鉄道業界の年収はどれくらい?会社別・職種別平均年収など項目別に徹底解説

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最終更新日:2022年02月15日

本記事では、鉄道業界各社の平均年収についてまとめています。

鉄道業界はそれぞれ独立した顧客基盤を持っているため、「企業間の競争が激しくないこと・参入障壁が高いこと・収入基盤が安定していること」などが特徴として挙げられます。

そのため、様々な業界の中でも、鉄道業界は安定している業界といえるでしょう。

では、そんな鉄道業界の年収はどのくらいなのでしょうか。今回の記事を見れば鉄道業界の主要な企業の年収についての知識をつけることができるでしょう。

今回は鉄道業界各社の平均年収について、JRと私鉄に分けてランキング付けしています。

JR主要4社(JR東海JR東日本、JR西日本JR九州)私鉄主要16社の平均年収をランキングにしています。また、他業界と比べた鉄道業界の年収についても解説しています。


本記事のコンテンツ
・JR主要4社平均年収ランキング
・私鉄主要18社平均年収ランキング
・鉄道業界の平均年収、他業界との比較
・終わりに
・鉄道業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介


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JR主要4社の平均年収ランキング

ここでは、主要4社(JR東海JR東日本、JR西日本JR九州)の平均年収について解説しています。

ここでいう年収とは、「基準内賃金・基準外賃金・賞与ボーナス」を含みます。つまり、「基本給・残業代・ボーナス・その他金銭面の手当て」の合計を指します。

各企業の平均年収に加え、平均年齢も記載しています。

企業の平均年齢を知ることにより、「その企業で働き続けた場合、何歳頃に平均年収に到達できるか」が分かるでしょう。

JR主要4社の平均年収ランキング

1位 JR東海  735万 (36.9歳) 
2位 JR東日本 715万 (39.4歳) 
3位 JR西日本 669万 (39.5歳)
4位 JR九州  550万 (40.5歳) 

利益率の高いJR東海が年収においてもJRトップとなっています。今後も日本最大級の鉄道会社として、安定した年収額が維持されると予想されます。

総合職、専門職について

上記のランキングに書いてある平均年収は、各企業の全ての従業員の平均年収となっています。JRだけでなく私鉄も含め、従業員(=社員)は以下の2つの職種に分けられることが多いです。

鉄道業界職種
(1)総合職 
・企業において総合的な業務に取り組む職種
ジョブローテーション方式(異動・転勤の可能性あり)
・将来的には会社の中核を担う役割を期待される
・主に事務系技術系の二つに分けられることが多い


(2)専門職
鉄道のプロフェッショナルとして活躍することを期待される職種
鉄道運行の最前線を支える業務を行う
・JR東日本ではエリア職、JR東海ではプロフェッショナル職と呼ばれている
・他の業界でいう一般職的な職種もこの中に入っていることが多い
(JR東海のみプロフェッショナル職とは別にアソシエイト職という職種があり、この職種では一般職のような役割が求められる)

各社の職種や採用コースについては以下のリンクを参考にしてください。

 

総合職と専門職の仕事内容がわかったところで、それらの違いや収入への影響についてもみていきましょう。

総合職は会社の核を担う「人を動かす人」となり、貢献の範囲は「組織のアウトプット」が最大となります。

一方で、多くの専門職の貢献の範囲は「その人のアウトプット」が最大となります。

ゆえに、給料にも大きく差が生じます。一般的には、総合職のほうが基本給は高めに設定されており、能力や成果に応じて昇給も見込めます。

そして、総合職と専門職の給料の差は、勤続年数が長くなるほど大きくなる傾向にあります。もちろん、専門職でも昇進することによって昇給が行われることはあります。

JR主要4社の全職種合計の新卒採用人数のうち、総合職の割合は以下のようになっています。

 

 

表を見てわかる通り、JR各社では、総合職の割合は多くて2割程度となっており、非常に少ないです。

 

そのため、総合職のみの平均年収を取り上げると、会社全体の平均年収より高くなることが予想されます。

 

私鉄主要16社の平均年収ランキング

次に、私鉄主要16社の平均年収をランキング形式で解説していきます。

 

私鉄主要16社の平均年収ランキング

1位 相鉄ホールディングス
900万 (50.8歳) 
2位 阪急阪神ホールディングス
877万 (41.3歳) 
3位 京阪ホールディングス
816万 (43.9歳) 
4位 西部ホールディングス
814万 (39.3歳) 
5位 近鉄グループホールディングス
804万 (46.2歳) 
6位 小田急電鉄 
764万 (40.1歳)  
7位 京成電鉄  
744万 (42.4歳)  
8位 東急      
737万 (40.7歳) 

9位 東京メトロ
726万 (37.4歳) 
10位 京王電鉄 
713万 (40.3歳)  
11位 東武鉄道 
713万 (46.6歳) 
12位 京浜急行電鉄
695万 (38.7歳) 

13位 富士急行 
653万 (37.9歳) 
14位 名古屋鉄道
605万 (43.9歳)  
15位 南海電気鉄道
610万 (42.4歳) 
16位 西日本鉄道
568万 (44.7歳) 

 

参照:Yahoo ファイナンス、四季報2020年度版

1位は相鉄ホールディングスとなっています。相鉄ホールディングスの平均年齢は50.2歳と他社と比べて圧倒的に高く、このことがこの順位の理由の一つと考えられます。

また、平均年収が700万円以上の企業はすべて、東京都近辺、もしくは関西近辺の会社となっています。

ホールディングスという名前の企業について

私鉄ランキング全体の特徴として、「ホールディングス」という名前が付く企業が1~5位を占めています。この「ホールディングス」という言葉の意味をみなさんご存じでしょうか。

ホールディングスとは、英語の「holdings」からきた言葉で日本語の持株会社と同じ意味を持つ言葉になります。ホールディングス(持株会社)は基本的に事業を運営せずに、傘下にしている会社の株を保有・支配してる会社の事、またはその形態のことを指します。 

 

「ホールディングス」のように持株体制を取っている場合、 持株会社には総合職が数十人いる程度なので平均年収が高く算出されます。

 

要するに、JR各社のように全従業員の平均年収となっておらず、また総合職の中でもとりわけ高い役職の社員のみが「○○ホールディングス」の平均年収に計算されていると考えられます。

 

したがって、「○○ホールディングス」のグループ企業に勤めていれば、必ずランキングに記載されているような高収入を得られるとは限らないといえるでしょう。

 

一方で、JR各社のように持株体制を取っていない場合、現業職や一般職の給与が平均を押し下げるので、 平均年収はかなり低く算出されます。

 

鉄道業界の中でも私鉄は沿線地域の価値向上を狙い、鉄道事業以外にも様々な事業に取り組んできたという歴史があるため、持株会社体制をとって活動している企業が多いといえます。

ホールディングスと名前の付く企業の中でも、○○ホールディングス自体で新卒採用を行っている企業と行っていない企業があります。

相鉄ホールディングス以外は新卒採用を行っています。興味のある方は以下のリンクから、エントリーしてみましょう。

 

鉄道業界の平均年収、他業界との比較

最後に、鉄道業界全体の平均年収と他の業界の平均年収との比較を行います。

今回は『「会社四季報」業界地図 2019年版』に記載されている、社会人の折り返し地点となる40歳のモデル年収をもとに、鉄道業界と全業界を比較してみます。

・40歳時点での全体の平均年収・・・600万円

・40歳時点での鉄道業界の平均年収・・・597万円

鉄道業界の平均年収は、全業界の平均値に近い結果となりました。JR・私鉄のランキングでも見た通り、年収上位の鉄道会社は平均値よりも100万円〜400万円程度高いことが分かります。

また、2017年度の全業界の売上高上位120社の従業員平均年収ランキングでは、鉄道業界からはJR東海が92位に、JR東日本が99位にランクインしています。

総合商社のような高収入のイメージがある業界と比べてみると、社会のインフラを支える鉄道業界各社の従業員平均年収は低い数値となっています。

しかし、上記で解説したように、どの鉄道会社においても総合職の年収は記載されている平均年収より高いと予想されるため、おそらく全業界の平均年収よりも高い収入を得られると考えられます。

終わりに

今回は、鉄道業界各社の年収についての情報をまとめました。

企業を選ぶうえで、年収も1つの判断材料だと思います。しかし、年収や知名度、ブランドだけではなく、企業が実際に行っている事業や働いている社員の方の雰囲気等をしっかり踏まえた企業選びをしましょう。

入社したい企業が見つかったのであれば、その企業から内定をもらうことを最終目標に設定し逆算することで、今何すべきかを考えてアクションを起こしましょう。

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