デンソー(DENSO)関連のテクニック
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- デンソーの選考フロー別対策|ES・Webテスト・面接まで 32,138 views 「」の記事でも紹介した通り、業界を取りまく環境は近年大きく変化しています。例えば、今後EVが普及していけば、現在の乗用車で用いられている部品の半分以上(あるいはそれよりもずっと多い)は不要になるとも言われています。今回は、トヨタグループの自動車部品メーカーとして名を馳せるデンソーについて取り上げます。この記事を読めば、国内最大の自動車部品メーカーデンソーからの内定獲得に一歩・二歩と近づくことができます。【本記事の構成】・デンソーが掲げる、求める人物像・デンソーのビジネスモデル・デンソーが求められる素養・デンソーの本選考フロー、採用数・デンソーの本選考エントリーシート対策・デンソーの本選考Webテスト対策・デンソーの本選考面接対策・最後にデンソーが掲げる、求める人物像まずはデンソーの採用情報を見ることで求める人物像を探っていきます。自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人材グローバル化やIT化の進展により、急速に変化し続ける社会。その中でデンソーが世の中へ新たな価値を持続的に提供していくためには、自ら社会の変化を敏感に察知し、将来求められるニーズを考え、その実現に向け様々な壁を越えていける人材が不可欠だと考えています。仕事の中で実現したい夢・志を持ち、高い目標へ挑戦し続けていく強い好奇心を持って広く物事を学び、前提や常識にとらわれず柔軟に発想する周囲と一歩踏み込んだコミュニケーションを行い、互いの個性を高め合うこのような考え・姿勢を持った多くのメンバーたちが集まり、その総智・総力が、次のデンソー、そして新たな社会を切り拓いていくと、私たちは信じています。出典:デンソーが求める人物像採用ホームページに掲載されている求める人物像を参照すると、「自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人材」とかなり明確な定義がなされています。その後に続く文章も読み取りつつ、求める人物像を抽出すると、上記2つの素養が、デンソーでは求められているとまとめることができます。デンソーのビジネスモデルここでは収入源・扱う商材・商材の提供方法という項目ごとに、デンソーのビジネスモデルを説明します。デンソーの収入源、扱う商材トヨタ自動車を始めとした完成車メーカーと扱う商材は当然異なる一方、メーカーである以上、「モノを売ってその対価を得る」というビジネスモデルの全体像は変わりません。自社で製造した自動車部品を、組み立てを行うメーカーに販売することが自動車部品メーカーのビジネスの基本になります。自動車に携わる各業界のフローを示すとだいたい上記のようになるでしょう。ビジネスフローの中でも上流に位置する自動車部品メーカーでは、自社製品が幅広い車種の完成車の稼働にまで影響を及ぼす点が特徴だと言えるでしょう。トヨタグループの企業である以上トヨタ自動車との取引割合は高いですが、日産・ホンダといった他社メーカーへも自社部品を提供しています。「株式会社デンソー2017年3月期決算説明会資料」をもとにunistyle作成。実際、2017年度3月期の決算資料を参照しても、売上収益ベースでトヨタグループ内とグループ外の数値は大差ありません。デンソーの商材・サービスの提供方法先述の通り、デンソーが製造した自動車部品はトヨタグループ内外の企業に向けて提供されます。細かく見れば扱う商材は非常に多岐にわたり選択肢も多いため、自社のモノベースの提案になりがちなメーカーの営業の中でも、相手方のニーズを汲み取って自社商材から最適な提案をしていくことがいっそう求められるでしょう。ビジネスモデルに基づく仕事内容事務系採用の場合最も働き方として考えられるのは営業かと思われますが、デンソーでは新卒採用の段階から配属の可能性がある職種は多岐に渡ります。(入社後もジョブローテーションが推進されており、複数の職種に携わる機会は多いと考えます)参考:デンソー採用情報職種紹介◎生産管理調達・製造現場・営業担当といった職種の間に入り最適な生産計画を策定・実行支援・管理をする職種です。部品メーカーからの供給が途絶えれば完成車メーカーの製造体制(あるいはその先の販売店にまで)影響を及ぼすため、大規模なメーカーとして安定的なアウトプットをしていくうえでは欠かせない職種と言えるでしょう。事務系の中でもモノづくりの現場に最も向き合った働き方としていわば生産の司令塔とも言える職種である一方で、工場外の関係者との利害も調整し、全体最適を実現するための働きかけが求められます。◎調達自動車部品を製造するにあたって必要となる資材を確保し現場へと届ける職種です。調達・購買の最大の役割はコストダウンである一方、自動車業界の流れの上流中の上流の役割として、購買結果が最終製品の質にまで影響を与えることを考慮しながら意思決定を行っていく必要があるでしょう。もちろん、製造現場への原料の安定供給が価格交渉の前提になります。「いくらで買うか」の中でも、集中購買の提案から原料単価を下げるなど、調達先・工場関係者の状況を鑑みながら施策を練っていく必要があります。◎営業クライアントとの直接のコミュニケーションの窓口として、これまで多数の関係者によって作り出された製品を届けていく職種です。典型的なtoBの働き方として、他社メーカーのアウトプットにプラスの影響を与えることができるような提案内容を論理的に組み立てることが必要になります。相手方のニーズと社内ニーズの双方を満たすために、「何を」「いくらで」売るかを調整しながら筋道立てて考え、行動に移すことが求められます。ちなみに、「5回のなぜを繰り返す」ことで有名なトヨタ思考法に近い形で、以下のような話もあるようです。それゆえ、新入社員のころから「お前はどう考えるのか?」「なぜを3回繰り返したか?」と常に問われ続けます。出典:デンソー新卒採用社員3営業デンソーが求める素養ここまでビジネスモデルと仕事内容を理解しておけば、採用メッセージに記載された求める人物像を釈することができます。①急速な変化を遂げる社会に対応し、柔軟な発想ができる人材冒頭で述べたEVの話のように、自動車部品メーカーを取りまく環境は今後も大きく変化していくことが予想されます。例えば、就活生の皆さんも普通免許を取得する際にMT(マニュアルトランスミッション)とAT(オートマチックトランスミッション)のどちらを選択するか考えたことがある方はいるでしょうが、EVが普及すればMT・ATという概念すら無くなることになります。すなわち、トランスミッション用の部品ですら不要になるということです。それだけ大きい環境変化の中で、「トヨタ本体からの需要を待っていればいい」という現状維持・待ちの姿勢では、企業の衰退を意味するに他なりません。次世代型の自動車の開発によって創出される新たな部品需要なども常に先読みし、柔軟に対応していくことが今後の自動車部品メーカーには求められています。中でもデンソーは、トヨタグループで唯一トヨタ自動車からの社長を受けて入れていないことなどもあり、メーカー系列系の中では独立色が強い企業と指摘されています。グループ外のあらゆる企業へ自社製品を提供しているぶん、対応力や柔軟な発想という素養はより強く求められていると言えるでしょう。②自ら学び、考え、行動し、困難を乗り越えていける人材こちらは①とかなり関連する内容で、主体性から起因されるリーダーシップが求められているのだと考えられます。例えば先ほど"生産の司令塔"と称した生産管理の仕事では、工場内の現場担当者だけでなく、調達・営業といったプレーヤーを巻き込んで、製造現場を動かしていく必要があります。そして、「自ら学び・考え・行動する」姿勢が、①で触れた環境変化に対応した時代に対する先読みの姿勢、及びその変化を乗り越えていくことに寄与するのではないでしょうか。デンソーの本選考フロー、採用数本選考フローまずは本選考フローについて紹介します。デンソーは総合職と実務職に分かれていますが、選考フローは両方共同じ形式で進んでいきます。以下がその流れです。エントリーシート・SPI⬇マッチング面談(複数回)⬇最終面接各々の詳しい対策は後述しますので、ここでは各選考の概要を説明していきます。・エントリーシート学生時代頑張ったことの深掘りやゼミのテーマについてなどオーソドックスな内容が中心になります。この内容は面談でも深掘りされるので、先ほどの社員の声にあるような「なぜ?」を繰り返して自分の言葉で説明できるようにする必要があります。・マッチング面談回数は就活生によって異なりますが1〜2回の面接が行われます。基本的にESの内容に沿ってその深掘りを中心に進みます。・最終面接入社後どのような部署で活躍したいか、志望動機などデンソーに関することが多く聞かれます。最終ということもあってかこれまでよりも雰囲気が固めになったと感じた就活生が多いそうです。採用数就職四季報によると直近の男女・職務別採用実績は以下のようになっています。自動車部品で世界首位級の規模の企業ということもあってか、新卒の採用数も同業界首位の規模で、年々増加傾向となっています。今後この増加傾向が続くかは不透明ですが、ここから大きく減少することは考えづらく、翌年以降もこの規模の採用が見込まれるでしょう。続いて男女・文理別採用実績です。この表では修士・博士は大卒に含まれています。(学部卒か院卒・博士卒かは区別されていません)男女比はほぼ一定に推移しており、理系の学生が大半を占める流れは今後も変化はないでしょう。デンソーの本選考エントリーシート対策デンソーの18卒新卒採用のエントリーシート設問は以下の通りでした。共通設問(1)-1大学生活での大きなチャレンジ内容をご記入ください。目標をお答えください。1文字以上30文字以下(1)-2その目標に取り組んだ理由を教えてください。1文字以上200文字以下(1)-3その目標を達成するために、どのように考え、行動しましたか?1文字以上300文字以下(1)-4結果はどうでしたか?また、得たものはありましたか?1文字以上150文字以下事務系総合職独自の設問(1)専攻テーマをお答えください。1文字以上100文字以下(2)-1あなたはゼミ・サークル等のグループの中で、どのような役割を担うことが多いですか。また、その役割を発揮した具体的なエピソードをご記入ください。役割をお答えください。1文字以上30文字以下(2)-2具体的エピソードをお答えください。1文字以上300文字以下技術系総合職独自の設問(1)-1取り組んでいる研究(研究に着手していない方は、今後取り組んでいこうと考えているテーマ、もしくは得意な科目)について記入ください。研究テーマ(研究に着手していない方は、今後取り組んでいこうと思っているテーマ、もしくは得意な科目)1文字以上40文字以下(1)-2具体的な内容について記入ください。1文字以上400文字以下求められる素養を踏まえたエントリーシート回答方針考察◆全体の設問感事務系・技術系共通しているのが、学生時代頑張ったことについて小問に分けて問われている設問です。こちらは、「」に書かれたフレームワークである①結論→②動機→③目標と困難→④取組みと結果→⑤人柄→⑥学びに照らし合わせると、(1)-1③目標(1)-2②動機(1)-3④取組み(1)-4④⑥結果・学びにそれぞれ対応しています。順序こそ異なれ、フレームワークに沿った誘導がついている点は特徴的と言えます。大学での専攻内容についても両者で問われていますが、技術系の方がESから詳細な記述が求められ、重視されていると考えられます。事務系では独自に「集団での役割」も問われており、学生の思考や人柄をより深く探ろうとする意図が窺えます。◆求められる素養と結びつけた回答方針学生時代頑張ったことについてはかなり詳細に記述することができるため、①急速な変化を遂げる社会に対応し、柔軟な発想ができる人材②自ら学び、考え、行動し、困難を乗り越えていける人材というデンソーが求める素養を複合的に示せるといいでしょう。すなわち、学生時代の経験から、「自身の柔軟な発想から主体的に行動し困難を乗り越えた経験」を抽出し、小問ごとに素養をアピールしましょう。また、事務系の「集団での役割」の設問から①②の素養に寄せることも可能でしょう。一方で、この手の設問では「面接官が面接の場で受ける学生の印象」との間で大きく乖離がないことが前提になりますので、無理に求める人物像に寄せすぎる必要はなく、実体験ベースで他者が見ても妥当と思われる記述を心がけるべきです。デンソーの本選考Webテスト対策デンソーの本選考ではテストセンターでのSPI試験が課されます。以下がその概要になります。構成は基本的なSPIテストで、内容も言語非言語・性格のみとなっています。ボーダーも高くないと感じている就活生が多く、一般的なSPIの問題集で対策すれば通過は難しくないでしょう。SPIの対策は以下の記事を参考にすることをおすすめします。参考:デンソーの本選考面接対策こちらでは、デンソーの過去の面接で問われた質問内容、及び各段階での対策方針をお伝えします。一次・二次面接過去問◆過去の経験についての質問・ESで書いた順番に沿って学生時代頑張ったことを深掘り・ES記載の経験以外で学生時代頑張ったこと◆あなた自身に関する質問・自己紹介・特技について◆志望動機に関する質問・デンソーでやりたい仕事・就職活動の状況・逆質問◆学業に関する質問・研究内容の説明と深堀り→何を目指した研究か?どういった工夫を加えたか?なぜそれを工夫したか?等事務系・技術系共に、ESで記載した学生時代頑張ったことについてはほぼ間違いなく問われます。一方で、「一次面接ではESは見ていないようだった」という内定者の声もあり、記載した内容を自分の中で言語化できるようにはしておくべきだと考えられます。また、ESでは一つの経験について小問で詳しく説明するという形式が取られていましたが、それ以外についても深掘りがなされるようです。複数エピソードについて、ESと同様に小問ごとに記述して自分の中で整理しておくといいでしょう。技術系では研究テーマについてが最大の焦点となるようで、単なる概要だけでなく、実験の手順を一から順に答えさせるなど詳細な言及が求められます。最終面接過去問◆過去の経験についての質問・失敗体験◆志望動機に関する質問・他に受けている企業・海外勤務についてどう考えているか・地方転勤に問題はないか・志望部署とその部署でやりたい仕事◆学業に関する質問・研究内容の説明と深堀り→どのような分野に応用されるか?なぜその研究の道を選んだか?◆その他の質問・インターンの感想最終面接では志望動機について深掘りが厳しくなる企業が多い中で、デンソーでは学生時代頑張ったことやあなた自身についても含め網羅的に質問がなされます。一方、各回答には必ずと言っていいほど深掘りをされ、「二次選考の時よりもESの深掘りがえげつなかった」という声もあるほどそのレベルは高いようです。一方技術職ではこちらでもやはり研究テーマがメイントピックになりそうです。特に研究そのものではなく、「なぜその研究の道を選んだのか」のような背景にまで踏み込んだ質問も投げ掛けられます。その分野についての専門知識を深めることはもちろん、社会やデンソーへの活かし方、研究に対する取組み姿勢や動機も含め考えを深めておくべきでしょう。また、こちらの動画では面接の全体像について解説していますので、本記事と併せてご覧ください。最後に以上、ここまでデンソーの本選考対策プランをお伝えしていきました。特にESの学生時代頑張ったことについては、フレームワークに沿った基本的な型が身につくいい誘導がついているとも言えるため、志望度に関係なく小問ごとに一度問いてみると他社の選考に少なからず活きてくるでしょう。▼デンソーについての他記事・エントリーシート・選考体験については以下のリンクよりご参照ください。参考:デンソーの企業研究→デンソーの記事、本選考ES・レポート及びインターンES・レポートを掲載しています。▼トヨタ自動車の本選考対策については以下の記事も合わせて参考にしてください。参考:→上記記事ではトヨタ自動車の本選考対策について提示します。
- デンソーのインターンES選考を攻略|合格者ES付 11,615 views デンソーのインターンES一覧はこちらトヨタグループの自動車部品メーカーとして名を馳せる企業であるデンソー。乗用車1台が完成するまでには約30,000もの部品が必要なため、自動車部品メーカーは日本を代表する自動車産業において無くてはならない存在です。しかし、近年EV・自動運転・カーシェアリングといった新技術の台頭により、業界を取り巻く環境は大きく変化しています。例えば、今後EVが普及していけば、現在の乗用車で用いられている部品の半分以上は不要になるとも言われています。今回は、20卒のインターンESを元に、21卒の学生向けにデンソーが求める素養を分析し21卒向けのES回答方針を示していきます。デンソーインターンシップES設問◆インターンシップ志望理由をお答えください(300字以下)◆学生時代に取り組んだ大きなチャレンジ内容について教えてください。チャレンジ目標をお答えください。(30文字以下)◆その目標に取り組んだ理由をお答えください。(200文字以下)◆その目標を達成するためにどのように考え、行動しましたか?(300文字以下)◆結果はどうでしたか?また、得たものはありましたか?(150文字以下)学生時代に頑張ったことに対する設問が、4つにわかれて問われている点がデンソーのESの特徴です。設問1:インターンシップ志望理由をお答えください(300字以下)設問の意図ここではシンプルに、インターンシップへの参加理由を問われています。文字数が300字と比較的少ない為、簡潔に答える必要があるでしょう。そのため、企業研究や自身の強みよりも、「何故」デンソーのインターンに参加したいのか、そのように思ったきっかけを簡潔に伝えることで差をつけることができると思われます。意図を踏まえた回答方針デンソーは自動車部品を始めとし、環境分野や電子部品など様々な分野で新しい価値を提供している企業です。その為、デンソーというプラットフォームを活用しどのようなプラットフォームを提供したいのか、そのように思ったきっかけを実体験ベースで伝える事を意識しましょう。また、デンソーは「デンソースピリット」という独自の文化を大切にしている企業でもあります。デンソースピリットの3つの柱である「先進・信頼・総知、総力」に沿って志望理由を語ることで差をつける事が可能でしょう。デンソースピリットデンソースピリット―1949年の設立以来培ってきた価値観や信念を明文化し、世界中のデンソー社員と共有したものです。クルマ社会や人々のために貢献する原動力や競争力となる私たちの行動指針です。参考:デンソー企業情報デンソースピリット合格者の回答私が貴社のインターンシップを志望する理由は、デンソースピリットを持ちながら時代の変化を先取りした事業に携わりたいと考えているためです。とりわけ、現地を自分の足で訪れ信頼関係を構築しながらニーズをくみ取ることを大切にされている点に共感しました。その背景には、私自身バスクで一年間聞き取り調査を続ける中で、現地の方々と信頼を醸成することの難しさと大切さを強く実感したことがあります。本インターンでは、様々な文化背景を持つ方が事業に携わる中で、一人ひとりの社員の方々がどのような思いを持ちながら働いていらっしゃるのかを掴み取り、自らの働いているイメージを描けるようになることを目標とします。参考:デンソー合格者インターンエントリーシート(事務系)この回答例では、バスクでの実体験を元にデンソーを志望する理由を簡潔に述べています。合格者の回答のように、自身の経験から、なぜインターンシップを志望するのか、インターンシップを通して何を学びたいのかをわかりやすく書くことを心掛けましょう。設問2:学生時代に取り組んだ大きなチャレンジ内容について教えてください。チャレンジ目標をお答えください。(30文字以下)設問の意図デンソーのインターンの設問では、学生時代に頑張ったことについて3つの設問に区切って聞かれます。1つ目は、チャレンジの目標です。30字と短く設定されている為、「結論ファースト」で端的に自身のチャレンジ内容の概要を述べるべきでしょう。意図を踏まえた回答方針設問2でも設問1と同様オーソドックスな質問が続きます。いわゆる「ガクチカ」と考えて間違いないでしょう。学生時代に頑張ったことではなく、「チャレンジしたこと」と設問が設定されている点にデンソーらしさを感じることができます。デンソーは採用HPにて求める人物像を以下のように定義しています。【求める人物像】自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人材グローバル化やIT化の進展により、急速に変化し続ける社会。その中でデンソーが世の中へ新たな価値を持続的に提供していくためには、自ら社会の変化を敏感に察知し、将来求められるニーズを考え、その実現に向け様々な壁を越えていける人材が不可欠だと考えています。参考:デンソーHP求める人物像ここから、自身のチャレンジエピソードの中から、「型にはまらず、柔軟な思考と好奇心を持って取り組んだ経験」を選んで述べるといいでしょう。合格者の回答・バスクでのテロ研究及び聞き取り調査この回答例では端的に自身の取り組みについて述べることができています。一方で、漠然としたチャレンジ内容にも見て取れます。ESはその学生のことを知らない面接官が読んでいます。そのため、読み手によって感じ方が違うESを書くことは避けるべきです。「〇〇ヶ月に渡る現地の人へのテロの聞き取り調査」など具体性をもたせることで、面接官は学生の取り組みに対してよりイメージを膨らますことができるようになります。設問3:その目標に取り組んだ理由をお答えください。(200文字以下)設問の意図この設問では、設問2で問われたチャレンジ目標に取り組んだ理由について問われています。なぜその目標を設定するに至った流れを論理的に説明できるようになりましょう。意図を踏まえた回答方針先程示したように、デンソーは「自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人材」を求めています。そのため、「どのような点に疑問を持ってチャレンジをしたのか」、「課題解決のためにどのようにチャレンジをしていったのか」、先程のデンソースピリットに照らし合わせながら回答することを心掛けましょう。合格者の回答私は高校時代から国際問題に関心がありよくニュースを見ていましたが、大学入学時にはパリやロンドンのテロ関連のニュースが頻繁に報道されていました。しかし、その情報は死者数の伝達や事件の経緯のみに終始していたため、私はテロの背景にどのような理由が存在し、どうすればテロを解決できるのかを知りたいと強く思うようになりました。そこで私はその答えを見つけるため、当時問題解決の道を歩んでいたバスクに留学しました。参考:デンソー合格者インターンエントリーシート(事務系)この回答例では、先程のチャレンジ内容に対し、何故取り組むことにしたのか端的に述べています。日頃からテレビでテロのニュースが報道されていますが、ほとんどの学生は強く問題意識を持つことはないでしょう。このES回答者はそのような日頃の些細なニュースなどに関心を持ち、実際に足を運んで調査を行う「行動力」の面からも、デンソースピリットの1つである「現場現物」に通ずるところがあります。設問4:その目標を達成するためにどのように考え、行動しましたか?(300文字以下)設問の意図設問4では、先程のチャレンジ目標に対し、実際にどのようなアクションを起こしたのかについて問われています。意図を踏まえた回答の方針取り組みの中で起きた困難や課題に対して、どのようなアプローチを取ったかを述べましょう。また、ただ取り組みを述べるのではなく、「何故」その解決策をとったのか述べることによって、自身の取り組みに説得力をもたせることができます。合格者の回答バスクでの公用語はスペイン語であるため言語面で困ることはあまりありませんでしたが、自分の研究がテロという繊細なテーマであることもあり、バスク人たちの信頼を勝ち取るのは容易ではありませんでした。しかし、テロの原因を踏み込んで分析するためには、スペイン中央政府・バスク自治州政府双方の視点での報道の分析に加え、普通のバスク人自身がテロについてどのように考えているのかを汲み取ることが極めて重要でした。そこで私は彼ら固有の言語であるバスク語で会話するために現地のバスク語学校に通い、地域のバスクダンスグループに参加するなどの試行錯誤を重ね、まず信頼を醸成することに注力しました。参考:【合格】インターンエントリーシート(事務系)この回答例では、現地の人の信頼を獲得する事が問題と設定しています。その為に、バスク語の語学学校に通うことで語学を習得していったと述べています。課題に対して解決策を提示するまとまった書き方をしている点は評価できます。一方で、読み手は「なぜ語学学校に行くことが信頼関係構築に繋がっていくのか」と疑問に思うかもしれません。デンソーのインターンシップでは面接が設定されています。そのため、面接では「何故語学学校に行く事で信頼関係を構築できると考えたのか」「他に選択肢はなかったのか」等、質問されることが予想されます。結果はどうでしたか?また、得たものはありましたか?(150文字以下)設問の意図最後の設問では、自ら設定した目標に対して、どの程度成果をあげられたのかについて問われています。また、その結果から得た教訓についても問われています。設問の意図を踏まえた回答方針設問の中で最も大切な部分となります。たとえ目標に達成していなかったとしても、なぜ達成できなかったのか、そこから何を得られたのかについて記述する必要があります。合格者の回答私はバスクのテロ問題をこれまで自分になかった様々な視点から分析することができました。この経験から、私は日頃から多様な価値観に触れるよう意識するようになり、自分が今まで持っていた価値観を常に相対化して位置付けることで、より自信を持って自分の価値観を確立しブラッシュアップしていけるようになりました。参考:デンソーのエントリーシートこの回答では、聞き取り調査を行っていく中でどのようなことを学んだのかについて簡潔に述べることができています。一方で、当初の課題であった聞き取り調査が「様々な視点から分析できるようになった」の一言で締められているのにもったいなさを感じます。字数が150字と少ないですが、聞き取り調査の結果をどのように還元していったかについてまで記述することができれば更に完成度が高いESになっていたと思われます。最後にデンソーのインターンESは「学チカ」を4問に分けて一つ一つを細かく聞いています。聞かれていることはシンプルですが、一つ一つの過程をしっかりと論理的に書く必要があるでしょう。デンソーの選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらからデンソーに関する記事を合わせてご確認ください。▶トヨタ王国と就活〜トヨタ神話に関するアレコレ〜デンソー、アイシン精機、豊田自動織機はトヨタグループに属しており、その企業の大部分が愛知県に属しています。トヨタグループとは、またそれらが形成するトヨタ王国について本記事ではまとめています。▶デンソーの特徴を解説|業績や社風から見る就活対策・企業研究企業概要、過去のESの設問など基本情報を網羅している記事になります。
- デンソーの特徴を解説|業績や社風から見る就活対策・企業研究 35,020 views 自動車の製造原価のうち、社外から調達した部品・資材の代金は、約5割を占めると言われており、自動車業界を考える上で自動車部品は切り離せない存在です。今回は日本の自動車部品業界首位のデンソーについて紹介したいと思います。1949年にトヨタ自動車から分離独立して発足したデンソーは、依然としてトヨタ自動車が主要顧客となっていますが、海外自動車メーカーも含めより広範な顧客との取引拡大を行っているようです。そのデンソーの業績や社風、選考対策について詳しく解説していきます。unistyleに無料会員登録することでES、インターン選考情報を含むデンソーの情報をご覧いただけます。デンソーのコンテンツは下記リンクをご覧ください。参考:デンソーの企業研究デンソーの業績※デンソーIR情報よりUnistyleが独自に作成参考:デンソー投資家情報2015年度は海外での生産増加や拡販に加え、円安の影響により、売上収益は、4兆5,245億円と増収になりました。北米や欧州の事業が好調なため、デンソーの売上はここ数年連続して増収となっているようです。営業利益は、コストダウンや生産性向上による合理化努力に加え、売上増加による操業度差益があったものの、将来の成長のための研究開発費や新製品立ち上げ費用の増加により、減少傾向となっています。こうした設備投資・研究開発費増大の背景には、製造業とIoTを巡る状況の急速な変化があります。IoTの活用に予知業界の既存のルールなどさまざまなものが破壊され、製造業は大きな変革を迫られており、同社もIoTを生産性向上に生かすための体制を整えているようです。また、自動運転の実用化に向けた動きも、研究開発費を押し上げる要因となっています。デンソーと東芝は自動運転車や安全運転支援システム向けに人工知能(AI)技術を共同開発することで合意したと発表し、今後スタンダードとなるであろう自動運転の開発競争は今後も続く見込みです。参考:日経テクノロジーデンソーはなぜ工場のIoT活用を急ぐのか→日経テクノロジーの一記事です。「ダントツ工場」という工場にIoTを取り入れる構想について、目標や理由などを詳しく説明されています。参考:日本経済新聞デンソーと東芝、自動運転向けAI技術開発→こちらはデンソーと東芝が深層学習を取り入れた技術を共同開発することに関する日経新聞の一記事です。他の企業とも協力することによってITを推し進めようとしていることが伺えると思います。事業内容から考えるデンソーが求める人材ここからはデンソーが就活生に求める素質について、「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を参照しながら考えていきましょう。現在、私は営業として、本田技研工業様を担当しています。最前線に立ち、お客様の発展を支え、寄り添うパートナーになること。そして売上げと採算に責任を持つ営業としてミッション達成をめざすこと。そのために、お客様の期待、競合動向、自動車産業等の市場動向を掴み、ビジネス拡大の営業戦略を立案し、デンソー全社を牽引していくことが私の役割です。お客様のニーズと社内のニーズ、双方にとって最善の解決策を模索し実行に移すことは並大抵ではありません。それゆえ、新入社員のころから「お前はどう考えるのか?」「なぜを3回繰り返したか?」と常に問われ続けます。きちんと考え抜いた内容であり、道筋に間違いはないと判断されれば、年次に関係なく、その考えは尊重され、その考えで全社を動かしていくことになります。苦労が多くとも、そのダイナミズムは営業として働く醍醐味でもあります。引用:デンソー新卒採用サイト今回紹介した事例は、営業として顧客と社内をつなぎ、解決策の提案・実行に携わるプロジェクトでした。デンソーの営業の仕事は、上記のように最前線に立って顧客のニーズを掴むとともに、社内に向けて情報発信し今後の方針を判断していかなければいけません。顧客・社内双方からの信頼関係の構築や、ビジネスを前にすすめるためにリーダーシップを発揮していく姿勢が求められます。さらに、顧客の求める情報を得るために、自社の様々な部門とやり取りし、社内一丸となって顧客の問題解決に取り組むため、社内ネットワークにも精通していなくてはなりません。以上のことからデンソーでは、下記の能力を持つ人材を求めていると考えられます。関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができるリーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができるデンソーの社風について全員が成長し、チームワークで取り組んでいこうとする姿勢は、世界各地で活躍するデンソーの社員にとって、変わることのない共通の価値観です。このスピリットに共感し、チームワークを大切にしながらも、自分の意志を持って主体的に行動し、成長しようとする人材を、私たちは求めています。引用:採用担当者メッセージ社風として、チームワークを重視する風土があるようです。デンソー入社式でも、加藤社長から「チームワークを大切に」というメッセージがあり、チームでの働きがデンソーでは基本となっているようです。また、デンソーでは、「全社運動会」を導入し、職場の一体感醸成を目指しています。予選段階で延べ1万人を超える社員が参加し、役員と直接接する機会が少ない社員にとっては役員を身近に感じる貴重な場になっているようです。参考:SankeiBiz職場に一体感、デンソーの「全社運動会」は役員も仮装参加エントリーシート通過者のES解説ここからは実際にデンソーのエントリーシートを通過した就活生が書いた内容を参考にして、同社が求める人材像を考えていきたいと思います。まず実際の設問を確認してみましょう。1.大学生活での大きなチャレンジ内容をご記入ください。①目標をお答えください。②その目標に取り組んだ理由を教えてください。③その目標を達成するために、どのように考え、行動しましたか?④結果はどうでしたか?また、得たものはありましたか?2.あなたはゼミ・サークル等のグループの中で、どのような役割を担うことが多いですか。その役割を発揮した具体的エピソードをお答えください。3.当社への志望理由をご記入ください。参考:デンソーのエントリーシートデンソーのESは設問が実質3つとなっており、特に設問1については内容を具体的に詳しく書くことが求められます。それでは各設問毎に見ていきましょう。設問1:大学生活での大きなチャレンジ内容をご記入ください。最初の設問では、学生時代のチャレンジについて書くことが求められています。取り組んだきっかけや具体的な行動内容、結果に分かれています。最後の結果については得られたものが今後入社後にも活かせるような、再現性のある強みであると、入社後に活躍できる人材としてイメージしやすいのではないかと思います。実際に就活生が書いた内容について見ていきましょう。◆大学生活での大きなチャレンジ内容をご記入ください。①目標とその目標に取り組んだ理由を教えてください。新歓活動における「幽霊部員の復帰」と「新入生の獲得」の達成に取り組んだ。1年次の12月の段階で練習に来る同期が5名を下回っており、サークルの存続が危ぶまれた為である。そこで私は、サークルの規模拡大を至上命題と捉えた。幽霊部員の同期を無視し、新入生獲得にのみ注力する方法もあったが、単純に幽霊部員の復帰が活動の人手になる事、大好きな同期と一緒にサッカーがしたいという強い想いを理由に、上記の「幽霊部員」、「新入生」の両方にアプローチし、規模拡大に努める方法を選択した。②その目標を達成するために、どのように考え、行動しましたか?(1文字以上300文字以下)「幽霊部員の復帰」→「新入生の獲得」という順序で、両者を達成できると考えた。幽霊部員に関しては「密に呼びかけを行えば協力を得られるだろう」と安易に考え、闇雲に呼びかけたが大失敗した。負けず嫌いの私はここで考え抜き、自身の経験も踏まえ「組織での存在価値が見出せていない事」が問題だと仮説を立てた。信頼を得る為には「期待値を超える提案をする必要がある」、前例のない仕組みとして【幽霊部員に新歓活動を委任する制度】を導入した。主要メンバーからの反発もあったが、持ち前の「情熱と論理」で説得した。最終的には、幽霊部員を中心にマネージャー、プレイヤー、先輩、OB、多くの関係者を巻き込み、活動をやり遂げた。③結果はどうでしたか?また、得たものはありましたか?(1文字以上150文字以下)従来とは異なる柔軟な考えを活動に反映させる事が出来、前年比1.8倍の35名の新入生を獲得出来た。また7名の幽霊部員が組織に復帰した。私はこの経験から、【多様な価値観、背景を持つ人を仮説を持って理解し、同じビジョンに向かって巻き込む力】を培った。そして何より、一生涯付き合う最高の同期を得た。引用:デンソーエントリーシートこちらのESでは、組織の活性化を通して多様な価値観・背景を持つ人との協働には仮設を立てた上で打ち手を考案し、共通のビジョンに向かって行くことが出来たエピソードについて書かれています。チームワークというのは先に紹介したデンソーが学生に求める資質やデンソーの社風にも合致しており、この点をアピール出来ており評価できます。また、仮説を持って取り組むことは、異なる背景を持つ人との協働に限らず正解のない問題に対して初めて取り組むケースでは有効な手段だと思われます。ビジネスでも未知の問題について取り組むことの連続であるため、この就活生が実際に働く姿が面接官に印象付けることが出来たのではないでしょうか。設問2:あなたはゼミ・サークル等のグループの中で、どのような役割を担うことが多いですか。その役割を発揮した具体的エピソードをお答えください。設問2については、ゼミ等のグループ内での役割と入社後の姿を関連付ける必要があります。デンソーがチームワークを重視しているのは社風の項でも紹介したとおりで、この設問もデンソーの風土と合うかどうかを判断する大事な材料となるでしょう。チーム内の役割と言うと、リーダー、サブリーダー、縁の下の力持ちポジションなど、多岐にわたりますが、デンソーのように仕事において多様な部門・人材との関わりが求められる企業の場合、どのような役割であってもメンバーとの密な連携や一体感の醸成に寄与するエピソードがアピールの上で有効だと推測されます。この設問についても、就活生が書いた内容を見ていきましょう。◆あなたはゼミ・サークル等のグループの中で、どのような役割を担うことが多いですか。その役割を発揮した具体的エピソードをお答えください。ゼミでの5ヶ月間に渡る「共同論文執筆」だ。舵取り役を担った私は「早慶金融インターゼミでの優勝」を目標に「平等性」を重視してまとめたが、大失敗した。班員各々に「差」があり、期せずして一部に負担がかかっていた。ついには泣く人まで現れ、中間ゼミ内コンペでは最下位をとった。私はそこで猛省し「公平性」を意識すべきだと考えを改めた。個々の能力、時間的制約を鑑み、各人を得意作業のリーダーとする制度を構築した。私は「思考力」と「推進力」を活かし、論文の論理構成を考え議論を推進する役割を担った。結果、班員が長所を活かし、責任感持って取り組む事が出来、目標のインターゼミ優勝を実現した。引用:デンソーエントリーシートこちらのESでは共同論文制作にあたっての班員のマネジメントについてのエピソードが紹介されています。このESには書かれていませんが、中間コンペを期にマネジメント手法を方向転換した際にどうすれば一丸となって取り組めるかをメンバーと試行錯誤したと思われます。このように、個性が豊かなメンバーをマネジメントした経験は他部門との協働が多いデンソーにおいて有効なアピールとなったと思われます。設問3:当社への志望理由をご記入ください。最後の設問は志望動機が聞かれています。特に、「自動車メーカーではなく自動車部品メーカーを選んだ理由」について問われる部分だと思われるので、その部分を説明できる説得力のある内容にしましょう。学生が書いたESを例に見ていきたいと思います。◆当社への志望理由をご記入ください。忙しい両親に育てられた私にとって、車は単なる移動手段という道具ではなく、家族と同じ空間を共有できる製品であり、非常に強い想い入れがある。このような経験から、安全で快適、そして私が幼い頃感じたような、家族や友人などとの憩いの場である自動車を、多くの人に提供したいと考え自動車業界に興味を持っている。その中でも、貴社を志望する理由は、自動車部品を通じて、広く社会に貢献したいからである。自動車完成品メーカーであると、自社の製品しか社会に提供することができない。貴社であれば、国内外問わず、多くの自動車完成品メーカーに対し、圧倒的な取引実績を持っていることから、広く社会に貢献できると考え、志望している。引用:デンソーエントリーシートこのESのように、「自動車メーカーではなく自動車部品メーカーを選んだ理由」を語ることはマストだと思われます。デンソーを志望する際は、この点を意識して選考対策を行うようにしましょう。デンソーの本選考対策ここからは、デンソーの本選考を突破するための対策について書いていきます。◆本選考のフローについて結果連絡を含めて教えてください。エントリーシート→一次面接(45分、個人面接)→最終面接(GD+個人面接)引用:デンソー:2018年卒(総合職)本選考情報デンソーでは個人面接が中心のオーソドックスな選考内容となっています。面接では学生時代頑張ったことの深掘りが中心で、なぜそれに取り組んだのか、どうしてそう思ったのか、ほかに考えなかったか、などについて問われたようです。こちらの話に対しての深堀を矢継ぎ早にされたため、他社選考であらかじめ問われそうな部分について準備し落ち着いた受け答えができるようにしておくと良いのではないでしょうか。最後にいかがだったでしょうか。今回は自動車部品業界大手のデンソーについて紹介させていただきました。好調と言われる自動車業界ですが、業界内の競争は一段と激しくなっていると推測されます。今回の記事を参考に、業界内の動向について実際にOB・OG社員から話を伺うと、より業界理解が進むのではないでしょうか。参考:
- デンソーのES対策!求める人材を理解して採用レベルのガクチカへ 19,727 views デンソーはトヨタ自動車の開発部門を前身とする日本を代表する自動車部品メーカーです。トヨタ自動車を分離独立しましたが、現在もトヨタグループに属しています。自動車部品の販売に関しては国内最大規模を誇り、海外の自動車会社にも幅広く部品を卸しておりグローバルに事業を展開しています。今回はそんなデンソーの求める人材をESと採用HPから考えていきたいと思います。また、デンソーに関してはunistyle内に他にも関連記事がありますのでこちらも御覧ください。参考:デンソーの業績・社風・求める人材・自己PRと選考解説【unistyle企業研究】→デンソーは、自動車の製造原価のうち、社外から調達した部品・資材の代金は、約5割を占めると言われており、自動車業界を考える上で自動車部品は切り離せない存在です。参考記事では、同社の業績や社風、選考対策について詳しく解説していきます。デンソーの求める人材入社から一貫して生産管理に携わっています。生産管理は、自社の国内工場、海外工場、仕入先様とお客様を繋ぎ、品質・納期・コストを管理しながら、安定した生産をコントロールする司令塔としての役割を担います。具体的な業務は、お客様からいつ何が何台ほしいとの注文を受け、そのために、自社がいつ何を何台作ったらいいかという生産計画を立て、生産計画に基づいて仕入先様に部品を発注。そして、生産計画と仕入れた部品を元に、生産課(実際に製品を作る部署)へ、この日に何を何台作ってくださいという依頼を発信し、最終的に完成した製品を出荷するところまで関わります。この仕事の醍醐味は、何百人、何千人が働く工場を自分の生産計画をもとに動かしていくダイナミズムと、実際の製品をお客様に納入するという、デンソーの中でも一番お客様に近いところで働けることだと感じています。参考:社員紹介この社員の仕事はお客様からの注文を受け、それをもとに生産計画を立て生産、出荷まで関わっています。お客様の要望に答えながら生産計画を立て各所に生産の指示を出すという作業は、責任が重くリーダーシップが求められます。また、生産管理部門は営業部門と生産部門をつなぐ役割も果たしています。生産部門側からすれば材料や人員のような観点から生産する量には限界があると考えられる一方で、営業部門側からすれば提案、供給のために一定数の完成品が確保されていてほしいという心理もあり、両者の調整を適切に行う必要があります。デンソーのようにモノベースの提案をするメーカーでは製品が確保されていることは必須といえます。また、デンソーが主に生産している製品は自動車の部品です。部品メーカーはモノ作りの上流行程に位置しています。その為、製品に不具合が出てしまうと、その後の生産工程全てに影響が出てしまいます。また、出来上がった最終製品にも影響が出てしまいます。このように生産管理は製品の生産性と会社の利益という重要な二つの要素に関わるとても責任のある仕事と言えます。このように、生産部門や営業部門などの立場の異なる関係各所としっかり連携を取りながら信頼関係を築いておかなければ、会社にも生産した部品を納品している会社にも大きな損害を出してしまいます。以上のように考えると「」の「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」といった能力を持った人材が求められているといえます。もう一人実際の社員の方の働き方を見ていましょう。電機企画室のミッションは、クルマの電動化を見据え、次の世代を担う事業を構想していくことです。その中で私は、ハイブリッドカー用モータと次世代オルタネーター(発電機)を事業化していくために必要な「人、モノ、金」に関する情報収集と分析を行う企画業務に携わっています。「企画」と聞くと、商品企画をイメージする方も多いと思いますが、デンソーの企画の仕事はひと言でいえば、“次世代の技術を「事業」に仕立てること”。新たな技術を活かし、どのような新製品を生み出すのか。原価と市場の両方を睨みながら、どのような価格で、世界を舞台にどのように拡販していくのか。研究、開発、生産技術、営業など、各部署それぞれの立場と想いを理解し、調整しながら、製品の設計段階から製造工程まですべてのプロセスに関わり、未来の事業を生み出すという重大な使命と面白さに溢れた仕事です。参考:社員紹介この社員の一番大きな仕事は「技術」を「事業」にすることのようです。「事業」にするためには採算がとれることはもちろん、そのために市場の動向を把握し、様々な生産のプロセスを理解していなければいけません。それらのどの能力が欠けても新たな「事業」は生まれません。そしてその事業が成立しなければ会社へ与える損失が大きいですが、成功したときの達成感は大きく、とてもやりがいのある仕事と言えるでしょう。以上のように考えると「」の「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる」といった能力を持った人材が求められているといえます。ここまで二人の実際の社員の働き方を見てきましたが、まとめるとデンソーでは、3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができると言った能力を持った人材が求められているといえます。デンソーのES解説続いてデンソーのES解説に移りたいと思います。(1)大学生活での大きなチャレンジ内容をご記入ください。1:目標をお答えください。(30字)(2)その目標に取り組んだ理由を教えてください。(200字)(3)その目標を達成するために、どのように考え、行動しましたか?(300字)(4)結果はどうでしたか?また、得たものはありましたか?(150字)(5)あなたはゼミ・サークル等のグループの中で、どのような役割を担うことが多いですか。また、その役割を発揮した具体的なエピソードをご記入ください。1:役割をお答えください。(30字)(6)具体的エピソードをお答えください。(300字)(7)専攻テーマをお答えください。(100字)参考:エントリーシート設問(1)「大学生活での大きなチャレンジ内容をご記入ください。1:目標をお答えください。」について設問(1)〜(4)は一連の質問になっています。基本的にはunistyle内の記事「」や以下の動画で説明しているフレームワークやポイントに沿って書き進めてもらえたらと思います。この設問は「大きなチャレンジ」という風に指定されています。デンソーは企業理念の中でも「挑戦」をキーワードとしておりそのような精神を学生を求めているとも考えられます。参考:デンソースピリット→デンソーの行動指針が提示されています。新聞の営業をして9ヶ月で150万円貯めること。参考:【内定】エントリーシート(事務系)実際の内定者の回答です。学生という立場で150万円を自分の力で稼ぐという行為は「大きなチャレンジ」と言えるでしょう。また、具体的な期限と数値目標も設定されており、具体性が増しています。設問(2)「その目標に取り組んだ理由を教えてください。」についてこの設問は上記フレームワークの②動機に当たります。ここでのポイントは、・受動的ではなく、主体的に取り組んだかどうか・幼少期や昔からの価値観に根ざす動機かどうかという2点です。なぜ目標に取り組んだかという設問は学生の「モチベーションの源泉」を探ろうとしています。また、動機に共感できるかという視点を中心に価値観についても見極めようという意図があります。その為この設問での評価は「価値観に根ざした動機」>「主体的な動機」>「受動的な動機」という順番でなされます。参考:「なぜ取り組んだのか」という質問の意図と内定者の回答例→参考記事では、学生時代頑張ったことの「動機」部分について詳細説明を提示します。留学資金を集めるためです。私は大学1年時の10月、学内の交換留学の選考を通過し2年次の8月からアメリカに1年間留学することが決まりました。しかし、私の家庭では私含め兄・姉の3人が私立の大学に通っており、学費を払ってもらうので手一杯だったため、留学のための資金を援助してもらうことは困難でした。そこで、自分の成果が直接結果に現れる新聞の営業を始め、自分の手で稼ぐことを決意しました。参考:【内定】エントリーシート(事務系)先程の内定者の回答例です。自身の家庭の現状から留学資金を自身の力で集めるという行為は動機として納得のできる内容です。また、兄弟の学費を払うので手一杯である親にこれ以上お金を出させられないという価値観にも基づいており、良い評価を得られると考えられます。設問(3)「その目標を達成するために、どのように考え、行動しましたか?」についてこの設問は上記フレームワークの④取組と結果のうちの取組にあたります。ここでのポイントは・目標・困難に対する取組として的外れではないか・他の学生にはないユニークな取組・工夫をしているかどうかという2点です。この設問から学生が目標達成のためにどのような行動をするのか、仕事において問題にぶつかった時にどのように対処するのかなどといった点を見ています。その人なりの解決策を知ることでその人がどんな人なのかがわかると考えているからです。参考:取組・工夫⇒結果の評価ポイントと回答例→「どのように取り組んだのか」という質問における面接官の意図と、評価される回答例について詳細説明を提示します。お客様との距離を縮め信頼してもらえるように自分自身を売り込む工夫しました。具体的には、笑顔で挨拶・分離礼を徹底し、お客様の性別や年代に応じた雑談をして距離を縮めた上で契約の話をしました。また、契約を断られた時も毎回その原因を分析し、返すセリフを対策することで失敗を次回の糧にしました。さらに雨の日などどんなに辛い日でも、自分の目標を達成するまでは絶対に諦めない粘り強さを持ちました。これらの工夫の結果、お客様にお褒めや応援の言葉を掛けていただき、より多くの契約を頂くことができるようになりました。参考:【内定】エントリーシート(事務系)こちらも先程と同じ内定者の回答例です。目標は具体的な数値で設定されたものであり、この内定者の行為は全て売上を上げるために行われたことなので、しっかりと的を得た行動であるといえます。また、150万円稼ぐという高い目標に向かっており、その過程での困難も共感されやすいでしょう。設問(4)「結果はどうでしたか?また、得たものはありましたか?」についてこの設問は上記フレームワークの④取組と結果のうちの結果、及び⑥学びに当たります。ここでのポイントは・単なる気づきのレベルではなく社会でも活かせる「方法論」かどうかという点です。ここでは学生が社会でも活かせる学びを得ているかという点を見ています。同じ取り組みを経験していてもそこから得る学びは人それぞれです。その為そこを見ることで学生の思考の深さや、地頭の良さ等を知ることが出来ます。ここでは「組織としての方法論」>「個人としての方法論」>「個人の単なる気付き」の順で評価されます。多くの学生がこの観点では単なる気づきや感想レベルで終わってしまう傾向にあるので、社会でも活かせる学びを話せるようになると他の学生との差別化がはかれるでしょう。参考:学びの評価項目と具体的回答例→就職活動でよく質問される「取組における学び」について評価のポイントと、評価される具体的回答例について提示します。設問(5)「あなたはゼミ・サークル等のグループの中で、どのような役割を担うことが多いですか。また、その役割を発揮した具体的なエピソードをご記入ください。1:役割をお答えください。」についてこの設問は設問(6)とセットになっています。ここでは次に詳細を書くことを見越してエピソードを選んでください。設問(6)「2:具体的エピソードをお答えください。」について今回はグループの中でのエピソードに限定されています。その為個人として頑張ってことを書くにしてもその行動がいかにグループに貢献できたかを書けないと意味がありません。その為自分のグループ内での位置づけをしっかりと把握するところから始める必要がありそうです。unistyle内の記事「デンソーの業績・社風・求める人材・自己PRと選考解説【unistyle企業研究】」にもありますが、デンソーはチームワークを重視する社風があります。また、前述したようにメーカーでは様々な立場の部署同士が連携して業務を行っていくことが必要とされています。その為この設問を通してチームの中できちんと働いていけるかの適性をみられていると考えられます。設問(7)「専攻テーマをお答えください。」についてこのような設問の意図は高い専門性をはかるわけではなく、少ない字数でいかにわかりやすく説明できるかという点を見ることにあります。また、自身の専攻と志望している企業との繋がりにまで言及できるとなお良いでしょう。もしゼミなどに積極的に参加していないという学生でも自分の専攻内容はしっかりと答えられるようにしておいた方が良いでしょう。参考:「学業への取り組みについて教えてください」という設問に対する内定者の回答事例集→学業での取り組みの設問に対する内定者回答を30提示します。参考:文系学部廃止論?阪大学部長の言葉から考える内定獲得のための学業の"使い方"→「学業」は学生の本分とも言われます。その「学業」について、参考記事を通して皆さんの捉え方や就職活動における活かし方について思考を深めるきっかけとなれば幸いです。最後にいかがでしたでしょうか。今回は自動車部品メーカーのデンソーについて見ていきました。自動車事業は事業規模が大きく、自動車部品の生産はそれを根幹から支える事業です。デンソーはその自動車部品の業界でもトップであり、海外思考も強いのでグローバルに活躍したいという学生にもマッチした企業といえるでしょう。photobyDavidMerrett