最後のとどめの一手「IR情報を用いた逆質問」の考え方

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最終更新日:2023年10月19日

 最後のとどめの一手「IR情報を用いた逆質問」の考え方

本選考とインターンの締め切り情報

こんにちは。16卒の総合商社内定者です。

大学3年生の秋・冬頃になると、徐々にインターン選考や外資系・ベンチャー企業の本選考が始まると思います。

外資系企業の場合、ES、Webテスト、グループディスカッション、面接、ジョブ、という手順で内定に至ります。

面接も2次、3次と進んでいく中で周りとの地力の差はなくなっていきます。そこで今回は面接の最後にある逆質問タイムにおいて周りと差をつける為の一撃必殺の逆質問の考え方について書きます。

以前、以下のコラムにおいて逆質問の重要性、評価のされ方を紹介しました。どうぞご参照下さい。

また下記のコラムでIR情報の読み解き方を紹介しました。そして今回はこのIR情報(投資家情報)を用いた鋭い逆質問の考え方について書きたいと思います。

逆質問を磨きあげる目的は面接官に対して「おっ、この学生ちょっと違うな」、「よく勉強してきているな」であったり「まいったな...」と思わせることです。

「まいったな...」というのは面接官が少し考えないと答えられない質問ということです。面接官は1日に何十人と面接しているので、頭を一切使わないで答えた質問に関しては印象に残っていないでしょう。

IR情報の利用

さて、では逆質問においてIR情報をどう用いていくかを説明したいと思います。

まず使いたいのが決算短信ハイライトです。これを読むことによって企業の規模感がわかります。

これは三井物産の決算ハイライト資料ですが、三菱商事や伊藤忠商事と横並びで比較することによって業界全体の動向がわかってきますね。

例えば三井物産は2015年度において資源分野だけでなく生活産業のセグメントにおいても前年度比で大きく収益を落としていることがわかります。こういったところから「資源価格の下落によってエネルギーや金属資源のセグメントで収益を落とすのは理解できるのですが、生活産業セグメントにおいても収益を落としていると思います。

今後非資源分野の強化を図る上で生活産業セグメントの役割はどのようになっていくのでしょうか?」などの質問ができます。

未来のことを説明している「中期経営計画」から質問を生み出す

中期経営計画には理念に基づいた会社が今後向かっていくべき方向性について書かれています。

「中期経営計画では今後の重点国としてモザンビーク、トルコ、チリの名前を挙げられていますが実際に私達が入社した後にはそういった国々への出張や駐在が若手のうちから増えてくるとお思いですか?」などの質問ができると思います。

相手によって質問を変える

面接が進むにつれて面接官の年次が上がり、立場も変わってきます。ここでは相手に応じた適切な質問をするべきです。例えば現場の社員に今後、全社的に投資するべき分野に関して質問をしてもナンセンスだと思います。

逆に最終面接で相手が社長や執行役員である場合はIR情報を用いて磨き上げてきたアツアツの質問をぶつけましょう。

あくまで学生であるということを忘れない

IR情報を読み込んで、その企業に関して詳しくなった気になっても面接官はその会社でもう何年も働いているので、面接官より詳しくなることはありません。

たまに細かい数字などを用いて自分に酔ったような質問をしているような就活生を見かけますが、それはかえって悪印象でしょう。自分はあくまで学生であって、その会社で働くとしたら何が気になっているのかをぶつけることが必要です。

私自身、内定式の懇親会で面接官とお話しした際に「君のあの質問、印象に残っているよ。内定おめでとう。」と言われました。面接における逆質問が案外重要であったということに気づきました。

最後に

逆質問はあくまで最後のとどめの一手です。また企業によってはその時間を設けていない場合もあります。まずは書類選考を突破して面接に進み、自分の力を出し切ることが重要です。

下記のコラムでは面接において最初の時間を占める自己紹介の重要性について紹介しています。本記事と併せて読んでいただければと思います。

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インターン選考を経験していく中で、「全然選考に通らないな」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。本記事ではインターン選考のどこで自分がつまずいているのかを明らかにし、今後の選考をスムーズに突破できるよう、各選考フロー別のチェックリストを作成してみました。自分はどのフローを苦手としているのかを見つけ、本選考で同じ結果にならないよう、本記事で自分の弱点を探し、改善してみてください。本記事の構成チェックリストの使い方ESのチェックリストグループディスカッションのチェックリスト面接のチェックリスト最後にチェックリストの使い方多くの企業がインターンの選考フローでES・グループディスカッション・面接のフローを踏んでいるため、本記事のチェックリストもES・グループディスカッション・面接の3つの選考フロー別でリストを作成しました。チェックを始める前に、まず自分がどのフローで一番落ちてしまっているのかを振り返ってみてください。そしてESで落ちることが多いのであれば、ESのチェックリストを、グループディスカッションであればグループディスカッションのチェックリスト、面接であれば面接のチェックリスト、全部であれば全てのチェックリストを行い、落ちてしまっている原因を探してみてください。Webテストに関して、今回チェックリストを設けていませんが、Webテストで落ちてしまった場合は勉強するしか方法が無いので、しっかりWebテスト対策を行ってください。Webテスト対策に関する記事・・・・チェックを行っていく際、自分ができていると思うものにはチェックを、そうでないなと思ったものにはチェックを入れないでください。(チェック項目を、Wordにコピペして印刷したり、この記事自体を印刷したりしてチェックしてみてください。)チェックリストを進め、チェックがつかなかった部分は改善が必要な部分になります。チェックリストの下に、なぜそれが良くないのか、改善するためにはどうすれば良いのかを解説しています。冒頭でも述べたように、自分ができているところ、できていないところを把握し、できていないところに関しては、本選考で同じ失敗を繰り返すことが無いよう改善しましょう。すでに自分がどのフローで落ちてしまっているか、明確にわかっている人は下記からチェックリストへ飛んで早速チェックしてみましょう。■ESで落ちることが多い人はこちら■グループディスカッションで落ちることが多い人はこちら■面接で落ちることが多い人はこちらESのチェックリストESチェックリスト【手書きの場合】□証明写真のサイズは合っている□文字を修正する際は修正液を使わず二重線と押印を使っている□文字は読みやすさを重視し丁寧に書いている□提出に際して、添え状が同封されている【書き方】□具体的に書くことができている□定量的に書くことができている□論理的に書くことができている□結論ファーストで書くことができている□一文は短く書くことができている【志望動機】□将来の夢やキャリアを通じて成し遂げたいことを伝えられている□企業選びの軸を伝えられている□なぜこの業界でなければならないのかを伝えられている□具体的に取り組みたい仕事を伝えられている□業界の中でもなぜこの会社なのかをしっかり伝えられている□自分の将来のビジョンと企業のビジョンが一致している【自己PR】□自分の強みをわかりやすく伝えられている□どのように自分の強みを活かしていきたいかを伝えられている□企業の求める人物像に沿った強みを提示できている【ガクチカ】□内容から自身の人柄・価値観・考え方を伝えられている□企業で活かせる学びを伝えられている□目標を掲げて取り組んだ経験を伝えられている□幼少期や昔からの価値観に根ざす動機を伝えられている【手書きの場合】所定のルールを守れていない上記チェックリストのうち次の4つにチェックがつかなかった方は所定のルールが守れておらず、ESを落とされてしまっている可能性があります。証明写真のサイズは合っている文字を修正する際は修正液を使わず二重線と押印を使っている文字は読みやすさを重視し丁寧に書いている提出に際して、添え状が同封されているESを紙媒体で提出する際、証明写真のサイズは合っているか、文字を修正する際に修正液を使わず二重線と押印を使えているか、提出に際して添え状を同封できているかといったポイントは基本的なマナーになります。企業により、「クリップでまとめて提出してください。」「枠はすべて埋めて提出してください。」と指定されている場合もあります。指定されているにも関わらず、クリップのところをホッチキスで止めていたり、記入漏れがあったりすると、どんなに内容が良くても落とされてしまう可能性があります。同じESを多くの人数が企業に提出するわけですから、きちんとした形式で提出している人のほうが面接官に良い印象を与えることは明確でしょう。こういった基本的なミスが起きてしまう原因としては、準備不足・確認不足・時間的余裕の不足が挙げられます。慣れないうちはESを書くのに時間がかかってしまったり、どんなことを書けば良いのか分からず後回しにしてしまうこともあるかもしれませんが、ギリギリになり焦ってしまうとどうしてもミスは起きやすくなってしまいます。提出が締切直前だと、企業によっては定員に達した時点でESを読まなくなってしまうところもあるので、余裕を持って早めの提出を意識し準備してミスのないようにしましょう。手書きの場合に気をつけるべきことや基本的なルールについて知りたい人は下記の記事を参考にしてみてください。手書きESに関する記事・・【書き方】内容が曖昧上記のチェックリストで下記の内容にチェックがつかなかった方は、内容が曖昧で落ちてしまっている可能性があります。具体的に書くことができている定量的に書くことができている論理的に書くことができている結論ファーストで書くことができている一文は短く書くことができているESの内容に関してですが、具体的・定量的・論理的に書くことは必須と言えるでしょう。これらが揃うことで説得力が増しますし、採用担当に具体的なイメージをもたせることが可能になります。自分の行動により得られた成果をエピソードとして盛り込めていても、その成果が具体的でなければアピールとしては不十分です。例えば、「大会に出場したが、負けて悔しいと感じた。そこで~~~」というESをよく見かけますがこれも不十分です。この悔しいと感じたのはなぜなのかを考えることが重要なポイントになります。「勝つことを目標として練習を積み重ねてきたのに負けてしまったことが悔しい」のか、「負ける相手ではなかったはずなのに自分の気の緩みの結果負けてしまったことが悔しい」のか、など悔しいと感じるプロセスにも人それぞれあります。企業はESから、こういった人それぞれの感じ方(考え方)の部分を知りたいと思っており、ESでは採用担当者にそう想像させることが最も重要なポイントになります。そういったプロセスを示すことで採用担当者は『この人はこういうときに悔しいと感じるのか、その後こんな対応を取るのか、それはうちの会社だったらどうかな』とあなたが会社で働いている姿をイメージしやすくなり、高評価につながる可能性もあります。そしてそれを実現させるために具体的・定量的・論理的に文章を作成します。ESがなかなか通らず悔しい思いをしている人は、ぜひこの一歩踏み込んだ内容を書けるように意識してみてください。また、エントリーシートは公式なビジネス文書であり、短い時間で自分を売り込むためのものです。一行目に結論が書かれていないと、そのまま読んですらもらえないこともあります。質問に対しては必ず一行目に結論から語るようにしましょう。また、一文を簡潔に書くことも重要です。文章をダラダラと書いても読み手には伝わりにくくなります。一文が100文字を超えてくるとかなり長い印象を与えてしまうので、適度な文字数で文章を区切り、できるだけ簡潔な文章を書くように心がけましょう。参考記事・・志望動機将来の夢やキャリアを通じて成し遂げたいことを伝えられている企業選びの軸を伝えられているなぜこの業界でなければならないのかを伝えられている具体的に取り組みたい仕事を伝えられている業界の中でもなぜこの会社なのかをしっかり伝えられている自分の将来のビジョンと企業のビジョンが一致している企業はESで志望動機を聞くことで「志望度の高さ・業務内容に関する適正」を知りたいと思っています。そしてこの2つの理由を伝えた上で人事に「だからこの人は弊社の選考を希望しているのか」と思ってもらう必要があります。どんなふうに書けばいいかわからない、上手く書けないという方は、下記に志望動機の書き方に関する記事を載せているので、そちらを参考に自分の志望動機を見直してみてください。志望動機に関する参考記事・・自己PR自分の強みをわかりやすく伝えられているどのように自分の強みを活かしていきたいかを伝えられている企業の求める人物像に沿った強みを提示できている自己PRで就活生が企業にPRをすべきことは、「自分が企業にとって採用しなかったら損をする存在である」ということです。正しい自己PRをするためには、その企業のビジネスモデルを理解した上で、その企業がどんな強みを持っているかを明らかにする必要があります。自己PRの書き方に関する記事を下記に載せておくのでこちらも併せてご覧ください。自己PRに関する参考記事・・・ガクチカ内容から自身の人柄・価値観・考え方を伝えられている企業で活かせる学びを伝えられている目標を掲げて取り組んだ経験を伝えられている幼少期や昔からの価値観に根ざす動機を伝えられている企業はガクチカを聞くことで、「経験自体のレベル・スペック」「自社に合う・マッチする人材か」を知りたいと思っています。それらを伝えた上で人事に一緒に働きたいと思ってもらう必要があります。エピソード自体が印象的であるに越したことはありませんが、アルバイトやサークル、ゼミの活動からでもガクチカは書くことができます。下記の記事を参考に考えてみてください。ガクチカに関する関連記事・・・・グループディスカッションのチェックリストグループディスカッションチェックリスト【基本姿勢】□人の意見を遮らずに聞いている□自分と異なる意見でも尊重するようにしている□発信していない人に発言を促す、大きな声で話すなど周囲の状況に気を配っている【主張力】□根拠に基づき主張を展開できている□簡潔に分かりやすい主張ができている□自分ならではのユニークな主張ができている【理解力】□議論の流れに沿った発言ができている□ディスカッションの最終的な目標を理解した上で議論を展開できている□テーマに対する鋭い分析ができている【適応力】□否定するだけでなく代替案を提示できている□全体の雰囲気を見て適切な発言ができている【統率力】□問題を的確に理解し、議論を適切に進行できている□横道に逸れた議論を軌道修正できている□時間内に結論を出すべく進行できているそもそもグループディスカッションなど、選考を通して企業は就活生を「一緒に働きたいと思えるか」「ビジネスの素養が高いか」という2つの基準で評価しています。この2つの基準を根底で持ちつつ、の記事にもあるように、グループディスカッション(GD)においては①議論に臨む基本姿勢・②議論のテーマや流れへの理解力・③自身の意見の主張力・④議論を統率するリーダーシップと、大きくこれら4点を評価しています。この評価基準は企業により異なりますが、最低限これができていれば良い評価につながると思うので、参考にしてみてください。【基本姿勢】自分の意見を主張しすぎる就職活動をしている以上、様々な選考の場で自分をアピールしたいと考えるのは当然のことです。しかし、グループディスカッションという時間が限られている場で、自分の意見ばかりを主張しすぎてしまうと協調性がない・自己主張ばかりする人という印象を与えてしまう可能性があります。自分の意見が正しいとして、他の人が別の案や意見を言っても全く曲げようとしないのも良くないです。こういったタイプも行動力があるという点では評価する企業もないとは言い切れません。ただ、グループディスカッションを実施する企業の多くは「協調性」を重視していることが多いので、落ちやすい傾向にあると考えられます。の記事にもあるように、グループ・ディスカッションでは評価の際に①基本姿勢②理解力③主張力④統率力の4つを軸にしており、①基本姿勢をチェックする際には下記3つのポイントを見ています。人の意見を遮らずに聞いているか自分と異なる意見でも尊重するようにしているか発信していない人に発言を促す、大きな声で話すなど周囲の状況に気を配っているか自分の意見を絶対視するのではなく、自分と異なる意見であっても聞き入れ、他の意見も取り入れれる柔軟性のある人材であることをアピールできるようにしましょう。【主張力】自分の意見を主張できない・議論に参加できない上記で述べたように、自分の意見を主張しすぎてしまうのもよくありませんが、自分の意見を主張できないことも落ちてしまう原因の一つになり得ます。自分の意見がないと面接官に判断されてしまうのは非常にもったいないです。また「私もそう思います」「良いと思います」と言うふうに、当たり障りのない反応しかできない就活生もいますが、これでは自分なりの意見を発信しているとは捉えられません。その上議論を前に進める意見でもないため、議論に貢献していると判断されにくいと考えられます。しかし、同調して言葉を発信しているだけでも本人は手応えを感じてしまい、評価されると思ってしまうことが厄介な点です。の記事で述べている、グループ・ディスカッションで評価する4つのポイントの中の1つに③主張力があります。この③主張力を図る指標となっているのが下記の3点です。根拠に基づき主張を展開できているか簡潔に分かりやすい主張ができているか自分ならではのユニークな主張ができているか発言数の多い人や声の大きい人が有利なように感じてしまいますが、単に他の人の意見に同調してしまうよりも、言葉数は少なくとも根拠だった論理的な意見を話すほうがこの主張力は強いとみなされるので、相手にしっかりと意見を伝えられるようにしましょう。【理解力】的はずれな意見を言う・論点がずれている面接官から評価されにくい傾向の一つに、「今そこの話してないんだけどな、、、」と論点がずれている場合があります。それまでの話の流れを考慮していないずれた意見を言ってしまうと、グループディスカッションでは落ちてしまう可能性が高くなります。グループディスカッションは互いの意見を出し合い、最良のアイディアを出す場です。その中で的はずれなことを言ってしまうと時間がもったいないだけでなく、話の流れを悪くしてしまったり、グループのメンバーに悪影響を与えてしまう可能性もあります。の②理解力の項目では、これを図る指標として次の3点をチェックしています。議論の流れに沿った発言ができているかディスカッションの最終的な目標を理解した上で議論を展開できているかテーマに対する鋭い分析ができているか採用担当者はディスカッションの中でテーマや議論の流れを適切に理解できるかをチェックしているので、理解力が低い人だと判断されないよう、上記の項目を意識して取り組んでみましょう。【適応力】ネガティブな意見が多い・他人の批判ばかり言う議論を進めていく中で、他人に対して否定的な意見やネガティブで批判的な意見ばかりを述べているとグループディスカッションでは落ちてしまう可能性が高くなります。就活生の中には前向きな意見と批判的な意見の違いを取り違えてしまう人がいて、とりあえず否定的な意見をしておけば良いと考えてしまう人もいます。否定するだけでなく代替案を提示できているか全体の雰囲気を見て適切な発言ができているかグループディスカッションの中では、ただの否定的な意見はNGです。否定的な意見を言ってしまうと、ディスカッションの流れが止まってしまうからです。相手に対して意見を言いたい場合は、しっかりとした理由や代替案がない場合は批判しないように気をつけたほうがいいかもしれません。【統率力】意見・話をまとめられないグループ・ディスカッションでは、最終的にテーマに沿った最良の答えを出すことが求められます。そのためにリーダー以外にも話し合いをまとめられる力が求められますが、議論の要点を絞ったり、意見をまとめられなかった場合落ちてしまう可能性があります。のグループ・ディスカッションで評価する4つの項目の④統率力では次の3点をチェックしています。問題を的確に理解し、議論を適切に進行できているか横道に逸れた議論を軌道修正できているか時間内に結論を出すべく進行できているか初めに発言して進行を進めようとする人がリーダーと考えがちですが、議論の中においてはリーダー的な力を発揮する人が多いほどよい議論を行う事ができます。ディスカッションの場では、初めに問題の定義を行い議論を進める人や、横道にそれた議論を軌道修正する人の両方が求められています。議論を良い方向に導く人はみなリーダーであり、自分も意見を出す人ではなくリーダーになっている気持ちで参加してみてください。面接のチェックリスト面接チェックリスト【印象】□スーツにはきちんとアイロンをかけている□靴はキレイに手入れしている□髪の毛はキレイにまとまっている□メイクは程よくしている・ひげを整えている□タバコや香水の匂いはきつすぎない□笑顔で話せている□一緒に働きたいと思わせることができている【ビジネスマナー】□きちんと丁寧な話し言葉を使えている□適度な声で挨拶をしている□正しい敬語を使えている□時間に余裕を持って行動している(面接が始まる5分前には到着している)【コミュニケーション能力】□面接官の投げかけに対して適切に反応できている□伝えたい内容を簡潔かつ漏れなく伝えている□質問に対して結論から伝えている□適度な声の大きさで話している【質問に関して】□頻出の質問に対して前もって対策ができている□自分がやりたいことと会社でできることが一致している□逆質問を※しっかりと準備している(※しっかりの定義については後ほど解説します)印象スーツにはきちんとアイロンをかけている靴はキレイに手入れしている髪の毛はキレイにまとまっているメイクは程よくしている・ひげを整えているタバコや香水の匂いはきつすぎない笑顔で話せている一緒に働きたいと思わせることができている面接では話し方や表情、服装など面接官に与える印象も評価の基準になります。メラビアンの法則にあるように「視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%」と視覚から伝わる情報は面接を行う際の最初の基準になります。企業によっても印象に関する基準が定められている可能性があり、その基準を満たしていない場合は落とされてしまう場合もあります。営業を目指している人であればなおさらでしょう。表情が暗かったり、反応が薄かったりする人は面接ではあまり好まれません。面接においては面接官に一緒にいて心地よい、一緒に働きたいと思ってもらうことが大切です。明るい印象を与えるためには顔をあげ相手の目を見て、相手と同じ程度の声の大きさで話すことを意識してみましょう。苦手な人は、鏡を見て自分の話すときの顔を観察したり、一度動画で撮影して自分がどんな表情をしてどんな声で話しているのかをチェックしてみてください。自分が思っているよりも表情が暗かったり、抑揚がなかったりする場合もあります。本番だと緊張してより表情が固くなると思うので、しっかり練習しておきましょう。ビジネスマナーきちんと丁寧な話し言葉を使えている適度な声で挨拶をしている正しい敬語を使えている時間に余裕を持って行動している(面接が始まる5分前には到着している)社会人として最低限必要なのがビジネスマナーです。約束や時間を守れないなどビジネスマナーを意識できていない人は、入社後、企業に迷惑を掛ける存在かもしれないと考えられ、落ちてしまう可能性が出てくるでしょう。まだ学生だから許してもらえるという考えは捨て、きちんとビジネスマナーを意識した行動を取るようにしましょう。コミュニケーション面接官の投げかけに対して適切に反応できている伝えたい内容を簡潔かつもれなく伝えている質問に対して結論から伝えている適度な声の大きさで話している自分がやりたいこととできることが噛み合っていないESと面接の違いを皆さんは考えたことがありますか?ESと同じように、面接でも志望動機やガクチカ、自己PRについて問われますが、ESと面接の大きな違いは、「学生と面接官の双方向からのコミュニケーション」です。ESは就活生が伝えたい内容を人事に伝えるいわば、「学生から企業への一方通行」であるため、就活生が書ききれなかった部分を補足することはできません。しかし面接の場であれば、話の中に少しでも気になる部分があれば、面接官は「それはなぜ?」「どうしてそう思うの?」と深く質問できますし、就活生も思い切り自分について語ることができます。そのため面接では相手の質問の意図を汲み取る能力や、面接官の意図を踏まえた回答を臨機応変に作成する能力が学生に求められています。面接の場で落ちてしまう原因として考えられるものに次のような場合が考えられます。①自信過剰で緊張感が欠如している面接に自信がある人や、話すことに自信がある人に陥りがちなのが、緊張感が欠如しすぎてしまい、緩んだ印象や不真面目な印象を与えてしまうことです。緊張感が欠如し、自信過剰だと人間関係で上手く行かないと判断され、落とされてしまう可能性があります。適度な緊張感を持って面接には望みましょう。②面接官との会話が成り立っていない面接中、質問に対する答えがずれていたり、会話のキャッチボールができるかどうかが重要なチェック項目になっているようです。よくあるのが、質問に対する答えをガチガチに固めて作成し更にそれを丸暗記している場合、会話が噛み合わない、質問内容がわからない場合に適当に話してしまっているのも良くないです。面接の質問に対する答えを作成しておくことは悪いことではありません。とは言え、面接は面接官に自分自身をよく知ってもらうための場です。面接官の質問に適切に答えられるよう、回答を固めすぎないように注意しましょう。また、面接中に聞かれた質問を理解しきれなかった場合、〇〇ということですか?というように確認し、面接官が聞きたいことにきちんと答えられるようにしましょう。③自信がなくネガティブ自信が無くネガティブな様子の人は、少なくともポジティブな人よりも印象は悪くなるでしょう。企業は選考を通して企業にとって良い影響を与えてくれる人を採用したいと考えています。選考をたくさん受ける就活生の皆さんの中には、なかなか面接を突破することができずネガティブになってしまう人もいるかもしれませんが、気持ちを切り替えることも大切です。またこれを言ったら印象が悪くなるかな、この質問をしても大丈夫かなと悩んでしまうと、結果的に面接官にネガティブな印象を与えてしまうことになってしまいます。質問に関して頻出の質問に対して前もって対策ができている自分がやりたいことと会社でできることが一致している逆質問を※しっかりと準備している(※しっかりの定義については後ほど解説します)インターン選考に限らず、面接で聞かれる質問にはある程度のパターンがあります。上記(面接官との会話が成り立っていない)でも述べたように、質問に対する答えをガチガチに作成しそれを丸暗記するのはおすすめできません。しかし、全く考えてきていないのよくありません。志望動機や自己PR、ガクチカは自己分析や企業研究、業界研究をしっかり行った上で作成し、面接を受ける企業に沿った形で回答できることがベストです。下記にunistyleが面接で頻出の質問をまとめた記事を載せておくので、そちらの記事の質問を参考に、自分なりの回答を一度作成してみてください。質問に関する関連記事・・また、面接に置いて逆質問も重要な評価ポイントとなります。面接官は逆質問から、①企業への「志望度」②基礎的な「コミュニケーション力」を知りたいと思っています。つまり面接の場では、企業に対して本当に興味があるのか、志望度は高いのか、場の流れを読み、短時間で相手の意図を汲み取る力はあるのかをアピールすることも重要だということになります。とは言え、「逆質問は苦手」「どんな質問をしたら良いか分からない」という人もいると思います。逆質問を考えるコツは「その場で、その人にしか聞けない質問をすること」です。売上はいくらですか?初任給はいくらですか?と言う質問は採用HPにも載っていますし、その場にいる面接官に聞かなくても分かる質問です。これはしっかりと準備をした質問とは言えません。そうではなく、自身の仮説を述べた上で、相手に意見を求めるであったり、「企業理解」と「仕事理解」の二点をアピールしたりといった志望度や自分が会社の役に立つ人材であることを見せれるような質問を考えることがしっかりとした準備と言えます。もし逆質問を苦手と感じている人は、下記の記事を参考にして考えてみてください。逆質問に関する関連記事・・・最後にES・グループディスカッション・面接で、落ちてしまう原因をまとめてチェックリストを作成しました。今回はインターンでまとめましたが、このチェックリストはインターンだけでなく本選考の際にも当てはめてチェックすることができます。今のうちに自分の苦手なフローを把握して、本選考では躓かずに内定を獲得できるように早い段階から対策を行い、悔いのない就活を行っていただければと思います。ESに関する関連記事・・・・グループディスカッションに関する関連記事・・・面接に関する関連記事・ 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内定者目線|アクセンチュアの3つの不満 内定者目線|アクセンチュアの3つの不満 こんにちは。17卒の就活生です。このたび、自分が志望している業界であるSIerの中でも特に志望度が高かったアクセンチュアからSEとして内定を貰いました。しかしながら、内定をもらってから初めて感じるようになった不安が実は3つあります。もちろんこれらを考慮した上でも、アクセンチュアは働く環境として非常に良い場所だと確信しています。今回は私が抱える3つの悩みについて紹介したいと思います。本記事の目次・1.SEとコンサルの間にある明らかな給与格差・2.激務であることを「成長のため」と考えられるのかどうか・3.社内に転職制度があるが、本当に希望が通るのかどうか・最後に1.SEとコンサルの間にある明らかな給与格差SEは正直言ってコンサルに比べると昇格スピードも遅く、かつ基本給も少ないのは事実です。これはアクセンチュア以外の全てのSIerについて同じことが言えると思いますが、やはり実際に働くことを考えると多少なりとも気になる点だと思います。アクセンチュアの最終面接では「どんな疑問についても質問していい」と言われたので、コンサルとSEの間における給与格差のことについてやんわりと質問をしました。面接官からは「昔と比べるとその差は少なくなったし、今後もより少なくしていくつもりだ」と教えていただきましたが、やはり給与格差が未だにあるのは事実のようです。また、本当に給与差が今後改善されていくのかどうかも定かではありません。正直この質問を投げたときは、「こんなこと聞いたら選考における評価が下がるんじゃないか。やばい落ちるかも」と思いましたが、なんとか内定を貰えたので今はホッとしています。笑とはいっても、SIer業界の中でもトップレベルの会社であることもあり、業界水準に比べれば多くの給与を貰っているのは間違いないです。2.激務であることを「成長のため」と考えられるのかどうかアクセンチュアは人材排出企業として有名ですが、「良い人材が育つ研修や環境があるというより、ただ単純に勤務時間が長いから成長が早いのではないか」疑問に思ったことがあります。しかし、社員の多くは成長できる環境を求めてアクセンチュアを選んでいるのは間違いないので、「モチベーションの高く有能な社員から、いい刺激を受けることができる」という点では非常にいい環境だと確信していますし、選考で会った社員さんも非常に優秀で、魅力的な人たちでした。3.社内に転職制度があるが、本当に希望が通るのかどうかSEがキャリアアップを狙う際の選択肢としては、ITコンサルに転職することが有名です。実際、私もある程度SEの経験を積んだ後は社内でテクノロジーコンサルタントに転職することも選択肢の一つに入れています。しかし、本当に希望が通るのかどうかは怪しいところです。Web上である程度社内転職について調べてみましたが、そのことに関する体験談などは見つけることが出来ませんでした。本当にこの制度を利用できるような環境があるのか少し疑問に思います。しかし、アクセンチュアでSEとして5年程度経験を積んだ後に、同業他社のITコンサルとして働くことも考えているキャリアパスではあります。実際に外資系のSEをつとめた後にベンチャー企業で開発業務に関わる方の話を聞いたことがありますが、IT関連の仕事は人材の流動性も高いため、ファーストキャリアでアクセンチュアやIBMなどの会社で働いてスキルや考え方を身につけた上で転職される方も多いようです。最後に現在私が抱えているネガティブな悩みを3つ紹介しましたが、もちろんアクセンチュアのSEとして働くことは非常に楽しみではあり、内定をいただけたのは非常に嬉しかったです。新卒の切符は人生で一度しか使えないということもあり、やはり企業選びは慎重に行いたいですよね。私の場合、説明会で聞くようなプラスの側面だけではなく、是非OB訪問などでしか聞けないような「悪い部分」もしっかり考えた上で心の底から納得のいく就活をしたいと思っています。今後は実際にアクセンチュアで働かれている社員さんにお会いして、自分の今現在抱えている悩みについて正直に相談しようと思っています。みなさんも企業のブランドや知名度に惑わされるのではなく、「本当にこの会社で楽しく働けるのかどうか」を念頭に置きながら就職活動を続けてほしいと思います。photobyMartinThomas 39,680 views
就職留年して総合商社に内定するために心がけた二つのこと 就職留年して総合商社に内定するために心がけた二つのこと こんにちは。筆者は就職留年の末、今年総合商社から内々定を頂いた私立文系の学生です。四月から面接が本格的にスタートし、3ヶ月が経過しましたが皆さんの調子は如何でしょうか。すでに進路を決めて落ち着いた方もいれば、納得いく結果を追い求めて活動を続けている方もいると思います。そして、中にはこれまでの活動への後悔から「留年してもう一度就活に挑戦したい!」と考えている方もいるのではないでしょうか。ただ、留年することは非常に大きな決断となりますので中々踏み切りにくいと思います。そこで、今回は私の就職留年の体験について述べようと思います。進路に迷われている皆さんの一助になれば幸いです。昨年度の就活〜留年に踏み切った経緯〜まず、初めに申し上げると昨年度の私の就活はとても苦しいものでした。ほとんどの面接では手応えなく、一次で落選。たまたま4月に1社から内々定を頂きましたが、すごく行きたい会社ではなかったので他に内定がないに関わらず辞退をしました(失礼な話ですが)。それ以降、5月6月と色んな企業の面接を受け続けましたが芳しい結果は得られず。周りの友達がほとんど進路を決めていている中、自分だけ活動に縛られ結果も出ないことに大変苦しみノイローゼ気味になりました。そして、7月に留年して来年再挑戦することを決めたのですが決断した理由について述べたいと思います。1.自分を見つめなおした上で、幅広い業界を見たかった昨年度、当初僕は自己分析を大してしないまま軽い気持ちで新聞社や通信社などマスコミ系の会社を志望していました。それらの業界は時事問題など特殊な対策が必要だったので1〜3月はそれに追われてしまい、その結果他の業界研究を怠りました。今思えば自分がマスコミ向きだったかと思うと疑問ですし、大した覚悟もないまま業界を絞ったことに大変後悔しました。4月にマスコミが全滅し、その後ダラダラと活動を続けたものの、自己分析への取り組みが甘かったので心から行きたいと思える会社を見つけることができず。そこで、もう一度自分を見つめなおし将来どういう人生を歩みたいかをしっかり考えた上で,色々な業界を見たいと思うようになりました。2.これまでの学生生活でやり残したことがあった僕は二つのサークルに入っていたので、就活までの3年間はほぼサークル漬けの日々でした。興味はありつつも留学など長期間海外に行く経験をしていないことに後悔があり、留年して長期間インドの日本語学校や幼稚園でボランティアをしながら生活することにしました。留年中に何をやっていたのか留年を決意し、次年の就活までどう過ごすかは非常に重要だと思います。この時期をいかに実りあるものにするかが、次の就活で成功を収めるキーになります。人それぞれやるべきことは異なってくると思いますが、各自で1年目に足りなかったことを補強するために目的意識を持って生活することは必須でしょう。僕の場合は1年目の就活を通じて海外、とりわけ新興国の成長につながる仕事がしたいと思ったので①インドでボランティアをしながらの長期滞在、②TOEICの勉強の2点に取り組みました。当然ながら留年生は現役生に比べてビハインドを背負っているので、現役生に大きな差をつけるべく目標を高く持って生活することが重要です。私の場合インドでは現地人が通う日本語学校で日本文化を教えるなど他の人にはできない体験をし、空き時間にひたすら自己分析をしました。また、TOEICでは900点超えを目標に据え達成しました。これはあくまでも一例ですが、留年するのであれば各自高い目標を据えて生活をするべきでしょう。就職留年のメリット、デメリットまずメリットは昨年度の経験があることでしょう。昨年度なぜ上手くいかなかったかを分析し、それに対して具体性を持って取り組めば経験の少ない学生を一歩リードできるでしょう。私の場合昨年に足りなかったのが①客観的なスペック②各業界の違いについての理解だったので、これを補強しました。また、留年を早く決断すれば次の就活まで半年程予定を空けることができるので、留学など自分のやりたいことをするチャンスが増えることもメリットでしょう。次にデメリットとしては面接官を納得させる理由を提示しなければ面接に落ちやすくなることです。ただ単に就職留年したことを伝えるだけでは「不真面目な学生」と捉えられかねません。なぜ留年したのか、留年中になにをしてどう成長したのかを本音で心を込めて話せないと面接官の納得は得られないでしょう。僕は上記の理由を正直に話しましたが、ほとんどの面接官に納得していただき(恐らく)1次や2次面接で落ちることはありませんでした。おわりに振り返ってみて僕は就職留年をして心から良かったと感じています。しかし、そう思えるのも辛い時でも妥協せず高い目標を持って行動してきたからだと思います。就職留年するとなると同期の友だちと自由に卒業旅行に行けなくなったり、周りからの目が気になったり色々苦しいことが増えます。しかし、それでもなお自分が心から望む進路先を見つけ、自分らしい人生を歩みたいという気持ちがあるのであればトライする価値はあると思います。一生の間に多くの業界への挑戦権がある中で、自分の進むべきキャリアについて深く考える機会なんて今しかないんですから。ここまで偉そうに書いてきましたが、留年を決意した方は並々ならぬ覚悟で頑張ってください。応援しています!photobyTreefortMusicFest 32,030 views
総合商社の窓際族ウインドウズ2000の哀愁 総合商社の窓際族ウインドウズ2000の哀愁 Unistyle株式会社の樋口です。窓際族には誰しもなりたくないものですし、入社する前から窓際族のことを考えることも少ないでしょう。一方で終身雇用を採用している日系大企業では、仕事ができないからといって簡単に首にすることはできず、だいぶ是正はされたもののずるずると雇用が続いているケースもいまだに存在しています。今回は業績好調な総合商社における窓際族とはどんなものなのか人から聞いた話を中心にご紹介します。総合商社の窓際族「ウインドウズ2000」とはウインドウズ2000は2000年にリリースされたWindowsのOSです。その後、XPやVISTA、7、8と続き、現在では10と続き、ウインドウズ2000ははるか昔のOSとなってしまいました。総合商社の窓際族の人は一部ではウインドウズ2000と呼ばれているそうです。理由は①ウインドウズ2000のように前時代の仕事ができない人材であること、②それでも年功序列効果で年収2000万円近くもらっていることの二つがあるようです。総合商社ではトレードから事業投資に大きく業務が変わる中で仕事に求められるものも、大きく変わりました。これまではいくらで買っていくらで売るかを中心に仕事をしていたのが、PL、BSを読み解き会計と事業投資を武器に商売をしていく必要がでてきました。某総合商社においてはPL、BSなどの会計の概念が曖昧な40代〜50代の社員の人もいるようです。そんな前時代的な働き方をウインドウズの古いOSにかけて、またそれにもかかわらず2000万円近い年収をもらっていることを揶揄してウインドウズ2000と呼んでいるとのことです。ラインに乗れなかった商社マンの末路出世街道を進むことをラインに乗るという言い方をするのは総合商社だけではないと思います。社長や役員などのお気に入りになり、上司の力で引き上げてもらい、引き上げてもらった人にもお気に入りの人がおり、その人を出世させることが、一連のラインのように続くことからつけられたものだと思われます。ラインに乗った人はトントン拍子で出世をしていき、同期の中でも一番に課長になり、部長になり、役員になっていきます。一方でラインに乗れなかった人は、子会社の役員として出向させられたり、海外会社の空いたポストにあてられたりします。最後は子会社に出向したまま転籍させてもらえれば御の字といった感じでしょうか。中には40代の早い段階でラインからあきらかに外れてしまい、本社の中でもポストがなく、同期には役職があるにもかかわらず、特命チームの一員としてそれっぽいけれども重要ではない任務につかされてしまうこともあるようです。誇りを持ち続けられる仕事をするのが大事かもしれないメガバンクに就職して出世街道を歩むものの、最後の最後に役員になれず、失意のまま子会社の役員としてサラリーマン生活を終える行員を主人公にした「終わった人」という小説があります。終わった人この小説で、主人公の行員が引退後に「誇りを持ち続けられる仕事をすべき」と語る一節があります。肩書きや周囲からどう見られるかということばかり気になってしまいがちですが、それを追求した先にその道から外れてしまうと何が残るのかわからなくなってしまう、そんな主人公の気持ちが伝わってくる一節です。最後にもちろん入社前から、窓際族のことなど考えないでしょうし、夢と希望を持ちながら入社すべきだと思います。一方で多くの人が思い描くエリートとしての人生や競争に勝ち続けて周囲から認められる人生を歩み続けることができる人は多くありません。就職活動においても、自分が仕事に何を求めているのか、周囲の評価に頼らず誇りを持てる仕事とは何か考えることは、就職ランキングを気にするよりもよほど有意義なことだと思います。ぜひ一度自分の内面と向き合いながら、周囲の評価ではなく自分が誇りや自信を持つにはどうすればよいのか考えていただければと思います。photobyKaiHendry 38,183 views

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