総合商社から転職する若手が増えているって本当?三菱商事から転職した人に「実態」を聞いてみた。

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最終更新日:2019年01月29日

総合商社から転職する若手が増えているって本当?三菱商事から転職した人に「実態」を聞いてみた。

unistyleの読者で、総合商社を希望している人も多いと思いますが、最近総合商社から転職する若手が増えているらしいです。

「終身雇用」や「高年収」の代名詞になっている総合商社。転職を前提に新卒で入社している人が総合商社には少ないイメージがあると思いますが、一体なぜ転職が増えているのでしょうか?

そこで今回は新卒で三菱商事に入社し約4年間勤務した後に、従業員数20名のベンチャー企業に転職した後藤さんから、その転職理由や若手の転職増加の実態について聞いてきました。



慶應義塾大学出身。在学中は、体育会のアイスホッケー部に所属。

大学卒業後、三菱商事にて約4年間勤務。入社後、米州/インドの工作機械販売会社の経営支援業務に従事。

その後、タイ国総合大学に一年間留学。在学中、チュラロンコン大学卒の教授から教えを請い、タイ僻地の山寺にて出家。大学卒業後、三菱商事設立のタイ国内ベンチャーにて、農業機械の販売網開拓をリード。

2018年3月に日本に帰国後、経営メンバーとしてキャディ株式会社に参画。

三菱商事への入社理由は、経営を学びながらグローバルな社会課題を解決できるから

ーー本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、そもそもなぜ三菱商事に入社を決めたのでしょうか?

元々自分は、「一度しかない人生だからこそ、社会に大きなインパクトを与える経営者になりたい」という想いを持っています。

就活では「グローバルに社会課題解決に取り組んでいる」「経営に携われる」という2つの軸を持って就職先を探していました。

リクルート、野村證券、ATカーニーなども受けてはいたんですが、やはり総合商社は歴史もあり、社会に大きなインパクトを実際に与えてきた実績があります。

なのでまずは総合商社の一員となり、ビジネスを学びながら、次のステップを考えるのも有りかなと思い志望しました。

特に三菱商事は、総合商社の中で最も事業のスケールに限界が無いと感じ、入社を決めました。

ーー実際入社してどうでしたか?

結論としては、自分にとっては正解だったと思います。今、自分が就活生に戻ったとしても、三菱商事を選んでいます。

三菱商事時代に製造業の現場で働いたことで、製造業のリアルな課題を認識することができました。それがまさに、今の仕事にも繋がっています。

まず1~2年目は機械グループの産業設備チームに配属になりました。主に事業経営とトレーディングという2つの仕事をしていました。

具体的にいうと、工作機械を日本からアメリカに持ってくるのが主な仕事でした。いわゆる、モノの供給ですね。

市況などを気にしながら、「御社の価格だと、アメリカのマーケットと合わないので値段を下げてください。」といった値段の交渉もしていました。

また、総合商社にはバリューチェーン(物流)のあらゆる側面にアプローチするという戦略があります。

本社の仕事だけでなく、物流の下流を担う子会社に関連した仕事も関らせてもらいました。

海外にある子会社の株主として、しっかり利益が出ているのかをチェックし、仮に経営状態が悪化している場合は、どうやって解決するかを新人なりに考え提案していましたね。

2年間の現場での経験を通して、製造業のリアルな課題を感じることができたのは、自分の糧になっています。

3年目になると、グローバルな知識と経験を身につけるために「グローバル研修生制度」に自ら手を挙げ、語学研修でタイのコンケン大学に行きました。1年間ビジネスから離れ、みっちり勉強に集中しました。

4年目には、三菱商事が設立したタイ国内ベンチャーで日本のトラクターをタイの農機会社に売っていました。ひたすら地方の農家を回ったり、販売店拡大の経営支援をしたり、仕事内容は多岐にわたりました。

海外で実際に働く経験を積めたのは、まさに総合商社の醍醐味でした。

日本で働いていた時は当たり前で気にも留めなかった些細なことが、海外では実行が難しいこともしばしば。「これだと人は動かないよね。」と机上の空論ではなく、現場に立ち人の心を動かすリアルな経営を学ぶことができた良い機会でした。

三菱商事時代を振り返ると、「モノづくりの知識」「グローバルな経験」「ビジネスや経営の基礎」を学ぶ4年間でした。入社して良かったなと思います。

三菱商事から転職を決意したのは「0→1(ゼロイチ)」が次の自分には必要と感じたから

ーーそれではなぜこのタイミングで転職を決意したんですか?

4年間働き、経営をある程度理解できるようになりました。総合商社の場合、部門が変わることはあっても、基本的には経営のメンテナンス、つまり10→100にするという仕事内容自体は大きく変わらないんですよね。

僕としては、本当の経営者になるためには、ゼロからビジネスを生み出す経験が必要と感じたんです。もちろん、三菱商事にも社内ベンチャー制度はありますが、既存の事業との連携を求められる場合も多いです。

なので、起業と転職を視野に入れるようになりました。そして、いくつかアイディアをもって色々な人と意見交換をしていた時に、今働いているキャディのCEO加藤との出会いがありました。

ーーなぜ今の会社に転職をしたのでしょうか?

今思うと本当にタイミングだったなと思いますが、「人」「事業」「スキル」全部良かったんですよね。まさに運命ですね。(笑)

まずは「人」に関して。とりあえず、働いている人がめちゃくちゃ優秀だったんですよね。

CEOの加藤はマッキンゼーアンドカンパニー出身で、CTOはApple出身。「一緒に働きたい!」と思える人との出会いがあったのは自分にとっては大きかったです。

次に「事業」に関して。キャディの事業は産業の構造を変えるポテンシャルを持っていると感じました。まさに社会課題を解決するインパクトの大きい事業で、やり甲斐を感じれるだろうなと。

製造業市場のなかでも「部品調達工程」という、120兆円規模の分野ながら、100年以上イノベーションが進んでいない世界に革命を起こそうとしています。

発注者・受注者の非効率を解決するとともに、技術はあれど営業力がなく廃業する日本の町工場を救う、社会貢献性の高いビジネスです。

実は三菱商事時代に、似たようなアイディアを新規事業として提案したんですが、実行されなかったんです。工作機械を担当した時から製造業に興味があったので、キャディの構想を聞いた時に心の底からワクワクしました。

最後は「スキル」について。確かに、キャディでは総合商社で培った製造業に関する知識や、グローバル経験を活かせることも魅力でした。しかし一番の魅力は、三菱商事では経験できなかった0からベンチャーを立ち上げる経験を積むことができることです。

他のベンチャーなら転職しなかったかもしれませんが、自分の経験を活かしながら、社会貢献性の高い事業を0から立ち上げることにより、圧倒的な成長を期待できると感じ、入社を決意しました。

今はキャディのパートナーとなる工場を新規開拓する責任者として全国を飛び回っていますが、寝る間も惜しいくらい仕事が楽しいです。

同世代で転職や起業を考えている人も複数人いた

ーーちなみに同世代の人たちはどうだったんですか?

三菱商事の場合、自分以外にも同期で退職している人は実際にいますし、退職している人が増えているのは事実です。あくまでも感覚ですが、同期が170人くらいいるうちの2割程度は辞めています。

転職先の内訳としては、6割が外資コンサルと外資金融。残りの4割は起業やベンチャーですね。

退職理由としては、大きく2つあると思います。

①培ったノウハウを早く活かして、新たに挑戦したいから
②転職のハードルが下がっているから

1つ目は、僕が転職した理由と似ていると思います。総合商社で3,4年働いていると仕事をある程度理解できるようになります。大企業ゆえに3,4年でもまだまだ若手で可愛がってもらえますが、与えられる裁量には限界があります。

配属部署や配属地域などによって変わるので一概には言えませんが。三菱商事で学んだことを活かして新たに挑戦したいと思う人が一定数いると思います。

2つ目は、昨今の時代背景が影響していると思います。終身雇用の時代が終わりつつあり、転職が当たり前になっているのが今の社会です。

また、インターネットの普及により、他社の情報を簡単にキャッチアップできるようになってきたこともあります。その結果、総合商社で働いている人の転職のハードルが下がっているのだと思います。

もちろん、グローバルでスケールの大きい仕事にやり甲斐を感じ、三菱商事で邁進し続けている同期もいます。

三菱商事はこの現状に危機感を覚えている

ーー三菱商事は転職や起業する人が増えていることに関して、どのように考えていると思いますか?

危機感を感じていると思います。やはり、三菱商事を含め総合商社にとっては「人」が一番の資産です。元来、総合商社は社員の成長への投資は惜しみません。三菱商事としてもこれから色々な施策を走らせようとしていると思われます。

その一環として、2018年11月の「中期経営戦略2021」で発表がありましたが、「経営力の高い人材の育成」を課題と捉え、人事制度を改革しようとしています。

具体的には成長曲線を向上させるために、成果主義や若手の人材登用などを考えているようです。

僕は既に転職をしてしまいましたが、今後三菱商事に入社する人はもしかしたら、僕と同じ理由で転職することはなくなるかもしれませんね。

unistyle編集部より

いかがだったでしょうか?

総合商社のビジネスは時代の変化に合わせ、その形を変えてきました。トレーディングを中心としていた時代から、事業投資へと変わり、今は事業経営へとシフトをしています。

それらの変化に伴い、求める人材も変化しつつあることが本記事から感じていただけたのではないでしょうか?

特に三菱商事に関しては、「中期経営戦略2021」で述べているように、経営人材を育てようとしています。それはつまり、経営人材になりうる人材を採用したいということです。

三菱商事社長の垣内氏は、「経営人材」の3つの条件として、「構想力」「実行力」「高い倫理観」を掲げています。三菱商事に興味がある方はぜひ、参考にしてみてください。

後藤さんが働いているキャディに興味を持った方へ

本記事をお読みになり、後藤さんが働いているキャディに興味を持った方もいるかもしれません。残念ながら、現在新卒採用をしていませんが、学生インターンは募集しています。

マッキンゼー、Apple、三菱商事出身の社員と一緒に働くことができるため、世界トップクラスの仕事術を身近で体感できるので、長期インターンを探している方は応募してみてはいかがでしょうか。

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本記事は電通国際情報サービスのPR記事になります。※2024年1月1日より電通総研に社名変更しています。2023年12月31日迄に掲載した記事では電通国際情報サービス(ISID)表記となっております。昔も今も変わらず就活生が企業を選ぶときに重要視する項目として、仕事へのやりがいや給与の高さなどとともに挙げられるのが働きやすさである。実際に下記の23卒就活生向けのアンケート結果でも、「企業を選ぶ上で最も重要視するポイントは?」という質問に4割の就活生が働きやすさと答えており、ダントツの1位を獲得している。【参照】【23卒の就活生の企業選びの軸】1位は「働きやすさ」、しかし「働きやすい企業の探し方が分からない」と答えた就活生は78%と課題あり(株式会社L100)また、働きやすさに直結する働き方に関しては男性よりも女性の方が重視する傾向があり、特に社内の雰囲気や結婚後の働き方はその傾向が顕著に出ている。【参照】就活生の「企業の魅力と働き方」に関する意識調査アンケート【2021年卒版】(人事ZINE)しかし、働きやすさを重視している就活生が多くいる一方、それらの定義は曖昧であり、「働きやすい企業を見つけたいけど、どのように探せばいいのかよく分からない。」という就活生も多いはずである。だからこそ、自分にとっての働きやすさとは何かを定義付け、各々の働きやすさを実現できる環境がある企業こそが働きやすい企業と言えるのではないだろうか。そんな中、裁量の大きさ・希望を実現できる環境・キャリアの多様性・自然体な雰囲気・人の良さなど、各々の働きやすさを実現している国内有数の大手システムインテグレーター(SIer)が存在する。その企業とは株式会社電通国際情報サービス(以下、ISIDと表記)である。ISIDは社員ごとに異なる働きやすさをなぜ実現できるのか、そしてその働きやすさの根底にあるものとはいったい何なのか。unistyle編集部はそんな疑問を探るべく、ISIDで働く入社3年目の稲井さん、入社5年目の中嶋さん、入社7年目の西村さんという女性社員3名にお話を伺った。働きやすさに留まらず、女性社員だからこその働き方やキャリア観まで、ありのままの姿や悩みを対談形式で聞いていきたいと思う。こんな就活生にオススメ・働きやすさを就職活動の軸としている就活生・女性ならではの働き方やキャリアに悩みを抱いている就活生・「人の良さ」を就職活動の軸としている就活生・IT業界やSIer業界に興味のある就活生目次今回取材をした3名の社員のプロフィール「裁量の大きさ」と「希望を実現できる環境」、働く中で感じた自社の魅力とは各ステークホルダーからの感謝の言葉が仕事のやりがい、それぞれが思う印象に残っているエピソードISIDでは十人十色のキャリアを実現できる。3年目・5年目・7年目の今だからこそ感じるキャリアの悩みと変遷「ISIDは働きやすい」、3人が口をそろえて語る働きやすさの根源ISIDの魅力は人の良さと言われる所以-本音で語る入社前後のギャップ-取材後記(就活生へのメッセージ)今回取材をした3名の社員のプロフィール西村香那(にしむらかな)さん2016年4月に新卒でISIDに入社。情報理工学科出身だったこともあり、IT・情報系の企業を中心に就活を進める中でISIDの「人の良さ」、そして「自然体な雰囲気」に惹かれて入社を決断。金融ソリューション事業部に配属され、技術職としてシステム開発に関わる。技術職での開発と並行して、入社時点から関心のあったデザイン関連の作業にも携わり、2019年からUXデザインを行うチームと兼務を開始、システム開発からUXデザインに軸足を移す。2021年より新設されたUXデザインセンターに加わり、金融だけでなく、幅広いお客さまや自社製品の開発などにUXデザイナーとして携わる。システムやサービスの画面だけでなく、それを使いたくなるユーザの状態から使った後に実現したいユーザの状態までをデザインし、よりよいサービス・システム構築に取り組んでいる。中嶋澪奈(なかじまみおな)さん2018年4月に新卒でISIDに入社。最先端の技術を用いてモノづくりをし、自分の作ったもので人から感謝される点を魅力に感じてIT業界を志望する。選考中に出会った社員の人柄に惹かれて入社を決断。金融ソリューション事業部に配属されて以降、技術職として地域金融機関向け融資支援パッケージシステム「BANK・R」の案件に携わっている。複数のエンハンス(※)・新規導入案件のプロジェクトマネージャー(以下、PMと表記)を経験し、現在はセールスや保守も含めて幅広い業務を担当している。入社前から希望していた「お客様と近い立場」での仕事において、社内外の人と信頼関係を築けていると感じることにやりがいを実感し、日々取り組んでいる。※エンハンスとは、高める、強める、促進する、強化する、向上させる、などの意味を持つ英単語。ITの分野では、製品やシステムの機能追加や性能向上のことを意味する場合が多い。【引用】IT用語辞典e-Words稲井可那子(いないかなこ)さん2020年4月に新卒でISIDに入社。海洋学部出身だったことから、将来的に未だアナログな側面の大きい海洋業界をITの力を用いて発展させたいという想いを抱く。同時期に電通・ISID・双日の3社共同で、マグロの品質判定を行う画像解析AIシステム「TUNASCOPE」の実証実験を実施、というニュースを見て、「この会社なら自身の想いを実現できる」と感じて入社を決断。コミュニケーションIT事業部に技術職として配属され、配属直後から現在まで公共系システム構築案件に携わっている。お客様と密な関係性を築き、公共系特有のスピード感ある立ち上げが実現できるように取り組んでいる。また、お客様の運用改善となるような新しい機能の提案も積極的に行い、使い続けたいと思っていただけるようなシステムの構築を心掛けている。「裁量の大きさ」と「希望を実現できる環境」、働く中で感じた自社の魅力とは__まずは働く中で感じる貴社の魅力を教えてください。中嶋さん:私は入社当初から今まで一貫してPMをしていますが、若いうちから裁量の大きな仕事を与える環境があり、かつ自由に任せていただけることが魅力だと思います。とは言え単に裁量が大きいだけでなく、しっかりとサポートしてくれる方や相談に乗っていただける方が周りにいるため、安心して仕事に取り組むことができています。また、自立している社員が多いことも魅力だと思います。上述した内容にも紐づきますが、若いうちから裁量の大きな仕事を任せていただけるからこそ、自立している社員が多いのかなと思います。稲井さん:「これはこうした方がもっと良くなるんじゃないですか?」など、提案や意見を言いやすい環境が魅力だと思います。私のような3年目の若手社員の意見にも真摯に耳を傾けてくれ、その提案が根拠さえ通っていれば「とりあえずやってみようか!」と背中を押してくださる雰囲気を感じます。私が1年目の時の配属当初、「新人教育をもっと丁寧にした方がいいのでは?」と一つ上の先輩方が提言してくださり、私の代から新人教育が手厚くなったという事例がありました。【参考】CrossTalk:新人の新人による新人のための研修へリニューアル!朝会改善プロジェクトの裏側に迫る┗新人教育の具体的な事例はこちらの記事をご覧ください。その翌年、私の代が2年目になった時は教わったことをブラッシュアップして今度は新人教育をする側になり、その翌年には私たちが教育した代が新人を教育し…といったような形で現在もその系譜は繋がっています。このように若手でも提案や意見を言うことができ、一定の規模感と社員数を誇りながらもそれをスムーズに実現できる風土はISIDならではだと思います。西村さん:自分のやりたいことを実現できる環境が魅力だと思います。私は元々開発やPMという業務を担当していましたが、2,3年目の頃からUXデザインに興味を持ち、主の業務にしたいと思うようになりました。その時にデザイナーの方に話を聞きにいったり、当時の部長に自身の想いを伝え、4年目の時にUXデザイナーにジョブチェンジしました。デザインの勉強は多少していたものの、特段デザイン経験があった訳ではなく、いきなり異動というのは難しいと思っていたのですが、そこを任せていただけたのは本当にありがたかったです。このように「これがやりたいから異動したいです!」といった希望は言いやすく、かつそういった意思を汲み取って任せてくれる環境は非常に魅力的だと思います。「やりたいです!」という想いさえあれば機会を与える環境がISIDにはある__4年目の時に異動・ジョブチェンジされたということですが、そういった社員の方は多いのでしょうか?西村さん:結構多いんじゃないかなと思いますね。自身の希望を第一優先にしていただけるため、もちろん異動せずにずっと同じ職種・部署にいる社員の方も多くいますが、私のように自分の意思で異動を希望する社員の方も少なくありません。やはり「やりたいです!」という意見を上司等に相談しやすく、かつ上司も前向きに考えてくださるがゆえのことかなと思いますし、仮に知見・経験等がなくても社員の意思を第一優先にしてくださる風土は本当に好きな部分です。各ステークホルダーからの感謝の言葉が仕事のやりがい、それぞれが思う印象に残っているエピソード__仕事のやりがいと印象に残っているエピソードを教えてください。稲井さん:お客様から「これ良かったよ!」とお褒めの言葉を頂ける瞬間がやりがいに感じます。今年からPMを担当している案件があるのですが、その中で初めて導入した機能がありました。私はPMの経験も浅いですし、初めての導入ということで見落としやミス等がないか非常に不安だったのですが、最終的にはそれを導入したことでお客様の業務が改善され、「導入して本当に良かったです!」というお褒めの言葉を頂きました。さらに「今回の新機能の導入に満足したから是非他の事業にも追加してほしい!」というお話も頂けました。感謝の言葉を頂けたことも嬉しかったですが、こういう風に仕事って繋がっていくんだなということも身をもって実感することができ、仕事冥利に尽きる経験になりました。西村さん:私はUXデザイナーであるため、実際にエンドユーザから意見を頂いたり感謝される機会が多く、それがやりがいに感じます。あとは、努力をしてきたことが実を結ぶ瞬間も嬉しいですね。私はグラフィック等の経験がない状態で入社しているため、デザインスキルでは美大出身の先輩には到底及びません。ただそこで諦めてはいけないと思い、弟子入りする勢いで製作した案をレビュー依頼するということを繰り返し、最終的に自分が製作したアウトプットが要因で案件を獲得できたことが印象に残っています。本当に嬉しく努力して良かったなと思いましたし、こんな自分をサポートしてくれる先輩がいる環境に今でも感謝しています。中嶋さん:社内外の人から感謝されたり認められ、信頼関係を築けたと実感できる瞬間がやりがいに感じます。印象に残っているのは、1年という長期にわたって携わった「パッケージの新規導入案件」です。私はそのプロジェクトでPMを担当していたのですが、要件の調整だったりお客様との意見の食い違いなどが度々あり、当初は中々スムーズにプロジェクトが進みませんでした。ただ、密にコミュニケーションを重ねる中で徐々に信頼関係を築くことができ、最終的にそのプロジェクトを無事遂行することができました。その際、お客様から「今回はパッケージの導入だったけど、今度はエンハンスをやろうと考えている。その時は是非中嶋さんにお願いしたいです!」という感謝の言葉を頂けました。正直大変なことも多かったのですが、入社当初から自分の作ったもので人から感謝されたいという気持ちがありましたので、それが叶ったこの経験は現在でも印象に残っています。ISIDでは十人十色のキャリアを実現できる。3年目・5年目・7年目の今だからこそ感じるキャリアの悩みと変遷__それぞれ年次も異なるかと思いますが、現在のキャリアの悩み、そしてキャリア観で変遷がありましたら教えてください。【入社3年目】成長実感と未熟さ双方を痛感する中、日々実直に業務に取り組む稲井さん:「自分も先輩のようになれるのかな…」という漠然とした不安があります。私は現在、小規模な案件ながらもPMという立場を任せていただけています。日々仕事に取り組む中で「成長したな」と感じる場面もありますが、先輩方の姿を見ると「自分はまだまだだな」と思う日の方が圧倒的に多いです。また、弊社は3年目から4年目に上がるタイミングで役職が変わり、予算管理といったお金周りのことにも目を向けなければいけなくなります。そのため、来年からはより裁量が増えながらもプロジェクトを円滑に進めなければならない反面、まだまだ先輩には遠く及ばないことも多々あります。とは言え、後輩が新たに入ってくるので自分も独り立ちする必要があるといったように漠然と来年が不安です。ただ、先輩方は皆そういった経験を通ってきたはずですし、そのような環境があることに感謝して今後も日々業務に取り組んでいきたいと思います。【5年目】今後のキャリアを見つけるヒントを得る場としての女性コミュニティ中嶋さん:今後のキャリアをどうしていきたいかが今最大の悩みです笑。私は入社から現在まで同一の部署に所属しているのですが、1,2年目の時はとりあえず一通りの仕事を自分で回せるようになりたいと思い、与えられた業務に日々取り組んでいました。その後、経験と知見を重ねていく中で、「新規ビジネスの開拓をやってみたい」とか「UI/UXデザイン等の新たな職種に挑戦してみたい」と考えた瞬間もあったのですが、結果的に自分が本当にやりたいことはまだ見つけることができていません。ジョブローテーションの機会もあるのですが、どの部署や職種に進みたいといった明確な希望がないため、それが今一番の悩みになります。ただ、社内の女性コミュニティに参加し、先輩方の話や自分と全く異なる仕事をしている方のお話を度々聞く中で、今後のキャリアを見つけていきたいと思っています。__社内に女性のコミュニティがあるとのことですが、具体的に教えていただいてもよろしいでしょうか?AmbitiousWorkshopという人事主催の施策があり、そこでは自己内省や参加者同士の対話を通じて自分らしいキャリアを見つめなおすことができます。挙手制での参加になるので、同じような悩みや不安を持ったメンバーやこれからのキャリアを考えていきたいと意気込むメンバーが集まって対話を重ねていくうちに、様々な視点を得られました。講義でのインプットと実践でのアウトプットはもちろん、座談会も開催され、年次や事業部も全く異なる女性メンバーと考えや悩みを共有・相談しあう場も設けられています。やはり年次や部署が異なる方とお話させていただくと新たな発見がありますし、これから自分が本当にやりたいことを見つけるヒントも得られると考えていますので、こういった場は本当にありがたいなと実感しています。【7年目】私の強みって一体何?自分だからこそ提供できる価値を追求していく西村さん:7年目というある程度経験を積んできたからこそ、「私の強みって結局何だっけ…?」という不安は日々抱いています。私はジョブチェンジをして現在はUXデザイナーとして働いていますが、やはり美大卒の方々にはグラフィックスキル等では到底叶いません。もちろんそういった方々に少しでも追いつこうと頑張ってはいますが、私だからこそできる価値提供って何だろうという悩みに苛まれた時期もありました。ただ、私はシステム開発に携わった経験がありますので、開発経験を活かしたデザイナーになろうと現在は考えています。弊社のデザイナーは基本的に開発チームの方と共に動くのですが、言語の違い等で意思疎通が困難になってしまう場合が珍しくありません。そういった場面で私が両者の間に立ち、いわゆる潤滑油の働きをしながらプロジェクトを進めることができるような人になりたいと思っています。入社前に描いていたものとは異なるキャリア。そんな中でも新たなキャリアを構築できる環境がISIDにはある__就活生の時にも将来のキャリアを考える機会はあったかと思いますが、当時描いていたものと現在で何か違いはありますか?中嶋さん:正直にお伝えしますと、就活生の時も現在も明確なキャリアは描けていません。ただ、自身がやりがいを感じる瞬間が「人から感謝されたり相手と信頼関係を築けた時」というのは昔も今も変わっていないため、お客様と近い立場で仕事ができるPMは自分に合っているんじゃないかなと思っています。稲井さん:就活生の時もPMをやりたいと思っていましたが、当時は何となく「5年目くらいから任せていただけるのかな」と想像していました。ただ、想像していたよりも早く実際には3年目から任せていただいていますので、そういった意味ではギャップがありましたね。西村さん:私は180°変わりました。就活生当時は漠然と周りから感謝される仕事がしたいという気持ちしかなく、まさかデザイナーになるとは当時は微塵も考えていませんでした。ただ、入社時とキャリア観が変化したという方は周りにも沢山いますし、そういった方でも新たなキャリアを構築できる環境は十二分に揃っていますので、そういった点もISIDの魅力と言えるのではないかなと思います。__西村さんは入社後にキャリア観が変わり、ご自身で手を上げて異動をされたとのことですが、そういった社員の意思を汲み取る風土はあると実感されますか?西村さん:自分自身の想いや希望を言いやすい環境はあると思います。一例ですが、「今いる部署だとやりたいことができない」といった声を上司が拾ってくださり、「あの部署ならできるかもよ!面白いことをやっているよ!」といった提案をしてくださる機会があります。もちろん案件の規模やタイミング次第ではありますが、基本的には上司を含めた周りの方が前向きに考えてくださるので、その点は本当にありがたいです。「ISIDは働きやすい」、3人が口をそろえて語る働きやすさの根源__実際の働き方や一日のスケジュールを教えてください。西村さん:私は10時~11時くらいに始業し、打ち合わせやデザイナーの業務、そして時にはデザインの勉強もして19時くらいに終業するといったスケジュールが基本です。弊社にはコアタイムがないので、社員一人一人に応じた働き方ができます。リモート勤務と出社勤務も基本的には自由に選択できるため、自分の都合通りにスケジュールを組めるのは非常にありがたいです。中嶋さん:私はPMなので、一日のスケジュールはその日の打ち合わせ次第という感じです。私の周りの話で言うと、比較的規模の小さな案件を複数兼ねるといった方が多く、各案件の進捗等に応じて臨機応変に調整することができるため、予定は組みやすいと感じています。稲井さん:お二人と同じく、本当に自由にスケジュールを組むことができます。一日の流れで言いますと、朝一で今日一日やる業務をまとめ、メールチェック等をしながら優先度の高いものから順番に対応していくといった場合が多いです。そして最後に翌日やらなければならない業務をまとめ、一日が終わるという感じですね。__働きやすさというものは実感しますか?西村さん:働きやすいと感じますし、それは何でも言いやすい環境があるというのが大きいのではないかと思います。担当案件の話はもちろんのこと、私であれば異動といった大きな相談から今後のキャリアの話まで、誰にでも相談しやすい環境・雰囲気は日頃から感じます。稲井さん:私は2020年入社であり、いわゆるコロナ世代としてISIDに入社しました。当時はいきなりのリモート勤務に不安も多々あったのですが、その際のOJTの先輩がリモートだからこそ毎日連絡をくれて私のことを気にかけてくれたり、ささいなことでもビデオ通話を繋いでくれたりと、今考えると色々と気を遣ってくださっていたんだなと感じます。もちろんそのOJTの先輩に限らず、同じグループの先輩方も皆そういった風に気に掛けてくださいました。現在もリモート勤務がメインなのですが、出社のタイミングが合えば積極的に話しかけてくださりますし、業務以外のことでもざっくばらんに会話しますので、周りの方の人柄という意味で働きやすさを感じています。社員同士での助け合いが日常。「女性だから」や「子供がいるから」を感じさせないことがISIDの働きやすさ__女性の方ですとライフイベントを踏まえた働き方を考える機会もあるかと思います。女性だからこそ感じる良さや大変さはありますか?西村さん:逆に「女性だから」みたいな雰囲気を感じさせないのが弊社の良いところだと思います。人事評価等もそうですが、本当にフラットな目線で評価してくださいますし、実際に女性ならではのことを感じる場面は本当に少ないと思います。稲井さん:先輩社員の中にもお子さんがいる方はいますが、お子さんが急に風邪を引いたりしてしまい、急遽仕事を休まなければならない場面は往々にしてあります。そういった場合でも、周りの社員が当たり前のようにサポートする体制がありますし、上司にも言いやすい雰囲気は感じます。もちろんママさん社員に限らずパパさん社員の方も同様です。つい先日も「子供のお迎えに行くので一旦抜けます!」というチャットが送られてきました。そういった状況でも社員同士で助け合う雰囲気はありますし、非常に温かい雰囲気を日々実感しています。中嶋さん:社員同士で助け合う風土は感じます。一方で女性ならではの将来への不安もあるのは正直なところです。やはりどうしても役職が上がるにつれて仕事の規模や裁量が大きくなるため、自分が実際にそういった立場になった時に子育てとの両立ができるのかなという漠然とした不安はあります。もちろん子育てをしながらバリバリ働いていらっしゃる方も大勢いらっしゃるのですが、そういった意味でも今後のキャリアについて悩む機会はあります。ただ、先ほどもお話したワークショップ等で仕事と子育てを両立している方にお話を伺い、そういった先輩方の意見も聞きながら今後のキャリアを考えていければいいかなと思っています。ISIDの魅力は人の良さと言われる所以-本音で語る入社前後のギャップ-__入社前や1年目の時と現在を比べた際、何かギャップ等はあったりしましたか?中嶋さん:入社前から「ISIDは人が良い」と感じていましたが、それは現在でも変わりありません。私は弊社の「人の良さ」を上辺で話さず、納得するまで話してくださるという風に定義づけているのですが、社内外問わずそういった雰囲気は感じます。あとギャップというと少し語弊があるかもしれませんが、思ったよりも自由にできる環境があるというのは感じています。良い意味でやることさえやっていれば何も言われないですし、そういった姿勢を評価してくださる制度は整っていますので、その点は良いギャップだったなと思います。西村さん:就活生の頃に弊社の説明会やセミナーへ参加した際、「就活生向けに魅力的な社員の方を多く出演させているんだろう」と正直考えていました。しかし実際に入社してみるとそんなことはなく、出会う方全員が非常に魅力的な方であり、良い意味で裏切られたのを今でも覚えています。そんなISIDの人の良さは話すのが好きな人が多いことが起因していると考えています。話すことが好きだと必然的に社内外問わずコミュニケーションも円滑になりますし、良好な雰囲気も醸成されやすいと思いますので、それはISIDの特色ではないかなと思います。取材後記(就活生へのメッセージ)先進的な情報技術をベースに、アイディアとクリエーティビティを掛け合わせたユニークなIT専門家集団として成長を続けてきた株式会社電通国際情報サービス(ISID)。今回は入社3年目でPMを務めている稲井さん、入社5年目でPMを務めている中嶋さん、入社7年目でUXデザイナーを務めている西村さんの女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「終身雇用守るの難しい」とトヨタ社長が”限界発言”~メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用に変わることで具体的に何が変わるのか考察してみた。~ 「終身雇用守るの難しい」とトヨタ社長が”限界発言”~メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用に変わることで具体的に何が変わるのか考察してみた。~ 「終身雇用を守るのが難しい」この言葉は5月13日(月)にトヨタ自動車社長の豊田社長が発したものです。国内トップ企業であるトヨタ自動車社長のこの発言は、現在大企業に務めている社会人、そして今後就職活動を行うであろう大学生に大きな衝撃を与えました。この発言は、日本型雇用システムである「終身雇用、年功序列、企業別組合」の一つが崩壊しているとも読み取れるものです。では皆さん、この従来の日本型雇用システムが変化することによってどのような影響があるか分かりますか?「終身雇用がなくなる」ということは、単純に"定年まで雇用され続けることがなくなる"というわけではありません。つまり今回の豊田社長の発言は、皆さんの今後のキャリアにとって"一つのターニングポイントにもなり得る"ものなのです。そこで本記事では、この豊田社長の発言を契機にこれらの内容について考察、紹介していきたいと思います。【本記事の構成】●ニュース記事の考察●メンバーシップ型雇用の特徴とメリット・デメリット●ジョブ型雇用の特徴とメリット・デメリット●日本国内における2つの雇用システムの背景と現状●現状からの考察●ジョブ型雇用に移行した具体的な企業例●メッセージ:このような中、就活生はどのように行動すれば良いのか?ニュース記事の考察以下は、5月13日(月)のトヨタ自動車社長の豊田さんの発言を一部抜粋したものです。●雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた。●今の日本をみていると、雇用をずっと続けている企業へのインセンティブがあまりない。さらにその豊田社長の発言に付随し、経団連の中西宏明会長も以下のように述べています。(一部抜粋)●終身雇用を前提とすること自体が限界になる。●だめになりそうな事業を、雇用を維持するために残すということをすると、雇用されている方にとって一番不幸。ここから読み取れることとしては、長年日本の経済発展を支えてきた雇用システムが変革期に突入したということではないでしょうか。また、ここでいう「雇用を続ける企業へのインセンティブ」とは、"従来の日本型雇用システムのメリット"と言い換えることができます。つまり、「自社で長年働いてもらうことによって独自の文化を形成する」「OJTや社内研修によって自社内で社員を育成する」などが具体例として挙げられます。【参考】日経ビジネス記事:「終身雇用難しい」トヨタ社長発言でパンドラの箱開くかFNNPRIME:「終身雇用難しい」発言相次ぐ経済団体やトヨタ社長そしてこれまでの日本の経済発展、企業成長を支えてきたものは「終身雇用、年功序列、企業別組合」を特徴とした日本型雇用システムと呼ばれるものでした。また、この雇用形態のことをメンバーシップ型とも呼びます。現在も当システムは多くの大企業で用いられており、いくら企業規模が拡大したり事業領域が増加したとしても、このシステムを変えることはありませんでした。では一方で、欧米などの主要諸国はどうなっているのでしょうか?欧米などの主要諸国では、日本の雇用形態であるメンバーシップ型雇用は用いられていません。基本的にはジョブ型雇用という形式が用いられています。ジョブ型雇用の概要に関しては後ほど詳しく説明しますが、日本企業の中でも特にベンチャー企業などにおいてはジョブ型採用を用いている企業も多く、徐々に国内においても浸透してきている雇用形態になります。そして今回のトヨタ自動車社長の発言を契機に、ジョブ型雇用が国内の大企業にも用いられることはそう遠くない未来であると考えています。そこで今回の記事では、この「メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用」の違いを紹介し、その上で自身の今後のキャリアを考える機会を提供していきたいと思います。メンバーシップ型雇用の特徴とメリット・デメリットまずは「メンバーシップ型雇用」の定義を説明していきます。メンバーシップ型雇用とは日本企業に多く見られる雇用契約の一つであり、日本特有の年功序列や終身雇用を前提にした職務や勤務地を限定しない正社員のことを指します。メンバーシップ型雇用では新卒一括採用で大量に人材を獲得し、OJTや社内研修で教育を行いながら職務に必要な知識と経験を積ませます。主に上場している大企業に多い日本的雇用であり、総合職に多く見られる雇用形態でもあります。最近では、ジョブ型雇用の反対の働き方として頻繁に議論されています。【参考】BizHint:ジョブ型・メンバーシップ型以上の定義を見てもらえば分かる通り、多くの方が実際に働いている雇用形態、もしくはイメージしている働き方ではないでしょうか?しかしこの定義を確認しただけでは中々イメージしにくいかもしれないため、メンバーシップ型雇用のメリットとデメリットも紹介します。メンバーシップ型雇用のメリット企業側●自社の都合に応じて、社員の異動や転籍を含む配置転換を行い易い。●辞めないという前提によって時間をかけて社内教育を施すことができ、知的財産が蓄積されやすくなる。労働者側●会社の辞令に従わなければいけない反面、重大な契約違反などのよほどのことがない限り雇用関係を守ってもらうことができる。●研修や制度の活用など、会社が社員を教育する意欲や環境が用意されている。●年功序列のため、勤続年数が増えるほど社内でのキャリアアップがし易い。つまり、会社側としては社員を比較的自由に管理することができ、また労働者側にとってはいつまでも会社側に守ってもらえるという双方のメリットがあるということです。メンバーシップ型雇用のデメリット企業側●客観的且つ合理的な、よほどの理由がなければ従業員を解雇することができない。●基本的に能力よりも年齢で給与が決まるため、若手社員のモチベーションが低下する恐れがある。●新卒一括採用が一般的なため、急な増員やピンポイントでの人員補充が難しい。労働者側●実績を積めないまま出世競争に敗れると、40代や50代で役職定年に追い込まれたりリストラの候補になってしまう可能性がある。●年功序列のため、勤続年数が少ないと高い成果を出しても出世や給料に反映されにくい。●基本的に会社の都合に応じる必要があるため、自身の事情を考慮しない転勤などがある。●トップダウンで物事が進むため、部下の仕事へのモチベーションが落ちやすくなる可能性がある。つまり、企業側としては雇用時の素養の見極めが非常に重要になってくる、また労働者側にとってはその恵まれた環境に甘え続けてしまうというデメリットがあるのです。【参考】Fledge:欧米のジョブ型雇用と日本のメンバーシップ型雇用の違いってなに?ジョブ型雇用の特徴とメリット・デメリット続いては「ジョブ型雇用」の定義を説明していきます。ジョブ型雇用とは諸外国が主に採用している雇用契約であり、自分自身の専門スキルを活かして職務や勤務場所を絞り込むことができる労働者を指します。企業は専門性の高い優秀な労働者を確保でき、一方で労働者は自らの職務を提示することができるなど、ライフワークバランスが取りやすい傾向にあります。しかし明確に職務と勤務場所が定められていることから、労働者にとっては景気の動向によっては失業するリスクがあります。現在の日本ではメンバーシップ型雇用が主流ですが、急速にグローバル化する世界経済に対応するための雇用契約として注目を集めているものになっています。【参考】BizHint:ジョブ型・メンバーシップ型日本で働いている多くの方にとってはあまり馴染みのない雇用契約であるかもしれませんが、「メンバーシップ型雇用」とは全く正反対の雇用契約であることが分かるのではないかと思います。続いて「ジョブ型雇用のメリット・デメリット」を確認していきますが、ジョブ型雇用と聞くと、「非正規社員や限定正社員」のことをイメージする方も多いかと思います。しかし今回は「メンバーシップ型雇用」と比較して照らし合わせるために、正社員に絞ってメリットとデメリットを確認します。ジョブ型雇用のメリット企業側●欠員が出たり補充したいポジションに応じて、優秀な人材を確保し易い。●他企業から人を採用することが多いため、新鮮な経験や考え方を取り入れることができる。労働者側●給与が担当する職務の評価で算出されるため、自身の能力と連動した待遇を受けることができる。●職種別採用が一般的であるため、職務内容や勤務地を限定する選択が比較的し易い。●年齢や勤続年数ではなく能力や成果で給与が決まるため、仕事へのモチベーションが上がり易い。つまり企業側、労働者側双方にとって合理的な雇用契約であると言えます。また、双方にとって比較的融通の利きやすい環境ではないでしょうか。ジョブ型雇用のデメリット企業側●雇用契約前に職務と勤務地を明確にするため、会社都合による転籍や異動を簡単に行うことができない。●終身雇用ではなく転職が前提の雇用になるため、時間をかけて育成しても意味がなくなる可能性がある。労働者側●会社の方針転換により、事業所の閉鎖や担当の職務が必要となくなった場合、転籍や異動はされずに契約終了になる可能性がある。●社内教育や充実した研修制度が用意されておらず、社外などで自主的に能力を高める必要がある。これらをまとめると、「企業側の都合に捉われず、自身の専門業務に取り組み続ける」と言えるのではないでしょうか。また、「自社内でのキャリアアップ」というよりも「転職を通じたキャリアアップ」という側面が強いとも読み取れます。【参考】Fledge:欧米のジョブ型雇用と日本のメンバーシップ型雇用の違いってなに?日本国内における2つの雇用システムの背景と現状これまでの説明で「メンバーシップ型雇用・ジョブ型雇用」それぞれの特徴を紹介してきました。ではなぜここに来て「日本の大企業における雇用システム」が大きく変化してきているのでしょうか?この変化に関しては、企業内における組織の在り方が大きく変わってきていることが起因していると考えられます。日本における産業構造の変遷戦後である1950,60年代から、日本は急速な経済発展を遂げてきました。その際に国内産業の中心となったのが、第二次産業である製造業でした。しかしそれから半世紀以上経った現在、国内GDPの内訳を確認してみると、第三次産業であるサービス業が全体の3/4程度を占めています。つまり、ビジネスにおける主流がハードからソフトへ変化してきているのです。【参考】平成28年度国民経済計算年次推計生産(産業別GDP等)また、ハード側である製造業の国内No.1と言っても過言ではない「トヨタ自動車」も、純粋な自動車会社からモビリティーカンパニーへの変革を進めるなど、製造業自体のソフト化というものも進んでいます。【参考】カーナリズム記事:トヨタが提唱「モビリティサービス・プラットフォーム」(MSPF)とは?ハードとソフトを製造している企業のビジネスモデルの違いビジネスモデルの紹介をする前に、まずは「ハード」と「ソフト」それぞれの説明をします。ハードとは「施設・設備・機器」といった形ある要素のことを指す言葉であり、これに対しソフトは「技術・情報」といった無形の要素のことを言います。PCを例に挙げてみると、ハード面が「PC本体」、ソフト面が「アプリ」となります。そしてハードとソフトを製造している企業のビジネスモデルは、それぞれ以下のようになっています。ハード開発から販売までのプロセスが明確化され、上流工程から下流工程という流れで順に進んでいく。そのため、開発と製造などの異なる部門間での繋がりはほとんどない。PCであれば「PC本体の製造工程」のことを指し、「画面やキーボードそれぞれで製造する人が完全に異なる」といったように、部門間での連携はほとんどない。ソフト開発から販売までの各部門が一体となり、相互で連携しながら展開される。そのため、異なる部門間での繋がりも頻繁にある。PCであれば「アプリの開発工程」のことを指し、「プロダクトマネージャーとエンジニアが密に連携しながら開発する」といったように、部門間での繋がりが強い。これらをまとめると、ハードとソフトでの一番の違いは"異なる部門間での連携の有無"と言えます。また近年、ビジネスにおける環境変化のスピードは日に日に速さを増しており、ビジネスの短サイクル化という現象が起こっています。ビジネスの短サイクル化とは、"ビジネスにおける環境変化のスピードが日に日に早まっているということ"です。かつては一度ヒットした商品がその後何年間も売れ続けるということは頻繁にありましたが、現在ではヒットした商品でもその翌年には全く売れなくなってしまうなど、「ビジネスの短サイクル化」は進んでいると言えます。例えば、スマートフォンなどはその傾向が顕著だと思います。携帯会社が年に何回も新機種を発売し、次々と新しい機能が追加されていくなど、全く同じ商品が長期的にヒットすることはまずありません。そしてハードのビジネスにおいては、環境変化が小さいためメンバーを固定しながら活動してもさほど問題はないのですが、ソフトのビジネスはそういうわけにはいきません。ソフトのビジネスでは環境変化が大きいため、その変化に対応することができるように、時にメンバーを入れ替えながら活動する必要があるのです。【参考】THETEAM5つの法則(NewsPicksBook)現状からの考察これまでの説明から分かる通り、日本の多くの企業は長らく「新卒一括採用・終身雇用」などのシステムを取り入れてきました。しかしそれは日本人の国民性に合致していたからなどというわけではなく、当時の日本の経済発展を支えたのが、トヨタ自動車やSONYなどのメーカーに代表されるような製造業だったからなのです。つまり、トヨタ生産方式などに代表される当時の製造業の生産システムにおいては、"メンバーシップ型雇用"の方が適切なシステムだったというわけです。しかし現在は、国内の企業の3/4がサービス業と言われているように、無形商材を取り扱うようなサービス業が増加しました。また、IT社会と言われているようにソフトウェアをビジネスにしている企業が主流となってきており、これまでと同様の雇用システムが最も適切なものとは言えなくなりました。さらに日本より早い段階からサービス業を国の主要産業とし、且つIT社会の進行が早かった欧米諸国では、その変化に併せて雇用システムを構築したため、現在のように"ジョブ型雇用"というものが一般化しました。もちろん国内の企業全てがすぐに「ジョブ型雇用」に移行するとは思いませんが、今回の「トヨタ自動車社長の発言(終身雇用を守っていくのは難しい)」を通して分かる通り、今後国内の大企業が「ジョブ型雇用」に移行していくことは避けられない事態であると思います。つまり、「安定しているし、終身雇用で定年まで働けるからとりあえず大企業を志望しよう。」という時代は終篇を迎えようとしているのです。ジョブ型雇用に移行した実例日立製作所2013年から2014年にかけ、管理職に限ってポストの重要性を格付けする"グローバル・グレード制度"とそれに基づく処遇を導入した。組織の大きさや影響力、仕事の複雑さといった尺度で「部長」などのポストに点数を付ける。さらに、ポストで決まった金額に"経営計画にどの程度貢献したかのという評価を組み合わせて"個人の報酬額が決まる。それに応じ、資格に基づき経験に応じて昇給する職能給は管理職で廃止した。【参考】日経ビジネス記事:「世界に打って出る」日立給与を変えないと無理だった国内でも有数のメーカーである「日立製作所」の取り組みは、当時かなり話題になりました。しかし今や国内にとどまらず、積極的な海外展開を通じてさらなる事業展開を進めている当社にとって、この取り組みは必然であるとも読み取ることができます。もちろん発表当時は少なからず批判的な意見もありましたが、現在の日立製作所の経営状況を見れば分かる通り、この取り組みは少なからず効果があったのではないかと思います。ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用を組み合わせた実例サイバーエージェントジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用を組み合わせるという「独自の雇用システム」を用いている、サイバーエージェントの事例も紹介します。サイバーエージェントは企業方針として、実力主義型終身雇用と謳っています。これは、ジョブ型雇用の特徴である「実力主義」、メンバーシップ型雇用の特徴である「終身雇用」の両面をかけ合わせたものになります。つまり、ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の"ハイブリット"と言えるでしょう。実際に会社のミッションステートメントでも"有能な社員が長期にわたって働き続けられる環境を実現"と掲げており、そのミッション・ステートメントを実現するために独自の雇用システムを用いているのではと考えられます。こういった新たな取り組みをしている企業はまだ多くはありませんが、今後他社も同様の取り組みを推進していくのではないでしょうか?【参考】サイバーエージェント:採用関連記事メッセージ:このような中、就活生はどのように行動すれば良いのか?皆さんは今回の「トヨタ自動車社長の発言」を聞いてどのように感じましたでしょうか?「え?大企業に入社したからって安定しているわけではないの?」、「入社後に雇用システムが変わったら困るなあ。」など、不安を感じた人も少なくないとは思います。しかし今回のトヨタ自動車の事例のように、"従来の日本型雇用システムからジョブ型雇用への変化"は避けては通れません。つまり、今後就職活動に直面する皆さんにおいては、"メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の双方のメリット・デメリットを理解し、その上で自分自身にとって最適なキャリアを見つけていく"必要性があります。また、この雇用システムの変化によって、"入社してしまえば定年まで一生安泰"という環境はなくなることが予想されます。それゆえに、"いつ・どんなときにでも会社・社会から必要とされるスキル"は身につけておくべきでしょう。もちろんそのスキルは「企業・個々人」によって様々です。そしてそれは"市場価値"とも言い換えることができます。もちろん「市場価値の測り方」には「年齢、経験、資格」などの様々な要素が関連しますが、"このスキルはどの業界で求められるのか?・この業界での市場価値を高めるためにはこういった経験が必要"という風に、多面的に考えることが大切になります。例えば、「IT企業のエンジニア職に就職したければ、プログラミングのスキルが必要」など、企業から求められるスキルと自身のスキルをしっかりと対応させることが重要になるのではないでしょうか?ぜひ本記事で紹介したような「国内企業の雇用システムの変化」をしっかりと考慮した上で、自分なりの判断軸にもとづいてファーストキャリアを選択していただければと思います。【参考記事】●● 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"ワーク・ライフ・バランス"は必要?本当に必要なのは"ライフワーク・バランス" "ワーク・ライフ・バランス"は必要?本当に必要なのは"ライフワーク・バランス" パワハラ・ブラック企業などの言葉がニュースを賑わせている現代。そのような傾向があってかワーク・ライフ・バランスがより重要視されるようになってきていると感じています。みなさんの中にも「仕事とプライベートの両立ができる」という軸をもって就職活動をしている方も一定数いるのではないでしょうか。しかし一方で"ワーク・ライフ・バランス"について正しく説明できる就活生も少ないと感じています。本記事では"ワーク・ライフ・バランス"の説明とともに本当に必要なのか、ということについても述べていきたいと思います。【本記事のアウトライン】▶"ワーク・ライフ・バランス"とは▶"ワーク・ライフ・バランス"は必要なのか▶"ライフ・ワーク・バランス"を重視しない働き方とは▶ライフワークなんて見つからなくて当然▶最後に"ワーク・ライフ・バランス"とはみなさんがワーク・ライフ・バランスと言われてイメージするものは何でしょうか。「短時間勤務」「フレックスタイム」「育児休暇」「テレワーク」などだと思います。これらは知っての通りワークライフバランスを実現するための制度です。"ワーク・ライフ・バランス"という言葉自体の意味は「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」(平成19年内閣府発表)によると、国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会引用:「仕事と生活の調和」推進サイトワーク・ライフ・バランスの実現に向けてとなっています。例えば「残業なしで9時〜17時まできっかり働く」ことも「9ヶ月死ぬほど働き、3ヶ月完全に休み」ことも同じく"ワーク・ライフ・バランス"です。短時間で効率よく働くことが"ワーク・ライフ・バランス"なのではなく、自分の働き方を実践することが"ワーク・ライフ・バランス"という言葉が意味していることです。つまり「『ワーク(=仕事)』と『ライフ(=余暇)』の比率を自らにあった配分にする」が"ワーク・ライフ・バランス"とされています。"ワーク・ライフ・バランス"は必要なのか僕の本の中で「ワークライフバランスはクソだ」という話をしてるんですけれども。ワークライフバランスって、そもそも「ワークとライフが別で、バランス取んなきゃいけない」という考えがまずおかしくて。引用:「ライフワークに出会えたら、努力は努力じゃなくなる」尾原氏が語る、好きと得意のバランスの取り方ワーク・ライフ・バランスが重視されている一方で、ワーク・ライフ・バランスは必要なのかという議論も存在しています。「ワーク・ライフ・バランスはいらない」という意見は、「休暇なんていらない、働くことこそ人間の悦びだ」ということではなく、上記の引用のような「ワークとライフを区別する必要があるのか」という意見です。背景として、大企業においても続々と副業が解禁されており今後パラレルキャリアが当たり前になっていくということが挙げられます。それにより、・副業が浸透し、やりたいことができやすい環境になる・やりたいことができるため、ワークとライフの境目が曖昧になるということが実際に起こり始めています。このような事柄から「ワークとライフを区別する必要はない、だからワーク・ライフ・バランスはいらない」という意見が出てきています。"ライフ・ワーク・バランス"を重視しない働き方とは上記のことがあり、ワークとライフを分けて考える"ワーク・ライフ・バランス"ではない新しい働き方が重要になってくると考えています。今後は「ライスワークとライフワークの比率をどう配分するか」という"ライフワーク・バランス"が重要だと思っています。この言葉にでてくる2つの用語について解説すると、ライスワークは、「食べるためお金を稼ぐための仕事」ライフワークは、「生きがいとしての仕事」を意味しています。”ライフワーク”が重要人生の中でライフワークと呼べるものに、どれだけの時間をあなたは費やせてるんですかと?もし人生の中でライフワークに出会えたら、努力は努力じゃなくなるんですよ。だって、努力って別にイヤじゃないもん。むしろ努力自体が楽しいものです。だってライフワークと思ってることって、やってるうちに時間を忘れてるでしょ?引用:「ライフワークに出会えたら、努力は努力じゃなくなる」尾原氏が語る、好きと得意のバランスの取り方日本ではたらくを楽しめている人口は、たった6%。私は出張も多いため、私のことを「働きすぎだ」と言う人もいますが、辛いかと聞かれると全くそうは思わないんですよね。「働いている」「働かされている」感覚がない。これが6%の人だと思います。極端な表現ではなく、趣味や部活に行くような感覚の人だと思いますね。引用:上記の引用のように"ライフワーク"は「やりたいことを仕事でする」ということです。「やりたいことだから時間を忘れて没頭できる」「やりたいことだからどれだけでも時間をとうしてできる」というものが"ライフワーク"だと考えています。上述の"ライフワーク・バランス"にライフがでてこなかったのは、ワークとライフを全く区別していないからです。ライフワークは"仕事をする"のではなく”好きなことをする”という感覚で働いています。だからライフワーク≒ライフという公式が成り立ちます。ワークとライフを区別しない代わりに、ワークをライスワークとライフワークという区別をしています。全てのライフワークで稼げるわけではないですし、そもそもライフワークが見つかっているわけでもないと思います。だからライフワークではない、ライスワークが必要です。もちろん「ライスワーク=ライフワーク」となることが理想ですが。「ライスワークを本業に副業としてライフワークをする」「ライフワークで足りない稼ぎをライスワークで稼ぐ」といった自分にあったバランスを選択すること。これが”ライフワーク・バランス”です。「会社に守られ、副業で攻める」について。僕、大賛成です。これからはパラレルキャリアなんて普通になると思うし、ライスワークやライクワークを区別していかないと100年時代生き抜けないんじゃないかとも思ってます。1社に居続けて会社依存性の高いスキルを磨いても未来先細りだろうなぁ。。—むたか@unistyle編集部(@mutaka_unistyle)2018年8月7日ライフワークなんて見つからなくて当然ライフワークが重要ということをお話してきましたが、結局のところほとんどの就活生がライフワークになりうる"やりたいこと"を見つけていないと感じています。就職活動の半年〜1年間、やりたいことを自問自答することの繰り返しですが、それで答えが見つかるのはごく一部の就活生だと思います。また社会人の方の多くもやりたいことが何なのか見つけていないとも感じます。働いている社会人の方々でさえ見つけられていないのだから、働いていない就活生がやりたいこと・ライフワークを見つけることはとんでもなく難易度の高いことであるはずです。Francfrancで有名な株式会社バルスの高島社長は著書『遊ばない社員はいらない』で次のように述べています。何のために働くのかは考えなくていい。必死に働く中で見えてくる。高島さんも20代のうちは、何のために働くのかは考える暇がないほど必死に考えたようです。必死に働くことを通して、現在彼は「人の喜ぶ顔を見るために働く」ということに気づかされたと言っています。彼は孫さんとはまったく別のアプローチで「何のために働くのか」という問いに対して答えを出し、結果を出しています。引用:こちらの高橋さんの言葉のように、実際に働いてみて見えてくるということもあると思います。なので今は見えなくても、常に頭の片隅に置いて就職活動・社会人生活を送っていくことが"ライフワーク"につながる大切なことだと思っています。最後に本記事ではみなさんに向けて2つのメッセージをお伝えしました。▶今後ワークとライフの境界が曖昧になり、生きがいとしての仕事"ライフワーク"が大切になる▶就職活動中にライフワークが見つかっていることなんてほとんどない、だから常に頭の片隅ににおいて考え続けること就職活動に正解はなく、ファーストキャリアの選択においても多数の考え方があります。unistyleという一就活メディアの中にも、「」「」「」など様々な考え方が提示されています。これらの記事にも書いてある通り、自分の価値観・モノサシにそって納得感のある選択をしていくこと大切です。自らの納得感のある選択を、そして自分の”ライフワーク”を見つけてほしいと思います。unistyleがみなさまのキャリアの一助となれば幸いです。外部サイト関連記事2025年問題の深刻な影響を徹底解説!対策を怠ると危険?|M&Aベストパートナーズ 12,687 views
新卒に1000万円、急激な人材市場の変化に就活生はどう向きあえばいいのか。 新卒に1000万円、急激な人材市場の変化に就活生はどう向きあえばいいのか。 NECは、新卒であっても学生時代に著名な学会での論文発表などの実績があれば1000万円を超える報酬を支給する報酬制度を発表しました。その背景としてNEC社長の新野隆氏はこう語っています。「グローバルでの競争を戦うには、国内の制度を変えていく必要がある」この発言は、人工知能(AI)などに精通した優秀な人材の獲得を巡る世界的な競争に対する危機感を表しています。参考:日本経済新聞|NEC新野社長「新卒年収1000万円、世界では必然」世界的に加熱する人材の獲得競争の波は日本にも波及し、NECをはじめとした日本企業の給与体制に大きな影響を与えています。そこで本記事では、NECのように給与水準の引き上げを行なった日本企業の年収や求められるスキルなどを具体的に紹介していきます。また米国など海外との比較を通じて、日本の給与制度や雇用制度の問題点を解説するとともに、このような環境の変化に対して就活生がどう向き合っていけば良いのかを考察します。▼目次クリックで展開本記事の構成新卒年収1000万の背景新卒年収引き上げを発表した企業例└ソニー└ヤフー└ファーストリテイリング└くら寿司IT人材の年収、日本はアメリカの半分以下就活生はどう向き合うべきか新卒年収1000万円の背景新卒年収1000万円の背景として、既存の人事制度への問題意識をNEC社長の新野隆氏は指摘してます。世界との競争に勝ち抜くためには優秀な人材の確保が欠かせません。しかしながら、日本社会の根底にある「終身雇用と年功序列」の制度では、十分に優秀な人材を確保ができない現状があります。海外では一般社員に対して給与の上限は設けられておらず、本人のスキルや実力によって給与が上下する実力主義の給与体制が一般的です。そのため優秀であればあるほどその人材は日本企業よりもいい待遇を海外企業で得ることできます。こうした背景から、優秀な人材が国外に流出してしまうと考えられます。NECは、「研究者を除く社員には既存の制度を続けるが、ゆくゆくは世界の制度に寄っていくだろう」との考えを示しました。トヨタ自動車の豊田章男社長が「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と述べたように、日本の労働環境は変革期に入ってきているのではないでしょうか。その変革の1つとして、特にIT人材の不足からこの分野での給与水準が引き上げられたと考えられます。参考:日本経済新聞|NEC新野社長「新卒年収1000万円、世界では必然」関連:新卒年収引き上げを発表した企業例それでは、NEC以外に新卒の給与水準を引き上げた企業を紹介していきたいと思います。またそれぞれの企業は、どのような人材を求めているのでしょうか。ソニーソニーは、人工知能などの領域で高い能力を持つ新卒社員の給与を引き上げ最高で730万円と、現在の約560万円から3割程度給与を上げることを発表しました。デジタル分野での人材の獲得競争が世界的に激しくなっていることが背景にあるとしています。参考:朝日新聞|ソニー、初年度の年収最高で730万円へAI人材狙うヤフーヤフーは、エンジニアとして優れた実績を持つ人に、初年度から年収650万円以上を提示しています。入社時に18歳以上30歳以下で就業経験のない人が対象で、初年度の年収が650万円以上となるのは「エンジニアスペシャリストコース」で、以下のいずれかの条件を満たすと応募することができます。エンジニアリングに付随する起業経験技術書の執筆経験自身が開発したアプリのDL数100万以上Kaggleにおいて、単独参加でコンテストTOP10%入賞経験競技プログラミングレート保持者トップカンファレンスでの論文発表経験これらの条件を満たすのは難しく、逆にこのレベルの条件を満たし年収650万円は少ないという声もあるようです。参考:livedoorNEWS|ヤフーが優れたエンジニアに年収650万円以上を提示むしろ安いとの見方もファーストリテイリング「ユニクロ(UNIQLO)」などを展開するファーストリテイリングが、一部の職種の初任給を4万5千円引き上げると発表しました。対象となるのは国内外の転勤が含まれるグローバルリーダー職のみで、変更後の初任給は現在の21万円から25万5,000円となります。また優秀な若手を確保するために、入社後最短3年で子会社の幹部などに抜てきし、年収は1000万円を超え、欧米勤務では最大3000万円程度とする人事制度を発表しました。参考:FASHIONSNAP|ファーストリテイリングが初任給を4万5000円引き上げ、グローバルな人材確保へ参考:日本経済新聞|ファストリ、入社3年で年収3000万円も幹部に登用くら寿司くら寿司は2020年春の新卒採用で、入社1年目から年収1000万円の幹部候補生を募集しました。条件としては、26歳以下(就業経験者、卒業後に1年以上ブランクがある者は対象外)という年齢制限に加え、TOEIC800点以上、簿記3級以上といった資格が必要で募集人数は10名でした。参考:東洋経済ONLINE|くら寿司が「年収1000万円」で新卒募集するワケ実例を踏まえた考察上記の改革を踏まえて考察してみると、市場価値が向上している人材はIT関連の専門知識を備えた人材と語学力やマネジメント力に優れ、将来は管理職として期待されている人材の2つタイプに分けられると考えられます。就活生の立場から考えると、自身の市場価値を上げるためにこれらのスキルを身につけることが出来る環境で働く、という考え方も企業選択における1つの基準になり得ると思います。しかし、市場価値を高めて何がしたいのか・自分が成し遂げたいことは何か、まで掘り下げて企業を選択することができれば、心から納得のいく就職活動にすることができるのではないでしょうか。IT人材の年収、日本はアメリカの半分以下それでは、こうした日本企業の取り組みは海外企業と比べてどうなのでしょうか。日本企業の給与水準では、特にIT人材の評価がグローバルスタンダードに達していないとされています。経済産業省によると、IT人材とはAI、IoT、ビッグデータ等に携わる人材や情報セキュリティに精通した人材を指すようです。以下の表は経済産業省が発表した各国のIT人材の年収分布を示した表です。出典:「経済産業省」資料上記の表から、IT人材の年収が日本はアメリカの半分以下の水準であることがわかります。経産省によると、日本のIT人材は年収500万円前後が多いですが、米国では1000万円~2000万円が多いとされています。また、産業界で続く大型のIT関連投資や、情報セキュリティ等へのニーズ増大により、IT人材の不足が深刻な問題になっていくでしょう。人材不足は今後さらに深刻化し、2020年にはIT人材が29.3万人(うちAI人材は約4.7万人不足)する見込みです。さらに2030年には、約59万人程度まで人材が不足すると推計されています。以上のような背景から、日本企業はより優秀な人材や人手不足となるIT人材を確保することが困難になるでしょう。そしてその困難を乗り越えるためには、既存の「年功序列・終身雇用制度」の見直しが必要であり、優秀な人材に対する待遇の改善が進んでいくと思われます。就活生はどう向き合うべきか本記事を読んで就活生の皆さんはどう感じたでしょうか。年収1000万円を稼ぐために必要なスキルを身に付けようと奮起したでしょうか。はたまた、年収に重きを置くのではなく自分がやりがいを感じる仕事をしたいと思ったでしょうか。仕事は人生において大きな時間を占める重要な要素です。そして就活生の皆さんはその仕事を通じて、金銭、達成感、人間関係など得ることで人生を豊かにし「幸せになりたい」と考えていると思います。幸せとはなにかそれでは「幸せ」とはなんでしょうか。この問いに対する1つの答えを示す著書として「幸福の資本論」という著書があります。そしてその著書において、幸せとは「金融資産」「人的資本」「社会資本」の3つの条件から成り立っているとあります。簡単に説明すると「お金・自己実現・人とのつながり」の3つから幸せは成り立っているという解釈です。もちろん、この3つ全ての要素を高いレベルで実現することが理想ですが、それぞれが絶妙なバランスで成り立っており、全てを高いレベルで実現することは相当難しいでしょう。ここで、私が皆さんに伝えたいことは「働いている自分をどれだけ具体的にイメージできているか」ということです。「自分のやりたいことで、年収1000万を稼ぎ、友人や家族との時間も大切にする。」このような理想をイメージしたのならば、なぜ年収1000万円必要なのか、その職種はプライベートの時間をしっかり確保出来るのか、どのように自分の成し遂げたいことにつながっているのか、をしっかり説明できるようになりましょう。また、現実的に年収1000万円を稼ぎつつプライベートの時間を確保することが難しいのであれば、理想年収を下げる、プライベートの時間を減らすなどの選択が必要です。年収は欠かせない要素の1つですが、逆に言えば1つの要素でしかありません。要はバランスが重要で、自分自身が理想とするバランスをどれだけ具体的にイメージすることができるかが重要です。そしてその理想は人それぞれ異なってあたりまえです。他者のわかりやすい理想に安易に迎合するのではなく、自分自身が考え抜いて理想の状態をイメージしましょう。そうすれば、面接で深掘りされた際にも筋道を立てて面接官が納得する回答をすることができるでしょう。また、より具体的に年収1000万円の生活水準を知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。参考:さらに、より自分自身のことを知り、理想の状況をどの企業で実現することができるのかを把握することが大切です。以下に自己分析や業界研究に関する関連記事を紹介していますのでぜひ活用し、この変化の時代を乗り越えていって欲しいと願っています。参考:日々刻々|幸福の資本論・自己分析記事まとめ・業界研究記事まとめ 19,707 views

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