転勤あり総合職同士の結婚という新しい問題

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最終更新日:2024年10月21日

転勤あり総合職同士の結婚という新しい問題

タイトルの通り、男性・女性ともに総合職で全国転勤のある職種の場合、結婚で悩むケースを聞くことが多くなっています。
今回は総合職同士の結婚で問題になったケースについてご紹介したいと思います。

本選考とインターンの締め切り情報

全国転勤ありメガバンク総合職男性と全国転勤ありメーカー総合職女性のケース

一組目のケースは二人とも総合職で全国転勤のあるメガバンクとメーカーに勤めているケースです。

お互い東京勤務の際に知り合ったものの、男性は支店の営業畑を歩んできており、今後地方転勤が確実にあるとのことです。女性も学生時代から志望していた消費財メーカーに就職しており、全国転勤の可能性がある企業とのことです。一昔前であれば、女性が専業主婦として男性の全国転勤についていくという決断をした人が多いのかもしれませんが、このケースでは女性も学生時代から思い入れのある第一志望企業への就職であったため、旦那さんが転勤するからついていくという決断を簡単にはできないということで悩んでいるようです。まだ二人とも東京勤務のため、問題なく生活が送れていますが、全国転勤の可能性が常につきまとっており不安な生活を送っているようです。

東京勤務メーカー男性と海外駐在あり総合商社女性のケース

二組目のケースは男性は東京勤務であるものの、女性が海外駐在が決定した夫婦の話です。

このケースでは女性側が単身赴任で海外に駐在を行い、別居生活をするという選択をしました。海外駐在の任期が2年であり、2年後にはほぼ確実に東京の本社に戻れることもこの選択を後押しした結果となったようです。総合商社の総合職女性の場合は、子供がいないのであれば別居での海外駐在を選択するケースも少なくないとのことです。総合商社の女性であれば収入も、多くの男性よりも多く、女性が退職する方が合理的ではないと感じるのかもしれません。しかしながら子供が生まれた場合に、子育てをどうするのか、やはり女性が退職して子育てに専念するのかなどの悩みは今後もずっとついて回る問題で、どうすればいいかわからないと話してくれました。

総合商社・外資系勤務の男性よりも収入の多い女性たち

総合商社や外資系企業の総合職女性の結婚では、男性側の収入が女性よりも少ないケースがよく発生します。総合商社や外資系企業の女性総合職であれば、多くの企業の男性総合職よりも収入は多くなります。総合商社も女性の総合職を採用を増やそうとしており、外資系企業においては従前から日系大企業よりも積極的に女性総合職を採用してきました。

女性の社会進出が後押しされる中で、今後も女性の収入が増加することが予想されますが、その時には二組目のメーカー勤務男性と総合商社勤務女性のような悩みを持つ家庭が増えるのかもしれません。

雇用の流動性が高く好きな時に働く場所を選べる企業の価値が高まる?

このように大企業、全国転勤のある総合職同士の結婚は今後悩みや問題が深くなっていくことが考えられます。一方で、雇用の流動生が高く、柔軟に働き方を選択することのできる仕事の価値は今後高まっていくかもしれません。具体的には3-5年単位での転職が一般的な外資系企業やIT系の企業が価値が高まる可能性があります。

こちらのコラムで紹介していますが、外資系・ベンチャー企業の評価報酬体系では実績として1度ランクが上がるとそのランクでの転職が一般的になります。1度ランクを上げて働いた後に、1年休業し、その後元のランクで復職・転職することも実績に応じては可能です。Web系の成長企業では採用意欲が旺盛かつ、職場環境の改善が自社のブランドにもつながることから積極的に取り組む企業も少なくありません。転勤が前提の旦那さんとそれについていく専業主婦の女性が大半だった時代では、離職率の高さがホワイト企業の指標でしたが、その指標はこういった企業の台頭により役に立たなくなるかもしれません。

最後に

もちろん全国転勤のある日系大企業が、問題なく男性も女性も結婚後も続けられる仕組みを整えることができればよいのかもしれませんが、解決は遠いように思われます。こういった問題が表面化しつつある現状を捉えながら自分ならどう考え行動するのかが問われてきています。

photo by Martin Thomas

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