【企業研究】NTTデータの業績や社風から特徴や強みを分析!
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最終更新日:2025年06月19日

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- 本記事のコンテンツ
- セグメント別収益と事業内容
└公共・社会基盤分野
└金融分野
└法人・ソリューション分野
└グローバル分野 - 事業内容から考えるNTTデータが求める人材
- 社風について
- 内定者のES解説
- 選考について
- 最後に
セグメント別収益と事業内容
2015年度業績 | 売上高(億円) | 売上高構成比 | 営業利益(億円) | 営業利益率 |
グローバル分野 | 5,196 | 28.0% | 127 | 2.44% |
法人・ソリューション分野 | 3,918 | 21.1% | 326 | 8.32% |
公共・社会基盤分野 | 4,208 | 22.7% | 334 | 7.94% |
金融分野 | 5,236 | 28.2% | 319 | 6.09% |
合計 | 18,558 | 100.0% | 1106 | 5.96% |
(2015年度NTTデータ IR資料より作成)
また、グローバル分野以外の3つのセグメントに関してはかなりバランスよく売上高を計上しています。これらのセグメントは営業利益率に関しても同様に6%〜8%あたりの値を計上しており、合計の営業利益率も業界の競合他社である大手SIerのNEC(3.8%)や富士通(2.5%)と比較しても5.96%と高いため、なかなかの収益性を誇ることが分かります。
セグメント別収益からも分かる通り、海外売上比率が高いNTTデータ。同社は2000年代後半から国内市場の成長鈍化を見据え、欧米を中心にM&Aを数多く行い、急速に海外売上高を増やしたことが功を奏したようです。しかし上の表からも分かるとおり、グローバル分野の営業利益率は他のセグメントと比べると2.44%と少し低くなっていることが分かります。
また、IR資料においてもNTTデータはグローバル分野に関しては「更なる収益性の向上が必要である」としており、今後注力するべき課題点であるでしょう。
以下、それぞれのセグメントについて実際の事例の紹介を交えて説明していきたいと思います。
公共・社会基盤分野
NTTデータは旧電電公社から誕生した企業ということもあり、古くから公共・社会事業向けのソリューションに強みがあります。今回はその中から国内での公共事業案件から得たノウハウを活かして行った海外案件の1つ...場合によっては「成果なんて出したことがない!」と思う人もいるかもしれません。
金融分野
メガバンクを始めとして、近年IT投資比率を急速に増やしている金融業界。NTTデータはメガバンクの一角であるみずほ銀行のグローバル戦略を支える「みずほグローバルe-バンキング」を刷新しました。日本企業...
○実際に学生時代に取り組んできたことや志望動機につながるきっかけとなった出来事
○どんなことをしたいのか、自分が入社することによって会社にとってどんな風に役に立つのか
上記に挙げたことを話せるようにセットで準備しておくといいかと思います。志望動機は、HPに書いてあることや会社説明会で人事が言っていたことをただ言うのでは薄っぺらいですし なぜその業界、その中でもその会社、その職種なのかを答えられるようにしておきましょう。
○○会社訪問などであった印象的な出来事
上記に挙げたことを話せるようにセットで準備しておくといいかと思います。
法人・ソリューション分野
NTTデータの法人・ソリューション分野がカバーする領域は製造業、流通業、そしてサービス業などの産業向けのソリューションになります。この分野に関しても、同様に大手コンビニエンスストアであるファミリーマー...それに対して学生のほとんどは「いえいえ全然待ってません。」「私も55分に着いたので大丈夫です。(実際の面接開始の5分前)」、人事の人に気遣う人もいると思いますが、それは罠だと思っていただいて結構です。人事が予備に来た時から面接は始まっています。 大手企業になってくると面接の際、大きな部屋に何十人も待たされ、人事の方が呼びに来ることがあります。皆さんはどうしますか?
いきなり言われるので緊張のあまり、人事の人に気遣う人もいると思いますが、
グローバル分野
NTTデータにおけるグローバル分野は、主要な事業領域であるSAPビジネスにおいて、新たな注力領域を更なるM&Aを通じて強化することや、既存事業の成長による収益増が当面の目標になっています。今回...また私の個人的な意見としては報道だけでなく、実際に自分の足を使って社員と会い、社風や企業の方向性感じとっていくことが重要だということを述べておきたいと思います。 かつては総合商社を滑り止めにしてメガバンクを目指す学生が多かったように。
実際に自分の足を使って社員と会い、社風や企業の方向性感じとっていくことが重要だということを述べておきたいと思います。
事業内容から考えるNTTデータが求める人材
ここからは、NTTデータが求める素質について、「ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?」を参照しながら考えていきましょう。
NTTデータには顧客営業とソリューション営業の2つの営業職種があります。前者は主に特定の顧客企業を相手にし、新規領域へのアプローチ方法の策定から提案、契約、契約後のフォローまでを実施します。後者は複数企業に対してその共通ニーズの堀り出しを行い、それに応えるサービスの企画・提案・契約及び複数社への拡販を実施しています。
(中略)
私が所属するプロジェクトのミッションはお客様内の一部業務領域におけるシステム開発及び運用・保守を行うことです。お客様からの提案依頼を待つのではなく、日々の業務で得た知識・情報を元に本来あるべき姿の検討を行い、こちらから積極的にシステム改善提案を行っています。提案に際しては、お客様の立場で考えることを大切にしながら、開発メンバーと一緒に課題整理や進め方についての検討を行っています。
そして、営業として最重要なミッションの一つにお客様とのリレーション構築があります。
強固なリレーションが構築できてこそ、お客様から有用な情報や提案機会を頂くことができるからです。そのために私は日々、「信頼される営業になるためはどうしたらよいか」と考え、ITやお客様業務の知識研鑽に努めるだけではなく、「誠実さ・謙虚さ・礼儀正しさ」など内面を磨くことも心掛け、常に人としての魅力がある営業を目指しています。
開発の現場と聞くと、自席でパソコンの画面に向かって黙々と作業する、とったイメージをお持ちの方も多いと思います。私自身がそうでした。しかし、実際は人との「コミュニケーション」を取る場面が非常に多いです。しかも、お客様に対してだけでなく、社内におけるコミュニケーションも非常に多く、立ち話程度で仕様の確認をしたりするのはもちろんですが、チーム全体での成果物をレビューするなど各種打ち合わせが毎日必ず実施されています。おかげでフロアの会議室は常に1週間先まで予約でいっぱいです。ちょっとした休憩時に仕事以外の雑談もしますし、サービス開始後には必ずチームで打ち上げを実施しています。私が抱いていた開発現場のイメージとはかなり異なっていましたが、このような「コミュニケーション」がチームの良い雰囲気作りに繋がっているように感じています。
NTTデータに新卒として入社する社員の多くは、営業もしくはシステムエンジニアとしてキャリアをスタートすることになります。これらの職種の働き方について、社員の声も参考にしながら確認していきましょう。
NTTデータで働く営業職は、システム改善提案を行うだけではなく、開発メンバーと共に課題整理や進め方についての検討を行うことも重要なミッションであることがわかります。顧客に出向くことだけにとどまらず、社内プロジェクトメンバーとも密に関わりあいながら営業活動を行うことが大きな特徴でしょう。
また、SEの業務についても確認してみましょう。社員が語っているように、エンジニアはパソコンの画面に向かい黙々と作業を行うだけではありません。営業と共に顧客先に出向いてシステムの提案を分かりやすく説明する機会や、また顧客企業が抱える課題についてプロジェクトメンバー全体で幾度も打ち合わせを行うことも多くあります。
以上の働き方から、NTTデータが求めている人物像として、「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」、「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」、「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」これら3つの強みがあげられるでしょう。選考やESにおいては、これらの強みをアピールしていくと良いと思われます。
社風について
ここからは、「SIer(エスアイヤー)とは-各種ランキング付きで仕事内容・種類を解説-」を参照しながら、NTTデータの社風について考えていきましょう。
まず以前掲載したSIer業界比較記事においても紹介していますが、代表取締役から「旧電電公社を母体として生まれた精神をもとに、ITという新しい技術の可能性を制約なく追求すること、そして社会全体の発展に貢献するITインフラの構築に取り組んで行くことこそがNTTデータグループのDNAを敬称・発展させた取り組みである」というメッセージがあるとおり、社会・公共分野に対する事業を強みとしており、日本の発展に大きく貢献していることが分かるでしょう。
またSIerとして圧倒的な事業規模を誇ることからも、企業のブランド力、そして事業の安定性が読み取れるため、そういった点が学生に人気であることが考えられます。
また、海外展開を積極的に行っていることも特徴のひとつです。前述したとおり海外売上高は28%まで成長しており、中期経営計画では将来的に海外売上高比率を50%まで成長させる見通しを立てています。学生の多くはNTTデータの印象として「伝統と安定を重要視した古きよき日本企業」というイメージがあるかもしれませんが、このような新しい流れが見受けられるのは注目すべき点でしょう。
その他の特徴として、NTTデータは多様な働き方を受け入れており様々な人材にとっても働きやすいことも挙げられるでしょう。NTTデータグループは現在42カ国180都市以上の国・地域に拠点を構えており、グループ社員80,000人のうち半分以上が海外拠点で働いています。こうした環境のもと、社員1人ひとりの多様性・専門性を活かした活躍推進こそが重要な経営課題の一つと位置づけ、「ダイバーシティ推進室」を設置するなど、世界中の社員1人ひとりの多様性を活かし成長を続けているようです。
また、女性社員のリーダーを継続的に排出している実績とその取組が評価され、2014年3月7日、特定非営利活動法人から「ベーシックアチーブメント大賞」を受賞しました。そういった実績からも同社が真剣にダイバーシティを重んじている姿勢が分かります。
内定者のES解説
ここまでは、NTTデータの社員紹介などを通じて、NTTデータの事業内容や求める人材を考えてきました。以下では、実際にNTTデータに内定した学生がエントリーシートに記入した内容を参照しながら同社が求め...
場合によっては「成果なんて出したことがない!」と思う人もいるかもしれません。
選考について
最後に、NTTデータの選考状況に関して、選考プロセスや特徴を見ていきます。参考にしてください。
採用人数は500〜600名程度と大企業であるためかなりの数の学生を採用しますが、同社は大学や学科との繋がりが非常に強く、学科・専攻ごとに採用枠が設けられているようです。半分程度がこの推薦応募により決まるので半分程度が自由応募で内定を勝ち取るようです。
NTTデータの選考プロセスは比較的オーソドックスであり、一次面接+GDからスタートします。二次面接では2人〜3人の中堅〜ベテラン社員との面接になり、一次と比べると圧迫の雰囲気で面接が行われるようです。最終面接では人事部長との面接となり、志望する学生が多いためかこのステップでも多くの学生が落ちることがあるようなので、油断せずにとりかかりましょう。
実際の質問はオーソドックスなものがメインであり、その中でも「何故業界の中でもNTTデータなのか」を深掘りされるようです。何故SIer業界を志望しているのか、そして何故その中でもNTTデータを志望するのかについてはしっかりと自分の経験と照らし合わせて志望動機を考えるべきでしょう。
またNTTデータはSIer業界を代表する企業であるため、面接において学生にロジカルに物事を考える力、そして建設的な意見を発信する力があるかどうかを見ていることは間違いないでしょう。実際に選考での受け答えにおいて、根拠に基づかない・ロジカルでない曖昧な意見や志望動機はかなり深掘りされるようです。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回はSIer業界の中でも特に学生人気の高いNTTデータにフォーカスして紹介させて頂きました。やはり国内における圧倒的な市場規模と、海外展開を積極的に行っているところが特徴になっています。今後海外市場規模も増すことが予想されますので、海外志向の学生であればNTTデータは要チェックだと思われます。是非この記事が多くの学生の参考になれば幸いです。
photo by Martin Thomas