【就職活動でも聞き上手がモテる】聞く力はなぜ重要なのか?

20,171 views

最終更新日:2023年10月31日

【就職活動でも聞き上手がモテる】聞く力はなぜ重要なのか?

こんにちは、16卒で総合商社から内々定を頂いた中堅私大の学生です。

就職活動で最も大事なのは「面接」です。いくらESやWebテストの評価が高くても面接を成功させられなければ失敗します。ここで求められているのは「自分の想いや考えをどれだけ熱く面接官に伝えられるか」に尽きると思いますし、ここが弱いとどんなに学歴が高かろうが、どんなに凄い実績を持っていても落ちます。

こう話すと「うまく話せれば面接は通過するんじゃないか。」という声が聞こえそうですね。しかし、私が就職活動を通じて一番大事な能力だなと感じたことは「聞く力」です。

今回は就職活動で使える「聞く力」について書きたいと思います。

そもそも「聞く力」は何故大事なのか?

2012年にテレビタックル等に出演されている阿川佐和子さんが書かれた「聞く力 心をひらく35のヒント」という本がヒットしました。ご存知の方も多いと思います。

ヒットした要因は幾つもあると思いますが、それだけ世の中の人々が「聞く力」の重要さに気付いたことが一番の要因ではないかと私は考えています。

聞く力―心をひらく35のヒント (文春新書)

そもそも人間は、自分の考えや意見を誰かに話したいという欲を持った生き物です。よく、聞き上手はモテると言われますがその所以はここにあると思います。そしてこれは就職活動に置き換えても同じことが言えます。

就職活動で「聞く力」が求められる説明会とGD・面接について解説していきます。

本選考とインターンの締め切り情報

説明会でこそ聞く力が重要

説明会でこそ聞く力が最も効力を発揮されます。実際に説明会に参加してみると分かりますが、学生の90%以上は質問をしません。社員の方のプレゼンを聞いて帰るだけです。これは時間の無駄であり、ただ説明会に参加しただけで満足している典型的なダメ就活生です。

では、説明会で「聞く力」を活かすことで得られるメリットとは何なのでしょうか。

(1)会社の雰囲気や風土、その場にいる社員のキャリアプラン等を具体的に聞ける

人事の方が皆さんの前でしているプレゼンには、はっきり言って良い事しか書かれていません。また、その内容は非常に簡潔にまとめられています。それで理解した気になっている人が多いなという印象があります。その会社の雰囲気や風土は説明会にいる社員達から感じとる事も可能ですが、やはり実際に話を聞いてみることで自分が合うか合わないかの判断が初めてできると思います。

また、この会社に入ったらどんなキャリアを描けるのかは人それぞれなので、聞いてみる事でイメージもしやすくなります。

(2)OB訪問に繋げられる

必ず成功するとは言えませんが、私は周りにOBがいないけど興味のある会社の説明会に参加した際には必ず連絡先を教えて頂けるかを聞いていました。特に合同説明会での成功率はかなり高かったです。実際に私は、外資系コンサル、外資系メーカー、日系超大手のメーカーの方から名刺を頂く事ができ、後日お会いしてお話を伺うことができました。

説明会では、社員の方に自分が気になる事を恥ずかしがらずに素直に聞くことをおすすめします。それは、後にESを書く時や面接で必ず活かされます。

GD・面接でも聞く力が活かされる

GD

企業によって見ているポイントが異なるみたいなので一概には言えませんが、このGDでも「聞く力」は活かされると思います。まず、最初の数分間は皆で意見を出し合い、その後に意見をまとめる作業になるのですが、6人もいればあまり話さない人、自分の意見だけを主張する人等たくさんいます(笑)これは議論でありますが、チームで結論を導きだせたかも大きな評価ポイントになります。

ですので、まずはメンバーの意見を聞く、あまり話していな人に話を振るようにして議論が上手く進むようにします。その後、皆の意見を聞き出した上で自分の意見を上乗せして発言をすると納得を得られ易いです。自分の意見を強く主張するのではなく、メンバーの話を聞いた上で自分の意見を伝えましょう。

面接

面接では逆質問というものがあり、これが占めるウエイトは多い気がします。実際に大手メーカー、メガバンク、総合商社の面接では必ず逆質問がありました。ネット上で逆質問リストみたいなものもあり、参考にはなりますが、かなり多くの就活生と被ると思います。ここで鋭い質問をすることで印象に残せる可能性もあるので大事にしましょう。

私は有価証券報告書を読みその企業の強みや弱み、伸ばそうとしている事業を調べておきそれについて質問するようにしていました。IR情報を読んでそれを逆質問やES記載時に活かすだけでも大きな差別化になります。

「お、この学生はウチの会社のことを良く調べて来ているな。本当にウチに興味があるんだな」と逆質問で思ってもらえるとポイントは上がると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「話す力」も大事ですが、「聞く力」を極めるだけでこれだけのメリットがあります。OB訪問や説明会での質問を繰り返し行うことができた後は「自分は何故この質問をしたのだろう」と考えてみて下さい。質問をする側の気持ち=面接官の気持ちです。

聞き手側の考えを理解するのも面接攻略の1つだと思うので是非試してみて下さい。

おすすめコラム 4 件

どこが湘北?総合商社を「スラムダンク」の高校に当てはめてみた どこが湘北?総合商社を「スラムダンク」の高校に当てはめてみた こんにちは。16卒の総合商社内定者です。無事内定式も終わり、残りの学生生活を悔いの残らないものにするために、井上雄彦氏の大ヒット漫画「スラムダンク」を再読しました。さて今回は「スラムダンク」を読み、熱い青春時代を思い出している私が就職活動を通して、および総合商社の内定者と接する中で感じた各商社の特徴を「スラムダンク」に登場するチームと重ね合わせながら綴りたいと思います。SLAMDUNK(スラムダンク)コミック全31巻完結セット(ジャンプ・コミックス)絶対王者「山王工業」:三菱商事これはまさにという印象を受けました。原作では湘北に負けてしまいましたが、それぞれのポジションに超高校級の選手を擁する山王と各事業グループの純利益が総合商社トップを誇る三菱商事には油断も隙もありません。三菱商事は2016年度3月期の決算予想では伊藤忠商事に抜かれるとされていますが、ここまで純利益では総合商社トップを守り続けてきました。また内定者を見てみても東早慶の上位校をはじめとし、優秀な学生を集めています。超大学級の人材が集まっているといえるでしょう。常勝「海南大付属」:三井物産神奈川の王者と称される強豪校で、神奈川においては圧倒的です。原作でも牧と神のポジションは神奈川ベスト5に選ばれており、その二人がチームを引っ張っています。資源分野は総合商社トップクラスで、エネルギー本部と金属資源本部から安定した収益を得ているところは、牧と神によって安定的に得点を得ている海南大付属と重なります。また海南大では各中学のエースが集まりますが、宮益のような全くの素人であっても努力次第ではレギュラーになることができますし、清田のような1年生にも大きな仕事を任せます。これはまさに若手に仕事をどんどん任せ、人材育成に力を入れる「人の三井」の精神です。古豪「翔陽」:住友商事スタメン4人が190cmの長身を誇るチームで、海南大と並んでインターハイ常連校でした。藤真という主将兼監督を要するものの突出した人材はいなく、すべての選手がバランス良く優れており、各事業部門の収益バランスが良く、バランス型経営を掲げる住友商事と重なります。古豪といわれてインターハイ常連校であった翔陽でしたが、湘北に敗れてインターハイには出場できませんでした。住友商事もかつては財閥系としてトップ3にいましたが、伊藤忠商事に抜かれた上に減損処理などもし、近年では順位を落としています。ラン&ガン「豊玉」:伊藤忠商事インターハイ常連校で、原作では初戦で湘北に敗れるものの、前年は全国ベスト8の強豪です。「ラン&ガン」のオフェンス特化チームで、そのスタイルで全国制覇を目指しています。伊藤忠商事も「非資源商社No.1」を掲げており、そのスタイルでの総合商社トップを目指しています。豊玉は大阪のチームで、相当の不良校のようで、応援では暴言と野次が飛び交います。伊藤忠商事も関西発祥の商社で、柄が悪いとまではいいませんが、ケンカに強そうな体格に恵まれた人材が揃っています。最後に湘北は新進気鋭のチームで、赤木、三井、宮城、流川、桜木、木暮の6人に加え、安西先生が集まったのは奇跡的としかいえず、インターハイで山王工業を破ったのも予想外であった為、今回は当てはまる会社を見つけることができませんでした。またバスケチームに5つのポジションがあり、バランスが求められているように、総合商社においても営業向きの社員、コーポレート向きの社員とバランスを考えて、採用する人材を考えています。OB訪問などでスラムダンク好きな社員にこの話をぶつけてみるのも良いアイスブレイクになるかもしれません。以上、気休め程度で読んでもらいたい記事でしたが、17卒の就活生は各企業のイメージを持つために参考にして下さい。photobyMartinThomas 22,614 views
日本テレビが求める人材と日本テレビの今後の展開 日本テレビが求める人材と日本テレビの今後の展開 日本テレビをはじめとしたテレビ業界は、テレビ好きの学生からは高い人気を持つ一方で、最初から敬遠してしまっている学生も多くいるように感じています。採用広報の打ち出しもテレビ好き向けに寄っているためかもしれません。それでも、国内の番組制作以外にもデジタル領域の強化や海外展開などにも今後力を入れていくテレビ業界は、従来のテレビ好きだけでなく、ビジネス志向の優秀な学生を求めていると言えます。日本テレビではどのような事業を行いどのような展開をしていくのか、キャリアイベント「グローバルカンパニーのキャリアパスを知る」で日本テレビの採用担当者が話していたことをまとめつつ海外展開などについても触れていきます。日本テレビの仕事内容と求められる人材はじめに、以下は2015年度の日本テレビの事業別収入内訳です。単位:百万円事業別収入割合放送収入248,45080.90%番組販売収入11,4423.70%事業収入44,94614.60%(内、海外事業)(-1697)0.60%不動産賃貸収入2,2370.70%合計307,075デジタル分野などの新規領域に進出するといっても、現状の主な収益源は国内向けの放送収入となっています。そのため部署ごとの人数も、①ニュース記者などが所属する「報道局」、②カメラや音声といった番組制作の技術的業務を引き受ける「技術統括局」、③バラエティやドラマを制作する「制作局」の3部署が多くなっています。参考:人数の多い部署トップ3!|日テレ採用サイトそうした背景もあり、まだまだテレビ好きやテレビに対する熱い思いのある人材は求められているようです。(日本テレビの採用担当者も、自社の番組で好きな番組を質問されると決めかねるほどのテレビ好きでした)それでも、消費者としての好きと提供者としての好きはまったく性質が異なるため、単なる「ファン」は求められていない点には注意が必要です。日本テレビに限らず、企業が求めているのは自社のファンではなく、自社のファンを増やせる人材です。参考:「好きだから」という志望動機の8割が評価されない理由日本テレビの海外での仕事報道や番組制作はドメスティックな仕事と捉えられていますが、海外で仕事をする機会も多くあります。例えば海外ロケなどが挙げられ、「世界の果てまでイッテQ」「アナザースカイ」といった番組をイメージするとわかりやすいでしょう。人によってはロケのためにほとんど毎月くらいの頻度での海外出張もあるとのことで、普段旅行では行けない(行かない)ような場所に行く貴重な経験ができると採用担当者は話していました。海外の支局でニュースを報道する仕事もあり、最近ではアメリカ大統領選のための取材などで飛び回っている人もいたようです。以下は日本テレビの海外支局です。支局は主にヨーロッパ・アジア・アメリカなどが中心ですが、時には戦地周辺などの支局のない地域にも取材に行くことがあるようです。テレビを取り巻く環境日本テレビの売上自体はここ数年増加を続けているものの、少子高齢化の進行やインターネットが成長している今、テレビの地上波放送としては岐路に立たされていると言えます。またこれからは、「決まった時間に決まった番組を見る」という現在のテレビのスタイルが変わってしまうことも考えられます。上記のような状況も踏まえ、日本テレビは次の手を打っています。例えば、日本テレビは動画配信サービス「Hulu」を2014年に買収し、自社で作成したコンテンツをHuluを通して手元のデバイスで場所や時間を問わずに視聴者に届けられるようになっています。このように、従来の放送事業だけに固執することなく、時代にあった形で事業展開していくことが今のテレビ業界に求められていると言えるでしょう。放送以外の事業についても新たな「挑戦」を行っています。アジアNo.1メディア企業を目指し、ビジネスの提携などを積極的に行っている海外事業、動画配信会社「Hulu」を運営するインターネット事業などがその例です。引用元:社長メッセージ|日テレ採用サイトメインのテレビ業界志望者層であるテレビファンだけでなく、柔軟に新しいビジネスを生み出せる人材こそ、これからのテレビ業界に求められていると言えます。最後にインターネットの台頭や少子化で逆風と言われているテレビ業界ですが、日本テレビは今後10年間で新たなビジネスを成長させていこうとしています。提供者としてテレビに関わりたいと考えている方はもちろん、これまで敬遠していた商社・コンサル志望などのビジネス志向の方も就職先として目を向けていただければと思います。photobyDickThomasJohnson 25,167 views
ANAの人事担当者から学ぶ、「泥水を飲む覚悟」とは ANAの人事担当者から学ぶ、「泥水を飲む覚悟」とは 航空業界完全攻略記事一覧1.【業界研究】志望者必見!航空業界の職種と仕事内容2.【企業研究】航空業界の大手企業一覧3.【業界研究】航空業界の最新ニュースや動向分析〜2020年に向けて〜4.【業界研究】航空業界で役立つ用語まとめ5.【業界研究】航空業界に有利な資格まとめ6.【業界研究】航空業界のおすすめ本まとめこんにちは、16卒の航空業界内定者です。先日、日経ビジネスオンラインでANAの人財戦略室マネージャーのインタビューが取り上げられておりました。航空業界というと「unistyle就職活動意識調査結果概要」を参照してもわかるように就活生からも人気が高く、それ故にこのマネージャーの方も就活生に対して意識してほしいことを述べています。今回は航空業界内定者として自らが就職活動時に得た知見も踏まえ、記事を分析していきたいと思います。下記では「泥水を飲む覚悟」という言葉が使われていますが、これは何もANAに限った話ではないので、航空業界志望でない方も是非目を通して頂けると幸いです。まずANAの社風として、以下のように述べられています。ANAの社風や求める人物像ANAの社風を一言でいうと何ですか。「変化に強い、変化が好きな人が多い」というのが社風です。たとえば、半世紀ぶりの国産旅客機となる「MRJ」やボーイングの最新鋭中型旅客機「787」の採用を決めたのもANAは早かったですし、ビジネスクラスの座席をスタッガード(ジグザグ)型に配置するスタイルもANAが初めて採用しました。では求める人物像も同様ですか。そうですね。特に総合職だとアグレッシブな人がいいですね。分解すると、いろんなタイプはいますが、主体性があって自分から動く人。そういう人が社内でも活躍しています。昨日はシンガポール支店の社員の取材に立ち会いましたが、よくしゃべる、しゃべる(笑)。前に出たがる人が多いです。参照:「ANA、アグレッシブな人材を求む人財戦略室の松村宏二郎マネジャーに聞く」松村氏の語る「変化に強い、変化が好きな人が多い」という社風については、競合のJALと比較する上でも重要な参考材料となると考えます。上記の社風を象徴する他の例としては、キャビンアテンダント(CA)の正社員化にいち早く踏み切ったことが挙げられます。スカイマーク再建支援をANAが担当することになったというニュースも記憶に新しく、最近では、需要の拡大が見込まれるアジアでのシェア拡大を目指し、アライアンスの異なるベトナム航空にANAが出資することが発表されました。ベトナム航空はスカイチームというアライアンスに属し、一方でANAはスターアライアンスというアライアンスに属しているのですが、このように別のアライアンスの航空会社に出資する事例は今回は異例かつ初となります。人物像についても納得で、OBの就職活動時の話をそのまま引用すると「自分からいかないと受からない」とのこと。「私が私が」という姿勢がないと難しいとおっしゃっていました。ANAの求める人物像を理解した上で、以下ではトピックにも挙げた「泥水を飲む覚悟」についても言及していきます。参考:「なぜ全日空は客室乗務員を正社員化したのか」「ANA、ベトナム航空に出資し提携今秋にも共同運航」ANAの面接で評価される姿勢エントリーシート(ES)はどんなところを見ていますか。行動の事実や自分の経験をしっかり書いてあるかを見ています。<中略>事実や経験を書くといっても、単発や短期間のものよりは、「日記を18年間続けています」など、しっかり継続している方が説得力もあるし、興味は湧きます。面接はどう臨めばいいですか。話す内容をANAが好みそうだとかを考えて、無理に合わせる必要はありません。自社に合いそうかどうか、どんな部署で活躍できそうかは企業側がよく見ています。<中略>総合職の面接では地道なこともできるかどうかも見ています。本社のネットワークや海外とのアライアンスを扱う部署は花形だと言われますが、仮にそこに配属になっても一生その部署で仕事をするわけではありません。ANAにはいろんな仕事があります。言葉は厳しいですが、泥水も飲む覚悟があるか、をよく見るようにしています。参照:「ANA、アグレッシブな人材を求む人財戦略室の松村宏二郎マネジャーに聞く」私自身も就職活動を始めた当時は「会社が好みそうな経験を話そう」と躍起になりましたが、松村氏も示唆する通り、大事なのは自らが何に対して継続して情熱を注いできたのかを等身大で伝えることだと思います。また、「泥水も飲む覚悟があるか」と述べていますが、やはり就活生の思い描く会社の姿と入社してからのイメージには多かれ少なかれ誤差が生じると思います。例え自分の望まない仕事を務めるとしても、それを責任をもってやり遂げられるかということの言い換えとして「泥水を飲む覚悟」とおっしゃっているのだと思います。その覚悟を測る一つの指標として、「継続力」が見られているのだと感じます。その他評価される姿勢は会社によって様々かと思いますが、基本的には以下の記事にまとめられるとおりだと思いますので、参考にしてみてください。参考:「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」会社や業界をフラットに眺める重要性航空業界の総合職というと、海外に商談で旅立つビジネスマンを支援したり、フライトスケジュールを組んだりといった花形の仕事を私達就活生は想定しがちだと感じるのですが、一方で飛行機が遅れた場合のクレーム処理も仕事の一環です。キャビンアテンダントであれば、搭乗者に対するおもてなしで日本の良さを伝えられる・海外との架け橋になれるといった憧れが先行しがちですが、飛行機で酔ってしまった方の対応といった飛行機内の不測の事態・リスクは低いですが飛行機事故と隣りあわせといった側面もあります。ANAや航空業界にかかわらず、私達就活生は「自分のやりたいこと」を押し出して内定を獲得していきますが、同時に「自分のやりたくないこと」に対する覚悟も必要でしょう。説明会では良い面ばかりがフォーカスされがちですが、OB訪問等を活用して会社や仕事をフラットに見る姿勢も忘れないようにすべきだと思います。終わりに華やかなイメージが先行しがちの航空業界ですが、憧れだからとりあえず受けるといった安易な姿勢で選考に臨むと入社後にギャップに苦しむことになるのではないかと思います。自分の成し遂げたいことを達成するフィールドの一つの選択肢として航空業界が存在し、メリット・デメリットを踏まえた上で航空業界を志望すべきなのではないかと思います。強い意志と覚悟を持って選考に参加し、そのような方々と一緒に働けることを楽しみにしています。航空業界の中での比較としては、以下の記事を参考にしてください。参考:「OB訪問とES設問から見るJAL・ANAの違い」photobyMartinThomas航空業界完全攻略記事一覧1.【業界研究】志望者必見!航空業界の職種と仕事内容2.【企業研究】航空業界の大手企業一覧3.【業界研究】航空業界の最新ニュースや動向分析〜2020年に向けて〜4.【業界研究】航空業界で役立つ用語まとめ5.【業界研究】航空業界に有利な資格まとめ6.【業界研究】航空業界のおすすめ本まとめ 44,749 views
10年間で海外売上高比率を54%まで高めた電通のM&A戦略 10年間で海外売上高比率を54%まで高めた電通のM&A戦略 2015年度12月期の電通グループの売上総利益は約7,619億円、海外売上総利益は4,140億円の54.3%と国内事業の売上高よりも大きくなっています。2006年度は海外事業の売上総利益は10%にも満たなかった中で、10年間で国内事業を抜くほどの規模にまで成長させています。この成長を牽引したのが、積極的なクロスボーダーM&Aです。今回は海外売上高比率を半分以上までに高めた電通のM&Aの歴史について見ていきます。参考:電通と博報堂とADKの事業・社風・選考比較【unistyle業界研究】海外展開戦略を打ち出した2008年3月期の経営計画電通は2007年度に発表した「今後の経営方針について」において、明確に海外展開する方針を発表しています。この年の海外事業の売上合計が全体に占める9.5%に過ぎないのですが、ここから2015年度には半分以上までに海外売上高比率が高まります。参考:電通2007年度今後の経営方針について一方で日本テレビはこの時期はまだ海外進出を明確にはしてはおらず、国内の体制強化がメインの経営課題であると認識していることが伺えます。参考:日本テレビ2007-2009年中期経営計画日本テレビもその後、国内市場の縮小という現実に目を向け、2012年には海外ビジネス推進室を設置し、海外での事業収入増加を明確に目指すことを決定していますが、2015年度の決算においてはまだ海外事業収入は全体の0.6%に過ぎません。参考:日本テレビの決算内容に見るテレビ局の海外戦略今後、積極的なM&Aや海外事業展開をすることで電通のように売上高の半分以上を占めるようになるかが注目されます。電通のクロスボーダーM&Aの主要案件前述の通り、電通は海外企業を買収することで海外売上高を高めてきました。ここでは、電通のニュースリリースより、海外M&A案件をご紹介したいと思います。かなり多くなってしまいますが参考にしてください。2007年10月:電通ホールディングスUSAによる米国アティック社及び英国アティック社の買収について2008年11月:電通ホールディングスUSAによるマックギャリー・ボウエン社(米国)の買収について2010年1月:中国最大の販促ネットワークを持つ「サントレンドグループ」と資本・業務提携に関する基本合意書を締結2010年1月:InnovationInteractive社(米国)の買収について2011年1月:インドにおける合弁主要3社の100%子会社化について2011年2月:米国ファーストボーン・マルチメディア社の買収について2011年6月:英国独立系デジタル・マーケティング・エージェンシー「ステーキ・グループ社」の買収について2012年1月:米国独立系広告代理店「MLロジャース社」の買収について2012年1月:ブラジルの独立系デジタルエージェンシー「ラブ社」の買収について2012年6月:カナダの広告会社「ボス社」買収と電通カナダとの統合について2012年8月:インドのクリエーティブ・エージェンシー「タプルート社」の株式51%取得で合意2013年1月:電通、米国の独立系PR会社「ミッチェル・コミュニケーション・グループ」を買収2013年3月:英国イージス社の買収完了と電通グループの新しい事業統括体制について2013年4月:イージス・メディアが中国のデジタルメディア・エージェンシー「北京創世奇迹广告」の株式100%取得で合意2013年4月:タイのブランド・コンサルティング会社「ブランドスケープ社」を買収2013年5月:カナダのデジタルエージェンシー「エヌ・ヴィ・アイ社」を買収2013年5月:ベルギーのブランドプロモーション会社「ニューワールド社」を買収2013年5月:ルーマニアのデジタルエージェンシー「キネクト社」を買収2013年5月:オランダのソーシャルメディア・エージェンシー「ソーシャル・エンバシー社」を買収2013年5月:インドの「ウェブチャットニー・スタジオ社」の株式80%取得で合意2013年7月:イタリアのデジタル・エージェンシー「シンプル・エージェンシー社」の株式70%を取得2013年9月:スペインの広告代理店「ワイメディア社」の株式51%とデジタルエージェンシー「ウインク社」の株式31.8%を同時に取得2013年9月:中国のデジタル・クリエーティブ・エージェンシー「トリオ社」を100%買収2013年10月:ロシアのデジタル・エージェンシー「トラフィック社」を100%買収予定2014年1月:オーストラリアの広告会社グループ「オッドフェローズ・ホールディングス」の株式51%を取得2014年1月:ポーランドのソーシャルメディア・エージェンシー「ソーシャライザー社」の株式100%を取得予定2014年2月:中国のソーシャル・クリエーティブ・エージェンシー「ベラウォム社」の株式100%取得で合意2014年2月:ドイツのデジタルマーケティング・エージェンシー「エクスプリード社」の株式100%取得2014年3月:フランスのモバイルエージェンシー「レ・モビリザーズ社」の株式100%取得で合意2014年5月:ブラジルの独立系最大規模の総合広告会社「NBS」の株式70%取得で合意2014年5月:カザフスタンの広告会社グループ「フィフティー・フォー・メディア社」の株式51%を取得で合意2014年5月:米国の総合マーケティング会社「MKTG社」の買収手続き開始の合意について2014年7月:インド最大のOOH専門の広告会社「マイルストーン社」の株式51%取得で合意2014年8月:南アフリカの広告会社「クリムゾン・ルーム社」の株式60%取得で合意2014年9月:米国の総合デジタルエージェンシー「コバリオ社」のエージェンシー部門買収で合意2014年11月:英国のモバイル・エージェンシー「フェッチ社」の株式80%取得で合意2014年12月:英国のソーシャルメディア・マネジメント・エージェンシー「テンペロ社」の株式100%取得で合意2014年12月:ブラジルのOOH専門の広告会社「OOHプラス社」の株式100%取得で合意2014年12月:米国のデジタル・マーケティング・エージェンシー「ロケット・インタラクティブ社」の株式100%取得で合意2014年12月:カナダのデジタルエージェンシー「スポーク社」の株式100%取得で合意2015年1月:インドの総合デジタルエージェンシー「WATコンサルト社」の株式100%取得で合意2015年2月:オーストラリアのクリエーティブ・エージェンシー「BWM社」の株式51%取得で合意2015年2月:オーストラリアのデジタル・クリエーティブ・エージェンシー「ソープ社」の株式51%取得で合意2015年3月:ベトナムの総合デジタルエージェンシー「エメラルド社」の株式40%取得で合意2015年3月:ギリシャのデジタルエージェンシー「マインドワークス社」の株式80%取得で合意2015年4月:ニューロサイエンス領域に強みを持つ米国のマーケットリサーチ会社「フォーブス・コンサルティング社」の株式100%取得で合意2015年4月:イスラエルのデジタルエージェンシー「アバガダ・インターネット社」の株式100%取得で合意2015年5月:米国のスポーツエージェンシー「アスリーツ・ファースト社」の持分33.3%取得で合意2015年5月:英国のコンテンツマーケティング会社「ジョン・ブラウン・メディア社」の株式85%取得で合意2015年6月:ポーランド「マーケティング・ウィザーズ社」の株式100%取得で合意2015年6月:タイのデジタルエージェンシー「フレックスメディア社」の株式51%取得で合意2015年6月:英国のEコマース専門エージェンシー「eコメラ社」の株式100%取得で合意2015年7月:シンガポールのクリエーティブエージェンシー「マンガム・ギャクシオーラ社」の株式20%を取得注目すべきは2013年に英国イージス社を買収したことです。これはM&Aの金額も4000億円と巨大で、更に本買収完了後に電通の海外M&Aは加速していきます。それまでは年間数件のM&Aだったものが、イージス社買収後には年間10件以上コンスタントに買収を行っています。それほど大きな意味を持つ買収だったことが伺えます。イージス買収後の、電通の海外事業売上高比率は下記のように推移しています。単位:百万円2013年度2014年度2015年度成長率売上高594,072676,925761,996128.27%内、国内売上高(311,416)(333,995)(348,252)111.83%内、海外売上高(282,857)(343,232)(414,066)146.39%海外売上高比率47.61%50.70%54.34%※電通IR資料より、unistyleが独自に作成海外売上高比率が2015年度には54%に達し、全体の売上高の成長も海外事業が牽引していることが見て取れます。ここまで見ると電通はM&A戦略により、見事グローバル企業の仲間入りをしていると言うことができそうです。積極的なM&Aに対する懸念の声一方で電通の積極的なクロスボーダーM&Aに懸念の声を上げる人もいます。日本企業に関わる国際間取引に詳しい弁護士のスティーブン氏は下記の記事にて電通のM&Aに対して3つの疑問を呈しています。①日本企業と海外企業が合併しただけでは、海外の競合と対等に戦えない②日本企業の海外企業に対する経営力の低さ、シナジーが疑わしい③買収金額が高すぎる参考:電通の英国企業買収に3つの疑問:日本企業の海外M&Aの陥穽海外企業を買収して利益を取り込むだけでは、確かに多額の借金をしてまで買収した意味はないといえます。総合商社においても海外企業を買収したものの、シナジー効果が薄いために苦しむという例は少なくありません。中国のCITICグループに多額の投資を行った伊藤忠商事も今後、シナジー効果創出を求められることになるでしょう。参考:伊藤忠、まだ見えぬ「相乗効果」CITICとの協業急ぐまた売上高は海外事業が牽引しているものの、営業利益率は低く、国内事業の営業利益の方が大きい構図となっています。これは海外展開を積極的に進めているNTTデータも同じ構図に陥っており、海外事業の営業利益率の低さは今後改善する必要があるでしょう。単位:百万円売上営業利益営業利益率売上高761,996160,43821.05%内、国内売上高(348,252)(90,403)25.96%内、海外売上高(414,066)(70,156)16.94%参考:野村総研・NTTデータの比較に見るSIer業界、利益率の野村総研・グローバル案件のNTTデータ【unistyle業界分析】最後にテレビ局に比べると早い段階で海外事業展開を打ち出した広告代理店の電通は既に売上規模で見るとグローバル化を果たしているといえます。一方で2013年に4000億円で買収したイージス社とのシナジー効果を生み出すのは今後の課題であり、総合商社のように海外M&Aをうまく用いて成長することができるかについては、まだまだ注視が必要といえます。ここまで電通の海外展開について見てきましたが、このようにドメスティックな日本企業も大きく変わろうとしているのが2016年現在といえます。ぜひこういった業界や企業の背景も少し考えた上で、志望する業界について考えてもらえればと思います。photobyKevinDooley 20,909 views

現在ES掲載数

77,622

すべて見れる

上に戻る

会員登録・ログインして全てのコンテンツを見る

無料会員登録