INPEX(旧:国際石油開発帝石)の志望動機対策|事業内容の理解なくしてES通過なし

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最終更新日:2023年09月26日

志望動機例文集

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国際石油開発帝石(以下INPEX)は国際石油開発、帝国石油、国際石油開発帝石ホールディングスの経営統合によって2008年にできた会社です。

日本の資源開発の大手会社であり、原油を探すところから、掘る、生産、運ぶまでおこなう企業です。石油開発をする際はかなり規模の大きな投資を行っており規模の大きな事業をやりたい、グローバルな事業に携わりたい、資源投資に携わりたいと考えている方には向いている会社だと思います。

また、事業内容として資源投資をおこなっていることから、総合商社のエネルギー部門志望者にとってINPEXはかなり親和性の高い事業を行っていると言えるでしょう。

現在は石油の価格下落により利益が減少をしていますが、確実に利益をあげており安定企業と言えるでしょう。
では、INPEXは実際はどのような事業を行っているのでしょうか。見ていきましょう。

ちなみにunistyleは他にもINPEXの記事があるので是非参考にしてみて下さい。

本選考とインターンの締め切り情報

INPEXのビジネスモデル 

INPEXの事業の柱としては石油開発を行っており、その石油を販売することによって利益を得ています。また、石油だけではなく天然ガス開発、再生可能エネルギーへの取り組みで利益を得ています。

これらの事業は投資をすることで新たな価値を生み出していくことから、新たなものに挑戦し続けたいと考えている方には向いている事業内容と言えるでしょう。

イクシスLNGプロジェクトは、当社が操業主体(オペレーター、参加権益比率:62.245%)としてトタール社(同:30%)、台湾中油(CPC、同:2.625%)、東京ガス(同:1.575%)、大阪ガス(同:1.2%)、関西電力(同:1.2%)、JERA(同:0.735%)及び東邦ガス(同:0.42%)と共に、オーストラリア連邦西豪州沖合に位置するイクシスガス・コンデンセート田より産出される天然ガスを、オーストラリア連邦北部準州のダーウィンに建設する陸上ガス液化プラントにて液化し、年間890万トンのLNG及び年間160万トンのLPGとして生産・出荷すると共に、沖合生産・貯油出荷施設(FPSO)などから日量約10万バレル(ピーク時)のコンデンセートを生産・出荷する計画です。本プロジェクトは、40年という長期にわたって稼働が見込まれる世界的にも大規模なLNGプロジェクトです。

 

当社は、1998年の公開入札により本プロジェクトが位置する鉱区の探鉱権を取得、その後の探鉱・評価作業や基本設計作業などの開発検討作業を経て2012年1月に最終投資決定しました。

 

参考:オーストラリア イクシスLNGプロジェクト 沖合生産・処理施設(CPF)の出航、及び今後の生産スケジュールについて

これは日本企業として初めて大型LNG開発のオペレーターとして事業を推進している事業です。かなり大きな規模感をもって事業を行っている上に、他の日本企業と共に投資を行っています。

ただ、投資を行う際にも様々な困難が考えられます。一社だけでは莫大な投資金額を賄うことは出来ないので銀行、他のエネルギー会社などと協力して投資を行っていく必要があると考えられます。その為、立場や考え方の違う会社と協力して仕事を行うような事業に携わりたいという方には向いているでしょう。

国際石油開発帝石株式会社は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構と伊藤忠商事株式会社と共に日本南サハ石油株式会社を通じて、ロシア連邦イルクーツク州のザパドナ・ヤラクチンスキー鉱区およびボルシェチルスキー鉱区の石油探鉱事業に参画していますが、ZY鉱区内のイチョディンスコエ油田における精度の高い埋蔵量評価を目的とした長期生産テストを実施した結果、商業的生産に十分な原油埋蔵量を確認したため、この度、同油田について開発・生産段階に移行することを決定いたしましたので、お知らせいたします。(中略)イルクーツク石油がJASSOCと共に設立したアイエヌケー・ザパド社が、本事業をオペレーターとして進めています。ZY鉱区内の同油田から産出される原油は、東シベリア・太平洋石油パイプラインを経由してロシア国内に供給されると共に、ロシア極東コズミノ港から日本をはじめとするアジア市場へも輸出される予定です。本事業においては、同油田の他にも油ガスの胚胎が確認されている鉱床が存在しているため、それら鉱床からの生産テスト等を順次開始することが見込まれています。


参考:ロシア連邦イルクーツク州での石油探鉱事業における一部油田の開発・生産段階移行について

これはロシア連邦における石油事業に関するプレスリリースです。日本ではあまり石油生産ができないのでこのように海外において石油開発をし、輸入をすることで日本のエネルギー需要を下支えしています。エネルギー開発が直接日本の存在感を高めるようなことはないですが、日本の強み、プレゼンスを高めているとなる自動車、機械などの産業を下支えすることが出来ます。このことからエネルギー産業は日本の存在感を高める産業に貢献できる産業だといえるでしょう。

以上のことを踏まえ、『「軸」に基づく業界比較』に基づいてINPEXの志望動機を考えると、

・新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい
・価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したい
・日本のプレゼンスを高める仕事がしたい

といった志望動機が適切と考えられるでしょう。
では実際の内定者はどのような志望動機を書いているのでしょうか。みていきましょう。

 INPEXのES通過者の志望動機解説

これらが実際の内定者の志望動機です。見ていきましょう。

私は人々の生活の根幹を支える使命感のある仕事に就きたいと考えている。東日本大震災を機に、今まで当たり前の存在であったエネルギーが当たり前でなくなり、社会経済が停滞したことで、エネルギーの重要さを痛感した。そこで、エネルギー開発業界の非資源国、日本を支える使命感に魅力を感じる。

 

部活動でキーパーとしての役割を果たす中で、使命感を持って自らが主体となって価値を発揮することにやりがいを感じてきたからだ。 

 

貴社はそのエネルギー開発業界の中でも、オペレーターとして事業を統括できる点や、積極的に新規開拓をしている点に魅力を感じ、貴社を志望する。プロジェクトを統括する立場から、新たな事業の立ち上げに挑戦し、日本だけでなく、世界中の人々の暮らしをもっと豊かにしていきたい。

 

参考:【内定】エントリーシート(事務系)

この方はINPEXの志望動機として「プロジェクトを統括する立場から、新たな事業の立ち上げに挑戦し、日本だけでなく、世界中の人々の暮らしをもっと豊かにしていきたい」ということを挙げられています。このことはさきほど挙げた志望動機の中の「新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい」というものに近しいものがあるでしょう。なぜエネルギー業界、その中でもなぜINPEXかという流れはかなり良いものだったと思います。

ただ、部活動の経験を話していますが、少し論理が飛躍している感が否めないのは事実だと思います。キーパーだから使命感を持つのではなくどこでも同じように使命感をもってプレーしています。なぜキーパーをやると使命感を持てるのか、なぜ自ら主体となって価値を発揮することにやりがいを感じたのかをもっと論理的にかいたほうがよいと思います。

私が御社を志望する理由は、世界に対する日本のプレゼンスを向上させられる事業に関わりたいからです。 興味を持った仕事は産油国政府や海外企業とのやり取りが多い業務企画です。私は東南アジアを旅行した際に、日本の存在感の大きさを感じました。 

 

しかし近年は新興国が猛烈な勢いで追い上げています。あらゆる資源を持たない日本はビジネスで海外に価値を届けることができなければ、世界でのプレゼンスは低下してしまうでしょう。 

 

よってキャリアを考えるにあたって私は世界に対する日本のプレゼンスを向上させたいという思いを抱きました。エネルギー開発業界は私のこの思いを叶えられる業界だと思います。多くの組織を巻き込み、巨額のお金を動かす事業の中心を担えるからです。 
 

御社については、私がこれまでに話を聞いた他のどの企業よりも、“強い使命感”が伝わってきた点が魅力的です。 

 

私がここまで説明してきた内容は海外へ目を向けた話でしたが、当然御社には外国のためだけに事業を行うのではなく、日本へエネルギーを安定供給するという使命があります。特に私は電力システムに関する研究をしてきた経験からインフラのインフラという表現に共感を抱きました。

 

参考:【内定】エントリーシート(グローバルスタッフ事務)

 この方は「世界に対する日本のプレゼンスを向上させられる事業に関わりたいから」ということを志望理由としてあげられています。これはさきほどあげた「日本のプレゼンスを高める仕事がしたい」という志望軸に合致していることがわかります。なぜエネルギー業界か、なぜINPEXかという流れでこの方は書いてはいないのですがエネルギー業界を志望する理由も書いているので良いESだと思います。

また、具体的な経験の記述として挙げられるのは3つあり・東南アジアへの旅行・INPEXの強い使命感を感じた・電力システムに関する研究と言うものをあげています。ただ、この記述はかなり短く具体的なエピソードが盛り込まれていないので、より具体的に書いても良かったとは思います。

一生を懸けられる仕事をしたいという思いから、エネルギー業界と新聞社を志望している。 私が貴社に惹かれる点は、大きく分けて3つある。「資源の乏しい国、日本のために」という使命感、プロジェクトのスケールの大きさ、そして資源開発においてオペレーターを担う力、である。

 

私は、一生を懸けられる仕事がしたい。被災地でのボランティア活動の際、地元の漁師の方の「最後まで漁師として生きたい」という思いに感激し、私もそこまで打ち込める仕事をしたいと考えたからだ。貴社の日本のためという大きな使命や、着任者の死後も残るようなプロジェクトのスケールは、私の一生をかけて余りあるものだ。その中でも、新たなプロジェクトの創設に携わりたい。

 

私は挑戦が好きで、学生時代も会社、サークル、学生寮の行事など積極的に新しいものを作ってきた。貴社は、現行の巨大プロジェクトを経て、今後日本唯一のオペレーターとして活躍されると思われる。その一員として、社会を根元から支えられる資源開発プロジェクトを始動させたい。

 

参考:【内定】エントリーシート

この方は「一生を懸けられる仕事をしたい」ということを挙げられていますが、具体的にやりたいこととして「新たなプロジェクトの創設」を挙げられています。これは先程あげた志望動機の中で「新たに事業や仕組みを生みだす仕事がしたい」というものと近いものがあります。

また、この方は具体的な経験としてボランティア、新しいものに挑戦してきたなどをあげられておりここは評価できる点だと思います。

なぜエネルギー会社か、なぜINPEXかということも書けているので全体的に評価できるESだと思います。

最後に 

いかがでしたでしょうか。

実際、文系の方にはエネルギー業界には馴染みのない方も多いとは思います。

ですが、かなり規模感の大きな事業やグローバル、新規事業を行いたいという志向性を持った方には向いていると思いますし、投資を行いたいという志向性を持った方にももちろん向いていると思います。

さまざまな志向性を持った人々に合致するINPEXですので、現在エネルギー業界を全く見ていない方も視野に入れても良い企業と思います。

INPEXの選考対策(ES・レポート・関連テクニック/コラム記事)はこちらから

最後に、動画を通じて志望動機の書き方を確認したいという方は下記の動画も参考にしてもらえればと思います。志望動機の書き方のポイントが端的にまとめられているので、動画でサッと確認したいと思っている方にオススメです。

photo by Martin Thomas

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