日本郵船のES徹底解説!選考通過者のガクチカ分析

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最終更新日:2023年09月28日

本選考とインターンの締め切り情報

日本郵船の本選考ES一覧はこちらから
日本郵船は海運業界の全体シェア39.8%を占める大手企業です。世界のあらゆる国々と取引をするため、国際的でスケールの大きい仕事をしたい学生に人気があります。
 
同社は、陸海空運全ての輸送形態で製品・資源を輸送することによって、世界中の生産者と消費者を繋いでいます。顧客が手塩にかけて造り上げた製品を預かり、それを必要としている消費者のもとに滞り無く届ける事が使命なので、責任感が非常に求められています。

今回の記事では、そんな日本郵船のES説問を、書類通過者の回答と併せて解説していきます。

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日本郵船の本選考ES設問

◆大学の専攻を選んだ理由と、専攻の中で特に力を入れたことについて教えてください。(400字)
◆学生時代に学業以外で最も力を入れたことを教えてください。(400字)
(※全て手書き)

学業で力を入れた事と学業以外で力を入れた事のシンプルな2つの設問で構成されており、本設問内で海運業界で必要とされる素質を織り交ぜる必要があると思います。
 
海運会社の主な仕事は運航管理と呼ばれる仕事です。運航管理は、多岐に渡る関係者と調整を行いながら顧客の要望するスケジュール通りに荷物を届けることが仕事になります。しかし、運ぶ過程には海賊・天候・荒波による商品の破損など様々なトラブルが起こり得るため、オペレーターは最後まで責任を持って運航をやり遂げる事が必要になってきます。そんな海運の仕事においては以下のような人材が求められていると考えられます。
 
①顧客の課題や現在起こっている問題に対して主体的に考え、提案・行動し、問題を解決することのできる人材

②顧客となる企業(荷物を積む企業も受け取る企業も)、自社の船の船長、倉庫会社の社員など立場や考え方の異なる人と協力して成果をあげることのできる人材

③顧客企業、自社の船の船長、倉庫会社など様々な立場の人をリーダーシップをもってまとめ、成果をあげることのできる人材

設問1:大学の専攻を選んだ理由と、専攻の中で特に力を入れたことについて教えてください。

◆大学の専攻を選んだ理由と、専攻の中で特に力を入れたことについて教えてください。

設問の意図

実際の仕事と大学での勉強・研究内容が直結しないという理由で学業で力を入れた事を伝える事を苦手としている学生が多いように感じます。しかし、研究の内容自体が必ずしも選考で重要になるわけではありません。なぜなら面接官が見ているのは、研究内容そのものではなく、みなさんが学業を通して培った強みが自社で活躍する素質と合致するかどうかだからです。企業はこの設問から、学生が入社後に活躍できるかどうかを見極めようとしていると考えられます。

意図を踏まえた回答方針

学業に関しては「なぜその分野に興味をもったのか」「どんな目標をたてたのか」「どう達成したのか」などを 上記の3つの求められる人物像に合わせてアピールしましょう。
 
論理的に伝わるESを書くべためには、以下の順序で箇条書きにしてからまとめるとよいでしょう。
①結論→②動機→③目標と困難→④取組みと結果→⑤人柄→⑥学び

以下の記事・動画で、ガクチカの書き方を解説しているので、参考にしてください。

参考:ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-
→面接では必ずと言って良いほど聞かれる、学生時代に頑張った経験。この記事では、「ガクチカで何を伝えたら良いのか分からない」「学生時代に頑張った経験がない」といった学生に向けて、ガクチカの書き方を解説していきます。

合格者の回答と解説

私が大学3回生次から所属した刑事法学ゼミでの活動です。法曹志望者の多い、レベルの高い集団の中で勉強したいと思い、評価が厳しいことで有名なゼミを選択しました。議論の中心になることでゼミに貢献したいと考えていましたが、圧倒的な知識量を誇る先輩や教授の議論についていけず議論の中心になるのはもってのほか、という状態でした。 

 

そこで、自分がゼミにどのように貢献していくのかについて考えなおすことにしました。まず、議論の現状を分析したところ、「議論の多くが特定のゼミ生と教授の討論である」こと、「互いの主張を言い合う時間が長く議論が散りがちである」こと、の二点が問題として挙げられました。私は、議題を明確化しそれをメンバー全員で共有することができればこれらの問題を解決することができると考えました。そこで、論点を逐一整理し、それを発表しながら議論を進めるという役割を担うことで、議論の活性化を促しゼミに貢献することにしました。その結果、多くのゼミ生が議論に参加できるようになり、議論の活性化を果たしゼミに貢献することができました。

 

参考:日本郵船 エントリーシート

上記のESをフレームワーク(①結論→②動機→③目標と困難→④取組みと結果→⑤人柄→⑥学び)に当てはめると以下のようになります。

①結論
刑事法学ゼミの活動において、議論の活性化に貢献することができた
②動機
特定のゼミ生しか議論に参加できていない、お互いの主張を言い合うばかりで議論にはなっていない状態だった
③目標
議論の場を提供することで自分自身が中心となり、ゼミに貢献したい
困難
圧倒的な知識量を誇る先輩や教授の議論についていけなかった
④取り組み
議論の現状を分析することで、議題を明確化しそれをメンバー全員で共有するようにする
結果
多くのゼミ生が議論に参加できるようになり、議論の活性化を果たしゼミに貢献することができた
⑤人柄
高い目標に向かってリーダーシップと調整力を発揮し周りを巻き込みながら成果を上げることのできる人物
⑥学び
最初は自分が中心になってゼミに貢献しようとしていたが上手くいかず、自分が「どのように」貢献するかが大事であると学んだ

このESは、①から④までの流れが分かりやすく書かれているため、読み手にとって理解しやすいものになっています。それに加えて、このESを読むことで、直接は書かれていない⑤・⑥についても容易に察することができるため、簡潔かつ言いたいことがしっかりと伝わる回答だと思います。

設問2:学生時代に学業以外で最も力を入れたことを教えてください。

◆学生時代に学業以外で最も力を入れたことを教えてください。

設問の意図

設問(2)ではいわゆる学生時代頑張った事が問われています。学業よりも経験の種類・深さに幅をもたせることが可能なので、自分の強みや人柄をより明確にアピールする事ができるでしょう。企業は以下3点を中心に見て、学生の強みが企業の求める資質に合致するか見極めていると考えられます。
 
(1)経験自体のインパクト
(2)記載内容から測れる思考の深さや人柄
(3)日本郵船の仕事に通じる学びの有無

 
海運の仕事はどのようなものか、そこで活躍できる人材はどのような考え方・能力を持っていそうか、これらを考えながら書いていきましょう。

意図を踏まえた回答方針

「経験のインパクト」は必ずしも唯一無二の特別な経験を指すわけではなく、いかに自分なりの方法でチームに貢献できたかが大事になります。そうした経験を述べながら「思考の深さや人柄」「日本郵船での仕事に通じる学び」をアピールできると良いでしょう。
 
海運会社の主な仕事は、物資を届けたい企業と受け取りたい企業の仲介役となり、物資を届けるオペレーションを担当することです。モノを預かって届ける過程には多岐にわたる人々の協力が不可欠であるため、多くの関係者との関わりの中で初めて成立する仕事であると言えます。
 
そのため、組織やグループ全体の方向性を理解しながら、自分がその枝葉として活躍していくという気概を持っている人材が求められていると考えられます。例えばアメフトなどのチームスポーツの場合、リーダーだけが評価されるわけではなく、各ポジションや主務などの複数の関係者がいる中でいかに自分なりの貢献方法を考え、周りと協力して成果を出せるか、という事の方が重視されていると言えます。

上記のような、多くの利害関係者が存在する中で自分なりの貢献方法で皆と協力して成果をあげる経験は、体育会に限らずサークル活動やアルバイトでもできると思います。自身の経験の中でそうしたものがないか、今一度考えてみてください。

参考:ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-
→学生時代頑張ったことに関する設問についての解説記事です。評価される内容の選び方や論理的な構成にするためのフレームワークなどの実践的なテクニックが載せてありますので、ESを書く際の参考にしてみて下さい。

合格者の回答と解説

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最後に

日本郵船のエントリーシートはシンプルなため、どのような内容を書くのか悩ましいところです。同業他社である商船三井が明確に求める人材を定義しているので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

海運会社においては、主体的に問題について当事者意識を持ち、関係者と協力しながら問題を解決していける人材が求められていると言えます。自分自身の過去の経験からそういった人材であることを伝えられるように意識してエントリーシートを書くようにしましょう。

参考:日本郵船の企業研究
こちらのページから日本郵船のESや選考レポートを見ることが出来ます。ぜひ参考にして下さい。

以下、同じ海運会社である商船三井の記事を参考にしてみて下さい。

参考:商船三井のES対策!求める人材を理解して採用レベルの志望動機・ガクチカへ

→商船三井の事業内容から、求める人材像について考察を行なっています。


商船三井の内定者ES解説!選考通過のエントリーシートの共通項

→商船三井のESの回答方法を解説した記事です。かなり文量の多いエントリーシートであり、企業選びの軸・興味のある事業・入社後にやってみたいことなどが問われています。ここまで志望動機を固めることができれば面接でも困ることはないのではないでしょうか。

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