総合商社内定者が語るベンチャー企業のススメ

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最終更新日:2022年03月29日

総合商社内定者が語るベンチャー企業のススメ

こんにちは。16卒の総合商社内定者です。

私は幸いにも、入社する商社含め複数社の内定を頂くことができましたが、自分の就職活動の中で大きな転機となったのは社員数100名程のベンチャー企業の選考を受けたことでした。

ベンチャーの選考を通じて社長や内定者と話す機会があり、彼らのキャリアの考え方、得てきた経験に魅力を感じずにはいられませんでした。

上記のコラムでも説明している通り、ベンチャー企業の選考を受けることは非常に意味があると思います。

特に私はベンチャー企業の選考を通して様々なタイプの経営者と話すことができ、刺激を受けました。

またベンチャー企業の選考は通年で行っている会社が多いように感じます。良い人材がいればいつでも採用するという考えがあるためです。つまり今この記事を見ている就活生のみなさんは明日にでもベンチャー企業の選考に足を運ぶことができるということです。

自分のことを360°の方向から見てくれる

ベンチャー企業の選考は面接の回数が多く、最終的には経営者に会うことができるでしょう。また場合によってはインターンなどを行い、実際に働いている姿を見て採用するか判断する会社もあるでしょう。

ここで言っておきたいのは大企業に比べて間違いなく学生一人あたりにかける時間は長いということです。社員一人あたりが会社にもたらさないといけない利益の比重が大企業に比べ高いので、当然そう考えられますね。

そしてなによりも魅力なのは創業者である社長と会い、思いの丈をぶつけられることですね。就活をしていないと経営者と会う機会は少ないと思います。大企業であればなおさらです。

人を見る目が肥えている経営者と実際に会って面接をすることには大きな価値があり、実際のその立場からのフィードバックをもらえるのはその後の就職活動に良い影響を及ぼします。

私も内定を頂いた会社からは面接を通じてのフィードバックを冊子でもらい、社長からコメントも頂きました。この冊子はオリジナルなため、内定者一人一人にオーダーメイドで配布されます。

優秀な内定者と知り合える

私は内定を頂いたベンチャー企業の内定者合宿に参加しましたが、そのメンバーの意識の高さに驚かされました。

起業経験者や海外インターン経験者が多く、そういった学生と共にチームビルディングの課題に取り組むのは普段できない経験であったため非常に刺激を受けました。

またその後も内定者とは繋がっているため、就職活動を有利に進めるための情報網を構築することができました。

就職活動を通してベンチャー企業や外資系企業に対して凝り固まった先入観から選考を受けずに食わず嫌いになっている学生が多いように感じました。

外資系は英語が話せないと採用されないなどのイメージがあると思いますが、決してそんなことはありません。ベンチャー企業も規模が小さく、実際に働くイメージがつかないことからそもそも選考を受けようと思わない学生が多くいるように思えます。

どうやって受けるベンチャー企業を見つけてくるの?

ベンチャー企業の選考に乗るためには、unistyleやGoodfindや逆求人ナビなどのサービスを利用するのがいいと思います。

それぞれ選考への参加方法や選考スタイルが異なるので、自分の性格に応じてどの媒体を利用するかは考えたら良いでしょう。ちなみに私はGoodfindのヘビーユーザーでした(もちろんunistyleも使ってましたが笑)。

ベンチャー業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介

ベンチャー志望学生向けオープンチャットの紹介

unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。

実際にベンチャー業界志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。

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銀行員1年目が考える「銀行内定者の配属(勤務希望地)はどうするべきか?」 銀行員1年目が考える「銀行内定者の配属(勤務希望地)はどうするべきか?」 こんにちは。以前にunistyleでインターンをしていた、都内支店勤務の銀行員1年目です。入社してはや4ヶ月が経ち、仕事にも慣れてきました。一年前の今頃は暑い中会社を駆けずり回って面接していたことが懐かしく感じられます。さて、内定が取れれば次は懇親会、そして配属面談と、忙しい日々が思い起こされます。本日はちらっと触れた配属面談について書いてみたいと思います。銀行員として働いていて感じるところは、初期配属って本当に大事だなということです。支店で楽しそうにやっている同期もいれば、会う度に死にそうな顔をしているやつもいます。そこで本日は自らの経験も活かして参考までに、どのような人物が都内もしくは地方に向いているのか「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を引き合いに出しながら考えることや、筆者自身は勤務希望地についてどのように話したかについて紹介します。参考:人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み大前提:学歴は超大事まず大前提なのですが、銀行という会社では学歴は超大事です。学歴によって希望の通りやすさが変わってくるといっても過言ではないと考えています。そもそも配属面談では北海道・首都圏・近畿など広い範囲での希望しか出せず、首都圏でも千葉や栃木になることもあります。イメージとしては、高学歴の内定者が首都圏を希望すれば東京23区のどこかに配属されるとすれば、そうでない学生は東京の市、もしくは都外に配属されている感じです。高学歴の内定者のプライドを潰さない、うまい仕組みになっているなと感じますが、問題は配属された支店でうまくやっていけるかということです。他にも学歴が効いてくる場面はたくさんあるのですが、それはまたの機会に。筆者が配属面談で話したことでは、筆者はどのように配属面談で話したのか。聞かれることは就活の面接時と同じで、どこの配属を希望しているのか・将来どんな銀行員になりたいか・どんなことをやりたいかということです。当時は単に出世できそうだから、ということで都内の方が絶対いいでしょ、としか考えておらず、「優秀な行員が集まり、色々なタイプの銀行員がいる都内で働きたい」というロジックで話したことを覚えています。そこまで良くもなく悪くもない学歴だったので、それが希望として通り、都内の支店で働いているわけですが、今現在周りの同期を見ていると、これは危険な賭けだったと痛感しています。都内と地方では働き方のスタイルが異なり、人の適性によって成長度合いに差がでると感じているからです。それでは本題の、「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を引き合いに出しながら、成長を願う銀行員の「勤務希望地ロジック」を紹介します。「価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」→全行員マスト他の会社でも必要な強みだと思うのですが、銀行という会社で働いていく中では本当に大事です。融資するとなっても振込を頼まれても、それを実行するのは担当者でなく事務の女性だったりします。立場の異なる人を蔑ろにして働いていれば必ずツケが回ってくると考えてください。「個人として努力し、成果をあげることができる」特化型→首都圏配属を志望すべし内定者時代に「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」で挙げられる「個人として努力し、成果をあげることができる」ことをアピールしていた内定者は、都内の支店に適性があると思います。なぜならば、都内の支店というのは優秀な行員が集まっている分、彼らには大量のタスクが与えられています。ということはどうなるかというと、そんな優秀な行員は大学生に毛が生えた程度の新入行員を教育している暇はありません。新入行員は彼らの背中から自分なりに学び、成長することを求められます。(要するに放置プレイです)何でも自分で考えて行動して成果を出したいと思っている方や、自分で今やるべきことを考えながら生き抜いてきたという方にはおすすめです。配属面談では「優秀な行員の背中を追いかけながら、初期配属で自分のモデルとなる銀行員像を確立したい」と話すと良いのではないでしょうか。他にも1年目のうちには研修の中で社内テストや資格試験があるのですが、都内の支店ほど点数が悪いと詰められる傾向にあります。放置プレイされている中で先の勉強を進めているうちに、銀行員として必要なスキルが身につくことを考えれば、詰めるのはごく当然のこととも捉えられますので、個人として努力できるのは都内配属において特にマストです。というか詰められるということは上席がテストを重視している→その後のキャリアに響くと考えてください。一方で、放置プレイの現状に満足してあぐらをかいていると、自身が担当先を持った際に死ぬほどキツイとのことなので、それを覚悟して都内配属を希望してほしいものです。もちろんのことですが、地方配属を希望する上でも必要なのは留意しておいてください。「個人として努力し、成果をあげることができる」+「関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」→地方を希望すべし地方だと、この強みの両方を持ち合わせている内定者が活躍する土壌が整っていると思います。というのも、地方だと1年目から地元の有力企業を担当させてもらったり、普通は都内の支店の同期が支店の去り際3年目に経験するようなことまで任されたりと裁量が大きい場合が多いです。地方では地銀が幅を利かせ、メガバンクでさえ知名度ではそうでもない中、担当先からニーズを引き出して解決に導くことができるというのは、その後のキャリアにも良い影響をもたらすのではないかと思います。一方で、これは裏を返せば武器を持たずに戦場へ放り込まれることと同義といってもおかしくないので、副次的に「個人として努力し、成果をあげることができる」ことも求められていると言えます。あくまで個人的見解ですが、若手のうちに同期と差をつけたいと思っている内定者は、地方の方が向いていると思います。しかし、この希望はハイリスクハイリターンだと思っていて、仕事の多さや裁量の大きさに圧倒されて仕事ができない烙印を押されるとその後のキャリアで都内に戻ってこられない場合が多いです。この点には留意してください。地方に行きたいと言って、それが通らなかった同期を聞いたことがないので、「都内ではできないような裁量を持って仕事をすることや、新天地で自分の力を試したい」というような野望を面談で披露すればいいのではないでしょうか。「今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる」「リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」は?上記が活きてくるのは、どちらかというと3〜5年目のちょっと経験を積んでいる銀行員、それ以上の管理職、支店から栄転して本部に異動した銀行員ではないかと考えています。「今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる」であれば、銀行のスキームだけではお客様のニーズに答えられないとき、例えば事業承継や遺言・信託など、銀行の子会社の社員を連れて提案しにいくといったときに効いてくるのではないかと思います。「リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」も、個人成果が求められがちな若手よりも、若手にいかに成果を出させるかを求められる管理職になってからの方がこの強みは活きてくると考えられます。最後に筆者は、最初に都内の大きな支店に配属されたものの、そこであまり成果を出せず、「偏差値バカ」と揶揄されたり、くすぶっていると上下からからかわれたりする方を知っています。また、地方配属で裁量が大きいあまりさばききれず、担当先を持っていない1年目にして研修で会う度に顔色が悪くなっていく同期も知っています。内定者の皆さんにお伝えしたいのは、支店の規模や配属地というのは運要素がありながらも、本当に大事だということです。これから配属面談を控える銀行内定者の皆さん、自分がこの先続く銀行員人生でどのようなキャリアを描きたいのか、よく考えて面談に臨んでください。 47,395 views
インターンにありがちな「新規事業立案系ワーク」の目的と攻略法 インターンにありがちな「新規事業立案系ワーク」の目的と攻略法 現代の新卒就活では、本選考と並んでインターンシップが切っても切り離せない存在になっています。下記のエントリーでも紹介しましたが、「本選考との関係」という観点においては、インターンに参加する目的や企業にとっての位置づけは主に3つに分類されます。本選考との関係の3つのケース(1)インターンでの評価が内定獲得に直結するケース(2)インターンへの参加・取組みによって本選考で優遇されるケース(3)インターンと本選考が本当に切り離されているケース一定程度のエントリー数を確保しつつ、あなた自身が上記の3段階のうちどこに目的をおくのかを明確にしながらインターンに臨むべきでしょう。参考:今回は、インターンでの優遇度合いと並んで就活生が気になるところである、コンテンツとしてそもそも何をやるか、すなわちインターンの内容について取り上げていきます。本記事を通読すれば、これから参加するインターンの時間を有意義に使うことが出来るでしょう。もっと言えば、インターン当日に評価され内定獲得に一歩近づくことことにも繋がります。是非、最後までお読みください。企業から見た、インターンを実施する目的と内容企業が行う採用活動は、それが直接的に利益を生む事業行為ではありません。そこにわざわざ投資をしてインターンシップを開催している以上、認知度の向上・優秀層の囲い込み等何らかのリターンを獲得することを企業側は目的にしています。当然ですが、実施する目的があるのであればそれに沿ったコンテンツを組み込まなければなりません。例えば、認知度の向上やエントリー数の増加を目的としたいのにも関わらず、若干名を採用し長期間の現場実践型インターンを実施することは合理的ではないでしょう。「なぜ多額の費用をかけてインターンを開催するのか」、企業はそれに向き合い、いつ開催するのか・何日間で開催するのか・どういう選考フローにするかといった内容を詰めていくことになります。なお、就職活動に不安があるという方には就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーからは、自分の就活の軸に合った企業選びを手伝ってもらえるだけでなく、その企業のエントリーシート・面接といった選考対策のサポートを受けることができます。少しでも興味のあるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。「インターンの内容」の4分類先述した「インターンを実施する目的」に沿って開催されるインターンは、類似したもの同士である程度パターン化することが可能です。ここでは、中でも代表的なインターンのコンテンツを紹介します。※ここで言う「インターン」には、下記エントリーにあるような「ベンチャー企業での有給長期インターン」は含まず、企業が選考活動・広報活動のために行うものに限定されます。インターンの分類(1)内定直結!?現場実践型インターン今更ですが、「インターン」とは英単語"internship"に由来する言葉です。internshipとは元々は何もグループワーク→発表を3日間でやるみたいなものではなく、欧米を中心にスキルや実績を高めるための職業訓練の位置づけとして実施されるものです。日本のようなポテンシャル採用が一般的でない欧米等では、大学卒業後にインターンシップでスキル・実績を積み、その成果を買われる形で就職するという割合が高くなります。そのため、就職活動を始める前はこの分類を「インターン」の一般的なイメージとして持っていた方もいるかもしれません。現場実践型インターンでは、実際のオフィスや研究所で社員と机を並べて文字通り現場に近い形で就業体験が出来る点が特徴になっています。単なる「見学」ではなく「働く」ことに重点が置かれるため、多くが数週間以上の期間をかけて行われます。現場社員が主に指導社員も兼ねて長期間に渡って実施されるため、企業からすれば稼働が大きくかかり、対応できる学生数は限られます。すなわち、この手のインターンに参加するには厳しい選考を勝ち抜く必要があり、最も参加の難易度が高いインターンに分類されると言えるでしょう。一方で、少人数でより現場に近い指導を受けられることから、インターン中の取組みと内定獲得の関係性は高まりやすいと言えます。評価が高ければ実質的な即内定や本選考のフロー大幅カットも期待できるため、多少拘束期間が長くとも積極的にチャレンジしていきたいところです。インターンの分類(2)再頻出!?グループワーク型インターン3日~5日程度の日系企業で割合が高いのが、このグループワーク型インターンです。企業の仕事内容を直接体験するというよりは、事業内容に関連したグループワークを6名程度の学生で行い、最終日に発表を行うというのが一般的になっています。実際に就職活動を始めるまでは、「企業を知る」という意識でインターンを捉えている就活生は少なくないように思いますが、実際に参加してみるとこの手の内容が多いことを意外に感じた方もいるかもしれません。初日にいきなりグループワークを始めるというよりは、座学のような説明から入りある程度のインプットを行うことも多いのですが、グループワーク自体はある意味一番「直接的な仕事理解」という観点からは離れるコンテンツとも言えます。そのため、自分なりに意味付けをして吸収する姿勢で臨まないと、参加の意義を感じにくいケースがあるため注意が必要です。インターンの分類(3)多くは相乗り!?対話・見学型インターン経営の3要素はヒト・モノ・カネと呼ばれますが、実際に働く人との対話や企業が持つ設備について見学を実施するインターンもあります。こちらはインターンとして「社員座談会だけ」「工場見学だけ」実施というケースはそれほど多くは無く、例えば「基本はグループワークだけど2日目午後に20分×4タームの座談会がある」といったように他のコンテンツと一緒に実施されることの方が多い印象です。また、どちらも本選考解禁後のイベントとして実施されることもあります。社員と話をしたいのであればOB訪問でも実現できるかつよりリアルな話が聞ける可能性が高く、施設を見たところでESや面接の精度が高まるわけでもないからこの手のインターンは不毛だという意見も耳にします。確かにこれに参加したから即内定ということはまずありませんが、社員対話会や施設見学が本選考エントリーの必須条件となっている企業・別のインターンの優遇に直結する企業もあるにはありますので、その辺りは個別企業の正確な情報収集が必要になります。直接の優遇が少ない分、内定獲得にどう結び付けるかについては就活生次第の側面が強いことが特徴と言えるでしょう。インターンの分類(4)参加は簡単!?説明会+α型最後に、基本は人事や現場社員のプレゼンを聞く形式で、途中でグループワークやら座談会やらが入ることもあるという企業説明会+α程度のインターンも存在します。だいたいが数時間~1日程度で、マイページからエントリーするだけで選考無しで参加できるものが多いのが特徴です。ここまで来ると「インターン」と言っていいものなのかは意見が分かれるところかもしれませんが、1dayインターンの中には意外とこの形式のものは多い印象です。学生側が動いて参加するコンテンツは少ないため、インターン中の取組みというよりは、あっても参加回数をカウントし本選考の際の参考にするぐらいの位置づけのケースがほとんどになります。本記事のメインテーマは、分類(2)グループワーク型インターン。上記のように一口に"インターン"と言っても大きく分けて4つの分類があり、当然これら4つに当てはまらないコンテンツも存在しています。本記事では、中でも分類(2)グループワーク型インターンを主軸に解説を加えていきます。取り上げる理由としては以下の3つが主軸として挙げられます。ベンチャーから日系大手企業まで幅広く導入している実施形態である参加倍率がそこまで高くないものもあり、多くの就活生が一度は経験するグループワークはインターンに限らず本選考や入社後にもやる可能性があるインターンのグループワークで多いテーマは何かここまではインターンという大枠から分類を行っていきましたが、その中の1つである「グループワーク型インターン」も、さらにテーマ毎に細かく分類することが可能です。企業規模や業界によって様々なグループワークのテーマがありますが、中でも頻出なのが「新規事業立案」ワークになります。もちろん、全企業のグループワーク型インターンのコンテンツを収集しているわけではありませんが、unistyleに掲載されているインターンレポートだけ見ても、新規事業立案型は業界問わず幅広く実施されている印象があります。参考:インターンレポート一口に新規事業立案といっても、実際に当該企業が今後実践していくビジネスモデルを考えるものもあれば、「日本の社会課題を解決せよ」のような抽象度の高いものまで様々です。余談ですが、テーマについてはケース問題のように数年使い回されることもあるため、過年度の内容を1度見ておくことは有効です。就職活動を始めるまでは、まさかこれだけの企業が「大会議室で何班かに分かれる形で机を並べインターン生で新規事業について議論し、適宜社員からフィードバックを貰いながら最後に発表を行う」というある種パターン化されたコンテンツを実施しているとは思いもしなかったという方は少なくないと思っています。では、なぜグループワーク型の中でも新規事業立案をテーマにする企業が多く存在するのでしょうか。新規事業立案型ワークが多い理由(1)「事業を生み出す」トレンドと広報効果「真の安定とは、安定した組織への所属ではなく、個人として市場価値の高いスキルを身につけることである」「真の安定とは、変わらないことではなく、常に変化・対応し続けることである」上記のような話を近年耳にする機会は多くなってきています。「大企業に勤めれば一生安泰」の時代は過ぎ、大企業でも時代の流れに沿った変革が今後はより一層強く求められることになるのは今さら言うまでもありません。参考:そんな「これまでに無い新しい何かを生み出す」ことが求められているのは、多くの就活生が何となくでも認識しているはずであり、どちらかと言えば好意的に捉えるケースの方が多いものだと考えています。例えば、現在人気絶頂の総合商社ですが、就活生と話していると「トレーディングから事業投資にシフトしているところが面白そうに感じた」ということを述べる方が意外に多い印象があります。何となくですが、トレーディング=地味で泥臭い仕事・事業投資=先進的かつ華やかな仕事という漠然としたイメージは、総合商社の人気向上に少なからず影響している印象ですらあります。総合商社はイメージ先行のミーハー就活生がとりあえず受け全滅してしまうケースが多く、ビジネスモデルや仕事内容を正しく理解し、本当にそれが自分に向いているものなのかを深く考えられている就活生はそれほど多くないと思っています。また、日系大企業の多くは、まだまだ既存の商材・ビジネスモデルの延長の事業がメインになっており、実際にいわゆるゼロイチのような真の新規事業立案に携われる社員は少数だったりもします。すなわち、「新規事業立案ワーク」は実際の仕事体験とはかけ離れているケースが多いという意味になります。それでも多くの企業が新規事業立案ワークをやり続けるのは、「ウチの企業はこういう提案も出来る・こういう事業に携われる可能性がある」という一種の宣伝狙いもあるのかもしれません。純粋な仕事体験を就活生にやって欲しいのであれば現場実践型インターンを開催しているはずであり、効率性を重視しグループワークで済ます企業の場合は多少なりとも上記のような思いがあると考えられるでしょう。新規事業立案型ワークが多い理由(2)企業が求める素養との親和性理由(1)ではどちらかと言うと「広報活動」寄りの話をしましたが、こちらはもう一つの主要なインターンを開催する目的である「優秀な人材の見極め・早期接触」に近い話になります。仕事というものには基本的に正解がなく、何を・どのように進めていくかについて試行錯誤しながら行動していく必要があります。「仕事が出来そうか」という観点が採用基準の一つである以上、現時点で最も確実な選考方法は「実際の現場で仕事をさせて成果を見極めること」でしょう。しかし、当然それには準備や人的な稼働がかかる中で、「新規事業立案」という形がないものから生み出す力を疑似的に判定していることが考えられます。「これがあるからその通りやって成果を出す」ではなく、「何も決まっていない段階からあらゆる条件から考えてより良い提案をする」という"正解が無い度合い"をより高めたテーマを設定することで、今の時代に求められる素養を持っているかを見極めようという意図が考えられます。ちなみに、仕事での振る舞いを仕事をせずに想像するという意味では、グループディスカッション(GD)も近しいことが言えます。仕事においてもディスカッションを通して打ち手を決めるという場面は多くあるため、ビジネスでの振る舞い≒グループディスカッション(GD)での振る舞いと考えて選考に取り入れているのだと思われます。また、それ以外にも、多人数を少ない面接官で1度に見られるといったメリットもあります。参考:新規事業立案型ワークが多い理由(3)受入れの幅広さと発想の多様性先述した分類(1)〜分類(4)のインターンのうちどれを実施するか選択するためには「学生の受け入れ人数」というのが一つの指標となります。多くの学生を参加させれば、それだけ接点を増やすことが出来る一方、稼働の手間増加や1人ひとりを見る時間の減少など、目的を鑑みながら実施内容を決定していくことになります。新規事業立案ワークでは、既存の考え方にとらわれない柔軟な発想が求められます。ありきたりではない質の高い提案をするには、異なるバックグラウンドを持った多様な人材が集めるとうまくいくことが往々にしてあります。「同質の集団からは同質のアウトプットしか生み出されない」という考え方がありますが、特に実行フェーズまで携わらないワークであることから、実現性以上に発想力豊かなアウトプットを期待される点が特徴になります。企業が採用HP等で人材の多様性を謳うことが多いのも近しい背景があるかもしれません。参考:まとめると、以下2つの両者の相性の良さが数が多い一因であると考えられるでしょう。グループワーク型インターンはそれなりの人数の学生を一度にさばけるのに加え、新規事業立案は大抵文理問わず幅広い層の学生が参加できる新規事業立案でよい提案をする上では、多様な人材でグループワークをすることが重要となることが多い新規事業立案インターンでありがちなことこれまで見てきたように、新規事業立案インターンは多くの就活生は経験しているものである以上、いわゆるあるあるネタに近い共通認識を持つ部分も多くあると思っています。先述した通り、新規事業立案インターンにおいて人事やメンターは「若者の自由な発想」のようなものに期待するケースが多いため、下記のようなあるあるを認識しておくことはよいアウトプットに繋がる可能性が高いでしょう。ここでは、新規事業立案の特性上遭遇しやすい事柄について触れていきます。新規事業立案インターンあるある(1)高齢者にターゲティングしがち新規事業立案インターンの進め方は企業によって様々ではありますが、学生に完全に丸投げというよりは、ある程度方針が企業によって提示される方が多い印象があります。その序盤のフェーズで実行されるのが「市場選定」になります。要は、誰に/どこに対してアプローチしていくのかを理由立てしながら説明するフェーズです。その中でも特に選定されがちなのが「高齢者層」になります。少子高齢化は日本の大きな社会課題の1つであり、「高齢化率が高まっている→高齢者層は市場として拡大が見込まれる→高齢者層にターゲティングすれば売上の拡大が見込まれる」というようなストーリーを丁寧に説明するプレゼンというのは度々見てきました。もちろん高齢者層を選ぶそれ自体が悪いわけではないのですが、ターゲティングするのであれば高齢者層の実態については正確な理解が必要でしょう。例えば、60歳代前半の男性の有業率はほぼ8割と言われています。定年や平均寿命が高まった昨今では、いわゆる高齢者=リタイア後の悠々自適な生活というイメージが当てはまらなくなるケースが増えています。「人口割合が高まる→市場規模が高まる→事業拡大が見込まれる」というのは必ずしもイコールで結ばれるものではなく、ストーリー立てとして妥当なものかどうかの検証はしていく必要があります。新規事業立案インターンあるある(2)AIをソリューションとして使いがち新規事業立案ワークで多くの時間を要するフェーズの1つが、ビジネスのテーマに対する具体的な方策を詰めていくところになります。参加先の業界やワークのテーマによって様々だとは思いますが、現代のビジネスは情報技術なしには成り立たないものが多い以上、何らかの形でICTの分野が絡んだ提案をすることは多いでしょう。ICTと言ってもアプローチの仕方は様々ですが、特に多く見受けられるのが、AI(人口知能)を用いた内容です。「人の代わりとなって何かすごいことが自動で出来そう」ぐらいの認識で、この手の話に詳しくないが何となくトレンドとして把握しているぐらいの方は多いのではないでしょうか。ひとくちに"AI"といっても様々な分類があり、当然現段階で出来ることと出来ないことがあります。必ずしも、AIを使うことがやり方として最適とは限りません。「AIだったらとりあえず実現してくれるだろう」ぐらいで「AIで画像認識させる」「AIで無人化する」ことをソリューションとする際には検討不足となっていないか注意が必要です。AIが効果的な役割を果たす局面は多々あるでしょうが、「思考停止の人口知能使用」になっていないか考慮した上で具体化していくべきでしょう。AIの出来る/出来ないについては2019年ビジネス書大賞を獲得した『AIvs.教科書が読めない子どもたち』が参考になります。『AIvs.教科書が読めない子どもたち』新規事業立案インターンあるある(3)メンターが手のひらを返して褒めてきがちこちらは新規事業立案インターンだからこそ起こるあるあるというよりは、メンターがつくインターン全般に共通する内容になります。メンターは基本的にインターン生に対して適宜フィードバックをしていく役割を果たしますが、その際「序盤は辛口の言葉で厳しいフィードバックをしていたが、最後は『よくやった』みたいに手のひらを返して褒めてくる」というパターンがあります。これはインターンに限らず新人研修等あらゆる場面で用いられる技法で、「叱る→褒める」の流れを重めに作ることで「自分は認められた」と自己肯定感を強く思わせる効果があると言われています。実際、ある日系大手メーカーで(新規事業立案ではないですが)グループワーク型インターンのメンターを複数回担当したことがある方に話をきくと、人事の方から「序盤は厳しく終盤は褒める感じでいってほしい」といったフィードバックの方針を指示出しされたという実例がありました。インターンは事実上企業の広報活動の一貫である以上、多くの企業にとって自社の"ファン"である学生を増加させることはインターンの目的になります。「自分が認められたインターン」であるならば、単純に楽しいものと思えたり・入社してからも自分を評価してくれる環境なのではないかと深読みしたりと、学生側が好意的に感じることに繋がるという狙いもあるのかもしれません。新規事業立案インターン参加に向けたアドバイス続いて、これまで指摘した内容を踏まえて、新規事業立案インターン参加に向けた心構えや当日の取組み方について触れていきます。新規事業立案インターンへのアドバイス(1)基本はGDとやることは変わらないことを認識すべき「新規事業立案」と言われると何だかスケールの大きい特別なことをやるような気もしてしまいますが、基本的には採用選考で実施されるグループディスカッション(GD)とやることはそれほど変わらないと思っています。要は課題の特定・市場選定といった土台準備をしたうえで具体的な打ち手を策定していくことが基本であり、時間やフィードバックがあるぶんより精度を高めることが違いになります。下記のエントリーのようなグループディスカッション(GD)の総論についてインプットしておくだけでも効果があるでしょう。グループディスカッション(GD)完全攻略記事一覧1.【まず始めにこれを読もう!】GDとは?基礎知識を解説2.GDの対策方法・コツ3.GD頻出テーマと業界別の過去に出題されたテーマ4.GDのテーマごとの進め方5.GDの役割別(司会・書記・タイムキーパー)の対策方法6.一人でも複数人でも出来るGD練習方法(11選)新規事業立案インターンへのアドバイス(2)新規性だけでなく、妥当性・収益性も考慮すべき新規事業立案とは、これまでにない新しい事業を机上で創出し発表するものであることから、ありきたりな提案というのは一般的に評価されません。一方で、その評価軸はどれだけ奇抜か・どれだけ思いつきにくいかではありません。下記のエントリーにあるように、どれだけ「理にかなっているか」という部分についても重要な評価材料になります。「志望企業で実現したい新規事業やプランの提案」といった設問を前にすると、これまでにない斬新な提案が思いつかないからと悩んでしまう学生も多いと思います。しかしながら、過去の内定者の回答を見ていると、案外「斬新さ」などセンスによる要素があまり盛り込まれていないものも多くあります。こうした設問でセンスよりも大切なのは「理にかなった提案であるかどうか」だと思っています。参考:その中で特に考慮すべきは、「その企業が」当該ビジネスを実現する意義がどこにあるかを検討することです。もちろん同業界の企業であればビジネスモデルは近しいものがあるため完全な差別化は困難ではありますが、業界内での立ち位置や現在の事業ポートフォリオを鑑みた上で、なぜ自社がその事業に新しく取り組むといいのかについて論理立てた説明ができるといいでしょう。また、グループワーク型インターンは机上での議論であり実行フェーズまで携わらないため提案したもの勝ちの側面は確かにありますが、「どうそれを実現するのか」についてもある程度具体化することで提案の質が高まります。企業もそのワークで提案した内容をビジネスとして実行していくのであれば、収益性の観点からも「やるべき理由」を作っていくことが必要になります。大きな社会課題のテーマ設定や華やかなソリューションを掲げること自体は大いに問題ありませんが、是非このようにビジネスとして実現妥当で、かつ収益を生むものである点を伝えられるよう意識していただければと思います。新規事業立案インターンへのアドバイス(3)フィードバックはこまめにもらうべき先述した通り、新規事業立案インターンに限らず、ある程度の期間を要するインターンではメンターと呼ばれるような現場社員がグループにつくことが多くなっています。メンターがいない場合でも、グループワーク中は近くにいる人事に適宜質問・相談出来るケースがほとんどかと思います。これはよく若手社員の仕事への心構えのような記事でもしばしば取り上げられる話ではありますが、完成度が低い状態でも早い段階でフィードバックを貰いにいくことはインターンに限らず仕事の進め方として基本になります。もちろんフィードバックに一切時間をかけず最初から誰も文句をつけようが無い完璧な提案を一発ですることがスピード感の観点では理想ですが、現実的ではありません。例えば市場選定の段階で理由付けも含めチーム内で合意した内容を伝えるのではなく、ある程度アイデアベースで固まっていない複数案を壁打ちして評価を得た方がいいという意味です。早い段階でのフィードバックは、方向性のズレによる後からの大幅な手戻りを防ぐことはもちろん、他者へのアウトプットを増やすことで自分たちの中の考えもよりクリアになる効果が期待出来ます。報告をマイルストンとしてこまめに設定することで、時間に限りがあるグループワークでもメンバーが同じ方向を向いて議論を進めることにも繋がるでしょう。よく、「皆さんのことを学生としては扱いません(社員同様に接します)」「皆さんの提案は本当に会社の事業に組み込まれる提案として受け取ります」みたいな"現場感"を強く出してくるインターンがあったりします。それを聞いて委縮してレベルの低いことを言えないものだと行動できなくなる方もいるかもしれませんが、結局は人事も当然ですが学生相手であることは認識しています。そもそも、新規事業立案なんてものは仕事として難易度が高いものであり、社員であっても最初から質が高い提案が出来る人はそうそういません。何なら、メンターですらそれに携わったことがないというケースすら多くあるでしょう。もちろんやり方として、「ほとんど考えてないんですけどとりあえずフィードバックをください」のように相手に丸投げするのはよくありません。一方的にアドバイスを貰うのではなく、メンターと対話・議論を重ねていく中で自分たちの意見や検討結果を伝えていくことが肝心になります。最後にー定着すべきは、形式よりも考え方通年採用の開始を始め、日本の新卒就活の形態は今後大きく変わっていくことが予想されており、もはやインターンというやり方ですら時代遅れだという主張も見かけるようになってきました。とは言え、新規事業立案のような「これまでに無い新しい何かを生み出す」こと自体は今後ますます必要になることから、グループワークという形でなくとも考え方として身に着けていくことは肝心でしょう。インターン・研修・職場実践含め、皆さんがどこかで本記事の内容を活用される機会があれば幸いです。グループワークや何らかの提案で迷ったら、是非この記事に帰ってきてください。関連記事unistyleのインターンレポートはこちらから 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「死んだら動くな」19卒内定者が語る、趣味を突き詰めたら、就活にも活きたという話 「死んだら動くな」19卒内定者が語る、趣味を突き詰めたら、就活にも活きたという話 こんにちは、19卒内定者です。突然ですが、みなさんは何か趣味はお持ちですか?私は大学入学後に囲碁を始め、今では趣味を聞かれれば一番に挙げるほど好きなゲームです。そんな囲碁の世界にはたくさんの格言があります。面白いことに囲碁の数々の格言が就活でも自分を助けてくれることが多々ありました。そこで今回の記事では、囲碁の格言を4つご紹介しながら、それがどう就活の場に活かされたのかをご紹介します。皆さんもご自身の趣味で学んだ考え方に近いものはないか、思い返しながら読んでみてください。そもそも囲碁ってどういうゲーム?近くは一年ほど前に、囲碁の井山裕太九段と将棋の羽生善治先生が国民栄誉賞を同時に受賞されました。参照:「羽生・井山両氏に国民栄誉賞授与首相『感動与えた』」そんな囲碁・将棋ですが、将棋に比べて囲碁がどういうゲームなのかをご存知の方は少ないと思います。なので、まずは簡単にルールをご紹介して、以下の文章を読んでいただければと思います。囲碁は陣地取りゲーム囲碁というと、「見ていて何をやっているのかがよくわからない」という声をよく聞きますが、おそらく勝敗の決め方がわからないからではないでしょうか。囲碁では、黒と白の石を使い、互いに一手ずつ碁盤の線と線の交点に石を置きながら、最終的に自分の石で囲った陣地の中の交点の数で勝敗を決めます。(画像出典:日本棋院)例えば上の画像では、黒が囲った陣地は青い×印がついた所で、白が黄色の×印がついたところです。この場合、黒の方が×印が一つ多いため、黒の勝ちとなります。また、囲碁においては基本的にどこに打ってもいいため、初手から自由に考えながら陣地を作っていくことが可能です。他のゲーム同様いくつか細かなルールもあるのですが、最終的な勝敗は上述の通りになっています。さて、どこに打ってもいいからこそ、「起こりうる盤面の数が星の数ほどある」とも表現され、いざ打ち始めるとどう打っていいのかがわからないことが多々あります。そこで、囲碁の世界には上達を促し、対局の際のアドバイスとなる格言が多く存在します。そういった格言や考え方が囲碁の世界を離れ、私自身の就活でも役に立ったので、ご紹介していきたいと思います。「岡目八目」岡目八目意味:第三者は当事者よりも情勢が客観的によく判断できるということ。引用:weblio辞書元々は対局している当人よりも、観戦している人のほうが八目先まで読めるという意味で、比較的世間一般でも認知されている言葉ではないでしょうか。この言葉がどう就活に活かせるのでしょうか?そもそも、ESや面接で評価をするのは自分ではなく、あくまでも他者です。自己PRがどれだけ自分の満足いくものだったとしても、それが正しく評価者に伝わっていなければ意味がありません。だからこそ、「岡目八目」という言葉が大切になってきます。自己PRしかり、志望動機しかり、自分のアウトプットの内容を周りの人に評価をしてもらったり、アドバイスをもらいましょう。unistyleの「戦略的自己分析のやり方|内定に近づく効果的な自己分析の方法」でも書かれていますが、自己分析だけでなく、他己分析をすることで今まで気付かなかった新たな一面に気付くことができるかもしれません。関連記事:「周りからどんな人と言われるか」に対する内定者回答集何気ない母の一言がきっかけで就活がうまくいくように私自身が「岡目八目」の大切さを痛感した話をさせてください。当時の私はあまり誰かに相談したりすることはありませんでした。友人達と私とでは就活の軸も異なりましたし、たまに会っても愚痴を一緒に吐き出すぐらいでした。大学3年の3月~5月はとにかく日程が合って少しでも興味があれば説明会に行ってみるというスタイルでした。平日5日間はもちろん、土曜日や祝日にも説明会に行っていました。そんな私を見て母が一言。「毎日がんばってるね、今日はどこ行くの?」と声をかけてくれました。母からしたら、特別な意味もなく、単に今日も就活に行く私に何気なく聞いた言葉だったと思います。それに対して私は、今日のスケジュールを答えて家を出たのですが、電車の中で手帳を開き、業種もバラバラな各企業の名前と時間が書いてある手帳を見つめました。「果たして私はいくつの会社が説明会止まりだったろうか。」準備不足だった私はただ、頑張っている風であって、中身のない就活をしていたことに母の言葉から気付かされました。そこで私はそれまでに説明会を受けた会社のうち、どういった会社は選考を希望したのか、それらにどういう共通項が見出せるのかを考えました。その結果、以前よりもより具体的な就活の軸を手に入れることができました。家に戻りそのことを母に告げると、母は「私が毎日いろんな企業に行き、そこでの話を食卓で話すのを聞いて、色々な企業に行っていることはわかるが、どの企業の話なのか混乱してしまうことがあった」と話してくれました。母の何気ない一言が私の就職活動を前進させてくれました。もしあの時母が声をかけてくれていなかったら、私はいつまで非効率的な就活をしていたのか。自分のことは自分が一番わかっていると思っていましたが、まさに「岡目八目」という言葉の通り。客観的な視点の大切さを学びました。「前の石の顔を立ててあげる」囲碁というゲームでは、最終的に盤の中で作った陣地の広いほうが勝ちです。対局者は一手ずつ交互に打つため、互いに同じ数しか盤に石を置けません。同じ数しか石を置くことができないため、一番陣地を多く囲えたり、相手の陣地を狭める手を考えることが重要になります。そこで具体的な手を考えるヒントになるのが、「前の石の顔を立ててあげる」という考え方で、それまでに置いた石を活用して陣地を作ろうというものです。当初想定していた目的と異なったとしても、新たな意味・意図を加えて既存の石を有効に使うことでより効率的に陣地を囲おうという柔軟な考え方です。では、この考え方が就活にどう活きるのか。まずは私の例をご紹介したいと思います。教師という道は経たれたが、経験や学びは活かすことができる私は教員を志していた時期があり、大学生の頃はその夢の実現に向けた努力に時間を使いました。ただ、残念ながらその夢を叶えることはできず、民間企業への就職活動を始めました。どういった業界があり、どういった会社があるのかを全く調べずに始まることになった就活。とりあえず、自分の過去を振り返ってみました。・なぜ教員をそもそも志したのか・そこに向けてどんな努力をして、何を学んだのか・未来の子どもたちのために、どんな社会課題を解決したいのか教師を目指していた頃は当然のごとく民間企業への就職は1mmも考えていませんでした。しかし、こういった過去の出来事を改めて考えると、点が線になるイメージで、民間企業でも実現したいことができました。その結果、選考にも熱い想いを持って臨むことができました。過去は変えることはできませんが、未来なら今から行動すれば変えることができます。囲碁で言えば、「ここまでどんな手を打ってきたのか。これまで置いてきた石をどのように活用しようか」という考えは、まさに就活でも同じ。「前の石の顔を立ててあげる」この格言を知っていたことで、今後のビジョン形成に役立てることができました。関連記事:自己分析とは?|これで攻略間違いなし!自己分析の目的と進め方「死んだら動くな」非常に物騒な見出しとなってしまいましたが、囲碁においてはある条件を満たさないとせっかく置いた石がとられてしまいます。この状態を「石が死んでいる」と表現します。この格言は、その条件を満たせないことがわかっているのにもかかわらず、その石に手を加えることを戒めるものです。手を加えたところで取られてしまうことが確定している石に一手を使っては、相手にターンをプレゼントしてしまうことになります。ですので、石が死んでしまったら残念ながらその石には見切りをつけて他の場に目を移す必要があります。ただ、囲碁は一局を打つのにたくさんの手数が必要なので、どこかで失敗してもそれですぐ降参をすることなく挽回の機を狙うことができます。この格言が私の就活でどう活きたのか、ご紹介したいと思います。第一志望のお祈りを乗り越えて5月下旬、第一志望企業の最終選考がありました。リクルーターの方とも準備をし、最終選考を受けました。その結果、一週間後に不採用の電話が来ました。今までにないほど時間をかけた企業だったので、その電話を受けたときには非常にショックでした。心の底から入社したかった企業だったので、他の企業の選考も受けておらず、持ち駒がゼロに。リフレッシュにはちょうど良い機会だと思い、しばらく説明会には参加しないでおこうと考えていました。数日後、大学で後輩と囲碁を打っていたときに、後輩の石が死んでしまい、そこで後輩が降参をしました。しかし私はその場で「まだ碁はこれからで、ここでした損は取り返せるんだからあきらめる必要はない」とアドバイスをしました。対局終了後に、ハッと自分が言った言葉を思い返しました。まさに今の自分の就活のようだなと。確かに第一志望には落ちてしまいました、しかしまだまだ採用活動をしている企業はたくさんあります。その中には第一志望を上回る企業があるかもしれません。後輩に言った言葉のとおりで、まだまだ就活はこれからで、後悔している時間はないのだとその時感じました。すぐに説明会の予約を始め、就活を再スタートさせました。結果、心から行きたいという企業に出会え、当初の第一志望よりも私の持っていた軸に合致した企業より内定を頂けました。関連記事:面接での「第一志望か?」という問いで嘘をつかずに高評価を得る答え方無闇に「第一志望」と答えるのは危険!面接で答えづらい質問と回答「打ちたいように打つ」ここまでいくつかの格言や考え方に触れながら、私が就活で直面したことをご紹介してきましたが、囲碁は決して堅苦しいゲームではございません。色々な格言はありますが、あくまでそれはアドバイスであり、打ち手である自身が好きなように好きな場所へ打つことができます。それが囲碁の魅力であり楽しむコツでもあります。そして、やっていくうちに自分の好きなスタイルというものが見つかります。自分の好きな打ち方が見つかると、今度はその状況に持っていけるように打ちますし、実際にそうなると非常に気持ちよく打つことができます。では、こういった考えは就活にも出てくるものなのでしょうか?幸せな瞬間の追求こそが就活私自身はこの考えも非常に大切なのではないかと思っています。働くのはほかの誰でもない自分自身です。自分は何が好きなのか、得意としているのか、何をしていきたいのか、それをしっかりと自分なりに考えることが大切だと考えています。好きなことをしていたり、友達といる時間など、自身にとって好ましい時間というのはきっとあると思います。極端な話ですが、打ちたい手をずっと打ち続けることができればその対局は気持ちよく打て、それが勝利に結びつけば最後まで気持ちのよい対局となります。実生活の中でも「自分好みの局面」は何であるのか、そしてそんな局面が多くあるキャリアとは何なのかを考え、実現するための努力をするのが就活なのではないかと私自身就活をやっていて感じました。例として私自身の経験を書くと、誰かの役に立っているなと感じる瞬間が好きです。また、集団で何かをしている時間も好きなのですが、自分の部屋で一人で趣味に打ち込む時間も好きでした。そのため、「社会貢献性が高く」、「チームで取り組みながら」、「お休みがしっかりもらえる」、そんな仕事に就きたいと考えていました。関連記事:ESや面接で問われる「将来の夢・実現したいこと」に出会うための方法企業選びの軸の定め方と注意すべき3つのポイント企業選びの軸の選定法とは?ガクチカや自己PRを活かした軸の作り方おわりにいかがでしたでしょうか、なかなか馴染みの薄いであろう囲碁の考え方にも、就活に応用できそうなものがいくつかありました。それらはどれも就活対策本を開けば書いてあることかもしれません。しかし、趣味とリンクさせることで、それらはただ読むよりもずっとわかりやすく身につくと思います。まだまだご紹介したいものもありますが、ぜひ皆さんも趣味や日ごろの生活の中で教わったことや大切にしていることを思い返してみてください。そういった場でできたことならきっと就活でもできますし、気づかせてくれるものも見つかるかと思います。 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我究館出身マスコミ内定者が語る我究館活用法とその注意点 我究館出身マスコミ内定者が語る我究館活用法とその注意点 どうもこんにちは。我究館に通い、マスコミに内定した16卒の学生です。我究館のことは絶対内定で知っている人もいると思いますが、「就活塾って具体的になにしてくれるの?」「宗教チックなところだったら怖い・・・」など、取っ付きにくいと考えている人もいるのではないでしょうか。なので、今回は私の実体験をもとに、我究館の活用方法と利用上の注意点について書いていこうと思います!就活塾に入ろうと思ったきっかけ私は、漠然とした就活への不安を感じていました。巷で売られている「エントリーシート完全対策本」のようなものを買って、読んでみたりしましたが、そこに描かれている有能学生の華々しいエピソードは、「自分とは遠い世界の人のハナシ」にしか思えませんでした。私は学校の授業はサボる、友達はいない、部活での失敗で自信も失っているというネガティブ&クズ人間でした。「就活に向けて、変わらないと!」そう思いましたが、自分をぱっと変えるということはなかなか難しいものです。そもそも自分に甘い私は、今までも一念発起したけど結局続かないということがほとんどでした。なので本当に自分を変えたければ、まず「環境を変えなければいけない」と思いました。そんな時たまたま立ち読みした本が「絶対内定」でした。熱い言葉の数々に私は心を打ち抜かれました。そこに、我究館に関する記述がありました。「我究館には夜通し熱く語り合えるコーチ、そして仲間がいる」。これだ!と思いました。自分を変えるためには、コーチや仲間という「環境」が必要なんだと直感しました。もちろん無料の就活講座もある中で、我究館は15万円かかります。それでももっとも古く実績ある就活塾だということ、熱い志をもった人が集う場所というのが、候補の決めてになりました。とはいえ15万は大金です。本当に入るに値する塾かどうか、自分の目で見極める必要があります。そう考えた私は、さっそく説明会に申し込みました。入館の決め手は説明会で会った「人」一人で説明会に向かいながら、私は内心めちゃめちゃビビッていました。「薄暗いビルで、怪しいおっさんに宗教くさい勧誘されたらどうしよう・・・」と思っていました。しかし実際行ってみると、場所は表参道の綺麗な高層ビル。出てきたのは雰囲気のある若い男性の方でした。男性は心まで覗き込むような深い瞳の方でした。ゆっくりとした話し方で、自分と向き合うことの重要性を話してくださっていたように思います。また、そこで我究館の先輩の体験談というのも配られました。家に帰っても、その男性の深い瞳はまだ印象に残っていました。あの人ならきっと生徒とちゃんと向き合ってくれるんだろうなーとぼんやり考えていました。結局それが入館の決めてだったのかな、と思います。ちなみに説明会は毎週開催されていますので、興味ある人はぜひ行ってみてください。行ったからといって入会を強制されることはありません。私も最初行ったときはびびっていましたが、大丈夫でした。安心してください。▼無料説明会は毎週水曜・土曜に開催しています。我究館生直伝!我究館を200%活用する方法①プロによるES添削と模擬面接②先輩の模擬面接ビデオや面接ライブノートの閲覧③コーチによる就活対策講座(自己分析、ES、筆記対策など)④第一線で活躍するOBとの交流⑤業界内定者による自主ゼミ⑥熱い仲間との交流といったものがあります。以下に説明を述べます。①プロによるES添削と模擬面接何千人もの就活生を見てきたコーチが、真剣にES添削、模擬面接のフィードバックをしてくれます。学校のキャリアセンターに見せるのと違い、メリットは「自分のことを知っているコーチが見てくれる」という点だと思います。コーチは自己分析のワークシートなどを通してこちら(学生)のことを知っているので、ESに書いているエピソードについても「こういう(他の)エピソードのがいいんじゃない?前言ってたバレエの話とか」など、自分でも思いつかないところからのアドバイスがもらえます。また、模擬面接ではビデオ撮影をしてもらえます。客観的に自分の姿を観ることで、わかることが多々あります。私は自分の話す姿をビデオで見てみたところあまりの田舎くささや姿勢の悪さ、自信なさそうな態度を目の当たりにして絶望しました・・・。もちろんそこから改善の努力をしたことは言うまでもありませんが。②先輩の模擬面接ビデオや面接ライブノートの閲覧これが観られるところはなかなかないのではないのでしょうか。とくに先輩の面接ライブノートは本番の面接における面接官とのやりとりがそのまま記録されているので、面接前の情報収集や対策の戦略を立てる際に非常に参考になります。まさに「門外不出の生のデータ」というわけです。余談ですが、自分でもこの「面接ライブノート」をつけるようになると、自分の面接での受け答えを客観的に見るきっかけになり、非常に役立ちました。③コーチによる就活対策講座(自己分析、ES、筆記対策など)コーチが数回にわたり、自己分析や筆記対策などの講座を開いてくれます。筆記対策において、最低限やっておくべきテキストや、読んでおくといいメディアの情報などを得ることができます。我究館のお家芸である自己分析講座ははとくにおすすめです。ワークシートをこなしながら周りの人に自分について聞くことで、自分では気付かなかったような長所を見つけることもできました。また、「長所は短所の裏返しである」ということを身をもって知ることにもなりました。私は部活の失敗で自信をうしなっていましたが、そこから立ち直るきっかけになりました。講座ではコーチの前でぼろぼろ泣いたりしたことも・・・。受け止めてくれたコーチには今でも心から感謝しています。④第一線で活躍するOBとの交流総合商社やテレビ局などの第一線で活躍するOBの話を聞けます。自分や先輩のコネでは到底たどりつけないような年次の方のお話を聞く機会を得られます。中には会社のエース級の方もいらっしゃいます。総合商社のやり手の方にお話を伺った際は、その仕事に対する覚悟に鳥肌が立ちました。大企業の海外支部のトップの方など、グローバルに活躍している方のお話を聞く機会もあります。私はこういったイベントを通し、総合商社やテレビ局に対するイメージがかなり変わりました。活躍されている方の目つきや態度、服装などを生で見る貴重な機会になります。また、自分は将来どう働きたいのかを真剣に考えるきっかけにもなりました。⑤業界内定者による自主ゼミマスコミ、メーカー、金融、商社など、さまざまな業界の内定者から直接ゼミのレクチャーを受けることができます。しかも、時期をずらして複数の業界ゼミを受けることができます。ゼミの内容は、内定者の方が工夫をこらして考えてくださった「その業界の選考対策に特化した」ものになっています。私はマスコミ業界ゼミで企画書の書き方を教わり、かつそこで内定者の先輩から非常に鋭いフィードバックをもらうことができました。そこで教わったポイントには面接でも救われました。「業界に選ばれた」先輩の視点は、やはりただの就活生より何枚も上手で、「こういう考え方をする人が受かるのか」というのを知る貴重な機会にもなります。⑥熱い仲間との交流我究館には同じく「自分を変えたい!」という人たちが集まってきます。自分を変えたいから、なにかに挑戦したいと思っている人がほとんどです。なので、自分がなにかに挑戦したいと思ったとき、手を挙げれば反応してくれる仲間がいます。私は我究館メンバーで広告会社のビジコンに出場し、決勝までのぼりつめたこともあります。ほかにも「勝手に箱根駅伝」を企画し見事実現させたメンバーもいます。コーチも含め挑戦を奨励する雰囲気があり、そしてそこに向かって情熱を燃やす仲間が得られる場所です。我究館に向いている人、向いていない人今までの自分を変えたい!って人には向いていると思います。また、そのために相応の時間を割ける覚悟も必要です。あとは、受験生時代に、塾に行くと伸びたみたいな人は向いてると思います。先生との交流が、勉強のモチベーションにつながっていた人。逆に、先生やコーチといった人種が嫌いな人や、必要最低限の努力で、楽して内定だけほしいみたいな人、自分と向き合うのが嫌な人には向いていないと思います。我究館を使う点での注意点私は自分を変えるために入館したと言いましたが、「ここにいれば勝手に周りが自分を変えてくれる」という思い込みはやめたほうがいいと思います。我究館では常に自発的に考え、行動することが求められます。我究館はあくまで自分を変えるための「場」を提供してくれるところなのです。上記の活用方法で列挙したサービスも、自分で積極的に受けにいかなければ無用の長物と化すだけです。常に全力でのぞむ。コーチは自分と向き合うサポートはしてくれますが、結局自分と向き合えるのは自分自身だけなのですから、そこを大事にしてほしいと思います。受け身でいると、15万円を無駄にすることになりかねません。その点は十分に注意してください。最後にどうでしたか?いろんな点で、我究館は普通の就活塾と違うかなと思います。悩んでいる人は、とりあえず説明会だけでも行ってみることを大いにすすめます。自分を変える一歩のきっかけづくりにぜひ活用してもらえれば、新しい世界が開けるかもしれません。▼15万円は大金ですので、まずは無料の説明会に参加してみてください。 52,392 views

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