あおぞら銀行人事が語る「あおぞら銀行らしさ」とは?

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最終更新日:2023年09月28日

あおぞら銀行人事が語る「あおぞら銀行らしさ」とは?
本記事はあおぞら銀行のPR記事になります。

皆さんは、「あおぞら銀行」という銀行をご存じでしょうか。

昨今、日銀のマイナス金利政策の影響を受け、多くの銀行は収益が伸び悩んでいます。

大手銀行の普通預金の金利は軒並み0.001%周辺となっており、100万円を1年間預けても10円玉一つしかもらえない時代です。

そんな超低金利の時代の中、「あおぞら銀行」はひときわ目立って高い金利を実現しています。具体的には、普通預金・定期預金どちらも年0.2%と高金利を誇り、普通預金の金利に関しては大手銀行の200倍になります。

このように高金利を実現しているあおぞら銀行は1957年に設立され、国内だけではなく海外展開もしていますが、店舗は国内に20店舗しかないため知名度は決して高くありません。

しかし、ここ最近就活生からの人気が急上昇中であり、実際に東洋経済の「2022年卒就職したい会社」というランキングにおいては総合33位を獲得しています。

また、キャリタス就活の「2022卒の学生が選んだ金融業界注目企業TOP30」にもランクインしています。 

そこで今回は、就活生から注目を集めているあおぞら銀行の実態について調査すべく、人事部の岡野さんに直接インタビューしてみました。

本記事のポイント

あおぞら銀行の選考に応募しており(応募する予定があり)、同行の企業研究を深めたい方におすすめの記事となっています。

平均預金額500万円。富裕層に特化した満足度No.1の銀行

____本日はよろしくお願いします。

あおぞら銀行は国内支店も20本支店且つ主要都市のみで経営しており、大規模な展開はしていないように見受けられますが、過去5年の収益を見ると非常に安定した収益を上げ続けていることが見て取れます。安定した収益を上げ続けられている要因についてお伺いさせて下さい。

岡野:あおぞら銀行は、すべての銀行業務を手あたり次第でこなす戦略は取っておりません。

得意とするビジネスを「6つの柱」として選定し、6つの柱それぞれが専門性の高い金融サービスを提案することで、効率的に収益を上げています。

その柱の1つが「富裕層に特化した資産運用コンサルティング」です。お客さまの平均預金額は約500万円で、これは全国銀行平均の60万円を大きく引き離しています。

こうした高い平均預金額を誇る理由として、シニア世代の富裕層のお客さまに対しての、親身な資産運用コンサルティングに特化している点が挙げられます。

※注釈:お客さまの資産残高の8割が50代~70代のいわゆるシニア層で、60代をはじめとするアクティブなシニア層世代を「“Brilliant 60s(ブリリアント・シックスティーズ)”=輝ける60代」と定義

このようなシニア層へのアプローチを目的としているため、店舗は一般的な銀行らしくないつくりをしており、支店も各地方の1番都心部に設置しています。

こうした店舗戦略が功を奏し、2021年の日経ヴェリタスの調査では、"顧客満足度総合ランキング"第5位(エリア別顧客満足度※首都圏1位)を獲得しました。この結果を見ても、当行が多くのお客様に満足頂いていると自負しております。

____ターゲットや業務を絞って事業展開をしているからこそ、お客様からの信頼を得ることができ、髙い満足度に繋がっているということなんですね。

ところで、先日の日経新聞の朝刊であおぞら銀行は通帳を廃止するとのニュースを見ました。こちらはどういった意図があるのでしょうか?

岡野:窓口での現金の取り扱いは2021年1月で終了しており、2021年2月からは新規口座を開設するお客様の通帳の発行を取りやめます。

通帳廃止の目的は、紙や事務負担コストを軽くし、資産運用相談に特化したより高度な金融コンサルティングを実現するためです。

金融コンサルティングをさらに多くの方に届けるべく、近年は店舗や窓口を持たない口座“BANK”等により若い世代にもアプローチしています。

普通預金は金利年0.2%で国内銀行では業界No.1となっており、多くのお客さまから大好評で多くの口座開設をしていただいています。

【参考】6つの柱とビジネスグループ(あおぞら銀行新卒採用サイト)
→あおぞら銀行は注力する業務を明確化し、専門性の高い金融サービスを提供する「選択と集中」を進めることで、他の金融機関との差別化を図ってきました。その独自性は、長年の業務の中で培ってきたノウハウと柔軟な発想を駆使して生まれたビジネスモデル「6つの柱」に集約されます。

 

____通帳の廃止にはそのような意図があったのですね。一般的な銀行グループは”入出金や税金の支払いなどの事務手続きを中心とした窓口業務や消費者金融業などのあらゆる業務を行っている”というイメージがありますが、あおぞら銀行の店舗では資産運用コンサルティングを中心としており、消費者金融業をやらない(=選択と集中を進めている)ということで、この辺りの働き方の違いが他行との差別化になりそうですね。

スペシャリストが多数在籍。不動産に強みを持っている銀行

____あおぞら銀行は1957年の設立以来、不動産に強みを持っていると伺いました。こちらを具体的に教えていただきたいです。

岡野:あおぞら銀行は日本不動産銀行を前身としている経緯から、不動産に強みを持っています。

長年トッププレイヤーとして不動産ファイナンスを推進しており、法人営業グループとは別に「不動産」関連の営業部が集まっているグループがあります。

部内には不動産ファイナンスのスペシャリストと呼ばれる方々も多く、非常に専門性の高いソリューションを提供できる環境があります。

スペシャルティファイナンスグループとは
→スペシャルティファイナンス業務では、さまざまな資産を裏付け、あるいは担保とするファイナンスを提供しています。特に不動産ファイナンスと事業再生ビジネスは当行が強みを有する業務で、重点分野として積極的に取り組んでいます。対象とする資産としては、安定的・優良アセットから再生途上にある企業向け投資等までカバーしており、お客さまのニーズに合った、さまざまな金融サービスを提供しています。

____ちなみに他行と異なる点はどのようなところにありますか?

岡野:他行と異なる点は2点あります。

1点目は、よりリターンの高い不動産エクイティ投資(ローンではなく投資)を行っている点です。当行の創業期より積み重ねてきた経験や業界ネットワークを活かし、果敢なリスクテイクとリターンの追求にこだわっています。

具体的には、北米、ヨーロッパのオフィスビルを対象に手掛けている、エクイティ投資などが挙げられます。専門性が高く、ユニークな金融サービスの運用や調達を強みとして、お客様に提供しています。

なお、個人向けの投資用マンションや投資用アパートの購入を目的とした個人向け不動産担保ローンは取り扱っておりません。

そして2点目は「あおぞら不動産投資顧問(アセットマネジメント会社)」を通じて、地域金融機関の運用をサポートしている点です。

あおぞら不動産投資顧問は、国内では例のない銀行100%のアセットマネジメント会社という点で注目を集めており、地域金融機関等を投資家に募って不動産ファンドの組成も行っています。

また地域金融機関へ投資運用のアドバイスや、上智大学に連携講座なども行っています。

____長年に渡りトッププレイヤーとして不動産ファイナンスを推進し、スペシャリストと呼ばれる社員が多いからこそ、他行と異なる観点からお客様に価値提供することができているということなのですね。

社員を大切にする文化が浸透。縦と横のつながりが深い銀行

____最後に人材育成について特徴をお聞かせください。

岡野:弊行は社員を大切にしており、特徴としては主に3点あります。

人材育成の特徴①

すべての新卒は一人ひとり全員育てる

あおぞら銀行は毎年50名~70名程度の採用を継続しており、決して人数は多くはないため、必然的に一人ひとりを育てていかなければならず、その組織文化により経営が上手く行っています。

もちろん、若い人だけでなく中堅社員も同様です。一人ひとりの成長にこだわっているため、専門性や管理職としての能力を持つ社員が非常に多いです。

一般的に管理職ポストは人数比や業務で決まると思いますが、弊行では全員が専門性を持ち、管理職の能力を持つように育てていく意識があります。

また、このような成長を実現するためにも、人事は一人ひとりの社員が後ろ向きな理由で退職しないような仕組みづくりをしています。

具体的な仕組みとしては、8年で3部署を経験させる制度や、1年に1回実施する若手との面談などがあります。

さらに、社長や役員が新人を認識している点も社員を大切にしている文化の表れの一つだと思います。去年(2020年)の12月に行った新人フォロー研修においても谷川社長はZOOMで直接新人の名前を挙げて褒めていましたし、社長や役員は内定者の段階から新人がどういう人か興味津々でリサーチしています。

このように、新卒社員でも経営陣や管理職の方などから認識されているため、目立つ実績を上げた際などは注目を集めることができます。

このように上層部から認知されていることや声を掛けてもらえる環境があるということで、新卒社員のやりがい・モチベーションの醸成に繋がっていると考えています。

人材育成の特徴②

あおぞら銀行らしさと言えば「互いの顔が見えること」

“あおぞら銀行らしさ”を問うと、行員は口をそろえて「互いの顔が見える」と答えます。

先ほどお伝えさせていただいた通り、弊行の新卒採用は少数精鋭にこだわっており、採用人数はメガバンクと比べると決して多くはないのですが、とは言えグループ全体の社員数は2,000名を超えております。

そんな2,000名を超える社員が在籍している弊行ですが、行員同士、部署と名前が一致し、各行員の専門分野まで把握しています。

課題にぶつかったときは、誰に相談すればよいのか、誰に任せればよいのか、すぐに行員の顔と名前が浮かんでくるため、部門や組織の垣根を超えたコミュニケーションを取ることで各方面のプロフェッショナルが集い、優れたチームワークを発揮しています。

人材育成の特徴③

福利厚生も非常に充実

弊行は福利厚生や働き方改革にも力を入れておりますので幾つか事例をご紹介させていただきます。

多くの社員から好評なのが、「フリーアドレス」の導入です。席を固定せず、その日の気分や仕事内容によって働く場所を選ぶことができ、一例としては、食堂のカフェで飲み物を買って仕事をしている方もいます。

また、給与面で言うと初任給は24万円に引き上げられ、住宅手当は手厚く支給されます。

さらに、奨学金返済支援手当という制度も導入しています。

内容は、借入金の5%を毎年一括して、「奨学金返済手当」として入行後3年間支給し続ける制度です。2019年4月入行の新卒行員から適用しておりますが、入行後3年以内の若手行員(2017年4月以降に入行した新卒行員)も対象とするとともに、すべての職種(キャリアコース)に適用しています。

その他在宅勤務やフレックス制度を導入しており、緊急事態宣言解除後の6月も7割の1,300人がテレワークを利用していたりと、全店のうち90%がフレックスタイム制度を利用しています。

金銭面での待遇だけでなく、働き方においても個々人が伸び伸び働ける環境を後押ししているのが弊行の特徴かと思います。

____社員を大切にする文化が非常に色濃く伝わってきました。就活生の中には社会人生活に不安のある方も多いかと思うのですが、これだけ人材育成の環境が整っているのであれば、安心して社会人生活をスタートできそうですね。

本日はありがとうございました。

最後に

今回はあおぞら銀行の岡野様に取材を行い、他行とは異なる特徴を伺うことが出来ました。

独自性の高い事業を展開し、全員が高い専門性を持つ同行では一人ひとりを大切にする文化が浸透しており、今後の展開が期待できるように感じました。

あおぞら銀行を志望する就活生の皆さんに、あおぞら銀行の魅力が伝われば幸いです。

あおぞら銀行の企業研究・選考対策(内定者ES/選考レポート)をさらに進めたい就活生は、こちらもご確認ください。

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費やします。一方、そのようなゼミで忙しい学生に限って、サークルなど他のことを疎かにはせず、自分で時間を作りだしてうまくスケジュールをやりくりしているケースが多い印象があります。就職活動中にも、スケジュールを確保しつつ限られた時間内で行動量を増やすことは重要であり、優秀ゼミの学生の多くがそれができる素質を持っていることも一因だと思います。参考:優秀ゼミが就活でも強い理由5:努力ができる主体性を持った人材が育ちやすい個人的にはこれが最大の要因ではないかと考えています。就職活動では自身の過去の経験に基いて質問が投げかけられることが多いのですが、ゼミという一コミュニティーでの活動を意欲的に取組み、その環境で努力し(エグっ)ている人はそうでない人より魅力的に感じられるのは自然な捉え方だと思います。また、課題の多さや共同論文の執筆といった活動が目立つゼミでは、何らの形でゼミ全体として成果を残そうとしているところが多い印象があります。一人ひとりが自身の役割を明確にして、ゼミという組織に対してどう貢献できるかを考え、それに対して主体的に行動できる。この素質は仕事をしていくうえでも重要であるため、学生時代から組織のメンバーとしての役割を果たす経験をしてきた人は就職活動でも評価されやすいと考えています。また、人気ゼミの話からはやや逸れますが、"あえて"ゼミに入らない層も就職活動で強い傾向にあると考えています(勉強したくないからといった理由は別です)。実際多くの学生が「みんなが入るから」「就活での学業のネタ作り」程度の理由でゼミに入るという選択をしており、そのような何となくの選択よりも在学中に打ち込めるものがある人は評価が高まりやすいでしょう。では、倍率の高いゼミに振り込むべきなのか?このような話をしていると人気ゼミに入るインセンティブが働いているような気がするのですが、多くの大学・学部では全員が希望したゼミに入れるわけではないと思います。当然人気ゼミは入ゼミ倍率が高く、場合によっては一度・二度と落ちたらほとんど"いい"ゼミが残っていない、もしくはそもそもゼミに所属できない"ノンゼミ"状態になってしまうというところもあるでしょう。では、そのリスクを負ってまで倍率の高いゼミに振り込むべきなのか。もちろんそのゼミに対する思い入れも含め人それぞれといってしまえばそれまでですが、筆者は自信が無ければ高倍率のゼミは避けた方が無難というスタンスを取っています。人気ゼミを避けた方がいいケース1:ゼミ試験の"採用基準"の曖昧さ入ゼミ試験であれ採用試験であれ、受け入れる側は採用基準を設け入ゼミ/入社の可否を判断しています。もちろん企業の採用基準はそれぞれなわけですが、総合職に求められる素質はある程度共通しており、一社内定した人が次々と他社の内定を勝ち取っていくということが往々にしてあります。新卒採用担当の方の話を聞くと、外資系コンサルや外資系投資銀行の内定を持っているような優秀な学生が欲しいということをよく聞きます。このように他業界で評価された人材であれば優秀なはずとして、内定があることをさりげなく伝えると高く評価されることがあります。参考:一方、営利団体である企業とは異なり、目標やゼミとしての成功に対する考え方はそれぞれであることから、採用基準が満たせるかどうかはより運要素が強いと考えています。そもそも、「女子だったら全員合格」「〜〜団体に入っていればコネで絶対に入ゼミできる」といったように、就職活動ではまずあり得ない採用基準を設けているところも多いと思っています。対策してもどうしようもない要素が多いぶん根拠なしに高倍率のゼミに振り込むことはリスクが高い選択と言えるでしょう。参考:人気ゼミを避けた方がいいケース2:「どのゼミか」よりも「ゼミに入っているか」所属ゼミについては就職活動でエントリーシートでも書く欄があることは多いのですが、そのゼミ名自体で評価をしている企業はほぼないと言っていいと思います。先述した小林ゼミぐらい有名になれば何か有利に働くことはもしかしたらあるかもしれませんが、基本的にゼミ名が採用に直結するということはありません。それよりも、所属ゼミ欄が空欄だと面接でそこを突っ込まれることがあります。人気ゼミに入っているというプラスよりもゼミに所属していないというマイナスの方が大きかったりもします。もちろん、ゼミに所属していない理由を採用側が納得するよう説明できれば問題はありません(ゼミに所属していることがスタンダードだという捉え方にもやや問題がある気もしますが)。人気ゼミを避けた方がいいケース3:生存者バイアスに基づくアドバイス人気ゼミに所属する先輩から入ゼミについてアドバイスを求めると、「倍率なんか気にせず入りたいゼミを受けなければ後で絶対後悔するよ」といったように、高倍率でも気にせず受けることを勧める人の方が多いと思います。しかし、こういったアドバイスはあくまで入ゼミ試験を突破したもの、すなわち生存者バイアスに基づくアドバイスに過ぎないという事実は認識しておくべきでしょう。ゼミ員からすれば志願者を増やし自分が所属するゼミをより人気にしたいと考えるでしょうし、アドバイスされた人が仮にゼミ試験に落ちたとしても何か責任を問われるというわけではありません。「誰が」そのアドバイスを述べたのかを相手方の立場・意図に沿って把握することはゼミ試験に限らず就職活動でも重要です。アドバイスを鵜呑みにするのではなく、あくまで参考として自分の頭で考えるためにも、特にこの生存者バイアスについては認識しておくべきだと考えます。最後に所属するコミュニティーは就職活動結果に影響を与える面は多いのですが、先述の通り「このコミュニティーに所属していれば即内定」ということはほとんどなく、過度にそれを気にし過ぎることは無いと思っています。ゼミであれ企業であれ、「どこに行くか」以上に「そこでどう活躍していくか」という方が大事だったりもするため、結局は自分自身の行動次第でよりよい結果に導くことは可能です。本記事を皆さんのゼミ選びの考え方として役立てていただければと思います。なお、就職活動に不安があるという方には就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーからは、自分の就活の軸に合った企業選びを手伝ってもらえるだけでなく、その企業のエントリーシート・面接といった選考対策のサポートを受けることができます。少しでも興味のあるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。 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ダルい就活あるある​を回避する方法|私はこのようにして往なしました。 ダルい就活あるある​を回避する方法|私はこのようにして往なしました。 みんな大好き就活あるある。あるあるをまとめた記事をよく見かけますが、「わかる〜」で終わってしまうものが多くあると感じています。共感するだけで終わってしまっては意味がありません。あるあるというだけあって、皆さんも一度は体験する可能性が高いことだと思います。起こりうる可能性が高いのに何の対策もしないのは危険だと考えていますので、本記事では就活あるあるの状況を考察し、対応策をお伝えします。皆さんも就活で一度は絶対に直面することになるので、こちらの記事を読んで十分に対策しましょう。※本記事がみなさんの就職活動の役に立つことはほぼないと思いますので、息抜きに読んでください。本記事のコンテンツ▶「今は売り手市場だからね〜」▶グループ内の気まずい沈黙▶「〇〇なら大丈夫だって〜」▶最後に「今は売り手市場だからね〜」家族やOBの方から「今は売り手市場だからね〜」と言われる機会は多いのではないでしょうか。「いや、今しか知らないし、売り手市場とか感じたことないんだけど」と心の中でツッコんでいることでしょう。しかしニュースでは売り手市場と言われています。実際にリクルートワークス研究所によると2019卒大卒求人倍率は1.88倍となっており、1人に対し1.88人の募集があるという状態になっています。参考:2019卒大卒求人倍率調査リーマンショック後、就職氷河期の2012卒大卒求人倍率は1.23倍であったことを考えると、かなり売り手市場になったと言えると思います。ですが本当に就職しやすくなったのでしょうか。データを見ながら考察していきましょう。こちらは従業員数毎の大卒有効求人倍率の比較になります。ご覧いただければ分かる通り300人未満の中小企業の有効求人倍率が非常に高く、それによって全体の有効求人倍率が上昇しています。一方で5000人以上の大企業では有効求人倍率が低下しています。もう一つ表を見てみましょう。こちらは従業員数毎の大卒志望者数の比較になります。300人未満の中小企業の志望者の割合が減少していること、5000人以上の大手企業の志望者の割合が増加していることが読み取れると思います。これら2つの表から、①300人未満の中小企業は志望者が少なくなったことにより有効求人倍率が上昇した②学生の大手志向が強まり、採用倍率がより上昇したということが読み取れると思います。確かに就職しやすくなったのかもしれませんが、みなさんの多くが行きたいと思うような企業に入社するハードルは上がりました。「今は売り手市場だからね〜」と言っている人は売り手市場=大手企業に入社しやすいと考えていることが多いと感じています。そしてこの言葉には「今は売り手市場だからね〜(大手企業に入れるよね??)」ということが隠れているとも思っています。しかしこれらの表が表している通り実情は全く異なり、大手企業への入社はより困難となっています。大手企業に入ることがどれだけ大変なことなのかわかっているのでしょうか。無邪気に「今は売り手市場だからね〜」と言ってくる人には現実を叩きつけてあげましょう。​現実を知っている就活生をイラつかせないためにも世直しだと思って叩きつけましょう。​「売り手市場だから簡単に大手に就職できると思ってるの?実情を理解した上で言ってる?今大手は超買い手市場なんだよ。何も考えず適当なこと言わないでくれ!」現実を叩きつけるというよりもはや逆ギレですね。もちろんこれは表に出さない方が吉がだと思いますが、オブラートに包んで「簡単に大手企業に就職できるわけじゃないんだよ」ということを優しく伝えてあげると良いのではないでしょうか。まとめ▶今は売り手市場だが大手企業は超買い手市場▶「今は売り手市場だからね〜」といってくる人には優しく現実を教えようグループ内の気まずい沈黙グループ「・・・・・・」僕「じ、自己紹介でもしますか・・・・??」グループ​・僕​「・・・・・・」会場に到着後、開始までグループテーブルなのに終始無言で気まずさを感じることはよくあることだと思います。他の方も気まずいと感じている(たぶん)のにだれも話そうとしません。自己紹介でお茶を濁そうとしますが、それ以上話が広がらない。手詰まり状態です。ワークが始まると話さざるをえないため、グループはそれなりに盛り上がります。しかし一度休憩時間になると、無口になりスマホいじりだします。いい感じにアイスブレイクしたと思ったのに、休憩時間になるとアイスが復活。また気まずい時間を過ごします。もはやここまでくると話してはいけないというような空気すら流れ始めます。よほどのコミュ力強者でない限りは一度は経験したことがあるのではないでしょうか。テーブルが盛り上がらないデメリットとして、選考評価が悪くなることがあると思っています。その理由として、​①​ワーク以外の立ち振舞も評価対象になっている​②​関係構築が出来ていないため気を使った議論になってしまうなどがあるでしょう。もちろん​選考評価関係なく​気まずい雰囲気だとそもそも楽しくないということもあると思います。では、このようにならないための対策を考えていきましょう。つまるところグループでの話さない原因は①​話す話題はあるけど​話しかけるきっかけがない​②​そもそも​話す​話題​がないの2つになると思っています。まず①の対策を考えてみましょう。​テーブルについて時間がたつほど話しかけるきっかけがなくなり、話しづらくなると思います。そのためテーブルについたらとりあえず話しかけるということは、​その後話しやすくする有効な手段だと思っています。​②の場合は、時候の話題で乗り切りましょう。「いやー今日も暑いですね」「ハハハ、そうですね」「知ってます?東京36℃らしいですよ」「お互いスーツで大変ですよね」​オッサンみたいな会話ですね。​話す話題がない場合はとりあえず自己紹介をして、そこから話を広げればよいのではないでしょうか。​グループ内でそれなりに話すようになると次の問題が浮上します。それは「話が広がらない」「話が盛り上がらない」です。無理に話を広げようとして「どうしてそれをやろうと思ったの?」「なんでそう思った原体験は何?」など面接官のような質問をしてしまったら、そのグループはより盛り下がってしまうことでしょう。​話が広がらない・盛り上がらない場合は、無理に広げる・盛り上げようとせず相手に気持ちよく話させることが重要だと考えています。相手が気持ちよくべらべらと話してくれれば勝手にそのグループは盛り上がるはずです。では気持ち良く話させるための方法を考えていきましょう。参考:相手が喋ってくれる!聞き上手になる基本の技術7つを抑えよう!こちらの記事によると上手な相槌を打つことで話を盛り上げることができるようです。ではうまい相槌とはどのようなものでしょうか。こちらの記事をまとめると共感を示す相槌・肯定を示す相槌を行うことで相手の話を促す事ができるようです。​つまり「共感」と「肯定」がを示すことが相手に気持ちよく話させる方法だと考えられます。​共感を表すために「わかる〜」「それな〜」を​連発し、肯定を示すために「さすがですね!」「知らなかったです!」「すごいですね!」「センスが良いですね!」「そうなんですか!」と相槌を打ちましょう。​これらの言葉を使いこなせれば、気まずいグループからきっとおさらばできます。​​そしてその先にある女子会・合コン感の溢れるグループにたどりつくことでしょう。​まとめ▶​テーブルについたらとりあえず会話しよう▶︎話題がないなら自己紹介​▶​話を盛り上げるために「共感」と「肯定」を示そう​「〇〇なら大丈夫だって〜」友人や先輩から言われる言葉No.1の「〇〇なら大丈夫だって〜」。この言葉を言われた人は「がんばります」などと答えながらも、「いやそんなことないから」と心の中では思っていることでしょう。一見よくある就活あるあるに見えますが、これは非常に危険な状態です。なぜ危険なのかこの状況を整理していましょう。先輩or友人→就活がうまくいくと思っている私→就活がうまくいかないと思っているあなたについての認識が周囲と自分の間にギャップが発生している状況となっています。つまり自己認識と他者認識に乖離があるということです。ではなぜこの乖離が発生しているのか考えていきましょう。大きく3つのパターンがあります。①自分が認識していない強みがある②自分しか認識していない弱みがある③両者ともある①の場合は自己分析が足らず、②の場合自己開示が足らない、③の場合はどちらも足らないということになります。就職活動においてどちらの要素も重要であると思っています。自己分析が足らない人が就活うまくいかないのは当然ですし、自己開示が下手な人は内定をとるのに苦戦している印象があります。「〇〇なら大丈夫だって〜」「がんばります!!」このやりとりの背景には上記のような課題が潜在しています。しかし言われた方は心の中では「は?」と思っており、課題に気づいていません。これは非常に危険な状態にあるといえます。このままだと無い内定になる可能性もあるでしょう。それでは「〇〇なら大丈夫だって〜」と言われたときはどのようにすればよいのでしょうか。まずは認識の乖離が生まれている理由を明らかにしなければなりません。つまり「〇〇なら大丈夫だって〜」と言われたら「どうしてそう思ったの?原体験は何?」と返しましょう。さらに返答に対して、ナゼナゼと繰り返しましょう。深掘りを繰り返し、原因を明らかにしましょう。明らかになった原因をもとに自分の​行動​を正せば、内定コレクターになれることでしょう。まとめ▶「〇〇なら大丈夫だって〜」に対して心の中で「そんなことないって〜」と思っていたら、危険な状態▶「〇〇なら大丈夫だって〜」と言われたら、「どうしてそう思ったの?原体験は何?」と返そうえ??お世辞で言ってる??そんなの知りません。最後にここまでお付き合いいただきまして誠にありがとうございます。この記事を読んだからと言って就職活動の役に立つわけではありませんが、少しでも息抜きができたなら幸いです。unistyleはみなさんの就職活動を応援しています。 6,628 views
「実績自慢型」の体育会就活生はなぜ面接で落ちるのか? 「実績自慢型」の体育会就活生はなぜ面接で落ちるのか? 就活生にとって有利な売り手市場が続いている昨今。実際は企業によって偏りがあり、就活生にとって人気な企業は売り手市場では全くありません。それは一般的に就活に有利だといわれている体育会の学生も例外ではありません。「自分は体育会だから就活も余裕でしょ。」と考える体育会の就活生が毎年一定数いますが、果たして本当にそうなのでしょうか?「時間が足りない」「他の体育会の学生との自己PRの差別化ができない」という理由から、活動の”実績”で差別化をしようとする就活生が散見されます。そして、その”実績”を自己PRする学生は真っ先に面接で落ちてしまいます。なぜなのでしょうか?なぜ「実績自慢型」の体育会就活生は面接で落ちてしまうのか?まず、採用している企業は”実績”自体を否定しているわけではありません。人並み以上の努力をし、様々な苦難を乗り越えた末に掴んだ"実績"だと思います。それなのに、なぜ企業は実績を評価をしないのでしょうか。改めて採用している企業の立場に立って考えてみましょう。大前提として、企業は自社で活躍する人材を見つけるために、採用活動をしています。つまり、「自社に利益を生み出す人材」なのかどうかを見極めようとしています。そのため、企業が自己PRを求める最たる理由は以下の2つに尽きます。①自社の求める強み・能力を持っているか②キャラクターが自社にマッチしているか参考:自己PRのエントリーシート|2つのステップで「強み」を伝えるこれ以上でも以下でもありません。そのため、極端な例を挙げれば、仕事内容が体育会での活動内容と全く同じだった場合、”実績”自体が自己PRになり得ます。例えば、野球部が仕事として野球をするなどですね。ただ、皆さんもわかっているとは思いますが、プロでもない限り、企業に属する際に、体育会での活動内容と企業での仕事内容は一致しません。そうなると、”実績”にはさほど価値がなくなります。それこそ、仮に自分が陸上部で全国優勝の経験があったとしても、企業の採用担当からしたら、「単純に運動神経が良くて、足が速かった。」という評価にもなりえるということです。体育会の就活生の皆さん。改めて自分が「実績自慢型」の自己PRになっていないか見直してみてください。「実績自慢型」の自己PRから脱却するために上述した通り、企業は自社で活躍できる人材を採用しようとしています。「どのような人材が活躍するのか?」unistyleでは、以前より自己PRの中で企業に伝えるべき「強み」には実は共通するものがあり、大きく以下の5つに分類することができるとお伝えしています。①個人として努力し、成果をあげることができる。②関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる。③リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる。④価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる。⑤今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現できる。参考:ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?上記5つの強みに当てはまるのが、企業の採用担当の評価として、「入社後も強みを活かして活躍してくれそう=再現性がある」ということです。トヨタ自動車内定者の自己PR例学生時代に体育会に所属していたトヨタ自動車内定者の回答を例に見てみましょう。大学時代にチームを巻き込んで成果を出したエピソードを教えてください◆本文/400文字私は,代表として体育会ソフトテニス部を作り上げた.体育会加入の条件として,50人程度の人数が必要であったが,様々な人が集まるため「一人一人に満足のいく活動をする」ということが難しく,人数が頭打ちになってしまった。そこで私は,魅力的な集団を目指し「集団と個人のモチベーションをいかに近づけるか」ということを意識して活動を行った。主な内容としては①自らが積極的に行動することによって集団が進むべき道を示す.②日頃から部員全員とコミュニケーションをとる.という2つである。前者に関しては,自分の活動への取り組み方や,定期的な学年毎の代表との話し合い等で,集団の方向性を全体に示した.後者では自分が個人と集団の橋渡し役となることによって,個人に集団の方向性に共感してもらうように心がけた。それにより3人で始めたサークルが100人近い人数となり,今年から大学史上初の体育会ソフトテニス部として学校に公認された。トヨタ自動車のES対策|求める人材像に合ったエントリーシート回答の作り方ではトヨタ自動車が求める人物像として以下の3つを挙げています①社内の技術者の方や、仕入れ先の会社の方など異なる立場や考え方を持った人と協力して成果をあげることのできる人材②上記の協力者の人たちに方向性を示し、自ら提案・実行し、問題を解決することができる人材③主体的に組織に対して働きかけて、チームとしての成果を上げることができる人材この学生は代表兼キャプテンとして、「組織が進むべき方向性を示す」「部員達と信頼関係を構築した」と述べてあります。この取組み内容から、トヨタ自動車が求める人物像である②上記の協力者の人たちに方向性を示し、自ら提案・実行し、問題を解決することができる人材③主体的に組織に対して働きかけて、チームとしての成果を上げることができる人材の素養に優れているとアピール出来るのではないでしょうか。つまり、自らの強みをトヨタ自動車でも活かせることを、部活のエピソードを用いて伝えていることがわかります。体育会の学生の多くが総合職で就職する際に求められる能力というものをしっかりと理解しておらず、せっかくいい経験をしていても的外れなアピール(=実績)をしてしまうがゆえに内定できていないというのを多くの学生を見てきて感じます。「誰かと同じ自己PRになってはいけない」という意識が強すぎるため、内定者や働いている人の経験を参考にせず、自分だけで考えた独りよがりのものも多いように感じますが、評価される近道としては内定者や働いている人がどう考えているのかを参考にするのは重要なことだと思います。先ほど上述した5つの強みを参考にしながら、自身の経験を踏まえ、伝えたい強みに最も沿ったエピソードを選ぶことをおすすめします。参考:評価される志望動機の書き方|企業が知りたい6つのポイントと内定者回答【完全版】ガクチカの書き方と評価基準|内定者ES付き自己PRのエントリーシート|2つのステップで「強み」を伝える最後に体育会学生はそうでない学生と比べた時に、①学生時代強く打ち込んだものをアピールしやすく、②OBとのつながりがあるためOB訪問先には困らないといった強みがあると考えられます。一方、体育会の学生同士が天秤にかけられるような状況になった際には、単に「努力して試合で結果を出しました」といったアピールのみでは他者との差別化が難しく、高い評価を得にくいといったことも考えられます。だからこそ、本記事を参考に志望企業に内定するための対策をしていきましょう。関連記事:総合商社に内定した体育会系学生が就職活動で実践した三つの差別化方法本記事では、体育会就活生の自己PRについて解説してきました。こちらの動画では面接の全体像について解説しています。面接の全体像を把握することは自己PR作成の際にも役に立つかと思いますので、ぜひご覧ください。 9,947 views
「ベンチャー企業なら大手よりも成長できる」は本当か? 「ベンチャー企業なら大手よりも成長できる」は本当か? ベンチャー企業への就職を支援するサービスもかなり出てきたこともあり、新卒でベンチャーか大手かというのは考える人が増えてきたように思います。一方で新卒で大手かベンチャーかという議論の多くは個人の主観が入りがちでなかなか建設的な議論が出来ていない印象を受けます。今回はベンチャー企業就職にまつわる様々な考えについてじっくりと考えてみますので、新卒でベンチャーに行くか大手に行くか悩んでいる方は参考にしてみてください。「ベンチャーなら成長できる」は本当か?ベンチャー企業というと「裁量権が大きく、若いうちから仕事を任せてもらえるため成長できる」というのが多くの就活生が持つイメージではないでしょうか。一方で大企業は「福利厚生や給与などは充実しているものの、仕事を任せてもらえず成長が遅い」というイメージを持っている人が多いかと思います。何となくのイメージとして確かにベンチャー企業は猛烈に働いてプレッシャーが強く、会社自体も小さいため裁量権が大きく成長できそうな気がします。しかし、本当に裁量権が大きいのか、本当に成長できるのかという点を考えるためには、「裁量権」や「成長」という言葉の定義が曖昧すぎて議論にならないでしょう。言葉の定義が曖昧なままだと個人それぞれの主観で「裁量権」や「成長」という言葉を定義してどちらがいいかのポジショントークを展開するだけになってしまいます。大きな案件を任されるという意味では大手企業の方が裁量権がある?そんなポジショントークの一例として、大企業の方が裁量権があるという例があります。裁量権という言葉を、「金額的に大きな案件を任される」と定義すると大企業はベンチャー企業以上に裁量があるケースが多いと言えます。例えば証券会社であれば1億円規模の投資信託商品を販売するのはざらにあることですし、銀行でも数億円の融資を若手社員が一人で進めることは結構あります。商社でも数千万円規模の取引を若手にトレードの練習として任せるなんてこともあります。大企業ほど企業体力があるため若手が失敗してもいい金額が大きく、大きい案件を任されるケースが多くあるでしょう。このように「裁量権」という言葉の定義を、「案件の金額の大きさ」と定義すると大企業はかなり大きな案件を若手に任せていると言えます。ベンチャーの一番の魅力はマネジメント層までの早ささて上記のように裁量権を定義して、大企業を推してみましたがしっくりこない方もいるでしょう。では大企業になくベンチャー企業特有の「裁量権」と言えば何があるでしょうか。その中の一つに「部下を持つマネジメント層になるスピード」があります。この点においては、ベンチャー企業は大企業に比べて圧倒的に有利であると言えます。大企業では課長などの役職がつくのに最短でも10年、商社などでは課長になるのに20年ぐらいかかるケースも稀ではありません。それに比べるとベンチャー企業の多くでは、早いと2年目に部下を持つマネージャーに、4年目でマネージャーになれていないと遅いなんてケースもざらにあります。サイバーエージェントでは「新卒社長」を半ば制度化しており、新卒で入社した社員に小さな会社を任せています。参考:新卒社長が目指す未来少し古い話になりますが、DeNAが2012年にLINEの対抗アプリとしてリリースしてテレビCMも大々的に行ったcommも、新卒1〜3年目が中心に開発を行い、責任者も入社3年目が担当したとニュースで話題になっていました。参考:DeNAの無料通話「comm」は新卒1~3年目が開発テレビCMで攻勢このように多くのベンチャー企業ではマネジメントに関わるスピードが大企業に比べて圧倒的に早いと言えます。上記の例は既に大企業の仲間入りを果たしたと言えるメガベンチャーですが、それでも例の通り若手に部下を持たせる抜擢を行っています。早く人を使うマネジメントを経験したいのであれば大企業よりもベンチャー企業が合っていると言えます。ベンチャーのリスクは結果が出なければマネジメントに上がれないこと上記のようにベンチャーは部下を持つまでのスピードが速いことを示しましたが、残念ながら全ての人がマネジメントに上がれるわけではなく、中途採用の社員、新卒社員の競争に勝ち、優秀だと認められた人しか上がることはできません。大企業では良くも悪くも年功序列で、出来る人と出来ない人の差が小さく、ある程度のポジションであればそこまで出来ない人でも上がることが出来ます。もちろん年功序列神話が崩壊し、3割しか課長になれない時代が到来したと言われていますが…。7割は課長にもなれません部下を早めにもちたい、マネージャーに早くなりたいと思ってベンチャーに入ったとしても誰もがなれるわけではないため覚悟を持って入社する必要はあるでしょう。成長の定義は人それぞれ、人それぞれの部分を言語化して落とし込むのが大事ここまで来ると、「成長」という言葉の定義も人それぞれで、言語化して落とし込まないといけないでしょう。早くからマネジメントを学び経営層にいきたいのであればベンチャーという選択肢は悪くないと言えます。一方で「伝統的な大企業も含めて大きなプロジェクトを動かせる人材になりたい」となった場合には大企業の中で大企業の論理を学んでいくことも重要かもしれません。インフラの輸出や大企業向けの大規模融資など大企業でなくては関わることの出来ない大きなプロジェクトが存在しておりそうした方向に成長したいという考え方もありだと思います。多くの人が持つイメージだけで考えるのではなく、自分なりに曖昧な言葉の定義を落とし込んでいくのが大事です。そのためには様々な人の考え方に触れたり実際に働く人の話などを聞いて仕事に対する知識・考えを深める必要があるかもしれません。最後に仕事においても曖昧な言葉やイメージに対して一度立ち止まって考えることは非常に大事なことです。「裁量権」や「成長」など人によって定義が変わってしまう言葉については特に注意が必要です。就職は今後の人生の中でも重要な選択の一つと言えます。その選択を自分が納得したものにするためにも、ぜひ自分の足で情報を集めて、自分なりに考えて決断して欲しいと思います。【関連記事】 27,135 views

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