頑張ったことや成果を客観的に分析!説得力のある自己PRの作り方

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最終更新日:2023年10月26日

学生が就職活動を始めるとなると、多くの学生がいわゆる「自己分析」をしてやりたいことを探しはじめてしまいます。後に「就職活動における目標設定のススメ│社会人で後悔しないための考え方」で詳しく説明しますが、この就活テクニックにおいては、自己分析して「自分のやりたいこと」を見つけるということには反対しています。

とはいっても就職活動においては、企業に対して自分を売りこむ必要があります。自分自身が自分という商品をよく理解していなければ企業に対しても売り込むことはできません。

そこで今回は正しい自己分析を学び、企業に自分という商品を売り込む戦略の一歩としてもらいたいと思います。

自己PR

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1.自己分析の目的は自己PRのため

自己分析をする理由は企業に対する自己PRのためです。自己PRとは企業に対し、あなたが「企業の利益に貢献できる人間である」ことを説明することです。

企業も慈善事業として採用活動をしているわけではなく、優秀な人間を採用することで、より会社を発展させるために採用活動をしています。その企業に対して、あなた自身が魅力的であることを伝える時間が自己PRであり、この自己PRにおいて企業に売り込むことができるようにするために自己分析をしていきます。

2.スペックを客観視する

自己分析のスタートとして、スペックを客観視してもらいたいと思います。スペックとは学歴、資格、ゼミでの専攻内容、部活・サークルでの結果や役職などあなたを構成する外的要因全てのことです。

強みや弱みなどの自己分析をする前に、これらのスペックについて客観的に見てみましょう。客観的に見るとは、そのスペックが社会人及び採用担当者にどのような印象を与えるかということを想像してみるということです。

それでは具体的に見ていきましょう。

①学歴

学歴はあなたの高校時代までの努力を見る一つの指標になります。学歴が高ければ、「継続した努力ができる人だ」という印象を与えることができます。

逆に学歴が低い場合は「継続して努力ができないのでは、最低限の学力がないのかも」といった心配を採用担当者に与えることになりますので、筆記試験で高得点を出す、履歴書の中身で文章力があることを示す、学業・ゼミの内容から知性を感じさせるなど、マイナスを重ねない必要があります。

②資格

資格を持っているということは、「資格をとれるだけの能力とそういったことに興味があるという志向性」を示すことができます。

例えば、TOEICで800点以上取れる場合は、中々高いレベルで英語力があり、海外志向もありそうだという印象を持たれるでしょう。また学歴が低い場合はTOEICでの高得点(最低でも730点以上)や簿記1級などの難関資格を保有していれば、マイナスをある程度カバーすることが可能です。

もちろん学生が数ヶ月の付け焼き刃で取れる資格が決め手となって採用されることはまずありません。その意味では就職に有利な資格はないと考え、資格を取ることばかりに注力することがないように心がけてください。

③学業・ゼミでの専攻内容

学業やゼミでの専攻内容というものも、他者に印象を与えます。例えば、経営学を深く勉強しているのであれば、企業経営に興味があるかもといった印象を与えることができます。

またゼミでマスコミ論を専攻していれば、マスコミへの興味を示す事ができます。もちろん専攻しているだけでは、強いアピールになりません。今どのようなことを勉強しており、これからどのような勉強をしたいと考えているのか、またそもそもなぜその分野の勉強を始めたのかといったことをわかりやすい言葉で伝えられるぐらい勉強について理解して初めてその分野に対する興味が深いということを示すことができます。

よくある質問として、経済学部でなければ商社に入社できませんか、マスコミ専攻なので有利になりますかという質問を受けますが、学部というのは選考には関係ありません。

あくまで学業やゼミでの勉強も、「その業界・企業への興味」を語る入り口にしかならず、勉強しているから採用するということはほとんどありません。(法学部で司法書士を取得している、商学部で公認会計の資格がある場合などはもちろん別ですが)

④部活/サークル/アルバイトなどでの実績

全国大会優勝、営業系のアルバイトで月間一位を獲得など、わかりやすい実績というものも他者にプラスの印象を与えます。全国大会で優勝となれば、学歴同様「継続して努力ができる人だ」という印象を与えられますし、営業系アルバイトでの実績であれば、「営業への適正」を相手に印象づけられます。

こういったわかりやすい結果というのは、結果を示すだけで相手にいい印象を与える事ができます。もちろん就職活動で大事なのは結果だけでなく、「結果を出すまでの過程を伝えること」です。

だからこそ、履歴書を見てもらえればわかる結果というものに焦点をあてて話すのではなく、結果を出すための過程を話すことが重要です。結果が出ている分、過程の話にも説得力がでます。

⑤部活/サークル/アルバイトなどでの役職

企業では一人で仕事をすることは少なく、チームで仕事をしていきます。そのためあなたがチームの中でどのような役割を果たしているのかについて非常に興味があります。

リーダーシップの塊なのか、リーダーを支えながらリーダーと全員の橋渡しになるタイプなのか、自分のできることを職人気質に地道に取り組むタイプなのかなど、組織には色んな人がいます。

役職というものも、あなたがどんな人なのかという印象を他者に与える力があります。例えば、サークルでも代表をしていてゼミでも代表をしているような人であれば、組織をまとめる力がある人だという印象を予め与えることができます。

もしそういったわかりやすい役職についていないのであれば、相手はあなたの人柄、チーム内での役割がわかりませんので、その部分を丁寧に説明してあげることが重要です。

例えば縁の下の力持ちタイプや、リーダーではないけれども一対一で色んな人の話を聞きながらまとめていくタイプの人であれば、それをよく表わすエピソードを交えて自己PRをしていく必要があります。

以上スペックについて見てきましたが、スペックについて確認したのはあくまでも自分を客観視するためです。多くの学生がスペックが低いからと自信喪失してしまい、資格を取得しようとしたり。スペックを何とかしようという行動に走りがちですが、数ヶ月で何とかなるものではありません。

ですからスペックが低いのであれば、低いなりに受け止めた上で行動に移していくことが大事です。就職活動はスペックで全てが決まる訳ではありません。エントリーシートと面接におけるコミュニケーションの比重が非常に大きいのです。高学歴で体育会所属の帰国子女なんてハイスペックの学生が落ちて、学歴は並でアルバイトしかしていなかった学生が受かるということがよく起こる世界です。

だからこそ、スペックを上げることに血眼になるのではなく、現状のスペックを受け入れた上で自分自身を魅力的にアウトプットする能力を最大限高めることに注力してもらいたいと考えています。

3.スペックをわかりやすく表にまとめてみる

上記スペックを構成する要素をわかりやすく表にまとめてみましょう。そうすることで自分自身の弱い部分や他者から見られる印象がなんとなく見えてきます。

まずは自分が他者にどのように見られるのかを冷静に受け取りましょう。その上で、いいところを伸ばしながら足りないところを最低限補うように対策を練ってもらいたいと思います。スペック分析の例を下記しますのでご参考まで。


【スペック分析の具体例】

4.過去の経験からアピールできそうなことをピックアップする

さてここまでで、自分自身のスペックを客観的に見たところで、自己PRの材料となるエピソードがないか考えてみましょう。

結局自己PRも「自分にはこんな強みがあります⇒具体的にはこんなエピソードがあります」といった話の流れになりますので、具体的なエピソードは必ず必要になります。まずは面接で使えるネタをどれだけ持っているのか自分自身で整理するようにしましょう。

具体的に整理したイメージを下記致します。


【エピソード整理イメージ】

次に材料の調理を自己PRという形で調理していく必要がありますが、そのためには「企業がどのような人材を欲しているのか」、「企業が求めている能力は何か」、「実際に企業が求めている能力をアピールするにはどうすればいいか」といったことを理解する必要があります。

この点については「企業が求めている人材を知る」にて詳しく見ていきますので、そちらをご参照下さい。ここでは下ごしらえとして各エピソードをピックアップするようにして下さい。

ピックアップした結果、話せるネタが何もないという方は「エントリーシート/面接通過 短期間で語れるエピソードを作る」も参照の上、今からスペックを上げることについても含めて考えるようにしましょう。

今回のまとめ

自己分析はやりたいことを見つけるためではなく、自己PRをするためにあります。

自分自身のスペックを客観視し、過去の経験から話すことの出来るエピソードを見つけることが重要です。

過去の経験から得たものや自己PRを最大限アウトプット出来るように注力し、自分という商品を企業に売り込めるようにしましょう。

自己PRの書き方・フレームワークを確認したいという方は、下記の動画を参考にしてもらえればと思います。

photo by Ann Wuyts

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