キンコン西野亮廣『新世界』|これからはお金を貯めるより信用を貯めるべきである!?
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最終更新日:2023年10月30日
こんにちは。unistyle編集部のせいちゃんと申します。
人に感動を与えられる人になることが目標の大学4年生です。恋愛コンテンツクリエイターという肩書でnoteやTwitterを中心に執筆活動をしています。なぜその私が就活メディアにいるかというと、就活は自分の人生において大きな決断の時であり、私は「なりたい自分」に向き合う就活生の皆さんの背中を押したいからです。
初めて名前を出して記事を出しているので緊張しておりますが、みなさんに「おもしろい!」「知って得した!」と思っていただけるようなものを作っていければと思いますのでよろしくお願い致します!
本題に入りますが、今回はみなさんと共に新世界を覗きたいと思います。お金を貯める時代から信用を貯める時代になる、そう主張しているキングコング西野亮廣さん。彼の新著『新世界』には来たる新しい世界について書かれています。
信用を貯めるとはどういうことか?どうやって貯めるのか?
就活には関係あるのか?
そんな疑問を解決すべく、『新世界』を引用しながら解説します。
【全文公開中】https://r25.jp/article/621586962847256237
貯信時代|労働の対価としてお金をもらう時代が終わる?
皆さんは「貯信」という言葉を聞いたことがありますか?私はありませんでした。「稼いだ信頼=その人の手に入れられるお金」ということだそうです。
これからの時代は、貯金から貯信の時代に変わると言われているんです。ホリエモンこと堀江貴文さん、幻冬舎編集者の箕輪厚介さんなど、多くの今話題の人物がそう語っています。
とは言っても、本当にそうなんでしょうか?
キングコング西野亮廣さんの新作『新世界』では、ホームレス小谷さんを例に、信頼が貯まっていれば、いつでもお金に還元することができるということを示しています。
ホームレス小谷さんのハナシ
芸人として苦戦していた彼に西野さんが「ホームレスになって生配信」することを提案し、それが話題になりました。その後無料でネットショッピングのお店が開けるBASEというサービスを使用し、「1日50円でなんでも屋」を始めます。
日給50円で草むしりやヌードモデルやiPhoneの新作発売に並ぶなど、小谷さんはなんでもしました。購入者は50円で小谷さんが良く働くので、お金以外のもので恩返ししようと、昼食を出したり、晩酌に誘ったりします。
ところが、購入者の口から出てくる言葉は、いつもこれだ。「小谷さん、今日は本当にありがとう」日給を一万円に設定していたら、こうはならない。
「一万円も支払っているのだから、それぐらい働いて当然でしょ」って感じで、ホームレス小谷との関係は、そこで終わっていたハズ。
(中略)
これまでボクらは労働の対価として「お金」を受け取ってきたけど、ホームレス小谷はお金を受け取ること(お金を稼ぐこと)を放棄して、その代わりに「信用」を稼ぎ続けたんだ。
【引用】『新世界』西野亮廣
「信用」を稼ぎ続けた結果、彼が結婚式を開く際、クラウドファンディングで結婚式の費用を募ったところ、3週間で250万円集まりました。これは過去に彼を50円で買った人たちが中心だったそうです。
ここから西野さんは以下のように考察しています。
信用を稼ぎに稼ぎまくっているから、「クラウドファンディング」という「信用をお金に換金する装置」を手にした時に、お金を作り出すことができた。
(中略)
現代、クラウドファンディングやオンラインサロンといった「個人の信用を換金する装置」が次から次へとボコボコ登場している。信用さえあれば、お金が作れるようになってきた。
『信用持ち』は現代の錬金術師とも言える。
お金を貯めた人間ではなく、信用を貯めた人間があらゆるメリットを受け取れる時代が幕を開けた。
【引用】『新世界』西野亮廣
確かに、仲のいい友人なら、お会計時に「お財布忘れた!」と言われても「しょうがないな、今回は奢りでいいよ。」となるかもしれませんが赤の他人が目の前で「お財布忘れた!」と言ってもお金を快く出すことは出来ないですよね。
貯信時代が就職にも変化を与える
「貯信か。なんとなく言いたいことは理解できたけど、自分には関係ないだろう。」と思った方もいるのではないでしょうか。
貯めた信用を換金することが浸透してくると、会社が人を選ぶ基準が変わってきます。
これが変わることで、学生時代の過ごし方や就活の仕方も変わるでしょう。現に、「信頼」という基準をSNSフォロワー数ではかる企業も出てきています。
あらゆる商品のクオリティーが上がって、商品自体の差がなくなってきたら、尚のこと。
商品のクオリティーを競っていた時代から、販売者のブランドを競う時代へと変わる。
(中略)
サービス業においては、「信用持ち」の販売スタッフがいた方が商品は売れるので、当然、サービス業における「信用持ち」の就職内定率は上がる。
(中略)
すでに「Twitterのフォロワー数が多ければ、優先的に採用する」という企業も出てきている。
【引用】『新世界』西野亮廣
サービス業に関わらず、クライアントと接する営業職はもちろんのこと、社内で仕事を頼む際も「信用持ち」に頼みたいということになってきます。
これまでは「学歴」が最も信頼できる指標だったかもしれません。しかし、これからは「信用」がその指標になっていくということです。
では、信用はどうやって貯めるのでしょうか?
信用を貯める方法
キングコング西野さんは著書『新世界』で、信用を稼ぐには「嘘をつかないこと」が重要だと主張しています。今の時代、嘘なんてインターネットで調べればすぐにバレてしまい、信用が失われてしまうからです。
認知と人気の違い
SNSでのフォロワー数が「信用持ち」の1つの基準として使われていると聞いて、「なるほど、とにかく認知度が大事なんだな。」と思いませんでしたか?私は思いました。
ただ、ここで注意が必要なのはこの認知と人気の違いです。西野さんは自らの過去を「認知タレント」だったと振り返っています。
当然、タレントは”スポンサーさんの都合が良いように”立ち振る舞わなきゃいけない。
(中略)
たとえばグルメ番組でマズイ料理が出たとしても、ボクたちタレントは「美味しい」と言わなくちゃいけない。
(中略)
昔はそれでも良かったんだけど、今は、その料理が本当に美味しいかどうかが、『食べログ』やTwitterで調べられてしまうようになっちゃった。
つまり今は、これまで検証しようがなかったタレントの嘘が、「嘘」としてカウントされるようになった。
(中略)
嘘をつくことで露出を続けると、認知度は上がるけど、人気度(信用度)は確実に落ちる。
(中略)
でも、仕事で「嘘をつくこと」が求められているわけだよね。
(中略)
嘘は感情ではなくて、環境によって”つかされる”んだ。
【引用】『新世界』西野亮廣
ここから以下2つのことが分かります。
①注目を集めるだけの露出は信用を失う
SNSで迷惑行動を撮影してアップロードしている人たちがこれに当たります。バズって有名になるかもしれませんが、信用は失います。
採用担当者なら絶対に採用したくないでしょうし、「一緒に活動したい。」「支援したい。」と考える人は出てこないでしょう。
②嘘をつかなくていい環境に身を置くべき
仕事で嘘をつかざるを得ないのは、タレントに限った話ではありません。顧客に必要ないと分かっていながら、成果を上げるためにあたかも必要であるように営業することも立派な嘘になります。
「でも、社会ってそんなもんだろ。」と思った方もいるでしょう。嘘をつかないで信用を稼ぐことを最重要視している人たちは以下のように考えているようです。
オンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」でいい仕事をするメンバーのハナシ
(中略)
その先々で、面白そうなプロジェクトがあれば、「ボク、やります」と手を挙げて、仕事を取っている。彼らは「面白いプロジェクト」にしか参加していないので、「いつも面白いことをしている」という信用を稼いでいる。
何度も言うけど、稼いだ信用は換金できる。ある時、彼らに「会社に所属しない理由」を訊いてみると、なんとも痛快な答えが返ってきた。
「会社に所属してしまうと、会社の事情で場合によっては『面白くないこと』に参加しなければいけなくなって、信用を落としてしまうじゃないですか」
固定給と引き換えに信用を落として、”自分の力でお金を作れない身体”になってしまうことが、貯信時代では最も危険なことだということを彼らは知っているんだ。
【引用】『新世界』西野亮廣
オンラインサロンとは、ファンクラブと似たようなものです。
サロンメンバーは会費を払ってサロンに所属し、サロンオーナーの限定記事を読むことができたり、イベントに参加できたりします。それだけでなく、プロジェクトに参加して働くこともあります。
例えば、某アイドルのファンクラブに入っていて、そこで「某アイドルのライブ運営に参加できる権利」が売られていたら、「買いたい!」と思うファンも多いとは思いませんか?
これがこれまでの「お金のために働く」という概念からは想像できなかった新しい形として、近年注目を集めています。
まとめ
貯信時代についてまとめると、以下になります。
①信頼が貯まっていれば、いつでもお金に還元することができる
②「信用持ち」の就職内定率は上がる
③信用を稼ぐには「嘘をつかないこと」が重要
④嘘をつかざるを得ない環境で働き信用を落として、”自分の力でお金を作れない身体”になってしまうことが、貯信時代では最も危険
今回は貯信時代について解説しました。
これは一つの世の中の流れであり、この新しい概念を実証している人たちがいることは事実です。
未知の概念は世の中の「当たり前」になるまでは半信半疑のまま行動しない人がほとんどです。ただ、知っておくだけで損は何もありません。
思考と行動の幅を広げるためにも、積極的に情報に触れておくと良いでしょう。
キングコング西野亮廣さんのSNSも気になった方はチェックしてみてください。
Twitterキンコン西野(新刊『新世界』)
Amazon 『新世界』西野亮廣
恋愛コンテンツクリエイターとしてnote、Twitterを中心に毎日発信しています。
【「愛してると言えるようになるまで」|Twitter@あんず飴】
もっと多くの人が「なりたい自分」になる背中を押すために就活についての執筆もしています。
【就活生以外の皆さまに読んでほしい就活日記】
平成が終わる前に自著を出版することが目標。