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日立・三菱電機・東芝の事業・社風・選考内容比較【unistyle業界研究】

日立・三菱電機・東芝の事業・社風・選考内容比較【unistyle業界研究】

掲載開始日:2016年10月25日
最終更新日:2016年12月09日

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日本の主力産業の一つであり、就活生からの人気も高い重電メーカー。
今回はそんな重電メーカーの中でも、最大手と言われる日立・三菱電機・東芝に焦点を当て、各社の業績や強み、求めれられる人材像を紹介したいと思います。

各社の業績の特徴

ここからは、各社の業績について見ていきたいと思います。

 

売上高

前年比増減

日立製作所

100,343

103%

三菱電機

43,943

102%

東芝

66,559

                  103%

※各社IR情報よりUnistyleが独自に作成 2015年度、単位:億円

2015年度は各社売上高が前年度を上回り、好調な業績でした。三社の中では、日立製作所の売上高が他社と比べかなり高い規模であることは抑えておくと良いのでないでしょうか。また、2015年に不適切会計問題が明るみになった東芝の売上高も前年比増となっており、大企業の地盤の強さが伺えます。

海外売上比率(%)

三社で海外売上比率が最も高くなっているのが東芝です。東芝が注力する原子力発電や社会インフラは、国内よりも途上国など海外での需要が高いため、他2社と比べても高い値となっています。こうしたインフラ事業は巨額な投資が必要であり、不正会計で失った信用がどれだけ海外での売上に影響を与えるかはまだ未知数となっています。一方で三菱電機は海外での売上が40%ほどと、海外展開が遅れていることが示唆されます。現在同社の収益の柱となっている産業メカトロニクスは海外での受注が多く、今後需要の高い中国などで更なる拡大を図っていく見込みです。

次に、各社のと強みとする事業やその特徴を見ていきましょう。

・日立製作所

 

売上高(億)

EBIT(億)

社会・産業システム

23,331

291

情報通信システム

21,093

1,091

高機能材料

15,640

1,535

※EBIT(受取利息及び支払利息調整後税引前当期利益)は、継続事業税引前当期利益から、受取利息の額を減算し、支払利息の額を加算して算出した指標です。会社の収益性を測るために用いられます。

日立製作所は、産業用機器・プラントやエレベーター等を担当する社会・産業システムと、システムインテグレーションを主な業務とする情報通信システムの2事業部の売上が、全体の約50%を占めています。日立はかつてが家電製品を中心とする会社でしたが、リーマン・ショックを機にこうしたBtoB産業に転換し、成功を収めています。最近の取り組みを例に上げると、社会・産業システムでは、2016年に英国へ鉄道を相次いで納入し、さらなる成長が見込まれています。また、売上三番手の高機能材料部は全事業部中最大のEBIT高となっています。自動車向け部品等の売上が堅調だったことや、事業構造改革を行ったことが好調な成績に繋がったようです。

・三菱電機

 

売上高(億)

営業利益(億)

産業メカトロニクス

13,219

1,591

重電システム

12,646

503

家庭電機

9,820

638


三菱電機の特徴として、産業用ロボットといった産業メカトロニクス、いわゆるFA(ファクトリー・オートメーション:工場における生産工程の自動化システム)に強みを持っている点です。中国などで盛んに工場の建設が進んでいることも追い風となり、三菱電機における売上高の約30%を占めています。売上高2番手となる重電システムでは、2016年に世界最速のエレベーターを中国上海にある119階建てビルに納入するなど、海外でも高い品質が評価されているようです。ここまで紹介したのはいずれもBtoB事業ですが、「ニクいね、三菱」のCMを行っている家庭用電器も主力事業となっています。


・東芝 

 

売上高(億)

営業利益(億)

電力・社会インフラ

20,484

  △3,675

コミュニティ・ソリューション

14,252

   △788

電子デバイス

16,050

  △1,016

 

売上高は前年比増となった東芝ですが、営業利益はほぼ全ての事業部で赤字となっています。事業の特徴としては、原子力発電所等を手がける電力・社会インフラ、半導体やストレージ事業のある電子デバイス事業を強みとしています。先程も述べたように、不適切な会計を行ったことや、主力事業の原子力発電の受注が進まなかったことや、半導体事業部の売却を拡大したことなどが、厳しい成績を反映していると言って良いでしょう。

事業内容から考える重電各社が求める人材

ここからは、日立・三菱電機・東芝が就活生に求める素質について、「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を参照しながら考えていきましょう。

静止気象衛星「ひまわり8号・9号」
プロジェクト
「通常、商用通信衛星の開発期間は2~3年。しかしこのプロジェクトは5年もの月日を費やしました。そのほとんどは、観測センサーの開発製造にかかっています。」(田中)
お客様の要求の細かい部分にまで応えられる世界最先端の観測センサーを製造できる会社は世界に一社しかなかった。田中はすぐさまアメリカに飛んで、最終交渉を進めた。とりわけ難しかったのは、価格面での交渉。オンリーワンの技術を有しているからこその強気の姿勢に、交渉は難航した。
「その会社が過去に開発した観測センサーの価格をくまなく調べ、社内でも技術や資材調達部門と連携しながら分析を繰り返し、何度も交渉に挑みました。」(坂本)
その甲斐もあり、価格合意に達し、開発へと進んでいった。しかし、世界のどの衛星にも搭載されていない最新鋭の観測センサーを搭載するためには、越えなくてはならない多くの壁があった。過酷な宇宙環境に耐えられることはもちろん、膨大な撮影データを地球に送るための電気インターフェース設計など、様々なチャレンジが待ち受けていた。


引用:三菱電機 新卒採用ページ

今回紹介した事例は、気象衛星ひまわりの開発にあたって国境を超えた交渉でした。次々と技術革新が進む現代において、同じやり方、同じ品質ではグローバルの戦いに勝つことは難しいといえるでしょう。ひまわり8号においても、最新鋭のセンサーを搭載しており、そのために過去にないチャレンジを手探りで進めていたことが想像されます。また、BtoB企業の交渉は、単独ではなく組織単位で戦うことが多いため、今回交渉に当たった田中氏にはチームビルディングやリーダーシップが求められたと思われます。
以上のことから、重電メーカーでは「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」「3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」「5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することが出来る」能力を持つ人材を求めていると考えられます。

社風について

ここからは、各社の社風について見て行きたいと思います。社長、社員のメッセージや会社を取り巻く状況などから会社の様子が見て取れるのではないでしょうか。ぜひ参考にしてみてください。

 

・日立製作所:人材育成を重視し、個々の意志が発信できる組織風土

<日立グループが担う使命>
私たち日立グループはこれまで、みなさんの生活になくてはならない社会インフラに関わる最先端の技術を生みだし、製品をつくり、社会に提供してきました。

これから世界は、地球環境の変化、人口増加によるエネルギーや食料不足、国境を越えた情報化社会での秩序形成など人類が体験したことのない様々な課題を解決し、持続可能(サステナブル)な社会を実現していかなければなりません。
私たち日立はこれまで培ってきたモノづくりと最先端のIT技術を融合させ、社会インフラを革新(イノベート)することで世界の課題に応えていきます。

<主体的に成長できる人財>
こうした私たちの推進する「社会イノベーション事業」をグローバルに展開させていくために、最も大切なことは『人の成長』だと考えています。
社会がとてつもないスピードで変化していく中で、誰かが答えを出してくれるわけでも、誰かが成長させてくれるわけでもありません。一人ひとりが広い視野をもって、主体的に成長していく意識を持つことが何より大切です。
日立では、こうした自ら成長していこうとする人財に対して、積極的に挑戦する場や、それを支える能力を育む教育機会を与えていきます。

<高い志と挑戦>
一人の力で何が変わるのか?一つの企業が社会にどんな影響を与えることができるのか? みなさんはたくさんの疑問をお持ちだと思います。
しかし、私は「一人ひとりの夢と成長が、日立をそして世界を変えていく力となる!」そう信じています。 自らの知識・経験を駆使し、世界中のあらゆるリソースを組み合わせ、お客様や社会の課題に対し、新しい価値・答えを創り出し提供し続けていく・・・
これは決して簡単な道のりではありませんが、日立がやらなければならない、そしてやる価値があることです。

<終わりに>
日立が推進する「社会イノベーション事業」を展開する舞台は全世界であり、みなさんには世界中で活躍するフィールドがあります。
道なき道を行くチャレンジ精神と、自らの力でやりぬくという強い意志を持ったあなたと、社会をイノベートしていける日を楽しみにしています。

引用:社長からのメッセージ 

 

・若い時から、大きな責任のある仕事を任せられ、厳しい面もあるが、非常にやりがいがある。
・人の繋がりを大切にする社風が残っている。
・マネジメントは公平な評価をするし、また面談等を通じ、双方向のコミュニケーションを図れる仕掛けになっている。
・米国、英国の駐在経験や、多くの海外出張を通じ、グローバル感覚を保持することができ、良い経験ができた。

引用:日立製作所の社員レビュー

日立グループは地球環境の変化、人口増加によるエネルギーや食料不足、国境を越えた情報化社会での秩序形成など人類が体験したことのない様々な課題を最先端の技術を用いて解決していくことを使命としています。つまり、答えのない課題に日立グループは立ち向かっていく必要があり、常に主体的に答えを模索していかなければなりません。
このことが日立製作所の社風に影響を与えているのではないでしょうか。日立製作所の社員は自ら視野を広く持ち自主的に成長していくことが求められ、そうした社員には積極的に挑戦する場が提供されているようです。主体性を重視するとともに個々の意志を発信できる社風であると考えられます。

 

・三菱電機:組織重視の堅実な社風

私が担当する冷蔵庫の海外営業であれば、輸出モデルの商品企画、製造、出荷、販売、現地アフターサービスの対応まで、一気通貫ですべての業務に携わることができる他、現地でのプロモーションや販売会社の教育支援などといったオペレーションまでトータルに任せてもらえます。一連の業務において、私たちは製作所の中にいるからこそ、現地販売会社やお客様の声を開発や製造部門にタイムリーに共有し、密なコミュニケーションをとることが出来ます。製販一体となりニーズにあったものづくりが出来る。私たちの強みであり、製作所営業の面白さです。

引用:「三菱電機新卒採用サイト 社員、仕事を知る

 

三菱グループのうち三菱東京UFJ銀行・三菱商事・三菱重工業の3社は「御三家」と呼ばれ、三菱電機は御三家に続く中核企業群のひとつ。三菱造船(現三菱重工業)から1921年に分社化したもので、今年90周年を迎えた。海外では赤い「スリーダイヤ」のマークとともに「MELCO」で通っている。

電機業界ではライバルの日立製作所や東芝と比べるとやや地味な存在だが、三菱グループの総合力を背景に、業績の乱高下が少ない会社でもある。

大幅な赤字(約1436億円)を出した2001年度以外は、平成の時代(1989年~)を通じて黒字決算17回、赤字はたったの4回しかない。その背景には、「人の三井」、「組織の三菱」と言われてきたように、三菱グループの特徴である組織優先の伝統が生んだ手堅い経営がある。

引用:「個人は目立ってはいけない、伝統の組織主義社風を支える三菱電機の人事制度

「組織の三菱」というワードを耳にしたことがある方は多いと思いますが、三菱電機にもそれが社風に現れているようです。実際の社員のインタビューでも組織間の連携がとれていることによる強みを感じていることがうかがわれ、組織として業績をあげていこうとする三菱電機の社風が推察されるでしょう。

 

・東芝:信頼回復を目指しつつ、変革を重視する社風

6月22日の定時株主総会において株主の皆さまからご信任を賜り、新たな経営陣での事業運営がスタートいたしました。東芝グループの信頼回復と再生に向けて、私自身、先頭に立って顧客第一の精神の下、全力で取り組んでまいります。今回の問題を踏まえ、2015年よりコーポレート・ガバナンス体制を刷新し、社外取締役から構成される監査委員会の下に内部監査組織を立ち上げるなど、内部統制機能を拡充しております。また社外取締役比率の過半数以上への引き上げをはじめ、トップマネジメントの監督機能強化を図っています。当社は今後も、生命・安全・法令遵守を最優先に、事業活動を通じて社会的責任を果たしていく所存です。

現在、私たちを取り巻く環境は、情報通信技術の発達をはじめ、よりスピードを上げて変化を続けています。人口増加に伴う資源・エネルギー問題や気候変動、環境問題など、さまざまな課題が顕在化・複雑化しています。当社はこのような変化に対応し、社会の発展に貢献するため、「エネルギー」「社会インフラ」「ストレージ」を注力事業領域として、世界規模での競争に勝ち抜ける事業構造への変革に取り組んでまいります。
また、水素を活用した新エネルギーシステムや省エネに大きく寄与するパワーエレクトロニクス分野など、当社の技術的な強みを活かしながら、次世代への成長の種を育て、時代に適合した新しい価値を提供することで、お客さまの課題解決に努めてまいります。

引用:「社長メッセージ

東芝は不正会計によって喪失してしまった信頼を取り戻すために組織体制を刷新し、かつての体制からの変革を試みています。また、東芝は地球環境や社会環境の変化に対応する製品を引き続き生み出していくためにも常に技術の刷新が求められます。このようなことから、東芝には変革を重んじる気運があるのではないでしょうか。

各社の選考について

・日立製作所

ES・適性検査→二次選考(GD)→三次選考(個人面接)→最終選考(個人面接・小論文)

参考:日立製作所 本選考情報

日立製作所では、ES・適性検査を通過するとまずGDを受けることになります。過去の内定者は、自分の意見を押し通すのではなく、周りの意見をきちんと聞いたり、議論をファシリテートして協調性やリーダーシップをアピールしていたようです。もちろん、人それぞれ異なったGDのやり方があると思われるので、「こうしなければ受からない」などという必勝法はないですが、最低限日立で求められる人物像を把握してから臨んだほうが無難でしょう。

・三菱電機

ES・適性検査→一次選考(個人面接)→二次選考(個人面接)→最終選考(個人面接・独自履歴書)

参考:三菱電機 本選考情報

三菱電機は、全てのステップが個人面接となっています。また、特徴として、一次面接の時間の短さが挙げられます。過去の受験者は10分から15分という非常に短時間での面接時間の中で自身をアピールしていたようです。ここまで時間が短いと、話す内容よりも、明るく、ハキハキと話せるかどうかが重要視されているいるのではないでしょうか。話し方や第一印象を、OB訪問などで初対面の社会人の方に見てもらうと良いのではないでしょうか。

・東芝

ES・WEBテスト→一次選考(個人面接)→二次選考(個人面接×2)→最終選考(個人面接)

参考:東芝 本選考情報

東芝の選考も、全て個人面接で構成されているようです。就活生の希望する部署・役職に応じて、面接官が決定されるようなので、事前準備を万端にしておくと良いでしょう。過去の内定者は、東芝の不適切会計など、企業の悪い面についても面接で質問されたようです。また、選考ステップの中で英語のテストも課されるようです。

最後に

いかがだったでしょうか。今回は日本の重電産業を担う、日立・三菱電機・東芝について紹介させていただきました。同じ重電というくくりの三社ですが、得意としている事業や海外売上比率から、各社の今後の課題や求めれられる人材像が浮かび上がってくるのではないでしょうか。選考でも、他社との違いを聞かれることも多いようなので、是非、この記事を参考に、企業研究を行ってくだされば幸いです。

 

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photo by Deni Williams

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