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清水建設の内定者ES解説!選考通過のエントリーシートの共通項

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    清水建設の内定者ES解説!選考通過のエントリーシートの共通項

    最終更新日:2018年07月12日

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    前回の解説の通り、建設業界で求められる人材も総合商社や銀行に似ている部分があることを説明しました。その上で、仕事内容を抽象化して、学生時代の経験につなげる重要性についても少しふれました。今回の内定者のエントリーシートでは特に志望動機において、建設業界の抽象化がうまく行えていると思いますので、参考にしてください。

    なお、今回は学生団体の立ち上げやWEB広告代理店のインターンをもとに自己PR・志望動機を書いてくれた内定者のエントリーシートを解説します。

    清水建設についてさらに理解を深めたい人はこちらを参考にしてみてください。

    清水建設の本選考ES・レポート及びインターンES・レポートを掲載しています。
    参考:清水建設のES・選考レポート一覧

    一つ目の設問

    現在学んでいる学問(建築や経済など)を選んだ理由 (200文字)

    政治学を学んでいる理由は、社会全体の流れや仕組みを正確に理解して物事を俯瞰して考えられるようになりたいと思い、裾野が広い学問である政治学を選択した。その中で、教育を選んだ理由は、二浪した経験や塾講師をしていたことから教育のありかたについて考える機会が多く、教育システムの根幹を支える政治と絡めた研究に興味を持ったからである。
    簡潔に自分自身が現在勉強している内容を選択した理由を述べられていると思います。自分自身の経験から、「教育」に関心があるという点について語れているのは非常に評価できます。

    「教育に関心があるのであれば、教育業界が第一志望じゃないの?」ってのは定番の質問になるので、うまく答える必要があります。この内定者のように企業選びの軸がしっかりとしていれば、企業選びの軸に合致していないことを示せれば十分でしょう。

    二つ目の設問

    現在取り組んでいる専攻内容について詳しくご記入ください。(200文字)

    欧米先進国が取り組んでいる教育市場化の効果やその構造を各国家体制と絡めて分析し、教育の供給サイドと需要サイドの双方にとって最適な教育システムのあるべき姿を研究している。また、新自由主義的国家体制における教育市場化だけに限定せず、グローバルな共通課題として、旧社会主義国家が取り組む教育市場化に対しても理解を深め、民間企業の参入障壁や教育の平等性の保障といった具体的な課題を幅広い視点から考察している。
    自分自身の経験から、「教育」について深堀しているのがわかる内容になっていると思います。国家体制の違う国にも研究内容に広げている点も視野の広さを感じさせる内容になっています。

    多くの場合、専攻分野においては面接官や社会人よりあなたの方が詳しいでしょう。何もわからない人に対してわかりやすく専攻内容の面白さを伝える能力というのは仕事においても重要な能力です。建設会社であれば、建物の施工についてわかりやすく説明する能力に繋がるでしょう。

    アカデミックな知識とその深さを求められているというよりは、複雑な物事をわかりやすく説明できるか、相手の興味を引きながら話が展開できるかという点を見ているように思います。

    三つ目の設問

    学業以外で最も力をいれたことをお聞かせください。(200文字)

    ダンス・音楽ライブを企画する団体を友人と立ち上げ、学生ライブイベントの運営に注力してきた。周りにダンスや音楽に本気で取り組んでいる学生が多く、彼らに踊る・歌う場所をゼロから創り上げて提供することに魅力感じ、団体を立ち上げた。400人規模の運営実績を経た後、1500人規模のライブを企画し、「複数の他団体とのグループ化」を図り団体間の利害を調整し協力関係の構築に注力することで実現させることができた。

    「ゼロから物事作り上げる」というのは、顧客のニーズを踏まえ、ゼロから建物を提案する建設会社の仕事にもつながる部分があります。また複数の他団体との協力関係の構築の部分は、前回の記事で説明した建設会社で求められる能力の一つの、「立場や考え方の異なる人と協力して成果を上げる」に繋がるものがあり評価できます。

    このように自分が頑張ったことや力を入れたことを漠然と説明するだけではなく、企業ではどのような働き方をするのか、だからこそこういった能力が求められるという後世で話ができるようにしましょう。

    四つ目の設問

    当社への志望動機についてお書きください。 (400文字)

    建設業を志望する理由は、①ゼロから新しい価値を生み出す作業の最前線にいることができる②異なる立場の関係者と協力して規模感のあるビジネスができる③他業界に比べ仕事に対して『手触り感』を実感できることの三つがある。中でも貴社は民間建設の雄として世の中に新しい価値空間を提供し海外市場にも積極的に挑戦している会社であると認識している。その貴社で営業を担当して国内・国外問わずプロジェクトをリードし多くの人達と幅広い仕事がしたい。理由は、学生団体の立ち上げや広告代理店で法人営業をする中で多くの人達と協力してゼロから新しい事に取り組むことのやりがいを実感してきたからだ。その活動を通じて、将来はより大きな規模で立場の異なる人達と協力して世の中に実態が伴った価値を提供していきたいと強く思うようになった。また、建設業は企画の具現化から竣工までの一部始終を見届けられことが仕事の手触り感を最も実感できると考える。
    この内定者の志望動機は高く評価できます。3つの企業選びの軸がはっきりしており、自分自身の経験に繋がるものであること、企業選びの軸に基づき建設業界の良さを伝えることが出来ていることの二つが特に評価できます。

    一つ目の企業選びの軸である「ゼロから新しい価値を生み出す作業の最前線にいることができる」は、上記の通り、顧客の要望を踏まえて、ゼロから建物を生み出す建設業界に当てはまる仕事です。この企業選びの軸には他にも、広告代理店や不動産ディベロッパー、総合商社なども当てはまるでしょう。

    二つ目の企業選びの軸である「異なる立場の関係者と協力して規模感のあるビジネスができる」も、現場監督や作業員、顧客など様々な立場の人と協力して建物を生み出す建設業界の仕事に当てはまります。この企業選びの軸も広告代理店や不動産ディベロッパー、総合商社なども当てはまるでしょう。

    最後の企業選びの軸である「他業界に比べ仕事に対して『手触り感』を実感できること」についても、実際に作業現場に赴き、工事の施工を見届ける建設業界に当てはまるものです。この企業選びの軸があるからこそ、広告代理店や不動産ディベロッパー、総合商社と比べたときには、より現場に近く仕事の「手触り感」が感じられるのは建設業界であるという説明が出来るようになります。

    「現場との関わり、仕事の手触り感の違い」が他業界との比較の中でいきてきます。このように他業界との比較をしっかりとできている志望動機は少なく、今回の例は非常に参考になるでしょう。他業界との比較については下記の記事も参考にしてみてください。
    志望動機はエントリーシートの中でも最重要項目であるにも関わらず、論理的とは言えないレベルのものも散見します。こちらの記事では、論理的な志望動機を作成するための方法を紹介しています。
    参考 【業界別】志望動機(志望理由)の書き方とアプローチ方法|ES例文付
    参考 「なぜうちの業界?」|業界研究の重要性

    五つ目の設問

    計画力、忍耐力、機動力、決断力、発想力、主張力のうち、自分が最も自信がある力について1つ選び、具体的なエピソードをお書きください(400字)

    【機動力】
    WEB広告代理店の営業戦略の改善に向け取り組んだ時の事だ。当初、年間売上3200万円を達成しなければ部署撤退が決まっていたが、目標の未達が続いた。企画・管理業務を担当する中、部署立ち上げメンバーの一人として部署存続に具体的に貢献したい思い、自ら営業マンとなり目標未達分の売上を生み出すことを決意した。その後、新規開拓の営業を担当する中で、画一的な商品説明に問題があると考え、相手のニーズの理解に注力した結果、費用対効果の最適化という最大のニーズが分かる。そこで、課金方法を多様化してニーズに対応した成果報酬型の新規プランを作成することを提案した。そして、具体的に三つの取り組みを迅速に行うことでエンジニアの協力と上司の承認を得て実現することが出来た。この結果、新規顧客の案件数が増え、売上目標を達成した。このように、自身の機動力を生かすことで組織全体にプラスの影響を与えることができると自負している。
    実際にインターンとして企業で働いていること自体も評価できますが、それ以上に新規開拓の営業の中で顧客のニーズを考え、解決の提案を行い成果をあげた経験が建設業界の仕事内容に繋がっている点が評価できます。建設業界も、前回の解説の通り、競合が多数いる中で、顧客のニーズを引き出し解決の提案を行い、実際に施行まで担当する仕事です。

    インターンとして実際に働いた経験がなくても、相手のニーズを引き出し解決策を提案し実際に行動を起こしたという経験は、ゼミ・アルバイト・サークルなどに真剣に取り組んだ人であれば何かしらあると思います。こういった形で仕事で求められる能力をある程度抽象化し、そういった能力の資質があることを伝えることが大事になります。

    その意味でもこの内定者の経験は高く評価できるでしょう。

    最後に

    経験を抽象化する能力というのは仕事をしてからも非常に重要な能力の一つです。抽象化する能力の重要性については下記のブログがわかりやすく説明してくれていると思っています。
    「抽象化」は具体的な経験から得た学び、気づきを一般論に昇華させることで、別のシチュエーションでも活用できるようにすることと言い換えられます。こちらのブログでは、「抽象化スキル」が重要になると考えられる理由から鍛え方まで説明しています。
    参考:抽象化スキルが、生死を分ける時代に
    就職活動においても自分自身の経験という具体的事例から、仕事でも役立つ考え方を導きだすことが自己PRや学生時代頑張ったことでは求められています。また過去の自分自身の経験という具体的事例から、仕事内容に繋がるやりがいややりたい仕事内容を導きだすことが志望動機では求められています。
    多くの学生が、自分自身の経験はちっぽけで社会では通用しないと思いがちです。しかし組織やチームを導く方法や、リーダーシップを発揮する方法というのは、学生組織においても仕事組織においても共通するものがあります。例えば「誰よりも努力を重ねて成果を出す人は信頼される傾向にある」というのは学生でも仕事でも同じでしょう。

    このようにどちらにも共通する成功するための方法論を示すことが求められているのを理解した上で、今回の内定者のように仕事に繋がる学生時代の経験を伝えてもらえればと思います。

    photo by sagesolar

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