凸版印刷の志望動機対策|事業内容の理解なくしてES通過なし

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最終更新日:2024年06月12日

凸版印刷は大日本印刷と並ぶ国内最大規模の印刷会社です。

経済産業省の統計によると印刷業界は製品出荷額に関してはここ2002年から2014年でおよそ20%減少しており、市場としては縮小傾向にあります。

今回はそんな凸版印刷について事業内容と照らし合わせながら志望動機を考えていきたいと思います。

凸版印刷の人気ランキングや求める人材また大日本印刷との違いはunistyle内に他にも記事がありますのでこちらも御覧ください。

 

参考:凸版印刷内定者の学歴と企業人気ランキング
参考:大日本印刷・凸版印刷の事業・求める人材・社風解説【unistyle業界研究】
参考:経済産業省「工業統計表 産業編」

本選考とインターンの締め切り情報

凸版印刷のビジネスモデル

印刷業界は大別するとネット等を活用し、個人もしくは団体のチラシ等をメインに扱う会社と、企業間の商業目的の印刷物をメインに扱う会社の2つに分けることができます。

前者はネットの普及や安価さにより業績を伸ばしています。

一方後者はネットのように紙媒体以外の媒体の選択肢が増えてきたことにより、需要が減少傾向にあります。

また、印刷業界は今回紹介する凸版印刷と大日本印刷という大手2社が業界のシェアの約半分を占めているという状態にあります。

このような業界で凸版印刷は創業当時から行ってきた紙媒体による印刷に拘泥すること無く、情報コミュニケーション分野、生活・産業分野、半導体などのエレクトロニクス分野とその事業領域を拡大していき、安定した収益を挙げてきました。

また、多くのグループ企業を持ち他分野に渡る業務であっても効率的に滞りなく行っています。新たな分野に進出するには各分野に精通した人々との関係の構築が不可欠です。

また、ヨーロッパ、アジア・オセアニア、アメリカと世界各地に拠点を持ち非常にグローバルな企業と言えます。

凸版印刷株式会社の米国ジョージア州現地法人であるTOPPAN USA,INC.は、2016年4月7日(木)に透明バリアフィルムの新工場である、TOPPAN USA ジョージア工場を竣工しました。

 

本工場は、凸版印刷の透明バリアフィルム事業において、海外初の生産拠点となります。

 

世界最高レベルのバリア性能により、食品・飲料、医療医薬、産業資材など様々なニーズに対応する透明バリアフィルムのトップブランド「GLFILM」を中心に生産を行っていきます。

 

本工場の竣工により、透明バリアフィルムの供給能力が大幅に拡大。北米をはじめ、欧州や今後市場の成長が見込まれる中南米などに向けての提供を強化していきます。
  
参考:凸版印刷ニュースリリース 凸版印刷、海外初の透明バリアフィルムの生産拠点となる「TOPPAN USAジョージア工場」を竣工

この記事は凸版印刷が米国に透明バリアフィルムの新工場を竣工したことに関する記事です。

凸版印刷は1986年より透明バリアフィルムの生産を始めており、現在では全世界の透明バリアフィルム市場において、トップクラスのシェアを持っています。

包装材市場では、環境保護の観点からビンや缶から軟包装材への置き換えが進みつつありニーズが高まることが予測されます。

このようにトップのシェアを誇っているからと言って既存の取引先とだけ取引を続けるのではなく、様々な視点でもって新たなニーズを汲み取っていく姿勢が求められていることが分かります。

凸版印刷の透明バリアフィルムの技術は世界的に評価を受けた日本の高度な技術で作られた製品の一つであり、それを北米など新たな市場にもを拡大し、多くの人に利用してもらえることは日本のプレゼンスを高めているといえます。

以上のことを踏まえて凸版印刷の志望動機を考えると、

・日本のプレゼンスを高める仕事がしたい
・相手のニーズを把握し、自らの提案で解決する仕事がしたい
・新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい

といった志望動機が適当だと考えられるでしょう。

凸版印刷のES通過者の志望動機解説

以下では、実際に凸版印刷のエントリーシート選考を通過した人の志望動機について見ていきましょう。

【既存のモノを打ち壊し顧客のニーズに合わせた最大級の提案による企業価値向上と人々の生活を豊さへの貢献】  
多くの企業と関わり、印刷技術を核とした幅広いソリューションを行うことができ、「BtoBtoC」という企業だけでなく消費者の生活を豊かにするビジネスモデルの総合印刷に魅力を感じました。 

 

その中でも貴社は印刷会社の中でも古い歴史を持ち、創業時から受け継いだ印刷技術を核に「空気電池」など今までにない技術を作り出すために情熱を注ぎ、常に挑戦と試行錯誤を繰り返すことで社会的ニーズに応えています。

 

また、印刷博物館内の「現代日本のパッケージ2015」と「リテールテックジャパン2015」に伺って実際の貴社の製品・作品・技術を拝見しました。

 

そこで、リテールテックジャパンでは流通小売の領域、パッケージ展では包装の領域からより先進的でより便利にするための貴社の技術力、ものづくりへのこだわりを知ることができ、自身も貴社のものづくりの一翼を担いたいと思い志望しました。

 

一方で私は、学生時代にオープンキャンパス運営の責任者を務めました。その中で、アンケートや直接来校者と話すことで武蔵大学のオープンキャンパスで「何が見たいか」「どうあればいいか」などのニーズを汲み取り、業務の改善を行いました。

 

その結果来校者数の増加やお褒めの言葉を頂き、これが私のやりがいに繋がったため上記の想いを抱きました。

 

そこで、私は自身の強みである主体的な行動力を特にマーケティング部門などで活かしていきたいと考えています。マーケティングとして顧客の元へ足繁く通うことでニーズを汲み取り、会社の同僚・上司など会社全体を巻き込んで顧客に対して最大級のソリューションを提案し企業価値向上の一助となりたいです。

 

また、「BtoBtoC」の特性を活かして企業価値向上だけでなく、それを通じて人々の生活や豊かさへ貢献できるような提案を作っていきたいです。


参考:【内定】エントリーシート(総合職) 

このESでは「内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク」の②きっかけとなる経験を詳しく書けています。

オープンキャンパスに関する記述での経験や感じたことから抱いたやりがいを会社に入ってやりたいことに上手く結びつけています。

また、「私は自身の強みである主体的な行動力を特にマーケティング部門などで活かしていきたいと考えています」というは自己PRを書く上でまず重要になる「強み」が書けています。

そして凸版印刷に於けるマーケティングはリアルな現場の課題解決のため商品開発や顧客ニーズの調査、販売物の効果検証等このESを書いた学生の言う「主体的な行動力」が求められており、そこに合致した効果的な自己PRだと言えるでしょう。

また、「既存のモノを打ち壊し」「今までにない技術を作り出すために情熱を注ぎ、常に挑戦と試行錯誤を繰り返す」等の記述が上記の「新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい」という軸にも合致した記述となっています。

もう一つ、実際の志望動機について見てみましょう。

私は貴社で【“クライアントと生活者を繋ぐ”をカタチにする社会のお医者さんになりたい】ため、マーケティング部の営業を志望する。なかでも貴社で叶えたい夢は、【世の中の買い物をオモシロくさせる】ことだ。

 

幼い頃から、私は買い物が一番の趣味だった。ある時、買い物がもたらすわくわく感の原因は、商品の購買だけではなく、その過程にある、まちを歩いたり、店を見るときに、常に【新たな出会い】を提供する広告のお陰なのではないかと思うようになった。

 

そこで、今度は自ら仕掛け人となり、人生をかけて世の中の買い物を豊かにしたいと思う。この夢を、貴社で【魅せ方ひとつで、人にじぶんごと化させる】ことで実現したい。

 

大学時代、私は訪日観光客誘致を「若手CMコンテスト」に変換することで、日本のCMを集め、海外発信する活動をした。その時に、一見とっつきにくいコトでも、見せ方次第で人を動かせる広告のチカラを感じた。この考えを生かし、世の中に溢れた関心を持ちにくいモノ・コトでも、販促物など【魅せ方】を創り出すことで、人の【じぶんごと化】の幅を広げ、買い物の可能性をも広げられると考える。

 

印刷会社でありながら、広範囲にマーケティング事業を展開する貴社で、クライアントのオーダーに全力で応える営業となり、“クライアントと生活者を繋ぐ”をカタチにすることで、世の中の買い物をオモシロくさせる夢を叶えたいと思う。


参考:【内定】エントリーシート

このESでは「内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク」の①成し遂げたいこと②きっかけとなる経験がしっかりと書けています。

「じぶんごと化」というキーワードを軸に語られており、ESに一貫性が見られます。きっかけとなる経験が志望する動機と直接的に結びついており説得力が増しています。

また、広告の見せ方を変えてその広告の効果を活かす為には広告を見る人がどのようなことに魅力を感じ、また、どのような情報を広告から知りたいかという2つの視点でニーズを考える必要があります。

そして、このESの体験のようにときには元の広告と大きく異なったものを作ることもあります。

以上のことが「相手のニーズを把握し、自らの提案で解決する仕事がしたい」と「新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい」という軸に一致しているといえます。

最後に

いかがでしたでしょうか。今回は印刷業界の2強の内の一社である凸版印刷について見てきました。

縮小する印刷市場で紙の印刷にこだわること無く様々な分野に事業領域を広げ業績を挙げてきました。

新たな分野に進出するときはベンチャー企業のような段階が存在し、大企業であってもチャレンジすることが多くあります。

このような業界ではなにが必要とされているのかこの記事を読んで少しでも参考になれば幸いです。

photo by Martin Thomas

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