【総合商社の魅力とは?】商社マンに嫌われる浅はかな志望動機

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最終更新日:2024年01月22日

【総合商社の魅力とは?】商社マンに嫌われる浅はかな志望動機

皆さんこんにちは。19卒で早稲田大学に在学中の大学4年生です。本記事では、僕の先輩がOB訪問した際に現役商社マンから聞いた興味深い話を切り口に、商社マンが嫌う志望動機、また受かる志望動機について解説していきます。

本選考とインターンの締め切り情報

商社マンに嫌われる浅はかな志望動機

僕は就活中に様々な業種・業界にエントリーしましたが、総合商社もその志望業界の1つでした。

総合商社と言えば難関大学に在籍する多くの学生が第1志望に掲げる就活生の「憧れ」ともいえる業界であると思うのですが、必然その倍率・難易度も非常に高く、内定までに多くの関門をくぐり抜けなければなりません。

特に「志望動機」で悩む学生も多くいるのではないでしょうか。数千、数万もの学生と如何に差別化するか、他業界・他企業との比較はどうするか様々な苦慮点があると思います。

参考:【5大商社インタビュー記事まとめ】総合商社を志望するなら目を通しておきたい取材記事をまとめました。
→様々な外部サイトから総合商社志望者に役立つ取材記事をまとめました。各社の実態や求める人材について述べられていますので是非参考にしてみて下さい。

商社といえば、大規模な仕事や、世界を繋ぐような業務が思い付くでしょう。それに憧れて志望している人も多いのではないでしょうか。実際に、僕の周りで特によく見る志望理由は以下の3つです。

  • 海外で働きたい
  • 大きな規模のことがしたい
  • エネルギーやインフラなど、無くてはならないものを扱いたい

このような志望理由について、私の先輩がOB訪問した商社マンの方は笑いながらこのように語っていたといいます。

「こういう浅い志望理由は当社の社員も聞き飽きている。」
「こんな浅いことしか考えずに受けてくる人は全員落ちてるはずだよ。」
「少なくとも私の同期には、こんな浅い人は一人も居ないんじゃないかな。」


正直、この話を最初聞いた時非常にドキッとしました。何故なら僕も上記のような志望理由を商社に抱いていたからです。しかし、よくよく考えてみると実際のところ、上の志望動機は浅はかでツッコミどころが満載だなと感じました。

なお、商社業界を志望している就活生には就職エージェントneoがおすすめです。

アドバイザーから自分の就活の軸に合った企業選びを手伝ってもらえるだけでなく、その企業のエントリーシートや面接といった選考対策のサポートを受けることができます。

少しでも興味のあるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。

(1)海外で働きたい

●何のために海外で働きたいと思っているのでしょうか?その理由は説明できますか?
●海外で働きたいのなら、海外に製品を輸出しているメーカー等でも良いのではないでしょうか?そもそも、殆どの会社で海外勤務は可能ではないでしょうか?

(2)大きな規模のことがしたい

●そもそも【規模が大きい】とはどういうことなのか考えてありますか?売上高ですか?顧客の人数でしょうか?
●また規模が大きければ何でも良いのなら、他の大企業でも出来るのではないか?

(3)エネルギーや、インフラなど、無くてはならないものを扱いたい

●エネルギー業界の企業や、インフラ業界ではダメなのでしょうか?
●なぜそれらではなく、商社を志望するのか、説明できますか?

選考にて(上のように)面接官にツッコまれることは多々あります。ツッコまれた際に、上手く回答できる方もいるでしょうが、ほとんどの方は上手く回答することはできないはずです。

更に実際は、ツッコまれずに「また浅い志望動機か」と思われ、深堀されずに終わってしまう場合も多々あるようです。受ける就活生が多く高倍率になってしまっている商社では仕方のないことでもあります。

そうなると、浅い志望動機を語ってしまったほとんどの場合、不合格になってしまうでしょう。

それを回避するためには「私が入社を志望する会社は、商社ではなくてはならないのだ!」とアピールできるような、強い志望動機を持っていなければならない事が分かります。

商社に受かる志望動機にするためには

よくある志望動機が浅はかだと思われてしまい、良い印象を与えないということが分かりました。それでは、どのような志望動機が商社マンにウケるのでしょうか? どのような志望動機を持っている人が入社しているのでしょうか?

(1)海外で働きたい

●具体的に、海外で何をしたいのか考えましょう。海外で働くことが目的になっていませんか?
●今日、殆どの会社で海外勤務の機会は設けられています。その上で何故商社というフィールドで海外勤務したいのか回答出来るようにしましょう。例えば、総合商社において海外で働く事と、グローバルメーカーにおいて海外で働く事との違いなどを把握した上で考える必要があります。

参考:就活生が話しがちな志望動機「グローバルに働きたい」の3つの分類
「グローバルに働きたい」多くの就活生がこの言葉を口にしますが、一口に「グローバル」といっても様々な働き方があり、それに適した業界・企業があります。本記事では主に3つの観点から「グローバルに働く」事について解説しています。本記事を参考に自分にあった働き方を見つけて頂けたら幸いです。

参考:日本のプレゼンスを向上させたい学生が受けるべき業界4選|内定者志望動機付き
「日本のプレゼンスを高めたい」海外留学や海外居住を経験した学生の多くはこの想いを抱くのではないでしょうか。総合商社志望者によく聞くこのフレーズですが、それを実現出来るのは何も商社だけではありません。本記事では日本と世界の架け橋になれる、日本の発展に貢献する事の出来る4業界について解説しています。

(2)大きな規模の仕事がしたい

●大きな規模の定義を明確にしましょう。売上高、影響力など、観点はたくさんあります。
・大きな規模とは何をもって「大きな規模」と言うのか?
・どれくらいの年次の時に大きな規模の仕事がしたいのか?(若い頃からなのか、もしくは30〜40代の頃なのか)
・そもそも何故「大きな規模」の仕事をしたいと思うのか?何故「大きな規模」でなくてはならないのか?
などの質問に対して答えられるようにしておきましょう。

●また他業界の大手企業でも、「大きな規模」の仕事は行えるはずです。その中でも商社を志望する理由について、はっきりさせる必要があるでしょう。

(3)エネルギーや、インフラなど、無くてはならないものを扱いたい

●エネルギー業界やインフラ業界の企業ではなく、なぜ商社を選んだのかについて語れるようになる必要があります。「(商社で)エネルギーを扱いたい」と言う志望動機を語る人も多くいるようですが、それだけの場合、面接官にエネルギー業界の企業に就職することをオススメされて終わりになってしまうのではないでしょうか。

参考:総合商社内定を蹴ってエネルギー業界に就職をした理由と納得できる志望動機
実際に総合商社とエネルギー業界を天秤にかけた学生のインタビュー記事です。
参考:総合商社志望者が併願するべきエネルギー業界のリーダー『INPEX(旧:国際石油開発帝石)』
エネルギー業界のトップ企業、国際石油開発帝石(INPEX)の魅力を解説しています。

上記3点に共通する重要事項として何故商社でなくてはならないのか?という事について深く考えておかなければなりません。そのためにも業界比較同業他社比較を行い、明確な回答を用意する必要があるでしょう。

参考:【例文付】なぜその会社なの?志望動機の伝え方・企業選びの軸の定め方を解説
「何故ウチじゃなきゃダメなの?」この質問に多くの就活生が頭を悩まさせられているのではないでしょうか?本記事では基本的な志望動機の書き方からこの質問に明確に回答出来る3つのアプローチを解説しています。
参考:「なぜうちの業界?」|業界研究の重要性
本記事でも述べたように「他の業界じゃダメなの?」とツッコまれる志望動機は浅はかな志望動機と捉えられがちです。それを回避するためには正しい業界比較を行う必要があります。本記事では
参考:【例文6選】エントリーシート(ES)の志望動機の書き方!独自調査を基に人気業界ごとに解説
「志望動機の書き方が分からない」就活生なら一度は思ったことがあるのではないでしょうか。本記事では受かる志望動機のフレームワークから盛り込むべき6つのポイントまで徹底解説しています。

三菱商事社員が語った、総合商社の魅力

前項で、浅はかな志望動機にならないための示唆のようなものは提示出来たかと思います。しかし、それだけでは具体的に考えが上手くまとまらない人もいるかと思います。

OB訪問した商社マンの方に彼なりの商社の「魅力」について2点語っていただきましたので、以下に掲載します。是非参考にしてみてください。

ビジネスチャンスがあると感じたら、すぐに自由に提案し動ける環境が整っている。

メーカーなどの他業界と異なり、商品や地域などに縛られることがない。自身の行動力と提案・企画力で自由に動く事ができる。何もないところから新たに事業を立ち上げるところに仕事のやりがいが詰まっている。

1つの製品について高い専門性を持ち、 ”川上から川下まで”一つの業界のビジネスを俯瞰して動ける。

商品に縛られない一方で、1つのモノについて高い専門性を持つ事が出来ます。だが、これについてはメーカーも同じです。その中で商社は、川上から川下まで一つの業界のビジネスを俯瞰し、自由に企画し行動できます。この点がメーカー等と大きく異なっている点で、差別化できている魅力であると考えている。

上記が、現役商社マンが語った商社の「魅力」です。人によって、どこに魅力を感じるかは違いますので是非参考にした上で自分なりの志望動機を改めて考えてみてください。

最後に

本記事でも挙げたように「海外で働ける」「大規模な仕事が出来る」といったところに魅力を感じ、多くの就活生が総合商社を第一志望に掲げています。しかし、その反面総合商社の表面的な魅力のみに魅せられた就活生に対して企業側は辟易している事も本記事から分かります。

総合商社は華やかな面が強調される一方、下記記事でも取り上げているように「背番号制」と呼ばれる配属リスクなど人によっては様々な懸念点があるでしょう。

参考:総合商社の配属リスクと総合商社におけるタテヨコ議論
「ラーメンからミサイルまで」というキャッチフレーズ通り、幅広い商材を扱える総合商社。しかし、その一方「背番号制」とも呼ばれる配属リスクも存在しています。総合商社志望者の多くはこの配属リスクを気になるのではないでしょうか。本記事ではこの配属リスクについて徹底解説しています。
参考:総合商社から転職する若手が増えているって本当?三菱商事から転職した人に「実態」を聞いてみた。
近年転職市場が活発化する中、総合商社から転職、起業する方も多数います。本記事では三菱商事から小規模ベンチャー企業へ転職した方の転職理由や転職の実態をインタビューしています。

そういったリスクも飲み込んだ上で「総合商社だからこそ」の志望動機を語れる人材を企業は欲しているのではないでしょうか。

本記事が総合商社を志望する就活生の一助になれば幸いです。

下記の記事では総合商社の志望動機をパターン別に解説していますのでそちらも併せて是非ご覧下さい。

参考:「総合商社の志望動機」5パターン|実例をもとに解説
本記事では総合商社志望者によく見られる志望動機5パターンを解説しています。各志望動機毎に併願すべき業界のメリット・デメリットや根拠となるであろう経験内容を提示しています。総合商社志望者の方は是非御一読下さい。

総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介

商社 オープンチャット

unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。

実際に総合商社志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。

下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。

総合商社内定者の志望動機例

総合商社の志望動機のイメージをより掴んでいただくために、三菱商事内定者・三井物産内定者のエントリーシート(ES)をそれぞれ掲載しました。

志望動機を作成する際の参考にしていただければと思います。

三菱商事で挑戦したいこと、実現したい夢について教えてください。その際、特に興味のある分野や事業があれば、具体的に触れていただいても構いません。(250字以内)

このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は77622枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)

この方は本記事でも取り上げた(3)「エネルギーやインフラなど無くてはならないものを扱いたい」という志望動機を述べています。

根拠として東南アジアへの留学経験を挙げており、自身の経験に基づいた夢であると示せているため企業側にも納得感を抱かせる事が出来るでしょう。

しかし、本記事でも挙げた懸念点である「エネルギー業界やインフラ業界でなく総合商社でなくてはいけない理由」が明確には示されていません。文字数の関係上、仕方ありませんが面接の場ではしっかり回答出来るようにする必要があるでしょう。

三井物産を志望する理由を記述して下さい。(150文字以内)

このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は77622枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)

この方も海外での経験を根っこに志望動機を作り上げています。

しかし、この方は「したい事がある」から総合商社を志望した上記の内定者とは違い「出来る事がある」から総合商社を志望しています。この志望動機は「「総合商社の志望動機」5パターン|実例をもとに解説」の(2)価値観の異なる様々なメンバーと一つの目標を達成したいに当てはまっています。

海外をビジネスの主戦場とする総合商社では当然言語や宗教などが異なる人々だけではなく、現地の民間企業や公共機関、政府など様々な立場の人々と働く事になるでしょう。そのため、この志望動機は的を得て良い志望動機であると言えます。

この方のように自身の強みを根拠に志望動機を述べるアプローチもありますので是非参考にしてみて下さい。

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【20卒早稲田政治経済学部】乃木鮭くんの就活体験記vol.5|2018.11 interview 【20卒早稲田政治経済学部】乃木鮭くんの就活体験記vol.5|2018.11 interview 今回は早稲田大学政治経済学部の乃木鮭くんに2018年10月にインタビューした内容を掲載します。↓↓↓乃木鮭くんのこれまでのインタビュー記事はこちら↓↓↓7月分インタビュー8月分インタビュー9月分インタビュー10月分インタビュー早稲田大学乃木鮭くんの履歴書乃木鮭くんの履歴書◆性別└男性◆大学└早稲田大学政治経済学部に現役入学。第一志望は東京大学であったが不合格。◆趣味└海外ドラマ・コメディショー鑑賞◆サークル└政治サークルと趣味程度の同好会に所属。今は両方とも引退。◆アルバイト└教授の研究補助と学内のIT関連アルバイト。◆留学└3年次にカナダに8ヶ月交換留学。◆資格└TOEFL98点・TOEIC880点・英検準1級(高校で取得)・統計検定3級◆就活をはじめた時期└2018年5月末◆志望業界└メーカー(自動車、重化学、鉄鋼)、総合商社、外資系投資銀行、外資系コンサル。◆希望職種└法人営業。世界を股にかけて働きたいという思いが強い。本インタビューはunistyle編集部のむたか(@mutaka_unistyle)とくらもん(@esquestion)にて行っております。10~11月の活動を振り返って自分の活動量・内容について「10~11月の就職活動はどんな感じだった?」「日産自動車冬季フォローアップインターンシップ、レバレジーズ説明選考会および本選考面接、ベイカレントコンサルティング本選考面接、日本銀行インターンシップエントリー(ES)および集団面接、UBSエントリー(ES&Webテスト)、KPMGコンサルティングエントリー(ES)、シティグループエントリー(ES。Webテストはサマーインターンエントリー時のスコアが使われるとのことでした。)をしました。ベイカレント、UBS、KPMGについては落選してしまいましたが、レバレジーズ、日本銀行、シティグループについては連絡待ち中です。」「なるほどね。改めて結構がっつり行動している感じだね。」「そうですね。日産はより詳しい企業理解を求めての行動ですが、レバレジーズや日本銀行は新しくエントリーした企業になりますし、UBSやKPMG、シティなどについては選考が始まったというところですね。いよいよ本選考がはじまるんだと実感しています。別件ですが、自己研鑽の目的もあって受験したTOEICが980点だったので、アピール材料が増えました。」「980点は素晴らしいね!それぞれの感想や学びなどについて、教えてもらえるかな?」「日産のインターンシップはサマーのフォローアップということで参加したんですが、全体として夏より学生のレベルが上がっている印象を受けました。グループワークのようなものを行ったのですが、限られた時間の中で鋭い洞察や論理的な意見形成、それを明快に伝達する力、そして自分の意見があったうえで周りを巻き込んでいく力など、参加者全員の総合的な能力が高かったです。落ちてしまった選考については、準備不足が一番の理由には上がると思っています。やはり、まだ自分を売り込む際の伝え方という点で改善の余地はかなりあると感じています。結局、あるエピソードを語るにしても、言い方があまりよくないかもしれないですが、採用する側にウケる型にはめることができていないことは敗因として大きいのではないかと考えています。エピソードの内容、伝え方どれをとってもまだ自分本位なものになってしまっているのかもしれません。採用する側の目線に立つということは今後ますます意識していきたいと思います。」自分の行動量・内容まとめ・積極的に行動し、インターンのみならず本選考にも参加。・インターンや選考落選を通じて、より客観的に自分を見ることができるようになりつつはあるが、課題山積みという自覚が強い。周りの活動量・内容について「周囲の友人たちの就活状況はどう?前回の話だと、大学の友人はまだそこまでという感じだったけど。」「周りについてもいよいよ就活が活発になってきた印象を受けます。外資コンサルや外資金融、ベンチャーを受ける人は本選考やオータムでのインターンに参加したというは聞きますし、日系大手志望者についても冬インターン参加を意識してイベント参加などを通じた情報収集を意欲的におこなっていたり、筆記対策や自己分析を進めている人はどんどん増えてきていると感じています。留学経験者なんかはボスキャリに参加している人もいたようです。私の最終的な志望先である日系大手各社は、3年生でボスキャリに参加しても内定までの優遇を得ることが難しいと聞きましたので今回は参加しませんでした。いずれにしろ周りも就職活動のギアを一つや二つ上げてきているなという印象を受けます。」「情報収集は引き続き就活サイトやTwitterが多いのかな?前回のお話では『是非いろんな人に会ってみて下さい』とお伝えしたと思うけど、あれからどうなった?」「積極的にいろいろな人に話を聞きにいけているかはわかりませんが、以前よりは情報収集を意識的に行うようになりましたし、まずは身近からということで、周りの友人や知り合いにも就活の進捗を聞くようにはなった点では、一歩前進かなと思っています。」周りの行動量・内容まとめ・周りに就活情報を交換する友人は引き続き少ないものの、以前よりは活発に情報収集はしている。企業選びの軸「前回企業選びの軸を聞いたときは、海外勤務希望→腰を据えて英語を用いて国内勤務希望となって、さらにそこから、英語に拘りを持たず国内勤務を希望、に変わっていったけど、あれからどうなったかな?」「すこし自分語りをさせてください。自分で言うのも恥ずかしい話ですが、自分の性格を一言で表せば「冷静な頭脳と温かい心(coolheadbutwarmheart)」だと思っています。マーシャルという経済学者の言った言葉なのですが、まさに自分を表していると思っています。これまでの人生において「なぜ」それをやるのかという部分については論理よりも感情が先行して行動することが多かったです。高校時代の英語ディベートや、大学時代のサークルや留学、どれをとっても将来役に立つからというような理由ではなく、ただ純粋にそれが好きで追い求めていたいものであったからしてきただけでした。」「なのでそういうものについて語るときについ熱意があふれ出てしまって、人からは意外と熱いんだねという評価をいただくことが多々あります。温かい心よりは熱い心かもしれないですね。でもこの評価で、「意外と」という部分が個人的には重要な部分で、自分って別に熱血漢でどんなときも熱さと勢いだけでどうにかしてきたタイプでもないと思っていますし、「意外と」の評価の理由であるとも信じています。それが冷静な頭脳という部分にも繋がってくるのですが、これまでの人生で自分が全力で頑張ってきたことについて、「どう」行動してきたのかという部分については理詰めで行動してきたと思っています。目指すべき具体的な行動目標があったとき、自分たちの現状がどうであって、目標を効率的効果的に達成するためにこれからどう行動するべきか、その行動をするためには何が必要かなどなど努めて論理的に分析する姿勢を大切にしてきましたし、実際そのように行動できていたかなと自分なりには信じています。」「例を挙げれば留学の際には語学力の向上という目標は一つあったので、その目標を明確化したり、自分の現状の英語力についてできるだけ客観的な現状分析をして、そのうえでいかにすれば最短経路で目標を達成できるのか、はたまた自分の現状やこれまでの英語力の成長カーブを省みて当初立てた目標は本当に実現可能なのかなど、客観的に考え続ける姿勢は大切にしてきました。実際の行動では努力と気合でどうにかするというよりは、一つ一つの事柄について、なぜそうなのか?そこから引き出される含意は何か?という理屈ベースでの行動を少なくとも大切にはしてきました。それゆえ行動の部分では冷静な頭脳の尊重ということが挙げられます。」「前置きが長くなりましたが、ではこの自分の性格がどう企業選びの軸に関わってくるのかお話しすると、前者は「なぜ」そこで働きたいかの理由を自分に与え、後者は「どう」自分が働きたいという理由に対応するのではないのかと考えています。前者は、自分の「好き」や興味関心を大切にして、それを仕事として実現できる業界に行きたいと考えています。でもこれって実は問題で、本音の根本的な志望動機で言えば結局好きだからその業界なりその企業で働きたいみたいな理由になってしまうんですよね。自分としては大真面目なんですけど、傍から見たら全くイケてない志望動機ですし、自分でもこれで選考通るとはもちろん思ってません。だからといってうまくいい感じの志望動機作り上げても、結局なんかウソっぽく伝わってしまってしまいそうで。そこの矛盾で悩んでいます。」「一方どう働きたいかの部分については、一般的な話になってしまうのですが、好き嫌いやりたいやりたくないみたいなこだわりはないので、そうというよりは自分に一番適性のありそうな職種につければと考えています。今までの自分を省みて分析したときにこれからの成長の見込みが一番大きそうな能力を生かせる職種につきたいです。一方でその能力が一体何なのかという部分については、常に自分の推論が正しいか検証を続けていかねばならない部分であるとも考えています。」「なるほどね。これまでのインタビューを経て、自己理解がどんどん深まるだけでなく、言語化することもできるようになってきたね。話してくれている内容自体はよく理解できるし、原体験が明確なのでいいと思う。これらを踏まえて、どういう軸と言えそう?」「今までの流れを踏まえて、勤務地については国内志望ということもそれほどなくなり、国外でも国内でも良いと考えています。でもこれは決して何でもいいやという投げやりな気持ちではなく、東京から大阪に転勤する感覚で、例えば上海やロサンゼルスに行ってもいいということで、国内だから海外だからというこだわりは今はそれほどないという意味合いです。一方で、世界を駆け回るというよりはやはり腰を据えていたいという気持ちはあるので、一つの赴任先で長く生活していたいとは思っています。それが国内か海外かは問いません。英語については、何が何でも使えなくちゃ嫌だということはないですが、かといって英語がここまでの人生で培った自分の資産という認識もあるのでそれをもう一生使わずに終えてしまうのもなんだか寂しくはあります。正直英語をどうしたいかについての結論は出ていないですが、少なくとも、英語を負担には感じないという一つのアピールポイントとして就活での武器としていければとは思っています。」志望業界・職種「企業選びの軸がさらに変化したということは志望業界や職種も変わった?前回は、メーカー(自動車、重化学、鉄鋼)、外資系投資銀行、外資系コンサル志望だったけど、順位変動含め何かあったかな?」「自動車業界と金融業界を主軸に考えを進めていきたいと思っています。理由は、好きだし興味のある商品だからです。今までの自分が何かを始めたきっかけを考えてみたときに、興味ベースで初めてみたということがほとんどだったので、たぶん業界選びについても自分の興味がまず第一に来るのだろうなと思っています。これまでを省みても入りが「為になるから」みたいな動機で始めたものって長続きしなかったんです。この辺りは多分人間性的なものが影響していると思っており、自分はまさに好きこそものの上手なれタイプだと感じています。なので、興味ベースで自動車と金融を志望しています。外資系企業は直感的な部分で何か違うという違和感があったのと、そもそも選考が早いから受けていたという側面も大きかったのでそろそろ受けるのは終わりにしてもいいのかなと思っています。」「職種については、前回通り法人営業を志望しています。繰り返しになってしまうのですが、お互いにある程度前提知識があったうえで交渉をするという状況はディベートであったり自分が今まで得意と感じていたスキルが生かせる職種だと思っていることが理由になります。ただ、ここについては何が何でも法人営業というわけではなく、他にも自分は何が得意でという部分の分析は続けてく中で柔軟に修正していきたいと考えています。」ガクチカ・自己PR「学チカ、自己PRについてはどう?自己分析は深まったかな?」「自己分析については深めるというよりは整理するということを最近は意識しています。深く考えていった結果、あれもあったなこれもあったなと情報過多になり、結局自分はこれで何を伝えたかったんだろうと見失ってしまうことが多々ありました。深めるという作業はそこそこやってきたとは思うので、これからはそれを踏まえて、自分を一つの商品と考えたときに、第一に相手に自分がどういう人間と見てをもらいたいのかテーマを明確に決めたうえで、そう感じてもらうためには自分のどういう能力なりどの側面を押し出していくべきか、それを裏付けるエピソードはなにかなど、今までの自己分析の結果を整理していったうえで、足りない部分については適時分析をしていきたいなと考えています。」8月と9月を比較した変化まとめ・自己理解、自己認知度合いが非常に高まりつつあり、これまでの人生をしっかりと振り返ることができている印象。・一方で、まとまりはまだなく、説明するには冗長的に感じるところがあるため、簡潔に伝えるスキルを身につける必要があると感じる。12月にやろうと思っていること「12月以降やっていこうとしていることはある?」「自動車メーカー主催のイベントに参加しようと考えています。就職活動をしていてもなかなか自動車メーカーの社員の方とお会いする機会というものはなかったので、実際に社員の方々とお話して会社の雰囲気や、まわりの学生自動車メーカーを志望する学生の傾向など見れたらいいなと考えています。あと、自己分析という部分に関しては引き続き整理の部分を進めていきたいです。」12月にやろうと思っていることまとめ・業界を絞り込み、企業理解を深めるフェーズに。今就活で悩んでいること「今就活で困っていることとか悩んでいることはある?」「言い方は悪いかもしれないですが、やはり就活ウケのしやすい語り口をいまだに会得できていないことが悩みです。就活で見られているのはこれまで自分が何を成し遂げてきたかではなく、自分はどういう経験の中でどう考えどう行動してどう成長してきた、そしてその再現性の立証という流れを伝えることだとここまでの就職活動を振り返り思うようになりました。しかし、これは伝え方の部分だと思うんで、そういうある意味コツみたいな部分も感覚レベルで理解していけたらなと思っています。」今就活で悩んでいることまとめ・話したいことはまとまったが、表現方法・伝え方に関しての課題意識が強くあり、howtoが見えていない状態。場数を踏み、フィードバックをもらいながら伸ばしていくことが重要。unistyle編集部より乃木鮭くんへのフィードバック活動量はひと段落といった乃木鮭くんですが、ある程度活動したあとはしっかりと振り返りの時間を設けることは大切だとunistyleでは考えているので、9月の過ごし方としてはベターだったと言えるでしょう。まだまだ企業選びの軸やその基となる自己分析・自己理解が定まっていないようですが、これは問題ではないでしょう。ファーストキャリアで全てが決まるとは思っていませんし、今悩んだだけ最後には最適解を導けると思っていますので、悩めるうちにしっかり悩むのが吉でしょう。また、今後の活動の見通しをある程度立てられているのは良いと感じました。言わずもがな、就活は情報戦でありスケジュールがキモになってくるところがあるので、今時点で冬の活動計画が具体的な点は社会人になっても評価されるポイントと言えるでしょう。一方で、情報収集先がほとんどWEBという点に懸念を覚えています。オフラインだからこそ得られる情報は鮮度が高く情報の信憑性も高いと思いますし、自己分析や自己理解についても他者からの評価・意見によって知る側面も多々あると思いますので、積極的に行ってほしいと感じています。ここに関しては、根性論のようになってしまいますが、勇気を出して行動するのみです。就活においては、身の安全を確保したかったら"じっとする"よりも"冒険する"方が僕はいいと思っていて、どれだけ"知らない"を少なく出来るかが勝ち筋なんだよね。やっぱり。就活って不安とか恐怖によって億劫に感じること多いと思うけど、社会人も同じで、やっぱりなー、行動するしかないんだよね。—むたか/就活サイトunistyle(@mutaka_unistyle)2018年10月19日最初はなんでも怖いものです。でもそこで立ち止まってしまうと何の進歩もありません。行動すこそ恐怖に打ち勝つ最良の施策だと思いますので、是非積極的に外に足を運んでみましょう。乃木鮭くんへのオススメ記事戦略的自己分析のやり方|企業視点を踏まえた内定する自己分析の方法→自己分析の「方法」だけでなく、自己分析をする目的や選考での活用法まで書いています。ESを書く際や面接でも役に立つ内容が書かれているので、一度だけでなく何度も読み返してほしい記事です。▼20卒早稲田生限定の就活イベントを企画しました。詳しくはこちら。 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【IR情報(投資家情報)の読み解き方】就活生向けに分かりやすく解説 【IR情報(投資家情報)の読み解き方】就活生向けに分かりやすく解説 こんにちは。16卒の総合商社内定者です。日系企業のホームページに訪れると会社情報、採用情報、CSRと並んでIR情報(投資家情報)というゾーンがあると思います。ホームページでは会社情報、採用情報に目がいきがちで、IR情報に関しては見たことないという就活生も多いのではないのでしょうか。今回は総合商社のIR情報を用いてIR情報の見るべきポイントを紹介します。【参考】三井物産株式会社「投資家情報」「これは主に投資家に向けて書かれたものだから就活生が閲覧する必要はないのではないか?」と疑問に思う学生もいると思います。しかし、そこがポイントです。周りの就活生が手を出していない分野に進出して差をつけましょう。それではIR情報の見方に参りましょう。今回は私が実際に面接の準備に使用しており、実際に役に立ったものを4つほど紹介します。企業の今がわかる「決算短信ハイライト」決算短信とは企業が上場している証券取引所に提出するもので、開示義務があります。開示の時期が早いので投資家が真っ先に見る資料になっています。これ自体は数字と文章が並んでいて、就活にとっては読むのが苦です。そこでオススメするのが決算短信ハイライトです。【参考】三井物産株式会社「平成27年3月記連結決算及び平成28年3月記連結業績予想(IFRS)ハイライト」上記を見るとわかりますが、前年比較の全社的、セグメント別の利益の増減とその主な要因が1ページにまとめられています。就活生にとって必要な情報が多く書かれているので非常に読みやすい資料となっています。またその企業の規模感、セグメント別の純利益がわかります。例えば五大商社の年間純利益が1500億円〜4000億円の規模に密集していることがわかりますね。就活生は意外とこれを理解していません。企業の今がもっと詳しくわかる「決算説明会プレゼン資料」こちらは株主向けの決算説明会において社長またはCFOがプレゼンテーションを行う際に用いている資料で、決算短信に比べてカラフルな仕様になっており、視覚的に見ることが簡単になっています。【参考】三井物産株式会社「2016年3月期第1四半期決算説明会資料」決算説明会資料において観るべき項目については以下のコラムを参考にして下さい。【参考】企業の過去がわかる百科事典「アニュアルレポート」アニュアルレポートとは企業の財務情報をふんだんに盛り込んだ年次事業報告書のことで、主に外国人投資家やアナリストに向けて出されるものです。実は企業に開示義務はありません。百科事典という表現を使ったのは社長メッセージから各セグメントの説明に至るまでありとあらゆる要素が含まれている為です。自分の興味のあるセグメントに関してはくまなく見ておきましょう。企業の未来がわかる「中期経営計画」【参考】三井物産株式会社「新中期経営計画」企業の過去、現在がわかったら未来を知りたくなりますね。その未来にどうなるかをわかりやすく明示しているのが中期経営計画です。今年(2015年)の伊藤忠商事の会社説明会では人事社員が就活生に中期経営計画の縮小版を配布し、簡単な説明をしていました。就活生としても見やすい資料として作られている証拠ですね。中期経営計画の見るべきポイントに関しては以下のコラムをご覧下さい。【参考】他には上級編として有価証券報告書の閲覧を推奨します。有価証券報告書の見るべき項目は以下のコラムを参考にして下さい。【参考】IR情報は一見就活生に必要な情報が書かれていないように感じると思いますが、ポイントを絞って見てみると周りの就活生の一歩先にいけると思います。また説明会に参加するにあたって企業を見る視点が変わってくると思います。【関連記事】 35,276 views
短所は短所のままでいい?!面接で短所を聞かれた時の答え方 短所は短所のままでいい?!面接で短所を聞かれた時の答え方 「あなたの短所(弱み)は何ですか?」という質問は、面接でよく聞かれる質問の一つであるにも関わらず間違った回答の仕方をしている就活生が毎年多く見受けられます。本記事では、面接で短所を問う企業側の意図、それを踏まえた上で学生はどのように答えると良いのかについて内定者の回答を交えながら考察します。注意点厚生労働省のHPに掲載されている『公正な採用選考の基本』によると、"短所・弱みに関すること"は採用選考時に配慮すべき事項であり、就職差別につながるおそれがある事例に抵触する可能性があります。しかし、就職活動で聞かれやすい質問の一つであるため、本記事ではその対策方法等を解説させていただきます。【参考】厚生労働省:公正な採用選考の基本本記事の構成なぜ面接官は「短所(弱み)」を聞くのか面接官に短所を聞かれた時はどう答えれば良いのか内定者の短所の回答例12選これだけはだめ!短所を聞かれた時のNGワード集最後になぜ面接官は「短所(弱み)」を聞くのか面接官は自社にマッチする人材を採用していますが、どのような基準で人材を見極めているのでしょうか。新卒採用はポテンシャル採用であるため、大きく以下の2つに分けることができます。■自社の社風、文化、職種に合っているか(人柄)■どのような素養、スキルを有しているか(スキル)この2つの要素を見極めるために、面接官は短所(弱み)を質問しています。具体的に述べていきます。上述した面接官の意図に照らし合わせると、人柄・スキル■人柄(自社の社風、文化、職種に合っているか)(1)短所が自社の社風、文化、職種とミスマッチしていないか(マッチング)■スキル(どのように素養、スキルを有しているか)(2)自分の短所を客観的に理解できているか(自己理解)(3)短所をどのように改善しようとしているか(改善意欲)上記3点を見極めようとしていることがわかります。より理解していただくためにも、就活生Aさんの回答をもとに実際にどのように答えれば良いかを解説します。以下が就活生Aさんの回答になります。「私の短所は多くのことを一手に引き受けてしまうところです。ダンスサークルでは幹事長をしていますが、断ることが苦手な性格も相まって、多くの仕事を一人で引き受けてしまいます。結果として、期限内にやらなければならないことが終わらなかったり、体調を崩すなどチームメイトに迷惑をかけてしまいました。今後はチームに迷惑をかけないように、自分のできる能力を客観的に見極めていきたいと思っています。」(1)短所が自社の社風、文化、職種とミスマッチしていないか(マッチング)適正が合っているかどうかは、今回の回答だけではわからないと言えます。なぜなら企業の求める人材像によって、適正があるかないか評価が変わるためです。参考記事:例えば、責任感が強く一人で何でもこなしていくガッツのある人材を求める企業であればプラスの評価を受けるかもしれません。逆に企業風土として、チームワークを重視している企業であれば、一人で抱え込んでしまう性格はマイナスの評価を受けてしまうかもしれません。(2)自分の短所を客観的に判断できているか(自己理解)自己理解がしっかりとできていることがわかります。自身の能力や素養を客観的に把握し、それを踏まえた上で行動することができる就活生は、企業に入社後も活躍できる可能性が高いと言えます。とりわけ短所(弱み)においては、基本的に向き合いたくないものですし、誰しもが他人には見せたくないものでしょう。そのような中で「短所(弱み)を適切に把握し、改善に努めている就活生であれば、入社後も自分に向き合いながら自身の役割を全うしてくれるだろう。」と、面接官も感じやすいと言えるでしょう。(3)短所をどのように改善しようとしているか(改善意欲)具体的な改善策の説明が不十分なため、評価としてマイナスになる可能性があります。改善のために取り組んでいることや、今後取り組もうと思っている事を話すことができれば、改善意欲があるというプラスの評価を得ることができます。上記の具体例を踏まえると、短所を回答する際には、今までの人生において、短所を克服した具体的なエピソードがあればより話しやすいでしょう。また、企業ごとに社風や文化が異なるため、短所がマイナスに作用してしまうかもしれない企業には別の短所を用意したほうがいいかもしれません。そのため、短所に関して適切な回答をするためには、学生時代に取り組んだ内容を説明する「ガクチカ」やどんな企業なのかを理解するための「企業分析」が必要です。面接官に短所を聞かれたときどう答えればいいのかさて、ここからは具体的な回答の仕方に関して述べます。短所に関して聞かれた際には、アプローチが2つあります。1.長所の裏返しを答える2.素直に短所をさらけ出すなんとなく聞いたことがあるかもしれませんが1つずつ解説をします。1.長所の裏返しを答えるよくある短所の答え方としては「長所の裏返しとしての短所」を答えると一貫性のある人物であることも示せるうえ、マイナスイメージを伝えることもないため、使いやすいというメリットがあります。多くの内定者がこの手法で実際に内定を得ています。例えば、この手法で内定者が実際に語った短所としては下記のようなものがあります。「積極的に行動できるという長所の反面、慎重さに欠けて失敗することがある」「完璧主義で、決断や行動が遅くなってしまうことがある」「責任感が強いあまりに頑固なところがある」「おおらかで多くの人と分け隔てなく関わることを意識しているものの、八方美人的な側面がある」上記の通り、この手法は短所を語りながらも自己PRを伝えることのできる攻防一体型の答え方になっており、一見完璧な答え方に見えますが、多くの就職活動生がこの手法で自己PRをしようとするため、面接官としても「またか」と思われてしまい、大きな差別化につながらないというデメリットはあります。参考:アクセンチュア内定者の強みと弱み2.素直に短所をさらけ出すもう一つの答え方として「素直に自分の短所を伝える」という方法もあります。個人的にはこちらの方法で伝える方が評価が高くなると感じていますし、多くの面接官もこちらの手法を好むでしょう。自分の欠点に向き合い、素直に伝えられる人には芯の強さを感じます。素直に短所を伝える際には、(1)短所⇒(2)短所による失敗経験⇒(3)意識の変化・改善策⇒(4)自己PRのエピソードなど現在へのつながりといった流れで語ることで、マイナスイメージだけでなく、あなたの良さがより伝わるので意識してみて下さい。上記の流れを意識すると、以下のような文章構成になります。(1)短所自己中心的でわがままなところがある。(2)短所による失敗経験中学生の頃、◯◯部で部長として初めて人の上に立った際に、自分のしたいことを優先しすぎて、周囲との人間関係が悪化し、チームとしての機能が下がる経験をした。(3)意識の変化・改善策だからこそ、高校以降はなるべく自分を抑えて全体を見て足りない部分を補うこと、自分がしたいことと周りがしたいことをすりあわせることを強く意識するようになった。(4)自己PRのエピソードなど現在へのつながり今でも自己中心的でわがままな自分を自覚しながら周囲とのすりあわせに最も神経を使っている。以下の記事で、上記の2パターンで長所・短所を分析し内定を勝ち得た就活生の多くの回答事例が企業ごとに掲載されていますので是非参考にしてみて下さい。参考:冷静に自分の長所・短所を分析している旭硝子内定者の回答内定者の短所の回答例以下で内定者の回答例を紹介します。短所について考える際に参考にしてみてください。SMBC日興證券内定者の回答(短所)何事も一人で解決しようとする私の長所として、常に客観的に自分の言動を振り返り、当事者意識を持って他者と接することができます。そこで、他者にとって好ましくない態度や言動をとらず、円滑な対話を心がけています。その結果、アルバイトなど周囲からの要求に対して的確に行動することができると考えています。その一方、短所として、成果への意識が非常に強いため、何事も自分一人で解決しようとする癖があります。周囲と協力をして物事に対処することで、最終的に優れた成果物ができることも多くあるので、時には人に頼ることも必要だと考え、現在は短所の克服に努めています。引用:SMBC日興證券内定者ES三菱UFJ信託銀行内定者の回答(短所)細部にこだわり、計画に余裕がなくなる(18字)「短所」学園祭実行委員会で装飾制作に取り組んだ際、細部にこだわり、ゆとりのない計画を立てたが、作業が予定通り進まず、他者の手を借りたことがあった。以後トラブルに対処できるよう、余裕を持った計画を立てることを心がけている。(197字)引用:三菱UFJ銀行内定者ES三井化学内定者の回答①(短所)周りに合わせてしまう周りに合わせ自分の意見を言えないことです。論理的に相手を納得させられる自信があれば言えます。ゆえに、事前準備を十分にすることで説得性を高め克服しようとしています。引用:三井化学内定者ES三井化学内定者の回答②(短所)人の頼みを断りきれないこと私の弱みは「人の頼みを断りきれないこと」だ。期待に応えたいという気持ちが強く、困難だと思われることも引き受けてしまい苦労することが多々ある。引き受けたからにはどんな苦労をしてもやり抜くことを心掛けている。引用:三井化学内定者ES②伊藤忠商事内定者の回答(短所)あなたの欠点は何ですか?その欠点を克服するために、努力していることも踏まえて記述してください。(300字以内)プレッシャーに弱い欠点はプレッシャーに弱いという点だ。人前で発表をする時などのプレッシャーのかかる場面で、自分の力を発揮できない場面が多く存在する。この欠点の原因は、失敗するのではないかという不安を感じやすいためなので、不安を感じにくくするために私は二つの取り組みを行っている。一つ目はプレッシャーのかかる場面に積極的に身を置くことである。そのような場面を多く経験することで失敗しないためのノウハウが蓄積されていき、それが自信に繋がっていくと感じる。二つ目は事前に綿密な計画をたてて練習を行うことである。事前に完璧なシミュレーションを行うことで失敗する確率を下げることができ、自信を持って本番に挑むことができるからだ。引用:伊藤忠商事内定者ES豊田通商内定者の回答例(短所)●真面目すぎること。●物事を一つの視点で見てしまうこと。●他の意見に妥協してしまうこと。引用:豊田通商内定者ESデロイトトーマツコンサルティング内定者の回答(短所)自信のない人間自分の短所は、基本的に自信のない人間であることだ。不動産営業では、始めた当初、知らないことが多すぎることと、自信のなさが相まって、何もできず、怒られてばかりだった。しかし、持ち前の誰よりも努力するところを生かし、弱点を補って、成果を残すことができた。引用:デロイトトーマツコンサルティング内定者ESPwCコンサルティング合同会社・PwCアドバイザリー合同会社内定者の回答(短所)他人の優れている所が認められない事弱みは、負けず嫌いな性格が高じて「他人の優れている所が認められない事」です。論理的な思考力が優れていて内気な同期がいるのですが、対抗心が強い私は彼の長所を認められず、「私の方が外交的で彼に勝っている」と欠点に目を向けていました。現在は、成長するために他者の良い所を積極的に見つけ、自分の物にしようと考えています。引用:PwCコンサルティング合同会社・PwCアドバイザリー合同会社内定者ES集英社内定者の回答例(短所)スケジュール管理が下手スケジュール管理が下手なところ。最近は、ネット上で同期できるカレンダーを使って計画性を身に付けようとしている。引用:集英社内定者ES凸版印刷内定者の回答(短所)目標を高く持ちすぎる短所は「目標を高く持ちすぎる」点だ。質を追求しがちなので、現状とすり合わせることを意識している。引用:凸版印刷内定者ESアサヒビール内定者の回答(短所)実行力が無い私の弱みは実行力が無いことです.男声合唱サークルにおいて学部1,2年生の頃に意見を強く言えずコンクールでの成果を残せませんでした.入団した際に団の改善点を指摘したものの,特に議論されることもなく,私もそのままにしてしまいました.意見を言いやすい環境ではあったものの,議論に発展するまでの私自身のアクションが少なかったことが原因だと思います.そこで学部3年生の頃に幹事長を担当しました.幹事長は団のあり方を決める重要な役割であるため,私が動かないと全員が付いて来ず,「責任」によって実行力を身に着けることに努めました.私の弱みは,弱みを発揮せざるを得ない環境を作ることで克服できると考えています。引用:アサヒビール内定者ES明治内定者の回答(短所)質にこだわりすぎてしまう質にこだわりすぎて時間がかかる事がある。つい無理なスケジュールで行動しようとしてしまう。引用:明治内定者ESこれだけはだめ!短所を聞かれた時のNGワード集これまでの話でお分かりのとおり、短所に関する質問に対して短所を言うだけでは意味がありません。短所が見方を変えれば長所になったり、短所から、あなた自身が取るべき行動まで説明する必要があります。つまり、以下のような返答では面接官の望む答えになっていないので注意してください。「短所はありません」系これでは、短所があってもいいと思っている面接官に対して、答えになっていません。また、長所の裏返しであるという回答をする際には、注意が必要です。答え方しだいで長所を摩り替えているだけという印象をあたえることがあるので気をつけましょう。マナーや常識と思われることについて「遅刻癖がある」「納期を守らない」など社会人として最低限必要な資質について短所とするのは控えましょう。あなた自身が面接官だったら一緒に働きたくないはずです。変えることが難しい特徴実は盲点だったりするのがこの類です。「優柔不断である」というのは、性格の問題です。もし、この性格を直したくても、子供のころからの性格だったりするとなかなか直せないか可能性があります。面接官もその点を理解しているため、その短所を本当に改善できるだろうかと疑問に思うかもしれません。もし、その短所を短所でなくなったエピソードだったり、これから直せるビジョンが見えない場合、俗に言う、ポータブルスキル(マネジメント能力や課題解決力、リーダーシップなど)を短所にするほうが具体的なキャリア像も見えるため面接官にPRできるでしょう。最後に面接官に短所を聞かれた時の対処法は理解できたでしょうか。面接官の質問の意図を理解することで、面接官が求める答えをアウトプットできるでしょう。内定者の回答例も参考にしつつ面接に取り組んでみてください。関連記事:本記事では面接で短所を聞かれた時の答え方について解説してきました。こちらの動画では面接の全体像について紹介しています。ぜひご覧ください。 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