達成した経験を語っています。参考:日清食品内定エントリーシート下記のトヨタ自動車の研究職内定者は、自身が中心となり、体育会公認のソフトテニス部にすることを語っています。参考:トヨタ自動車内定エントリーシートリーダーシップがあることを、「実績」でアピールしたがる学生が多いのですが、「実績」そのものを積み上げるよりも、リーダーとして大事なことや心がけていることなど、「リーダーとしての考え方」が備わっているかを聞くことで、リーダーとしての資質があるかどうかを見る企業が多いと感じています。15卒の三菱商事のエントリーシートでは「信頼されるために大切だと考えることとその理由」という形で、信頼関係を築く素養があるかを聞いています。参考:三菱商事内定エントリーシート「○○の代表をしていました、○○でリーダーをやりました!」と実績ばかりを伝えるのではなく、「過去の経験からリーダーとして大事なのは○○だ」と考え方を通してリーダーとしての資質があることを伝えるようにした方が評価される可能性が高いでしょう。4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができるあなたが自分と異なる価値観=外国人、年齢、生い立ちの違い、を持った人たちと協働して目標を達成した経験について記述して下さい。(三井物産エントリーシートより)価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげるということも仕事をする上では非常に重要です。会社組織も年齢や立場がバラバラな人が集まる組織です。商社で言えば、リスクマネジメントの人が考えることと、営業が考えることは立場の違いから少し異なっています。部署が違うだけで考え方も違うため、取引先など企業が違えばその違いも大きくなります。そういった組織で全員で協力して成果をあげることができる人材かどうかが面接でも問われています。価値観が異なるというと、外国人との交流をイメージする人が多いのですが、上記の設問にある通り、年代や生い立ちの違いでもかまいません。下記のP&G内定者のエントリーシートでは、サークルにおけるスキル間の差が考え方の差になりモチベーションに影響しているということで、リーダーとしてまとめてくれた経験を書いてくれています。参考:P&G内定エントリーシート下記の総合商社内定者のエントリーシートでは、新聞部の活動の中でバスケ協会や他大学の新聞機構との共同で、大学生向けの入場料ダウン企画を実施した経験を書いています。参考:三井物産内定エントリーシートここでも上記のリーダーシップ同様に、「価値観の違う人と協力する上で大事なことは何か」という考え方や方法論でアピールできると強いでしょう。5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができるジョンソン・エンド・ジョンソンは医療業界の中で「新たな価値の創造」や「変革」をリードしてきました。あなたがこれまでに主体的に「変化」を起こした経験について教えてください。(ジョンソン・エンド・ジョンソンエントリーシートより)総合職の仕事では、決められた仕事をこなすというよりも、現状の課題を解決するための新しい仕組みを提案したり、売上をあげるための施策を考えて提案することが多く、今までにない仕組みや企画を提案し、実現する力というものが重要になります。学生時代の経験で言えば、部活動やサークル活動における新入生勧誘の方法を変更して成果をあげた経験や、ゼミ内部の授業の進め方の変更などを主導した経験などは多くの学生が語ることができるのではないでしょうか。下記ではアメフトの新歓活動の変更について書いてくれています。参考:三井物産内定エントリーシート最後に学生の多くが総合職で就職する際に求められる能力というものをしっかりと理解しておらず、せっかくいい経験をしていても的外れなアピールをしてしまうがゆえに内定できていないというのを多くの学生を見てきて感じます。また「内定者のものを真似てはいけない」という意識が強すぎるため、内定者や働いている人の経験を参考にせず、自分だけで考えた独りよがりのものも多いように感じますが、評価される近道としては内定者や働いている人がどう考えているのかを参考にするのは重要なことだと思います。もちろんあまりに自分とはかけ離れている人は参考にならないでしょうから、出来るだけ自分に近い人を参考にするのがよいでしょう。今のうちから、どういった人が評価されているのか自分なりにデータを集めて、考えることが大事になるでしょう。今回の記事も参考に自分なりに考えてみてください。 174,817 views
面接で嘘をつくべきでない2つの理由 面接で嘘をつくべきでない2つの理由 こんにちは、16卒の慶應生です。巷では、「面接では盛ってなんぼ!とにかく嘘ばっかりついたよ。」という話であるとか、「就活の時期になるとサークルの幹事長、副幹事長が大量発生する。」などと言われており。もはや面接で嘘をつくのは当然の風潮であるかのように思えます。実際、私自身の友人でも就活ランキングで超上位に名を連ねるような大企業から、全てを嘘で塗り固めた自己PRを元に内定を貰った強者もいます。その反面、私自身は少しばかり数字を切り上げたりということはあったものの、志望動機、自己PR等でほぼ一切嘘をつかず、志望している会社から内定をいただくことができました。本日は私自身の実体験も踏まえて、面接における「嘘」について少し考えてみたいと思います。なぜ嘘が横行するのか?なぜ就活生の中で嘘が横行するのでしょか?それは、面接官と就活生の間の意識の乖離ではないか、と考えています。というのも、面接官→自分の会社とマッチングする人材が欲しい→その人自身のことを知りたい。就活生→自分がどれだけ優秀な人材かをパフォーマンスする場と考えている→自分が上げてきた実績をアピールしたい。「」のエントリーでも書いたように、面接官の方は能力以上にその人が将来自分の会社で働いていけるのか?ということを見ているようです。そのため、何をやってきた、ということ以上に、なぜやってきたのか、ということにフォーカスし、その人の一貫した人間性をはかろうとしているようです。嘘はつかないべき、と思う。上記のような視点を踏まえて、私自身は面接で嘘をつくべきでないと考えています。これは以下の2つの観点から考えられると思います。面接が突破しにくくなる内定後に困る面接が突破しにくくなる基本的には面接では一つの事柄に対して深掘りが行われます。先にも書いたように「なんでやったの?どんな工夫をしたの?それはなんで?」という風に様々な角度からその人がどんな人間なのか、ということをはかろうとしてきます。私の場合だと予備校での経験から自分自身の主体性ということを強みとして押していましたが、「他に主体性を発揮したエピソード、3つくらい教えてよ。」「小さい頃から主体性持ってる子だったの?違ったらその転換期はいつ?」という風に、様々な経験、多様な角度から検証されました。嘘をつかず、しっかりと自分自身の経験を棚卸していたので、ほぼ困ることなく質問に答えられたように思えます。逆に、嘘をついた場合だとそれを誤魔化すためにたくさんの嘘を重ねることになります。一つの経験についてしっかりとした準備をすることはそこまで難しいことではないような気がしますが、それを複数のエピソードで、または幼少期の自分自身まで嘘で塗り固め、一貫性を見つけるのは正直不可能に近いと考えます。自然と綻びが出てくるため、面接官に「こいつほんとのこと言ってるのかな?」という違和感が生じてしまいます。面接が突破しにくい実例「サークルの幹事長です!」と意気揚々に話している学生がいました。しかしながら、よくよく深掘りされているのを聞いてみると、普通の曜日練習のパートリーダー的な役割であることがありました。曜日練習のパートリーダーだと最初から伝えていれば、そこに対してどのような工夫があったであるとか、を話すことができたにもかかわらず、自分がやっていないであろうサークル運営について相当深く聞かれており、タジタジになっていました。参考までに、その彼とはその後の面接で会うことはありませんでした。内定後に困る周りは「嘘で塗り固めていない学生」が大半のはずです。ちなみに、自分自身の内定先でも似たような人が多く、面接で嘘をついたと言っている学生はほとんどいません。似たような学生が多い中で塗り固めて内定した会社、そんな会社でずっと働くことを考えると、意味もなく疲れてしまうように思えます。また、面接で話したことというのはある程度社員の方で共有されているようで、私自身も「予備校で働いてたんだよね?うちの親戚がそろそろ受験みたいなんだけどどうしたらいいのかな?」であるとか準体育会のテニス部に所属していることから、「今度テニス教えてよ!」という風に、言われることがあります。入社をゴールとして考えるといいかもしれませんが、嘘で塗り固めた自分を入社後も貫き通すと考えると、非常に大変な気がしてます。内定後に困る実例私自身の内定者の友人でも嘘を塗り固めて面接を突破した人がいました。私自身が内定した会社は割とイケイケな雰囲気で、良くも悪くも常にテンションが高い人が多いです。しかしながら、その友人は、みんなで騒いだりするのは決して好きなタイプではない、という人で、非常に困窮していました。「ほんとにこの会社でやっていけるのかな…」とまで、入社前にもかかわらず言っています。彼自身は「こんな自分を変えたい、けど自分の話だと内定できないから、とりあえず嘘で塗り固めよう」と考えて内定を手に入れることはできましたが、果たして、それが正しいのかと考えると、難しいところです。じゃあどうすればいいの?所謂輝かしいスペックを持っている必要はないのではないかと思います。もちろんあるに越したことはありませんが、私自身は予備校でのアルバイトを頑張ってきたことを押し続けて内定を得ました。企業の人事の方とも話していると、普通にサークルやって、飲み会して、授業出て…と言う風に普通の学生時代を過ごしてきた方が多いように思えます。「すごい企業だからこそ、すごい経験をしておかなければならない!でもそんなことやってないからどうしよう…」と短絡的に考えて、表面的な嘘で塗り固めた面接対策をするのではなく、自分自身の今までやってきたこと、その中でどんな思いだったのか、集団の中でどのような立ち位置だったのか、ということを棚卸して企業によって使い分けていくことが良いと思います。本記事では面接で嘘をつくべきでない2つの理由について解説してきました。こちらの動画では面接の全体像について紹介しています。ぜひご覧ください。 58,902 views

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