安定した大企業に就職する学生におすすめしたい10%起業とバーベル戦略

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最終更新日:2022年03月29日

安定した大企業に就職する学生におすすめしたい10%起業とバーベル戦略

自分自身の実力もわからない中で、最初から起業やスタートアップ、ベンチャー企業に飛び込むのではなく、まずは大企業に就職しようと考えている人は多いのではないでしょうか。

一方で、近年は予測できないような激しい変化が頻繁に起こる時代であり、東日本大震災により大きな影響を受けた東京電力、事業不振から海外資本の傘下になったシャープ、会社主導による不正に揺れる東芝・三菱自動車など、一個人ではどうしようも出来ない予測不可能なリスクが起きてしまう時代です。

このような不測の事態に備える一つの考え方として、最近読んだ本である「10%起業 1割の時間で成功をつかむ方法」と参考にしているブログ記事の「安定した大企業に就職するならブラックスワン対策に「バーベル戦略」がお勧め」の2つを紹介しながら説明したいと思います。
 


10%起業 1割の時間で成功をつかむ方法


キャリアにおけるブラック・スワンの実例

ブラック・スワンとは上記のコラムでも紹介しましたが、以下の様な特徴を持つものです。

異常であること(過去に照らせば、そんなことが起こるとは思われず、普通に考えられる範囲の外側にあること)
とても大きな衝撃があること
異常であるにもかかわらず、人間生まれついての性質で、起こってから適当な説明をでっち上げて筋道をつけたり、予測が可能だったと思うようなこと

引用:「ブラック・スワン」P4より

そして、以下のようなエピソードに代表されます。

七面鳥がいて、毎日エサをもらっている。エサをもらうたび、七面鳥は、人類の中でも親切な人たちがエサをくれるのだ、それが一般的に成り立つ日々の法則なのだと信じ込んでいく。政治家の連中がよく使う言葉を借りるなら、「一番の利益を考えて」くれている、というわけだ。感謝祭の前の水曜日の午後、思いもしなかったことが七面鳥に降りかかる。七面鳥の信念は覆されるだろう。

(中略)

七面鳥は、昨日の出来事から、明日何が待っているか推し量れるだろうか?たぶんいろいろわかることはあるだろう。でも、七面鳥自身が思っているよりも、わかることはちょっと少ない。そして、その「ちょっと」で話はまったく変わってくるかもしれないのだ。

引用:「ブラック・スワン」P88より

私たちが生きている世界においては、キャリアの分野においてもブラック・スワンが散見されます。学生時代から優秀で評価も高く外資系投資銀行に入社したものの、1年目から日本法人が撤退したためにリストラされてしまう人もいます。近年では2016年にバークレイズが日本を含むアジアの株式業務から撤退しています。

東日本大震災の前までは超優良安定企業として有名だった東京電力も、震災後は収入は減り世間の風当たりも非常に強くなりました。
電機産業については、シャープ、ソニーが事業不振からリストラを敢行しています。
 


切り捨てSONY リストラ部屋は何を奪ったか

不正会計で揺れた東芝、燃費データの不正で揺れた三菱自動車などの事例もあります。
このような事例についてはいくら個人として優秀でもコントロールできない上に、運が悪ければ誰にでも起こりうるブラック・スワンだといえます。


10%起業・バーベル戦略とはどういう考え方か

このようなブラック・スワンに対処する考え方が10%起業であり、バーベル戦略です。

10%起業は紹介した本に詳しいのですが、要約すると安定的な大企業での仕事は確保しながら、残りの10%なり15%なりの時間と資金をリターンの大きいサイドプロジェクト(起業)に振り分けることです。バーベル戦略も同様にローリスク・ローリターンの大企業の仕事に85%〜90%の労力を割きながらも残りの10%〜15%をハイリスク・ハイリターンのプロジェクトにつぎ込む戦略のことです。

安定的な大企業での仕事を着実にこなしながら、勤務後や週末の時間を使い、起業できるようなアイディアを形にしていくのが10%起業やバーベル戦略の考え方になります。勤めている安定していると思っていた大企業が揺らいだ時に、サイドプロジェクトで得た知見でキャリアアップの転職をしたり、サイドプロジェクトを事業として立ち上げるということも考えられるでしょう。


具体的なサイドプロジェクトの例

実際にサイドプロジェクトから大きく立ち上がったサービスや企業も少なくありません。元々unistyle自体も創業者二人が安定的大企業に勤務しながら事業の案を考えて、サイドプロジェクトとして走らせていたものを事業化したものになります。

有名なサービスでは最近CMを打ったマネーフォワードも、勤務しながらプロトタイプを週末に作成していたようです。

松本大社長に提案しても、やはり書面での説明になりますから、いまいち伝わりづらいですし、私たちもそこまで自信を持っているわけではありませんでした。だからまずはモノをつくろうと。今でも強く思うことですが、アイデアのみでは1%の価値もないですから、とにかく「つくろう」とテスト版の制作にかかりました。ただ、当初は私も瀧もそれぞれの会社に籍がありましたから、フリーで活動していた浅野千尋、今は弊社のCTO(最高技術責任者)に就任していますが、彼が中心となり、知り合いにも声をかけまくって週末にひたすら作業していましたね。

参考:高田馬場のワンルームで起業/辻マネーフォワード社長(1)

GREEについても、元々は当時楽天に勤務していた田中社長の個人的な趣味として運営していたものがきっかけになっています。

2000年2月、楽天に入社。個人間オークション、ブログ(楽天ブログ)、アドネットワーク(アフィリエイトプログラム)、プロダクトレビューを始め、さまざまな新規コンシューマ向けインターネットサービスの企画・開発を行う。2003年の冬から個人的な趣味の一環としてソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)GREEの開発を開始。2004年2月にはGREEを一般公開し、個人サイトとしてサービスを開始。10月には楽天を退社する。

参考:wikipedia 田中良和(実業家)

学生が在籍しながら立ち上げたfacebookなどのサービスも10%起業・バーベル戦略の一例ということができます。

もちろん自分自身で立ち上げて行うだけでなく、友人・知り合いが立ち上げたスタートアップを勤務後や週末に手伝うといったことも立派なサイドプロジェクトの一つだといえます。事業がうまく立ち上がり、これなら自分のリソースを100%かけてもいいと判断できるタイミングでその会社にジョインするのも十分にありでしょう。

このように安定的な自分の立場は確保しながらも、残りの時間で大きくリターンの得られるプロジェクトに投資するのは安定した大企業に勤めている、勤めようとしている人こそ、ブラック・スワンに備えてやるべきことであるといえます。

10%起業・バーベル戦略のメリット

基本的に10%起業やバーベル戦略に大きなデメリットは存在しません。もちろん副業規定に抵触しないようにするであったり、所属する会社と競合してしまい利益相反になるような事業を行わないように気をつける必要はあります。

また趣味や自分の時間は失われますが、そういった時間を失ってでもやりたいと思えることをサイドプロジェクトにすることが、継続する上でも実際に自分のためになる上でも大事なことだといえます。

サイドプロジェクトのメリットは少なくありません。サイドプロジェクトの時間を捻出するためにこれまで以上に仕事に対する時間意識が強くなり早く効率的に仕事を終えようと思うはずです。今まではいやいや上司や取引先の言いなりになっていたものが、サイドプロジェクトをやることにより仕事の意識が変わり、主体性を持って今の仕事に取り組める様になるでしょう。何よりも主体的に誰かと自分たちのアイディアを形にしていくのは非常に楽しく興奮を与えてくれるものです。

もちろんサイドプロジェクトをやるそもそもの目的であるブラック・スワンに備えるということにもつながります。サイドプロジェクトは失敗したとしても自分のリソースの10%に過ぎません、10%を費やして得られた知見や関係性で十分元が取れるでしょう。

最後に

大企業は安定していると言っても例外といえる事象が次々に起こってしまう時代の中で、ブラック・スワン的なリスクにも主体性を持って対処することは仕事をする人全てにとって重要になってきました。大企業にしがみつきながら何も起こらないように祈りながら(もしくはリスクに気づかずに何も考えないようにしながら)過ごすのも一つかもしれませんが、出来る限り自分の人生に対して、自分でコントロールしたいものです。今回ご紹介した考え方を参考に自分ならどうするかぜひ考えてみください。

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日本テレビが求める人材と日本テレビの今後の展開 日本テレビが求める人材と日本テレビの今後の展開 日本テレビをはじめとしたテレビ業界は、テレビ好きの学生からは高い人気を持つ一方で、最初から敬遠してしまっている学生も多くいるように感じています。採用広報の打ち出しもテレビ好き向けに寄っているためかもしれません。それでも、国内の番組制作以外にもデジタル領域の強化や海外展開などにも今後力を入れていくテレビ業界は、従来のテレビ好きだけでなく、ビジネス志向の優秀な学生を求めていると言えます。日本テレビではどのような事業を行いどのような展開をしていくのか、キャリアイベント「グローバルカンパニーのキャリアパスを知る」で日本テレビの採用担当者が話していたことをまとめつつ海外展開などについても触れていきます。日本テレビの仕事内容と求められる人材はじめに、以下は2015年度の日本テレビの事業別収入内訳です。単位:百万円事業別収入割合放送収入248,45080.90%番組販売収入11,4423.70%事業収入44,94614.60%(内、海外事業)(-1697)0.60%不動産賃貸収入2,2370.70%合計307,075デジタル分野などの新規領域に進出するといっても、現状の主な収益源は国内向けの放送収入となっています。そのため部署ごとの人数も、①ニュース記者などが所属する「報道局」、②カメラや音声といった番組制作の技術的業務を引き受ける「技術統括局」、③バラエティやドラマを制作する「制作局」の3部署が多くなっています。参考:人数の多い部署トップ3!|日テレ採用サイトそうした背景もあり、まだまだテレビ好きやテレビに対する熱い思いのある人材は求められているようです。(日本テレビの採用担当者も、自社の番組で好きな番組を質問されると決めかねるほどのテレビ好きでした)それでも、消費者としての好きと提供者としての好きはまったく性質が異なるため、単なる「ファン」は求められていない点には注意が必要です。日本テレビに限らず、企業が求めているのは自社のファンではなく、自社のファンを増やせる人材です。参考:「好きだから」という志望動機の8割が評価されない理由日本テレビの海外での仕事報道や番組制作はドメスティックな仕事と捉えられていますが、海外で仕事をする機会も多くあります。例えば海外ロケなどが挙げられ、「世界の果てまでイッテQ」「アナザースカイ」といった番組をイメージするとわかりやすいでしょう。人によってはロケのためにほとんど毎月くらいの頻度での海外出張もあるとのことで、普段旅行では行けない(行かない)ような場所に行く貴重な経験ができると採用担当者は話していました。海外の支局でニュースを報道する仕事もあり、最近ではアメリカ大統領選のための取材などで飛び回っている人もいたようです。以下は日本テレビの海外支局です。支局は主にヨーロッパ・アジア・アメリカなどが中心ですが、時には戦地周辺などの支局のない地域にも取材に行くことがあるようです。テレビを取り巻く環境日本テレビの売上自体はここ数年増加を続けているものの、少子高齢化の進行やインターネットが成長している今、テレビの地上波放送としては岐路に立たされていると言えます。またこれからは、「決まった時間に決まった番組を見る」という現在のテレビのスタイルが変わってしまうことも考えられます。上記のような状況も踏まえ、日本テレビは次の手を打っています。例えば、日本テレビは動画配信サービス「Hulu」を2014年に買収し、自社で作成したコンテンツをHuluを通して手元のデバイスで場所や時間を問わずに視聴者に届けられるようになっています。このように、従来の放送事業だけに固執することなく、時代にあった形で事業展開していくことが今のテレビ業界に求められていると言えるでしょう。放送以外の事業についても新たな「挑戦」を行っています。アジアNo.1メディア企業を目指し、ビジネスの提携などを積極的に行っている海外事業、動画配信会社「Hulu」を運営するインターネット事業などがその例です。引用元:社長メッセージ|日テレ採用サイトメインのテレビ業界志望者層であるテレビファンだけでなく、柔軟に新しいビジネスを生み出せる人材こそ、これからのテレビ業界に求められていると言えます。最後にインターネットの台頭や少子化で逆風と言われているテレビ業界ですが、日本テレビは今後10年間で新たなビジネスを成長させていこうとしています。提供者としてテレビに関わりたいと考えている方はもちろん、これまで敬遠していた商社・コンサル志望などのビジネス志向の方も就職先として目を向けていただければと思います。photobyDickThomasJohnson 25,227 views
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