【三井物産】選考フロー別対策|ES・テストセンター・面接まで

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最終更新日:2023年09月22日

三井物産の本選考ES一覧はこちら

三井物産をはじめとした総合商社の就職人気は非常に高く、特に上位校学生の間ではトップクラスの人気を持つ企業だと言えます。

しかし一方で単純な倍率で言えば食品メーカーなどよりも低めだと推測され、対策を講じて選考に臨めば十分にチャンスがあるものと考えています。

参考:総合商社の入社倍率|三菱商事・伊藤忠商事

→総合商社と聞くと倍率が高いと考えるかもしれませんが、日系メーカーに比べると実はそれほど高くありません。本記事では総合商社の入社倍率について提示します。

こちらの記事では三井物産の①求める人材像の考察、②選考の全体像、③各選考段階で押さえておくべきポイントをお伝えします。

また、過去の三井物産のエントリーシート回答例や本選考レポートはこちらのページからご覧いただけます。

三井物産のエントリーシート・選考レポート

→三井物産の本選考ES・レポート及びインターンES・レポートを掲載しています。

企業研究

【本記事の構成】
・三井物産が求める人材像
・三井物産のビジネスモデルに基づく求める人材像の考察
・三井物産の本選考フロー、採用数
・三井物産のエントリーシート対策
・三井物産の適性検査対策
・三井物産の面接およびグループディスカッション対策

本選考とインターンの締め切り情報

三井物産が掲げる、求める人材像

人間的な魅力がある人。自ら考えて行動する人。泥臭くても、荒削りでも、やり遂げてみたいという強い想いを抱いている人ですね。

 

三井物産は「挑戦と創造」という言葉をDNAとして掲げています。「商社の仕事も面白そうだ」くらいに漠然と考えている人は、逆に私たちの会社には合わないと思います。厳しい言葉かもしれませんが、「三井物産には自分は向いていないかもしれない」と考えてみてもらうことも大切だと思っています。

 

私たちが求めているのは、「真の挑戦者」なのですから。

 

出典:三井物産採用ホームページ

①人間的な魅力
②自ら考えて行動する
③「やり遂げる」という強い想いを抱いている

三井物産ではこれらを兼ね備えた人材を求めているとのことです。

次の段落では、これらの抽象的な概念について、三井物産のビジネスモデルや働き方に基づいて、より具体的に考えていきます。

三井物産のビジネスモデル

三井物産のビジネスモデルについて、①収益源、②扱う商材・サービス、③商材・サービスの提供方法、これら3点を紐解いていきます。

三井物産の収益源

三井物産など総合商社のビジネスは、

①トレーディングによる仲介料
②事業投資や事業経営から生まれる収益

上記大きく2本の柱で成り立っています。

古来は①のトレーディングによる利益が主でしたが、時代の変化と共に、メーカー等が商社を介さずに自前の販売網で賄うようになってきたために、トレーディングビジネスを残しつつも、事業投資や自社から人員を送り込んだ事業経営にも重きを置くようになってきています。

三井物産の扱う商材・サービス

三井物産など総合商社は自社で商材を持っておらず、そこに所属するヒト(および付随する情報)が唯一の商材・サービスです。

三井物産の商材・サービスの提供方法

ヒトが唯一の商材ということで、ビジネスの開拓やプロジェクト組成、およびそこへのヒトやカネの投下を行なっています。

①トレーディング、②事業投資・事業経営それぞれの事例を紹介します。

①トレーディング

具体的な業務としては、国内の各拠点の在庫状況を管理して、適切なタイミングで中国のサプライヤーから原料を購買できるように手配しています。

輸送のための船の手配、中国での船積み、日本での荷揚げの管理も重要な業務。船会社との運賃交渉も担当しています。

主なお客さまとなるのは、国内のガラスメーカーさんや洗剤メーカーさんですね。こうしたメーカーさんとも、まだ一部ですがやり取りを始めています。

 

出典:三井物産採用ホームページ

商社のトレーディングビジネスは、自社のネットワークを用いて需要と供給のマッチングを図り、売り手と買い手とを繋いで仲介料を受け取るものです。

また、貿易実務も商社が肩代わりします。ビジネスマッチングと実務のアウトソースがトレーディングで提供する価値です。

上記は「受け渡し」と言われる業務で、貿易実務のアウトソースにあたります。

受け渡しは下積み的な(しかし重要な)仕事であり、主に若手社員が任されます。

②事業投資・事業経営

ーー入社3年目には、医療ITの会社に出向していますね。

 

三井物産が出資する医療IT系の企業で、当時オフィスが六本木にありました。社員は十数名。エンジニアと企画・営業が半々というような規模でしたね。

 

ーーまさに「ベンチャー」という感じ。どのような仕事を担当したのですか?

 

私のミッションは、いかに売上を拡大してビジネスを立ち上げていくか。

 

経営というよりも営業寄りのポジションでしたね。実際、泥臭い営業マンのような仕事もしましたよ。

 

病院のリストを見て片っ端から電話をかけて。飛び込み営業ですね。

 

出典:三井物産採用ホームページ

出資者として出資先のバリューアップを図るために、上記のように社員を出向させることもあります。

多くの場合は出向先の企業の社員よりも商社からの出向者の方が給与が高くなっており、「高い給料をもらっているからには当然仕事できるんだろうな?」といった高い期待値のもとで働くことになります。

また、上記のような小規模ベンチャー以外にも大手企業に出向することもありますが、その際には事業企画などのコア部署に所属することが多く、出向先のエース社員と対峙するため、こちらでも高いレベルのパフォーマンスが求められることは変わりません。

参考:総合商社社員が関連会社への出向で劇的に成長する3つの理由

→ネガティブなイメージを抱かれがちな「出向」。しかし必ずしもネガティブなものではありません。本記事では関連会社への出向で劇的に成長した理由について提示します。

ビジネスモデルから考える、三井物産が求める素養

上記のビジネスモデルや働き方に基づき、三井物産が採用ホームページで掲げていた抽象的な求める人材像・素養をより具体的に落とし込んでいきます。

①人間的な魅力

こちらは、取引先や出向先で成果を上げるために必要なヒューマンスキルを指すと考えられます。

商社の営業は若手のうちから取引先の10年20年目のベテラン社員からの信頼を得ることが求められるほか、先ほど説明したように出向先の社員からは厳しい目で見られます。

そうした人々に気に入ってもらう・信頼してもらうための人柄や方法論を求めているということでしょう。

②自ら考えて行動すること

モノを持たない商社は、関係者をまとめて事業を牽引するリーダーであることが求められます。

そのため、ここでの「自ら考えて」というのは自分だけで物事を進めることを指すのではなく、主体的に周囲の人々を巻き込むことを指しているのだと考えます。

③「やり遂げる」という強い想いを抱いていること

先ほど商社が事業投資に重きを置くようになった背景を説明しましたが、仲介役ではなく、ビジネスの当事者として投資先の成長にコミットすることが求められるようになってきました。(その結果として取込利益という果実を手にします)

そうした流れもあり、単なる仲介・調整役ではなく、プロジェクトを成功に導く・事業を成長させるための強烈な当事者意識を持った人材が欲しいという意味だと考えます。

三井物産の本選考フロー、採用数、倍率

本選考フロー

次に、本選考のフローについて見ていきます。

年度により選考内容は微妙に変化しますが、おおむね以下のようなプロセスで選考が行われています。

エントリーシート提出(4〜5月)
 ▼
筆記試験(4〜5月)
 ▼
面接(複数回、6月)
 ▼
内々定(6月)

過去のエントリーシート設問では、志望動機に加えて「周囲の人物と協力しながら目標を達成したエピソード」「困難を乗り越えたエピソード」「自らが変化したエピソード」を問われることが多いです。

設問の構成からも、三井物産が周囲を巻き込みながら物事を主体的に進めるリーダーを欲していることが伺えます。
(この記事の中でも、最新年度の設問をもとに三井物産のエントリーシート対策方針をより詳しく説明しています)

ちなみに三井物産のインターン選考のエントリーシートでは、学生の論理的思考力を測るために以下のような非常に癖のある設問が課されたことがあります。

本選考のエントリーシートでこのような設問が課されたことはありませんが、日頃から物事を深く考える癖をつけてケース面接対策を行っていればこうしてた設問にも対応できるでしょう。

「世の中にあるものやサービスを繋いで新たな価値を生み出し、 日本の人々の衣・食・住のいずれかを豊かにするアイディアを説明して下さい。」

 

参考:三井物産 インターンレポート

「『若い時の苦労は買ってでもせよ』という言葉があります。あなたならどんな苦労を買いますか?その理由と共にお答えください。」

 

参考:三井物産 インターンレポート

また、選考フローは年度ごとに変わる可能性があるため、幅広い対策をしておいた方がよいでしょう。

2018年度の本選考では2次面接と同時にグループディスカッションが実施されました。

【GD】6:2、30分@東京本社 
個人ワークを5分→GD30分の流れ。総合商社がネット放送事業に乗り出すとき、具体的にどのコンテンツを選ぶのが良いか、というお題で7つの選択肢の中からグループで一つ選ぶ形式。大人し目の学生が多かったので仲良くやることができた。 

 

【二次面接】1:1、10分×2回@東京本社 
GDの感想や集団での立ち位置を聞かれる。GDと同じ面接官なのでGDのときと印象に齟齬がないように気を付けた。 

 

出典:三井物産 本選考レポート

2017年度の本選考の際には小論文の執筆を課された学生もいました。

ES+C-GAB受験(テスト受験の一週間後にマイページに連絡)→一次面接+小論文(終了後その場で最終面接に案内される)→最終面接(その場で握手)

 

出典:三井物産 本選考レポート

採用数

三井物産は、総合職と業務職(一般職)に分けて採用活動を行っています。

就職四季報によると、直近の採用人数は以下の表の通りでした。

2017年度は140mの総合職が採用されています。

総合職の男女比を見ると男性の方が多く、近年は女性総合職の割合も徐々に高まっているようです。

こちらは、男女・文理別の採用実績です。


全体の割合としては文系の学生が多いですが、修士や理系の学生も一定数存在しています。

三井物産に限らず、商社における理系人材の需要は高まってきているように感じます。

三井物産のエントリーシート対策

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こちらの動画では面接の全体像についてわかりやすく解説しています。ぜひご覧ください。

最後に:「人の三井」で評価されるために

三井物産は「人の三井」とも呼ばれ、個々人の能力や人間的魅力は相当見られると思っています。(他社の評価が甘い、という意味ではありません)

総合商社の中でも三井物産はジョブローテーションに積極的であり、異なる領域においてもマルチに力を発揮するための汎用的なスキルや人格を重視しているのかもしれません。

①自分自身の適性や志向を適切に理解して説明する
②抽象的な「求める人材像」を実際の商社のビジネスの現場に落とし込んで理解する
③求める人材が持ち合わせる素養を過去の経験から伝える

まずは上記3点を押さえて選考に臨んでいただければと思います。
また、過去の三井物産のエントリーシート回答例や本選考レポートはこちらのページからご覧いただけます。

三井物産の選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから

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