大阪大学キャリアセンターの「人生100年時代を生き抜くためのキャリア教育」

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最終更新日:2025年03月06日

大阪大学キャリアセンターの「人生100年時代を生き抜くためのキャリア教育」
本記事は大阪大学キャリアセンターの紹介記事になります。

大阪大学キャリアセンターの副センター長にキャリア教育や就職支援の取り組み内容についてお話を伺いました。

こんな方にオススメ

・大阪大学に通っていてキャリアセンターの実績や取り組みを知りたい学生

・大阪大学のキャリア教育や就職支援について知りたい企業・高校生・保護者の方

世界の研究大学と伍していくための革新的な大阪大学キャリアセンター

取材した方のプロフィール

家島明彦(いえしまあきひこ)さん 
キャリアセンター准教授(副センター長)
大阪大学にキャリアセンターを立ち上げ、キャリア教育・支援業務に従事しています。
公認心理師、キャリア・カウンセラーの資格を有し、講演や本の出版や俳優など、活躍分野は多岐にわたります。

大阪大学とはどんな大学?

豊中・吹田・箕面の3拠点にキャンパスを構えています。11学部、15研究科で成る研究型総合大学です。学部生の人数は、なんと約1万5,000人。国立大学の中で最も学部生の人数が多いです。大学院生の人数は約8,000人。修士の6人に1人は外国人留学生、博士の4人に1人は外国人留学生というグローバルな環境です。

日本で6番目の旧帝国大学として1931年に創設されました。「地域に生き世界に伸びる」ことを基本理念としています。

キャリアセンターとは?

世界の研究大学と伍していくために設置されたキャリアセンターは、理論に基づいた「キャリア教育」と実践に役立つ「就職支援」を両輪とし、人生100年時代を生き抜くために必要となる知識・技能・態度を学生に修得してもらうための組織です。

家島さんが日本キャリア教育学会に所属していることもあり、常に最新のキャリア教育を取り入れています。

グローバルキャリアサービスサミット2023では大阪大学キャリアセンターが、アジアの大学初となる創設者特別賞を受賞しました。
大阪大学WEBサイトより引用

自分の人生は、自分で創る!大阪大学キャリアセンターの目指す姿

大阪大学キャリアセンターの目指す姿とは

  キャリアセンターはどのようなことを目的としている部署ですか。

家島さん:一人ひとりが望むキャリア(生き方・働き方)を実現できるようにサポートすることを目的とした部署です。すなわち、単なる就職(ワーク・キャリア)支援だけではなく人生(ライフ・キャリア)支援を目指しています。

  おっしゃる通り、人生において就職がゴールというわけではないですよね。どのような想いで学生と接していますか。

家島さん:ウェブサイトに掲げているキャッチフレーズ「自分の人生(キャリア)は、自分で創る!」の実現を全学的に全力でサポートする想いで接しています。誰ひとり取り残さないキャリア教育・就職支援を目標としています。

大阪大学のキャリアセンターの取り組みは、大きく分けると「キャリア教育」「就職支援」の二輪です。具体的な取り組み内容について詳しく話を伺いました。

理論に基づいたキャリア教育

理論に基づいた「キャリア教育」


(大阪大学キャリア教育・支援プログラムの全体像)

  大阪大学が力を入れているキャリア教育の仕組みについて教えてください。

家島さん:本学のキャリア教育・支援プログラムは大きく二つに分かれます。正課の授業(単位が出るもの)と、正課外の講座(単位が出ないもの)です。入学時から卒業・修了まで段階的にキャリア教育を受けることができます。

本学では就職活動のノウハウを教えるだけの授業を「キャリア教育」とは呼びません。大阪大学キャリア教育ポリシーを策定し、キャリアに関する理論と実践に裏打ちされた内容かつ学生のキャリア発達に資する内容の授業を本学では「キャリア教育」としています。

まさに白熱教室のよう!現代キャリアデザイン論Ⅰの授業内容とは


(「現代キャリアデザイン論Ⅰ」ビジュアル・シラバス)
価値・意義、知識・理解、技能・態度を理論や実践に基づいて学んでいく構成となっています。

  特に学生から評判の良いキャリア教育の内容を教えていただけますか。

家島さん:1年次から受講できる授業「現代キャリアデザイン論Ⅰ」は特に学生から人気が高く、年に複数回開講しています。

「現代キャリアデザイン論Ⅰ」の授業内容としては、ほぼ毎回4人1組でグループワークをします。授業の最初に自己紹介を1人1分、今週気になったニュースなど決められたテーマでのトークを1人1分、合計8分間グループで話す時間を設けています。

これをすることでアイスブレイクにもなりますし、1分間スピーチのスキルも上がります。また、ニュースや世間へ関心を向けることで、社会の動きを把握したり、自分たち大学生も社会の一員であることを自覚して、視野を広げることができるようになるという仕掛けになっています。

授業では、クリッカー機能を用いて教室にいる学生全員の賛否を、リアルタイムでスライドに表示したり、学生の疑問等にこたえたり、学生に意見を発表してもらったりする方式(多方向型の対話形式)もとっています。ハーバード大学の白熱教室のようなスタイルですね。
※クリッカー:投票等を行い、即時集計した結果をスクリーン表示する仕組み。

実践に役立つ就職支援

学内合同企業説明会の様子 with ワニ博士
※ワニ博士:大阪大学の公式マスコットキャラクター

実践に役立つ「就職支援」

数多くの革新的な就職支援を行う大阪大学。取り組み内容をいくつか伺いました。

主な就職支援内容
・キャリア相談(進路・就職相談)
・就職・キャリアガイダンス(各種セミナー)
・キャリアサポーター/キャリアサポーターJr.制度(就活ピアサポート制度)
・阪大生のためのキャリアアップ講座(産学共創キャリア支援イベント)
・大阪大学Career Fair(学内合同企業説明会)
 など多数

  就職支援の取り組みについて、教えてください。

家島さん:キャリア相談は、3キャンパスで平日毎日実施しています。各種セミナーやガイダンスについては、年間通して数十回開催しています。

そんな数多くある就職支援の中でも、キャリアサポーター制度やキャリアサポーターJr.制度は本学の特徴的な取り組です。

キャリアサポーター制度は、内定を得た最終学年の学生(先輩)が就活生(後輩)をサポートする制度です。最近は卒業後に後輩をサポートする形も増えてきています。卒業後も同窓会が開催されていて、人数は累積150名を超えています。

  自分の大学の先輩から就職のサポートを受けることができるのはとても心強いですね!

家島さん:学生からの評判もいいです。また、キャリアサポーターJr.制度は、内定者ではなくても学内のキャリア支援イベントの運営に携わりたい学生(主に低学年)のための制度です。過去にはキャリアサポーターJr.が自らスキルアップ講座を企画したり、交流会を開催したりしています。

阪大生のためのキャリアアップ講座も特徴的な取り組みです。企業の強みを阪大生に提供してもらう企画となっています。例えば、化粧品会社による身だしなみ講座、酒類専門商社による宴席マナー講座、などユニークなものが多く学生に好評です。スキルアップだけでなく、各企業と触れ合う機会にもなるので業界理解に繋がる点も魅力的です。

是非利用してほしいおすすめの取り組みと今後の予定

  これだけは是非利用してほしいというおすすめの取り組みはありますか?

家島さん学内合同企業説明会がおすすめです。他ならぬ「阪大生」の採用のために企業がわざわざ来ているイベントは、他の合同企業説明会よりマッチング率が高いと思います。

  間違いなく阪大生を求めている企業が来るのは大きなメリットですよね。今年度に予定している取り組みがあれば教えてください。

家島さん:就職活動の流れや進め方など基本的な情報、模擬面接やグループワークなどの実践的な内容、企業研究などに役立つ内容など年間を通して様々な就職・キャリアガイダンスを予定しています。

また、実際に企業や工場を訪問する「キャリア教育キャラバン」も始めました。第一弾は関西の3空港を運営している関西エアポート株式会社とコラボした関西国際空港の裏側を見学するツアーを企画しました。

その他取り組み内容の詳細についてはキャリアセンターのウェブサイト(イベント情報)をご参照ください。

旧帝国大学という立場に甘んじず学生の支援にさらに力を入れていく。

就職実績の数字を求めるのではなく、一人一人のポジティブな進路を支援したい

  大阪大学のキャリアセンターの実績についてお聞かせいただけますか。

家島さん:いわゆる就職率(就職決定者/就職希望者)は全国平均以上です。就職しなかった学生の中には起業や留学、専業主婦・主夫の道を選択した等ポジティブな理由もあると思うので数字はあまり気にしていません。

しかし、就職や進学を希望しつつ就職・進学ができずに卒業する人も毎年100人ほどいるので、一人残らず支援していきたいと考えています。希望の進路を実現できなかった学生の中には、キャリアセンターの存在を知らなかった人やキャリアセンターを利用するタイミングが遅かった人もいるので早期に利用してもらえるようにしていきたいと考えています。

キャリア教育の受講者数は、例年、正課の授業で約1,500人(延べ)、正課外の講座で約4,000人(延べ)です。授業は受講できる人数の上限(定員)が決まっているため、人気の授業は毎年抽選となります。上記「現代キャリアデザイン論Ⅰ」は阪大で最も人気がある授業のひとつで、1人でも多くの人が受講できるように年に複数回開講しています。

中長期的な取り組み

  就職支援のみならずキャリア教育にも力を入れていますが、中長期的なキャリア支援の取り組みについて教えていただけますか。

家島さん:就職がゴールではない(ゴールであると同時に、次の新たなスタートである)ということを強調し、人生を見据えた中長期的な視点で就職活動を考えることを推奨しています。

就職支援の文脈で実施しているセミナーやガイダンスについては、どちらかというと内定を得るための実践的なスキルやノウハウを教える内容のものが多いですが、自分の生き方・働き方を探索するためのお手伝いという位置づけで実施しています。

「阪大生のためのキャリアアップ講座」では、「日経新聞の読み方講座」や「宴席マナー講座」など、社会人になってからも役立つ内容の講座を実施しています。

大阪大学キャリアセンターの将来展望とは

  将来の展望を教えていただけますか。

家島さん:個人的に抱いている密かな野望があって、それはキャンパス内で就活が完結できるように、大学生が本業である研究に専念できるように、学内にキャリアセンター棟を建てることです。

  キャンパス内で就活が完結!理想的です。どのような棟にしたいと考えていますか。

家島さん:キャリアセンター棟に来れば、様々な企業のことを知ることができて、さらに就職活動が棟内で完結できるような機能を備えた建物にしたいと考えています。

例えば、棟内の机や椅子に「この椅子のネジを作っているのは○○製作所です」みたいな表示(ネーミングライツ)をつけることによって、様々な中小企業が社会や暮らしを支えていることを学生が自然と学べるような棟にしたいです。

また、キャリアセンター棟内の部屋を企業にレンタルすることで、学生がキャンパス内にいながら採用面接を受けることができるようにしたいです。

  学内にいながら就活ができるなんて学生からしてもとても嬉しいですね!また、学生が世の中の企業について学べる環境を、作りたいと思った経緯があれば教えてください。

家島さん:私自身もそうだったのですが、大阪大学の学生は、受験で大学を選ぶ際に、学力偏差値で上から順番に選んでいた可能性が高いです。そういう人は、日本だけでも800以上の大学があるのに、自分で調べて自分に合った大学を選択肢として絞り込むという経験をしていませんので、企業選びの際も知名度で大手企業から選ぶ傾向が高いです。

けれど現時点で知らない企業の中にも、もしかしたら自分に合った企業があるかもしれないのです。キャリアセンター棟に足を踏み入れたら、世の中が中小企業も含め様々な企業で回っていることが自然に学べるようにしたいです。

  世の中の企業を知ることができて選択肢が増えるということですね!

家島さん知らない選択肢は選べないので視野を広げることができる場所にしたいと考えています!誰一人取り残さないキャリア教育・支援を実現していきたいです。

最後に一言

大阪大学の学生に向けて最後に一言

  最後に、大阪大学の学生に向けて一言お願いします。

家島さん:キャリアセンターを積極的に活用して「自分の人生(キャリア)は、自分で創る!」を実現してください!人生は一度きり。思いっきり楽しみましょう!

そして、学生のみなさんに覚えておいてほしい「3つの『な』」があります。「んとかなる」「るようにしかならない」「んとかする」です。

要するに「人生はなんとかなるので失敗を恐れずチャレンジをしよう。けれど努力したからと言って必ずしも人生思い通りになるとは限らない=なるようにしかならない。だから、うまくいかなくても自分でなんとかするという気概を持って努力し続けることが大事!」という意味です。そんな生き方をしてほしいと思っています。

  学外へ向けて大阪大学キャリアセンターから訴求したい内容を教えてください。

家島さん:本学は「産学共創キャリア教育支援」に力を入れています。各企業とコラボし、企業の強みを活かした阪大生のための講座は非常に人気があります。

大阪大学キャリアサポーター企業も募集していますので是非ご参加ください!

取材後記

旧帝国大学の大阪大学。2017年に設置されたキャリアセンターは従来の日本の大学のキャリアセンターの概念を大きく変える第一歩を踏み出しています。

就職=ゴールではなく、社会人になってからも人生は続いていきます。過去・現在・未来の自分と向き合い、人生をデザインする手助けをしてくれるのが大阪大学のキャリアセンターです。

今後間違いなく、日本を世界へ導く人材をより多く輩出していくことでしょう。

大阪大学のキャリアセンターについての詳細は以下のリンクからご確認ください。

 他大学の就職支援についての取材記事は以下のリンクからご確認ください。

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学校では教えてくれない。IQよりもEQが高い人がGD最強説 学校では教えてくれない。IQよりもEQが高い人がGD最強説 EQという言葉を耳にしたことはありますか?「IQの高い人がビジネスでも成功する」という通説にピーター・サロベイ博士、ジョン・メイヤー博士が疑問を持ち、心理学の立場から、「ビジネス社会における成功要因は何か」を探りました。調査の結果わかったのは、「ビジネスで成功した人は、ほぼ例外なく対人関係能力に優れている」というものでした。そこで生まれた概念が「EQ」です。本記事では、「EQ」を活かせば企業にとって欲しい人材となれることを提示したいと思います。ビジネスでは、IQよりもEQが重宝されるはじめに、「EQ」とは何でしょうか。EQ(EmotionalQuotient)とは日本語に訳すと、「心の知能指数」もしくは「感情指数」とされています。わかりやすく一言にまとめると、「自分および他者を理解し、受け止める能力」のことであり、多くの人がご存知と思われるIQ(intelligencequotient)に比する概念です。「IQの高い人がビジネスでも成功する」という通説にピーター・サロベイ博士、ジョン・メイヤー博士が疑問を持ち、心理学の立場から、「ビジネス社会における成功要因は何か」を探りました。調査の結果わかったのは、「ビジネスで成功した人は、ほぼ例外なく対人関係能力に優れている」というものでした。そこで生まれた概念が「EQ」です。ビジネスから生まれた概念であることからも、EQがビジネスに役立つことは間違いないですよね。世界トップ企業といわれる「フォーチュン500社」のうち、8割の企業が採用・教育等によって自社になんらかの形でEQを導入しています。つまり、就活においての面接やGDでも間違いなく有効活用ができます。皆さんの周りにも「特別賢いってわけでもないのに、いつもクラスの中心にいて、尊敬されている」一目置かれている人っていますよね。そういう人がいわゆるIQではなくEQが高い人です。さて、具体的にEQとはどんな能力で構成されているのでしょうか。「感情」がキーワードになりそうです。EQを構成する4つの能力EQは一般的に4つの能力から構成されています。▶︎感情の識別:自分の感情を認識したり、他者の感情を識別したりする能力。▶︎感情の利用:自分の感情をその状況で適切な状態、問題解決に役立つ状態へと持っていく能力。▶︎感情の理解:自分や他者がなぜそのような感情を得たのか、またその感情はどのように変化していくのかを推察する能力▶︎感情の調整:他者の感情に働きかけるために、自分の感情を適切に調整する能力以上4つの能力は対人関係に置いて「識別」→「利用」→「理解」→「調整」の順で使われます。つまり、EQを発揮するためには、どれかが欠けてはいけないということがわかります。次に、上記4つの能力の優れている人と劣っている人の特徴をまとめたものを提示します。EQに対する優劣の指標【感情の識別】優)空気を読むのが上手い劣)周囲に無頓着、浮きやすい、強引なところがある【感情の利用】優)他者との同調が上手い、ポジティブに考える、モチベーション管理が上手い劣)コミュニケーションを避けがち、ネガティブに考える、モチベーション管理が下手【感情の理解】優)相手の感情の先読みができる、説得が上手い劣)人をイライラさせやすい、自分が雰囲気を悪くしていると考えない【感情の調整】優)良好な人間関係が築ける、「人格者」としてみられやすい劣)周囲とぶつかりやすい、周囲を無視した行動をとるなんとなく、ご理解いただけたでしょうか。EQが高い人とは総じて人望が厚く、社会に出ても出世しそうですよね。いわゆるいつもクラスの中心にいる人気者のイメージに近いと思います。さて、EQはどのように就活でも活用されるのでしょうか。グループディスカッションを例に考えてみましょう。参考:EQとは?エグゼクティブ達から広まった、業績を高める「心の知能指数」の意味EQが高い人がグループディスカッションで評価される理由企業が学生に求める「一緒に働きたいと思えるか」という抽象的なものに対する指標の1つに、「良い人間関係を築くための能力があるか否か」があります。参考:自己PR|エントリーシートで伝えるべき5つの強みと伝わる書き方この、「良い人間関係を築くための能力」を企業が重視する理由は、他記事でも再三再四述べていますが、企業と名のつく組織で働く場合、一人で仕事をすることはまずありえないからです。そのため、人と働いていく上で必要となる、メンバーの発言を理解する・自分の考えをきちんと伝える・円滑に議論を進めるためのEQの高い対人関係能力が必要不可欠です。では、就活でどのようにEQスキルが現れるかということを「グループディスカッション」を例にしてみます。グループディスカッション×EQこの2つを根底に持ちつつ、グループディスカッションにおいては、以下の4つの項目で評価しています。①議論に臨む基本姿勢②議論のテーマや流れへの理解力③自身の意見の主張力④議論を統率するリーダーシップこの4つの評価項目とEQを構成している能力と紐付けると、以下になります。基本姿勢・人の意見を遮らずに聞けるか(感情の識別)・自分と異なる意見でも尊重できるか(感情の理解)・発言していない人に発言を促す、大きな声で話す等、周囲の状況に気を配ることができる(感情の利用)理解力・議論の流れに沿った発言ができるか(感情の識別)・ディスカッションの最終的な目標を理解した上で議論を展開できるか(感情の調整)・テーマに対する鋭い分析ができるか(感情の調整)主張力・根拠に基づき主張を展開できるか(感情の調整)・完結にわかりやすい主張ができるか(感情の調整)・自分ならではのユニークな主張ができるか(感情の調整)統率力・問題を的確に理解し、議論を適切に進行できるか(感情の調整)・横道にそれた議論を軌道修正できるか(感情の調整)・時間内に結論を出すべく進行できるか(感情の調整)ここから、EQが高い人は明確にグループディスカッションにおいての評価が高くなることがわかります。相手の考えを汲み取った上で適切な対応ができるため、議論をスムーズに進めることができ、選考官からの評価が高くなるためです。最後にいかがでしょうか。あなたは自分自身のEQが高いとは思いますか?ビジネスに必要な能力には、IQやスキル、業務知識や経験など、いろいろなものが考えられますが、優れた人材はこれらの能力に加えて、対人関係能力を持っています。将来どんな仕事をしようとも必ず人と働くことになり、対人関係能力は必要不可欠になります。こうした「人間的魅力」を支えているのがEQです。そして、EQは後天的に身に着けることができる能力です。まずは、自分と他人の感情を知り、汲み取ることからやってみましょう。日頃から意識しておくと企業に属した後にも役に立つでしょう。 20,809 views
内定を多数獲得した就活エリートが実際に仕事をしてみたら使えないのはなぜか 内定を多数獲得した就活エリートが実際に仕事をしてみたら使えないのはなぜか 内定を多数獲得する就活エリートの存在就活シーズンが終わると、皆さんの周りにも内定を多数獲得した先輩や同級生がチラホラ現れるはず。学生時代に他の学生とは一歩も二歩も抜きん出た、目を見張る実績をあげたり、精力的な活動を行ってきた彼らは、就活対策もしっかりと行い、面接ウケも抜群の受け答え。企業からは引く手数多なのも納得です。そんな彼らを世間では「就活エリート」と呼びます。就活エリートの多くは、企業の期待通り、社会人になってからも目覚ましい活躍をします。一方で、「あれ、おかしいな?この子ってこんなに使えないの?」と評価されてしまう就活エリートも少なからず存在します。unistyleでは主に、内定を獲得するための基本的な考え方をお伝えしていますが、今回は、そんな「就活エリート」がなぜ就職してから低い評価を受けることがあるのか、また少しでもそれを回避するためにはどうしたらいいのかを考えてみます。採用時の評価基準と仕事の評価基準は違う採用面接でウケがいいのと、実際に仕事ができるかというのは異なります。そもそも、企業側の採用の評価基準と、その企業で実際に働く社員への評価基準が大きく乖離しているという企業もあります。そうすると、採用時に評価が高い学生も、いざ仕事をしてみたら全然使えない、ということになってもおかしくありません。そういう採用基準を取っている企業も悪いという話にもなってしまいがちですが、実際に仕事をしている姿を見ることのできない学生を採用する以上、そこに乖離が生まれてしまうのはどうしようもないことでもあります。長期間のアルバイトやインターンシップの中で判断するのが、企業にとっても学生にとってもミスマッチがおこらない最善の方法の一つでしょう。実際、そのような形態をとっている企業もたくさんあります。ただし、多くの企業にとっても学生にとっても、すべての候補者を長期間のアルバイトやインターンで判断してから採用の可否を決めるというのは現実的ではないというのが実情でしょう。そう考えると、現在の筆記試験、エントリーシート、GD、面接などで学生を評価していくのはそれなりに合理的な仕組みでしょう。その上で、採用の選考課程では現れない、仕事で評価されるための要素を考えていかなければなりません。仕事に比べれば、就職活動はある程度答えが用意されているもの採用の評価基準では計れない、仕事の評価基準には、「今まで経験したこともなく、そもそも答えもない仕事の世界で結果を出すこと」がひとつ挙げられるでしょう。就職活動をはじめたときに、今までの人生ではじめて「答えのない世界」だと感じる方も多いのではないでしょうか。たしかに、就職活動はこれまでの受験勉強などと比べると、格段に「答えのない世界」でしょう。しかし、しっかりと考えてみれば、それぞれの企業には基本的には明確な採用基準(求める人材)があり、その求める人材を選別するために、ある程度合理的な選考過程が用意されています。仕事の世界に比べると、ある程度答えが用意されているのです。もちろん採用面接では、そういった答えのない状況に直面したときに、どう考え、どう行動したかを質問する企業もたくさんあります。それでも、実際に仕事でそのような状況に直面した時とは、違ってきてしまうことも多いでしょう。「答えのない世界で、なにをするべきかを自分で考え、実行し、結果を出す」ここに仕事での評価の要素が詰まっています。内定者側の気持ちの問題もどれだけ働く前に仕事をイメージしても、実際に働いてみると思っていたイメージと違うのは当たり前のことです。内定先を多数獲得したことで自分に自身を持つのは当然のことでしょう。それだけ自信を持って就職先を選んだにも関わらず、自分が思っていたイメージと全然違う仕事をしていると、余計にこんな仕事をするはずではなかったのにと思ってしまいます。目の前の仕事に取り組んでいく中で見えてくるものもたくさんあるのですが、「自分がやる仕事はこんなものじゃない」と勝手に思い、それが仕事にも現れ評価されない。そんな悪循環に陥っている新入社員もたくさんいます。また、入社して数年間(人によっては何十年間もそうかもしれません)は、「誰かに評価される」というのも、モチベーション高く仕事をしていく上でとても大事な要素です。評価されないから仕事がつまらないのか、本当にそもそもの仕事内容がつまらないのかは、一度考えてみる必要もあるでしょう。得てして人は評価されると仕事も楽しくなってくるものです。就活エリートだったのに評価されない新入社員はどうすればいいのか?前述したように、どれだけ事前に仕事をイメージしても、実際は思っていたものと違うなんていうことは当たり前です。それが当たり前のことなのだと受け入れた上で、自分がどうしたいか、どうするべきかを考えるべきでしょう。また、自分が評価されていないからつまらない、仕事がイメージと違っていたからつまらない、というのではなく、本当にやりたいこと、やりたい仕事が明確にあり、入った会社ではそれができなくて他にできる会社があるのであれば、若いうちから転職するも一つの手段です。ただし、本当にやりたいことが転職したところでできるのかというのは、それもまた転職した先で実際に仕事をしてみないと分からない可能性もあるということも肝に銘じておくべきでしょう。そうしないと同じことの繰り返しになってしまいます。せっかく多数の内定先から自分の意思でその会社を選んだのですから、まずは目の前の仕事に精を出すことも現状を打開できる方法のひとつです。自分はあくまで「就活」エリートであって、実際に働いてみたときの人材としての評価はまだ何もされていない、と思えば、違った世界が見えてくるかもしれません。ダイヤの原石であることは間違いないでしょうが、原石は磨かなければ原石のままで終わってしまいます。就活生はどうしたらいいのか?内定を多数獲得したのに、実際に働いてみたらイメージと違ったり、全然評価されない、ということを事前に防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?学生のうちから、近しい先輩も含めた社会人のナマの声を聞くことは非常に重要です。企業説明会では聞けない話はたくさんあります。さらに、その社会人のナマの声も、その企業のすべてではないことも強く認識した上で色んな話を聞くべきでしょう。すべてを鵜呑みにせずに同じ会社でも色々な人から話を聞いてみると、なんとなくその企業で働く姿のイメージが現実に近いものになってくるかもしれません。今回の内容は、そうはいってもまずは内定を獲得してからの話になります。企業で働くイメージを膨らませると共に、どうしたら内定を獲得できるかを考えることも重要です。その上で、「内定を獲得できる=実際に働いてみて優秀」とは限らないということも認識すべきでしょう。「答えのない世界で、なにをするべきかを自分で考え、実行し、結果を出す」経験を今からたくさん積むのが就職活動でも、その先の社会人生活でも、満足のいく成果を得られるポイントとなるのではないでしょうか。photobyJennyOndioline 34,227 views
Webテストの答えを使うのはNG-解答集や替え玉受験など不正行為のリスクも解説- Webテストの答えを使うのはNG-解答集や替え玉受験など不正行為のリスクも解説- 本記事では、「Webテストの答えや解答集を利用する」といったテーマを取り上げ、不正をしてはいけない理由や不正を行うリスクについてお伝えしていきます。▼目次クリックで展開本記事の構成Webテストの不正にまつわる実態-以前までは答えや解答集を入手できた?-Webテストの答えを利用するリスクWebテストの答えを入手できる現状を企業はどのように思っているのか最後に-不正行為はせずに正攻法でWebテストに臨もう-Webテストの不正にまつわる実態-以前までは答えや解答集を入手できた?-多くの企業が採用活動に使用しているWebテスト。そんなWebテストですが、以前まではWebテストの答えが出回っていたり、Webテスト代行サービスを利用していたり、友達と協力して問題を解くなどの不正が横行している実情がありました。しかし最近では企業側がWebテストの不正を取り締まるようになり、実際に下記のような事件も発生しています。【参照】「4000件くらい代行」就活ウェブテストの替え玉受験で男を逮捕大前提、unistyleとしては替え玉受験や解答集を利用するといったWebテストの不正は容認しておらず、自力で受験することを推奨しています。ここではWebテストの答えを利用するリスク等を説明する前に、まずはWebテストの答えにまつわる実情をご紹介します。昨今、大手・ベンチャー問わず多くの企業が選考フローにWebテストを採用しており、大半の就活生が就職活動においてWebテストを受験します。しかしWebテストを採用する企業が増加する一方で、不正行為をして受験しようとする就活生を見受けるようになってきたのも事実としてあります。冒頭でも替え玉受験の件に触れましたが、自力で受験せずに他者に協力を仰いだり、答えが書いてある解答集を見ながら受験する就活生も存在していました。しかし、下記事例からも分かるように、近年では替え玉受験や代行サービスといったWebテストの不正が問題視されており、逮捕者が出るといった事件も発生しています。【参照】「4000件くらい代行」就活ウェブテストの替え玉受験で男を逮捕また、解答集などを自作してWebテスト対策に取り組むこと自体は全く問題ありませんが、解答集を見ながら本番のテストを受験することは明確な法令違反になります。そのため、Webテストの替え玉受験・代行サービスを利用することは絶対に避けるべきですし、解答集に関しても対策・練習のためのものと位置づけた上で本番のテストは自分の実力でルールに則って臨むようにしましょう。そこで続いてはWebテストの答えを利用するリスクをより詳しく理解していただくため、5つの観点から解説していきたいと思います。Webテストの答えを利用するリスクWebテストの答えを入手する行為は不正と言えますが、実際にWebテストの答えを入手することにはどのようなリスクがあるのか、以下で説明していきます。入手したWebテストの答えが正解とは限らないWebテストの答えはネット上で入手することも可能ですが、その入手したWebテストの答えが正解とは限りません。解答集や代行サービスも100%正解を保証しているわけではありませんし、そもそも自分が問題を理解していないと、問題に対して解答すべき答えとは異なる間違えた解答を入力してしまう可能性もあります。つまりWebテストの答えを入手したとしても、解答が100%正しく、100%合格するとは言い切れません。入手したWebテストの解答から不正が発覚する正答率が圧倒的に低い問題を簡単に答えられていたり、満点を取らないために意図して間違えた解答をした問題が正答率が高い問題だった場合、企業から疑いの目をかけられても仕方ありません。また、Webテストでは能力適性検査と共に性格適性検査も行われます。その解答から得られたどんな人物なのかというデータはそのまま記録されます。性格適性検査を代行サービス先の人が受けた場合、自分と全く同じ人格を作り出すことは不可能です。そのため本人が提出しているESやその後の面接での人物像とWebテストの結果から得られる人物像が一致していない場合、採用担当者から疑われる可能性もあります。入社後のミスマッチを助長する不正をして入社しているということは、ありのままの自分を伝えきれていないまま入社しているということです。例えば、・同期と比較した際に、能力面で明らかに劣っていて、仕事で結果が出ない。・企業が配属を決定する際に、Webテストを参考に配属をした結果、適性がない部署に配属になってしまう。このようにWebテストの答えを利用し合格してしまったことで、自分の実力や適性に適していない企業に入社してしまいミスマッチに繋がってしまう可能性があります。不正がバレた場合、内定を取り消される可能性があるWebテストの答えを入手して受験し不正がバレてしまった場合、内定が取り消しになってしまう可能性もあります。不正をしたまま内定を得ていたとしても、不正がバレないか不安になったり、罪悪感を感じ自己申告をするという人も多くいると聞きます。友人からのリークでバレてしまったというエピソードもあるそうです。不正をしたときは大丈夫と思っていても、後になって企業にバレてしまい内定が取り消されてしまう可能性があるため、非常にリスクが高い行為と言えるでしょう。監視型テストであれば、替え玉受験やカンニングを検知されるWebテストの不正受験が蔓延している現状を受け、最近では監視型のWebテストが開発されています。例えば、ヒューマネージ社とユーザーローカル社が共同開発したオンラインAI監視型Webテスト『TG-WEBeye』では、AIが受験中の就活生の行動を監視し、不正が疑われる場合は受験結果とともに報告されるという仕組みが用いられています。【参考】オンラインAI監視型WEBテスト「TG-WEBeye」(ヒューマネージ社HP)監視型テストを採用している企業はまだそこまで多くはないかと思いますが、今後採用する企業が増加する可能性は充分にあります。どのように不正を検知しているのか、通常のテストと監視型テストを見分ける方法はあるのか等、まだまだ不透明な部分はありますが、就活生の皆さんはこういったテストが存在することを認識しておくべきでしょう。これらの理由から、Webテストの答えや解答集を使用することにはリスクがあり、不正はするべきではないということが理解していただけるでしょう。Webテストの答えを入手できる現状を企業はどのように思っているのかここまでで紹介してきた通り、Webテストの答えを利用したり替え玉受験をするのは明らかな不正行為ですが、企業はこの事実をどのように受け止めているのかを以下でご紹介します。企業側もWebテストの答えが横行しているのは把握している?企業からすれば、Webテストは会場不要・試験官不要・採点も簡単と、予算や人手の面で非常に効率的です。テスト受験時の不正行為はある程度折り込み済みであり、それよりも効率を重視しているのだと考えられます。とは言え、企業側もそういった不正行為への対策はしており、以下のようなポイントで判断している場合があるようです。判断するポイント【1】真っ当にWebテストを受験し、成績が良い(成績が悪い)【2】不正な方法でWebテストを受験し、成績が良い上記のうち、成績が悪い場合はWebテストで足切りをするといった企業側の意図があるでしょう。また、成績が良い場合は【1】のパターンか【2】のパターンのどちらに該当するかを判断するため、例えばWebテストの後に改めて筆記試験を行う企業も存在します。Webテストの不正行為の取り締まりは年々厳しくなっている?企業側もWebテストの不正行為に関してはある程度把握しているという現状があるものの、年々不正行為への取り締まりが厳しくなっているのが現状です。今まではある種黙認されていたものが、監視型テストの実施・Webテストからテストセンターへの移行・替え玉受験の発覚など、不正行為を取り締まる風潮がより強固になってきています。そしてその傾向はより顕著になり、取り締まりの精度も向上していくことが予想されます。そのため、再三お伝えしていますが、Webテストの受験に関しては正攻法で自力で解くようにしましょう。最後に-不正行為はせずに正攻法でWebテストに臨もう-本記事ではWebテストの答えや解答集を利用することの是非に関するテーマを取り上げ、不正をしてはいけない理由やリスク等を解説してきました。何度もお伝えしていますが、解答集の利用や替え玉受験等のWebテストの不正は違法行為であり、unistyleとしては正攻法での対策を推奨しています。Webテストの設問には正解がありますが、取り組み方法には明確な正解はないため、基本的な対策方法はこちらの記事を参考にしてみてください。また、最近ではWebテストをお試し受験できるサイトもあります。下記の記事にまとめているので、Webテストの雰囲気を感じてみたいと思っている方は下記のリンクから試してみてください。その他、Webテストの対策全般にまつわる内容に関しては下記の記事一覧からご確認ください。Webテスト完全攻略記事一覧1.Webテストとは2.Webテストの種類3.Webテストの対策4.Webテストの答え・解答集を利用することの是非5.Webテストを実際に受験できるサイト 640,508 views

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