企業選びの基準丨スタートが遅れた就活生が複数内定を得る方法

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最終更新日:2022年03月29日

企業選びの基準丨スタートが遅れた就活生が複数内定を得る方法

こんにちは。大手金融、製薬内定のHです。

今回は2カ月遅れで就活を始めた私が、どのような基準で企業の選考を受けたか、私のもつどのエピソードがどの業界に評価されたか、あるいは評価されなかったかなどを書いていきたいと思います。

1. 自分のもつエピソードと相性のいい業界・職種を考える

私の就活は特に時間が無かったので、とにかく効率よく内定を取ることを第一に考えていました。その上で私が選んだ方法は、「自分の持つ武器と相性のいい業界を中心に受ける」ということでした。
私が主な武器として使っていた話は

①「部活動で成績向上のために行った取り組み」
②「イベントサークルで知識・経験が無いままリーダーとして過去最大の集客を目指した経験」
③「ゼミでのハイペースな評論執筆活動」

です。


こうしたエピソードから特に抽出されるのは

・目的達成能力
・仕事への責任感
・リーダーシップ
・ストレス耐性

の要素だと考えられます。


そして、これらを組み合わせて

「個人・チーム問わずノルマを厳しく課される環境」

であれば私の能力が最大に評価されると判断して、業界の中でも企画などクリエイティブな能力よりも特に営業の成績を追究することが求められる、「金融(営業)」「製薬(MR)」を中心にエントリーをしていきました。


主だったところだと
【銀行】三菱東京UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行
【証券】野村證券・大和証券・SMBC日興証券
【損保】東京海上日動・三井住友海上・損保ジャパン
【生保】日本生命・第一生命・住友生命
【製薬】武田薬品工業・アステラス製薬・第一三共・協和発酵キリン・小林製薬
などでした。
やはり上記のような「個人で逆境を乗り越えた経験」「どのようにしてモチベーションを維持したか」「どのようにチームを巻き込んでいったか」の話題を中心に聞かれ、他業界の面接よりも面接官の反応は良かったように感じています。
結果としてはこの2業界はブッキングして辞退したものを除いてだいたい3次面接までこぎ着け、3つ内定を得ることができました。


上記各業界のエントリーシートはこちら
自身の経験から志望動機を書いた生活の木内定者のES
国際石油帝石内定者の回答
明治内定者の回答

2. 他業界で使ったネタとそれを利用したエントリーの方法

以前コラム(※)にも書きましたが、私は内定獲得の確率を高めるためにひたすらESを量産してエントリー数を増やす、という作戦を取っていたので、この他にも色々な業界を受けました。
上記以外に受けが良かった話は、「周囲を巻き込んで目標を達成するためのコミュニケーションの方法」「自分なりのチームプレーのあり方を考えるようになった経験」「広告作成の中で考えたインプットとアウトプットの比重の掛け方」などのネタだったと感じています。
こうした自分の武器とも相性が良さそうだと感じて他に受けた業界は、

【部活のエピソード】

チームプレーについての考え方→
【総合商社】(三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅・双日など)
コミュニケーション→飲み会→
【飲料】(アサヒビール・キリンビール・サントリー・サッポロビールなど)
食事とパフォーマンスの関係性→
【食品】(キリンビバレッジ・アサヒ飲料・カゴメ・カルピスなど)
身につけるものとパフォーマンスの関係性→
【衣料】(ワコール・三越伊勢丹・高島屋など)
日用品とパフォーマンスの関係→
【化粧品・生活】(資生堂・花王・カネボウ・ユニ・チャームなど)

【広告作成のエピソード】

広告・番組作成の経験→
【マスコミ】(日本テレビ・NHK・テレビ朝日など)
【広告代理店】(電通・博報堂・ADK)
Webサイト作成やWeb上での宣伝経験→
【通信】(NTT東日本・NTTデータ・NTTコミュニケーションズ・NTTドコモ・KDDIソフトバンクなど)
【IT】(サイバーエージェント・Yahooなど)

【ゼミのエピソード】

評論製作、映画監督とのやりとりをした経験→
【出版印刷】(大日本印刷・凸版印刷)


といったところです。
私はこうしてとにかく持ちゴマをひたすら増やすべく手広く受けましたが、結果としてESで落ちることは損保ジャパン・みずほ銀行くらいで済んだので、自分の武器から逆算して企業を考えるのはかなりアリなのではないかと思います。

3. 反省

ただ、あまりに手広く受けたため、正直なところ研究の時間は追いつきませんでした。
記念受験的になってしまったところも無いわけではありませんし、対策が間に合わなくて辞退した企業もあります。
時間が無い中で効率的に分析する手法をきちんと用意していれば、あと少しでもOB訪問できていれば、可能性が広がっていたかも…と今になって思っています。
この方法に興味をもたれた方は、効率を重視してエントリーの「量」を増やした後は、研究や練習によって面接の「質」を高めることに時間をかけて取り組むこと、それをもって私の屍を踏破して頂ければと思います。

最後に

スタートが遅れてしまった学生さんも多くいらっしゃると思います。
正解例ではありませんが、本記事から何かご自身の就活のヒントが得られればと思います。
長筆乱文となりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

photo by MartialArtsNomad.com

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段階であり、だからこそディベロッパーを志望する理由もどこか綺麗事を並べた印象を受けます。自分が大切にする価値観や考え方はどのようなものなのか、それは何に由来しているのか、そこにマッチする業界・企業はどこなのか、というようにより自分の根幹を掘り下げていく必要があるでしょう。そこで、すーりなさんには、まずunistyleの以下記事に目を通すことをオススメします。「就活を始めた今だからこそ」読むべき記事3選はこちら【1】【2】【3】これらの記事は就活に関するノウハウといったテクニカルな記事ではなく、そこより一段高い視座から気づきを与えてくれる記事です。就職活動を始めたばかりのこの時期だからこそ、目を通して頂きたい記事を並べています。次回(8月)までになにをすべきか今回のインタビューでは、すーりなさん本人が「自身の適性や志向を正しく理解・把握した上で志望企業を設定し、当該企業から内定を獲得すること」をゴールと置いています。そのゴールを踏まえ、彼女が次回(8月頭)までにどのようなことをしておいた方が良いのかを以下アドバイスさせて頂きます。彼女の場合、次回までにやるべきことは大きく以下の3つでしょう。これは、彼女だけでなく他の大多数の就活生に当てはまることだと考えています。◆次回までにすべきこと1.就活スケジュールの把握2.自己分析・業界研究・企業研究3.インターン選考への参加ここで、忘れて欲しくないのは、「ゴールの把握とそこからの逆算意識」です。就職活動初期において学生が陥りがちなのが、外的なアクション(面接やGDへの参加)を起こさずに、内的な活動(自己分析、業界分析等)に終始するということです。確かに、何事においても十分に準備をして本番に臨むことは非常に重要です。しかし、就職活動は学業とは全くの別物です。個人で理解を深めれば望み通りの良い結果が出るというものではありません。つまり、自己分析や企業研究をやればやるほど内定獲得に近づくというものでもありません。面接やGDへの漠然とした不安は誰しも抱くものです。経験したことのないことへの不安やトンチンカンな受け答えや立ち回りをして恥をかきたくないという意識から、万全の準備で望もうとして、自己分析等をしっかりとやり込もうとする方も多いと思います。これは、努力家、勉強が得意、真面目、神経質な人ほどその傾向が強いと感じます。そのような方々に言いたいのは、「準備のための準備になっていないか?」ということです。就職活動における本番は、あくまで本選考です。インターンはあくまで準備にすぎません(一部の外資系金融・コンサル等を除きます)。また、多くの学生が抱いている不安は、多くの場合杞憂にすぎません。志望企業の内定獲得に向けて今何をすべきかという逆算意識を常に持ち合わせておくことが大切です。誤解を恐れずに言うと、当たって砕ければよいと考えています。自分自身の足りていない視点や知識は、自分一人では永遠に知ることが出来ません。何度もトライアンドエラーを重ねることで、自己分析や企業研究、また面接やGDのノウハウについても深めていくことができるでしょう。自分が現段階でできる自己分析や企業研究をある程度したのであれば、完璧といえなくともまずは選考に挑戦してみてください。これは、コミュニケーションに苦手意識がある人ほど、早期から取り組むべきです。面接は見方を変えれば、無料で志望企業の社員が自身の話を聞いてくれる上に、質問までしてくれる場です。せっかくそのような機会が与えれられているのであれば、存分に使いこなしましょう。大半の日系企業では、インターン参加で本選考が有利になる場合はあるものの、落ちたからといって不利になるような場合はほとんどありません。長くなりましたが、結局のところ何が言いたかったかというと、まずはインターン選考に参加してみること。そして、そこでの失敗経験から更に自己分析等を深めていくことが重要と言うことです。経験上、一人でちまちまと自己分析をやるよりも、この方法の方が手っ取り早く、なおかつより深く自己について掘り下げることができます。多くの企業では人物本位の選考がなされています。結局のところ、人と人のコミュニケーションで合否が決まる訳ですので、早い段階から場慣れして自分自身について相手に正しく伝えられるようにしておきましょう。unistyleは、机に向かって黙々と一人で自己分析するというような終始することには否定的です。皆さんもまずは何かアクションしてみてください。●その他の20卒就活生のリアルタイム就活体験記は以下よりご覧いただけます。● 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メモで就活無双できる話|自己分析ノートを30冊書いた前田裕二が唱える「メモの魔力」とは? メモで就活無双できる話|自己分析ノートを30冊書いた前田裕二が唱える「メモの魔力」とは? みなさん、就活でメモ、取ってますか?就活用のメモ帳は、多くの就活生の必需品なのではないでしょうか。説明会や選考で使うメモ、自己分析用のメモなど、使い分けている人もいるでしょう。ただ、そのメモを毎日見返す人は少なく、書いて満足してしまうことも多々あると思います。今、2018年12月24日に出版された前田裕二さんの著書『メモの魔力』が非常に話題になっています。「メモは夢を叶える上でも心強い相棒になる」と唱える彼の著書では、メモを有効活用すれば、就活で無双できることを示唆しています。実際に前田さんは30冊の自己分析ノートを作り、あらゆる企業の内定を総なめにした実績があります。メモによって得られるメリットは二つあります。一つ目は日々の気づきを最大化でき、「鋭いアンテナをもつ就活生」になれることです。グループディスカッション、面接での突飛な質問にもロジックとアイデアで無双できます。二つ目は、自己分析を極められることです。前田さんは「好きな色はなんですか?」と面接で聞かれたとき、3色を提示し、それら全てに論理的な理由付けができるほど自分について理解していたといいます。何を聞かれても怖くない状態が出来上がるので面接を無双できたということですね。そろそろ「どんなメモなのか」読んでも良いな、と思い始めていただけたでしょうか?本記事では本著をもとに、気づきを書きとめるためのメモと自己分析のメモ、それぞれについて細かく解説していきます。【この記事のアウトライン】▶気づきのメモ編|前田裕二の経歴から見る「メモ」の魔力▶就活は印象戦|メモだけで「知的でいいやつ」になれる▶自己分析編メモ|なぜ自己分析のためにメモをとる必要があるのか▶自己分析の3つのアプローチ▶アイデアを生み出し、自己分析を極めるメモの書き方▶まとめ気づきのメモ編|前田裕二の経歴から見る「メモ」の魔力まずは1日で膨大な量のメモをとる前田さんの経歴から、メモの力を紐解いていきたいと思います。2010年早稲田大学政治経済学部を卒業・UBS証券株式会社に入社2011年UBSSecuritiesLLCに移りニューヨーク勤務2013年株式会社ディー・エヌ・エー入社・“夢を叶える”ライブ配信プラットフォーム「SHOWROOM(ショールーム)」を立ち上げる2015年当該事業を分社化、SHOWROOM株式会社を設立現在は、SHOWROOM株式会社・代表取締役社長として、SHOWROOM事業を率いる。経歴を辿っていくと、証券会社のエリートサラリーマンがエンタメの事業を立ち上げています。筆者も参加した12/27(木)に行われた『メモの魔力』発売記念トークショーにて、幻冬舎編集者の箕輪厚介さんは「元々全く異なる業界からやってきて、短期間でエンタメ業界のプロデューサーの中でもアイデアマンとして重宝される存在になっている。ここまで色々な例を出して話せる人はいないから、相当ストックしてきたんだろうなと思う。」と語っています。前田さんは大学生時代にメモの書き方をフォーマット化し、日常的な出来事も全て抽象化して、「何か他のものにも当てはめられないか」と転用することを習慣化しています。メモの量は周囲の著名人も驚くほどで、映画や舞台を見に行った際は上映中も気づきをメモし続け、作品が終わった後に10個感想を用意できるほど。SHOWROOMの事業も幼少期の原体験のメモから生まれたということで、「メモ」が彼の人生に大いに影響を与えていることが分かります。この本は凄い!と話題のメモの魔力読んでおりますが、さてこれを実践するのはどれくらいいるんだろうってしか考えてません。笑前田さんすげぇよほんと、、、僕もいまのルーティンを崩さない程度に生活に組み込みます。#前田裕二#メモの魔力pic.twitter.com/zD75qNt6O6—とでぃー@techbaton(@DANBLOG14)2018年12月23日「圧倒的なメモの量」が、前田さんが業界をまたいで活躍する所以を物語っています。皆さんもメモを書いたことがあると思いますが、小学生のときに社会科見学のときにプリントに残したメモや、就活の合同説明会で一応残した会社の情報など、「見返すことのないメモ」のことを思い出す限り、果たしてメモがわたしたちにとって「相棒」だったかと言われると甚だ疑問のはずです。しかし、前田さんが習慣にしている「メモ」は私たちが知っているそれとは異なるようです。就活は印象戦|メモだけで「知的でいいやつ」になれる就活は、短時間で自分の魅力を最大限伝えることが肝になります。だからこそ、「印象」によって結果が左右されることも珍しくありません。その印象を「メモをとる」という習慣をプラスするだけでがらっとよくなります。(もちろん、メモを取っていれば選考に必ずしも合格できるわけではありません。)ここではメモをとることによる5つのメリットを紹介していきます。まず、「メモには備忘のためのメモと知的生産のためのメモの2種類がある」といいます。就活中、合同説明会や面接でメモをする機会はあったかと思います。それらは人事が話していた内容や質問内容を”忘れない”ためのメモであり、前者の「備忘のためのメモ」にあたります。一方、知的生産のためのメモとは、”新しいアイデアや付加価値を自ら生み出す”ためのメモです。その知的生産のためのメモをとる習慣をつけることで5つのスキルが鍛えられると本著では説明されています。実際に筆者も本著を読み、「メモで就活を無双できるのではないか。」と可能性を感じたので、就活で転用できそうな例を用いて解説していきます。①アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)これがメモをとることの効用の大前提となります。具体的な事象を抽象化し、他に転用できることをメモするという習慣が付くと、紙に書かなくともそのような思考を自然にするようになります。この前提に加えて、より具体的なパワーが②~⑤にあげるメリットです。②情報を「素通り」しなくなる(情報獲得の伝導率向上)きちんとメモをとる習慣を身につけると、自分にとって有用な情報をキャッチするための「アンテナの本数」が増えます。常にアンテナがバリ5の状態を維持しておくと、いつ何時でも、知的生産において前提となる重要な情報を漏らさずにキャッチすることができる。メモをとる癖がない人は、実は、毎日「宝」をみすみす落とし続けてしまっているようなものだと僕は思っています。日常のふとした瞬間にこそ、宝が眠っているのですから、それに気づけて広い上げられる強力なアンテナを持つべきです。【引用】メモの魔力TheMagicofMemos(NewsPicksBook)例として、出題されたESから分かる情報で想定できるものをまとめてみました。例えば、ESで「学生時代頑張ったことを教えてください。」という設問があるとします。そこから読み取れる「企業が知りたいこと」は以下が考えられます。「学生時代頑張ったこと」から企業が知りたいこと・目的意識を持って生活する癖がついているか・何に問題意識を向けているのか・行動の理由を説明できるほど思考を深められるか・再現性のある学びや気づきを得ることができるかそのほかにも、一番の困難・志望動機・自己PRの場合は以下のように考えられます。「一番の困難」から企業が知りたいこと・ストレス耐性はどれほどあるのか・困難に陥った原因を正確に捉えられるか・粘り強く解決しようとする姿勢があるか・再現性のある学びや気づきを得ることができるか・困難を乗り越えるために柔軟にやり方を変えながら最適解を探せるか「志望動機」から企業が知りたいこと・企業理解が深まっているか・自分のモチベーションがどこにあるか言語化できているか・自分の強みをどのように活かせるか説明できるか・中長期的なキャリアプランに沿った考えができているか「自己PR」から企業が知りたいこと・自分の強みを理解しているか・強みに再現性があるか・「売り込む」ことの適性はあるか・どのようなことに強みを活かしてきたのかこれらの情報を正確に読みとり、理解することで回答が的を得たものになります。ESはあくまでも一例です。情報化社会と呼ばれている昨今。情報は溢れているので、情報を「素通り」しなければ、業界研究や企業研究にも活かすことが可能です。関連記事:③相手の「より深い話」を聞き出せる(傾聴能力の向上)メモをとることで、話をしている相手から多くのものを吸収しようとしている姿勢が、話している相手に伝わります。その結果として、話している相手も気持ちよく感じ、普段話さないような深い話をしてくれたりします。これは面接の逆質問やOB訪問、懇親会の場などで使える人たらしテクニックです。メモをとるという姿勢によって相手から好印象を抱いてもらえたり、他では聞けないような話を聞けるならば、実践して損はないでしょう。④話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)メモをとることで、その場で展開されている議論を綺麗に構造化できるようになります。逆に言うと、しっかりとメモをとるには、構造化は必要条件であり、上手にメモがとれるようになってきたなら、それは、構造化がうまくなってきている証拠です。構造化能力とは、議論の全体像が常に俯瞰で見られて、今どの話題を、どんな目的で(何に向かって)、どこまで話しているのか、ということを(なるべく瞬時に)把握する力です。皆さんが慣れ親しんでいるであろうPCでたとえるなら、脳内にまず大きな親フォルダを作って、どの情報がどの子フォルダに入るのかを丁寧に仕分けていくようなイメージです。【引用】メモの魔力TheMagicofMemos(NewsPicksBook)グループディスカッションでこのスキルの重要性をしみじみと感じた経験はありませんか?インターンや選考のグループディスカッション等でまずは後述するメモの書き方を真似て書いてみてください。⑤曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)わたしたちが頻繁に発する「やばい」は面接では使えません。日常生活で気づいたことをメモする習慣をつけることで、「何がやばいのか」「なぜやばいのか」を言語化する必要があるため、自然に思考が深まっていきます。こうして、あなたの一言一句から「社会情勢にしっかり自分の考えを持っている」といった知的さが滲み出すようになるということです。【参考記事】自己分析メモ編|なぜ自己分析のためにメモをとる必要があるのか自己分析を極める前に、そもそもなぜ自己分析のためにメモをとる必要があるのかを説明します。直感では人は動かないあなたが面接官だとします。選考を受けている学生が、「直感的に、御社が私に一番合っていると思ったんです。」そう力説されたとして、あなたはその学生を通そうと思うでしょうか。きっと、「なぜ合っていると感じたんだろう。」と疑問を抱いてしまうのではないでしょうか。何も事情を知らない相手を説得するためには、自分の行動や意思決定の背景にある思考や原体験を理解し、説明できなくてはいけません。まずは自分で自分のことを理解するために、そしてそれをいつでも伝えられるように、残したメモは就活においてのみならず、その後の人生においても資産になります。時代に取り残されない人材になるためにAI時代において、これまでの作業的な仕事のほとんどが機械に任せることができるようになります。つまり、今後は「自分がやりたいこと」が強烈に問われる時代になっていくということです。「自己分析」をすることはつらいかもしれません。できれば目を背けたい、自分の嫌な部分が見えてくるかもしれません。「やらなければならないこと」が次第になくなっていくこの世界において、「自分は何者か」「何をやりたいのか」を見つけることは重要です。やりたいことがわかっていればあとは「やるだけ」なので、重要なことに自分の命を集中させることができます。【引用】メモの魔力TheMagicofMemos(NewsPicksBook)究極の自己分析は、今からでも遅くありません。アプローチとフォーマットを理解してやり続ければ、揺るがない「人生の軸」を見つけられます。自己分析の3つのアプローチ自己分析の進め方についてまとめたいと思います。自己分析には、過去・現在・未来の3方向からのアプローチが存在します。①過去からのアプローチ過去の記憶を振り返り、言語化するやり方です。そのツールとして知られている例として、「モチベーショングラフ」があります。時系列を横軸にし、縦軸にモチベーションの上下を設定して曲線でグラフを描きます。何かに熱中していた時期、何も打ち込めるものがなくつまらなかった時期を俯瞰し、そのときの心情や自分の興味領域、導き出せる自分の性格を抽象化していきます。こうして自分の人生で下してきた決断や行動を説明できるようになり、社会人になる上で軸になるものが見えてきます。②現在からのアプローチこのアプローチは、日常生活での行動や感じたことを抽象化するやり方です。例えば、「グループディスカッションが嫌い」だと感じたとします。その理由を深堀りすると、「グループディスカッションの必要性が分からず、練習しないため対策をしている人の中で活躍できないから嫌い」「選考官が回ってくるタイミングなど、運に左右されることがあるから嫌い」等、人によって様々な理由があります。この理由を抽象化していくことで、「意義を理解していないことに時間や労力を割けない」「不確定要素に対する恐怖がある」というように自分自身の本質に近付き、当て付けでない企業選びの軸が導かれます。③未来からのアプローチ三つ目は未来の理想や目標から逆算して言語化するやり方です。例えば、収入やライフステージの理想や目標がある人はなぜそのような目標を持ったのか。その目標を達成するために今すべきことは何か、を考えることで原体験と結びつき、「なんとなく」設定した目標の真の意味に気づくことができます。自己分析は、全て事実を抽象化し、それを就活において必要な「軸」に転用するという手順をとっています。この具体→抽象→転用という流れこそ、前田さんが唱える「メモ」の書き方です。実際に前田さんがどのように書いていたのかは下の写真をご覧ください。↑実際に前田さんが残したメモアイデアを生み出し、自己分析を極めるメモの書き方具体→抽象→転用のフォーマット最重要であるメモの書き方の解説をしていきます。要素は3つです。①インプットした「ファクト」をもとに、②気づきを応用可能な粒度に「抽象化」し、③自らのアクションに「転用」する。【引用】メモの魔力TheMagicofMemos(NewsPicksBook)What/Why/How型で抽象化2段階目に当たる抽象化は、3つの型があります。①What型:目の前の現象や考え方を抽象化して、また別の名前をつけて呼びなおす。①-1物質軸例)説明会で異様に頷く就活生→アカベコ①-2関係性軸例)左と右・男と女→反対②Why型:事象の理由を抽出して、また別の意思決定やアイデアに転用する。③How型:目の前の現象にはどんな特徴があるのか、ということを深堀りして考える。ここまで、抽象度が高い話が多かったので、具体的なメモの取り方を想像出来なかった方もいるかもしれません。そんな方は、本著では「ペンの持ち方」から「記号の使い方まで」誰でもノートが書けるようになるために、詳しく書かれています。本記事では省略しますので、気になる方は直接手に取って読んでみて下さい。実際に書いてみてその効果を目の当たりにしました自分がどこまでビジョンとして見えてるかが浮き彫りに,しかも言語化によってさらにその先に繋がりやすい本当に「魔力」という言葉がふさわしいまだ荒削りですがワクワクが止まらないのでどんどんメモしていきます!pic.twitter.com/1XuwrzlI9o—渡来魚(@soko_tomarimasu)2018年12月24日前田裕二さん著(@UGMD)『#メモの魔力』1問目からガンガン書いたどんどん頭の中で有機的にまとまってくから、書くたびに頭の中が整理される#メモの魔力#メモ魔#1000問ノック#オカモトノックpic.twitter.com/qYpTSeLbOl—岡本拓也@思考のインフラ整備家(@catalan_cel)2018年12月24日おまけ:自己分析1000問ノックちなみに、巻末には「自己分析1000問」が付いています。以下に最初の10問を公開するので、お伝えしたメモの書き方に沿って自己分析をしてみてください。・なぜ1000問に答えるのか、その目的は?・1000問に答えることで、何を得たいのか?・幼少期の将来の夢は?・幼少期の理想の職業は?・幼少期の理想の人は?・幼少期の理想の食生活は?・幼少期の理想の住まいは?・幼少期の理想の年収は?・幼少期の理想のパートナーは?・幼少期のあなたの信念は何か?ちなみに、「幼少期の理想の住まいは?」という答えにくい質問に対しての前田さんの答えは以下のようでしたので、参考にしてください。「メモの魔力」特別付録の自己分析やってる皆さん!「幼少期の理想の住まいは?」なんて質問、どう答えるの?という疑問を前田さんにぶつけてみた。参考にしてください。@UGMDpic.twitter.com/kbdBESPIwc—箕輪厚介(アジア進出)死ぬこと以外かすり傷(@minowanowa)2018年12月23日関連記事:まとめ今回の記事での重要なポイントをまとめていきます。●メモをとることのメリット①日々の気づきを最大化でき、「鋭いアンテナをもつ就活生」になれる②自己分析を極められる●「知的生産のメモ」のメリット①アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)②情報を「素通り」しなくなる(情報獲得の伝導率向上)③相手の「より深い話」を聞き出せる(傾聴能力の向上)④話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)⑤曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)●メモの書き方具体→抽象→転用のフォーマットを踏むWhat/Why/How型で抽象化本記事でも紹介した通り、本著は就活で活用できるノウハウがたくさんあります。ぜひ、直接お読みになってメモを用いて就活で無双しましょう。 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トヨタ王国を支える重臣”トヨタ御三家(デンソー・アイシン精機・豊田自動織機)”を徹底解剖します トヨタ王国を支える重臣”トヨタ御三家(デンソー・アイシン精機・豊田自動織機)”を徹底解剖します こんにちは、20卒の慶應生です。唐突ですが、以前トヨタ自動車と愛知県の就職活動ということで、次のようなコラム記事を書かせていただきました。筆者は高校時代までの18年間を愛知県で過ごし、大学生になるにあたって東京に引っ越してくることになった経緯を経ています。(中略)本記事では私の体験した愛知県の不思議なトヨタ神話を少し掘り下げてみようと思います参考:毎日赤味噌を食べていかないと生きていけないくらいの生粋の愛知県民である筆者は、もちろん就職活動ではトヨタ系列を受験し内々定を獲得することもできました。前回の記事では、主にトヨタ自動車とそれにまつわるキーワードを紹介させていただきました。そこで、第二弾である本記事では、トヨタ王国の当主であるトヨタ自動車を支えるサプライヤーに着目して話を進めていきたいと思います。余談にはなりますが、これほどトヨタに煩い筆者ですが、最終的には進路をIT企業へと進めています。そこら辺の経緯は以下の記事にまとめましたので、ぜひご一読していただけたらと思います。本記事の構成やっぱりトヨタは最強だったTier1(トヨタ御三家)を徹底解剖する三◯商事?住◯商事?世界の中心はトヨタでしょさいごにやっぱりトヨタは最強だった2020年度の3月期上半期の決算は、米中貿易摩擦、円高の影響などの向かい風の影響もあり、国内製造業へ大きなダメージを与えました。しかし、国内の製造業が苦しんでいる中で、トヨタ自動車は前年同期比4.2%増の売上・2.6%増の当期純利益を叩き出していました。なぜ、国内製造業が疲弊する中でトヨタは黒字を叩きだすことができたのでしょうか。トヨタ王国を支えるトヨタ系列企業に、その鍵が隠されています。Tier1,Tier2Tier1(ティアワン)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ティア1とは(Tier1)とは、一次請けという意味があり、自動車業界では完成車メーカーに直接部品を供給するメーカーのことを指します参考:ELITENetworkもっと端的に説明すると、完成車に部品を納入するサプライヤーのことを”Tier”と表現します。完成車メーカーをトップに据えると、一次下請けがTier1、二次下請けがTier2、3次下請けがTier3といった階層構造になります。次の図をイメージしていただけたらと思います。ドイツのボッシュやコンチネンタルなどが世界的サプライヤーとして有名ですが、トヨタはTier1,Tier2の企業を主に自社グループを中心としたサプライヤーから構成しています。そうしたトヨタを中心とした自社グループの事を”トヨタグループ”と言います。参考に、トヨタグループの主なサプライヤーを下にまとめてみました(これでもまだグループのごく一部の企業です)。【トヨタグループ概要】・(株)豊田自動織機:紡績機会・自動車物流事業など・愛知製鋼(株):鋼材・電磁品の製造など・ジェイテクト(株):工作機械・自動車用部品の製造・販売など・トヨタ車体(株):乗用車・商用車・特殊車のボディーの製造・アイシン精機(株):自動車部品・住宅整備機器・エネルギー機器・福祉機器の製造販売・(株)デンソー:各種自動車用品・電装用品・空調設備・電気機械器具の製造販売など・トヨタ紡織(株):自動車用内装製品・紡績製品などの製造販売など・(株)豊田中央研究所:総合技術の開発など・豊田合成(株):ゴム・プラスチック・ウレタン製品・半導体・その他製造販売参考:同一グループの強みを考えるボッシュやコンチネンタルなどの外部サプライヤーに頼らず、グループ内サプライヤーを利用するのはグループ内サプライヤーを利用した方がトヨタにとってなんらかのメリットがあるからでしょう。※トヨタは100%グループ会社から部品を調達しているわけではありませんグループ内サプライヤーを利用するメリットは、大きく分けて2つあると考えられます。自社グループサプライヤーの強み①:取引コストの削減②:グループとしての一体感①:取引コストの削減取引コストとは経済取引を行うときに発生するコストである。参考:Wikipedia経済系の学部生にとってはお馴染みの単語であると思われる”取引コスト”。特定の会社と取引をするための交渉コストや、約束を破らないかを監視する監査コスト、そもそもの取引相手を探すための探索コストをまとめて『取引コスト』といいます。トヨタの場合、サプライヤーの殆どがグループ企業ですから、探索コストや裏切りを危惧して監査コストをかける必要もありません(万が一にでも、トヨタを裏切るなんて行為は恐らく誰もできないでしょう)。納入する部品にはもちろんそれらの取引コストが上乗せされた金額で取引されます。トヨタはグループ内で取引をすることで取引コストなど、可能な限り余分なコストをカットし、その分利益を出す事ができます。②:グループとしての一体感Softbankの孫正義会長がITをキーワードにした『SoftbankVisionFund』を掲げ、共に情報革命を目指すグループ作りに力を入れていますが、トヨタグループも「社会・地球の持続可能な発展への貢献」というトヨタ基本理念の基、経営しています。スケールが全然違いますが、皆さんもサークルやゼミ、もっと遡れば部活動や体育祭などでグループとして一体感を持つメリットというのは体感したことがあると思います。今回のトヨタの黒字も、サプライヤーには負担が掛かりますが徹底的に原価を削減することによって乗り切ったのではないかと言われています。原価を削減するということはもちろんですが、サプライヤーの売上にとってはマイナスになってしまいます。それでも、トヨタが潰れてしまった場合には、一番の取引先がなくなってしまい自社の倒産の危険性も生じてしまいます。もちろん、トヨタが好機の場合は同様にサプライヤーも儲かるシステムになっているので、多少身を削ってでもグループの大黒柱のトヨタ本社は守るといった形をとっているのでしょう。Tier1(トヨタ御三家)を徹底解剖するトヨタの下請け(というと怒られるので関連会社と言いましょう)の凄い所は、1つのグループ会社であることに加えて、サプライヤー単体で世界No.1を取れる企業であるということです。unistyleでは、NTTや総合商社の会社毎の違いを紹介する記事はありますが、トヨタグループのTier1を紹介する凝った記事は他社含めなかなか目にすることはないと思います。そこで、今回はTier1の主要3社に絞り各企業の詳細、及び社風などを紹介していきたいと思います。(社風などに関してはあくまでOB訪問や選考を通した主観になりますのでご了承ください)なお、今回紹介するデンソー、アイシン精機、豊田自動織機の3社はあわせてトヨタ御三家と呼ばれています。デンソーアイシン精機豊田自動織機デンソートヨタが潰れてもデンソーは潰れないと言われているほど、トヨタグループ内でも異色の存在がデンソーになります。デンソーの基本プロフィール【正式名称】株式会社デンソー【主力製品】熱機器関連、電気機器、電子機器、QRコード【売上に占めるトヨタ率】46.3%(2019年度)【企業HP】デンソー株式会社HPデンソーはもともとトヨタ自動車の赤字部署であった電装部が独立し、「日本電装株式会社」としてスタートしました。不動のトヨタNo.2の企業ですが、トヨタ〇〇といったトヨタの名前は付していません(設立時にはまだ社会的信頼がなく、トヨタの信頼を潰させないためトヨタの名前を与えなかったとも言われています)。参考:デンソー2019年度3月期決算資料売上に占めるトヨタの割合が45%とトヨタグループ内で比較的低いため、グループ内では独立系と称されています。また、名前が電装であることからも、電子部品関連に強く、近年ではMaaSやIoT事業にも特に力を入れています。独立系であり、かつ、次世代を担うIoTやMaaSに力を入れている点などが、トヨタは潰れてもデンソーは潰れないと言われる所以なのかもしれません。社風(OB訪問人数4人)・新卒1年目〜10年目程トヨタのNo.2であることもありグループ内でも一目置かれている存在ですが、実際にお会いする社員の方々も相当の切れ者の集まりでした。というのも、デンソーは比較的若手の内から世界の名だたる自動車メーカーを相手にしなければならないことが多いため、日々成長していかなければならないからということでした。「ウチは国内シェア1位とか側から見れば凄い企業かもしれなけど、それがずっと続く事はなくて、だからこそ『どう生き残って行くのか』、デンソーにできることを常に考えていかなくちゃいけないんだよね」との言葉が印象的でした。そのため、トヨタグループの御三家の一角としてのデンソーよりも、ボッシュやコンチネンタルなどのようにあくまで一つの世界的メーカーであるという印象を受けました。アイシン精機アイシン精機よりもグループ会社のアイシンAWの方が目にすることが多いかもしれません。なお、2021年にアイシン精機本体とアイシンAWの吸収合併が発表されています。アイシン精機の基本プロフィール【正式名称】アイシン精機株式会社【主力製品】ブレーキシステム、トランスミッション、GPSカーナビゲーションなど【売上に占めるトヨタの割合】56%(2019年度)【企業HP】アイシン精機HP自動車部品以外にも広く商品展開をしており、意外かもしれませんが、シャワートイレやベッドのASLEEP、ミシンなどのテレビでお馴染みの商品もアイシン精機の商品になります(車好きな方にはFR10速オートマチックトランスミッションを製造している会社というイメージかもしれませんね)。アイシン精機は、各事業部が成長し独立できると判断した場合、分社化するという特徴があるため、トヨタグループとは別に、アイシングループを構成しています。参考:アイシン精機アイシングループ主要13社参考:アイシン精機2019年度3月期決算資料売上構成比の50%近くがトヨタ自動車関連であることから、比較的トヨタへの依存度が高い企業であると判断することができます。トヨタ以外のメーカーだと、日産・ホンダ・マツダ、海外のメーカーだとフォード・GM・ルノーを始めとした世界的企業に商品を納入しています。単純な部品だけのサプライヤーは多く存在しますが、生活用品やエネルギー関連など広く商品を提供している点がアイシン精機の強みの一つと言えるでしょう。社風(OB訪問人数1人)・5年目(位の社員でした)「うちはトヨタグループとしての意識もあるけど『アイシングループとしての意識』の方が強いかな?」担当していただいた方が経理部出身であり、グループ全体の財務を管理していた経験からかもしれませんが、トヨタグループとしてのアイシン精機よりも、アイシングループとしてのアイシン精機という意識に驚かされました。確かに、インターンシップでもトヨタグループを担う一角であるという説明こそありましたが、アイシングループとしてどのような経営を行なっているのか、グループとしての展望などに注力していました。そのため、デンソー同様、トヨタグループの1角であることに加えアイシングループの筆頭としての顔も持っている企業として認知しておくべきでしょう。豊田自動織機トヨタ自動車の源流とも言える企業が豊田自動織機です。もともと、トヨタ自動車はこの豊田自動織機の自動車部門が分社独立したものとなっています。名前に織機とあるように、今でも自動車部品だけではなく繊維機械を製造しているメーカーでもあります。豊田自動織機のプロフィール【正式名称】株式会社豊田自動織機【主力製品】自動車車両、エンジン、産業車両、繊維機械など【トヨタ自動車株保有率】8.28%(銀行を除いた筆頭株主)【企業HP】豊田自動織機HPトヨタ自動車に対する売上の割合が公表されていませんでしたので、代わりに株式の保有率を提示しました。トヨタの源流であるが故でしょうか、銀行を除いた中では筆頭株主として君臨しています。参考:豊田自動織機部門別売上高の推移他の御三家との大きな違いは完成車を製造している点でしょう。トヨタのクロスオーバーSUVとして人気を博しているRAV4の製造は豊田自動織機が担っています。また、売上の60%強を占める産業車両の製品の1つであるフォークリフトは、トヨタL&Fの名で世界No.1シェアを獲得しています。(ちなみにL&Fに配属が決まった場合、フォークリフトの免許を取らされるようです)社風(OB訪問4人)・5年目〜20年目やはりトヨタの源流であるだけあり、どこか固いイメージを抱いてしまいますが、決してそういった訳ではなく、面接、OB訪問含め非常に温かい人が多い印象でした。とはいえ、デンソーが独立系としてのプライド、アイシンがアイシングループとしての繋がりに重きを置いている反面、一番『トヨタ』の名前と切っても切れない関係にあると感じたのも自動織機の特徴です。トヨタブランドの完成車・フォークリフトを製造していたり、何より企業名に『トヨタ』というブランドを付している分、他の2社と比較すると一番トヨタとの繋がりを重んじているように感じられました。そう聞いてしまうと保守的な企業という印象を持ってしまいそうになりますが、世界シェアNo.1の製品を3つ自社ブランドとして持ち、フォーブスの「世界で最も賞賛される企業」の自動車部門で1位を獲得したりと、自動車業界での『豊田自動織機』というブランドは、確固たる地位を築いています。三○商事?住○商事?世界の中心はトヨタでしょ?2015年はトップがトヨタ自動車で、次いで航空会社が占めていました。しかし、2019年になると、圏外であった公務員がトップ2を占めました。トヨタ自動車は公務員に次いで3位となっています。参考:結婚したい人の勤め先ランキングの結果では、トヨタ自動車は下がりはしましたが、変わらず高い人気を誇っています。とはいえ、この調査のボリューム層が40代なので、「トヨタに勤めている人が素敵!」の様なロマンチックさよりかは「トヨタなら安定じゃね?」のような現実感を感じますが…そうはいってもやはり、就活でも恋愛市場(?)でも世間一般でもトヨタの人気・信頼度は絶大です。それはトヨタ自動車に限らずデンソー・アイシン精機・豊田自動織機などトヨタ系列でも同様のことが言えます。(一説によると、トヨタ系列に勤めているだけでローンが組みやすくなったり、家が借りやすくなったりとか…それだけ信頼度が高いのですね)トヨタ・公務員・金融私の所属する慶應義塾大学では『総合商社・外コン・金融』が高い人気を誇っており、そこに内定する人=勝ち組といった構図が成り立っています。何が勝ち組とかいった議論は正解がないので今回はあまり深く述べませんが、多くの学生が『総合商社・外コン・金融』に対してプラスのイメージを持っていることは間違いないでしょう。それが愛知県の場合、『トヨタ(系列含む)・公務員・金融』へと構造を変えます。人によっては総合商社の名前はつゆ知らず、少し大げさですがトヨタこそ世界の中心と信じている人もいます。また、この場合のトヨタは大本のトヨタ自動車だけでなく、御三家を含めたトヨタ系列企業全てを指して”トヨタ”と言っています。なんでそっちなの?×2上記の記事の最後に触れさせていただきましたが、私自身、御三家の1つとIT企業との間で悩み、最後はIT企業を選択しました。私のこの進路選択についての他者評価は両極端になっており、東京の友人の「まぁ妥当な選択だよね」に対し、地元の友人は「なんで⁉️知名度とか福利厚生とか的にも絶対〇〇(御三家の1つ)でしょ⁉なんで⁉️(2回目)」となっていました。とはいえ、もし御三家を選ぶ選択をしていたのであれば、東京の友人に逆に「なんで⁉知名度とか福利厚生とか的にも△△(IT企業)でしょ⁉」と言われていたと思います。何度地元の友人には考え直せって言われたかわかりませんが、この一件を通して改めて愛知県内での”トヨタブランド”の絶大的な人気・信頼度を垣間見ることができました。トヨタは全国区なので納得ですが、グループ企業の愛知県内での信頼・人気は愛知県ならではでしょう。内定先のIT企業は結婚したいランキングには入ってこないので少し後悔してたりしてなかったり・・・。さいごに以前の記事では、トヨタ自動車と愛知県の関係性について論じ、本記事ではトヨタ王国を形成する御三家の紹介をさせていただきました。メーカーを見ていると、どうしてもトヨタや日産などの完成車メーカーばかりに目がいってしまいがちです。確かに、デンソー・アイシン精機・豊田自動織機の名前はトヨタ自動車のネームバリューと比較したら劣ってしまう部分もあるかもしれません。ですが、上記3社はサプライヤーとしてだけでなく1つのメーカーとして世界を渡り合っていける程の力を有している大企業になります。またサプライヤーは、完成車メーカーの価値を決めることができる唯一の業界でもあります。本記事を通してもし御三家やトヨタグループに興味を持った方はぜひ受けてみてるのはいかがでしょうか。なお、志望する業界や企業をどのように決めた良いか悩んでいるという就活生には就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーからは、選考対策だけでなく業界選びなど一人一人に合った就活全般のアドバイスを受けることができます。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。【選考対策】・トヨタ自動車の選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから・デンソーの選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから・アイシン精機の選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから・豊田自動織機の選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから【参考】・・・・ 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