三菱重工業のES対策!求める人材を理解して採用レベルの志望動機・自己PR・ガクチカへ

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最終更新日:2021年01月05日

企業研究

三菱重工業といえば、川崎重工業・IHIと並び日本の総合重機大手3社の一角を占めいる大手企業です。最近では航空機開発を手がけており、MRJの開発に取り組んでいるのは皆さまも一回は耳にしたことはあるのではないでしょうか。また、JAXAとの協同開発をし打ち上げたH2Aロケットもご存知だと思います。他にも原子力事業もおこなっており幅広い事業ドメインを持っています。

近年は再三の納入延期、世界的な脱原発傾向による不振など不安材料はありますが、そのスケールの大きさや事業領域の幅広さから、文理問わず根強い人気がある企業の一つであると言えます。

それでは、そんな三菱重工業のESと採用HPから、三菱重工業の求める人材を導いていきたいと思います。

本選考とインターンの締め切り情報

事業内容と採用HPから考える三菱重工業の求める人材


では早速、HPからみてみましょう。

最近では中国や台湾などの海外案件も担当するようになりました。現地のゼネコンと交渉を重ねながら仕様や納期、価格などを決めていく作業は、日本との商習慣の違いに戸惑いを感じた時期もあったのですが、今はかなり慣れてきましたね。コツとしては、とりあえず笑みを絶やさず、要所で言いたいことをずばっと言うことです(笑)。
私に営業としての資質があるとすれば、負けず嫌いなところでしょうか。「この案件は受注する」と決めたら全力を尽くしますし、たとえうまくいかなくても最後まで粘ることで次の仕事につながるケースもあります。


参考;社員の声(営業本部)

この方は、高層ビルの制震装置の営業を手がけている方です。

最近では建築需要の高まっている中国や台湾への営業等も行っているそうです。ただ、「最近では中国や台湾などの海外案件も担当するようになりました。現地のゼネコンと交渉を重ねながら仕様や納期、価格などを決めていく作業は、日本との商習慣の違いに戸惑いを感じた時期もあった」という記述からも分かるように、海外の人とは考え方が異なっている部分があり困ることもあったそうです。最終的にコツを掴み、海外との違いに慣れるに至るまでは困難を伴ったことでしょう。

このことを、「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を参考に考えてみると、「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」能力が重要であることがわかります。海外では色々と日本とは慣習が異なることがあります。ただそれらを乗り越えていかなければなりません。そのため、先程述べた能力を持っている人材を求めていると読み取れるでしょう。事業内容から考えても、プロジェクトの規模が莫大なものになる重工メーカーでは、社内・社外に関わらず協力関係の構築は不可欠であると言えるでしょう。

入社4年目に社内異動制度の一環で職場を異動することになったとき、せっかくメーカーにいるのだから営業職の中でも違う分野の製品に携わってみたいと考え、肥料やメタノールなどの化学プラントの営業を希望しました。原子力など大型の電力プラントの市場が先進国や新興国中心なのに対し、化学プラントは途上国まで含めた全世界が営業相手です。それだけに、これまでと違う仕事に挑戦していけると思いました。実際に働いてみると若手でも任される業務が多く、設計・調達・商社等さまざまな関係者と連絡をとりながら、日々仕事に取り組んでいます。
今は中南米某国のメタノール生産プラントの営業を担当しており、現在最終契約交渉に参加しています。今後、建設工事が始まれば私も現地に駐在する予定です。
プラントの現地駐在員になると現地国のスタッフとの交渉から日本との調整業務、事務所の運営、経理作業など全てこなさなければなりません。まだ経験の浅い私にとっては覚えなければならないことばかりですが、営業として現場を経験したいという強い希望もあり、まったく未知の環境ですが、プロジェクトを円滑に進めるコーディネーターとして、また、プロジェクト関係者のムードメーカーとしてコミュニケーションを活発にしていきながら、プロジェクトの成功を見届けたいです。

参考;社員の声(エンジニアリング本部)

この方は化学プラントの営業をされている方です。

この方の記述にも有るように、現在中南米のメタノール生産プラントの営業を担当されているそうです。

「プラントの現地駐在員になると現地国のスタッフとの交渉から日本との調整業務、事務所の運営、経理作業など全てこなさなければなりません。まだ経験の浅い私にとっては覚えなければならないことばかりですが、営業として現場を経験したいという強い希望もあり、まったく未知の環境ですが、プロジェクトを円滑に進めるコーディネーターとして、また、プロジェクト関係者のムードメーカーとして、コミュニケーションを活発にしていきながら、プロジェクトの成功を見届けたいです。」ということからも分かるように、駐在員は様々な業務がアサインされており、様々な問題を解決をしていかなければなりません。

また、新規プラント建設なので様々な課題、要望があると思います。それら諸問題を解決出来るような能力が求められていると思います。

これを、『人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み』に当てはめて考えると、「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」という能力が求められていることがわかります。

三菱重工業のES設問

(1)あなたが企業を選ぶ際に最も大切にしている基準は何ですか?その上で、あなたが三菱重工を志望する理由を、携わってみたい事業や職種を盛り込んで教えてください。(15文字以内)
詳細(500文字以内)
(2)あなたがこれまでの人生において直面した、最も困難だった経験は何ですか?また、その困難を乗り越えるためにあなた自身がとった行動と、その経験から学んだことについても併せて、具体的に教えてください。 概要(30文字以内)
詳細(500文字以内)
(3)あなたをより深く知るために、当社に伝えたいことを自由にご入力ください。 
タイトル(15文字以内)
詳細(200文字以内)

参考:三菱重工の企業情報

設問(1)「あなたが企業を選ぶ際に最も大切にしている基準は何ですか?その上で、あなたが三菱重工を志望する理由を、携わってみたい事業や職種を盛り込んで教えてください。」について

志望動機に関する質問です。

中でも企業を選ぶ際に大切にしていること、すなわち、企業選びの軸について尋ねられている質問です。「【例文6選】エントリーシート(ES)の志望動機の書き方!独自調査を基に人気業界ごとに解説」や以下の動画で説明しているフレームワークの③企業選びの軸に該当します。さらに「携わってみたい事業や職種」は⑤取り組みたい仕事に該当します。


企業選びの軸を述べるうえでは、なぜそれが導かれたか自身の経験をもとに示す必要がありますし、その軸に該当する業界は複数挙げる必要があります。そのため、500字という字数から考えてもフレームワークの①〜⑥の項目について網羅した形で回答することが求められていると言えるでしょう。

また、企業選びの軸が三菱重工と整合性がとれていないものだとロジカルな説明が困難となりますので、複数の軸を挙げる中で重工メーカーの志望理由として妥当性のあるものに仕上げていきましょう。例えば、「自分に合った企業を選ぶために考えておきたい7つの基準」を基に軸を考えるとすれば、「BtoBの仕事」・「モノを扱う仕事」・「チームで進める仕事」あたりが該当するかと思います。

以下記事では、企業選びの軸について詳細に説明していると同時に、内定者の軸も紹介していますので参考にしてみて下さい。
 

参考:無駄な業界研究は不要〜大事なのは自分なりの企業選びの軸〜 

設問(2)「あなたがこれまでの人生において直面した、最も困難だった経験は何ですか?また、その困難を乗り越えるためにあなた自身がとった行動と、その経験から学んだことについても併せて、具体的に教えてください。」について


学生時代の経験について、頻出の困難を乗り越えた体験を聞くものです。

仕事で失敗、挫折をした際に乗り越えられる、そのプレッシャーに耐えうるような人材であるのかを知りたいという意図が込められています。その困難を乗り越えるうえで発揮されたあなたの強みが、三菱重工の求める人材と合致しているかどうかが重要となります。

ここでは、実際の内定者の回答を参考にしていきましょう。

私は○○部・主将として、チームを一つにまとめ、大きく成長させることに挑戦しました。 我々の部は58名の部員が所属し、その価値観・性格・実力は大きく異なります。それゆえ選手個人の目標・やる気は大きく異なり、一つのチーム目標に全員の気持ちを向けさせることは困難な事でした。チーム発足直後、チーム目標に対して熱意を持てない部員が多く、休部や退部をする部員が多発する状況でした。私は独力で問題を解決できないと感じ、同期ミーティングを開き、その中で部員同士の公私両面での関係性が薄いことが問題だという結論に至りました。そこで私は同期の力を借りると共に、部員全員との文通・試合時の全員応援・週1回のミーティングの充実を徹底する事で部員各々の「チームで戦っている」という意識を強めました。その結果、部員同士の会話は公私共に増え、チームにも一体感・活気が増し、戦績も各試合で過去最高レベルの成長率を記録することができました。 この経験から私は、仲間の存在が独力では考え付かない解決策を提示してくれること、メンバー間の本音の関係がチーム力を高め、単なる個人の集団では実現できない成果を生み出してくれる事を学びました。

参考;【内定】エントリーシート(国内採用)

この内定者の方は、困難を一つにまとめ成長させることが困難であったと答え、ミーティングを開くことで一体感を深めた、という内容にまとめています。

58人という、ある程度の規模の団体に対して、「チームで戦っている」という意識をもたせた、ということですが、先述の通り、一つの案件に対して壮大なチームプレーが求められる三菱重工において、ビジネスの場でも活かせる強みをしっかりと伝えられています。

モチベーションが異なるチームメンバーをまとめていく中で、過去最高レベルの成長率という実績にまで触れられていることから、三菱重工の求める人材のうち、「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」素質を持っていることをアピールできています。

「58人」という数値からチーム規模が示されている一方、「過去最高レベルの成長率」とは具体的にどのようなものか、ややイメージがつきにくいため、成果についても何か具体的な指標を持って示せると、より評価の高い内容になりました。

以下記事では、各業界の内定者の困難・挫折についての回答がまとめてありますので回答作成前に是非一度参考にしてみて下さい。
 

参考;「これまで直面した中で最大の困難・挫折について教えてください」という設問に対する内定者の回答事例集

設問(3)「あなたをより深く知るために、当社に伝えたいことを自由にご入力ください。 」について

ここでは自由にかける設問なので、これまでの設問で答えられなかった自己PRやその他特に伝えたいことを書きましょう。

【例文30選】新卒における自己PRの書き方を5つのフレームワークで解説」に沿って、①強み⇒②強みが形成されたきっかけ・生い立ち⇒③具体的エピソード⇒④強みを活かすための方法論⇒⑤社会での活かし方、という形で述べるといいのではないでしょうか。もちろん、その強みの内容が三菱重工の求める人材と合致していることが前提となります。

以下の動画で、自己PRの書き方・フレームワークを説明しているのでこちらも参考にしてみてください。

最後に

いかがでしたでしょうか。

事業内容と採用HPからわかった求められる能力は、「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる」「4.価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる」というものでした。

ESは、設問の聞き方が多少独特ではあるもののかなりオーソドックスなものです。基本の型が身につくいい練習材料とも言える設問ですので、重工に限らず、メーカーでの働き方をイメージするうえでは参考になる点も多いことでしょう。

photo by Martin Thomas

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