就活マニアに注意!効果的な業界研究の上で意識したいこと
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最終更新日:2020年12月10日
就職活動というと、就活マニア的な、やたらと企業のランキング、 売上高、利益率などに詳しい就職活動マニアが生まれがちで、 就職活動を経験した人ならば一人は思い浮かぶのではないでしょう か。
またそういった就活マニアの一部は企業の説明会などにおいて、「 御社の投資条件は同業他社とどのように違うのでしょうか」 といった頭を良く見せようとした的はずれな質問をすることで採用 担当者の評価を落としていることがよくあります。
「業界研究」という言葉が一人歩きしており、 何のためにという目的意識が希薄化してしまったがために、 業界研究のための業界研究が横行した結果、 現在のちょっと気持ちが悪い就活マニアを生み出してしまっている のかと思っています。
何をするにもある程度の目的意識を持つことで、 効果が高まるというのは多くの人が理解していると思いますが、 就職活動においては目的意識が希薄なまま、 周りに流されるように行動してしまう人が多く見受けられるのも事 実でしょう。(まあ実際は就職活動に限らず、仕事においても、 人生においてもその傾向は見られると個人的には思っていますが。 )
「業界研究」という言葉が一人歩きしており、
何をするにもある程度の目的意識を持つことで、
1.業界研究の目
結論からいえば、業界研究の目的は大きく二つで、「 業界のことを知り、自分に適性があるのか知る」、「 適正があると感じた業界についてどうすれば入ることができるのか 知る」の二つだと考えられます。 両方の目的を時期や自分の置かれた状況に応じて、 バランスよく意識することが大事です。
前者の目的が欠け、 後者の目的が強くなりすぎると「 テクニックに溺れた入社がゴールの就職活動」となってしまい、 前者の目的が強くなりすぎてしまうと、「 夢や希望を求めすぎた地に足のつかない就職活動」 となってしまいがちです。
前者の目的が欠け、
世の中にはどのような仕事があるのかを知り、 どうすれば自分に適性のあると感じる業界に入社できるのか、 この両方をバランスよく調べることが業界研究と言えます。
2.業界の調べ方
それでは具体的にどのように業界を調べれば、
参考:企業選びで使える7つの分類軸|BtoB・ゼネラリスト・個人主義?
→企業を見る基準はいくつかありますが、ここでは代表的なものを挙げています。やりたいこと、入りたい企業が無い、わからないという人はこの記事で紹介している切り口で企業を見ると、絞ることができると思います。
→企業を見る基準はいくつかありますが、ここでは代表的なものを挙げています。やりたいこと、入りたい企業が無い、わからないという人はこの記事で紹介している切り口で企業を見ると、絞ることができると思います。
わかりやすい例を挙げれば、「個人でやる仕事」と「 チームでやる仕事」という観点でしょう。
例えば、 銀行や証券会社の営業担当は「個人でやる仕事」 という側面が強いです。個人にノルマや成績がひも付き、 結果を出しているかどうかが個人単位で明確になります。
一方で、 DeNAなどのWebの開発会社は「チームでやる仕事」 という側面が強いです。企画、マーケティング、 開発が一体となり世の中にサービスを生み出していくため、 チーム内でのコミュニケーションが重要になります。 一方で個人に成績が紐づくわけではないため、 個人としてどの程度貢献しているのか、 自分の成果はどこにあるのかが見えにくくなりがちです。
例えば、
一方で、
詳しくは先ほど紹介した記事を参考にして欲しいのですが、 こういった形で、仕事を自分なりの観点で分類すること、 その上で自分が向いていると思うこと、 また向いていると示しやすい業界を幅広く受けていくことがエント リーする基本になります。
仕事で考えると難しいと思ってしまいがちですが、 学生時代の経験に当てはめても、 個人でやることとチームでやることのどちらに向いているのか考え ることはできるでしょう。
例えば陸上などの個人競技において、 ストイックに練習を重ね、自分に打ち勝つことを続けてきた人は、 「個人に成績が紐づく厳しい環境」 に置かれてもやり遂げることができそうです。(やりたい、 やりたくないは別として)一方で、 個人として競技をやること以上に、 チームとしてまとまり団体優秀や組織としてのまとまりを追求して きた人や、マネージャーとして裏から支える立場にいた人は、「 チームでやる仕事」が向いているかもしれません。
例えば陸上などの個人競技において、
多くの学生が志望動機で苦戦するのは、 自分の過去の経験や適性を考えず、 入りたい業界や企業を決めてそのための志望動機をピンポイントで 、無理して捻出しようとすることが根本原因だと考えています。
3.どうすれば入れるのか
さて自分なりの企業選びの観点が見えてきて、 入りたい業界が何となく見えてきたら、 実際にどうすれば入ることができるのかを考えることが大事です。
学歴についての情報は就職四季報や、 自分の大学の就職実績を見てみるとおぼろげに見えてくるでしょう が、大事なのは実際に働いている人・ 内定者がどのような自己PRや志望動機を話していたのか、 それが現在の仕事とどのように繋がっているのか知ること、 その上で自分自身との共通点を考えることでしょう。
あまり知られていないことですが、 学生時代の経験が今の原点だとして、 当時の自己PRや志望動機を大切にして、 入社後もその思いを持ち続けている優秀な社会人も多くいます。 そういった人がどのような自己PRや志望動機を話したのか知ると いうのは、就職活動において非常に有益であると言えます。
4.最後に
人のキャリアの選択は十人十色で、 その人の持つバックグラウンドや考え方により、 大きく異なります。 そういったキャリアの考え方にバランスよく触れて、 自分なりの考え方を確立していくのが就職活動期に求められている ことだと思うので、 目的意識を持って前向きに色んな経験に触れて欲しいと思います。
photo by Milosz1