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新日鐵住金の事業・選考・社風・内定者の自己PRと志望動機解説【unistyle企業研究】

掲載開始日:2016年09月12日
最終更新日:2017年01月13日

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鉄はあらゆる産業の基盤となっており、また事業規模も大きいため、鉄鋼メーカーは非常に魅力的な業界だと思います。「新日鐵住金とJFEスチールの事業・社風・選考比較」でも少し触れましたが、新日鐵住金は官営八幡製鉄所の流れを汲み、様々な企業との合併を経て現在に至ります。2015年では世界第3位の粗鋼生産量を記録し、国内ではトップの粗鋼生産量、売上を記録しています。今回はそのような新日鐵住金の事業・社風・選考について掘り下げて紹介していきたいと思います。

セグメント別収益と事業内容

 

単位:億円 製鉄 エンジニアリング 化学 新素材 システムソリューション
2014年 49,392 3,486 2,127 364 2,060
2015年 42,839 3,157 1,818 362 2,189

※2014,2015年度連結決算


中国の鉄鋼メーカーが粗鋼を大量生産したことで世界の鉄鋼市場は供給過剰状態になり、鉄の価格が下落しています。さらに、原油価格下落に伴うエネルギー向け鋼材需要の急減などもあり、鉄鋼業界は厳しい状況に直面しています。新日鐵住金グループにおいても2014年度から2015年度にかけて特に製鉄分野で売上が減少しており、打開策が求められている状況です。以下では新日鐵住金グループのセグメント別の状況を見ていきましょう。

・製鉄
製鉄事業は親会社の新日鐵住金が注力するセグメントとなります。このセグメントにおいては国内マザーミルの競争力強化とグローバル戦略の推進を軸として取り組んできました。具体的には鹿島製鉄所のコークス炉の増設、八幡製鉄所への事業集約による競争力強化、日新製鋼の子会社化の決定などが挙げられます。また、鋼管事業における重要なパートナーであるフランスのバローレック社との間で戦略的提携の拡大及び同社への15%の出資について合意しました。この提携を通じて、前述したような原油価格の低迷による厳しい環境への対応を試みています。

・エンジニアリング
エンジニアリングとは、簡単に言うと大規模なプラントや石油・天然ガス採掘用の海底パイプラインなどの建設・構築のことを指します。エンジニアリングセグメントに関しては、新日鐵住金のグループ会社である新日鉄住金エンジニアリングという会社が事業に携わっています。このセグメントにおいても、原油価格低下の影響などもあり収益が減少しています。また、エンジニアリングはそもそもプラント建設のニーズがなければ仕事が生まれません。そういった事情から、資源用プラントなどの需要が見込まれる中東や産業用プラントの需要が見込まれる東南アジアなどの新興国地域といった海外における事業に注力しています。新日鉄住金エンジニアリングも、2014年度の海外売上比率は約30%を記録しています。

・化学
新日鐵住金グループにおいては新日鉄住金化学というグループ会社が、製鉄過程で必要なコークスを製造する際に発生するコールタールやコークス炉ガスなどを原料とする石炭化学事業や原油精製の際に発生するナフサを原料とする石油化学事業を展開しています。売上は2014年度から2015年度にかけて減少しています。

・新素材
新素材セグメントは新日鉄住金マテリアルズというグループ会社が携わっています。鉄鋼製造で培った材料に関する知見をベースに、半導体・電子産業部材、産業基礎部材、環境エネルギー部材の3分野を中心に事業を展開しています。売上は2014年度から2015年度にかけて横ばいとなっています。

・システムソリューション
システムソリューションに関してはグループ会社である新日鉄住金ソリューションズが事業を展開しています。新日鐵住金の情報システム部門が前身で、製鉄業のシステム運営で培ったノウハウを基に経営戦略・情報システムソリューションの提案、そのソリューションを実現するシステムの設計・開発・保守を行っています。インドネシア現地のIT企業を買収するなどグローバルでの事業拡大を進めた結果、収益が向上しました。

事業内容から考える新日鐵住金が求める人材

 

現在、当社で契約している最大の船は40万トン、長さ362メートル。このような大型船の製鉄所への受け入れにあたっては、原料の買い付けを行う契約部門、配船計画を行う需給部門、使用側の本社並びに製鉄所の技術部門などとの調整・連携はもちろんのこと、港湾を管轄する官庁等との交渉も必要となり、それらの全体調整も私たちの役割です。このように、船会社との輸送契約締結に至るまでの背景にはさまざまな関係者との事前調整・連携があるのです。

引用:「誇りある仕事」

 

未来に向けてお客様との信頼関係を構築していく。この役割もまた、営業にとって欠かせない使命です。当社はこれまで、お客様の要望に応えた鋼板を安定的に供給することで、お客様とともに成長し、ひいては日本製造業の競争力強化に貢献してきました。現在、このような信頼関係をベースに、私たちのチームでは、さらに一歩踏み込んだ「コラボレーション」と呼ぶ活動に力を入れています。これは、厚板という商品に留まらず、オール新日鐵住金としてお客様の製品開発や課題解決に対応していこうというもの。薄板や棒線、鋼管など他の営業部や、技術、製造、研究開発など、さまざまな部門のメンバーたちと議論を重ね、ベクトルをひとつにしてお客様への提案を行っています。営業としての仕事の幅ばかりでなく、自分の知識や人脈の幅を広げるということでも刺激的な取り組みですね。

引用:「誇りある仕事」


ここからは、新日鐵住金が就活生に求める資質について、「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を参照にしながら考察していきます。日本は資源が乏しいので、鉄鋼メーカーは鉄の原料である鉄鉱石と石炭を海外から輸入しており、それらの原料を各地の製鉄所に運んでいます。輸入と一口に言っても、原料の買い付け、配船計画、また各製鉄所との需給の調整など多くのステップを踏む必要があり、各ステップにおける連携や目標の共有が重要となります。また、完成させた鉄製品を輸出するにあたっては商社との連携、また輸出先である顧客のニーズに合致した製品を提供することが重要になります。以上を踏まえると、新日鐵住金が就活生に求める資質は、先に紹介した企業に伝えるべき5つの強みに照らしわせると

・関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行まで行うことができる
・リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる
・価値観や立場の異なる人と協力して成果をあげることができる

資質だと考えられます。

新日鐵住金の社風について

 

Q:当社(or職場)についてPRをお願いします。
A:「なんでもいいから訊いてきなさい」という器の大きな先輩が多い点。相談できる人が近くにいるのはとても心強いです。(ただし、中途半端な質問をすると返りうちにあうので注意です)

引用:「誇りある仕事」

以下では、新日鐵住金の社風について考察していきます。新日鐵住金の母体となっている新日本製鉄は官営八幡製鉄所の流れを汲む会社であり、歴史的に日本の国策と関わってきました。当初は農商務省管轄でその後商工省管轄になるなど、八幡製鉄所は政府の管轄下にあり、他の製鉄企業と合併後は過度経済力集中排除法の適用を受けるほどの大企業になりました。このような官営の流れを汲んでいる巨大企業なので、新日鐵住金には官僚的・体育会的な気質が残っているのではないでしょうか。会長の宗岡正二氏は東大の柔道部出身で主将も務め、全日本実業柔道連盟会長にも就任しています。新しく社長に就任した進藤孝生氏も一橋のラグビー部出身で主将も務めており、体育会出身の社員が多い体育会的な社風なのではないかと予想されます。引用した社員のコメントや参考のリンク先からもそのような雰囲気が感じ取れるように思います。一方で優秀な社員が多く、根拠があれば若手の意見もしっかり聞き入れ、仕事も積極的に任せていくなど良い雰囲気の職場であるようです。

 

書類通過者のES解説

ここまでは新日鐵住金の事業内容と求める人材、社風について考察を加えてきましたが、以下ではそれらの内容と書類通過者のESを踏まえながら新日鐵住金のESで書くべき内容について検討していきたいと思います。

・エントリーシート設問
①あなたが学生時代に力を入れて取り組んだこと、また、そこから得たことについてお聞かせ下さい。 (200文字以下)

②当社に関心をもったきっかけについて教えてください。( 200文字以下)

③あなたのこれまでの人生における喜・怒・哀・楽を象徴する出来事について、それぞれ具体的に100文字で紹介して下さい。

参考:新日鐵住金エントリーシート

①では学生時代の経験が問われています。
ここでは学生時代の経験で培われた自らの強みが新日鐵住金が就活生に求める素質と合致しているかがポイントとなるでしょう。また、その強みを発揮するにあたっての独自の方法論も伝えられると良いでしょう。

②ではいわゆる志望動機が問われています。
志望動機では、自分の成し遂げたいことが自らの経験と合致しているか、またそれが志望企業と合致しているかがポイントになります。

③は少し変わった設問ですが、学生の性格や価値観を知るための設問だと考えられます。
素直に喜怒哀楽を感じた出来事を記述すれば良いと思われますが、この設問で記述する出来事から伺われる学生の性格や価値観、学びが新日鐵住金が学生に求める素質に大きく外れないように気をつけましょう。

ここからは①〜③の設問に関して、新日鐵住金のエントリーシート通過者が書いた実際のESを紹介していきたいと思います。
まず、①から見てみましょう。

通過者A

130名が所属するテニスサークルで、新入生の獲得に力を入れて取り組みました。代表を任されていた私は、強い責任感から1人でも多くの新入生の獲得のため、組織全体で新歓活動に取り組むための行動を1年間続けました。試行錯誤の末、私は自ら引っ張るだけでなく、部員を信頼して仕事を任す裏方の役割に徹しました。この経験から私は、時に先頭で、時に陰で組織を活性化させられる二面性のリーダーシップを得ました。

参考:新日鐵住金 エントリーシート

【解説】
この通過者は、サークルの代表として新入生獲得のために組織全体を動かした経験を記述しています。組織のリーダーとして、新入生獲得という目標を部員と共有して成し遂げた経験から、新日鐵住金が学生に求める資質である「リーダーシップを発揮し、周囲の人と目標を共有し達成することができる」能力があると推察されます。さらに、最後の部分でリーダーシップを発揮するための自分なりの方法論についても言及されており、非常に評価できる内容となっています。

次に、②について見ていきましょう。

通過者B

①海外で活躍できるフィールドがある。1年間の留学の経験から、世界を舞台に働きたいと思った。 
②鉄鋼メーカーとして様々な用途があり、多くの企業に関わることができること。目には見えないが社会的な貢献に幅があり、そこに魅力を感じた。 
③変化の速さ。海外市場は、競合他社や輸出先国の情勢、為替変動などによって市況が形成され、日々の変動への適応が日々刺激を求める私に合っていると感じた。

参考:新日鐵住金 エントリーシート

【解説】
先ほども述べたように、志望動機では自分のやりたいことが志望している企業と合致していることがポイントです。この通過者は世界を舞台に働きたい、また様々な企業と関わりたいという思いを持っています。一方、新日鐵住金は原料購買から製品輸出にわたって常に海外との関わりが深い企業であり、また製品である鉄はあらゆる産業で利用され多くの企業と関わることができます。よって、この通過者のやりたいことは新日鐵住金と合致しているといえます。一方、そのやりたいことが自身の生い立ちや経験からどのように導き出されているかが不足しているので、面接や面談ではしっかりと述べられるようにしておかなければならないでしょう。

最後に、③について見ていきましょう。

通過者C

喜:高校時代に秋季北海道大会で駒大苫小牧を破り、準優勝したことです。小学生から野球を始め、甲子園を目指すにあたり最大の壁と目されていた甲子園常連校に勝つことができ、夢が現実味を帯びてきたことに興奮しました。

怒:祖父が亡くなる前に感謝の気持ち等をしっかりと伝えることができなかった自分に憤りを感じました。この経験から後悔することのないようにすぐに行動に移すこと、相手に素直になることを大切にするようになりました。

哀:別れが立て続けに起こったことです。カナダでの不安を取り払ってくれた現地の学生や苦楽を共にした野球部員、学科の友人は私の心の支えでした。別れは悲しいですが次のステージへの第一歩と前向きに捉えています。

楽:大学の野球部で、自分たちで主体的にチームを創ったことです。高校では監督に言われたことをやることが多かった中、目的意識を持ち、チームにとって何が必要か意見を戦わせ、組織運営について深く考えました。

参考:新日鐵住金 エントリーシート

【解説】
この通過者は単なるエピソードの記述にとどまらず、そのエピソードから形成された学びや考え方まで踏み込んで記述されており非常に評価できる内容となっています。すぐ行動に移すことや目的意識を持つといったことは社会人になっても重要な心構えでしょう。また、「喜」や「哀」のエピソードからも学生の性格や価値観も伝わってきて充実した内容となっています。

選考について

最後に、新日鐵住金の選考方法について見ていきましょう。

選考プロセス
エントリーシート(締め切りの一週間後にメールで連絡)→エントリーセミナー(一週間後に電話でリクルーター面談の案内)→社員とカフェで面談6回(毎回1日後に電話で連絡)→社員とのディナー(1日後に電話で連絡)→製鉄所見学と懇親会(2日後に電話で連絡)→社員とオフィスで面談3回(毎回1日後に電話で連絡)→最終面接(その場で内定連絡)→内定

参考:新日鐵住金 本選考情報(2)

新日鐵住金の選考はリクルーター面談が中心です。
エントリーするとリクルーター面談の案内が来て、複数人の社員と面談をした後面接、という形になります。リクルーター面談では学生時代頑張ったことや志望動機について厳しく深掘りされるみたいなので、徹底的な自己分析が必須となるでしょう。他社の選考に比べて新日鐵住金はリクルーター面談の回数が多く、一人にでも悪い評価を受けると内定が非常に厳しくなると予想されます。相手の質問に対し明るく、真摯に答えるよう心がけましょう。リクルーター面談を突破すると面接に入りますが、リクルーター面談を切り抜けた段階で実質上の内定が約束されており、最終面接は意思確認程度のようです。


最後に

いかがだったでしょうか。
今回は日本の鉄鋼メーカーの雄である新日鐵住金について事業内容から選考方法にわたって様々な角度から紹介してきました。鉄という商品の汎用性、社会貢献性の高さや鉄鋼ビジネスの事業規模の大きさ、グルーバル性などもあり新日鐵住金は非常に魅力的な会社だと思います。今回の記事が皆さんのお役に立つことが出来れば幸いです。

 

photo by Keishi Etoh

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