日揮のインターンシップES(エントリーシート)回答ガイド

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最終更新日:2022年04月20日

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日揮は石油や天然ガスプラントを建設するエンジニアリング業界で国内最大手に位置する企業です。

多くの学生にとって「エンジニアリング業界」はあまり馴染みのない業界だと思われます。しかし「確実に海外で働ける環境」、「事業規模のスケールの大きさ」など就活生が求めるであろう要素を非常に満たしている業界でもあります。

日揮もその例にもれず売上の80%以上を海外で占め、2018年にはベトナムで同国最大級(出力4万9000kW)のメガソーラー建設プロジェクトを受注しています。総合商社やメーカーを志望するような海外志向の強い学生も一度視野にいれるべき企業であると言えるでしょう。

今回は20卒のインターンESを用い日揮のインターンESの解説を行っていきます。

日揮とは

日揮は国内最大手のプラントエンジニアリング企業になります。特に世界の30%のLNG(天然ガス)プラントは、日揮が建設したものとなっており、日揮の規模の大きさを伺うことができます。

また天然ガスだけでなく、空港・原子力発電・農業・研究所など幅広い分野のエンジニアリングを世界80ヶ国以上の国で担っているのも特徴です。

日揮や東洋エンジニアリングなどのプラントメーカーは、世界中に工場を建設する企業ですが、工場や製品を持っている訳ではなく、工場建設に関わるマネジメントのノウハウを活かして各国の資材メーカーや建設工場業者と連携して工場建設のマネジメントを担う役目をしています。
参考:日揮|求める人材と解説付き内定者ES

日揮インターンシップ体験談

ここでは、19卒のインターンシップでの体験談を一部抜粋して紹介させていただきます。

参加学生の在籍大学および雰囲気についてお答えください

参加していた学生は、旧帝大や早慶、国立大学の学生だった。初めはみんな初対面ということで様子を伺っていたが、時間が経ち慣れてくるとだんだんとそれぞれの性格が見え始めてきた。グイグイくる学生もいれば内気な学生もおり、人となりや雰囲気は様々であった。

インターンの内容・課題の概略について教えてください

2日間。基本グループワーク(おおよそ6人×5グループ) 
1日目:会社説明、ランチ(弁当)、レゴの組み立てによるEPCの体験、新規事業の提案(メイン) 
2日目:続き、ランチ、プレゼン(約10分)

インターンの内容について詳細をお答えください

参加人数は30人くらい。一番初めに、全員の前で30秒くらいの自己紹介をする。名前と大学と、昨日嬉しかったこと。しかし全員、自分の趣味や部活の話ばかりしていた。会社説明については割愛。EPC体験業務として、レゴで作ったフライングカーの設計、調達、組み立てを行った。アイスブレーキングも含め、非常に楽しめるものとなっている。新規事業の提案は、3カ国の中から一つ選びそこでの事業を提案するというもの。非常に難しい課題であり、とにかく全員が本気で取り組まないときついと感じた。

インターンを通して内定が出るかどうかお答えください

内定は出ないが、インターンに参加することで模擬面接や早期選考に参加できるため、自身の就職活動には非常に役立ったと感じた。

インターンを通じて得たこと、成長した点についてお答えください

新規事業を考えることは非常に難しく感じた。実際に仕事に携わらなければわからない、という状況で、とにかく自分たちが今何をすべきで何ができるのかということを全員がしっかり把握し、伝達することが非常に大切だったと感じた。この作業を通じて、分担して作業を進めるチームワークの重要性と、プレゼンの準備までしっかり見据えたタイムマネジメントの必要性を学んだ。またこのインターンでは、ホテルの部屋で深夜まで相談をしてチームの絆が深まったこともあり、その後の就職活動での心強い仲間となった。

インターン参加を希望する後輩にアドバイスをお願いします

インターンがどの企業でも開催されますが、まずはその企業に少しでも興味を持ってみることが大事だと思います。本選考が始まる前にESや面接を経験することもとても重要だと感じましたし、学歴やコミュニケーション能力が高いと自負している人こそ特にこのような経験をするべきだと感じました。

日揮インターンシップ選考フロー

2020年度のインターンシップの選考は次のようになっていました。

・ES/Webテスト→インターンシップ参加

ESとWebテストのみの選考となります。面接が実施されない分、ESでの完成度、Webテストでの高得点が必須となるでしょう。

「適性検査」とは、特定の活動にどれほど適した素質や考えを持っているかを判定する検査のことです。形式として、有名どころではSPIや玉手箱など、こちらも多くあります。

この適性検査は、多くの企業のインターン選考、本選考においてESと共に課されます。
対策不足でGDや面接に進めず、脱落していく学生も多くいます。適性検査の対策は当然行うべきですが、志望する業界や企業に合わせて効率的に行うことをおすすめします。
参考:【就活生必見!】17種類の適性検査まとめ、Webテストの種類と対策を知る

日揮 インターンシップES設問

日揮のインターンシップのESは2問構成となっています。設問は自己PRと大学での研究内容のオーソドックスな2問構成となっています。ここからは、20卒のESをもとに解説を進めていきます。

◆自己PR(400文字)
◆大学での研究内容(400文字)

設問1:自己PR

◆自己PR(400文字)

設問の意図

今回PRすべきことは、「皆さんが企業にとって”採用しなかったら損をする人材である”ということ」です。

もう一段階掘り下げると、自社の求める強み・能力を持っているか、キャラクターが自社にマッチしているかの二つが採用側の見ているポイントです。

自己PRというと自分の長所をそのまま書けばよいと考える人もいますが、そうではありません。企業側が求める人物像を洗い出した上で、自らの強みをどのように伝えるかを考える必要があります。

意図を踏まえた回答方針

正しい自己PRをするためには、その企業のビジネスモデルを理解した上で、その企業がどんな「強み」を求めているかを明らかにする必要があります。

【日揮の求める人物像】
・新たな領域、技術、手法に挑戦できる人
・社会への好奇心をもち、人のニーズに応えて創造性を発揮できる人
・多様な人や技術を結集できる柔軟性とリーダーシップをもてる人
・困難があってもあきらめずに最後までやり遂げる目標達成への意欲をもてる人
・文化や立場の違う人たちを尊敬し、高い倫理観をもって誠実に行動できる人
参考:日揮人事メッセージ

日揮は求める人物像として以上の5つを提示しています。

また、企業にアピールすべき強みとして、unistyleでは5つに分類して解説しています。

①個人として努力し、成果をあげることができる。
②関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる。
③リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる。
④価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる。
⑤今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現できる。


参考:【例文30選】新卒における自己PRの書き方を5つのフレームワークで解説

日揮の求める人物像と照らし合わせてみると、①〜⑤全ての力に当てはまっていると考えることができます。ここで、求める人物像に加えて、日揮の企業理念に注目します。

【日揮企業理念】
私たちは、世界を舞台に、技術と知見を結集して、人と地球の豊かな未来を創ります。
参考:日揮 会社情報

一人一人が持っている知見や技術は異なります。異なる強みを持つ人が力を合わせることによって、豊かな未来を創造することができるのではないでしょうか。ここから上記の5つの力の内、②〜⑤の周囲を巻き込んだエピソード、自己PRを中心に述べるといいでしょう。

具体的な自己PRの書き方は以下の動画や、【300・400・500字】魅力的な自己PRの書き方|解決力・思考力など【例文あり】評価される自己PRの書き方10選を参考にしてください。

合格者の回答

私は、コミュニケーション能力に自信があります。学生生活の中で、研究活動に力を入れています。学部時代より高いレベルの環境と装置、学内では得ることのできないデータ取得のため、外部の研究機関を訪問し、研究を進めています。

学外での実験は、初めての環境や見慣れない装置を扱うことになります。また、マシンタイムには制限があるため、限られた時間の中で結果を出すために、効率よく進めるための計画と準備を入念にすることが必要不可欠となります。

初めて外部施設を訪れた際には、準備が不完全であったため成功と呼べる結果は得られませんでした。しかし、施設側の方と事前にコミュニケーションをとり、施設側との認識のギャップを埋めることに注力したところ、次の実験では目的の結果を得ることができました。これらの経験から、物事の達成においてコミュニケーション能力がいかに重要かを学び、その能力をつけることができました。

参考:日揮インターンシップ20卒ES

この回答は、一貫して抽象度が高く、具体的なイメージがつきにくくなっています。上記の5つの強みの中では②関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる。に当たるエピソードだと考えられますが、「準備が不完全」とはどのような準備が必要で、何が不十分だったのか、どのようなコミュニケーションをとったのか、という点が示されていません。

そのため、このエピソードからコミュニケーション能力の高さを評価することは難しいと考えます。限られた文字数の中でも、具体的にとった行動を示すことを心掛けましょう。

設問2:大学での研究内容

◆大学での研究内容(400文字)

設問の意図

多くの場合高い専門性が求められているわけではなく、専攻内容を知らない人に対してもわかりやすく説明できるかどうかを通して、受検者の地頭を見ています。

学問的な内容が実生活の中でどう活かされるのかなど、具体例を交えて端的に説明できると、納得度の高い説明になると感じます。

また、その研究内容を選んだ動機や得た学びなど、専行する学問の研究を通してあなた自身がどのように成長したのかを示すことができると良いでしょう。

意図を踏まえた回答方針

上記の意図を踏まえ研究内容の中でも貴方がなぜその研究を選んだのか、どのような学びを得たのかを中心に述べましょう。その際はただ取り組みの内容や結果を羅列するのではなく「何故取り組んだのか」「課題に対して何を考え、行動したのか」といったように「動機」を示せると採用担当に貴方の「人柄」をイメージさせる事が出来るはずです。

400字に収める際には「ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-」や以下の動画で説明している

結論
動機
目標と困難
取り組みと結果
人柄
学び

のフレームワークに沿った論理構成をする事で明快に述べる事が出来るでしょう。

合格者の回答

私は、「酸化チタン基板上のフタロシアニン分子の配向の評価」をテーマに研究を進めています。

フタロシアニン分子は、電界効果トランジスタなどの光電子デバイスの材料として有望です。また、機能性色素として太陽電池にも利用できるため注目を集めています。

このような有機分子を用いた有機デバイスの性能は、薄膜中における有機分子の配向に大きく依存するため、配向を理解することが非常に重要となります。 

配向の解明のために、学内での実験と外部の研究施設での実験を両立して行っています。酸化チタン基板を用いた研究は、当研究室では初めての試みでした。正確な実験を行うためには、基板の清浄化が重要と考え、確実に基板を清浄化できるレシピの作成に注力しました。

また、有機分子を基板に吸着させる方法は、具体的に真空蒸着法を用いています。初めは、実験に必要な蒸着装置の作製からとり掛かり、装置の評価を行い、自身の実験に取り込みました。

参考:日揮インターンシップ20卒ES

この回答は、研究内容の説明に終始しています。この専門分野についての知識がない人間が読んでも、全く理解できないまま終わってしまいます。

このような説明が難しいアカデミックな内容の場合、研究内容については簡潔に述べ、研究室内での人間関係といった普遍性の高いテーマに結び付けて自らの人柄に結び付けてみてください。

最後に

日揮のインターンは各季毎に行われ1〜2週間から1〜2日間のものまで様々あるようです。

秋季・冬季に行われるインターンではGWを通してEPCビジネスを体感出来る他、評価の高かった学生は早期選考に招待される優遇措置もあります。日揮を志望する学生はもちろん、エンジニアリング業界に関心のある学生も一度参加を考慮してみてはいかがでしょうか。

この記事を参考に是非納得のいくESを作り上げ日揮のインターンへ挑戦してみてください。

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