東急不動産のインターンES選考を攻略|合格者ES付

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最終更新日:2023年09月22日

東急不動産のインターンES一覧はこちら

東急不動産は田園都市の開発から始まった、郊外地の住宅開発、またオフィスビルや大型商業施設も手がける総合不動産です。

また、不動産デベロッパーでありながら電鉄系企業であるということもあり、東急線駅周辺の百貨店開発などを強みとするのも特徴です。

東急不動産は総合不動産業界のなかでも三井、三菱などに続き人気企業となっております。

デベロッパーは他業界と比較しても非常に倍率が高いので、エントリーシートの時点から手は抜けないでしょう。

本選考とインターンの締め切り情報

東急不動産とは

東急不動産は東急グループの一角を担う総合不動産です。グループ会社は、東急ハンズや東急リバブルなどまちづくりを担う企業で構成されています。

総合不動産と聞くと、三井不動産や三菱地所などが有名ですが、売上高に着目すると東急不動産は業界4位と高い売上高を示しています。デベロッパーは狙って入ることが難しい業界です。強くデベロッパーを志望する学生ならば、業界トップだけでなく、幅を広げて受けてみるべきでしょう。

特にデベロッパーは例年採用人数が少なく、総合商社以上の狭き門となっています。一方、志望動機では「グローバル」「まちづくり」といった何となくの"憧れ"や"かっこよさ"を感じられる言葉が並び、面接で深堀りされたときに回答に困る学生が多い印象があります。同業比較でも同様に、「丸の内がなんとなく好きだから三菱地所」のように不十分な回答がunistyleのESを参照しても多い業界だと感じました。
参考:【デベロッパーの志望動機対策】内定者ESから見る3つの視点とは

東急不動産インターンシップ体験記

ここでは、実際に東急不動産のインターンシップに参加した学生の体験談を一部抜粋して掲載します。

参加学生の在籍大学および雰囲気についてお答えください

早慶など難関私立大学の学生が多かったものの、それほど偏りはなく関西・関東・地方から私立・国立様々な学生が来ていた。最初の二日間、最終日の発表以外は学生との交流はないため、雰囲気は各部署によって異なる。私の部署はメンターさんが多忙だったので、若手社員の方にサポートしてもらうことが多く、話しやすい雰囲気だった。

インターンの内容について詳細をお答えください

1・2日目:インターン参加者全員で企業説明・物件見学に参加した。ほとんど社員さんのプレゼンテーションを聞いていたが、移動する度に質問する時間がある。

3・4・5日目:部署に配属される。最初に部署についての簡単な説明をしてくれる。残りの時間は基本的にメンターさんのスケジュールに合わせて会議に参加したり物件を見に行ったりした。メンターさんが忙しいときはオフィスでプレゼンテーションの準備をしたり、与えられた簡単な課題に取り組んでいた。

6日目:全員でプレゼンテーションの発表を行った。

毎日就業体験記を書き、6日目に提出した。

インターン中の社員との交流についてお答えください

二日目の夜、最終プレゼンの後に懇親会があった。様々な部署から社員さんが来てくれたので、自分が配属されていた部署以外のことも知ることが出来た。

インターンを通じて得たこと、成長した点についてお答えください

デベロッパーについてほとんど知らない状態だったので、実務的な業務内容や会社の全体像など、かなり新しいことを知ることが出来た。また、配属型のインターンシップだったので人事以外の社員さんに多くお会いすることが出来、会社の雰囲気や社員の方との相性等、肌で感じることが出来た。また、プレゼン発表では他のインターン生のプレゼンをレジュメを見ながらゆっくり聞くことが出来るので、良い刺激になり参考にできる部分が多かった。

インターン参加を希望する後輩にアドバイスをお願いします

配属型のインターンシップは珍しく、貴重な体験が出来るので参加しても損はないと思う。

東急不動産インターンシップ選考フロー

東急不動産の20卒のインターンシップの選考フローは次のようになっていました。

・ES、Webテスト→面接→グループディスカッション

Webテストから面接、GDまで一通り経験ができる点からも、本選考に向けて受験することをおすすめします。

東急不動産 インターンシップES設問

◆「他社ではなく当社のインターンシップを志望する理由」と「インターンシップを通して何を得たいか」をご記入ください(600字以内)

◆今まで一番苦労したことと、それを他者と関わりながら乗り越えたエピソードをなるべく具体的に記入してください(600字以内)

志望動機とガクチカが問われるオーソドックスな設問です。字数が600字とゆとりがありますが、冗長な文章にならないように簡潔に書くことを心掛けましょう。

ここでは、19卒のESをもとに解説を進めていきます。

設問1:他社ではなく当社のインターンシップを志望する理由」と「インターンシップを通して何を得たいか」をご記入ください(600字以内)

◆「他社ではなく当社のインターンシップを志望する理由」と「インターンシップを通して何を得たいか」をご記入ください(600字以内)

設問の意図

志望動機に関する設問です。

設問が丁寧に誘導してくれていますが、①なぜ不動産なのか②その中でもなぜ東急不動産なのか③インターンシップを通して何を学びたいのかにフォーカスして書くといいでしょう。

意図を踏まえた回答方針

不動産デベロッパー業界全体に言えることですが、志望人数の割に採用人数が非常に少ないです。

そのため企業は志望度の高い学生、街への想いの強い学生を求めています。

人事はたくさんの応募からのエントリーシートから選ばなければなりません。

一行目から内容がわかりづらいと一行目で見るのをやめられてしまう事もあります。結論先行でわかりやすく書きましょう。

unistyleでは、論理的な志望動機を次のように定義しています。

①成し遂げたいこと
②きっかけとなる経験
③企業選びの軸
④業界比較
⑤取り組みたい仕事
⑥同業比較
参考:【例文6選】エントリーシート(ES)の志望動機の書き方!独自調査を基に人気業界ごとに解説

ESの設問が⑥なぜ他社ではないのかについて強く聞いているので、⑥は必ず書くようにしましょう。

合格者の回答と方針

私は貴社のインターンシップを志望する理由は2つあります。第1に、生まれ育った街で世代の偏りから来る急速な少子高齢化、都市機能の衰退に直面した経験から長期的に持続可能な街づくりをしてみたいためです。第2に、大学で演劇のスタッフリーダーと学術団体のチューターをしてきた経験から喜びや驚き、気づきを与える空間・場を人々に提供したいと考えたためです。この考えを実現するうえで、私は貴社の地域の特性を活かしながら変わりゆく時代ニーズや社会的課題を汲み入れた街づくりとそれらの地域に住む人に全ての場面で高い付加価値を提供していこうとする姿勢に魅力を感じています。特に「二子玉川rise」のような老朽化の進んだ建物が立ち並んでいた二子玉川駅南口地区に日々の生活に豊かさを提供できる多様な都市機能を充足させ、地域内のみならず地域外の人々も訪れる魅力ある街へと変化させていく街づくりを行いたいと思い、志望しました。そこで、私は今回のインターンシップを通じて、能力・環境共に働くイメージを明確にしたいと考えています。実際の業務に同行することで、能力面では「強い責任感から、人の理想に寄り添い、理想を形にしていく」という自身の強みをどこまで活かすことができるかを挑戦すること。同時に、環境面では開発の過程で社員の方々がどのような点を大切にしているのかを学びたいと考えています。
参考:東急不動産 合格ES

上記のフレームに合わせてよく書けています。特に、自身の経験が明示されているのでなぜ不動産を志望するのかを根拠をもって伝えることができています。

また、二子玉川riseのような実例を出すことで、なぜ東急不動産を志望するのかを示すだけでなく、業界研究をしっかりとしていることもアピールすることができています。

設問2:今まで一番苦労したことと、それを他者と関わりながら乗り越えたエピソードをなるべく具体的に記入してください(600字以内)

◆今まで一番苦労したことと、それを他者と関わりながら乗り越えたエピソードをなるべく具体的に記入してください(600字以内)

設問の意図

いわゆるガクチカの設問になります。ガクチカは大きく2つ、「個人」「集団」で成し遂げた経験に区別することができます。今回は「集団」でのガクチカを回答しなければなりません。

デベロッパーは部署内だけでなく、弁護士、ゼネコンなど部外の人を含め多くの関係者と仕事をします。そのため、ガクチカの中でも他社との関わりにフォーカスした質問になっているのも頷けます。

意図を踏まえた回答方針

東急不動産含め、デベロッパーは関係各所と協力することで一つのプロジェクトをこなしていきます。

分譲マンションの開発では用地買収の業務も数多く経験しましたが、その過程では地元の不動産業者や金融機関、弁護士・司法書士、設計事務所、ゼネコンなど、さまざまな立場の方々と接しました。価格や購入条件、事業化のリスクなど、利害関係が相反する方々も含めて調整作業を続ける中、私が最も大切にしていたのは、企業対企業ではなく“人対人”の関係性を基本に置くというスタンスでした。
引用:東急不動産 採用HP

また、unistyleでは企業にPRすべき強みとして次の5つを設定しています。

①個人として努力し、成果をあげることができる

②関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる。

③リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる。

④価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる。

⑤今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現できる。

参考:【例文30選】新卒における自己PRの書き方を5つのフレームワークで解説

上記の東急不動産で求めらる力を加味すると、④価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができるに沿ったエピソードで書くことができるといいでしょう。

また、字数が600字と比較的ゆとりがあるため、文章が冗長になりがちです。そのため、次のようなフレームを意識して書くことができるといいでしょう。

ガクチカフレーム
①結論
②動機
③目標と困難
④取り組みと結果
⑤人柄
⑥学び
参考:ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-

また、以下の動画でも、ガクチカの書き方のポイントを解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。

合格者の回答と方針

多くの人から「公演が面白くない」と評価をされるなかでスタッフの立場から公演の質向上に努め、明治一観客の入るまでに改善したことです。演劇は演出家を中心に役者と音響や照明といったスタッフの2者から構成される30名のメンバーで実施します。私は舞台監督と呼ばれる演出家とスタッフの間で両者の提案を調整する役割でした。大学2年の頃に私が舞台監督として関わった公演の演出家のコンセプトや脚本が面白いのにも関わらず、観劇した多くの人から「面白くない」と言われたことをきっかけに「本気で演出家の想いに応え、魅力を引き出したい」と感じ公演の質向上に努めました。まず、演出家と「できる」「できない」に関わらず「何をやりたいか」をざっくばらんに話す機会を設けました。ここで、演出家がスタッフ業務の知識不足や遠慮から本当にやってほしい要望を出せていないことがわかりました。そこで、演出家に対しては理想を明確にできるようにすること。スタッフに対しては演出家の要望実現に課題がある部署を重点的にサポートすることによって双方が納得するまで提案を練り続けました。この結果、観客数を300人から1200人に増やすことができ、演出家から「こんな公演を作ってみたかった」と評価をいただきました。この経験から、人の理想に寄り添い、強い責任感を持って相手にも実施してもらえるよう自身もサポートすることで、理想を形にできると学ぶことができました。
参考:東急不動産 インターンシップES


この合格者のESでは、上記フレームに合わせて簡潔に書くことができています。内容も異なる立場の人と協力してひとつの成果を出すという、東急不動産の求める力にマッチした内容になっています。

設問の意図も踏まえ、無駄のない完成されたESだと言えるでしょう。

面接、GD対策

東急不動産では、ES・Webテストを突破すると面接とGDを受験しなければなりません。

面接

過去の面接は次のようになっていました。

エントリーシートに沿った質問。 
・具体的な経験を交えながら“あなたらしく”自己PRをお願いいたします。 
→集団の中での自分らしさを書いたのでその集団でのことについて深堀された 
  ・その集団での目標 
  ・大変だったこと 
  ・課題解決を図る中でさらに出てきた課題
参考:東急不動産 インターンシップ体験記

前提として、ESに書けない内容は面接で話すこともできません。東急不動産の面接ではESを中心とした質問がされるため、ESの完成度が面接の出来に影響すると言っても過言ではないでしょう。

また、面接の質問は「好きな色は?」「動物にと例えると?」などの突拍子にない質問ではない限り、事前に準備することは可能です。次の記事に面接で頻出の質問を集めてみたので参考にしてみてください。

GD対策

次は過去の東急不動産のGDの一例です。

2チームに分かれてディベート方式で進む。 
最初に告げられていなかったが、途中で立場が逆になる。 
メモ用紙を与えられ、最初に少し個人で意見をまとめる時間があり、その後は自由に進行して良いと言われ、前半後半で15-20分程度だった。
参考:東急不動産 インターンシップ体験記

ディベート形式のGDだったようです。人によっては初めてのGDになる人がいるかもしれません。GDも面接と同じ対人形式ですが、事前に準備することが可能です。

GDがどのような点で評価されているのか、どのように振舞うべきなのか、事前に準備してGDに臨むようにしましょう。

グループディスカッションに限らず、企業は数々の選考フローを通して学生を

「一緒に働きたいと思えるか」「ビジネスの素養が高いか」

という2つの基準で評価しています。

この2つの基準を根底で持ちつつ、グループディスカッションにおいては

①議論に臨む基本姿勢・②議論のテーマや流れへの理解力・③自身の意見の主張力・④議論を統率するリーダーシップ

と、大きくこれら4点を評価しています。順番に説明していきます。
参考:グループディスカッション(GD)完全対策!企業の意図・役割・議論の進め方まで

最後に

デベロッパー業界は採用人数がとても少ないですが、それに対しての志望者数がとても多く、毎年かなりの高倍率となっております。そのためそれらの企業はただの憧れだけでは内定を貰うことはできないでしょう。

デベロッパーは企業によっても事業内容、社風も大きく差があります。さらに学生にとっても他の業界と比べ、実際そこで働く社員がどんな仕事をしているのか掴みづらいです。

インターンシップへの参加が直接内定に結びつくわけではないですが、東急不動産を志望する学生はインターンシップに参加することで企業、業界への理解が深まり、今後選考を受けていく上でも役立っていくと思います。

デベロッパー業界に関連する記事は他にもいくつかありますので、参考にしてみてください。

東急不動産の選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから

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