デロイトトーマツの特徴(強み)を解説|業績や社風から見る就活対策・企業研究

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最終更新日:2023年10月17日

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【BIG4比較】デロイト・PwC・KPMG・EY+アクセンチュアの強みや特徴、社風の違いとは?」で紹介した通り、特に上位校生の間で存在感が大きくなっている会計系コンサルファーム。

今回は、そんな会計系コンサルファームの中でも、高い人気を誇るデロイトトーマツコンサルティングに焦点を当て、社風や求められる人材について考察したいと思います。

事業内容から考えるデロイトトーマツコンサルティングが求める人材

ここからは、デロイトトーマツコンサルティングが就活生に求める素質について、ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?を参照しながら考えていきましょう。

パートナーの福留一希に届いたある日系自動車メーカーからのアジア全域の販売方針を 改善させる企画の依頼だった。このプロジェクトを受けるにあたり福留は、当時クライアントの最重要拠点だったシンガポールへ高橋芳江を送り込んだ。企画の立案にあたって、まずは各国の実情や現地の情勢について情報を集める必要があったためである。

 

〈中略〉

 

「〈中略〉シンガポールに着いてからは悪戦苦闘。とにかくまずは自分を知ってもらうことから始めました。一度受け入れられてからは、周囲の協力を得られるようになり情報収集がしやすくなりました。」

 

「もっとも難しかったのは、各地域で提携している現地の販売統括会社にクライアントの意向を理解してもらうことでした。いくら販売に寄与する提案であっても、強制はNGなんです。販売統括会社はクライアントのパートナーですが、同時にその多くが現地の独立した地場企業です。彼らには彼らの目的、個々の進め方がありますから。我々の意図するところを丁寧に説明して、彼らにとってメリットになることを理解してもらい、協力を取り付ける。言葉にすれば簡単ですが、実際には国ごと、地域ごと、販売統括会社ごとの事情を理解して、それに沿った提案をしなければならない気の遠くなるもの。まさに地道を画に描いたような仕事でした」

 

「クライアントが求めるのは、クライアント自身では成し得ない成果です。でなければ我々に頼む意味がない。」

今回紹介した事業では、アジア全域の販売方針の改善を日系自動車メーカーからの依頼に対して、現地にて信頼関係を構築しながら情報収集し粘り強くクライアントを動かしていくことで成果をあげました。ピンポイントのプロジェクト単位でクライアントの業務に携わるコンサルタントには、失敗が許されないプレッシャーや、短期間で成果をあげる責任があります。

こうしたことから、デロイトトーマツコンサルティングでは、精神的タフさに加え、「2.関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行える」、「4.価値観や立場を異なる人と協力して成果をあげることができる」、「5. 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲の協力を得た上で実現することができる」といった能力を発揮出来る人材を求めていることが分かります。

社風について

特徴として、新卒採用を重視し、人を育てる社風があると言われています。「Up or Out」(昇進か退社か)といわれる外資系企業に顕著な厳しい社風というよりは、厳しい中でもコンサルタントとして一人前になるまで社内でしっかり面倒を見るという考え方が浸透しており、採用の段階においても「一人前のコンサルタントに成長できる素質を持っているかどうか」を基本的な選考の視点としています。

 

引用:デロイトトーマツコンサルティング(wikipedia​)

DTCのプロジェクトは、やはりリーマンショック以降は特にダイナミックで、日本国内にとどまらない案件が大半になっています。ピギーバッグをガラガラ引きながら世界を股にかけて活躍したい、そういうことを本当にやりたいのであればデロイトというのはそれが実現できる環境だと思うので、そういった志向をお持ちの方にはぜひ門を叩いていただきたいと思います。


引用:DTCをドライブさせるプロフェッショナルたち 

【BIG4比較】デロイト・PwC・KPMG・EY+アクセンチュアの強みや特徴、社風の違いとは?」を参照しながら、デロイトトーマツコンサルティングの社風について考えていきます。

まず、同社の特徴として、初めから専門性を固定するのではなく、 まずは色々な分野のプロジェクトを経験しつつコンサルタントとしての基礎スキルを身につけるプールユニット採用をとっている点が挙げられます。個人が担当するインダストリー同士の垣根も低く、複数の業種や仕事の種類の経験を持つこと、また、キャリアを積む中で自分の志向が選べる期間を重視しています。

このことから、新卒採用を重視し、長いスパンで育てていく文化が出来上がっている事と推測され、コンサルタントを長期的なキャリアとして考え、素直に学び続ける人に向いているでしょう。少子高齢化や地域・個人の経済格差などの「社会アジェンダ」の解決に取り組めるのも、人を長く育てる文化が根付いている事の証明になっています。

また、日本企業の海外進出支援も盛んであることも同社の特徴です。日本企業に置いてもグローバル化が常態化したため、DTC では数年内にはグローバル案件にアサインできるステージ保持者数を90パーセントまで高める目標設定をしています。

内定者のES解説

ここまでは具体的なプロジェクトを通じて、デロイトトーマツコンサルティングの事業内容や求める人材を考えてきました。以下では、実際にデロイトトーマツコンサルティングに内定した学生がエントリーシートに記入した内容を参照しながら、同社が求める人材を改めて考えてみたいと思います。

①あなたが考えるコンサルタントのイメージはどのようなものですか。また、コンサルタントに必要なものはどのようなものだと考えますか。600字以内

②あなたが最終的に入社する企業を選択する場合、最も重要視することはどのようなことですか。その理由も含めて説明してください。600字以内

 

参考:デロイトトーマツコンサルティング エントリーシート

①では、就活生がコンサルタント職についての理解度を問うていると考えられます。「コンサルタントに必要なもの」は、この記事でも紹介した「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」を言い換えた物と考えると分かりやすいと思います。字数が600字もあるので、実際のコンサルタントの仕事イメージや、自分自身がその強みを発揮した具体的なエピソードまで踏み込んだ回答が求められます。

②では、いわゆる志望動機を答える必要があります。①で回答した内容も踏まえ、コンサルタント職の特徴と就活生自身の志向がマッチしているか、仕事で成し遂げたい事をする為になぜコンサルタントが最も適しているのかを600字でまとめましょう。

ここからは①、②の設問に関して、デロイトトーマツコンサルティングに内定した就活生が書いた実際のESを2人ずつ紹介していきたいと思います。

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選考について

最後に、デロイトトーマツコンサルティングの選考状況に関して、選考プロセスや特徴を見ていきます。参考にしてみてください。

◆選考プロセス(経営コンサルタント職)

 

セミナー参加→ES+WEBテスト→個人面接(学生1人社員2人)→ケース面接+個人面接(学生1人社員2人)→個人面接(学生1人社員2人)→個人面接(学生1人社員1人)

 

参考:デロイトトーマツコンサルティング 本選考情報

デロイトトーマツコンサルティングは、HPで毎年100名程度の採用を続けている事が明記されています。また、上に挙げたフロー以外にも、インターン参加や内定者の推薦による優遇など別ルートも存在しているようです。

同社の選考の特徴が、2次でのケース面接でしょう。

まず個人で与えられたお題に対して、解決策を紙に記載し、その後コンサルタントとディスカッションという形を取っているようです。ですので、自分1人でケースを解ききる論理性と、ディスカッションでどこまで自分の意見を深められるか、の2点が求められます。

どちらも、他社選考のケース問題やグループディスカッションで対策出来るため、早めに慣れておく事が大事でしょう。選考フロー全体を通して人柄素直さも重視して評価しているようですが、面接中に身近な話題をケースの題材のようにして面接官とディスカッションすることもあるようなので、普段から物事を深く考える姿勢が身に付いている学生とそうでない学生の差がここで分かれそうです。

最後に

今回は就活生から高い注目を集める、デロイトトーマツコンサルティングを取り上げさせていただきました。企業として長くコンサルタントを育てていくスタンスをとっている同社は、ESや選考内容からも、コンサルタントとしてやっていけるかどうかを最も重視しているように感じられます。

選考では是非ご自身の熱意とこれまでやってきたことをぶつけてみてください。その際にこの記事がお役に立てたなら幸いです。

また、こちらの動画ではデロイトトーマツコンサルティングの選考対策をまとめています。動画を通じて対策を進めたい方はぜひご覧ください。

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