【20卒体験談】まちづくりをしたい私が”デベロッパー”ではなく”鉄道会社”を選ぶまでの話

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記事公開日:2019年8月28日

【20卒体験談】まちづくりをしたい私が”デベロッパー”ではなく”鉄道会社”を選ぶまでの話

この度unistyleにて記事を投稿させていただくことになりました、20卒の内定者です。

はじめに簡単な自己紹介をします。

・都内の大学院に通う修士2年の学生
・土木工学を専攻し、まちづくりに興味をもった状況で就活をスタート
・最終的に大手私鉄会社に内々定

まちづくりの会社ときくと、多くの方は真っ先にデベロッパーを思い浮かべるかと思います。もちろん、私も最初はデベロッパーを志望していましたが、最終的には鉄道会社を選択することになりました。

今回は、なぜまちづくりをしたい私がそのフィールドとして”鉄道会社”を選んだのかについてお話できればと思います。

なぜ鉄道業界を選んだのか

まちづくり≠デベロッパー

就職活動を開始した修士1年の6月頃、人の生活の基盤となるまちづくりに携わる仕事に就きたいと私は漠然と考えていました。

とはいえ、それだけではどの業界を見ればいいのかさえ定まらず、夏インターン選考のES〆切が迫ってくる中で、一足はやく就職活動を終えたM2の先輩に相談してみると、こんな返事が返ってきました。

「‘まちづくり’だと示す範囲がひろすぎる。もう少しその中で何がやりたいかを明確にした方がいい。」

確かにその通りで、多くの業界(行政、ゼネコン、デベロッパー、鉄道会社、建設コンサルタント、etc)が何かしらの部分でまちづくりに関わっており、その関わり方はオーバーラップしている場合もあれば全く異なる場合もあります。

例えば、法律や制度という観点で関わりたければ行政、実際にものをつくるのであればゼネコン、プランニングであればデベロッパー、といった具合に業界によって活躍できるフィールドが異なります。

不動産業界の仕事は大きく分けて開発/販売・仲介/管理という3つに分類することができます。(中略)
ハウスメーカーは住宅デベロッパーとも呼ばれますが、その名の通り住宅の開発を行っています。この「住宅デベロッパー」ような特定の分野での開発を行う会社は専門デベロッパーと呼ばれています。

対して総合デベロッパーは住宅に限らずショッピングモールやリゾート地などの大規模な開発を行なっており、「街づくり」を担っていると言えます。
参考:【業界研究|不動産】デベロッパー/販売・仲介/管理それぞれの業務内容とトピックを紹介

上流計画から出来上がりの部分まで関わりたい

6月の段階では、まちづくりのどの部分に関わりたいのか明確に定まっておらず、また各々の企業がどのように関わっているのかの理解(企業研究)も浅い状態でした。

そこで、夏インターンでは各業界研究を目的とし、「まちづくり」をキーワードに様々な業界の企業のインターンに参加しました。

様々な企業のインターンに参加していく中で、まちづくりの上流(構想、プランニング)から下流(建設、マネジメント)まで全てに関わることのできるデベロッパー業界に興味を持ち、夏の終わり頃にはデベロッパーと鉄道デベに志望が固まっていました。

中でもデベロッパー業界に惹かれた理由は大きく次の2点になります。

  • どんなまちをつくるのか、というプランニングの部分に携わることができる
  • 実際に建物を建てた後、それで終わりではなくその先のマネジメントの部分にも関わることができる

デベロッパーへの違和感、鉄道業界という選択

夏のインターンを経て、デベロッパー・鉄道業界が第一志望となった私は、その2業界に絞って就活を進めていきました。

しかし、OB訪問や説明会など企業研究等を進めていくうちに、自分の中でデベロッパーに対して違和感を持つようになりました。

違和感の原因を突き詰めてみると、自分自身の就職活動の軸とのズレが原因であるとわかりました。

そもそも、私は企業選びの軸を大きく2つ持っていました。1点目は地域スケールでの面的なまちづくり、2点目は中長期的な視点でのまちづくりです。

大学・大学院と土木工学を専攻していたことで、目立たずとも人々の生活を身近なところで支える公共性の高い社会インフラの重要性や、社会インフラの開発における中長期的なものの見方の大切さは学んでいました。

また、まちづくりに関しても単に建物を建てるだけではなく、地域単位でどのようなまちにしていくべきかというマインドが体に染みついていたことも企業選びの軸設定に影響があったと思います。

そういった点で、不動産の開発がメインであり、建物の資産価値を高めることで高い収益性を出していき、開発エリアがある意味限定されないことから、投資・開発・回収を比較的短いサイクルでかつ様々な場所で展開していくデベロッパーは、私の中では、点的で短期的なまちづくりであるように感じられてしまいました。

一方で、鉄道や不動産、生活サービスといった多様な事業領域の総合力を活かし、建物自体ではなく沿線地域全体の資産価値をあげることを主目的として、中長期的な視点で面的な開発を進めている鉄道会社に、より魅力を感じるようになりました。

開発エリアが限定的という欠点もありますが、地に足のついたまちづくりをしていきたいと考えていた私にとっては、沿線から逃れられないという部分はむしろプラスに働きました。

大学院生の効率的情報戦略

就職活動はある意味婚活?に近いものであり、数ある企業の中から如何にして自分と相性の良い企業を見つけるか、が大事だと考えていました。

例え同じ業界で同じような業務を行っていたとしても、社内の雰囲気などは企業によって大きく異なるということは、先に就職された方々にお話を伺うと明確でした。一方で、企業との接点の持ち方も多様な形態があり、研究と就活を両立させる必要のあった私にとっては、如何にして効率よく情報を収集していくかが重要なポイントでした。

そこで、数ある情報媒を自分なりに分類(下表)し、各企業における現状の理解度と照らし合わせながら、次にやるべきことを明確にて実行しました。

例えば、夏インターン選考では、簡単な企業研究とインターンで何を得たいのかを明確にしておけば十分なので、選考前に説明会やHPをみて、その企業の基本的な情報は押さえつつ、簡単にその企業でどのような仕事がしたいのかのイメージを持っておきます。

そして夏インターンで興味のある部署がどのような業務に取り組んでいるのか理解するのと同時に、社員の方とコネクションを作ります。

夏にコネクションを作っておくことで、私の場合、秋以降は社員訪問を多く行い、自分のやりたいこと、その企業でできることをより具体的にしていきました。こうすることで、本選考の際のより踏み込んだ質問に対しても自信を持って答えることができました。

さいごに

選択した私鉄会社が果たして正解だったのか言われると、私自身答えはまだわかりません。

もしかしたら数年後に今の選択を後悔しているかもしれませんが、そもそもまだ働き始めてすらいません。複数社から内定を頂き、どこを選択するか悩んでいた時、ある企業の人事担当の方がおっしゃっていたことが今でも記憶にのこっています。

何が正しいのかで選ぶのではなく、選んだ先があなたにとって正しく、むしろ正しかったといえるように努力をすることが大事だ。

未来を予測することはできても、未来を当てることはできません。新卒カードはもちろん貴重なものではあるので、人生の大きな節目となる就職活動は慎重になると思いますが、いつだって頑張るのは現在だと思います。

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10年間で海外売上高比率を54%まで高めた電通のM&A戦略 10年間で海外売上高比率を54%まで高めた電通のM&A戦略 2015年度12月期の電通グループの売上総利益は約7,619億円、海外売上総利益は4,140億円の54.3%と国内事業の売上高よりも大きくなっています。2006年度は海外事業の売上総利益は10%にも満たなかった中で、10年間で国内事業を抜くほどの規模にまで成長させています。この成長を牽引したのが、積極的なクロスボーダーM&Aです。今回は海外売上高比率を半分以上までに高めた電通のM&Aの歴史について見ていきます。参考:電通と博報堂とADKの事業・社風・選考比較【unistyle業界研究】海外展開戦略を打ち出した2008年3月期の経営計画電通は2007年度に発表した「今後の経営方針について」において、明確に海外展開する方針を発表しています。この年の海外事業の売上合計が全体に占める9.5%に過ぎないのですが、ここから2015年度には半分以上までに海外売上高比率が高まります。参考:電通2007年度今後の経営方針について一方で日本テレビはこの時期はまだ海外進出を明確にはしてはおらず、国内の体制強化がメインの経営課題であると認識していることが伺えます。参考:日本テレビ2007-2009年中期経営計画日本テレビもその後、国内市場の縮小という現実に目を向け、2012年には海外ビジネス推進室を設置し、海外での事業収入増加を明確に目指すことを決定していますが、2015年度の決算においてはまだ海外事業収入は全体の0.6%に過ぎません。参考:日本テレビの決算内容に見るテレビ局の海外戦略今後、積極的なM&Aや海外事業展開をすることで電通のように売上高の半分以上を占めるようになるかが注目されます。電通のクロスボーダーM&Aの主要案件前述の通り、電通は海外企業を買収することで海外売上高を高めてきました。ここでは、電通のニュースリリースより、海外M&A案件をご紹介したいと思います。かなり多くなってしまいますが参考にしてください。2007年10月:電通ホールディングスUSAによる米国アティック社及び英国アティック社の買収について2008年11月:電通ホールディングスUSAによるマックギャリー・ボウエン社(米国)の買収について2010年1月:中国最大の販促ネットワークを持つ「サントレンドグループ」と資本・業務提携に関する基本合意書を締結2010年1月:InnovationInteractive社(米国)の買収について2011年1月:インドにおける合弁主要3社の100%子会社化について2011年2月:米国ファーストボーン・マルチメディア社の買収について2011年6月:英国独立系デジタル・マーケティング・エージェンシー「ステーキ・グループ社」の買収について2012年1月:米国独立系広告代理店「MLロジャース社」の買収について2012年1月:ブラジルの独立系デジタルエージェンシー「ラブ社」の買収について2012年6月:カナダの広告会社「ボス社」買収と電通カナダとの統合について2012年8月:インドのクリエーティブ・エージェンシー「タプルート社」の株式51%取得で合意2013年1月:電通、米国の独立系PR会社「ミッチェル・コミュニケーション・グループ」を買収2013年3月:英国イージス社の買収完了と電通グループの新しい事業統括体制について2013年4月:イージス・メディアが中国のデジタルメディア・エージェンシー「北京創世奇迹广告」の株式100%取得で合意2013年4月:タイのブランド・コンサルティング会社「ブランドスケープ社」を買収2013年5月:カナダのデジタルエージェンシー「エヌ・ヴィ・アイ社」を買収2013年5月:ベルギーのブランドプロモーション会社「ニューワールド社」を買収2013年5月:ルーマニアのデジタルエージェンシー「キネクト社」を買収2013年5月:オランダのソーシャルメディア・エージェンシー「ソーシャル・エンバシー社」を買収2013年5月:インドの「ウェブチャットニー・スタジオ社」の株式80%取得で合意2013年7月:イタリアのデジタル・エージェンシー「シンプル・エージェンシー社」の株式70%を取得2013年9月:スペインの広告代理店「ワイメディア社」の株式51%とデジタルエージェンシー「ウインク社」の株式31.8%を同時に取得2013年9月:中国のデジタル・クリエーティブ・エージェンシー「トリオ社」を100%買収2013年10月:ロシアのデジタル・エージェンシー「トラフィック社」を100%買収予定2014年1月:オーストラリアの広告会社グループ「オッドフェローズ・ホールディングス」の株式51%を取得2014年1月:ポーランドのソーシャルメディア・エージェンシー「ソーシャライザー社」の株式100%を取得予定2014年2月:中国のソーシャル・クリエーティブ・エージェンシー「ベラウォム社」の株式100%取得で合意2014年2月:ドイツのデジタルマーケティング・エージェンシー「エクスプリード社」の株式100%取得2014年3月:フランスのモバイルエージェンシー「レ・モビリザーズ社」の株式100%取得で合意2014年5月:ブラジルの独立系最大規模の総合広告会社「NBS」の株式70%取得で合意2014年5月:カザフスタンの広告会社グループ「フィフティー・フォー・メディア社」の株式51%を取得で合意2014年5月:米国の総合マーケティング会社「MKTG社」の買収手続き開始の合意について2014年7月:インド最大のOOH専門の広告会社「マイルストーン社」の株式51%取得で合意2014年8月:南アフリカの広告会社「クリムゾン・ルーム社」の株式60%取得で合意2014年9月:米国の総合デジタルエージェンシー「コバリオ社」のエージェンシー部門買収で合意2014年11月:英国のモバイル・エージェンシー「フェッチ社」の株式80%取得で合意2014年12月:英国のソーシャルメディア・マネジメント・エージェンシー「テンペロ社」の株式100%取得で合意2014年12月:ブラジルのOOH専門の広告会社「OOHプラス社」の株式100%取得で合意2014年12月:米国のデジタル・マーケティング・エージェンシー「ロケット・インタラクティブ社」の株式100%取得で合意2014年12月:カナダのデジタルエージェンシー「スポーク社」の株式100%取得で合意2015年1月:インドの総合デジタルエージェンシー「WATコンサルト社」の株式100%取得で合意2015年2月:オーストラリアのクリエーティブ・エージェンシー「BWM社」の株式51%取得で合意2015年2月:オーストラリアのデジタル・クリエーティブ・エージェンシー「ソープ社」の株式51%取得で合意2015年3月:ベトナムの総合デジタルエージェンシー「エメラルド社」の株式40%取得で合意2015年3月:ギリシャのデジタルエージェンシー「マインドワークス社」の株式80%取得で合意2015年4月:ニューロサイエンス領域に強みを持つ米国のマーケットリサーチ会社「フォーブス・コンサルティング社」の株式100%取得で合意2015年4月:イスラエルのデジタルエージェンシー「アバガダ・インターネット社」の株式100%取得で合意2015年5月:米国のスポーツエージェンシー「アスリーツ・ファースト社」の持分33.3%取得で合意2015年5月:英国のコンテンツマーケティング会社「ジョン・ブラウン・メディア社」の株式85%取得で合意2015年6月:ポーランド「マーケティング・ウィザーズ社」の株式100%取得で合意2015年6月:タイのデジタルエージェンシー「フレックスメディア社」の株式51%取得で合意2015年6月:英国のEコマース専門エージェンシー「eコメラ社」の株式100%取得で合意2015年7月:シンガポールのクリエーティブエージェンシー「マンガム・ギャクシオーラ社」の株式20%を取得注目すべきは2013年に英国イージス社を買収したことです。これはM&Aの金額も4000億円と巨大で、更に本買収完了後に電通の海外M&Aは加速していきます。それまでは年間数件のM&Aだったものが、イージス社買収後には年間10件以上コンスタントに買収を行っています。それほど大きな意味を持つ買収だったことが伺えます。イージス買収後の、電通の海外事業売上高比率は下記のように推移しています。単位:百万円2013年度2014年度2015年度成長率売上高594,072676,925761,996128.27%内、国内売上高(311,416)(333,995)(348,252)111.83%内、海外売上高(282,857)(343,232)(414,066)146.39%海外売上高比率47.61%50.70%54.34%※電通IR資料より、unistyleが独自に作成海外売上高比率が2015年度には54%に達し、全体の売上高の成長も海外事業が牽引していることが見て取れます。ここまで見ると電通はM&A戦略により、見事グローバル企業の仲間入りをしていると言うことができそうです。積極的なM&Aに対する懸念の声一方で電通の積極的なクロスボーダーM&Aに懸念の声を上げる人もいます。日本企業に関わる国際間取引に詳しい弁護士のスティーブン氏は下記の記事にて電通のM&Aに対して3つの疑問を呈しています。①日本企業と海外企業が合併しただけでは、海外の競合と対等に戦えない②日本企業の海外企業に対する経営力の低さ、シナジーが疑わしい③買収金額が高すぎる参考:電通の英国企業買収に3つの疑問:日本企業の海外M&Aの陥穽海外企業を買収して利益を取り込むだけでは、確かに多額の借金をしてまで買収した意味はないといえます。総合商社においても海外企業を買収したものの、シナジー効果が薄いために苦しむという例は少なくありません。中国のCITICグループに多額の投資を行った伊藤忠商事も今後、シナジー効果創出を求められることになるでしょう。参考:伊藤忠、まだ見えぬ「相乗効果」CITICとの協業急ぐまた売上高は海外事業が牽引しているものの、営業利益率は低く、国内事業の営業利益の方が大きい構図となっています。これは海外展開を積極的に進めているNTTデータも同じ構図に陥っており、海外事業の営業利益率の低さは今後改善する必要があるでしょう。単位:百万円売上営業利益営業利益率売上高761,996160,43821.05%内、国内売上高(348,252)(90,403)25.96%内、海外売上高(414,066)(70,156)16.94%参考:野村総研・NTTデータの比較に見るSIer業界、利益率の野村総研・グローバル案件のNTTデータ【unistyle業界分析】最後にテレビ局に比べると早い段階で海外事業展開を打ち出した広告代理店の電通は既に売上規模で見るとグローバル化を果たしているといえます。一方で2013年に4000億円で買収したイージス社とのシナジー効果を生み出すのは今後の課題であり、総合商社のように海外M&Aをうまく用いて成長することができるかについては、まだまだ注視が必要といえます。ここまで電通の海外展開について見てきましたが、このようにドメスティックな日本企業も大きく変わろうとしているのが2016年現在といえます。ぜひこういった業界や企業の背景も少し考えた上で、志望する業界について考えてもらえればと思います。photobyKevinDooley 29,849 views
「総合商社、辞めました。」76人の商社マンの転職キャリアを追う 「総合商社、辞めました。」76人の商社マンの転職キャリアを追う 2017年10月ごろ、unistyle創業者・樋口のツイートが話題になりました。三菱商事・三井物産・伊藤忠商事の上位3社を中心に、「新卒就職人気ランキング」の類では上位を独占している総合商社。近年は業界全体として好調をキープしており、2月初めにリリースされた2018年3月期・第3Q決算では、各社とも従来年度を大きく上回る純利益を稼ぎ出しています。参考:しかしその一方で、樋口のツイートにもあるとおり、一部の総合商社では20代の若手社員の離職率が高まっており、人材流出の加速が懸念されています。本記事のテーマは、「総合商社を退職したあとの転職キャリア」。■PE(プライベートエクイティ)ファンド■戦略系コンサルティングファーム■VC(ベンチャーキャピタル)■ベンチャー企業(役員クラスのみ対象)■スタートアップ起業以上の5つのキャリアへと転じた76名の「元・商社パーソン」を追うことで、「総合商社を退職した人材は、どこに転職しているのか」という論点を考察します。【index】■転職データのリサーチ(条件定義)■総合商社の離職率が「高い」は誤り■示唆①:年齢・実力次第で多様な転職キャリアがある■示唆②:各総合商社ごとに、転職傾向が異なる■最後に:総合商社の転職・離職をどう捉えるべきか▼なお、総合商社からファンドへ転職するケースに絞って考察した以下の記事も、多くの方にご覧いただいています。参考:転職データのリサーチunistyleでは「人気企業に新卒入社したあと、転職してたどり着くエリートキャリア」について理解を深めるため、■PE(プライベートエクイティ)ファンド■戦略系コンサルティングファーム■VC(ベンチャーキャピタル)■優良ベンチャー企業*以上の4つの集団に対象を限定し、これに該当する1,332名のビジネスエリートのキャリアを独自に調査し、データベースを作成。「一流転職市場のリアル」に迫りました。*各ベンチャー企業のなかでも役員クラスのポジションのみ対象、起業したケースも含む。また、株式未上場の場合、直近5年以内に1億円以上の資金調達を行っていることが選定条件。なお、全ての情報は有価証券報告書ないし企業HPから収集したものです。前提として:総合商社の離職率が「高い」は誤り本記事の冒頭でも述べたように、近年、一部の総合商社では若手の離職率が高まっており、各社の人事戦略上の懸念材料のひとつになりつつあるようです。ただし、総合商社の若手離職率はあくまで「これまでの水準と比較すると相対的に高まっている」というのが現状であり、「総合商社の離職率が高い」わけではないということには留意しておきましょう。そもそも、総合商社は離職率が低いことで知られる業界のひとつです。『就職四季報』2019年度版で開示されている「入社3年目までの離職率」は、伊藤忠商事6.7%、三井物産6.5%、住友商事2.7%。厚生労働省の統計によれば、新規大卒就職者の入社3年目までの離職率は平均32.2%ですから、これと比較すると総合商社の離職率が極めて低い水準にあることがわかります。以上のことを前提としたうえで、以下では実際のデータをもとに総合商社からの転職ルートについて考察します。示唆①:年齢・実力次第で多様な転職キャリアがあるunistyleがリサーチした5つのキャリア、■PE(プライベートエクイティ)ファンド■戦略系コンサルティングファーム■VC(ベンチャーキャピタル)■ベンチャー企業(役員クラスのみ対象)■スタートアップ起業のなかの総合商社出身者数*は、それぞれ以下のようになっています。*主要6社(三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・住友商事・丸紅・双日)の合計。ただし、双日は前身の日商岩井・ニチメンも含む。5つのカテゴリすべてに一定数の「元・商社マン」が在籍していることが分かります。あくまで当人の実力次第ではあるものの、総合商社からほかの業界に転職する場合、それなりに幅広い選択肢が用意されていると言えそうです。ただし、年次が上がれば上がるほど転職市場価値は失われていくのも事実のようです。具体的には、新卒入社してから5年目(年齢では20代後半)前後までに決断しなければ、理想的なキャリアチェンジを実現するのは難しくなっていくと考えられます。さまざまな業界への転職ルートが開かれているのは事実ですが、それもあくまで「当人の実力と年齢しだい」という条件付きだということには留意すべきでしょう。参考:また、以下の2点も興味深いポイントです。(1)総合商社からベンチャー役員への転職も多い総合商社というブランド企業の名刺を捨て、ベンチャー企業へと転職していく層もかなり多いことが分かります。給料やブランド、安定感などに見切りをつけ、裁量の大きさやスピード感、自分の興味などを優先した決断だと考えられます。参考:また、彼らの多くはCFO(ChiefFinancialOfficer)などの専門的な知見が求められるポジションではなく、COO(ChiefOperationOfficer)や”ヒラ”の取締役・執行役員、あるいは海外拠点長など、特定の領域に特化していない「なんでも屋さん」的ポストに就いていることが多いようです。「」でも触れたように、総合商社の出身者の多くは一人で幅広い業務を担ってきたゼネラリストであるため、転職後も「なんでも屋さん」としての立ち回りを期待されていると考えられます。(2)総合商社から起業するケースも一定数見られる今回の調査対象(上場済みベンチャー+1億円以上の資金調達を経験したベンチャー)のうち、7社が総合商社出身者によって起業されたスタートアップでした。そもそも総合商社の業務の本質は「ビジネスをつくる」ということにあり、過去には総合商社発の社内ベンチャーが成功した事例もあります。SoupStockTokyo(三菱商事)やeGuarantee(伊藤忠商事)などが好例でしょう。参考:また、三井物産も社内スタートアップ制度を新設するなど、「起業家精神」の喚起に努めているように見えます。参考:とはいえ、こうした成功事例はいまだレアケースであり、総合商社は必ずしも「自分の思い描くビジネスを意のままにカタチにできる環境」ではありません。組織的な制約を受けずに自分自身のビジネスを展開すべく、独立・起業という選択肢を選ぶケースが見られるのは、いわば当然のことです。以下、今回の調査対象(1,332名のキャリア)のなかから、総合商社出身者が起業した事例を2つピックアップしておきます。【起業例】sansan・寺田親弘氏(三井物産出身)名刺管理サービス「sansan」「eight」を運営するsansan社は、三井物産出身の寺田氏によって立ち上げられました。三井物産・情報産業部門で経験を積んだのち、入社8年目にあたる2007年に同社を退職、sansan社を設立されています。1999年3月慶應義塾大学環境情報学部卒業1999年4月三井物産株式会社入社情報産業部門に配属2007年6月Sansan株式会社代表取締役就任参考:役員紹介sansan【起業例】reblue・岡田英之氏(伊藤忠商事出身)サーフィン動画を配信するサービス「NobodySurf」を運営するreblue社。2018年1月、約2.3億円の資金調達を実施したことが報じられた同社は、元・伊藤忠商事の岡田氏によって創業されました。前職の伊藤忠商事では情報産業部隊に所属し、うち6年間はポータルサイトを運営するexciteへ出向。そこでスマートフォンアプリ事業に従事したのち、2014年にはreblue社の立ち上げを決断されたようです。ご自身の趣味でもあるサーフィンを、伊藤忠商事での業務経験と結びつけて事業化している点で、非常に興味深い(そして、ロマンのある)ケースだと言えます。慶應義塾大学環境情報学部卒業2001年伊藤忠商事入社2009年エキサイト(excite)へ出向2014年reblue設立参考:世界中のクールなサーフィン動画を集めたアプリ「NobodySurf」、運営のreblueが2.3億円の調達(TechCrunch)「Passion×Tech」ビジネスの最前線(COMPASS)なお、総合商社を退職して起業したケースについては、以下の記事も参考にしてください。参考:また、以下の記事では、伊藤忠商事を退職して当サイトunistyleを立ち上げた樋口のストーリーが綴られています。参考:示唆②:各総合商社ごとに、転職傾向が異なるまた、上述の転職データを各総合商社ごとに見てみると、主要5社(三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅)にもそれぞれ転職傾向の違いが見えます。以下、このデータについて、2つのポイントに言及します。(1)業界上位のほうがエリート人材輩出数も多い今回の調査対象である5つの業界での在籍人数を各総合商社ごとに合計すると、三菱商事(25名)がトップ、これに三井物産(14名)、伊藤忠商事(14名)と続いており、住友商事(9名)、丸紅(3名)はそれぞれ少なくなっています。お気づきのとおり、この序列は現在の純利益ベースでの業界順位とピタリと一致しています。もちろん一概には言えませんが、この事実によって「業界上位の総合商社ほど、多くのエリート人材を輩出している」という仮説が説得力をもつことになるでしょう。(2)三菱商事はPE・VCへの転職に強い三菱商事は、PE(11名)とVC(5名)にひときわ多くの転職者を出しており、投資ファンドへの転職実績においては三井物産・伊藤忠商事と一線を画していると言えます。この点については、以下の記事にて詳細に考察しています。ぜひこちらも併せてご覧ください。参考:最後に:総合商社からの転職・離職をどう捉えるべきか本記事では、unistyleが独自に実施した転職リサーチの結果をもとに、以下の2つのポイントについて考察しました。①総合商社には、年齢・実力次第で多様な転職キャリアがある総合商社は、調査対象とした5つの業界にそれぞれ一定の転職者を輩出しており、転職にあたっては比較的幅広い選択肢が用意されていると考えられる。ただし、転職市場での価値はあくまで各個人の実力・年齢によって大きく変動しうる。②各総合商社ごとに、転職傾向が異なる5つの対象業界への転職者数は各総合商社ごとに異なっており、その輩出人数の序列は現在の業界順位と一致している。また、「三菱商事が投資ファンドへの転職に強い」等、各総合商社ごとに転職傾向がやや異なっている。総合商社から転職すること、そしてその転職者が増加傾向にあることを、私たちはどう考えるべきでしょうか。「総合商社の業務が、若手社員にとって魅力的でなくなっている」「配属リスクなどの組織体質が、不満の要因になっている」などとネガティヴに解釈することもできる一方、「総合商社はチャレンジングかつ優秀な学生を採用できている」「雇用の流動性が高まり、各個人が自分なりの幸福なキャリアを追求できている」などとも捉えることができます。いずれにせよ、皆さんが「新卒カード」を使えるのはたった一度きり。目先の承認欲求や憧れだけで就職活動を進めるのではなく、長期的なキャリアビジョンやライフプランをしっかりと見据えたうえで、あなた自身が本当に納得のいく(≒将来、あなた自信が幸福になれる)ファーストキャリアを選びましょう。総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際に総合商社志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。▼総合商社のコラム記事はこちらから■■▼総合商社の選考対策はこちらから■■■■■ 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就職留年した東大生が語る!プライドが邪魔をして失敗してしまう東大生の就活 就職留年した東大生が語る!プライドが邪魔をして失敗してしまう東大生の就活 16卒の東大就活生です。本来15卒でしたが就活留年しています。学歴があるから就活も順調にいくはずなのに、なぜ?と思われる方も多いと思います。そこで、今回は、東大生が就活でつまずくワケと対策について説明したいと思います。東大就活生の傾向東大生と慶應・早稲田生の就活を比較してみます。①個人プレイVSチームプレイ東大生は、難関受験を乗り切った自信があります。そのため、自分ひとりの力でやってしまおうと考える人が多いと感じます。一方で、慶應・早稲田生たちは、就活仲間を積極的に作る傾向があります。そして、就活の選考の情報の共有をします。また、仲間がいることで就活のプレッシャーに耐えることができます。②インターンに行かないVSインターンに行く東大生は、他大生と比べるとインターンに行かない傾向があります。「自分は東大生だから就活なんて余裕です」という自信家が多いでしょう。そのため、就活解禁になってからやっと、就活の情報を集め始めるという人もいます。一方で、慶應・早稲田生は、部活やサークルがあっても、夏のインターンに行く人が多いです。理由としては、就活に対して不安がある・大学受験は失敗したが、就職先でリベンジしたい・就活仲間を作りたいなどがあると思います。③状況に対して、柔軟に対応できないVS対応できる面接やグループディスカッションでは、状況に応じて、話し方や役割を柔軟に変える必要がある場合があります。東大生は自分を曲げることが苦手で、強く主張してしまいがちなことがあります。そのため、人事の評価が下がる可能性があります。一方、慶應・早稲田生は、面接官やGD参加者といった異なる状況によって、柔軟に対応できることが多いでしょう。また、面接・OB訪問のフィードバックから、自分の改善すべき点をしっかり変えることができる傾向があると思われます。他にも違いはあると思いますが、おおよその東大生の就活の傾向を見てきました。次に東大生の働きたい会社について見ていきます。東大生の働きたい会社東大生の希望就職先についての結果が以下となります。東大生の就職したい企業について過去にunistyleにてランキングを集計しています。一位が三菱商事、二位が三井物産と総合商社が強く、マッキンゼー、アクセンチュア、ゴールドマンサックスと外資系コンサルおよび投資銀行が続く結果となっています。東大生の高いプライドが影響しているのか、業界トップの企業と業界3番手企業の差が激しく、総合商社でも伊藤忠商事に入るのであれば、三井不動産や三菱地所など業界のトップにいきたい気持ちが強いのかもしれません。〈東大生の第一志望群人気ランキング〉①トップ層(約3%)花形の職業を志望し、しっかりと内定を取っていくことが多いです。例えば、外資金融・外資コンサルやアナウンサー、国際機関など。彼らの経歴は、学生団体や起業、留学、ミスコンなどの活動など。②上位層(約20%)夏のインターンに参加したり、将来のビジョンを明確にしつつ就活を進める学生たち。外資系に行きたいが、留学経験ややりきった経験が少なく、商社・メーカー・銀行といった比較的安定した企業に行くことが多いです。③マス層(約70%)3年の冬休み~就活解禁後に、就活を意識し始める学生たち。研究やサークル・部活などで就活を始める時期が遅れてしまうことがあります。そして、周囲の内定を取った学生の話をきいて焦ったり、意外と就活がうまく行かないことに気づいていきます。就活に関する情報が少ないため、あらゆる業界の説明会に参加・エントリーをしていく人が多いでしょう。④ベンチャー志向(約5%)ベンチャーを志望したり、起業したため就職せずに卒業する学生たち。ところで以前、東洋経済onlineでこのような記事がありました。参考:「激変、東大生の就活!新御三家はこの3社!」数年前まで、ベンチャー志向の東大生が増え、リンク先の記事のようにグリーやDeNAを志望する学生も多かったのですが、ソーシャルゲームのバブル崩壊後は就職人気も落ち着いているように思います。現在では、グリーやDeNA、外資系企業よりも日系の大手企業、特に総合商社の人気が高いようです。そうはいってもシステム創成学科などはベンチャーの人気が高く、理系の中でも生物や物理系を専攻する学生は大手メーカー志望が多いなど、東大の中でも学部によって若干の違いがありますが、この点については今後書きたいと思います。東大生の希望就職先を見てきました。次に、いわゆる「コミュ障」についてお伝えします。東大生がコミュニケーションがとれないのはなぜ?!東大生は基本的なスペックは高い人が多いです。勉強が得意なので、一つのことを極める能力が高い傾向があります。そのため、趣味や研究に関しては、数学オリンピックやマジックの世界大会出場・世界レベルの研究成果を残す人もいます。つまり、多くの人はユニークな実績・経験を積んできています。しかし、伝える力が欠けている傾向があり、エントリーシートは受かるものの、面接で落ちてしまう人がいます。なぜうまくコミュニケーションが取れないのでしょうか。大きく2つの要因があると思います。①経験を客観的に見る機会が少ない。好きなことをがむしゃらに取り組んできたわけです。しかし、「挫折への対応」や「改善したこと」といった面接でよく聞かれる質問に対し、経験を整理できていないことが多い。そのため、上手く話せないのではないでしょうか。②面接の練習が少ない。①にもつながることですが、面接の練習が足りないと思われます。「自分はこれだけの経験や実績があるのだから、第一志望は受かるはず、となると滑り止めは必要はないのでは。」と考えてしまう人が多い印象です。第一志望を練習なしに受けてしまうことで、頑張ったことや志望動機を上手く伝えることができないことが多いのではないでしょうか。さて、これまで東大生の就活事情について見てきました。最後に、私の去年の反省点を交えて、うまくいくコツをお伝えしようと思います。就活が成功する東大生、うまく行かない東大生の傾向15卒の時の就職活動の反省点は「東大生であるプライドが高すぎた。」プライドが高いと。。。就活開始の時期は遅い。就活仲間を作らず、一人ですべてやろうとする。大した実績や経験はないのに、自信だけはある。有名企業に行かないと東大のブランドがもったいない。などの失敗する要因がどんどん増えていきました。そのため、就活に対してネガティブな気持ちが高まり、就活を放棄してしまいました。就活で必ず第一志望に受かるコツはおそらくないと思います。しかし、インターンや説明会で就活仲間を作り、情報を積極的に交換し、将来を考えたうえで、志望動機や頑張ったことを面接官に伝える。これができれば、仮に選考で落ちたとしてもご縁がなかったと頭を切り替え、あきらめずに就活を続けられると思います。そして、納得のいく就職先から内定を頂き、就活を終えることができるのではないでしょうか。photobyMartinThomas 84,488 views

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