インターンにありがちな「新規事業立案系ワーク」の目的と攻略法

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最終更新日:2024年01月22日

インターンにありがちな「新規事業立案系ワーク」の目的と攻略法

現代の新卒就活では、本選考と並んでインターンシップが切っても切り離せない存在になっています。

下記のエントリーでも紹介しましたが、「本選考との関係」という観点においては、インターンに参加する目的や企業にとっての位置づけは主に3つに分類されます。

本選考との関係の3つのケース

(1)インターンでの評価が内定獲得に直結するケース
(2)インターンへの参加・取組みによって本選考で優遇されるケース
(3)インターンと本選考が本当に切り離されているケース

一定程度のエントリー数を確保しつつ、あなた自身が上記の3段階のうちどこに目的をおくのかを明確にしながらインターンに臨むべきでしょう。

今回は、インターンでの優遇度合いと並んで就活生が気になるところである、コンテンツとしてそもそも何をやるか、すなわちインターンの内容について取り上げていきます。

本記事を通読すれば、これから参加するインターンの時間を有意義に使うことが出来るでしょう。

もっと言えば、インターン当日に評価され内定獲得に一歩近づくことことにも繋がります。

是非、最後までお読みください。 本選考とインターンの締め切り情報

企業から見た、インターンを実施する目的と内容

企業が行う採用活動は、それが直接的に利益を生む事業行為ではありません。そこにわざわざ投資をしてインターンシップを開催している以上、認知度の向上・優秀層の囲い込み等何らかのリターンを獲得することを企業側は目的にしています。

当然ですが、実施する目的があるのであればそれに沿ったコンテンツを組み込まなければなりません。

例えば、認知度の向上やエントリー数の増加を目的としたいのにも関わらず、若干名を採用し長期間の現場実践型インターンを実施することは合理的ではないでしょう。

「なぜ多額の費用をかけてインターンを開催するのか」、企業はそれに向き合い、いつ開催するのか・何日間で開催するのか・どういう選考フローにするかといった内容を詰めていくことになります。

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「インターンの内容」の4分類

先述した「インターンを実施する目的」に沿って開催されるインターンは、類似したもの同士である程度パターン化することが可能です。

ここでは、中でも代表的なインターンのコンテンツを紹介します。

※ここで言う「インターン」には、下記エントリーにあるような「ベンチャー企業での有給長期インターン」は含まず、企業が選考活動・広報活動のために行うものに限定されます。

インターンの分類(1)内定直結!?現場実践型インターン

今更ですが、「インターン」とは英単語 "internship" に由来する言葉です。

internshipとは元々は何もグループワーク→発表を3日間でやるみたいなものではなく、欧米を中心にスキルや実績を高めるための職業訓練の位置づけとして実施されるものです。日本のようなポテンシャル採用が一般的でない欧米等では、大学卒業後にインターンシップでスキル・実績を積み、その成果を買われる形で就職するという割合が高くなります。

そのため、就職活動を始める前はこの分類を「インターン」の一般的なイメージとして持っていた方もいるかもしれません。

現場実践型インターンでは、実際のオフィスや研究所で社員と机を並べて文字通り現場に近い形で就業体験が出来る点が特徴になっています。単なる「見学」ではなく「働く」ことに重点が置かれるため、多くが数週間以上の期間をかけて行われます。

現場社員が主に指導社員も兼ねて長期間に渡って実施されるため、企業からすれば稼働が大きくかかり、対応できる学生数は限られます。すなわち、この手のインターンに参加するには厳しい選考を勝ち抜く必要があり、最も参加の難易度が高いインターンに分類されると言えるでしょう。

一方で、少人数でより現場に近い指導を受けられることから、インターン中の取組みと内定獲得の関係性は高まりやすいと言えます。評価が高ければ実質的な即内定や本選考のフロー大幅カットも期待できるため、多少拘束期間が長くとも積極的にチャレンジしていきたいところです。

インターンの分類(2)再頻出!?グループワーク型インターン

3日~5日程度の日系企業で割合が高いのが、このグループワーク型インターンです。

企業の仕事内容を直接体験するというよりは、事業内容に関連したグループワークを6名程度の学生で行い、最終日に発表を行うというのが一般的になっています。

実際に就職活動を始めるまでは、「企業を知る」という意識でインターンを捉えている就活生は少なくないように思いますが、実際に参加してみるとこの手の内容が多いことを意外に感じた方もいるかもしれません。

初日にいきなりグループワークを始めるというよりは、座学のような説明から入りある程度のインプットを行うことも多いのですが、グループワーク自体はある意味一番「直接的な仕事理解」という観点からは離れるコンテンツとも言えます。

そのため、自分なりに意味付けをして吸収する姿勢で臨まないと、参加の意義を感じにくいケースがあるため注意が必要です。

インターンの分類(3)多くは相乗り!?対話・見学型インターン

経営の3要素はヒト・モノ・カネと呼ばれますが、実際に働く人との対話や企業が持つ設備について見学を実施するインターンもあります。

こちらはインターンとして「社員座談会だけ」「工場見学だけ」実施というケースはそれほど多くは無く、例えば「基本はグループワークだけど2日目午後に20分×4タームの座談会がある」といったように他のコンテンツと一緒に実施されることの方が多い印象です。

また、どちらも本選考解禁後のイベントとして実施されることもあります。

社員と話をしたいのであればOB訪問でも実現できるかつよりリアルな話が聞ける可能性が高く、施設を見たところでESや面接の精度が高まるわけでもないからこの手のインターンは不毛だという意見も耳にします。

確かにこれに参加したから即内定ということはまずありませんが、社員対話会や施設見学が本選考エントリーの必須条件となっている企業・別のインターンの優遇に直結する企業もあるにはありますので、その辺りは個別企業の正確な情報収集が必要になります。

直接の優遇が少ない分、内定獲得にどう結び付けるかについては就活生次第の側面が強いことが特徴と言えるでしょう。

インターンの分類(4)参加は簡単!?説明会+α型

最後に、基本は人事や現場社員のプレゼンを聞く形式で、途中でグループワークやら座談会やらが入ることもあるという企業説明会+α程度のインターンも存在します。

だいたいが数時間~1日程度で、マイページからエントリーするだけで選考無しで参加できるものが多いのが特徴です。

ここまで来ると「インターン」と言っていいものなのかは意見が分かれるところかもしれませんが、1dayインターンの中には意外とこの形式のものは多い印象です。

学生側が動いて参加するコンテンツは少ないため、インターン中の取組みというよりは、あっても参加回数をカウントし本選考の際の参考にするぐらいの位置づけのケースがほとんどになります。

本記事のメインテーマは、分類(2)グループワーク型インターン

上記のように一口に "インターン" と言っても大きく分けて4つの分類があり、当然これら4つに当てはまらないコンテンツも存在しています。

本記事では、中でも分類(2)グループワーク型インターンを主軸に解説を加えていきます。

取り上げる理由としては以下の3つが主軸として挙げられます。

  • ベンチャーから日系大手企業まで幅広く導入している実施形態である
  • 参加倍率がそこまで高くないものもあり、多くの就活生が一度は経験する
  • グループワークはインターンに限らず本選考や入社後にもやる可能性がある

インターンのグループワークで多いテーマは何か

ここまではインターンという大枠から分類を行っていきましたが、その中の1つである「グループワーク型インターン」も、さらにテーマ毎に細かく分類することが可能です。企業規模や業界によって様々なグループワークのテーマがありますが、中でも頻出なのが「新規事業立案」ワークになります。

もちろん、全企業のグループワーク型インターンのコンテンツを収集しているわけではありませんが、unistyleに掲載されているインターンレポートだけ見ても、新規事業立案型は業界問わず幅広く実施されている印象があります。

一口に新規事業立案といっても、実際に当該企業が今後実践していくビジネスモデルを考えるものもあれば、「日本の社会課題を解決せよ」のような抽象度の高いものまで様々です。

余談ですが、テーマについてはケース問題のように数年使い回されることもあるため、過年度の内容を1度見ておくことは有効です。

就職活動を始めるまでは、まさかこれだけの企業が「大会議室で何班かに分かれる形で机を並べインターン生で新規事業について議論し、適宜社員からフィードバックを貰いながら最後に発表を行う」というある種パターン化されたコンテンツを実施しているとは思いもしなかったという方は少なくないと思っています。

では、なぜグループワーク型の中でも新規事業立案をテーマにする企業が多く存在するのでしょうか。

新規事業立案型ワークが多い理由(1)「事業を生み出す」トレンドと広報効果

「真の安定とは、安定した組織への所属ではなく、個人として市場価値の高いスキルを身につけることである」

「真の安定とは、変わらないことではなく、常に変化・対応し続けることである」

上記のような話を近年耳にする機会は多くなってきています。

「大企業に勤めれば一生安泰」の時代は過ぎ、大企業でも時代の流れに沿った変革が今後はより一層強く求められることになるのは今さら言うまでもありません。

そんな「これまでに無い新しい何かを生み出す」ことが求められているのは、多くの就活生が何となくでも認識しているはずであり、どちらかと言えば好意的に捉えるケースの方が多いものだと考えています。

例えば、現在人気絶頂の総合商社ですが、就活生と話していると「トレーディングから事業投資にシフトしているところが面白そうに感じた」ということを述べる方が意外に多い印象があります。何となくですが、トレーディング=地味で泥臭い仕事・事業投資=先進的かつ華やかな仕事という漠然としたイメージは、総合商社の人気向上に少なからず影響している印象ですらあります。

総合商社はイメージ先行のミーハー就活生がとりあえず受け全滅してしまうケースが多く、ビジネスモデルや仕事内容を正しく理解し、本当にそれが自分に向いているものなのかを深く考えられている就活生はそれほど多くないと思っています。

また、日系大企業の多くは、まだまだ既存の商材・ビジネスモデルの延長の事業がメインになっており、実際にいわゆるゼロイチのような真の新規事業立案に携われる社員は少数だったりもします。すなわち、「新規事業立案ワーク」は実際の仕事体験とはかけ離れているケースが多いという意味になります。

それでも多くの企業が新規事業立案ワークをやり続けるのは、「ウチの企業はこういう提案も出来る・こういう事業に携われる可能性がある」という一種の宣伝狙いもあるのかもしれません。

純粋な仕事体験を就活生にやって欲しいのであれば現場実践型インターンを開催しているはずであり、効率性を重視しグループワークで済ます企業の場合は多少なりとも上記のような思いがあると考えられるでしょう。

新規事業立案型ワークが多い理由(2)企業が求める素養との親和性

理由(1)ではどちらかと言うと「広報活動」寄りの話をしましたが、こちらはもう一つの主要なインターンを開催する目的である「優秀な人材の見極め・早期接触」に近い話になります。

仕事というものには基本的に正解がなく、何を・どのように進めていくかについて試行錯誤しながら行動していく必要があります。

「仕事が出来そうか」という観点が採用基準の一つである以上、現時点で最も確実な選考方法は「実際の現場で仕事をさせて成果を見極めること」でしょう。

しかし、当然それには準備や人的な稼働がかかる中で、「新規事業立案」という形がないものから生み出す力を疑似的に判定していることが考えられます。

「これがあるからその通りやって成果を出す」ではなく、「何も決まっていない段階からあらゆる条件から考えてより良い提案をする」という"正解が無い度合い"をより高めたテーマを設定することで、今の時代に求められる素養を持っているかを見極めようという意図が考えられます。

ちなみに、仕事での振る舞いを仕事をせずに想像するという意味では、グループディスカッション(GD)も近しいことが言えます。

仕事においてもディスカッションを通して打ち手を決めるという場面は多くあるため、ビジネスでの振る舞い≒グループディスカッション(GD)での振る舞いと考えて選考に取り入れているのだと思われます。

また、それ以外にも、多人数を少ない面接官で1度に見られるといったメリットもあります。

新規事業立案型ワークが多い理由(3)受入れの幅広さと発想の多様性

先述した分類(1)〜分類(4)のインターンのうちどれを実施するか選択するためには「学生の受け入れ人数」というのが一つの指標となります。

多くの学生を参加させれば、それだけ接点を増やすことが出来る一方、稼働の手間増加や1人ひとりを見る時間の減少など、目的を鑑みながら実施内容を決定していくことになります。

新規事業立案ワークでは、既存の考え方にとらわれない柔軟な発想が求められます。ありきたりではない質の高い提案をするには、異なるバックグラウンドを持った多様な人材が集めるとうまくいくことが往々にしてあります。

「同質の集団からは同質のアウトプットしか生み出されない」という考え方がありますが、特に実行フェーズまで携わらないワークであることから、実現性以上に発想力豊かなアウトプットを期待される点が特徴になります。企業が採用HP等で人材の多様性を謳うことが多いのも近しい背景があるかもしれません。

まとめると、以下2つの両者の相性の良さが数が多い一因であると考えられるでしょう。

  • グループワーク型インターンはそれなりの人数の学生を一度にさばけるのに加え、新規事業立案は大抵文理問わず幅広い層の学生が参加できる
  • 新規事業立案でよい提案をする上では、多様な人材でグループワークをすることが重要となることが多い

新規事業立案インターンでありがちなこと

これまで見てきたように、新規事業立案インターンは多くの就活生は経験しているものである以上、いわゆるあるあるネタに近い共通認識を持つ部分も多くあると思っています。

先述した通り、新規事業立案インターンにおいて人事やメンターは「若者の自由な発想」のようなものに期待するケースが多いため、下記のようなあるあるを認識しておくことはよいアウトプットに繋がる可能性が高いでしょう。  

ここでは、新規事業立案の特性上遭遇しやすい事柄について触れていきます。

新規事業立案インターンあるある(1)高齢者にターゲティングしがち

新規事業立案インターンの進め方は企業によって様々ではありますが、学生に完全に丸投げというよりは、ある程度方針が企業によって提示される方が多い印象があります。

その序盤のフェーズで実行されるのが「市場選定」になります。要は、誰に/どこに対してアプローチしていくのかを理由立てしながら説明するフェーズです。

その中でも特に選定されがちなのが「高齢者層」になります。

少子高齢化は日本の大きな社会課題の1つであり、「高齢化率が高まっている→高齢者層は市場として拡大が見込まれる→高齢者層にターゲティングすれば売上の拡大が見込まれる」というようなストーリーを丁寧に説明するプレゼンというのは度々見てきました。

もちろん高齢者層を選ぶそれ自体が悪いわけではないのですが、ターゲティングするのであれば高齢者層の実態については正確な理解が必要でしょう。

例えば、60歳代前半の男性の有業率はほぼ8割と言われています。定年や平均寿命が高まった昨今では、いわゆる高齢者=リタイア後の悠々自適な生活というイメージが当てはまらなくなるケースが増えています。

「人口割合が高まる→市場規模が高まる→事業拡大が見込まれる」というのは必ずしもイコールで結ばれるものではなく、ストーリー立てとして妥当なものかどうかの検証はしていく必要があります。

新規事業立案インターンあるある(2)AIをソリューションとして使いがち

新規事業立案ワークで多くの時間を要するフェーズの1つが、ビジネスのテーマに対する具体的な方策を詰めていくところになります。

参加先の業界やワークのテーマによって様々だとは思いますが、現代のビジネスは情報技術なしには成り立たないものが多い以上、何らかの形でICTの分野が絡んだ提案をすることは多いでしょう。

ICTと言ってもアプローチの仕方は様々ですが、特に多く見受けられるのが、AI(人口知能)を用いた内容です。

「人の代わりとなって何かすごいことが自動で出来そう」ぐらいの認識で、この手の話に詳しくないが何となくトレンドとして把握しているぐらいの方は多いのではないでしょうか。

ひとくちに"AI"といっても様々な分類があり、当然現段階で出来ることと出来ないことがあります。必ずしも、AIを使うことがやり方として最適とは限りません。

「AIだったらとりあえず実現してくれるだろう」ぐらいで「AIで画像認識させる」「AIで無人化する」ことをソリューションとする際には検討不足となっていないか注意が必要です。

AIが効果的な役割を果たす局面は多々あるでしょうが、「思考停止の人口知能使用」になっていないか考慮した上で具体化していくべきでしょう。

AIの出来る/出来ないについては2019年ビジネス書大賞を獲得した『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』が参考になります。
 


『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』

新規事業立案インターンあるある(3)メンターが手のひらを返して褒めてきがち

こちらは新規事業立案インターンだからこそ起こるあるあるというよりは、メンターがつくインターン全般に共通する内容になります。

メンターは基本的にインターン生に対して適宜フィードバックをしていく役割を果たしますが、その際「序盤は辛口の言葉で厳しいフィードバックをしていたが、最後は『よくやった』みたいに手のひらを返して褒めてくる」というパターンがあります。

これはインターンに限らず新人研修等あらゆる場面で用いられる技法で、「叱る→褒める」の流れを重めに作ることで「自分は認められた」と自己肯定感を強く思わせる効果があると言われています。

実際、ある日系大手メーカーで(新規事業立案ではないですが)グループワーク型インターンのメンターを複数回担当したことがある方に話をきくと、人事の方から「序盤は厳しく終盤は褒める感じでいってほしい」といったフィードバックの方針を指示出しされたという実例がありました。

インターンは事実上企業の広報活動の一貫である以上、多くの企業にとって自社の "ファン" である学生を増加させることはインターンの目的になります。

「自分が認められたインターン」であるならば、単純に楽しいものと思えたり・入社してからも自分を評価してくれる環境なのではないかと深読みしたりと、学生側が好意的に感じることに繋がるという狙いもあるのかもしれません。

新規事業立案インターン参加に向けたアドバイス

続いて、これまで指摘した内容を踏まえて、新規事業立案インターン参加に向けた心構えや当日の取組み方について触れていきます。

新規事業立案インターンへのアドバイス(1)基本はGDとやることは変わらないことを認識すべき

「新規事業立案」と言われると何だかスケールの大きい特別なことをやるような気もしてしまいますが、基本的には採用選考で実施されるグループディスカッション(GD)とやることはそれほど変わらないと思っています。

要は課題の特定・市場選定といった土台準備をしたうえで具体的な打ち手を策定していくことが基本であり、時間やフィードバックがあるぶんより精度を高めることが違いになります。

下記のエントリーのようなグループディスカッション(GD)の総論についてインプットしておくだけでも効果があるでしょう。

新規事業立案インターンへのアドバイス(2)新規性だけでなく、妥当性・収益性も考慮すべき

新規事業立案とは、これまでにない新しい事業を机上で創出し発表するものであることから、ありきたりな提案というのは一般的に評価されません。

一方で、その評価軸はどれだけ奇抜か・どれだけ思いつきにくいかではありません。

下記のエントリーにあるように、どれだけ「理にかなっているか」という部分についても重要な評価材料になります。

「志望企業で実現したい新規事業やプランの提案」といった設問を前にすると、これまでにない斬新な提案が思いつかないからと悩んでしまう学生も多いと思います。

しかしながら、過去の内定者の回答を見ていると、案外「斬新さ」などセンスによる要素があまり盛り込まれていないものも多くあります。

こうした設問でセンスよりも大切なのは「理にかなった提案であるかどうか」だと思っています。

その中で特に考慮すべきは、「その企業が」当該ビジネスを実現する意義がどこにあるかを検討することです。

もちろん同業界の企業であればビジネスモデルは近しいものがあるため完全な差別化は困難ではありますが、業界内での立ち位置や現在の事業ポートフォリオを鑑みた上で、なぜ自社がその事業に新しく取り組むといいのかについて論理立てた説明ができるといいでしょう。

また、グループワーク型インターンは机上での議論であり実行フェーズまで携わらないため提案したもの勝ちの側面は確かにありますが、「どうそれを実現するのか」についてもある程度具体化することで提案の質が高まります。

企業もそのワークで提案した内容をビジネスとして実行していくのであれば、収益性の観点からも「やるべき理由」を作っていくことが必要になります。

大きな社会課題のテーマ設定や華やかなソリューションを掲げること自体は大いに問題ありませんが、是非このようにビジネスとして実現妥当で、かつ収益を生むものである点を伝えられるよう意識していただければと思います。

新規事業立案インターンへのアドバイス(3)フィードバックはこまめにもらうべき

先述した通り、新規事業立案インターンに限らず、ある程度の期間を要するインターンではメンターと呼ばれるような現場社員がグループにつくことが多くなっています。

メンターがいない場合でも、グループワーク中は近くにいる人事に適宜質問・相談出来るケースがほとんどかと思います。

これはよく若手社員の仕事への心構えのような記事でもしばしば取り上げられる話ではありますが、完成度が低い状態でも早い段階でフィードバックを貰いにいくことはインターンに限らず仕事の進め方として基本になります。

もちろんフィードバックに一切時間をかけず最初から誰も文句をつけようが無い完璧な提案を一発ですることがスピード感の観点では理想ですが、現実的ではありません。

例えば市場選定の段階で理由付けも含めチーム内で合意した内容を伝えるのではなく、ある程度アイデアベースで固まっていない複数案を壁打ちして評価を得た方がいいという意味です。

早い段階でのフィードバックは、方向性のズレによる後からの大幅な手戻りを防ぐことはもちろん、他者へのアウトプットを増やすことで自分たちの中の考えもよりクリアになる効果が期待出来ます。報告をマイルストンとしてこまめに設定することで、時間に限りがあるグループワークでもメンバーが同じ方向を向いて議論を進めることにも繋がるでしょう。

よく、「皆さんのことを学生としては扱いません(社員同様に接します)」「皆さんの提案は本当に会社の事業に組み込まれる提案として受け取ります」みたいな "現場感" を強く出してくるインターンがあったりします。それを聞いて委縮してレベルの低いことを言えないものだと行動できなくなる方もいるかもしれませんが、結局は人事も当然ですが学生相手であることは認識しています。

そもそも、新規事業立案なんてものは仕事として難易度が高いものであり、社員であっても最初から質が高い提案が出来る人はそうそういません。何なら、メンターですらそれに携わったことがないというケースすら多くあるでしょう。

もちろんやり方として、「ほとんど考えてないんですけどとりあえずフィードバックをください」のように相手に丸投げするのはよくありません。一方的にアドバイスを貰うのではなく、メンターと対話・議論を重ねていく中で自分たちの意見や検討結果を伝えていくことが肝心になります。

最後に ー 定着すべきは、形式よりも考え方

通年採用の開始を始め、日本の新卒就活の形態は今後大きく変わっていくことが予想されており、もはやインターンというやり方ですら時代遅れだという主張も見かけるようになってきました。

とは言え、新規事業立案のような「これまでに無い新しい何かを生み出す」こと自体は今後ますます必要になることから、グループワークという形でなくとも考え方として身に着けていくことは肝心でしょう。

インターン・研修・職場実践含め、皆さんがどこかで本記事の内容を活用される機会があれば幸いです。

グループワークや何らかの提案で迷ったら、是非この記事に帰ってきてください。

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こんにちは。私はMARCH未満の大学で体育会に所属していた24卒の者です。私は23卒で公務員試験で全落ちを経験し、就職浪人をしました。その中で民間企業に興味を持ち、民間就活を冬から始め、最終的に大手IT企業5社から内定を獲得しました。「MARCH未満では大手企業に内定することはできない」「3年冬からの就活では遅い」など、学歴主義や就活の早期化が進んでいる現代の就活において不安を抱えている就活生は多いと思います。そこで、本記事では、MARCH未満の学生や就活に出遅れた学生に向けて、就活ビハインドでも大手企業に内定する方法やノウハウを解説します。関連記事本記事の構成筆者のプロフィール【低学歴就職浪人で冬から就活始めたけど間に合った!】私の就活ビハインド・就活においてのビハインド①公務員全落ちで就職浪人・就活においてのビハインド②学歴が高くない・就活においてのビハインド③冬から就活を始める冬(12月)からでも遅くない!ガクチカがない人は長期インターンに参加しろ!・長期インターンに応募した理由・長期インターンに参加して感じたメリット①有益な情報を共有できる・長期インターンに参加して感じたメリット②就活経験者にES添削&模擬面接をしてもらう・長期インターンに参加して感じたメリット③ガクチカが作れる人の印象は3秒で決まる!意外と周りが軽視している自己紹介こそ大事!・自己紹介に力を入れようとした背景・実際に取り組んでいた自己紹介の構成・自己紹介をするにあたって準備したこと・面接では全勝意外とアピールになる⁉志望度が高いことをアピールできる資格を取得する・資格を取得した背景・資格を取得して良かったこと最後に‐逆境でもチャンスを掴むために必要なこと‐・行動を起こす・情報弱者になるな・プラスになると思ったことは全部やる筆者のプロフィール私のプロフィールは以下の通りです。◆性別:男性◆大学:成成明学獨國武(文系)◆部活:体育会野球部◆アルバイト:体育館スタッフ・長期インターン◆志望業界23卒:公務員志望で試験を受けたが全落ちして就職浪人24卒:情報通信、IT◆現在大手IT企業5社から内定を獲得し、その中の1社に入社予定【低学歴就職浪人で冬から就活始めたけど間に合った!】私の就活ビハインド大手就活で内定を獲得している人の特徴をイメージしてみてください。私がイメージしていた大手企業に内定している人の特徴は「高学歴で夏から大手のインターンに参加し、秋には選考を受けて年内には内定を獲得している人」でした。しかし私はそれとは正反対のビハインドを負いながら就活をしなければなりませんでした。そのビハインドは大きく分けて以下の三つになります。就職浪人学歴が高くない冬から就活を始めるそれぞれ詳しく解説していきます。就活においてのビハインド①公務員全落ちで就職浪人就活においてのビハインド1つ目は就職浪人をしたことです。私は23卒では公務員を目指し勉強する日々を送っていました。そのため、民間就活には全く興味がなく、どこかの役所には内定できるだろうと思っていました。しかし、結果は全ての試験で落選。そこから公務員試験が終わった秋頃に23卒で民間就活を決意しましたが、募集している企業は少なく就職浪人を決意しました。就職浪人をしているという事実はエントリーシートに記録されます。就活の相談をしたキャリアセンターの方には「就職浪人をマイナスに捉える企業もある」と言われました。また、私の同級生は就活が終わっているので、就活仲間も少なく不安や焦りを共有できる仲間がいないことなどのデメリットがありました。就活においてのビハインド②学歴が高くない就活においてのビハインド2つ目は学歴が高くないことです。皆さんは「学歴フィルター」というものをご存じかと思います。私が民間就活を始めた頃に「学歴フィルター」があることを知り、大手企業を目指す中で自分の大学はMARCH未満で学歴フィルターから外れていることという現実を知りました。民間に行くなら大手企業に行きたいと思っていた私にとって今更どうすることもできないビハインドです。実際に就活を終えて振り返ってみると、「学歴フィルター」を感じたことありました。選考結果が高学歴順に送られてきたり、ESが通過しないことも多々ありました。つまり、学歴で勝負にならないMARCH未満の就活生はMARCH以上の就活生との戦いに勝つために突出した何かをアピールする必要があります。就活においてのビハインド③冬から就活を始める就活においてのビハインド3つ目は冬から就活を始めるです。24卒で就活をすると決めたのが11月でしたので、多くの就活生は夏インターンに参加し、早い人では内定を獲得しています。そんな中で私は冬のインターンにぎりぎりで応募しましたが、ほとんど落選してしまいました。今振り返ってみると、ES(ガクチカや志望動機、自己PR)などあまり考えずに提出していたと思います。夏から始めている就活生とはES、グループディスカッション、面接の部分で大きな差ができていることを感じました。冬(12月)からでも遅くない!ガクチカがない人は長期インターンに参加しろ!私の逆転就活の中で一番大きな影響を与えたのがunistyleでの長期インターンです。長期インターンでの経験や出会いを起点に結果が大きく変わりました。私は普通の就活生よりも遅い、12月から長期インターンに参加しましたが、それでも得るものはたくさんありました。長期インターンの中で取り組んだ事は以下になります。有益な就活情報を共有できる就活経験者にES添削&模擬面接をしてもらうガクチカが作れる長期インターンに応募した理由長期インターンに参加した理由は2つあります。1つ目はガクチカが少ないと感じていたからです。それまでのガクチカは部活動とゼミ活動の2つでした。しかし、就活浪人というビハインドを考えるともう一つ強いガクチカが必要でした。さらに就活浪人中に取り組んでいたこと聞かれる可能性があると感じていたので、そこで長期インターンの話をしようと思っていました。2つ目は意識の高い就活生と就活に関しての情報を共有したかったからです。長期インターンでは23卒で就活を終えたインターン生や24卒でこれから就活を迎えるインターン生がいました。インターン生は他の就活生と比べて就活に対しての意識が高いのでそこで有益な情報を得たいと考えていました。長期インターンに参加して感じたメリット①有益な情報を共有できる長期インターンに参加して感じたメリットの1つ目はインターン生と就活に関しての情報を共有できたことです。私が参加した長期インターンのメンバーは本気で就活をやっていたor本気でやろうとしてるインターン生ばかりで質の高い情報だけが集まっていました。その中で、就活の悩みや情報を交換し、就活仲間も少なく不安や焦りを共有できる仲間がいない就職浪人のデメリットをこの長期インターンで打ち消すことができました。また、unistyleは就活に関しての情報を発信しているので業務内容からも就活に対しての知識やノウハウを培うことができました。長期インターンに参加して感じたメリット②就活経験者にES添削&模擬面接をしてもらう長期インターンに参加して感じたメリットの2つ目は就活経験者からES添削と模擬面接をしてもらったことです。年内に内定を獲得できなかったことを機にES(ガクチカ、志望動機、自己PR)や面接をもう一度見直すことにしていました。そこで就活を経験した23卒のインターン生にES添削と模擬面接をしてもらい、客観的な視点から課題を洗い出して、質の高いESや面接での課題を克服していきました。23卒のインターン生は大手企業から内定を獲得した人ばかりなのでES添削も模擬面接も厳しいフィードバックを貰いましたが、PDCAを回して徐々に改善させていきました。長期インターンに参加して感じたメリット③ガクチカが作れる長期インターンに参加して感じたメリットの3つ目はガクチカを作ることができるとこです。長期インターンはその名の通り、長期で行うため今までの学生人生の中でこれといって頑張ってこなかった就活生はオススメです。unistyleのインターンでは今ある課題を見つけ出して、ユーザーのニーズに沿った記事構成やタイトルを考える工程があり、その部分をガクチカにすることができました。私は12月からと遅い時期での参加でしたが、3月4月の段階ではガクチカを完成させて面接でアピールしていました。人の印象は3秒で決まる!意外と周りが軽視している自己紹介こそ大事!面接で重要な要素は「志望動機、ガクチカ、自己PR」と言われています。しかし、それ以外にも重要な要素があることに私は気づきました。それが自己紹介です。「初対面の人の印象は3秒で決まる」ということをご存じでしょうか。就活における面接はほぼすべてが初対面であり、最初に提示した情報が印象として強く残るとされています。そんな自己紹介に関しての取り組みをこの項目では紹介していきたいと思います。自己紹介に力を入れようとした背景まず、私がなぜ自己紹介に力を入れてたのか。それは、同じインターン生の23卒の友人との模擬面接がきっかけでした。その模擬面接の中では、ガクチカや志望動機はうまく話せていましたが、全体的に「人当たりの良さ」や「明るさ」という長所が活かされていないことを指摘されました。模擬面接の指摘事項を受けて、全体的に声のトーンや表情などを意識するようにしましたが、初対面の面接官には特に自己紹介を意識することで一番印象に残りやすいのではないかと思いました。さらに面接ではガクチカ・志望動機・自己PRが一般的に重要だとされていますが、これらは他の就活生と被る可能性が高いです。そこで、それ以外での差別化できるポイントも自己紹介だと気づきました。。MARCH以上の就活生と地頭で勝負しても敵わないことはわかっていたので、そこではなく「人当たりの良さ」や「明るさ」で勝負していくことを決めました。実際に取り組んでいた自己紹介の構成実際に私は以下のような自己紹介をしていました。○○大学○○学部○○学科の○○〇〇です。大学時代を振り返ってみて多方面での活動に精力的に取り組み、挑戦し続けた4年間でした。具体的に学業の面では企業会計のゼミに所属し、グループリーダーとして学内のゼミ大会で優勝することができました。また部活動の面では、小学校から大学までの15年間野球を続け、中学では主将、高校では副主将を務めました。またアルバイトの面では、就活生向けに情報を発信をしている企業で長期インターンを続けています。「太陽のような明るさ」で親しみやすい性格が長所です。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。フレームワークで説明すると以下のようになります。学部名前大学時代を振り返りを一言ガクチカ三つ(ない人は二つで良い)キャッチフレーズ面接の機会を与えてくれたことへの感謝特徴的なのは、大学時代の振り返り、ガクチカ3つ、キャッチフレーズかと思います。大学時代の振り返りは面接官に自分がどんな人かを一言でイメージさせることを意識していました。私は色んな事に果敢に挑んでいることを明示し「チャレンジ精神がある就活生」だという人物像を面接官にアピールしていました。ガクチカ3つを自己紹介に含めたのは、この後の面接で触れてほしい内容に誘導するためです。自己紹介でガクチカの概要を話すことで、そこで興味を持ったガクチカに関して質問をしてくれる場合があります。例えば、「自己紹介で就活生向けに情報発信をしている企業で長期インターンシップをしていると言っていたけど、実際にどんなことをしていたの?」だとか「野球を15年も続けているんだね、なぜそこまで続けられたの?」など自己紹介の直後に突っ込まれるケースが多かったです。その際に自分のやってきたガクチカに対しての熱意や意識していたことを伝えることで、自分の長所をアピールしていました。キャッチフレーズも私自身の性格をアピールするために伝えていました。ここでは、個人的なイメージではなく、組織の中ではどのようなキャラクターなのかをイメージさせるために、「親しみやすさ」や「協調性」があることをアピールしていました。なぜならば、企業で働くということは組織の一員となり、チームで取り組んでいくことになります。そこで企業が求める人物像の一つとして「協調性」などを挙げる企業は多いのではないかと考えたからです。その部分で自分の長所は有利だと感じていたのでこのようなキャッチフレーズを伝えていました。企業が求める人物像の傾向経団連が、経団連全会員企業に対して、「企業の求める人材像」などについてアンケートを実施しました。主体性は多くの企業で求められていることがわかっています。企業が求める人物像を正しく認識したうえで、アピールしたい強みを伝えるようにしましょう。【参考】採用と大学改革への期待に関するアンケート結果:一般社団法人日本経済団体連合会自己紹介をするにあたって準備したこと自己紹介を強化する際に準備したことは3つあります。1つ目は練習で動画を撮りまくりました。これは一人でもできる練習法なので、いくらでもできると思います。実際に私も1日20本ほど動画を撮り試行錯誤を重ねました。2つ目は目線や表情を意識しました。最初は「カメラ目線で話していない」「表情が硬い」ことが多かったですが、そこを練習で克服していきました。3つ目は声のトーン・大きさを意識しました。動画で見返していくと声のトーンが低かったり、聞き取れない部分に気づきました。明るい印象を持たせるためにも声のトーンを上げることや、聞き取りやすい大きさに調整していきました。面接では全勝模擬面接で指摘されてから自己紹介を強化した結果、その後の面接で落ちることはありませんでした。ガクチカや志望動機も多少変化させましたが、自己紹介で第一印象を良くすることで劇的に結果が変わったこと思います。それに加えて、僕が明るい表情で面接をすることによって、面接官との会話が弾む場面が多くなったと思います。このように、ガクチカや自己PRに頼らずとも面接で高評価を得ることは可能です。大事なのは自分の強みをどのような形で面接官に伝えるかだと思います。意外とアピールになる⁉志望度が高いことをアピールできる資格を取得する私が民間就活において取り組んだ事の3つ目は資格取得です。資格取得は就活において直接アピールに繋がらないと言われています。確かに大きなアピールにはならないですが、プラスαの部分で効果を発揮しました。この項目では資格を取得した背景や資格を取得してよかったことを紹介します。資格を取得した背景資格を取得した背景は2つあります。一つ目は就職浪人時代に取り組んだ事をアピールする必要があると感じたからです。上記でも述べたように就活浪人していたことはエントリーシートで把握できるため、就活浪人として過ごしていた秋冬の時間をどのように過ごしていたのか聞かれる可能性がありました。そのため業界への理解を深めるためにITパスポートを取得しました。また、2つ目として少しでもビハインドをリカバリーするために資格を取得しました。ITパスポートを取得することでIT業界に興味があることを裏付けることができると思います。実際に面接ではITパスポートに関しての話題を振られることがあったので資格を取得はアピールに繋がると思います。資格を取得して良かったこと資格を取得して良かったことは、ITに関しての基本的な知識を面接で話すことができた点です。志望動機を深堀される際に、「自分の将来のビジョンを達成するにはどのような技術が必要か」と問われた際に、ITパスポートで覚えた知識を活用して答えることができました。また資格をどのようにしかしていくかを志望動機で伝えることによって、入社後の自分の姿を面接官にイメージさせることができたと思います。最後に‐逆境でもチャンスを掴むために必要なこと‐ここまで私がビハインドを補うためにしてきたことを紹介してきました。最後に逆境でもチャンスをつかむために必要なことを伝えたいと思います。私と同じような境遇にある就活生もいるかと思います。しかし、どんな状況でも決して諦めずに行動することが大事だと思います。行動を起こす就活はこれからどんどん早期化が進んでいきます。その中で多くのチャンスが訪れるのは早く就活を始めた人です。私は12月に長期インターンに参加して就活が本格化する3月以降にどう行動すればよいかを知ることができたおかげでギリギリで滑り込むことができたと思います。また就活経験者とES添削や模擬面接をしたことで、その後のES・面接の通過率が上がりました。(模擬面接後の面接は全勝)。これも3月までに立て直す時間があったからです。だからこそいち早く行動するべしてチャンスを掴むべきだと思います!情報弱者になるな就活は情報戦です。​​​ESの書き方や面接の攻略方法など、情報を得ることが出来なければ選考を通過するのは難しいでしょう。実際に私も長期インターンのメンバーと情報共有したことでその後の就活のスタイルが大きく変わりました。特に、自己紹介に力を入れることができたのは、面接の攻略方法に関しての情報を知ることができたためです。周りに就活をやっている仲間がいないのであれば、長期インターンや就活コミュニティに入って積極的に有益な情報を得ることをお勧めします。プラスになると思ったことは全部やる最後に就活のためになることは片っ端からやっておきましょう。実際に、私はITの資格を取得したことによって、志望動機を深め、志望度の高さをアピールできたと思います。資格取得は大きなアピールにはなりませんが、プラスαの部分があったからこそビハインドをリカバリーすることができました。資格取得だけではなく、業界のニュースや知識を調べるなどやるべきことはたくさんあると思います。今自分に必要なことを見極め、後悔が残らない就活をしましょう。ぜひこの記事を参考に、「逆転就活」に向けて準備を始めてください。関連記事 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関関同立から外資コンサルを受ける際の3つの関門と対処法 関関同立から外資コンサルを受ける際の3つの関門と対処法 はじめまして。16卒の外資コンサル内定者です。今回は、私大文系学部生が外資コンサルを受ける際にぶつかる3つの関門とその対処法についてご紹介したいと思います。ロジカルシンキングで戦わないESとテストを通過すると次はグループディスカッション。私の時は、学生6人に対し社員1人がつき45分間でケース課題をプレゼンするというものでした。すでに6人のうち半数以上が旧帝理系博士、学士も旧帝だけという状態。ここで私は、あえて前半部分に発生する定義設定のロジカルの戦いを捨て、後半部分の施策の検討で戦うことにしました。理由は単純で、理系院生が多い以上ファクトベースの話をもとにした論理性のみの戦いになると、圧倒的に文系学士には不利だと感じたからです。新たな視点や考え方を提供し続けることに注力することで、叩き台を提供する役割を担うことができます。自分の発言に論理性さえ担保しておけば、他の部分をアピールしても問題ないので、自分の得意な分野で勝負しよう。課題を自分ゴト化しよう次は外資コンサル名物の「ケース面接」。ここが最大の難関、と思われがちですが実はそうではありません。絶対に抑えておかなければならないのはプラン至るまでの論理性。しかし裏を返せば、論理性の評価だけでは院生と戦えないため、自分の得意分野をしっかり意識したプランにする必要があります。ここでは、実際に出題された問題を例に考えます。問題「昨年、小売業大手が一般向けに学童保育サービスへ開始した。そこで、さらに他業界が学童保育へ参入する場合どこが良いか具体的に述べ、そのメリットとシナジーについて答えよ。」アプローチ方法はいくつかありますが、私は地元の商店街をフィールドに活動していたので、先に提供場所を商店街に決定しました。これで実店舗型のビジネスになったので、ある程度考えやすくなりました。次に実店舗型ビジネスへの展開を求めている企業を考え、当時ダイレクトメールでのビジネスから脱却を図ると宣言していたベネッセの教材を利用し、商店街の客足が減る夕方に子どもを商店街のスペースで受け入れるプランで大枠を決定しました。実際はここから緻密にロジックツリーを作ったのですが、ここで大切なことは、宙に浮かんでいる一見難解なケース課題をわかりやすく「自分ゴト化」したことです。問題をすぐに自分のフィールドである商店街に置き換えたことで、非常にわかりやすく考えることができました。また、自分のフィールドで生まれたものは独自性のあるアイデアであることが多く、論理性以外で勝負することができます。会話の瞬発力を磨く最終関門は役員面接。おそらくすべての選考の中で最も時間が短く、最も運要素が強い選考だと思います。最初に確認されることは、「ファーストキャリアに外資コンサルを選ぶ理由」です。ここは前もって準備することができるので、どの角度から聞かれても対応できるレベルまで詰めておくと安心です。消去法で志望動機を作り上げると論理的に説明できるのでオススメです。参考:志望動機は「入りたい理由」ではなく「他業界ではダメな理由」を積み重ねて構成してみようさて、なぜここが最も難関なのか。それは志望動機以外の雑談で選考のほとんどの時間が費やされるからです。内定後に選考基準を聞いたところ、「会話の切り返し」、いわゆる「瞬発力」を見ており、質問に対して間を置いて返答した場合評価が下がりやすいとまで言っていました。こう書くと「質問次第で、運じゃないか!」と思われそうですが、瞬発力が必要になる切り返しは、ほとんど「働くイメージができているか」という部分に関わります。実際に評価された切り返しを例にご説明します。例1役員「仕事で一徹二徹するけど大丈夫?」自分「一徹二徹で解決するなら喜んでします。」例2役員「失敗したときに折れちゃいそうだね。そういう時どうするの?」自分「助けてくださらないんですか?ひたむきに頑張っている人は、助けてもらえる世界だと思っています。」言葉はその時々で適切なものをチョイスすれば問題ないですが、発言の内容は根本的にコンサルという仕事をどう捉えているかが如実に現れます。なぜ外資なのか、なぜコンサルなのか、コンサルの仕事のイメージはできているのか。前始末をしっかりしていればある程度対応できますので、恐れずに自信をもって挑んでください。コンサル業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際にコンサル業界志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。 21,777 views
【中途で商社に入るには?】コンサル出身だらけの総合商社の中途採用 【中途で商社に入るには?】コンサル出身だらけの総合商社の中途採用 就活生の間で人気が高い総合商社ですが、中途で入社したという話はあまり耳にしません。今回は総合商社に中途で入社するのはどんな経歴の人か、各社の採用HPから調べてみました。タイトルの通り、かなりコンサル出身の人が多いという結果になっています。総合商社への転職者の経歴三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅の中途採用HPから各社どんな人が転職しているか調べてみました。住友商事、丸紅はキャリア採用社員が掲載されていなかったため、掲載のあった3社からそれぞれどのような経歴か抜粋しました。三菱商事プラント・エンジニアリング国内大手エネルギー会社公認会計士⇒コンサルティング・ファーム(財務・会計)投資銀行コンサルティング・ファーム(IT)証券会社⇒MBA⇒コンサルティング・ファーム(M&A)コンサルティング・ファーム(財務)文具メーカー⇒自動車メーカー総合商社⇒コンサルティング・ファームゼネコン総合商社政府系金融機関Sier総合商社⇒コンサルティング・ファームメガバンク政府系金融機関⇒コンサルティング・ファーム(経営)大手広告代理店⇒投資銀行引用:キャリアインタビュー三井物産コンサルティング・ファーム(戦略・経営)コンサルティング・ファーム(経営・戦略)米国系ベンチャー⇒外資系投資銀行Sier税理士法人法律事務所引用:キャリア採用者インタビュー伊藤忠商事国家公務員損害保険会社ゼネコン引用:社員インタビューまとめコンサル:9名投資銀行:3名資格・官庁:3名日系金融:3名ゼネコン:2名Sier:2名メーカー:1名エネルギー:1名プラント:1名総合商社:1名合計:26名コンサルティングファームが圧倒的に多い結果となっています。実際に総合商社の仕事も事業会社の経営状況の把握のために、財務・会計の知識が求められ、また企業の買収に関してはM&Aのアドバイザーと仕事をすることも多いです。そのため、それらのコンサルティング・ファーム出身の人はその専門性および入社難易度の高さから総合商社に流れやすいものと思われます。その他の会社はバラけていますが、やはり企業買収に関わり、新卒での入社難易度が高い投資銀行出身の人も3名と多くなっています。一方でコンサルに比べると転職する人が少ないのは、投資銀行は総合商社に比べても圧倒的に高給であることが関係しているかもしれません。また官公庁や法律事務所、会計事務所・税理士法人など、新卒で資格試験を取得してある程度の実務を積んでから転職している方も見受けられます。最近は社内で弁護士を採用して経験を積ませるなど、資格取得者の採用にも積極的です。司法制度改革が行われ、弁護士の数が増えた結果、なかなか弁護士事務所でも経営が苦しいという話もきくため、総合商社のような企業に社内弁護士として就職するのはニーズが高まっているのかもしれません。その他様々な業界から幅広く採用をしていますが、基本的には総合商社の業務と結びついたメーカーやゼネコン、エネルギー、プラント関係の企業が目立ちます。一方でシステム設計を行うSierの出身の人が2名いるのは意外かもしれません。総合商社もシステム部門は存在していますが、システム部分には強みがなく、自社でレベルの高いIT人材を育成するのが難しいから、中途での採用をしているのかもしれません。商社は意外かもしれませんが、システム系の子会社をかなり保有しており、そうしたこともSier出身の方を採用する理由となっているのかもしれません。【商社系システム会社の例】SCSK(住商系)伊藤忠テクノソリューションズ丸紅情報システムズ中途で総合商社に入社できるのはどんな人か新卒で第一志望の総合商社に入社できなかったから中途で入りたいという相談をたまに受けますが、現実としては上記の中途採用者のインタビューの通り、なかなか険しい道ではあります。それでもどんな人が総合商社の中途で採用されているかを考えると下記のようになるかと思います。◆前職の経歴身も蓋もない言い方をすれば、新卒でボスコンやマッキンゼー、ゴールドマン・サックスに入社して数年働いた人は優秀だろうというものです。コンサルからの採用が多いのもこの部分が大きいのではないでしょうか。これは総合商社に限らず、ベンチャーでもよくあることで、前職の経歴がピカピカで優秀な人材を集めたいというのはどの会社も思っていることでしょう。◆専門性もちろん前職の経歴だけでなく専門性についても評価されています。総合商社はその仕事上、メーカーや調達先の社員の人に比べると専門性が高いとはいえません。そのため、業界の知識が深い専門性の高い人材を採用することがあります。転職例でいうところの大手エネルギー会社、プラント・エンジニアリング、メーカーの人などは専門性の部分を評価され、関係のある部門に配属されているといえます。転職を前提に入社するなら専門性を身につける覚悟が必要新卒で不本意な結果に終わってしまったから転職を前提に入社するという人がたまにいますが、かなりの覚悟で仕事をする必要があるかもしれません。上記の通り、マッキンゼーやボスコンなどピカピカのキャリアでないのであれば、評価されるほどの専門性を身につける必要があります。若手ながらもその業界ではかなり詳しい部類になるといった気概で仕事を続けるにはかなり高いモチベーションが必要で、将来の転職というモチベーションで続くのかはなかなか難しいかもしれません。就職を決めたのであれば、結果を出すことおよび誰よりも専門性を身につける意識を持つことで、将来の転職の選択肢が増えるだけでなく、会社内で評価され居心地がよくなり、結果憧れていた会社に転職する必要がなくなるということも考えられます。就職を決めたのであればぜひ、ちゃんと働くことで評価されることを意識してほしいと思います。なお、就職活動に不安があるという就活生には就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーからは、自分の就活の軸に合った企業選びを手伝ってもらえるだけでなく、その企業のエントリーシート・面接といった選考対策のサポートを受けることができます。少しでも興味のあるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。最後にやはり新卒でも人気のある総合商社ということで、中途採用も競争率が高く、結果としてピカピカのキャリアの優秀な人材が集まっているようです。新卒で入れなかったから中途でなんとかという気概だとなかなか入社するのも難しいという現実を理解した上で、目の前の仕事に高い意識で取り組むことが結局、仕事人生を豊かにするといえるのかもしれません。【関連記事】 125,365 views
文系大学院は就活に不利なのか?|文系大学院進学と就職活動 文系大学院は就活に不利なのか?|文系大学院進学と就職活動 大学を卒業したら働かなくてはいけない…でもできるだけ長く学生生活を謳歌していたい…そんな思いから出てくる選択肢が大学院への進学かと思われます。多くの理系の学生が大学院に進学している反面、文系学生の大学院進学は比較的珍しいです。進学しない理由として「学費が高い」「これ以上勉強したくない」「早く社会に出たい」など色々あるでしょう。そんな数ある理由の中でも特に「文系大学院だと就職活動で不利になる」という噂が理由の大半を占めているように感じられます。本記事では、「文系大学院進学が就職活動にマイナスの影響を与えるのか」その妥当性について考察を深めていきます。学業よりも進路が不安な文系大学院生先ほども述べましたが、理系の大学院進学と比較すると文系の大学院進学の比率はとても低いことが見受けられます。【文系大学院進学率(H28年度版)】▶︎社会科学(2.5%)▶︎人文学(4.7%)▶︎保険(5.1%)▶︎教育(6.0%)▶︎理学(41.8%)引用:文部科学省大学院の現状を示す基本的なデータ理学系統が約40%大学院に進学している傍、文系大学院は平均して約5%しか進学していないことになります。大学院への進学理由としての最多理由が”専門知識を身につけたかった(68.6%)”です。”就職先がなかったから”と回答をしていたのは全体の5.8%でした。概ね専門性を身につけるという本来の大学院進学の目的に沿って進学している割合が非常に高い印象です。参考:進学の動機や就職活動に見る大学院生活における文理の差学業よりも進路の不安大学院に進学すると、より専門性が高い授業が増えるため、勉学における難易度が高くなります。そのため、学業への不安が一番の懸念材料になるかと思いきや、全国大学生協の調査によると面白い結果が得られます。【大学院生の悩み不安に思うこと】①将来の進路(53.7%)②研究活動(42.4%)③生活費や学費などお金に関すること(40.9%)・・・・・・⑥授業(20.5%)参考:進学の動機や就職活動に見る大学院生活における文理の差研究活動や授業よりも自身の進路に対する不安の方が強く現れています。大学院に進学することで就職活動にメリットがあるならば、これほど進路に対して不安を抱くことはないでしょう。大学院に進学することで就職活動にプラスに働くどころか、何かマイナスの影響を与えるものがあるのでしょうか?大学院進学におけるデメリット文系大学院に進学することで、就活に対しどのようなデメリットが考えられるのでしょうか。社員は企業で育てる日本の風土日本ではほとんど全ての企業が新卒一括採用を行っています。一括して採用することによって、翌年の4月の入社式後、まとめて新人研修を始めることができます。米国など欧米ではポジションごとの採用を行っており、1年中採用活動を行っているため日本とは対照的です(マネージャーのポジション経験3年・MBA取得必須・英会話ネイティブレベル…などの謳い文句はTOEICの問題でもよく見かけます)。日本にある多くの企業は「ポテンシャル採用」を重要視しており、「今何ができるか」よりも「今後企業で働く中で企業にどのような利益を生み出してくれるのかというポテンシャル」を重視しています。そのため、学部を卒業してから修士号を取得するまでの2年間は企業にとっては貴重な社員育成期間に当たります。終身雇用や年功序列を導入している企業からすれば、入社する年齢は異なっても退社する年齢は同じなので、年齢が若ければ若い方が、より多く企業に利益を生み出してくれます。つまり、社員には1年でも長く働いてもらいたいわけです。そのため、院卒よりも若い学部卒の方が魅力的な人材になり得るのも頷けます。文系の専攻は企業で発揮しにくいとうイメージ一般的に理系院卒が研究者やエンジニアとして企業で即戦力になりやすい一方、文系院卒の専攻は企業の採用ニーズにマッチしづらい印象です。確かに、文系学部卒で社会人の先輩からは「大学で習ったことは会社ではあまり使わない」とよく聞くと思います。内容によりけりだと思いますが、その(会社では使わない?)学問を更に狭く専門的に学ぶ大学院の意義は企業にとっては薄いのかもしれません。一昔前に国立大学の文系学部廃止が話題に上がりましたが、確かに即戦力という面から見た場合、特定の文系院卒は忌避されてしまう可能性もあるかもしれません。大学院進学におけるメリットもちろん文系の人が大学院に進学したからといって、デメリットだけではありません。より専門的に学ぶからこそのメリットもあります。論理的思考能力とプレゼン能力論文を執筆した経験がある方は、論文を執筆するその過程で「論理的思考能力」が強く求められることを感じたのではないでしょうか。「その研究に妥当性はあるのか」「ただのファクトファインディングで終わってないか」「数値に因果関係があるのか」たくさんの事柄を考慮した上で研究を進めていきます。加えて、自分の研究内容を理解してもらうためのプレゼン能力も必要となります。高度で抽象的な内容を相手に理解してもらうためにどのように伝えるのか、そのノウハウを学部生よりも持っていることでしょう。「論理的思考能力」や「プレゼン能力」は基本的にどの会社でも求められる能力です。これらの能力の鱗片は何もGDや面接だけでなく、ESなどでも表現することができるかと思われます。目的意識・ビジョンが明確大学にもよりますが、大学院に進学するためには「研究計画書」を提出しなければなりません。2年間で何をどのようなプランで学ぶつもりなのか、限られた時間で成果を出すためのプランニングの能力が鍛えられます。社会人になったらより、PDCAサイクルをこなせる事が重視されます。社会に出る前にそういったプランニング能力を鍛えることで企業側にアピールすることもできます。つまり、学部卒よりも自身のキャリアについてゆっくり考える時間ができるのも魅力の一つではないでしょうか。国家公務員を目指す場合は、倍率も低く狙い目筆者の友人に、国家公務員(総合職)に受かったが官庁訪問で失敗したため、大学院に進学して受け直すという人がいます。他にも、公務員試験受験のために大学院に進む人が一定数いるようにも思われます。国家公務員試験(総合職)は試験区分として大卒枠と大学院卒の大きな2つの枠組みが存在します。【国家公務員試験(総合職)の受験倍率(H29年度)】▶行政区分(院卒):2.31▶人間科学(院卒):2.76▶政治・国際(大卒):17.77▶法律(大卒):17.02▶経済(大卒):7.81▶人間科学(大卒):9.21参考:【国家総合職の倍率】本気でまとめてみた!試験倍率と官庁訪問の倍率について徹底解説!キャリア組だけに注目すれば大学院区分は倍率も低く狙い目ということになるでしょう。特に経済研究課程に進学する場合、専攻に近い問題を扱うことになるのでより有利に働くことでしょう。しかし注意しなければならないのは、試験をパスしたからといって必ず省庁に入省できるわけではなく、その後の官庁訪問を突破しなければなりません。参考:民間就活と公務員試験併願に向けた戦略とコツ:安定志向の自分が国家総合職(旧:国家Ⅰ種)ではなく民間就職に舵を切った理由自らの専門性を活かせる業界への就職が強い文系大学院に進学するにあたり、就職活動の観点からメリット・デメリットは以下の様にまとめられます。【文系大学院に進学するメリット・デメリット】<メリット>・論理的思考力・プレゼン能力の向上・将来のキャリアがより明確になる・公務員受験者にとっては、チャンスがある<デメリット>・企業は早く社員を育成したいため、年齢が不利になる場合がある・大学の専攻と企業の採用ニーズがマッチしない可能性があるメリット・デメリットを踏まえた上で、実際に文系大学院出身の過去の就職先をみてみましょう。大学院だからこその就職先高い専門性を身に着けた大学院生だからこそ活躍できる場があります。コンサルティング業界ではMBAホルダーは重宝されますし、メーカーなどの専門性が求められる業界でもその力は活きてくると思います。実際に文系大学院生がどこに就職しているかについて興味深いデータがありましたので、一部抜粋で提示します。【文系大学院生の就職先】●人文科学(Top3)①教育・学習支援②医療・福祉③公務●社会科学(Top3)①学術研究・専門・技術サービス業②製造業③公務参考:アカリクWebデータから見る大学院生の就職先先ほど述べたように、公務員試験受験の為に進学する人が一定数いる為か、公務が人文科学・社会科学共に3位にランクインしていました。やはり、教育学部など専門領域に近い人文科学系統は教育や学習支援などに多く就職し、経済学やマーケティングなどの学問を専攻する社会科学系統は製造業や技術サービス職につくことが多いようです。これらのデータを読む上で間違えてはいけないのは、社会科学系を専攻したから教育系への就職ができないわけではないということです。あくまでも、Top3を並べているだけなので、様々な業界や職種で働いている人ももちろんいます。先ほど文系大学院生の専門性は企業の採用ニーズとマッチしづらい為に忌避される傾向があると記述しましたが、数値から改めて顧みると、自身の専門に近い業界に多く就職しており、”自らの専門性を活かせる業界への就職は大学院生は強い”と考えることもできると思われます。何のための大学院進学なのか大学院はモラトリアムではない!「就職活動をしたくないから」「社会にまだ出たくないから」といったネガティブな理由で大学院に進学するのは御法度でしょう。デメリットの部分でも挙げましたが、採用側は院卒者への期待値が高くなります。明確な目標を持たずにただモラトリアムの延長として大学院に進学し、就職活動をした場合は、その2年間を企業から評価されずに苦戦するでしょう。いわゆる”逃げ”の大学院進学なのであれば、一旦考え直すべきだと思われます。反対に、自分のやりたいことが明確であり、その過程として大学院が必要であるのならば躊躇わずに進学するべきだと考えます。企業に入ってから学ぶこともできる高校→大学の流れが強いためか、一度社会に出たら再び大学(あるいは大学院)に進学することはできないと思っている人が一定数いると思います。実はそんなことはありません。社会人大学院と呼ばれるMBA(経営学修士)を取るための学校は国内だけでも多数あることに加え、夜間学校や休日開校など、社会人に配慮した大学院も存在します。他にも、企業に入ってから社内留学制度として海外の大学院でMBAを取得させるケースもあるようです。例えばコンサルティング業界の最高峰のマッキンゼー・アンド・カンパニーでは、本人のキャリアパスでMBAが必要であるのならば、全員が留学することが可能であると明言しています。参考:Mckinsey&Company採用情報また、楽天の創業者として有名な三木谷社長も一橋大学を卒業後、銀行で働いた後にハーバードビジネススクールでMBAを取得しています。なので、大学院進学を考えているのであれば、「今すぐ大学院に進学する」「社会で働いてから勉強する」「会社に在籍しながら勉強する」の3つの選択肢があることを念頭に置きながら考えるといいと思います。参考:WhatisanMBA?ーMBA留学でキャリアを磨こうー最後にいかがだったでしょうか。日本での文系大学院進学の割合は低く、その理由のひとつとして「就職活動で不利になってしまうのでは」が考えられました。時間をかけて専門性の高い勉強をしている分、採用ハードルも高くなります。しかし、大学院での勉強を通して得た高い専門性を必要としている企業や業界は必ずあります。つまり、大学院に進学した2年間の使い方によって、就職活動では有利にも不利にもなります。モラトリアムを求めて大学院進学することはオススメできませんが、自身のキャリアパスの中に大学院が必要であるならば就職について躊躇わず進学することをオススメします。参考:自己PR・学生時代頑張ったこと例文9選!ゼミ・資格等学業編 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