【内定者ES例文付き】銀行業界の自己PRの書き方

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最終更新日:2024年11月15日

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18卒まで3大メガバンクをはじめとした銀行業界は高学歴層を中心に非常に人気の業界であったと思います。それの裏付けとして、みん就の新卒就職人気企業ランキングでは三菱UFJ銀行が9位、みずほフィナンシャルグループが16位、三井住友銀行が21位でした。

しかし、大手メガバンク3社が新卒採用者数を3割減らしたニュースが上がるや否や「やはり銀行から人はなくなる」「でも社会的ステータス高いし安定してるし受けるか」とこれまでぼんやり考えていた就活生もそのことを現実として思い知ったことでしょう。

実際19卒の僕の就職活動でも周囲には銀行を敬遠する人が多く、それがみん就の19卒版ランキングの47位、63位、70位(先ほどの順番で)と数値にも表れていました。また、選考に参加した方は既知だと思いますが、各社とも説明会においてそのことを遠回しにしながら、これまでとは違う新たな人材を求めていると訴えています。

それでは、そんな斜陽産業と言われ、人気の無くなっていく銀行が新たに求める人材像とはどのようなものなのでしょうか。ここを把握しなければガクチカ、自己PR、志望動機が問われるES選考が通過できないのはいうまでもないことです。

本記事では、変革期にある銀行業界において、求められる素養を明らかにしながら銀行業界の特に自己PR作成方法について解説していきます。

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基本的な自己PRの書き方

銀行業界の自己PRの書き方を紹介する前に、まずはじめに【例文35選】新卒就活で高評価を得る自己PRの書き方・伝え方を徹底解説を基に基本的な自己PRの書き方について解説していきます。

評価される自己PRを書くために必要なステップは以下の2つです。

①企業を理解し、伝える「強み」を決める→②「強み」を論理的に伝えるための自己PRを書く

①企業を理解し、伝える「強み」を決める

企業が自己PRをESや面接で問う理由は①自社の求める強み・能力を持っているか②キャラが自社にマッチしているかを図ろうとしているからです。企業側も採用活動において、一人あたりに莫大な採用コストをかけているため、それ以上に自社に利益をもたらすことができる人材かどうかは必ずアピールしなければなりません。

とはいえ、闇雲に自分の強みを言えばよいのではありません。志望業界のビジネスモデルによって求める人物像は変わってくるからです。すなわち、志望業界や志望企業のビジネスモデルや社風を理解し、求める素養にマッチした強みを自己PRで伝える必要があるのです。

参考:ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?
→企業に評価される強みは大きく5つに分類することが出来ます。自分の志望企業で述べる強み探しの参考にしてみてください。

②「強み」を論理的に伝えるための自己PRを書く

自身の志望企業に評価される「強み」を定めたとしてもそれがわかりやすく伝わらなければ意味がありません。そこでここでは、「強み」を論理的に伝えるためのフレームワークを紹介します。

論理的な自己PRを書くためのフレームワーク
①強み:あなたの強みは?
②強みの原点:強みが形成されたきっかけは?
③強みを表す具体的エピソード
④強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?
⑤強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かす?

各項目の説明は参考記事・動画に譲りますが、このフレームワークに沿って書くことが通過する自己PRを書く近道になることは間違いありません。

参考:【例文35選】新卒就活で高評価を得る自己PRの書き方・伝え方を徹底解説
→フレームワークを始めとした自己PRの書き方について徹底解説しています。自己PRをこれから書く就活生は必ずお読みください。

それでは以下から、このフレームワークを銀行業界で使用していくために、銀行業家の求める素養をそのビジネスモデルや現状から解説していきたいと思います。

銀行業界の現状からみる求められる素養

銀行のビジネスモデルから見る求められる素養

まず、基本的な銀行のビジネスモデルから求められる素養を抑えてみましょう。

銀行のビジネスモデルは「間接金融」と呼ばれ、「お金の余っている人から預かったお金を」「銀行を介して」「お金の足りない人に貸す」というシステムになっています。その際の、銀行の収益源は①融資などの金融サービスの提供(利ざや収益)②各種債券や投資信託などの無形の金融商品の販売(フィー収益)の2種類が存在します。

各銀行員は様々な業界のクライアントを有し、彼らへの営業を行いますが、単純な融資を行うだけではなく、クライアント先の課題を発見しそれに対するソリューションとなるような金融商品を提案するコンサルティング営業を行っています。無形の金融商品は各行で差別化が難しく、自社の金融商品を扱ってもらえるかは、営業を担当する「個」の信頼関係構築力が必要となってきます。また、その提案だけでなく、解決まで実行することから、成果を出し切れるような実行力や粘り強さも重要になってきます。

そのため、ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?に照らし合わせると銀行業界で求められる素養は

1.個人として努力し、成果をあげることができる

2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる

ということができるでしょう。

変革期の銀行におけるこれから求められてくる素養

マイナス金利、FinTechの台頭やAIや自動化技術の発展によって銀行業界は大きく変革期を迎えています。

日銀がマイナス金利政策を導入してから2年を迎えた2018年2月で、貸出金利は1%を切っており、みずほFG、三井住友FGなど4グループの合計利ざや利益は14%減少したことが発表されています。

また、ブロックチェーン技術を用いた送金サービスや、仮想通貨、みずほ銀行によるAIとビッグデータによって貸付条件が決定される個人向け金融サービス「J.Score (ジェイスコア)」の導入など、銀行の主力の収益構造であった「利ざや収益」で稼ぐことは非常に厳しくなっています。

それでは、今後銀行はどのようにしてこの事態を挽回していくのでしょうか。

1つ目はフィー収益の拡大です。以上で述べた様に金融商品の提案は「個」の力が重視される対面のコンサルティング営業であるため、いきなり新技術に代替されることなく、今後力を入れるべき分野です。ただし、手数料をいきなり引き上げることは困難であるため、この部分の収益が急に大きく伸びることは考えづらいでしょう。

2つ目は新たな技術を用いて、収益構造を変革することです。現在の利ざやに頼った収益構造では限界が見えているため、新たな技術を用いて今までになかった新たな仕組みによる収益構造を作り出していく必要があるでしょう。

以上のことから、変革期にある銀行で新たに求められる素養は

3,新しい仕組みを構想し、実現するリーダーシップ力(新技術を用いて新たな仕組みを作れる人材)

と言えるのではないでしょうか。

銀行業界の自己PRの作り方

ここまで、銀行業界に求められる素養を見てきました。それでは、ここから先程紹介したフレームワークに落とし込みながら銀行業界の自己PRの作り方を解説していきます。同時に内定した先輩の各フレームごとの回答も載せていきますので参考にしてみてください。

①強み:あなたの強みは?

ここでは自身の強みを結論ファーストで述べていくこととなりますが、このときに先ほど紹介した銀行業界で求められる素養を意識してうまくマッチするような強みを選択してください。

内定者の回答例

私の強みは「常に相手の立場に立ち、行動し続けられること」です。

②強みの原点:強みが形成されたきっかけは?

「その強みがどの様な経緯で形成されたのか?」ということを、幼少期にまで遡って書くことができると非常に説得力のある自己PRを書くことが出来ます。自身の生い立ちのストーリーを描く事ができれば、幼少期から現在に至る自分のキャラクターの一貫性が示すことが出来るでしょう。

参考:説得力のある自己PRをするには生い立ちを語れ!
→自己PRにおいて、その強みが形成された原点を語ることは有効です。それを語る上でのアプローチとして自分の生い立ちから述べる方法をお伝えします。

③強みを表す具体的エピソード

その強みがどの様に発揮されたか具体的なエピソードを述べましょう。ここで、具体的であればあるほど、その強みの説得力が増しますので、字数が許す限り具体的に面接官がイメージできるように書いてみてください。

エピソードが複数あるなら、字数が許す限り複数述べることで、「他の取組でもその強みを活かせている」と強みの「その場限りではない再現性」を示すことも出来ます。

内定者の回答例

それはアルバイト先で、新人研修を改革した場面でも現れています。アルバイト先の飲食店では、新人が定着せず1ヵ月以内に辞めていく状況が続いていました。そこで、私は自分が新人であった時の気持ちを回顧し、従来の、全員に対しマニュアル通りに行う研修をやめ、1人1人の個性や習得度を分析した上で課題を設定するよう心掛けました。

結果、定着率も着実に上がっていき、新人や社員から信頼を得ました。また、サークルの副会長を任されたことも、調整役を買って出て、みんなが意見を出し合える場を作る能力があるからと自負しています。

④強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?

その強みを発揮するときに心がけていること、意識していることなどをかければ、他の就活生との差別化に繋がるだけではなく、強みの信憑性も非常に高まります。

例えば、リーダーシップ一つとっても、企業側は「リーダーシップをとってきた経験そのもの」ではなく、「入社後如何にそのリーダーシップを発揮してくれるか」を見極めるため、「どんな方法でチームを引っ張ったのか?」という方法論に興味があります。

その強みの再現性を担保するためにもぜひ方法論にまで自分の強みを踏み込んで書いてみてください。

参考:あなたの自己PRが嘘っぽく見えないために「方法論」を語るべき
→強みの方法論を述べることが説得力をつけるのに最も有効です。本記事では内定者ESも多く取り扱っていますので方法論についてより深く知りたい方は是非参考にしてみて下さい。

内定者の回答例

具体的には、教育の進捗度合を皆で共有出来るノートを作成し、指導を効率的に行いました。さらに、新人に対し仕事の方法だけでなく、なぜその仕事を行うのか、理由の部分まで伝えることで新人がより主体的に取り組める環境作りに尽力しました。

⑤強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かす?

冒頭で述べた「この学生は自社の利益に貢献できる人材か」という面接官の疑問を解消するためにこの部分は非常に重要なポイントです。

銀行の業務やそれに求められる素養を抑えた後、それと自身の強みがマッチするように述べると良いでしょう。

例えば「個別指導塾のアルバイトで生徒のモチベーションを上げるための新たな仕組みを提案・実行し成績アップを成し遂げた」という実行力・新規提案力の自己PRでは、「私の強みは、法人の課題を発見し、新たな金融商品の提案に活かせると考えます」という形でアピールできると思います。

この部分は今回のES初め、多くの就活生が言及できないまま自己PRを締めてしまっているため必ず言及して差別化につなげましょう。

最後に

いかかでしたでしょうか。ここまで銀行業界の自己PR方法について述べてきました。

すべての業界に対して同一の自己PRが評価されるわけではないため、闇雲な自己PRをするのは非常に危険です。自己分析を重ねた上で、自分の強みを認識し、それが求める素養と一致している業界を積極的に受けてみることをオススメします。

また、銀行に現在訪れている変革期について少しでも興味を持ってくれたら幸いです。

この記事を読んでいる方は20卒以降の就活生だと考えられますが、是非「安定」「高ステータス」という周囲の評判に流されるのではなく、業務内容や求められる素養を理解した上で、「真に銀行に入りたい」という考えで応募すると良いでしょう。

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