【業務時間の15%はイノベーションの創出に充てる】丸紅の新人事制度「15%ルール」から考察するこれからの副業のあり方

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最終更新日:2023年10月26日

【業務時間の15%はイノベーションの創出に充てる】丸紅の新人事制度「15%ルール」から考察するこれからの副業のあり方

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安倍晋三首相が提言した働き方改革の取り組みに伴い、大手企業が副業を解禁し始めたことが話題になっています。

その中でも総合商社の一つである丸紅が「15%ルール」という新たな取り組みを始めたのは、総合商社に興味がある人のみならず、様々な人の興味を引いたことでしょう。

今回は、一部報道で「社内副業」と呼ばれている丸紅が取り組んでいる「15%ルール」という新しい形の働き方について、副業についての考察を深めながら記事にしました。

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最近よく聞く”副業”とは

そもそも「副業」とは、最も広い定義で考えると、本業とは別に収入を得ることです。

そのため、自宅での内職や株式・FX投資、ネットオークションでの販売、クラウドソーシングでの記事やイラストの作成、アルバイト、別の会社で社員として働くダブルワーク、起業など色々な副業の形があります。

狭義の意味だと、本業に支障が生じたり、会社に侵害を与えるものが副業となります。

一昔前までは副業は本業に支障をきたす可能性があると考えられ、本業に集中することが主流でした。そのため、副業を禁ずる企業は珍しくありませんでした。

しかし、昨今企業によっては副業を解禁し始めました。

なぜなのでしょうか。

企業が副業を解禁し始めた大きな理由として、政府が主導している「働き方改革」による影響が大きいです。

「働き方改革」とは、人口減少、少子高齢化に伴い衰退している日本経済を立て直すべく、日本の企業文化、日本人のライフスタイル、日本の働くということに対する考え方そのものに着手する改革です。

労働力人口が減少する中、働き方の多様化が求められるようになり、副業解禁はまさにその第一歩となります。

例えば、政府が「働き方改革」の一環で行なった「モデル就業改革」の改定と「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の公表があります。

この「モデル就業規則」の改定では、以前にあった『許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。』という規定が削除され、『労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。』という規定が新設されました。

この規定により、副業がしやすくなりました。

経済不況や年金システムの危うさによる終身雇用や年金に対しての不安、クラウドソーシングの普及により、副業が身近なもので気軽に始めることができるようになっているため、今後ますます副業をする人は増えていくでしょう。

このような社会的背景によって、優秀な人材はどんどん副業するようになり、仮に副業を禁止している企業があれば、優秀な人材が自社から離れてしまうリスクを抱えることになります。

優秀な人材には、所属している会社を通さずに仕事が依頼されるケースがあったり、自社ではビジネスにならないが他の友人や知人、他社とであればビジネスになる話もあります。優秀な人材であれば、外部で月に数万~数十万の報酬を得る事は不可能ではありません。

そのため、企業は副業を解禁することによって、優秀な人材を他社に引き抜かれる可能性を防いでいます。

大手企業での副業

近年では、大手企業でも副業を解禁するケースが増えてきており、リクルートやLINE、ヤフー、メルカリ、サイバーエージェントなどのIT・webサービス企業、花王、ソニー、パナソニック、日産といったメーカー業など、様々な企業が副業を解禁しています。

珍しい事例としては、オンラインショッピング事業を手がけているエンファクトリーは「専業禁止」という方針を掲げており、専業に加え社員自身で別の事業を持つよう推進しています。社員が副業を主業として取り組む事で、キャリアを主体的にデザインするとともに、会社にイノベーションを与える力にもなっています。

また、IT企業のサイボウズでは、副業が認められていますが、本業との区別が付けづらいため、複業とも言われています。「100人いれば100通りの働き方」を掲げ、複(副)業を認めるだけでなく、複業採用を行なっています。複(副)業をしている人を集める事で、多様性のある組織となっております。

企業によって様々な規制がありながらも、本業とのバランスを考慮しながら副業が行われています。

副業によるメリット

副業が認められるようになったのは、副業を許可することにメリットがあるからです。

個人のメリットと企業のメリットをそれぞれ挙げてみます。

副業をすることによる個人のメリットは、スキルや経営力の向上、コネクション構築、節税に使うことができるなどがあります。

副業は個人で活動を行うものであり、より高い報酬を得るためには、個人のスキルアップが欠かせません。

起業をした場合には、財務や広報、営業など全てを自分で行う必要があります。そのため、経営者としての力を身につけることができます。

また、独自の情報やコネクションを得ることができ、本業に役立つよう利用することができます。

さらには副業による収入により、ビジネスに関わるものを経費化できるため、税制的に大きなメリットとなります。

一方、企業側のメリットとしては、社員のスキルアップや優秀な人材の確保、自立心やモチベーションを促せるなどがあります。副業を奨励することで、社員に主体性を持たせることができるため、社員が高いモチベーションで行動し、本業においても高いパフォーマンスを発揮できる傾向があります。

このように、個人と企業にとってメリットが多いと考えられます。

副業によるデメリット

しかし、副業にはデメリットもあります。

これも個人と企業に分けて考えることができます。

副業による個人のデメリットは、副業に時間を取られてしまい、本業が疎かになってしまう可能性や、法定労働時間を越すことなどがあります。

本業と副業の労働時間を合わせて1日8時間、週40時間以上となると、法定労働時間を超えているため、36協定の締結や割増賃金の支払いが必要となり、注意する必要があります。

企業側としても、社員の副業によって取引先などに秘匿性の高い社内の情報が漏れた場合、企業の信用を失う可能性が無いわけではありません。また、社員の労働時間管理、健康管理が必要となってきます。

個人としてのデメリットは本人のキャパシティーに依存する要素が大きいため、明確に副業が認められている場合、もしくは副業をしても本業を疎かにしない程度に行うことが重要となってきます。

丸紅の取り組み

大手総合商社の一つである丸紅では、イノベーションを促進し、新たなビジネスモデルを奨励するために「15%ルール」という勤務時間の15%を新しい事業の考案などに使うことを可能とする制度が適用されました。

丸紅は「商社の枠組みを超える商社」となるために「人材×仕掛け×時間」という柱で、イノベーションを促進する施策をパッケージ化し、実施しています。

「15%ルール」では主に時間にフォーカスしており、社員一人一人が商品軸を超えたイノベーションの創出や創意工夫による業務改善を考え、行動する時間を全社的に確保するための取り組みです。担当業務にかかわらず、新たな事業や業務プロセスの企画立案に向けた活動に、業務時間の15%を充てられるようにしています。

この副業ですが、本業の時間を削って社内で副業を推進しているため、副業とは言えないという考え方もあると思います。

実際、丸紅も「社内副業」は本業と対比されて言われているだけで、あくまでも「15%ルール」であると言っています。

そのため、本来の副業の目的が薄れ、企業のために新規事業を考えるための時間であるとも言えます。そうなってしまっては、企業が個人の考え方を奪ってしまうと捉えられる可能性もあります。

ですが、この「社内副業」は丸紅グループの考え方には合致していると考えることができます。

丸紅の経営計画では、世界中のプレイヤーとの競争に勝ち、地域経済や社会に貢献する企業となるために、強い「個」が集結したグループを求めています。

丸紅の求める強い「個」は以下の3つです。

・高い志と好奇心を持ち、常にチャレンジとイノベーションを追求する人材
・自らのミッションを高いレベルで達成するプロフェッショナル人材
・自ら考え、行動し、実行する主体性を持った人材

参考:丸紅採用HP

高い志と主体性を持って、難易度の高い課題に取り組める人材を求めていることがわかります。

今回の「15%ルール」は正に丸紅の求める強い「個」をより多く輩出するための取り組みであると言えます。

既存事業のみならず新規事業もますます増えていくため、皆さんのやりたい事を見つける、もしくは作り出すための環境は整っているでしょう。

「新規事業に挑戦してみたいけど、ベンチャーでやるのは少し不安」と考えている人はぜひ丸紅についてもっと調べてみてください。

もし皆さんが丸紅に入社を希望する場合、これらの要素が求められているのを把握した上で、さらにそれを伸ばしていく必要がある事を頭に留めておくといいですね。

unistyleの見解

今回取り上げた丸紅の「15%ルール」は、社員の時間の無駄を削減し、その時間を有効活用することで新たな価値を創造しようとする取り組みです。副業のデメリットであった部分を撤廃し、さらなるイノベーションを創出することは、働く社員にとっても丸紅にとっても双方にメリットをもたらすと思います。

人生100年時代と言わている昨今、貯蓄を用意しておく必要性や今ある仕事がなくなる可能性がある事を明確に理解しておく必要があります。

サラリーマンで本業を営み、安定した収入を得ることで安心感を得ることは可能です。しかし、これからの時代は一つの収入源だけでは安心感を得ることは難しくなると考えられます。

副業は収入源を増やせるだけでなく、新しいスキルを身につけられるため、これからの時代に適応するための手段として当たり前になると考えられます。

皆さんが就職活動をやっていく上で、大企業で退職まで勤め上げるという選択肢が最も現実的かと思いますが、常にその他の選択肢を用意しながら働くことも考えてみてください。

副業を本格化し、独立することを許可してくれるのみでなく、サポートの段階までしてくれる企業を選ぶことも企業選びの要素にするのもありだと思います。副業を珍しいことと思わず、むしろ副業は必要なものだと考え、キャリアの選択肢を増やして就職活動を行ってみてください。

まとめ

副業は収入源が増えるだけでなく、個人としてのスキルアップや高いモチベーションの維持につながります。

今回取り上げた丸紅の副業は本業の時間の15%をイノベーションの創出に充てる制度のため、本来の副業とは異なったものですが、高いレベルの「個」を作り出すための制度として、優れたものであると考えられます。

皆さんがご自身のキャリアを考えていくにあたり、「副業」を選択肢の一つとして捉えていくことが現実的なことであることがお分かりになったと思います。

パラレルワーカーになるのも一つの選択肢として、考えてみてはいかがでしょうか。

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東大理系院出身者が語る、プロフェッショナルな組織だからこそ得られる価値 東大理系院出身者が語る、プロフェッショナルな組織だからこそ得られる価値 本記事はプロジェクトカンパニーのPR記事になります。大手とベンチャーの違いは何ですか?このような質問を聞かれた際、皆さんならどのように答えるだろうか?「大手の方が優秀な人が多い」、「ベンチャーの方が勢いはあるが安定していない」など人それぞれ考えがあると思うが、本当にそうなのだろうか。そこでこの度unistyle編集部は、新卒で日系の大手鉄鋼メーカーに入社し、その後業種も規模も異なるプロフェッショナルファームに入社した一人の社員に上記の疑問をぶつけてみた。その社員の名前は三科朋大さん、そして彼が在籍するプロフェッショナルファームの名はプロジェクトカンパニーである。三科朋大東京大学大学院を卒業後、大手鉄鋼メーカーへ2018年に新卒入社。前職では製造プロセス改善に関わるプロジェクト等を経験。その後、2021年2月にプロジェクトカンパニーへ入社。入社後は大手通信会社における官公庁向けシステムの将来像検討・営業支援に主として参画。2021年7月にグループマネージャーに就任し、現在はメンバー4名のマネジメントをしながら日々業務に勤しんでいる。こんな就活生にオススメ・大手企業とベンチャー企業の違いやそれぞれの良さを知りたい就活生・自身の市場価値を上げたいと考えている就活生・理系大学院に在籍している就活生東大大学院を修了して大手鉄鋼メーカーに入社した彼はなぜ僅か3年足らずで転職を決意したのか、日系大手とベンチャーの双方を経験したからこそ伝えたい就活生へのメッセージとは。是非ご一読いただければと思います。目次東大大学院を修了し、大手鉄鋼メーカーへ新卒入社。企業選びの軸と入社の決め手とはコロナ禍に入り転職を決意。業種も規模も異なるプロフェッショナルファームを選んだ理由は〇〇全く異なる環境に飛び込み味わった苦悩。どのようにして周りの信頼を勝ち取ったのか?「人を大切にする風土」と「PDCAを回す早さ」、それこそがプロジェクトカンパニーの大きな魅力転職して分かった真の「企業選びの軸」-今だからこそ伝えたい就活生へのメッセージ-編集後記東大大学院を修了し、大手鉄鋼メーカーへ新卒入社。企業選びの軸と入社の決め手とは就活生当時の企業選びの軸は「化学×インフラ」__新卒で大手鉄鋼メーカーに入社されたとのことですが、就活生当時の企業選びの軸を教えて下さい。大きく2点あります。1点目は化学の領域に携われることです。私は大学院まで化学を専攻していたため、将来もそういった知見を活かせる環境で働きたいという想いがありました。そして2点目は社会の基盤、いわゆるインフラに携われることです。インフラは私たちの生活に無くてはならないものですが、そのような人々の生活を根底から支えるような仕事に興味・関心を抱いていました。この2つの軸に該当する業界で志望企業を選び、実際にエネルギーや鉄鋼、食品・飲料業界の中で10社程度の選考を受けました。そして結果的に前職の大手鉄鋼メーカー、ガス会社、大手石油元売り会社、大手飲料メーカーの4社から内定を貰うことができました。最後の決め手は「人」、大手鉄鋼メーカーへの入社を決めた理由とは__複数社から内定を貰ったとのことですが、最終的にどういった理由で前職への入社を決めたのでしょうか?大前提、4社とも自身の企業選びの軸に合致していたため、その点に関してはいずれの企業も非常に魅力的に感じていました。ただ、そういった中で最終的に前職の大手鉄鋼メーカーに入社した決め手は人です。感覚的ではありますが、内定者の仲間や選考の中でお会いした社員の人柄が自分とマッチしたというのが理由になります。前職の大手鉄鋼メーカーは「目の前の物事をとことん突き詰めるような人」が多く、そういった雰囲気が自分に合っていると感じ、最終的に入社を決めました。コロナ禍に入り転職を決意。業種も規模も異なるプロフェッショナルファームを選んだ理由は〇〇生産技術職として様々なプロジェクトを経験。そんな中、なぜ転職を決意したのか?__前職の大手鉄鋼メーカーでは具体的にどのような仕事をされていたのでしょうか?前職では生産技術職として製造プロセス改善に関わるプロジェクトを経験しました。具体的には、担当工場のコスト改善、新たな設備導入の立ち上げ、システムトラブル対応などに携わりました。__大手鉄鋼メーカーと聞くと生涯同じ会社で務めるというイメージがあるのですが、なぜ転職を決意されたのでしょうか?おっしゃる通り、入社当時は私も長く勤めるという前提でいました。実際には3年足らずで転職をすることになったのですが、転職を決意した理由は大きく2点あります。1点目は新型コロナウイルスの影響によって会社の業績が大幅に悪化したことです。業界の特性上、新型コロナウイルスの影響は避けられずに会社の業績が大幅に悪化し、ボーナスのカットや残業の禁止など、私を含めた社員が大きな影響を受けました。結果的にそれがきっかけとなり、外の世界にも目を向け始めました。そして2点目は会社の仕組みと私自身の考え方に乖離があったことです。前職は「THE日系大手」という印象の企業でしたので、年功序列といういわゆる「全て横並び」・「勤続年数=その人の評価」という側面がありました。私はそういった考え方に違和感を感じるとともに、危機感も感じました。大手企業は良い側面も多々あるのは間違いないのですが、2,30年先といった中長期的視点で考えた際、仮に会社が倒産でもしたら自分は生きていけるのだろうか、社外で自分は果たして評価されるのだろうかという焦りが芽生えました。また、それ以外の側面で言うと、自分の志向性として「評価されるからこそより頑張ろうという意欲が湧く」であったり、「目に見える成果が出るからこそもっと挑戦しようと思う」というものがあります。ただ、全てが横並びの環境だとこういった志向性とマッチしておらず、例えば何か新たなことに取り組もうとしてもリスクがあるからダメと言われてしまうなど、こういった環境が自分の性に合っていないと感じました。しかし、こういった価値観は実際に働いてから気づいたものでした。学生時代から変化した企業選びの軸。転職時の軸は「プロフェッショナル×外資/ベンチャー」__転職時の企業選びの軸、そして最終的にプロジェクトカンパニーへの入社を決断した理由を教えて下さい。企業選びの軸は大きく2点ありました。1点目はプロフェッショナルな業界であることです。転職を決意したきっかけでもあるのですが、やはり将来的にバイネームで仕事ができるようになりたい、仮に2,30年後にどの会社に在籍していたとしてもやっていけるようなスキルないしは経験を身に付けたいという考えがありました。そして2点目は外資系企業、もしくはベンチャー企業であることです。元はと言えば前職のような日系大手企業の考え方に対する違和感から転職を決意したため、日系大手企業以外という軸で企業を探しました。結果的に3社ほど内定を貰ったのですが、最終的にプロジェクトカンパニーへの入社を決めた理由としては「コンサル自体を目的にしていない部分」、つまりコンサル領域に携わっているのはビジョンを実現するための一つの手段であり、そのビジョンを実現したいという気概に共感したためです。また、社風的な観点でお話しすると、ビジョン実現という一つのゴールに向けて取り組む姿勢が自分の性に合っていたというのも理由としてあります。私は学生時代にずっと学園祭実行委員会として活動していたのですが、プロジェクトカンパニーの働き方が、サークルや大学職員といった周りの関係者を巻き込んで学園祭の成功という一つのゴールに向けて頑張るといった経験に近いものを感じたことも関連しているのかなと思っています。全く異なる環境に飛び込み味わった苦悩。どのようにして周りの信頼を勝ち取ったのか?入社半年でグループマネージャーに就任。紆余曲折あった中で感じた仕事のやりがいとは__プロジェクトカンパニーへ入社してから現在までの業務内容を教えて下さい。2021年2月に入社してから継続して「大手SIerの営業支援プロジェクト」に携わらせていただいています。また、そちらをメインにしつつ、大手施工会社の基幹システムを刷新するプロジェクトや、金融関連企業の新規プロジェクト推進など、主にビジネスコンサルの領域を経験してきました。社内的な話で言うと、入社半年後の2021年7月からグループマネージャーに就任し、メンバーマネジメントも経験させていただいています。プロジェクトにもよっても変わりますが、現在ではメンバー4名をマネジメントしています。__では、仕事のやりがいは何ですか?具体的なエピソードもあれば教えていただきたいです。お客様から感謝のお言葉をいただいたり、バイネームで指名され評価していただけることです。入社して最初に携わったプロジェクトの話になるのですが、一回目の契約更新の際に「三科さんは本当に良く頑張ってくれたから今後も是非継続して欲しい!」というお言葉をいただき、それが今でも本当に印象に残っています。他のプロジェクトの話でも「人手が足りないから、もし貴社に三科さんのような方がいれば是非その方にも参画して欲しい!」と言われたことがあり、このように自身をバイネームで指名していただき、評価されると本当にやりがいに繋がります。強みである安定感を活かし、お客様の信頼を積み重ねていく__お客様から評価していただける要因は三科さん自身でどのようにお考えでしょうか?安定感があることだと考えています。もう少し具体的にお伝えすると、プロジェクトを進める中でお客様のご要望から逸れてしまうことは度々ある中でも、それをすぐに軌道修正してプロジェクト成功に向けて着実に進めることができる点は自分自身の長所だと考えており、これが安定感に繋がっているのではないかと思います。また、そのために基本的/当たり前のことを疎かにしないという点は意識しています。この点はプロジェクトカンパニーの全社員に共通する意識なのですが、例えば、翌日にミーティングの予定が入っていた場合は前日までに資料を作成して共有しておく、納期を必ず守るといったことを徹底し、そういった一つ一つの小さな信頼の積み重ねが評価していただける要因だと考えています。「人を大切にする風土」と「PDCAを回す早さ」、それこそがプロジェクトカンパニーの大きな魅力プロジェクトカンパニーの魅力は「人を大切にする風土」と「PDCAを回す早さ」__三科さんが思う自社の魅力を理由と併せて教えて下さい。私が感じるプロジェクトカンパニーの魅力は大きく2点あります。一つ目は人を大切にする風土があることです。この「人」というのは社員もそうですし、お客様など会社に関わる人全てを指します。社員という面で見れば、会社全体として「社員ひとりひとりの成長にコミットしてくれる」風土が醸成されています。具体的なエピソードを一つ取り上げさせていただくと、弊社では定期的に幹部層のミーティングがあるのですが、その中で「このメンバーがもう一段上に上がるにはどうすればいいか」といった熱い議論が毎回交わされます。コンサルと聞くとUPorOUTといったように社員に対して比較的ドライなイメージがあるかと思いますが、社長の土井も「採用したからには会社側から見捨てることは絶対にないし、どうしたら次のステップに進めるかを本気で考える」と話しており、会社全体としてそういった考え方が浸透していると感じます。そして二つ目はPDCAを回す早さです。このPDCAを回す早さというのは案件という側面もありますが、経営方針や組織全体としてもそういったことを意識されていると感じます。例えば、弊社は毎月組織体制が変わるのですが、様々な社員とともに働くことで毎回新たな発見があります。「やっと今のチームに慣れてきたのにもう変わるの?」と思うこともありますが(笑)、新たな発見に気づいたりそれが自分自身の成長に繋がっている側面はありますので、メリットの方が大きいと感じています。「できる/できないではなく、できないかもしれないけど挑戦させる」、それがプロジェクトカンパニーのカルチャー__これまで働いてきた中で印象に残っているエピソードは何かありますか?挫折経験でもあるのですが、マネージャーに就任して最初に携わったプロジェクトが最も印象に残っています。そのプロジェクトは私・上司・部下の3名体制だったのですが、これまでに似たようなプロジェクト経験がなく、且つ当時は周りの人に主体的に話を聞きに行くという動きを中々取ることができず、結果的に成功とは言い難い結果に終わってしまいました。ただ、そのような状況でも当時の上司は「なんでうまくいかなったの?」と自分を責める訳ではなく、「じゃあどうすれば今後うまくいくようになるか?」という観点でフィードバックを下さいました。これは私だけの話ではなく、会社全体として「できる/できないで機会を提供するのではなく、できないかもしれないけど挑戦させたい」というカルチャーが根付いており、プロジェクトカンパニーの良さでもあると感じています。__これまでで一番の挑戦は何かあるでしょうか?自分自身の感覚としては、常に挑戦だと思っています。先ほども述べた通り、「この人ならやってくれそうというタイミングで次のステップに進めさせてくれる」風土が根付いているため、常に挑戦機会に溢れています。これは弊社が「例え成功しようが失敗しようが、本人に意欲さえあれば挑戦させ続ける」という考えがベースにあるためです。結果的にうまくいけばそれでいいですし、仮にうまくいかなかったとしてもその経験を活かして次のプロジェクトに繋げてくれれば問題ない、必ず次の挑戦の機会を与えるという仕組みがあるため、常に挑戦しているという実感があると感じています。日系大手(前職)とベンチャー(現職)の違いは「タスク型orプロジェクト型」__大手企業からベンチャー企業への転職という形だと思いますが、それぞれで異なる部分、逆にここは変わらないという部分はありますか?前職とプロジェクトカンパニーを比較すると、仕事に対する考え方や進め方は180度異なると感じています。前職の日系大手企業であれば、上司から伝えられた仕事をいかに早くクオリティ高くこなすかにフォーカスされており、いわゆるタスク型の働き方でした。一方でプロジェクトカンパニーはプロジェクト型の働き方、つまり社員ひとりひとりが目的を達成するために、主体的に物事を進めるという考え方で仕事を捉えています。また、変わらない部分で言うと優秀な社員が多く在籍している環境です。前職もプロジェクトカンパニーも周りの社員が皆優秀であり、ベースとなる人材の素地は変わらないと感じています。もちろんどちらが良い悪いという話ではありませんが、働き方や仕事の捉え方が異なるとこんなに違って見えるのだなということを実感しています。転職して分かった真の「企業選びの軸」-今だからこそ伝えたい就活生へのメッセージ-ファーストキャリアは一度きり。だからこそ一旦立ち止まり、本当に自分がやりたいことを考えて欲しい__これまでのキャリアを振り返り、本記事を読んでいる就活生に何かメッセージなどがあれば教えていただきたいです。大前提私が理系の大学院出身であるため、同じ境遇の就活生向けにお伝えさせていただければと思います。理系の大学院生であれば、選考が比較的スムーズに進むという側面もあり、どうしても研究室や学科の繋がりで事業会社に進む場合が多いと思います。もちろんそれを否定する訳ではありませんが、一度立ち止まり、本当に自分がやりたいことは何なのかであったり、目先の給与や福利厚生以外の観点も考えてみることが大事だと考えています。私自身、新卒で日系大手の事業会社に入社したことに一切後悔はないことを前提にお伝えさせていただきますが、ファーストキャリアは一度しかありませんので、就活生の皆さんには是非悔いのない選択をしてもらいたいです。__最後に質問です。今就活生に戻れるとしたら前職とプロジェクトカンパニー、どちらを選びますか?プロジェクトカンパニーを選びます。前職の大手鉄鋼メーカーも本当に素晴らしい企業だったのですが、先ほどもお伝えした転職活動時の軸が真の企業選びの軸だと思っていますので、今就活生に戻れるのであればプロジェクトカンパニーを選びますね。編集後記「人を大切にする風土」と「PDCAを回す早さ」が魅力のプロフェッショナルファーム、プロジェクトカンパニー。今回は大手鉄鋼メーカーから同社に転職し、グループマネージャーとしてご活躍されている三科さんにお話を伺いました。本記事冒頭の「大手とベンチャーの違いは何ですか?」という問いに対する答えは見つかったでしょうか?また、プロジェクトカンパニーの魅力は伝わったでしょうか?最後に、三科さんに今後の目標(キャリア観)を質問してみました。unistyle編集部今後の目標、目指したいキャリア観はありますか?三科さん弊社は将来的に「売上1兆円を100億の事業を100個創ることで実現する」イメージを描いているのですが、その中の一つの事業の社長を目指したいです。というのも、転職時に抱いていた「将来的に自分の名前で仕事をしたい」という想いを実現するとなった際、社長という選択肢は理にかなっていると考えたためです。そのために日々挑戦心を忘れず、社内外の信頼を一つずつ積み重ねていければと思っています。いかがだったでしょうか。プロジェクトカンパニーは現在24卒向けの採用を行っています。三科さんのように「将来的に自分の名前で仕事をしたい」という想いを抱いている就活生、そして「売上1兆円を100億の事業を100個創ることで実現する」という過程に携わりたいと感じた就活生の皆さん、下記から是非選考に応募してみてください。選考への応募はこちらからProjectCompanyInterview#1ProjectCompanyInterview#2ProjectCompanyInterview#3ProjectCompanyInterview#4 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総合商社を辞めて起業したUnistyle株式会社を売却しました 総合商社を辞めて起業したUnistyle株式会社を売却しました Unistyle株式会社の樋口です。2016年10月3日にリリースが出ましたが、経営陣および社員が保有するUnistyle株式会社の全株式を株式会社ネオキャリアに売却しました。今回は、株式を売却する以前から伊藤忠商事を退職してから起業に至るまでの経緯を様々な人によく聞かれていたので、一区切りの意味も込めて就職してから起業するに至るまでの軌跡を僕の視点から振り返りたいと思います。本記事のコンテンツ・起業も視野に入れてたけど自分に実力がないのは理解してたので伊藤忠商事に入社・配属は希望通りの金融部門・入社1年目は全然仕事ができず現実を思い知ることに・カード会社のオリコに出向、勉強のためにアフィリエイトを始める・金融部門の縮小と生活資材部門への異動、転職活動開始・どの分野で起業するか、なんのために起業をするのか・最後に起業も視野に入れてたけど自分に実力がないのは理解してたので伊藤忠商事に入社就職するときには既に、もしかしたらサラリーマンとしてずっと続けていくのは向いていない可能性もあるなと漠然と思っていました。なので入社するときには本当に漠然とではありますが、「将来的には起業するかもしれない、けれど今の自分だと何も出来ないので、仕事の基本を学ぶためにも就職はしよう」と思っていました。また将来的に起業するかは別として、自分自身がルールを作る側として、事業を生み出すということに興味はあったので就職先としても「事業を生み出すことに関わる」ということを企業選びの軸に幅広く受けていました。起業しなくても会社の中でルールを作る側として、事業を生み出せて、それが楽しいのであればそれもOKと考えていました。ちなみに第一志望は電通、博報堂、ADKなどの広告代理店を志望していました。特に大手の広告代理店であれば、様々な業界の製品コンセプト策定から関わることができると聞いていたため、「事業を生み出す」というものにも近いのではと考えていました。またプロダクトを生み出してからマーケティングするのはどんな商品でも必要なプロセスであり、そこを学べると感じたのも志望した理由の一つでした。もちろん慶應生特有のミーハー意識もあったでしょうし、山梨の高校時代の英語の先生が「電通はすごいぞ」と言っていたので何となく憧れていたのもあります。残念ながら広告代理店にはまったく縁がなく、上位3社どころか、東急エージェンシーなどの企業も落ちてしまったので強制的に諦めることになりました。伊藤忠に入社後に、「ADKと伊藤忠両方に内定をもらったら相当悩んでいたと思います」と仲のいい先輩にも話したぐらいです。また広告やインターネット関連のベンチャー企業もいくつか受けていました。当時受けた企業のいくつかは後に上場したりしていたので、今思うと、そちらに入社して成長期のベンチャー企業の空気を経験していてもよかったかなとも思います。内定はいくつかいただいたのですが、最終的に伊藤忠商事という会社を選択した理由は、「伊藤忠で社内起業でIPOした事例が豊富だったから」というものになります。僕が入社する前に、カブドットコム証券とイー・ギャランティが上場しており、僕が入社した2008年にはFXプライムが社内起業を経てIPOしていました。実際にカブドットコム証券の立ち上げに関わった人に話を聞いたことで部門としても金融部門もしくは情報産業部門を志望しようと思うようになりました。大企業の中でリスクも低いまま、起業ができるならこんなにいいことはないと思い、広告代理店の内定をもらえなかったこともあり、入社を決めました。配属は希望通りの金融部門総合商社といえば配属によって、かなり働き方が違い、総合商社の内定者や受ける学生も配属リスクを意識しています。僕自身も前述の通り、「事業を生み出すことに関わる」という企業選びの軸があったので、出来る限り、フットワークが軽く新規事業に関わることのできる部署を志望していました。当時の配属希望では、社内起業ができそうでIPOの実績もある金融部門が第一志望、情報産業部門を第二志望としていました。第三志望、第四志望は上位2つに比べると志望度が低く、あまり覚えてはいないのですが、繊維や食糧などC向けのビジネスが近い産業を志望していたように思います。一方でバックオフィスや金属などトレードや大規模プロジェクトが主体のカンパニーは避けて志望していました。当時の伊藤忠商事ではクリスマスに配属先通知を送りるという「粋」なことをしていたのですが、無事、第一志望の金融部門の所属するカンパニーに配属されてうれしかったのを覚えています。今考えると、2007〜08年前後は、資源価格が高騰したことにより、エネルギー部門が花形部署であり、また昔ながらのプラント事業などが人気だったこともあり、金融部門はそこまで人気がなかったんだろうなとも思います。入社1年目は全然仕事ができず現実を思い知ることに入社後は国内外のクレジットカード、消費者金融事業に投資する部署に配属され、新人は必ずやらされる予決算にひーひー言いながら仕事をしていました。1年目はエクセル、パワポも満足に使えないダメダメ社員で、そんなやつが将来起業するって言っても誰も信じないだろうなという状況でした。能動的に仕事をするようになったのは、投資先であるオリエントコーポレーションの減損会計の仕事に関わるようになった1年目の終わり頃からだと思います。当時の先輩も自分自身も減損会計は初めてで、手探りでチームで仕事を進めていました。自分自身もお荷物ではなく、能動的に価値を発揮しないと乗り越えられない仕事だったことで大きく成長することができたと思います。この時期は会計知識や減損について部内の誰よりも詳しくなろうと思い、様々な本を休みの時も仕事終わりにも読んで業務上必要な知識を身に着けていきました。社内ルールや減損会計については部内でもかなりわかる方という認識をされて、初めて仕事で評価されたなーと感じたのは一年目の終わりのこの頃でした。カード会社のオリコに出向、勉強のためにアフィリエイトを始める一方で予決算の管理という仕事はどうしても新しいこともなく、ある種ルーティンワークの季節労働者的な働き方のため飽きてしまいます。特に金融部門や情報産業部門では営業することがなく、本社では投資先の管理と予決算管理がメインの仕事になりがちです。僕自身も正直なところ、2年目になると余裕がでて少しだれてしまったように思います。そんな状況を察してくれたのか、2年目の2010年1月からオリエントコーポレーションに出向することになりました。オリエントコーポレーションではカード部門の新規事業を取り扱う部署に、先輩の後任として配属されました。ここでオリコモールというカード会員向けのポイントサイトの運営をメインで扱うことになります。このサイトはカード会員がこのサイトを経由してAmazonや提携先のECサイトで買い物を行うと通常よりも高いポイントが付与されるというもので、アフィリエイトのシステムを利用したものになっています。これまでまったくアフィリエイトというものに縁がなかったので勉強も兼ねて、実際に自分でブログを使ってアフィリエイトをやってみることにしました。これが後々のUnistyle株式会社の創業に繋がります。金融部門の縮小と生活資材部門への異動、転職活動開始オリコでは、オリコモールの運営をしながらその後、異動してオリコの全国の支店に対してカード促進の施策を企画して伝える部署で働きました。オリコモールの運営では総合商社の中にいてはなかなか見えてこない消費者向けのサービスの成り立ちと運営方法について学ぶことができました。またカード促進の施策を企画する部署では全国の営業の方に動いてもらうために必要なことは何かという企画力について学べたように思います。事業を立ち上げるために学びたいと思っていたことが学べ、オリコで学んだことをベースに仲の良かった先輩とは海外や国内で新規事業を立ち上げられたらいいなという話を良くしていたことを覚えています。順調に進んでいたオリコでの勤務ですが、突如、金融関連部門の成績不振からカンパニーの再編があるという噂を聞きます。更にその上で、金融部門に所属する若手のほとんどは別カンパニーに移されるのではと話されていました。個人的には自分自身2年間という期間でオリコに出向しているのだから今のタイミングで別カンパニーに移されることはないだろうと高をくくっていたのですが、あっさりと生活資材部門への異動を言い渡されました。同様に他の会社に出向していた先輩も異動になり、同期10人程度いた中で金融部門に残ったのは1人だけ、先輩たちも軒並み異動という大異動となりました。そのときに生活資材部門がどんなところかわからないものの、いい機会だから転職活動をすることを決意しました。転職活動は外資系コンサルやその後上場することになるベンチャー企業2社を受けたのですが、特にベンチャー企業を受ける中で、どうせ3年以内に辞めて起業するのであればいま起業してもいいのでは、今面接をしてくれている社長さんたちの元で働きたいというよりは、向こう側の立場に元々なりたかったんだと考えるようになりました。そういうわけでほぼ起業することを決意しながら、2011年4月から生活資材部門での勤務が始まりました。どの分野で起業するか、なんのために起業をするのかときは遡って2011年4月頃、オリコに出向してアフィリエイトの勉強を始めて、何のアフィリエイトをするのか考えたのですが、当時の僕が人よりも多少詳しかった物事が就職活動とFX・株式投資でした。就職活動については色々受けてOB訪問で相談を受けたりしていたので結構詳しい自信がありました。またFX・株式投資については金融部門に配属が決まったときから勉強も兼ねてやっていたこと、少ない手持ちながらも試算を4倍まで増やしたことがあったため、書けるんじゃないかと思いました。結局アフィリエイトは、どちらに決めるということもなく両方のブログを始めましたが、続いたのは就職活動関連のブログでした。FX・株式投資については調子がいいときは筆が進むものの、調子が悪くなり損失を被るととたんに更新しなくなるという形でした。一方で就職活動についてブログを見てくれるユーザーと交流するようになり、更新頻度も多いときには1日に2記事〜3記事行っていました。更新頻度が高まり、アクセスも増えた結果としてアフィリエイトの収益も高まるという好循環が生まれていきました。アフィリエイトの収益はピーク時には月に10万円ほどの売上がありました。また実際にリアルではどの程度の集客力があるのか試すために、就職活動セミナーを開催したのですが、結果として短い告知期間にも関わらず100名程度の学生が集まってくれました。このセミナーをきっかけに参入障壁の低い新卒事業はありかもしれないなと共同創業者の杉山と話すようになりました。今では就職活動関連のインターネットサービスはかなりの数がありますが、当時はunistyleのような就職活動関連のメディアサービスは多かったわけではなく、多くの就職活動生が就活ブログを読んでいるような状況でした。そのような状況だったため、僕が書いたブログにもアクセスが集まったのかなと思います。このセミナーで結果が出る前から、共同創業者の杉山とは定期的に起業しようという話をしていたものの、少子高齢化社会だから、老人向けの新規事業を考えようとか、お互い金融に興味があるから金融関連の事業でいこうなど、雲をつかむような話しかしていませんでした。しかし就職活動関連のブログを地道に更新した結果、アフィリエイトでも収益が出る、リアルでも集客力があることがわかったので、取り敢えず起業したいという気持ちの強かった二人だったのでこの分野で起業することを決めました。起業を決めてからの準備については結構淡々としていて、住居兼オフィスを探して一緒に住み始めて、引き継ぎ期間も考えて3ヶ月前には課長に退職する旨を伝えて、Webサイトの外注先を探して、コンテンツを粛々と集めてといった感じで進んでいきました。最後にここまでが皆によく聞かれる、伊藤忠に入社することを決めてから、退職して新卒採用分野で起業をすることになった僕のストーリーになります。起業してからもサイト公開日になって、サイトのデータが全て吹っ飛んだり、思ったように売上が上がらず給料を10万円に引き下げたり、外注だと思うようにいかず一念発起プログラミングを学びサイト運営したけどしょっちゅうエラーを起こしたり、5年間経営してきて色々あったなと今更ながら思います。このあたりはまた機会があれば聞いていただければと思います。photobySteveJurvetson 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「裁量が大きい」「風通しのいい」会社とは何か?就活界の5つのマジックワードを徹底解説 「裁量が大きい」「風通しのいい」会社とは何か?就活界の5つのマジックワードを徹底解説 本記事では、誰でも言えるマジックワードを意味もなくただただ並べる量産型就活生になることを避けるために、代表的な5つの言葉に注目してその意味を探っていきたいと思います。◆本記事で扱うマジックワード・「ホワイト企業」・「裁量が大きい」・「風通しのいい会社」・「部署による」・「トータルソリューション」そもそも、「マジックワード」とは何か「就活で一番大切なのは自己分析だよ」「弊社は大変風通しのよい会社です!」「最近はホワイト企業を志望する若者が...」就職活動をしていれば一度は耳にすることも多い上記のような言葉。それを聞いたとき、あなたはどのように感じ、どのように考えるでしょうか。何となく、「そういうものだ」で終わらせていないでしょうか。例えば、一番上の言葉。そもそも「就活」とは何か。「自己分析」はなぜ大切なのか。▼「就職活動」「自己分析」という言葉の意味についてはこちら▼参考:参考:就活界では、このように誰もが言うような言葉の数々が"マジックワード"として蔓延っています。人をあたかも魔法のように思うように動かすことができるキーワード。主に意味が曖昧で、使う側の思想によって便利に扱うことが出来る言葉や幅広い意味を持つ呼称(特に蔑称)を指して呼ばれている。参考:マジックワードとは-はてなキーワードマジックワード(magicword)とは、直訳すると文字通り「魔法の言葉」です。魔法といってもいわゆる呪文・おまじないのような話ではありません。ここではマジックワードを、「本来その言葉が持つ意味が形骸化され、汎用性が高く逆に意味がありそう(だがよくわからない)に捉えられる、魔法のように用いられる悪い意味で利便性が高い言葉」と定義付けることにします。マジックワードは、「とりあえずその言葉を使っておけばいいだろう」ぐらいに認識され、思考停止状態で用いられることが多い点に問題があります。この性質から、例えば後輩から「就活って何をやればいいですか?」と尋ねられたときに、「とりあえず自己分析だよ」と意味もわからず返すようなやり取りがしばしば発生しているのだと思われます。特に就職活動では面接で「深堀り」と呼ばれる言葉の背景や意味を探る問いかけがなされるため、マジックワードを並べることには問題が多いものだと考えています。以下では、その代表的なものを紹介します。就活界のマジックワード1:「ホワイト企業」近年、有名企業の若手社員の過労死問題・政府の働き方改革の推進・業務効率化のノウハウの普及などにより、社員を酷使するブラック企業への反発やワークライフバランスへの関心が高まってきているように感じます。これより、ブラック企業=悪・ホワイト企業=善といったような風潮が生み出され、就活生の間でも"ホワイトさ"を軸として企業選びをしている層が一定数存在しています。もちろん、従業員を酷使して過労死に追いやったり、法令に違反するような労務管理をしている企業は、当然絶対的な悪として判断していいものでしょう。では、逆に「ホワイト企業」とはどういった企業を指すのでしょうか?・給料が高い・適正な人事評価・休みが多い・人間関係が良好・定時で帰れる・やりがいのある仕事ができるこれらの例に共感できる人もいれば、「それは違うのでは」と否定的な項目がある人もいるでしょう。一般に、ホワイト企業はワークライフバランスと紐づいて語られがちであり、残業の少なさや有休消化率といった労働時間を基準としたイメージを持つ方が多いと思っています。全ての社員にとってホワイトな企業なんて無いんだってよく分かったよ。無能は無能らしい就職をしろってね。参考:ホワイト企業だったら良いですね。一方、定時帰りや有休消化率100%といった誰もがうらやむような労働環境の企業であっても、この文が示唆するように、それが「自分にとって」ホワイトであると結論づけられるかは定かではありません。この動画の主人公のように、基幹職から外れたことを「会社の中心から外された」と悲観的に考える方もいるでしょうし、温い職場環境をホワイトなものとして好意的に考える方もいるでしょう。また、仕事内容云々よりも定時退社ばかりに目を向けているようでは、実際に働いた際のやりがいの欠如や、貴重な若手のうちにスキルが身につきにくくなり、結果的に一企業に依存する。すなわち、「つまらない」仕事をする「使えない人材」として、長期的に見ればワークライフバランスの取れた生活から外れてしまうという推測もできるでしょう。企業側もアピールを進める"ホワイト感"今や採用HPや就職四季報に限らず、転職サイトや掲示板等でも(真偽は別として)労働環境に関する情報はあらゆるところで入手することができます。こうした学生の関心の高さも相まって、最近では合同説明会や個別説明会でも自社の平均残業時間といったデータを開示し、自社の"ホワイトさ"をアピールしてくる企業は増えている印象があります。就活界のマジックワード2:「裁量が大きい」「若いうちから大きな仕事を任されたい」という考え方を持つ就活生は毎年一定数いると思っています。恐らく多くの方が「裁量が大きい」という言葉をこのような意味で用いているのではないでしょうか。特にベンチャー気質のある企業においてこの言葉はマジックワードとして用いられることが多い印象を受けます。では、「大きな」仕事とはこの場合何を指すのでしょうか。スケールの大きい仕事。ではスケールとは何で図られるのか...「裁量が大きい」という言葉は、先ほどの「ホワイト企業」と似たように、大きいことが良しとされ、小さいと「自分の意見や考えが反映されにくく責任のある仕事を任せてもらえない」といったように語られることが多い気がしています。参考:この記事でも述べたように、例えば「裁量」を「扱う金額の大きさ」と定義すれば、ベンチャーよりも大手企業の方が満たされる可能性が高いわけであり、裁量権が大きい=ベンチャーという短絡的な考え方は改めるべきでしょう。「若いうちから大きな仕事を任されたい」は何もベンチャー志望者だけが考える言葉ではない一方、日系大手企業の場合でも、「若いうちから任せられる」という言葉を採用メッセージとしてアピールしている企業も一定数存在しています。自分は学生時代の経験にやりがいがあり、その経験に繋がる軸を用意していました。「1点目は若手から大きな仕事を任される企業です。2点目は様々な人々と関われる企業です。3点目はグローバルな環境の企業です。」というように答えたところ、1点目の軸に対して面接官からは「若手って何年目までのこと?」「大きな仕事って具体的には何?」「若手の時に1人で中くらいの仕事をするのか、中堅の時に大きな仕事をするのかでも前者が良いの?」「大きな仕事が任されないと嫌なの?」というような質問が返ってきました。参考:例えば某日系大手素材メーカーであるA社ですが、上記のようにESで短い文言で記載した企業選びの軸について面接で厳しく深堀りがなされるようです。このように、裁量権や若いうちから任せられるという言葉について考えるべきなのは何もベンチャー志望者だけではありません。中長期的なキャリアパスを描くことが多い日系企業の場合は、「若いうちから」というだけで無く、その後中堅・ベテラン社員になったときについても自分がどういった働き方をしたいと考えているのかを整理しておくべきでしょう。就活界のマジックワード3:「風通しのいい会社」「風通しのいい会社」という言葉も、先ほどの「裁量が大きい」と並んでしばしば"いい会社"の特徴として用いられることがあります。こちらも人によって定義が分かれますが、一般には「自分の意見を発信できること」が条件となることが多い気がしています。特に新卒就活の場では「若手の意見も積極的に採用してもらえる」という意味を含むことも出て来るでしょう。また、もう少し広い意味で「人間環境が良好な職場」というイメージを持たれるケースもそれなりに多いと思っています。「風通し」については、二項対立では無く「いい」という表現であることに問題があるのかもこれまで見た2つのマジックワードは、ホワイト⇔ブラック・大きい⇔小さいといったような二項対立の言葉を含む一方、「風通し」については「いい」⇔「悪い」という優劣的な文言である点は一部問題なような気もしています。先ほどのA社の深堀りのように、企業選びの軸を選定する際は二項対立で判断することが有効です。参考:「風通し」という何だか爽やかな文言が「いい」のであれば「いい方がいいに決まっている」わけであり、漠然とした好意的なイメージからマジックワードと化してしまっているのかもしれません。しかし、意見を述べるにも評価するにもやり取りが発生する中で、「とりあえず意見を言えば聞いてあげる」といったような姿勢はコスト的に無駄になることもあるでしょう。「風通しがいい」環境においては、「全く理にかなっていない意見」「背景を全く鑑みていない意見」といったようなものもとりあえず発言しようという考えが生じ、建設的な議論を阻害する一因となる可能性も考えられます。(もちろん、「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」ばかりが重視される環境はそれもまた問題でしょうが)「風通し」の場合でも、結局のところ「いい方がいいか」についてはその定義付けや職場での活用のされ方に依存するものであり、絶対的な価値としてマジックワードとして用いることは(企業側も学生側も)賢明な判断とは言えないでしょう。就活界のマジックワード4:「部署による」さて、ここまでは企業側が出す採用メッセージや学生の軸に関するマジックワードが並びましたが、4つ目はやや登場のシチュエーションが異なる言葉になります。ここまでのマジックワードを採用担当、もしくはOB訪問や座談会で現場社員に尋ねたとき、「ここの会社って残業多いって本当ですか?」(ホワイト企業)「若手でも任せてもらえる社風ですか?」(裁量が大きい)「職場の皆さんで飲みに行かれたりしますか?」(風通しのいい会社)(これらの質問が適切かどうかは別として、)恐らく多くの社員は答えるでしょう。「うーん、まあ部署によるかな」。YesともNoとも答えない、学生側からしたら歯切れが悪いとも捉えられる回答。とりあえずこう言っておけばいいだろうぐらいな回答とも感じうるため、面談界のマジックワードとして機能している言葉という考えも生じると思います。「部署による」のはだいたいが"正解"では、なぜ多くの社員の方は学生からの質問を「部署による」で済ませるのか。答えは簡単で、会社全体の傾向を問う質問は、本当に部署によって回答が異なることが多いためです。新卒採用において、総合職の一括ポテンシャル採用をすることが多い日系大手企業。メガバンクのコース採用や伊藤忠商事の先決め採用といった例もあるものの、基本的には入社するまで自分が実際にどのような業務に携わるのかはわからないものです。そこでは、部署・勤務地・職種などが異なれば同じ一企業内でも組織風土が異なることから、「部署による」という回答はだいたいの企業で当てはまるある種妥当なものと言えるでしょう。大方の人が「他の銀行で働いたことがないからわからない」といって答えが終了するので、実は無意味な質問の一つとのことです。みずほFG人事部採用総括次長のインタビューでもそのように語られています。ちなみにですが、質問の仕方を変えて、「なぜ今の銀行を選んだのか」だと、ある程度的を得た答えが返ってくることが多かったです。参考:結局、人事であろうとOB訪問先の社員であろうとあなたの先に入社した先輩に過ぎず、自分が実業務で携わったところ以外のことを聞かれても正直わからないものです。まして上記のように同業と言えども社外のこととなれば尚更でしょう。社員は企業のことを何でも知っているわけではないことを認識することが、質問力向上のための第一歩として重要であり、何よりそれがお互いのためでもあることは認識しておいてもらえたらなと思います。企業理念にも敏感で、企業理念の素晴らしさを面接で語ってしまったりします。実際に中で働いている人が自社の企業理念を知っているかというと必ずしも知っているとは言えなかったりするんですが、ガンジー就活生は企業理念を全ての社員が胸に刻んで働いていると考えてしまいがちです。参考:OB訪問をする際は「部署による」ことを前提とした準備をすべき「」でも述べた通り、OB訪問を学生・OB双方にとって有意義なものにするためには「仮説を持つ」ことが重要です。本記事ではこの仮説=志望動機・学生時代頑張ったこと・自己PRについて自分なりの答えを用意することであると書かれています。そしてその仮説をもとにOBへ質問をする際も、相手の所属部署といった経歴に沿って検証がしやすい問い方をすることが必要になるでしょう。「相手の立場に立つ」というのは就活界でも学生側がしばしば語る文言ですが、実際にそれが行動として出来る人は案外少ないものです。(ある種これもマジックワードかもしれません)相手意識を保つことはビジネスパーソンとして求められる基本的な素養でもあり、明らかに「部署による」で終わってしまうような質問を避けることはその一要素になり得ると考えます。就活界のマジックワード5:「トータルソリューション」就職活動への意識が高い学生が目指す典型的な業界として挙げられる外資系コンサル・外資系投資銀行。特に前者の中でもBCG・マッキンゼーといった戦略コンサルと呼ばれる立ち位置の企業は採用数も非常に少なく、最上位の学生のみが内定を勝ち取る企業群とされています。しかし、この"戦略コンサル"という言葉について、近年変化が生じてきているようです。参考:「パワーポイントで奇麗にまとめた提案資料をクライアントに発表する」といったいわゆるコンサルタントとして思い描かれがちなイメージとは離れ、近年はその実行部分まで携わるビジネスモデルに戦略コンサルと呼ばれる企業も移行しつつあることが指摘されています。これまでの戦略コンサルのビジネスでは、"机上の空論"として世の中のニーズからはずれていっているのかもしれません。そんな戦略策定部分にしか携わらない従来型の戦略コンサルと比較して、実行まで一気通貫で携わることを「トータルソリューション」と呼ぶことがあります。システム開発において、自社は要件定義・外部設計といった上流工程のみ行い、コーディングを始めとした製造部分の多くは協力会社にほぼ丸投げする。こういったありがちな産業構造とは逆の考え方にあたるのがこのトータルソリューションになります。「何でもやります」こそが最高だという風潮このように、案件に一部分しか携わらないよりもフルラインで携わることこそが善であり、「自社で何でもやる」という姿勢が正しいような風潮は少なからずあると思っています。例えば、高い技術力からクライアントへ多様なソリューションを提供できるといったことは強みとして示すには妥当性があるでしょう。IBMは世界最大手のIT企業として約170カ国にわたるグローバルネットワークを有し、さらに長年蓄積されてきたノウハウや製品を保持しています。そのため、顧客の課題を解決する「武器」を多く揃えており、コンサルタントからすればクライアントに提案できる解決策の幅が広くとてもありがたいことだと思います。参考:しかし、近年の業界の流れを見ていると、必ずしも携わるフェーズが多ければ多いほどよいというわけにはいかなくなってきているように感じます。システム開発においては今や利便性の高いパッケージが数多く存在しており、ハードの手配云々から始めるオーダーメイドの提案が効率性に欠けることは想像に難くないでしょう。世界的な技術力の進歩などにより業界として競合性が増す昨今。顧客が求めるものも当然変化しており、オーダーメイドかつ高品質なサービスというよりは、コスト削減や一部分に限定したピンポイントな機能へのニーズが高まってきている傾向にあるとも指摘されています。三菱商事がひとつに連なったバリューチェーン構築(例:「飼料の生産→鶏肉の生産→鶏肉の加工→ケンタッキーなど小売流通」の流れをすべて支配する)に長けるのに対して、伊藤忠商事は既存事業とのシナジーが見込める優良ビジネスをピンポイントで「点的支配」している(例:傘下にファミリーマートを持っている→レジ決済を強化するために決済サービス会社を買収する)、という指摘です。参考:また、この話は何もSIerに限ったものではなく、上記のように例えば総合商社の間でも業界内で「どこまで携わるか」によって立ち位置が異なることなるという指摘もあります(「何でも(全部)やります」の三菱商事・「これだけやります」の伊藤忠商事といったところでしょうか)。これを見ても、「一連の流れに携わる三菱商事は善だが、一点に集中して携わる伊藤忠商事は悪」という考え方にはまずならないでしょう。富士通やNECに代表されるような、自社でハードの製造とシステム開発も行い合わせて販売するようなビジネススタイルは、今後も落ち込んでいくという指摘が広くなされています。クライアント側も情報化社会の波やシステム回りの発注選択肢が広がっていてきていることを受け、「とりあえず富士通に全部任せておけば安心」といったような考えには至らなくなってきているのが市場の流れとして指摘できるでしょう。コスト削減や納入までのスピード感が高まっていけば、アジャイルやプロトタイプモデルといったクライアントからの要望変更に対応しやすい開発手法の割合も高まる可能性も考えられます。SIer志望者の方は、以下のようにトータルソリューションを志望理由の一つとして挙げる際にも、「なぜ自分がトータルソリューションがいいと考えたのか」について、先述したデメリットも考慮しつつ考えておくべきでしょう。私がビジネスコンサルタント職を志望する理由は二点あります。一点は戦略から実行までというトータルソリューションを提供できるという点です。私は戦略だけに留まらず、クライアントの課題解決に最後まで立ち会うことこそコンサルタントの在るべき姿と考えます。もう一点は幅広い業界と関わることで課題に対して多角的な視点を得られるという点です。クライアントに最適解を提供するためには幅広い知識が必要であると考えます。参考:アクセンチュア【内定】エントリーシート(ビジネスコンサルタント)今回のようなコンサルタントやSIerに限らず、世の中の動きやクライアントからのニーズが変われば求められるビジネスモデルも当然変化していくことになります。「『良し』と言われているから良し」ではなく、自身の価値観や市場動向などと照らし合わせながら、「良しの理由」について気づきを得るきっかけとしていただければと思います。おまけ:就職後もつきまとうマジックワード上司:「自分で考えて」顧客:「認識の相違が...」今回は就職活動にまつわるマジックワードについて紹介していきましたが、実際にはビジネスの世界でもマジックワードが蔓延っている組織というものは存在しています。「自分で考えて」と言っておけば、とりあえず自分ボールの状況を脱せるほか、相手方の当事者意識の欠如を指摘するといった教育的側面も「ありそう」(だが実際は自分がわかっていないだけ)というような話です。また、最近ではよくメディア上でもネタ話として取り上げられていますが、本来日本語でも表現できる言葉を横文字で表現することで、あたかも凄そう/賢そうな雰囲気を出すこともあります。コンセンサス・ビジョン・プライオリティ・アグリー・イニシアティブ辺りがその典型でしょうか。最後に「」でも述べたように、エントリーシートの書き方を習得するには、まずは先輩たちの中で評価されたものを真似るような形で記述してみることが有効と考えています。とは言え、なぜそれが評価されているのかを理解しないまま思考停止で何となく写すだけでは意味がありません。これはマジックワードを用いる際にも近しいことが言えると思っています。本来"魔法の言葉"だったものが、気づいたときには空虚な言葉になっていた。そんなことがないように、「正しい」とされる事柄に疑いを持つように。魔法ではない、地に足のついた言葉で自分の魅力を伝えられる就活生になる第一歩として、本記事をご活用いただければと思います。なお、就職活動に不安があるという方には就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーからは、自分の就活の軸に合った企業選びを手伝ってもらえるだけでなく、その企業のエントリーシート・面接といった選考対策のサポートを受けることができます。少しでも興味のあるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。 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