インターン8社参加の早慶生が考えるインターン申込戦略とメリット

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最終更新日:2023年10月26日

インターン8社参加の早慶生が考えるインターン申込戦略とメリット

16卒の早慶生です。この時期になると17卒向けの冬インターンが佳境となり、リクルートスーツを着ている後輩と大学で会う機会も増えてきました。振り返れば筆者が就職活動を始めたのも今の時期でした。本選考では9社から内定を頂いたからか、後輩から就職活動の相談を受ける事が多く、その中で多くの後輩が陥っていた「ある傾向」に気づきました。
完全な主観ですが、「自分の興味のある業界・企業しか受けていない」ケースです。ある後輩は「多くの企業がインターンを実施していて、大学の授業もあるし自分の行きたい企業しか出すつもりはありません」と言っていました。合理的な回答に聞こえましたが、個人的には非常にもったいないと思います。

今回は、筆者が実践したインターンエントリー戦略とそのメリットを紹介していきたいと思います。自分がどのような仕事に向いているのか、企業選びの軸がわからないという方は、是非以下の記事を参考にしてください。

参考:「自分にはどんな仕事が向いているのか」
   「企業選びの軸について」

本選考とインターンの締め切り情報

筆者の背景

筆者の場合は3年生のサマーインターンの時期を留学で逃していました。2015年1月下旬に留学を終えて帰国予定だったので、就活を決意した12月上旬から業界問わずに帰国後選考フローに参加できる企業のインターンシップESを書き殴りました。結果、提出できた企業は11社であり、そのうち8社のインターンに参加できました。業界としては電機メーカー・損害保険会社・銀行・生命保険・教育・証券・シンクタンクのインターンに参加しました。

それでは次に、筆者が実際に実践していたエントリー戦略を紹介したいと思います。

戦略①:業界を問わずにエントリーしてみる

決して闇雲にエントリーすることを進めているわけではないのですが、インターンの今だからこそ様々な業界を見るべきなのではないかと思います。興味の有無を判断するのは、実際にインターンに参加してみてからでも遅くはないのではないかと思います。このように筆者が提言すると、後輩から「興味がない業界・企業の志望動機は書けない」「そもそもエントリーシートを書く時間がない」という声が聞こえてきそうです。私なりの対処法を以下に書いておきたいと思います。

<志望動機が書けない>
「特別な経験なし!志望動機が書けないと悩む人のためのすぐに使える志望動機テンプレート5選」には、どのような仕事をしたいかによって【当てはまる業界】と【当てはまる学生時代の経験の具体例】、【当てはまる内定者のエントリーシート例】、【解説】を紹介しています。この記事を参考にすると、自分自身の学生時代の経験から業界を逆引きすることができます。

以下の参考に挙げたインターンESで書くべき内容に言及した記事を参照して頂くと、結局「学生時代の経験」と「業界への興味」を結びつければ十分評価されることを念頭に置けば幾分か書きやすくなるのではないでしょうか。個人的な所感としては、「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を志望動機に盛り込むことで、通過率を高めることができたと自負しています。

参考:「野村総合研究所(NRI)の17卒インターンESで書くべき内容とインターン概要」
   「三井住友海上のインターンESで書くべき内容とインターン概要」

<エントリーシートを書く時間がない>
私は「2か月遅れでスタートして複数内定を勝ち取った就活生の他人と差別化する3つの戦略」内の「エピソードを字数ごとにストックしてコピペしていく」戦略を実践することで、ストックの少ない最初こそ厳しく感じるものの、提出の場数を踏むことで地道に増やしていきました。11社のうち最後に出した数社では、10分足らずでエントリーシートを提出する荒業を行っていましたので、トータルで見るとエントリーシートの書く時間は友人よりも短かったと思います。今の時期にエントリーシートを書くコツを身につけることで、筆者は本選考時におよそ70社のエントリーシートを提出することができました。本選考時はインターン応募時期よりも忙しい場合が多いので、この時期にエントリーシート量産技術を身につけておくと後々良いのではないかと思います。

戦略②:日程のブッキングを気にせず応募する

冬インターンに参加できる時間としては、正味2ヶ月ないほどなので、出し過ぎるとインターンがブッキングしてしまうのではないかと危惧する読者の方もいるのではないでしょうか。これに関しては筆者も危惧していた一人です。しかしよく考えてみれば、ESが100%通る保証もなく、場合によっては優秀な学生が集まることから本選考よりも倍率の高いインターンで応募数を減らすのは得策ではないように感じます。とりあえず出せるだけ出してみて、インターンへの参加が決まる毎に、日程が重なってしまった企業に丁重にお断りを入れれば良いのではないかと思います。筆者の場合、インターンシップを断った・落ちた企業でも本選考時に内定を取ることができたので、過度に心配する必要はないのではないかと思います。

ここまでは筆者のインターンエントリー戦略について書きましたが、次にこの戦略やインターン参加を通して得られたメリットを書いていきたいと思います。

メリット①:業界研究や企業研究の最高の材料になる

インターンの面接段階では業界研究や企業研究の深さはそれほど問われませんでしたが、その分参加したインターンではそれらをみっちり叩きこまれました。インターンに参加したという経験やそこで得た知識は、本選考時にも大いに役立ったと感じます。「なぜこの業界なのか?」「なぜウチなのか?」といった本選考時の質問にも、インターン参加経験を語ることによって面接官の納得を得やすかったと感じます。

以下の記事も参考にしてください。また、私の場合インターンで出会った同期とは本選考時に受ける企業が似通っていたので、選考情報や面接で聞かれたことを共有できたりとメリットが多かったです。

参考:「内定する志望動機は業界比較をしっかりしている」
   「無駄な業界研究は不要〜大事なのは自分なりの企業選びの軸〜」
   「「同業の中でもなぜうちの会社か?」という質問に驚くほど簡単に答える三つのアプローチ」

メリット②:エントリーシート・面接の練習になる

本選考時に希望の会社の内定を取るためにも、インターンではエントリーシートや面接の場数を踏み、「評価される」という成功体験を積んでおきたいところです。「〇〇のインターンに参加した」というのは多かれ少なかれ就職活動をする上での自信になると感じます。インターンの選考で落ちたとしても、落ちた理由を分析して本選考に臨んだとすれば、インターン選考を受けていない学生よりも企業に対する理解が一歩先に進んでいるのではないでしょうか。

私の場合、参加したい本命のインターンがあったのですが、その前にいくつかの企業のインターンの選考を経ることで、面接での質問をある程度予測して答えることができるようになっていました。「第一志望にぶっつけ本番」ということは危険だと感じます。

メリット③:特別フローに乗ることができる

unistyleのテクニック欄にある「〇〇のインターンのESで書くべき内容と実施概要」を見ると、多くの会社がインターン参加学生に対し「参加者限定イベント」を実施していることがわかります。16卒の場合、インターン参加学生に対しては選考が本格化する8月1日前から内々定を出すという企業もありました。

私の場合特別フローを利用して早期に内定を獲得し、本選考で受ける企業を「内定を獲得した会社より行きたい企業」に絞り込むことで就職活動を効率化できたと感じています。

参考:「三菱電機のインターンのESで書くべき内容と実施概要」
参考:「野村総合研究所(NRI)の17卒インターンESで書くべき内容とインターン概要」

最後に

16卒・17卒にとっては3月1日の企業情報解禁日から就職活動は始まっているとよく耳にしますが、しっかり準備をしてインターン選考から就職活動を始めている学生にとっては、希望の会社の内定を得やすくなっているのではないかと個人的に感じます。unistyleの締め切り情報を利用して、興味のある企業にはどんどんエントリーしてほしいと思います。

本選考でのエントリー戦略については下記の記事にもまとめておりますので、参考にして頂けると幸いです。

参考:「unistyle 締切情報」
参考:「エントリー戦略の実践」

photo by Martin Thomas

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ゲインの最大化を最終目標にしながら、社外取締役等のポストから投資先企業の経営に参画できる。②銀行業務の経験はファンド転職に活きる現職ファンドメンバーには外資系投資銀行の出身者が多く、次いで日系都市銀行の出身者も多い。但し、後者のうち大半はメガバンクではなく、統合前の旧銀行に入行した層である。③PEファンドに行くなら:McKinsey、GS、三菱商事マッキンゼー・アンド・カンパニー、ゴールドマン・サックス、三菱商事の各社は、優秀な人材が集う各業界のなかでも突出した人材輩出力を誇る。PEファンドは新卒入社を受け入れておらず、それゆえ学生には馴染みの薄い業界です。しかし、いまや新卒入社後の転職が一般的な選択肢になりつつあること、そして、業務内容が極めて魅力的であることから、将来的なキャリア候補として検討しておくべきでしょう。unistyle転職シリーズ〈#1〉「転職」で総合商社を比較する―投資側への転職なら三菱商事を選べ―〈#2〉「転職」で見る電通/博報堂―「電博」発スタートアップを目指せ―〈#3〉銀行員の「転職」に見る、日系大企業の栄枯盛衰―ブラック・スワンを忘れるな―〈#4〉外資系戦略コンサルの「転職」を斬る!―やっぱり最強、McKinsey―photoby401(K)2012 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就職最悪のバンドサークル出身者が就活で伝えるべき強み5選 就職最悪のバンドサークル出身者が就活で伝えるべき強み5選 こんにちは。軽音楽サークルに所属している17卒の就活生です。今回はみなさんに「軽音楽サークルに所属する就活生の現状」と「その状況を打破するための方法」についてお話したいと思います。本記事のコンテンツ・悲惨な軽音楽サークルの就職事情・企業に伝えるべき5つの強みとは・1.個人として努力し、成果を挙げることができる・2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる・3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる・4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる・5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる・最後に悲惨な軽音楽サークルの就職事情今回このようなタイトルでコラムを書き上げようと思った動機は、私の所属している軽音楽サークルの就職実績がお世辞にも良いとは言えないからです。また、他大学の友人が所属している軽音楽サークルにおいても同じことが言えることが分かりました。自分が所属している大学は、世間では所謂高学歴と呼ばれる旧帝、早慶レベルの学校なのですが大手企業から内定をもらった生徒は25人中2人のみ。この25人の中にはまず留年により就職活動が出来なかった者や内定を1社からも貰えなかった者も含まれています。その中で大手企業内定者の内訳を具体的に言うと、メガバンク1名、大手化学メーカー1名です。私の経験談ですが、軽音楽サークルに所属している人間の中には所謂「ノンフューチャー系」や「チャラい系」の割合が多いのが現状です。それとは対照的に、同じ音楽系サークルでも吹奏楽やアカペラなどは「音楽に対して真摯に取り組み、真剣にサークル活動に励んでいる」というイメージがあると思います。これはおそらくどこの大学にも当てはまるのではないのでしょうか?しかし、このような軽音楽サークル出身の就活生にも大きな企業に伝えることが出来る強みがあると思います。まずは以前のunistyleの記事でも紹介された「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を確認してみましょう。企業に伝えるべき5つの強みとは下記参考記事に詳しく解説があるので、ここでは簡単に触れる程度に済ましますが、5つの強みとは以下の5点です。1.個人として努力し、成果をあげることができる2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる参考:「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」1.個人として努力し、成果をあげることができる個人としてしっかりと努力をし、それによって著しい成果や実績を挙げることは、働く上でもっとも基礎となるところといえると思います。そういった経験をアピールすることは、外せない点だと言えると思います。2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる個人として成果を出すことは大切な基礎と言えますが、それだけではまずいです。多くの企業も求めることですが、信頼関係を構築し、関係者の課題や問題を引き出し、解決のために行動できるかという点は同様に重要なことで、そういった「自律自責型の人材」であることをアピールすることも大切な点と言えると思います。3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる働く中で、マニュアル作業がすべてと言うことはなく、特に人気企業の総合職では、自ら考え行動し成果を上げることが求められ、役職や立場に関係なく、自ら主体的にリーダーシップを発揮して行動する能力のことが求められます。これを就職活動でアピールしようとする際には、仮にそれまで以前に肩書きがなくとも、集団に対して主体的に行動した経験や普段からの考え方を持っていることが大事です。4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる企業とは異年齢、多様な価値観を持った人の集合体です。また、自社だけでなく、取引先の企業も自身とは異なった価値観を持つことは大いに考えられます。ゆえに、そういった中においても全員で協力し、成果をあげられる能力や経験をアピールすることも重要なことです5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる決まりきった仕事をこなすだけでは、個人としての成長は中々望めず、引いては企業としての成長も頭打ちとなってしまいます。ですので、自身には、現状の課題を分析し、新たな仕組みや取り組みを実現することができる能力や経験があることをアピールすることも、やはり大切なことですこれら5つの伝えるべき5つの強みは、じっくり紐解いていけば、軽音楽サークルに所属していた学生にも当てはまるものだと思いました。以下に1つずつの強みについて、バンド活動と繋げて考えてみたいと思います。1.個人として努力し、成果を挙げることができる個人としてしっかりと努力して実績・成果をあげることは社会人にとって大事なスキルの1つと言えるでしょう。とりわけ、人気企業で働く社員にとってこのスキルは必要不可欠なのではないでしょうか?バンドとして1つの音楽を完成させるためには「個人個人が曲をよく理解し完璧に演奏できるようにならなければならない」ことは当たり前です。1つでも上手く演奏できない、もしくはリズムが合わないパートが存在するだけでその演奏は完璧からは遠ざかってしまうでしょう。言い換えると、「演奏者それぞれが重要な責任を抱えている」と表現できるでしょう。一方で、人気企業の社員にも同じようなことが求められていることは明らかです。組織の一員として与えられた責任をしっかりとこなし、成果をあげることができるというのは重要なことです。個人としてどのような努力をし、成果をあげてきたかは学歴、資格試験など言葉でなくても伝える手段はもちろんありますが、「サークルのメンバーとして努力してライブを成功させた話」、「どのような使命感を持って楽器を練習し、演奏していたのかについての説明」は上手く話すことが出来れば1つの学生時代頑張ったエピソードとして大きくアピールできるものであると思います。2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる信頼関係を構築し、関係者の課題や問題を引き出し、解決のために行動できるかということも仕事においては重要なことの1つであり、またバンドマンにとっても必要不可欠なスキルです。「信頼関係を構築した経験」についての質問は例年聞かれており、例えば三菱商事や商船三井などではこの経験を実際に実践し、活かすことができるような社員を求める人材に掲げています。皆さんがご存知の通り、演奏者全員が個々で正確な演奏をできるからと言って必ずしもバンドが上手くいくとは限りません。例えばメンバー全員で演奏をして初めて気づくことが出来る問題点(チューニングのずれ、各メンバーのバンドに対する意識の違いなど)、合奏をして初めて分かる課題があります。この時、仮にメンバー同士に信頼関係が築けているのならば、演奏の問題や改善点をダイレクトに指摘し、それを改善することが出来るのではないのでしょうか。下記の大手広告代理店のエントリーシートでは、留学生とのバンド活動を始めるに当たって、「留学生たちとどのようにして信頼関係を築き」、「その経験から何を得たのか」について非常に分かりやすく書いています。ぜひ参考にしてください。参考:博報堂・博報堂DYメディアパートナーズエントリーシート3.リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる大学時代にチームを巻き込んで成果を出したエピソードを教えてください。(トヨタ自動車エントリーシートより)自ら主体的に行動して、リーダーとして存在感を発揮することも多くの企業で求められています。人気企業の総合職の人材の多くはマニュアル作業的なものではなく、自ら考え行動し成果を上げることが求められており、リーダーとしての資質が役職に関係なく求められると言えます。リーダーシップというとサークルの幹事長や代表と言った肩書きの有無を気にしてしまいがちですが、バンドについて言えばそれぞれのバンドの方針を決めたりスケジュールを取り決める「バンドリーダー」がいます。もちろんリーダーではなくても、サークルやバンドのために主体的に行動した経験を語れば何も問題はありません。以下は大手外資系メーカーの内定者による「バンドサークルを設立した経験」について述べているESです。肩書きについてアピールすることはなく、1人のバンドマンとして「どのように課題や問題を発見し」、「どのようにして他人を巻き込み」、そして「どのように解決案を提案したのか」について上手く説明しています。参考:P&Gエントリーシート4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができるあなたが自分と異なる価値観=外国人、年齢、生い立ちの違い、を持った人たちと協働して目標を達成した経験について記述して下さい。(400文字以内)(三井物産エントリーシートより)価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげるということも仕事をする上では非常に重要です。会社組織も年齢や立場がバラバラな人が集まる組織です。商社で言えば、リスクマネジメントの人が考えることと、営業が考えることは立場の違いから少し異なっています。部署が違うだけで考え方も違うため、取引先など企業が違えばその違いも大きくなります。そういった組織で全員で協力して成果をあげることができる人材かどうかが面接でも問われています。価値観が異なるというと、外国人との交流をイメージする人が多いのですが、バンドメンバー同士の趣味の違いやバンドに対する本気度の差も大きな「価値観の違い」と言えます。その違いに対してどのように対処し、そしてどのようにバンドの目標に向かって練習を行ったのかは話しやすいと思います。もちろんバンド内での価値観の違いだけではありません。「サークルの中心メンバーとしてどのようにして趣味趣向の違うメンバーやバンドたちを取りまとめたのか」についてもこの強みは活きてくると思いますし、話しやすい切り口であると思います。また先ほど紹介した大手広告代理店のエントリーシートでは、「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」という強みだけでなく、「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」という強みに関してもアピールできていることが分かります。参考:博報堂・博報堂DYメディアパートナーズエントリーシート5.今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができるジョンソン・エンド・ジョンソンは医療業界の中で「新たな価値の創造」や「変革」をリードしてきました。あなたがこれまでに主体的に「変化」を起こした経験について教えてください。(ジョンソン・エンド・ジョンソンエントリーシートより)総合職の仕事では、決められた仕事をこなすというよりも、現状の課題を解決するための新しい仕組みを提案したり、売上をあげるための施策を考えて提案することが多く、今までにない仕組みや企画を提案し、実現する力というものが重要になります。バンドサークルに所属している学生の経験で言えば、「サークルメンバーのモチベーションを保つためにサークル内ライブに対して投票制を導入し、演奏のランキング付けを行う」ことや、「更なる交流を深めるために、複数のバンドサークルでのイベントを企画する」などが挙げられるのではないでしょうか。先ほど紹介した大手外資系メーカーの内定者による「バンドサークルを設立した経験」について述べているESでは、「現状のバンドサークルが抱える問題点」について分析し、それを解決するために「今までにない新しい制度を取り入れたバンドサークルを設立する」した経験について話しています。参考:P&Gエントリーシート最後にバンドマンに対するイメージは世間一般ではあまりいいものではなく、就職活動においてもバンドやサークル活動について話すことに対して就活生は遠慮しがちですが、一番大切なことは「伝え方」です。評価される近道として実際に就職活動を成功したサークルの先輩に「どのようにバンド活動の経験を伝えたか」について話を伺うのも1つの手段です。ぜひ就職活動を成功させて、「真面目なバンドマン」として社会に羽ばたいてください。photobyJesseAcosta 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狭き道!?生物系研究職として人気の業界からの内定を得るには 狭き道!?生物系研究職として人気の業界からの内定を得るには こんにちは、16卒大手食品メーカー研究職内定の者です。理系の学生の中には、将来大学で専攻したことと全く違うことをやってみたいと考える人もいる一方で、自分が学んだ領域と比較的関連性のある業界を受ける人も多いのが現状だと思います(特に大学院生は)。理系はざっくり大きく分けると「物理系」「化学系」「生物系」などに分けられますが、その中でも「生物系」の研究職への就職は倍率や難易度が高いと言われています。実際に私の周りでは、物理系の学生は推薦が余る程なのに対し、生物系では推薦もなく何十社もESを出している人がほとんどでした(製薬会社を受ける薬学部を除く)。今回は、生物系の研究職希望の学生がよくエントリーする「食品」「製薬」「トイレタリー(化粧品含む)」の3つの業界を、私自身が受けてみて感じたことや意識してほしいことを紹介したいと思います。なぜ生物系研究職は狭き門なのか?答えは簡単です。需要が少ないからです。「生物学(ヒト、動物、菌、植物等)」を活かした業界の数に対し、物理や化学を必要とする業界が圧倒的に多いのです。生物系の学生に人気の「食品」「製薬」「トイレタリー(化粧品)」業界でも、機械やプログラミング・化学的分析等が必要とされるのに対し、「自動車」「鉄鋼」「通信」業界などには生物学は必須ではありません。こういったことから生物系研究職を狙う学生は必然的に業界が絞られ、エントリーが集中し、結果として内定の倍率が上昇することになります。そのため、少しでも内定に近づくためにしっかりと各業界の特色を理解する必要があります。食品業界食品業界と言っても中身は非常に多種多様です。飲料・製粉・冷凍食品・調味料・菓子・パン・健康食品等々。就職活動をするにあたって業界研究が必要なように、食品業界の中の各分野における分析も必要になってきます。少子高齢化により日本の胃袋が縮小化する中で、同類他社と差別化し売り上げを伸ばすことが課題となっています。食品は消費者にとって非常に身近な分、自分なりに今後どうしていくべきかという視点をしっかりと持ちましょう。もちろん研究職を選択する場合は選考を通じて研究概要なども聞かれますが、研究内容はあまり重視されず、それよりもその過程や意義といった研究の考え方を見られる印象を受けました。また、食品業界では研究を重視し過ぎることはあまり好まれません。食品業界は理系でも比較的異動が多いため、基礎研究や商品開発・生産・工場に関わることはもちろん、総合職の場合は文系職に異動になる可能性もあります。そのため、「希望の配属先じゃなかったらどうする?」という質問を多く受けました。逆に研究職だけでなく様々なことにも挑戦してみたい人にとってはピッタリかもしれません。ただ、他業界に比べると食品業界は原料や商品が生命に関わる分野でもあるため生物系出身の人も多く入社している気がします。製薬業界製薬業界を受ける上で特に必要なのは、「患者様への想い」と「これまでの研究」だと感じました。製薬業界は病に苦しむ患者様のために存在すると言っても過言ではありません。そのため、ただ「研究がしたい!」だけではなく、患者様を救いたいという信念や倫理性が強く求められます。「研究への追求心」と「患者様への熱い想い」を推していきましょう。前文とは逆になりますが、研究が好きであることも非常に重要です。製薬業界の研究職は新薬開発に向けかなり長い年月をかけ研究をしますし、何よりも患者様の命に係わるため生半可な気持ちでは続かないでしょう。そのため、研究自体があまり好きではない人にはおススメしません。また、研究概要は必ずと言っていいほどプレゼンテーション形式で発表を行い、研究に対する質疑応答の時間も他業界と比べ多く取られます。ジェネリックが推奨されてきていることや、合成化合物の限界など新薬創出は年々厳しくなっています。そのため新たな視点と発想でターゲットを捉えることのできる研究者としての能力も見られます。研究発表では、これまでの自分の成果に対して学会もしくはそれ以上の準備と気持ちで臨むようにしましょう。トイレタリー(化粧品含む)業界トイレタリー業界は、正直その会社による、といった印象を強く受けました。研究を重視する企業もあれば、研究よりもその人の考え方を重視する企業など様々です。トイレタリーは商品のカテゴリーの幅が広いため、各企業がどういった商品を扱っているのかをしっかり把握しておきましょう。比較的「なぜうちの会社がいいのか」ということをよく聞かれたため、他社との違いやその企業を志望する理由についてしっかり考えておくことが大事だと思います。最近は、各企業の既存の技術を活かして新たな市場に参入する企業が多いため、お客様のニーズに応えるだけでなく広い視野で潜在的なニーズを提案していくことを意識するといいと思います。最後にいかがでしたでしょうか?今回は3つの業界について紹介しましたが、同じ生物系に関係する研究職と言ってもその中身は全く違うものだと感じたと思います。自分が将来やりたいことや自分の性格などもよく考えて業界を選んで下さい。もちろん、最初から業界を絞らず選考を受けていく中で自分に合った業界を探すこともアリだと思います。大切なのは「入社して何を成し遂げたいか」という考えをしっかり持つこと。その答えに背景があるのか、自分の考えがあるのかを問い正すことです。少しでも参考になれば幸いです。【関連記事】 49,915 views
民間就活と公務員試験併願に向けた戦略とコツ 民間就活と公務員試験併願に向けた戦略とコツ 皆さん、こんにちは。19卒の国公立大生です。私は現在休学しています。以前は国家総合職試験に向けて勉強をしていたものの、現在は民間就活に切り替えました。私が休学してまで、なぜ民間就活に切り替えたのかその理由については、「」の記事に目を通して頂ければ、ご理解して頂けるかと思います。今回は、公務員試験を目指している方であれば、一度は考えるであろう「民間就活と公務員試験の併願」についてお話したいと思います。私自身も、民間か、公務員か、それとも併願にするかについて相当な期間悩みました。インターネットで併願についての記事も検索しましたが、千差万別述べていてどの情報が正しいのか、どの記事を参考にすれば良いのか全く分かりませんでした。私自身はこの記事を通して、併願が良いか悪いかのようなことが言いたいわけではなく、客観的な判断材料を皆さんに提供したいと考えています。当記事が、過去の私のように併願するか悩んでる方にとって、また併願を決めた方にとって少しでも役立てば幸いです。はじめにずばり、民間と公務員の併願は可能なのでしょうか。結論から言うと「可能」です。ただし、併願するには相当な覚悟が必要となります。単純に言えば他人の2倍の就職活動をすることになる訳ですから、かなりの気力と体力を要します。また、併願したからといって、どちらかが成功するといった保証は全くなく、両方とも失敗する可能性も当然ながらあります。これらを念頭に置いた上で、それでも併願をするという覚悟を決めた方に向けて、併願のための最善策を提案していきたいと思います。公務員試験併願についてまず、公務員試験での併願についてまとめたいと思います。公務員試験では、複数の試験種を併願することが通常であるため、多くの方が受験するであろう試験種について時期・試験科目の特徴を簡単にまとめたいと思います。【併願されることの多い公務員試験】​今回は、国家総合職いわゆるキャリア官僚については対象外としています。その理由としては、官僚志望の方は内定が得られなかった場合、民間企業に行くか、来年もう一度受け直すことが多いためです。官僚が第一志望の方は、他の公務員試験を受けることが少ないため、今回は省略させて頂きます。【公務員試験フロー】以下の表は、平成28年度の日程を参考に作成しています。​​公務員試験は年度によって試験日程が大きく変わることが多いため、必ずご自身で確認いただくようお願いします。上記に示した、7つの試験に関しては多くの公務員志望者が併願しています。もっとも、国税専門官と財務専門官、東京都Ⅰ類Bと特別区Ⅰ類に関しては、日程的にそれぞれどちらかしか受けることができません。また、国家総合職試験の1次試験は、他の公務員試験よりも日程的に早いため、練習として受ける方も多いようです。民間と公務員試験の主な時期次に、民間就活と公務員試験のスケジュールについて簡単にまとめてみました。​以上、見て頂ければ分かるかと思いますが、民間就活の方が公務員試験よりも早期に選考が始まるため、一定の勉強量を確保することが難しくなります。ここが、併願の最も難しい点で、民間就活をしながら公務員試験に向けてラストスパートをかけなければなりません。よほどの覚悟がなければ、両立はかなり難しそうです。また、早期に民間の内々定を得ると、公務員試験への意欲も薄れがちです。自分が将来的にどうなりたいのか、どのようなキャリアを歩みたいのかについて、この時期にはある程度固めていく必要があります。併願のリスク以上のように、民間と公務員の併願はスケジュール的に非常に厳しいといえます。公務員試験は一般的に平均で1000〜1500時間の勉強量が必要といわれています。最低の1000時間で足りるとしても、1日5時間勉強したとしても200日、8時間したとしても130日近くかかります。また、都庁や人気県庁など倍率、難易度が高い試験を目指す場合には、これ以上の勉強時間が求められるでしょう。併願する場合、民間就活が始まると十分な勉強量が確保しにくいため、当然ながら公務員試験一本に絞っている人よりも、より早く準備をする必要があるといえます。もっとも公務員試験対策はSPI等のWebテストにも活かすことができます。また、反対に民間就活に向けた自己分析や面接、GD対策は、公務員の面接やGDでも活きます。公務員試験には、数的処理と時事問題が多くの場合課されますが、その内容は民間で課されるWebテストの内容と非常に似ているため、公務員試験の勉強をすることがWebテスト対策に繋がります。一概には言えませんが、私の感覚としてはWebテストの方が難易度が低いです。次は、国家一般職の実際の面接カードの設問を参考に民間のES対策が公務員試験面接にどう活きるか見てみましょう。[志望動機・受験動機][これまでに取り組んだ活動や体験]達成感があったと感じたり、力をいれてきたりした経験について、簡潔に記入してください。・学業や職務において・社会的活動や学生生活において(ボランティア活動、サークル活動、アルバイトなど)[関心事項]最近関心を持った社会問題や出来事、日頃興味を持って取り組んでいることなど[趣味特技など][自己PR]長所や人柄について志望動機・受験動機以外は、民間企業のESでよく問われる項目と何ら変わりません。このように公務員試験でも面接で聞かれる内容については民間企業と大差ありません。その上、ほとんどの試験種では面接は1,2回程度しかないため、民間と比較して面接選考自体の難易度は低いといえます。併願に向けた戦略・コツここからは、併願に向けて何をどのようにすべきかその戦略とコツについてご提案したいと思います。私自身去年一年間公務員試験の勉強をしてきたため、その経験に基いてお話します。一般的に公務員試験を目指す人は、大学3年生の4月から予備校に通うなどして、勉強をし始めます。併願を考えている人も、この時期から始めれば十分合格は可能であると私自身は考えています。夏休みや秋から勉強を始めて合格する方もいるため、自分のスペックや能力を踏まえた上で、いつから勉強を始めるかを判断しましょう。とはいいましたが、早くから勉強を始めるに越したことはありません。ちなみに、多くはないですが私の周りにも併願している人はいました。そのような人は、早めに内定が出る企業を受ける等、公務員試験が集中している時期になるべく選考が被らないようにしていたようです。しかし、公務員試験の1次試験、2次試験の時期は、6月の民間採用解禁の時期とどうしても被ってしまうため、勉強と選考をうまく両立することが求められます。そのため、民間就活だけをしている人よりも、業界を絞り受ける企業もかなり絞り込んで受けている人が多いかと思います。面接時の受け答えについてここからは、私の主観でお話しますが、民間企業の面接では公務員試験を併願していると言わないほうが無難です。企業側の心理としては、併願している就活生は公務員試験に落ちたときのための保険として、民間企業を受けているというような印象を抱く傾向にあるといえます。また、民間企業の採用担当者には、公務員試験志望者は「利益目標を追えない」というイメージを持たれがちです。「公務員が利益を追求していない訳ではない」という反論もあるかとは思いますが、それが真実かどうかは別として、相手がどういう印象を抱くかを意識して面接に臨むのが良いかと思います。同じく公務員試験の面接でも、民間企業を併願している旨は伝えない方が無難でしょう。理由としては2つあります。1点目は、不要な対策をしないためです。併願している説得力のある理由を端的に伝えることは非常に難しいです。併願していることを伝えてしまうと、ほとんどの場合その理由について問われます。確固たる理由があり、それを端的に相手に伝えることができるのであれば、伝えてもいいかもしれませんが、そうでないならば伝えないほうが無難です。2点目は、面接では他の質問に時間を使った方が有意義だからです。併願している理由を伝えることであなたの評価が上がることはあまり考えられません。基本的に、その質問に答えたところで、相手の印象としてはマイナスがゼロになったに過ぎません。そのような質問に時間を割くのであれば、他のあなたの評価がプラスになるような長所や強みが伝わる質問に時間を使いましょう。したがって、民間、公務員ともに併願している旨は伝えない方が良いかと思います。以上述べたことは、あくまで私の考えですので、その点ご理解いただいた上で、併願している方は実際の面接で併願していることを伝えるかどうか自身で検討してみて下さい。最後に以上、ここまで見てきて併願するかどうか多くの方が悩んでいることかと思います。僭越ながら、私から皆さんにアドバイスさせて頂くと、民間就活と公務員試験の両方が中途半端になるくらいなら、併願はするなということです。「二兎を追う者は一兎をも得ず」というように、両方を追いかけた結果、就職留年した人も実際に知っています。何度もしつこいようですが、併願するのであれば、それなりの理由と覚悟を持って臨みましょう。併願して両方で良い結果が出た人もいますし、併願自体は決して無理なことではありません。しかし、両方で内定を得たところで、自身が行くことができるのはどちらか1つです。そのため、なるべく早く自分の適性、志向を見極めましょう。そのため、なるべく早い時期から自己分析を行い、公務員か民間かどちらに就職するのがベストなのか考えましょう。この記事が、皆さんの就職活動に少しでも役立てば幸いです。今後もunistyleを是非ご活用ください。【参考記事】・・photobyTimWang 30,345 views

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