自分にはどんな仕事が向いているのか│「BtoB」「BtoC」の軸を分析し向き不向きを把握しよう

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最終更新日:2023年09月28日

自己分析

世の中には多くの企業があり、実は知っている企業の数は氷山の一角であり、就職活動を始めるにあたっては選ぶのにも一苦労だと思います。

本記事では、2つの軸で分類し、各タイプの傾向を分析し、大枠での業界比較を行っています。

1.ビジネスモデルで働き方も変わる

当然のことながらビジネスモデルによって、働き方、求められる能力も大きく変わってきます。

世の中には無数の仕事があり、上場企業だけで3,000社以上存在します。自分自身がどんな仕事がしたいのかについて何となくの軸を持っていると、ただ闇雲に調べるよりも効率よく調べていくことができます

ビジネスモデルというと難しく聞こえてしまうかもしれませんが、ざっくりと①「BtoB」で仕事をする企業なのか、「BtoC」で仕事をする企業なのかということと②「モノ」を扱う企業なのか、「サービス」を扱う企業なのかの二つの視点で見てみましょう。

2.「BtoB」と「BtoC」、「モノ」と「サービス」


「BtoB」とは「Business to Business 」の略で、顧客が企業であるビジネスを指します。「BtoC」とは「Business to Consumer」の略で顧客が一般消費者であるビジネスを指します。

「B to B」は企業が顧客となるだけあり、取り扱う金額が大きくなり、その分給与が高くなる傾向にありますが、一方で一般消費者への影響をダイレクトに見ることができず仕事に実感がもてないこともあります。

一方で「B to C」の企業は一般消費者へ直接販売する仕事であるため、仕事の影響力が目に見えやすい反面、どうしても「B to B」企業に比べると一口当たりの取引金額が小さくなりがちで、給与も全体的に安い傾向にあります。

「モノ」を扱う企業とは例えば、車や電気機械、食品などの目に見える「モノ」を提供している企業を指します。

「サービス」を扱う企業とは例えば、塾やエステなど目には見えない「サービス」を提供している企業を指します。

「モノ」を扱う企業は自社で開発する「モノ」が競争力の源泉になります。一方で「サービス」を提供する企業ではわかりやすいモノを扱っていないため、「ヒト」が競争力の源泉になります。

世の中の企業はこの二つの軸を用いて、四つのタイプに分類することができ、それぞれ働き方や給与などに特徴があります。

【ビジネスモデル別業界例】

3.四つのタイプの特徴

①B to Bでサービスを扱う企業

B to Bでサービスを扱う企業の代表例は、コンサル、銀行、商社、広告代理店などです。このタイプに属する大手企業の多くが新卒採用においてもトップクラスの人気を誇ります。

人気の理由は色々ありますが、「給与の高さ」が一番の理由でしょう。B to Bのため、取引金額が大きく、またサービスを提供している会社であるため、「ヒト」が競争力の源になります。そのため企業としても競争力の源泉である「ヒト」に対する投資を惜しまないため、給与が高くなります。

このタイプの仕事では論理的思考力高いプレゼンテーション能力が求められます。

B to Bの企業では取引相手は企業になります。営利を生み出すことを目的とする企業においてサービスを導入するには、そのサービスが企業にとってプラスになることを論理的に説明し、納得してもらう必要があります。

またモノがないサービスにおいてはその良さを伝えることができるのは商品をプレゼンテーションするその人だけで、プレゼンテーション能力が結果に直結します。求められる能力のレベルが高いからこその高給という側面ももちろんあります。

②B to Bでモノを扱う企業

B to Bでモノを扱う企業の代表例は、半導体メーカー、素材メーカー、鉄鋼メーカーなどです。新卒採用では一般消費者が目にする機会が少ないことから、一部企業を除いて人気は低調であることが多いです。

新卒採用での人気は低調ながら、独自の技術力を保有・業界内のシェアを独占し、大手企業と長年取引している安定した企業も多く、優良企業も多いのがこのタイプの企業の特徴になります。

上記①と同様に企業を相手に取引しているため、高い論理的思考力が求められます。また長年取引している企業との関係を継続するためにも高い協調性が求められる傾向にあります。

③B to Cでサービスを扱う企業

B to Cでサービスを扱う企業の代表例は、不動産販売、小売、百貨店、旅行業者などが挙げられます。直近ではECサイトなどもこのタイプにあたります。新卒採用では人気の差も激しいです。

伊勢丹やJTBなど高い知名度と華やかさから人気を得ている企業が多い一方、このタイプの企業は総じて給与が低い傾向にあります。B to Cでサービスを扱う場合、どうしても一つ一つの取引金額が小さく、また自社で商品を製造せず、仕入れて販売する企業が多いことから売上に比して利益が少ない傾向にあります。そのため従業員の給与も低くならざるを得ません。

B to Cで求められる能力は、消費者の感情に訴えかける能力です。

特にモノの良さを直接見せて伝えることのできないB to Cでサービスを展開していく際にはこの感情にどれだけ訴えかけるかといった能力が一番に求められます。こういった人と直接関わりながら販売していくことに喜びを感じることができる人には働きやすい職場となります。

④B to Cでモノを扱う企業

B to Cでモノを扱う企業の代表例は、自動車メーカー、食品メーカー、電機メーカーなどが挙げられます。一般的な知名度の高さから新卒採用では非常に人気があり、100倍を超える倍率の企業も数多くあります。

給与に関しては上下の差が非常に激しいです。働き方はB to Cの企業とは言え、総合職で入社した場合は、作った製品をどのように消費者に広く届けるかを考えるのがメインであり、イメージよりは消費者と関わる仕事は少ないと言えます。

資質の一つとして、モノに対する愛着を求められる傾向にあります。エントリーシートにおいてもその会社の製品について話を聞かれることが多く、その会社の製品のファンであることが、世の中に新たなファンを生み出すのに必要であると考える企業が多いように感じます。

また上述の通り、働き方としては企業と関わることが多いため、論理的思考力は常に求められます。

4.自分はどんな風に働きたいか

上記にて特徴を挙げていきましたが、自分自身はどんな風に働きたいのかイメージができたでしょうか。例えばB to Cでモノを扱う会社がいいとなれば、今度はB to Cでモノを扱う会社の中ではどんな業界がいいのか自分自身で考えていくといった形で進めていただければと思います。

給与はどのくらい欲しいのか、どんな顧客と働きたいのか、どんなビジネスに関わりたいのかなど、このタイプを基に考えて自分自身が働きたい環境を具体的にイメージできるようにしてもらえればと思います。

今回のまとめ

・ビジネスモデルによって働き方が大きく違う
・自分の向いているビジネスモデルは何かということを軸に基づき考えるべし

photo by Tom Page

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