花王関連のテクニック
4 件
- 【花王】選考フロー別対策|ES・Webテスト・面接まで 30,496 views 消費財メーカーは、人々の生活で日常的に用いられる商材を扱っているという点で、食品メーカー等と併願して受験する就活生が多い業界です。ユニ・チャーム、ライオンといった同業界の中でも花王は頭一つ抜けた売上高を誇っており、「ニベア」「メリット」「ビオレ」といった誰もが知る商品の存在もあってか、知名度・内定獲得の難易度共に高い企業と言われています。「花王ウェイ」と呼ばれる企業理念を掲げる同社は、“よきモノづくり”という言葉をキーワードに掲げています。日系企業で唯一12年連続で米国のシンクタンク「エシスフィア・インスティテュート」発表の「世界で最も倫理的な企業」に選定されていることもあり、花王ウェイはある程度対外的にも認められている考え方なのかもしれません。参考:The2018World’sMostEthicalCompanies®HonoreeListそんな花王ウェイに対する考え方も含め、求める人物像の考察・各選考プローを通過するための対策方法まで、本記事から本選考対策のいろはを読み取りましょう。【本記事の構成】・花王が掲げる、求める人物像・花王のビジネスモデルから考える、求められる素養・花王の本選考フロー、採用数・花王の本選考エントリーシート対策・花王の本選考Webテスト対策・花王の本選考面接対策花王が掲げる、求める人物像私たちは、よきモノづくりのために、全員、全部門の創造性と力を結集します。よきモノづくりの推進力は私たち一人ひとりの熱意であり、これこそが花王の強さの源です。個の力の結集(中略)私たちは、消費者の暮しや事業環境の変化を機敏に感じ取り、常に商品と仕事の改善、革新を推進します。改善と革新私たちは、現状に満足することなく、常に健全な危機意識を持ち、新たな発展と挑戦の機会を求めて、たゆまず前進を続けます。健全な危機意識私たちは、危機や困難を自己革新のチャンスととらえ、それを乗り越えることで個人と会社のさらなる成長を達成します。危機をチャンスに出典:花王ウェイ(企業理念)基本となる価値観今回は採用活動でもキーワードになるであろう花王ウェイを引用し、花王が求める人物像を抽出していきます。花王ウェイのベースとなる価値観である上記表記から、求める人物像を導くと、このような3つの素養を持った人材が、花王ウェイを体現できる人材・花王が求める人材であると考えられます。次に、なぜこのような素養を持った人材を花王が求めているかを、ビジネスモデル・働き方の観点から理由付けしていきます。花王のビジネスモデル収益源・商材・提供方法の3つの観点から、花王のビジネスモデルを順に説明します。花王の収入源、扱う商材消費財メーカー、花王の扱う商材は、文字通り"消費財"です。消費財とは生産財の対義語として、主に一般家庭が使用・消費を目的に購入する商材のことを指します。普段我々が店頭で目にしたり、自宅に置いてある商材の多くは、こちらの消費財に含まれます。例えば食品・家電製品などについては食品メーカー・重電メーカーと別のメーカーの括りが就職活動では一般に用いられますが、広く言えば両者も消費財に含まれます。よって、「消費財メーカー」という括りは非常に曖昧なものではありますが、生活用品を扱う企業群を指すことが一般には多いです。具体的には、化粧品・トイレタリー・オーラルケア製品などが代表的です。自社で製造した消費財を販売し、その対価として収益を得ているということが、消費財メーカの基本的なビジネスモデルになります。「花王株式会社2017年12月期決算説明会資料」をもとにunistyle作成(なお、花王では決算期は3月31日ではなく12月31日に設定されています。)IR資料から2017年度の売上高のポートフォリオを参照すると、全体の4割近くをビューティケア事業(化粧品・スキンケア・ヘアケア)で稼ぎ出していることが読み取れます。同事業は古くからの花王の強みとされていますが、2017年度は業績としては芳しくなく、収益の分散化を目指す姿勢もあるようです。また、家電製品に代表されるような耐久消費財については景気によって販売業績が大きく影響を受ける一方、消費財メーカーが主に取り扱う非耐久消費財は景気変動の影響を受けにくいという商材性質もあります。花王の商材・サービスの提供方法自社の商材を一般消費者が直接手にとって使用するため、消費財メーカーは消費者のトレンドや影響力をダイレクトに感じとることができる業界としばしば言われます。しかし実際は、消費財メーカーが直接製品を届ける先・営業先は販売小売店が中心になります。すなわち、典型的なBtoC企業と言われつつも、商流・物流で見ればBtoBtoCのビジネスモデルと言えるでしょう。以上の「エンドユーザーは一般消費者だが、直接の取引先は法人になる」という物流・商流の面、「人々の日常生活に不可欠な商材を提供している」という商材面から、消費財メーカーの営業では食品メーカーの営業と近しい働き方がなされると言えるでしょう。クライアントも営利企業である以上「安く、売れる商品が欲しい」という利害意識がある中で、売れる商品・売れる陳列をその先のユーザー視点も考慮しつつ提案していくことが求められます。以下の記事では、両業界の営業職としての働き方について共通点が述べられています。参考:→食品・消費財メーカーの働き方の共通点に関しては上記記事を参考にしてみて下さい。花王が求める素養次に、花王ウェイから導いた3つの素養の意味を、先述したビジネスモデルと仕事内容から探っていきます。①強い熱意を持って発揮される「個」の力こちらは特に営業職で強く求められる素養だと言えます。「お客様の立場に寄り添って販売促進の手法を共に考えていく」のような記述は社員インタビューでしばしば目にしますが、営業職として重要な指標は、要は「いくらで、どれだけ売れたか」。これに尽きます。個人で複数の顧客を担当していく中で、販売の成果が数値として明確に表されるため、「個人」がどれだけ企業の利益に貢献したかがわかりやすく明確になります。一方で、メーカーである以上「売れる商品か」は営業担当の力量以上にその前の商品企画や研究開発が肝であったりすることも多いため、成果を出すことの難しさから先ほどの記事の「つらい営業経験」という感じ方が生み出されていると考えられます。それを乗り越えるだけの強い意思が必要という意味で、「強い熱意」という言葉が用いられているのではないでしょうか。②全部門が結集して発揮される協力体制の構築参考:花王グループ採用情報仕事(職種)から探す上記リンク先を参照していただければわかるように、「モノを作って届ける」というビジネスには、基礎研究から始まりあらゆる職種・グループ他社企業が携わることになります。例えば、原料を調達し製造現場に届ける購買担当では、取引の結果が製造原価に直結し、更には販売価格・取引数量にまで影響を及ぼすことになるでしょう。一方で、ちょっとした工夫が大きなコストダウンにつながる醍醐味もあります。出典:先輩が語る「よきモノづくり」購買No.01ビジネスフローの流れに沿って(あるいは遡及して)、一つの職種・個人の行動がこのようにあらゆる関係者に影響を与えていることになります。それだけ多様な役割を持った人々が強固な協力体制を構築することはビジネスの成功に不可欠だと言えるでしょう。③発展・挑戦の機会を求める健全な危機意識基本的に「人が日常的に使う」商材を提供している消費財メーカーでは、国内の人口減少を始めとした社会的な影響を強く受けることになります。特に同業の中では花王は海外展開に苦戦していると指摘されているかつロングセラー商品が収益を支えている面も大きいことから、現状に満足することのない危機意識はより強く求められていると考えられます。特にブランド力が重要とされる同業界では、例えばマーケティング職でも消費者のトレンドを常に先読みし、担当製品をより発展させていこうという意識が求められます。花王の本選考フロー、採用数選考フロー花王の選考フローを紹介します。花王は大きく分けて事務系と技術系の二つの職種を募集しています。共に共通している点として、会社からのOB・OGの紹介は一切行っておらず、面接は全て個人面接で行われます。さらに、後ほど例題とともに詳しく紹介しますが、ESは300字以内の記述が8項目程度と分量が多いです。ではまず事務系の選考フローから見ていきましょう。【事務系】ES提出・Webテスト▼Web説明会▼一次面接▼二次面接・筆記試験▼最終面接事務系の選考には、Webでの説明会はありますが、直接社員から話を聞く機会は用意されていません。したがって、率先してWebや書籍等から情報を集めることが大切です。特に、選考過程全体を通して「花王ウェイ」という花王の企業理念についてが、共感した点等頻繁に聞かれる傾向にあります。面接では、20分程度の制限時間内に大量の質問が飛んでくるようです。(例:志望動機、学生時代に取り組んだこと、チャレンジしたいこと等)続いて、技術系の選考フローについて紹介します。【技術系】ES提出▼分野別説明会・一次面接▼二次面接▼Webテスト▼最終面接技術系の特徴として、ESで合計約2,400字を手書きで記入することが挙げられます。面接でも自分の研究内容についてプレゼンをする等、専門分野について説明することが要求されます。本選考ESや面接レポートはこちらからご覧ください。参考:花王の企業研究→花王の記事、本選考ES・レポート及びインターンES・レポートを掲載しています。採用数次に、近年の花王の採用数のデータを以下の表から見ていきます。化粧品事業に強みを持つ花王ですが、花王全体の従業員比率が大凡男性80%女性20%となっているように、男性が女性の倍近く採用されていることが窺えます。細かい男女文理別採用実績は以下の表で表しています。花王の本選考エントリーシート対策次に、花王の選考フローの取っ掛かりであるエントリーシート選考の対策について紹介します。なお、unistyleでは花王のエントリーシートの解説記事が他にもあるため、こちらも合わせてご参照ください。参考:→花王のES解説はこちらを参考にして下さい。花王のエントリーシート設問事務系総合職の設問(1)花王に応募したきっかけ・理由(300文字以内)毎日の就職活動、お疲れ様です。進路の選択肢が様々ある中で企業への就職を選択され、花王にご応募いただきました。きっかけは人それぞれだと思いますが、数ある企業の中でどうして花王へご応募いただいたのか、教えてください。(2)「花王ウェイ」について(300文字以内)花王には『花王ウェイ』という企業理念があります。『花王ウェイ』の中で一番共感した点やこころに残った言葉は何でしょうか?それはきっと、その言葉がご自身の経験、考え方とどこかで通じ合うものがあるからだと思います。あなたの経験も含め、あなたの言葉で教えてください。(3)チャレンジしたい仕事(300文字以内)花王で今後、どのような仕事にチャレンジしたいですか?どのように取り組みたいかも踏まえて、具体的に教えてください。(4)面白いと感じた授業や研究について(300文字以内)今まで送られてきた学校生活では、様々なことを学ばれたのではないでしょうか?これまでの学校生活を振り返り、あなたが一番面白いと感じた授業や研究について、その理由も併せて教えてください。(5)目標・課題に対してどのように考え・どう取り組んだかここ数年で自ら設定した一番大きな目標や課題はどのようなものでしたか?そのゴールに向けてどのように考え、どう取り組んできたのか具体的に教えてください。(600文字以内)(6)あなたの"こだわり"について(300文字以内)あなたの”これだけは譲れない”、「こだわりのあるモノ」・「こだわっているコト」はありますか?それにまつわるエピソードを教えてください。(7)自己PRなど(300文字以内)その他、伝えきれなかった想いや、PRしたいこと等がありましたら教えてください。(※任意)技術系研究職の設問(1)卒業論文テーマ(100文字以内)(2)研究分野(その他)(50文字以内)(3)専門分野、習得したスキル(実験操作、機器、手法)などをご記入ください。(200文字以内)(4)どのように研究に取り組んだか。そこから得たことなどをご記入ください。(200文字以内)(5)学業や研究以外の活動で、学生時代に力を注いだことをご記入ください。(200文字以内)(6)ご自身が自覚している性格の強みと弱みについてご記入ください。(200文字以内)(7)心がけている事柄、自己啓発として取り組んでいる事柄についてご記入ください。(200文字以内)(8)あなたにとって”働く”とはどのようなことですか。お考えをご記入ください。(600文字以内)(9)花王を志望する理由をご記入ください。(400文字以内)求められる素養を踏まえたエントリーシート回答方針考察◆全体の設問感ズバリ一言で、全体的に設問数が多くヘビーな内容になっていると言えるでしょう。やはり商品も身近な日本を代表する消費財メーカーということで、エントリーの障壁を高め、本当に自社への関心が強い就活生に受験してもらおうという意図が窺えます。ESが手書きの年度も多いため、設問文も含めて0次選考としての即面が強いとも考えられます。また、事務系の場合は他の企業と比較して志望動機に関する設問がやや重い点も特徴だと言えます。「応募したきっかけ」「企業理念への共感」「取組みたい仕事」を一つの企業のESで全て問われるケースはかなり稀です。一方技術系では研究分野に関する設問が多いことに加え、「心がけている事項」「働くとはどのようなことか」などやや抽象的な質問も含まれています。◆求められる素養と結びつけた回答方針事務系では志望動機に関する設問が3つあるため、花王の求められる素養である①強い熱意を持って発揮される「個」の力②全部門が結集して発揮される協力体制の構築③発展・挑戦の機会を求める健全な危機意識については、直接その素養をアピールするだけでなく志望動機とも絡めて触れることができるといいでしょう。例えば、「個人として成果が明確に紐づく環境で活躍したい」「あらゆる価値観や考えを持つ人々と協力して一つのことを成し遂げたい」このような企業選びの軸や取組みたい仕事について述べることが一つ考えられます。これらの設問で触れきることができなかった素養について、(5)乗り越えた経験・(7)自由記述などで網羅できると、評価されるESに仕上がるでしょう。一方技術系については、研究内容に関しては他企業と問われ方に大差ありませんが、(6)性格・(7)心がけている事項などより自身と深く向き合った記述も同時に問われています。(5)以降では全て何らかの実体験に絡めて記述することになりますので、各エピソードで求められる素養が発揮された旨を段階的に伝えていけるといいでしょう。参考:花王の本選考Webテスト対策事務系の採用テストはES提出時のWebテストと二次面接後の筆記試験(クレペリン検査)の二回用意されています。下記のWebテストに関しては、全19題の企業オリジナル問題が課されます。二次面接後同日に実施される筆記試験は、両職種共にクレペリン検査が採用されています。数学科目が得意でなくても通過できた受験者もおり難易度は易しいと思われますが、面接直後に30分以上受験するので、集中力が必要となります。SPIの対策は以下の記事を参考にしてください。参考:内田クレペリン検査についてもっと知りたい方は以下のHPも参照してください。参考:内田クレペリン検査花王の本選考面接対策続いて、花王の面接選考の対策方針をお伝えします。一次面接過去問◆過去の経験についての質問・ES記載の学生時代頑張ったことの深掘り◆あなた自身に関する質問・自己紹介◆志望動機に関する質問・なぜその職種を志望したのか・花王のどこに惹かれたのか◆学業に関する質問・研究概要を3分で説明・卒業論文のテーマ◆その他の質問・最近気になるニュースについて一時面接では全体的に複数のトピックを短いスパンで問われる傾向にあるようで、面接時間も20分程度と短くなっています。受験者によってはいきなりアイスブレイクで「気になるニュース」について尋ねられた、アイスブレイクはなく自己紹介から求められたなど、受験者の数も多いぶん面接官次第で大きく質問内容が変わるようです。最低限エントリーシートの内容については自分なりに深掘りを加えておくことはもちろん、志望動機についても一次面接から問われるため、フレームワークの各項目については自分なりに落とし込んでおくべきでしょう。二次面接過去問◆あなた自身に関する質問・自己紹介◆志望動機に関する質問・花王で成し遂げたいこと・なぜ花王を志望するのか・なぜマーケッターなのか・希望部署に配属されなかった場合はどうするのか・現在描いているキャリアプラン・なぜ製薬でななく消費財なのか・他に受けている企業・なぜOB訪問をしていないのか◆学業に関する質問・今までで一番印象に残った授業内容二次面接からは志望動機に関する質問の割合が増えることになります。この段階で述べた希望職種によって最終面接の面接官にも変化が生じるぶん、企業への志望理由だけでなく「なぜその職種なのか」という点も重視されるため注意が必要です。「その部署に配属されなくても入社したいのか」の質問も含め、各職種の働き方については第一志望職種・部署以外についても理解しておくべきでしょう。また、「なぜ製薬ではないのか」という質問では消費財メーカーと同じく営業職としての働き方で個人に成果が紐づくMR職との業界比較が問われています。この2つより、考え得る他の選択肢にまで目を向け、「御社じゃなければあり得ない」という盲目的な志望動機に陥らないことが最低限必要だと言えそうです。最終面接過去問◆あなた自身に関する質問・最近辛かったこと◆志望動機に関する質問・どんな商品を開発したいのか・海外志向はあるか・好きな製品は→その製品の改良点を挙げるとしたらどこか・内定先とそこよりも志望度が高い理由・志望職種で活かせる強み最終面接でも、二次面接同様志望動機に関する質問が中心になるようです。過去の受験者の声からは、企業理解が問われている質問が多い印象があります。ただ「好きな製品」やその理由を挙げさせるのではなく、その製品をよりよいものにするためにはどうすればいいかと、「好きだから」で終わらせない提供者視点が持てているかが深く問われています。また、先ほどと同様「内定先よりも志望度が高い理由」のような「そうでない理由」が尋ねられることもあるため、感情的に熱意だけで志望度の高さをアピールのではなく、他の選択肢も考慮したフラットな視点で論理立てた説明することが求められています。また、こちらの動画では面接の全体像について解説していますので、本記事と併せてご覧ください。最後に花王の本選考をまとめると、エントリーシートから面接まで一貫して、身近な企業として何となく受けるのではなく本当に自社に入って活躍したいという強い想いを持っているかが深く問われていると言えるでしょう。▼花王についての他記事・エントリーシート・選考体験については以下のリンクよりご参照ください。参考:花王の企業研究→花王の記事、本選考ES・レポート及びインターンES・レポートを掲載しています。志望動機、自己PR、ガクチカの関連記事:
- 花王の志望動機対策|事業内容の理解なくしてES通過なし 22,633 views 花王といえば、アタック、リセッシュ、メリット、ビオレなど、私達の日常生活に深く関わる製品を数多く製造している生活消費財メーカーであり、資生堂と並ぶ大手企業です。今回は、そんな花王について事業内容に照らし合わせながら考えていきましょう。花王に関してはunustyle内に他にも記事がありますので、こちらも参考にしてみて下さい。参考:花王の本選考ES(エントリーシート)対策→花王のES設問への回答方針を詳細に解説しています。花王のビジネスモデル花王は、「消費者と顧客の立場にたった“よきモノづくり”で、世界の人々の豊かな生活文化の実現に貢献」というスローガンを創業当初から今日まで基本理念として事業を展開してきました。このスローガンにもあるとおりメーカーは常に相手の視点で事業を展開するのが基本です。そんな中で花王は世界各地にグループ会社を広く展開しているグローバル志向が非常に高い企業です。日本で誕生し世界各国で愛用されている「Bioré」の様な商品もあれば欧米地域で人気「Jergens」など特定の地域で親しまれている商品もあり、国や地域に合わせた商品開発が展開されています。このような各方面でのマーケティングの経験をグループ全体に反映し、全体としての成長も果たしています。化粧品事業「ソフィーナ」の改革、海外展開を開始台湾と香港で、「SOFINAiP」新発売・「ソフィーナボーテ」基本ケアシリーズ刷新花王株式会社(社長・澤田道隆)は、日本国内で2015年に誕生した「SOFINAiP(ソフィーナiP)」と、2016年に全面刷新した「ソフィーナボーテ」の基本ケアシリーズを、2017年3月より台湾と香港で順次発売します。また、台湾では、百貨店「統一時代百貨」台北店のソフィーナカウンター内に、先端の肌解析技術によるきめ細かいカウンセリング(お手入れのアドバイス等)を行なうコーナーを3月10日にオープンします。花王グループは、消費者の意識や競争構造などの変化が激しい化粧品市場で「ソフィーナ」ブランドの独自性を確立するために、2015年11月以降、化粧品事業の抜本的な革新を進めています。海外においても、このたびの台湾と香港での取り組みを皮切りに、積極的に「ソフィーナ」の改革を進めてまいります。【取り組みの背景とねらい】「ソフィーナ」は1982年に日本で誕生し、海外では、台湾(1985年~)、香港(1985年~)、中国大陸(2004年~)で販売しており、花王独自の皮ふ科学研究に裏付けられた革新的な製品や、新しい化粧習慣を提案するブランドとして各市場で成長を続けてまいりました。また、2017年からスタートした4カ年の中期経営計画「K20」の成長戦略のなかで、“化粧品事業を成長の柱にすること”と、“アジアコンシューマープロダクツ事業の拡大と利益率アップ”を挙げています。2015年11月の「SOFINAiP」の発売から開始した「ソフィーナ」の改革は、「研究」「商品」「コミュニケーション」の3つの視点で取り組んでいます。花王は、「研究」と「商品」の革新の柱として開発した「SOFINAiP」と、「ソフィーナボーテ」の基本ケアシリーズの発売を皮切りに、台湾と香港においても新しい化粧習慣(『SOFINAiP土台美容液』と、「ソフィーナ」の化粧水・乳液の3ステップ)を提案してまいります。「コミュニケーション」の革新では、ブランドや商品に対するより深い理解へ導くため、マスコミュニケーションだけでなく、直接的で体験的なコミュニケーションにも積極的に取り組んでいます。今年3月10日に台湾の百貨店「統一時代百貨」台北店のソフィーナカウンター内でオープンするコーナーでは、先端の肌解析技術を通じた、お客さま一人ひとりの肌との対話によって、深いブランド理解へ導くことをめざします。花王はこれからも、消費者ニーズに応えた革新的な製品やサービスの提供を通じて、世界の人々の“豊かな生活文化の実現”に貢献してまいります。参考:花王ニュースリリース「化粧品事業「ソフィーナ」の改革、海外展開を開始台湾と香港で、「SOFINAiP」新発売・「ソフィーナボーテ」基本ケアシリーズ刷新」上記の記事は、花王の人気商品「ソフィーナ」の新商品の海外展開に関するものです。今回は、台湾や香港での販売開始に関するものです。この地域では既に「ソフィーナ」は発売されています。ですが、この商品の発売は日本では2015年と2017年で時間差があります。日本での売れ行きや人気を考慮して、海外での販売開始に至っています。ある国で開発した商品を海外で販売する際には、現地の社員との連携が重要です。特に新たな地域に市場を拡大するには特に、製造や物流など各分野との関係構築が必要になります。そのためにも花王では、世界各地のマーケティングや販売を共有するということの積み重ねが、今日の花王のグローバルな発展の要因の一つと言えるでしょう。以上のことに基づいて花王の志望動機を考えると、・価値観やスキルの異なるメンバーと一つの目標を実現したい・相手のニーズを把握し、自らの提案で解決する仕事がしたいといった志望動機が適当だと考えられるでしょう。花王のES通過者の志望動機解説以下では、実際に花王のエントリーシート選考を通過した人の志望動機について見ていきましょう。花王の志望動機系の設問では、数ある企業の中でなぜ花王を選んだのか明記せよ、という旨の指示がなされています。このことは「内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク」の⑥業界の中でも〜(その企業の内容)にもあるので、こちらも参考にしながら御覧ください。清潔さを通して人の心身共に安らぎをもたらす日用品に魅力を感じ日用品業界を志望します。特に貴社の「頑固であり、頑固でない」性格に魅力を感じ志望します。これは①終戦後、他社が従来通りの石鹸製造設備の普及を急ぐ中、唯一合成洗剤の製造という新時代への挑戦を行った事②変化が目まぐるしいグローバル化に対応していく為、強いこだわりであった「自前主義」との決別を発表された事から強く感じました。つまり貴社は、創業者長瀬富郎様から引き継がれる「世界で勝つ!」という頑固な信念を持ちながらも、それを実現する為にはまるで頑固にならず、こだわりと決別する企業という事であり、ここに真の男気を見出し、強く志望させて頂きます。参考:【内定】エントリーシート(営業部門)このESでは、ただ単に花王を志望する理由だけを書くのではなく、花王が日用品業界において他の企業とどのように違うかが述べられています。このことは「内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク」の「⑥業界の中でも志望企業の理由」を踏まえて上手く書かれています。理由としている二つの事例は時間的な隔たりが大きいものを挙げています。ですが、そこから企業が一貫していることを読み取り、自身の志望動機に繋げられています。もう一つ、実際の志望動機について見てみましょう。私は『人々の役に立つ』仕事をしたいと考えています。御社は化学メーカーであり、代表商品である洗剤やトイレタリー用品、化粧品、食品を製造しているということで、幅広いラインナップを持っており、消費者の方に様々な形で生活に役に立つ商品を提供出来ている会社であるということで志望しました。また、『ブランド力』が高いということを魅力に感じました。ブランド力があるということはそれだけ企業としての社会的信用も高く、営業から研究まであらゆる分野で高い倫理意識が必要となり、ひいては信用力の高い商品が生まれ、結果的に消費者に役に立つことができると思いました。参考:【内定】エントリーシート(総合職)このESでは、花王のブランド力について言及しています。少し弱いですが、これが業界内での花王の特徴の部分です。しかし、この内定者はそのブランド力が有るからこその責任が大きいことにまで繋げています。また、人の役に立つ仕事と言うのは相手のニーズを把握して商品を開発するうえで必要な意識です。ブランドがあるからこそ、気をつけなければいけない点がしっかりと述べられており、会社に入ってから、大切なことが既に理解できているということもアピールできています。最後にいかがでしたでしょうか。日常消費財等のメーカーにおいては、「相手のニーズを把握し、自らの提案で解決する仕事がしたい」という軸は基本理念でありESでは必ず抑えるべき点です。花王の場合は積極的なグローバル戦略やそのための系列企業との関わりの大切さなどと自身の志望理由を関連付けて書けると良いでしょう。動画を通じて志望動機の書き方を確認したいという方は下記の動画も参考にしてもらえればと思います。志望動機の書き方のポイントが端的にまとめられているので、動画でサッと確認したいと思っている方にオススメです。photobyMartinThomas
- 花王の採用大学・文理・男女別採用人数|合格者ES付き 32,119 views 花王の合格者ESはこちらから花王は「ビオレ」「ニベア」「メリット」など、私達の日常生活に深く関わる製品を数多く生み出してきた生活消費財メーカーです。「花王ウェイ」を企業理念とし、”よきモノづくり”をキーワードに掲げています。本記事では、花王の内定者実績を採用大学・男女別・文理別の3つの観点でまとめていきます。本記事の構成花王の採用大学内訳花王の男女別採用人数花王の文理別の採用人数花王の選考レポート花王の本選考合格者ES最後に花王の採用大学内訳花王の採用大学は次のようになっています。※採用実績校は人数上位の大学のみを抜粋しています。各大学からの詳細な人数は各大学のホームページをご参照ください。採用実績校:大阪大学大学院東北大学大学院早稲田大学大学院早稲田大学立命館大学青山学院大学慶應義塾大学京都大学大学院東京大学大学院東京工業大学大学院北海道大学大学院筑波大学大学院東京工芸大学慶應義塾大学大学院QueenMaryUniversityofLondon(院)中央大学東京理科大学大学院名古屋大学大学院東京工業大学徳島大学ESADEビジネススクール(院)クイーンズランド工科大学(院)東洋大学東京理科大学筑波技術大学ほか参考:就職四季報2020・2019・2018花王の男女別採用人数花王の過去3年分の男女別採用人数は次のようになっています。参考:就職四季報2020花王の文理別の採用人数花王の過去3年分の文理別採用人数は次のようになっています。参考:就職四季報2020花王の選考レポートここでは、花王の総合職に合格した20卒の体験記を一部抜粋して紹介します。花王の選考レポートはこちらから本選考のフローについて結果連絡を含めてお答えくださいエントリーシート→動画選考→キャリアミーティング→最終面接本選考のためにした準備についてお答えください説明会に参加しなかったため、採用ページの企業理念などを熟読した上でESを出すようにしていた。企業研究に関して充分でないと感じたため、ネットで情報を集めるようにしていた。また、日経新聞などを読み会社のニュースや消費財業界の動向を掴み、面接で勉強していることを伝えられるよう心がけた。ESの段階では花王の理念をいかに自分の学生時代の経験に結びつけ、入社後活躍できるのかポテンシャルをアピールする戦略が必要。それぞれの面接およびGDについて、社員の人数および役職、面接を受ける学生の人数、面接会場、面接時間、質問内容、面接の雰囲気、面接の感想についてご記入ください。面接がない場合は「なし」とお答えくださいESや動画面接で個々人のしてきたことを見ているので、実際の面接では対面での雰囲気や人柄を見られていたと思う。花王の社風にマッチングしているかどうかが大切だと思う。自己紹介、学生時代頑張ったことなど深掘りされた。キャリアミーティングも単なるリクルート面談ではなく採用選考の過程にあるため、油断しないこと。そこで、最終面接時の待遇など決められている印象。本選考において評価されたと感じたポイントや選考において重視されていたと思う点についてお答えください自分が今までしてきたことと就職活動の軸、やりたいことに一貫性があるかどうか見られている。自分の挑戦しようとする姿勢が評価されたかと感じた。面接は印象勝負でもあると思うので、自分が面接官にとってどのような人材に見えるのかを徹底的に分析し、面接に望んだ。面接において印象に残った・回答に困った質問をお答えくださいオーソドックスな質問が多い印象。他企業の面接などで慣れることが必要。面接・GDなど各選考フローにおいて心がけていたことをお答えください端的・明快に自分のやってきたことを伝えられるようにしていた。また面接前の対策として、自分の模擬面接の様子を動画で録画し、その都度自分でFBするようにしていた。いかに「自分の言葉で伝えるか」が大切になると思うので、地道な努力が必要だった。花王の本選考合格者ESここでは、花王の合格者ESを3つ紹介します。2020年卒(総合職)2020年卒(総合職)2020年卒(研究開発職)闇雲に内定者のESを真似するのではなく、どのような書き方であれば評価され、反対にどのような書き方は評価されないのかを自身でよく考えることが重要です。参考:その企業に合格したエントリーシートを読むことで、単純に書き方を学ぶだけでなく、その企業がどのような人物を求めているのか、設問からどのようなことを聞きたいのかを学ぶことができます。花王の合格者ESはこちらから2020年卒(総合職)この合格者のESはこちらから花王に応募したきっかけ・理由(300文字以内)毎日の就職活動、お疲れ様です。進路の選択肢が様々ある中で企業への就職を選択され、花王にご応募いただきました。きっかけは人それぞれだと思いますが、数ある企業の中でどうして花王へご応募いただいたのか、教えてください。2つあります。1つ目は、御社が2030年までに達成したい姿として、「グローバルで存在感のある会社『Kao』」を掲げているからです。海外経験をする中で、海外の方に日本人の精神性や日本製品を何度も褒めて頂く経験をしました。そして、「日本人としての誇り」と「世界との一体感」を強く感じ、「日本の強みで世界に貢献できる会社で働きたい」と思いました。2つ目は、グローバルな広い視点に立ちつつも、ローカルごとに適したソリューションを提供しているからです。ゼミの現地調査を通じて、現場を知る重要性を知り、「ローカルごとに適したソリューションを提供できるかどうか」にグローバル企業の真価が問われると考えています。「花王ウェイ」について(300文字以内)花王には『花王ウェイ』という企業理念があります。『花王ウェイ』の中で一番共感した点やこころに残った言葉は何でしょうか?それはきっと、その言葉がご自身の経験、考え方とどこかで通じ合うものがあるからだと思います。あなたの経験も含め、あなたの言葉で教えてください。「消費者の生活の現場に足を運び、肌で感じ、実態の背後にある本質をとらえます」という言葉です。ゼミを選ぶ際に「東南アジアについて学びたい」「机の上だけでなく、自分の目で見て足で歩いて学びたい」と思った私は、現状把握を重視するゼミに入りました。そして、実際にインドネシアに行き、「ジャカルタの村落における肥満問題」について調査しました。日本で集めたデータから、肥満問題の原因は「ファストフード店の進出」だと仮説を立てました。しかし、実際に現地で調べると、「朝食欠食による昼食・夕食摂取時の血糖値の急上昇」が原因だと判明しました。このように、現場に足を運ぶことで、真に「現場を知る」ことができると考えます。最も力を注いで取り組んだこと(300文字以内)これまで様々なご経験をされてきたと思いますが、大学入学以降最も力を注いで取り組んできたことは何でしょうか?あなたが自ら考え、行動したエピソードを教えてください。上京後、出身地である○県との繋がりを希薄に感じ、「故郷を感じられる接点となる」ことを目標に「○県人会」を発足しました。持続的な組織には、「既存会員のモチベーション維持」と「新規会員の獲得」が必須だと考えました。そのため、オープンな組織でいることを心がけました。たとえば、他大学の○県人会や社会人組織と協力し、「地元の未来について考えようin○」を開催しました。○市長をお招きすることで、このイベントが新聞に取り上げられ、「○県人会」の社会的意義を既存会員に認識してもらったり、認知度向上効果で新規会員を4人獲得したりできました。高い目標に向かいチームで挑戦し続ける楽しさを感じました。その他自己PRなど(300文字以内)その他、伝えきれなかった想いや、PRしたいこと等がありましたら教えてください。(※任意)私は「顧客と密に交流し、真のニーズを捉え、価値の高い解決策を提供する」人間です。たとえば、学生向け海外研修の運営会社で「担当地域からの参加者数を前年比○倍にする」目標を達成した際の事例があります。最大の課題は、キャンセル率が○%程あることから「キャンセル対策」と判断しました。試行錯誤の結果、過去のデータから「成約から海外研修参加までの期間が長い程キャンセル率が高い」傾向や、成約者との対話で「同じ境遇の仲間がいると安心する」というニーズを見つけ、海外研修参加前から成約者が交流できる場を作りました。この結果、キャンセル率を○%以下に抑え参加者を○人から○人に増やし、目標を達成しました。2020年卒(総合職)この合格者のESはこちらから花王に応募したきっかけ・理由(300文字以内)私は「豊かな生活文化の実現」という使命を掲げる貴社にて、人々の生活の質の底上げに貢献したいと考え、志望致しました。私は以前から生活水準の格差問題に関心を持っており、大学2年時の短期留学にて貧困地域の暮らしを目の当たりにしたことで、たとえ貧しい人であっても快適な暮らしを送れるような社会作りに貢献したいと思うに至りました。その手段の一つとして、人々の生活に密着し、日常の不快を快に変え得る消費財に興味を持っています。特に貴社では徹底した現場主義と消費者起点の考えにより、消費者を第一に考えたよきモノづくりが実践されている点に魅力を感じており、そのような環境の中で自身の思いも実現させたいと考えています。「花王ウェイ」について(300文字以内)私は「現場主義」に最も共感しました。私は学部にてブドウ農家の販路選択について研究しています。以前はデータ分析など研究室の中だけで研究を行っていましたが、そこから得られる情報には限りがあり、議論を深く発展させることができませんでした。実際の農家の考え方を知る必要があると考え、農村地域に赴きブドウ農家にお話を伺ったところ、各販路を選択する理由やそれぞれの長所・短所など、データの背後に隠された本質的な情報を得られ、質の高い議論を展開することができました。この経験から、実際に現場を肌で感じ、そこから着想を得ることの必要性を強く実感するとともに、それはモノづくりにおいても同様であると考えています。最も力を注いで取り組んだこと(300文字以内)代表として野球サークルの方針を刷新したことです。私が代表になった際、楽しんで活動するという従来の方針に対する多くの部員からの不満を課題に感じ、真剣に競技に取り組むサークルへの方針転換を掲げました。一方、一部新方針に反対する人がいることが課題となりました。彼らと話す中で、新しいモノへの心理的な抵抗や新方針を支持する部員との友好関係の希薄さが反対の原因とわかったため、一部の練習の仕切り役を任せ、練習に主体的に関わってもらう中で新方針の魅力を伝えることや、イベント等で部員間の仲を深めることで解決を図りました。その結果全員の同意を得て大会でも入賞を果たし、本気で取り組む楽しさを共有できました。その他自己PRなど(300文字以内)一度決めたことは困難が生じても諦めずやり抜くことが私の強みです。大学2年時に海外経験を積む目的で短期留学をした際、私は初めての海外生活で言語や文化の違いに苦しみ、対照的に留学生活を楽しむ他の留学生との差に大きな挫折を感じました。一時は帰国も考えるほど憔悴しましたが、なんとかその差を埋めようと現地の学生に積極的に話しかけ友人を作ったりイベントに参加するなどして英語力向上や異文化理解に努めた結果、徐々に現地生活に適応でき、修了時には最高位の成績も獲得するなど、目的であった海外経験を高い水準で達成できました。働く上でも様々な困難が予想されますが、諦めず打開策を考えることで乗り越えたいと考えています。2020年卒(研究開発職)この合格者のESはこちらから専門分野、習得したスキル(実験操作、機器、手法)などをご記入ください。(全角200文字以内)免疫科学・微生物学を専攻し、研究室ではハマダラカの唾液腺蛋白AnophelineAnti-PlateletProtein(AAPP)を基盤とする新規抗血小板薬の開発を行いました。所属研究室で同定されたAAPPの抗血小板活性と製剤化が困難である背景を理解し、大腸菌発現系を用いたプラスミドDNA及びタンパク質の精製、ELISA実験系の構築、ELISAによる二次スクリーニングを行いました。どのように研究に取り組んだか。そこから得たこと、苦労したことなどをご記入ください。(全角200文字以内)留学生との共同実験において、意思疎通が上手くいかず、失敗を繰り返すことが何度もありました。そこで、英語力の低さと研究分野に関する知識不足を補うために、毎日最新の英語論文を読み、自分の理解を深めると共に通学1時間をリスニングとスピーキングの勉強にあて、実験以外でも積極的に留学生に話しかけるよう心がけました。この経験を通じ、課題を見つけ、その解決のため主体的に行動することの重要性を学びました。学業や研究以外の活動で、学生時代に力を注いだことをご記入ください。(全角200文字以内)テニスサークルの副部長を務め、過去最低だった出席率40%を3か月で100%に立て直したことです。練習への参加率が低く中々サークルとしての活動ができないという課題を解決するため、一人一人と対話を重ね、練習毎のグループ分け・新メニュー・目標ノートを導入し「皆が楽しみながらも切磋琢磨できる環境作り」に努めました。この経験から、自らがトリガーとなり周囲を巻き込むことで、課題を解決できるということを学びました。大学生活を通じて、ご自身が人間的に成長したと思うことがらについてご記入ください。(全角300文字以内)「常に相手の立場に立って考える」ことができるようになったと考えます。実務実習における患者さんへの服薬指導の場で、自分の持っている知識を全て伝えようとするあまり「難しいことはわからないからもういいよ。」と帰られてしまったことがありました。そこで、主観的な点を反省し、「その人にとって本当に必要な情報を見極め、わかりやすい表現で伝える」工夫をしたところ、「よくわかったよ、ありがとう。」という言葉を頂き非常に嬉しく思いました。今後も、研究職という直接的にお客様と関わることがない場面においても、常に製品を扱うお客様の立場に立って、そのニーズに応える製品の創出に貢献したいと考えています。ご自身が自覚している性格の強みと弱みについてご記入ください。(全角200文字以内)私の強みは、「向上心と粘り強さ」です。学業やサークルの副部長、研究など様々な場面で発揮しており、一度決めたら最後までやり抜き、現状に満足せず自分の限界に挑戦しています。反対に私の弱みは「頑固であること」です。高すぎる目標を掲げると、それ達成するために自分を追い詰め、周囲が見えなくなってしまうことがあります。そのため、期日を明確にし、それまでにできなければ切り替える柔軟な姿勢を心がけています。心がけている事柄、自己啓発として取り組んでいる事柄についてご記入ください。(全角200文字以内)「まずは自分がオープンに接することで相手が話しやすい雰囲気を作り、信頼関係を築く」ことを心掛けています。尊敬する先輩方には、高い能力に加えて上記の特徴をもった方が多く、私もこれを意識してサークル活動に取り組みました。その結果、引退した今でも私を慕ってくれる先輩・同期・後輩が多くいます。社会人になっても、このことを心がけ、周囲の方と信頼関係を築きながら仕事を円滑に進めていきたいと考えています。困難に直面したとき、どのように行動されますか。(全角300文字以内)私は困難に直面したとき、以下のような行動をとります。1.まず、目標を改めて明確にする。2.今起きている問題の原因を分析する。3.問題を解決するための具体策を立て実行する。大学受験の際、センター試験で数学と物理が思うように点数が延びず、担任の先生に志望校を下げることを提案されました。しかし目標を下げることはせず、点数が延びなかった原因は全教科網羅的に行っていた勉強方法にあると考え、数学と物理に重点的に行うことにしました。赤本に加え、通常2か月間で行う問題集を2週間で2周し、2次試験に臨んだところ、現在の第一志望校に合格することができました。今後もこの行動を心がけ、困難を乗り越えていきたいです。あなたにとって”働く”とはどのようなことですか。お考えをご記入ください。(全角600文字以内)「自分らしく、自分のため、人のため、社会のために生きる」ことです。自己実現と社会貢献をできる場が会社であり、“働く”ことであると私は考えます。ここで言う「自分らしく」とは自分の強みやこれまで培ってきた力を活かすということです。またメーカーはお客様がいて初めて成り立つものであり、「人のため」精神は当たり前ですが、そのための過度な自己犠牲は自分が苦しむだけではなく、自分の周りの家族や友人に心配をかけることになると考えます。「自分の幸せのため」に働くことが「誰かの幸せ」になれば、両者が幸せになり、その周囲の幸せ、更には「社会全体の幸せ」に繋がると考えます。私がこのように考えるのはサークルでの経験が大きく影響しています。副部長としての責任感から「自分が何とかしなければ」とプレッシャーに押しつぶされそうになり、いつしか笑顔が減って、大好きなサークルを辞めたくなる程でした。その時、元部長である先輩の「皆を楽しませようと頑張ることは大切だが、自分が楽しむことを忘れてはいけない。」という言葉に救われました。それを機に、自分が楽しいと思うことを積極的に行うようにしたところ、それが周囲にも伝播し、「自分の幸せは誰かの幸せに繋がる」ということを実感しました。したがって、私のやりたい「モノづくり」を通して、自分自身とお客様、そしてその周囲の方々を幸せにし、社会に貢献していきたいと考えます。就職活動に際し、あなたの企業選びのポイントを教えてください。(全角200文字以内)私が企業を選ぶポイントは主に2つあります。①企業理念に共感できるか:企業理念に共感できていれば、常にやりがいを感じながら働くことができ、研究に行き詰まった時や失敗した時でも諦めない原動力になると考えています。②研究開発力:長きに渡って真に価値ある製品を生み出すために重要なポイントであると考えます。また自分の研究が自社を支えているという意識を持ちながら研究を行いたいと思います。花王を志望する理由をご記入ください。(全角400文字以内)私の夢は「自分が創り出した製品を通じて人々のいきいきと生きる力に貢献する」ことです。化粧品によって、自分に自信がもて、毎日をいきいきと過ごせるようになったという経験から、化粧品は単に外見を美しく魅せるだけでなく、内側からパワーを引き出す力を持っていることを実感し、化粧品によって人々に心豊かな生活を届けたいと思うようになりました。「心をこめた“よきモノづくり”で、人々の喜びと満足のある豊かな生活文化の実現」を目指す貴社でなら、それを実現できると考えます。また、研究開発に注力し、基盤研究で得られたシーズと消費者のニーズを融合させて様々な新しい価値を創造しておられる貴社でのモノづくりを商品開発研究の面から支えたいと思い志望しました。専攻分野である微生物学・免疫科学をさらに深め、高い視座をもって周囲と協働し、多くの人が毎日をいきいきと生きる力に貢献できるような製品を生み出したいと思います。花王においてご自身の個性や経験、専門性・習得技術などを通じて、どのような研究者になりたいですか。(全角300文字以内)私は一つの分野に留まらず、幅広い知識を得ることで、「常に相手の立場に立って考えられる商品開発研究のプロ」になりたいと考えています。商品開発では、商品を扱う消費者の目線に立つことは勿論ですが、基盤技術研究やマーケティングの部門と密接に連携をとる必要があり、そのような方々の立場や仕事も理解する必要があると考えます。そこでオープンな接し方で信頼関係を築き、主体的に行動し周囲を巻き込んできた経験を活かして、多くの人と協働し、お客様のニーズに応える商品を創出していきたいです。また、幅広い分野の商品開発に携わることで、そこで得た知見や発想を他分野に応用する等、多角的により良い製品を開発していきたいです。花王で取り組みたい研究技術開発の内容、または関心のある分野について2つまでご記入ください。(各全角200文字以内)分野1:「化粧品研究」に取り組みたいです。皮膚科学をはじめとする化粧品開発に必要な基本知識を身に付け、自身の専攻分野である微生物学・免疫科学の知識を融合させることで、新たなアプローチから化粧品の開発に取り組みたいと考えています。特にこれから超高齢化社会を迎えるにあたり、さらにニーズが高まると予想される健やかでいつまでも若々しい「美」を創造するエイジングケア化粧品の開発に挑みたいです。分野2:「スキンケア・ヘアケア研究」に取り組み、男女問わず幅広い年代の方をターゲットにした商品を生み出したいです。特にヘアカラー剤は少なからずアレルギー反応が起こる課題があり、専攻分野である免疫科学の知識を深め、基盤技術研究部門と協働しこの課題を解決したいと考えています。またさらに機能性や使用感にこだわり、使いやすく仕上がりの美しさがより長続きするようなヘアカラー剤を開発したいです。入社後のキャリアについて、思い描くことをご記入ください。(全角200文字以内)入社して10年の間に5分野のうち2分野以上、そして25年の間に4分野以上の商品開発に携わりたいと思っております。特に化粧品とスキンケア・ヘアケアの分野においては可能であれば必ず経験したいと考えています。様々な分野での技術開発に関わることで幅広い専門性を身に着け30年後には商品開発研究のリーダーを務めたいと考えております。そのためにまずは最初に配属された部門で着実に努力を重ね、成果を上げたいと思います。最後に本記事では花王の採用実績を採用大学別など複数の切り口でまとめました。unistyleでは何度もお伝えしていますが、採用実績はあくまでも参考程度に留めておきましょう。「」でも述べていますが、学歴は複数ある評価基準のうちの1つの基準でしかありません。自らが志望する企業であれば、採用実績の有無に関わらず選考にぜひ挑戦してみてください。花王の選考対策記事は以下の関連記事からお読み頂けます。十分の対策をして選考に臨みましょう。【関連記事】・・・・・・
- 花王の本選考ES設問を徹底解説|志望動機・ガクチカ・自己PRを網羅 78,094 views 花王の本選考ES一覧はこちらからビオレ・アジエンスなど様々な商品ラインナップを持つ花王は資生堂と並ぶ知名度の生活消費財メーカーであり、就職活動生の人気も高い企業の一つです。例年、BtoCの生活消費財メーカーのESの設問はボリュームが多くなりがちで、その意図としては、「消費者として好き」程度のレベルの学生を振るいにかけたいという意図があるものと思われます。このように設問が多いと応募数が減少するものですが、花王のような企業ではそれでも数万単位の応募があり、事務系職の採用は数十名程度のため数百倍の倍率になるものと考えられます。【本記事でのコンテンツ】・花王のES・花王社員の働き方から考える花王が求める人材・花王の設問解説・最後に花王ES設問・応募したきっかけ(300文字以内)・「花王ウェイ」について(300文字以内)・取り組んでみたい事(300文字以内)・面白いと感じた授業や研究について(300文字以内)・ターニングポイント(300文字以内)・“こだわり”をもっているモノ(300文字以内)・人生最大のピンチ(300文字以内)・PR(300文字以内)設問に対する考え方企業の設問について回答する際には、企業がどのような人材を求めているのか把握した上で、自分自身がそのような人材であることを伝えることが何よりも重要です。花王の特にマーケティングの仕事は、商品についてのフィードバックを消費者やブランドの営業担当から受け取り、担当するブランドの開発担当の技術職と連携を取りながら新規の広報戦略について考えることが仕事となります。スキルや考え方の異なる社内のメンバーをまとめて、担当ブランドの認知・売上向上という成果を求められる仕事であるといえ、そのような仕事においては下記のような能力が求められていると言えます。①リーダーシップを発揮し、営業・製品開発の担当者と協力し共通の目標を共有・達成することの出来る人材②営業や製品開発の担当者と信頼関係を構築し、それぞれの部署が抱える課題やニーズを引き出し解決の提案から実行まで行うことの出来る人材③営業、製品開発など考え方や立場の異なるメンバーをまとめて協力して成果をあげることのできる人材④正解のない中、今までにない手法やプランを立案し、周囲に納得して協力してもらい実現することのできる人材こういった人材であることをこれまでの経験から伝えることが出来れば十分に評価されるでしょう。どういった学生時代の経験が上記①〜④に当てはまるかは下記のコラムに書いていますので合わせて参考にしてください。参考:→人気企業に内定する学生がエントリーシートに書いていることには一定の共通項があります。参考記事では、人気企業内定者が共通してアピールしていた企業が求めている「強み」を5つ、学生時代の経験も合わせて紹介したいと思います。花王社員の働き方から考える花王が求める人材上記で解説した求める人材に大きな差がないかを確認するために花王の採用HPを確認したいと思います。求める人材については各企業が求める人材として定義している文言だけでなく、実際に働く人がどのように働いているのか、求める人材にどのように合っているのか考えながら情報収集を行うとより効果的でしょう。一方で、お客様の声の代弁者であるからには、ブランド戦略に基づく広告の立案・統括から、技術、開発を含めた費用対効果など、PDCAサイクルの中で業務をスピーディにこなし、常に成果を求められる厳しさや責任も伴います。けれども、私はその厳しさを苦に感じたことはありません。それは研究所、広告作成部などの多彩なエキスパートと連携しあえるいい関係が築かれている花王ならではのモノづくりの環境の素晴らしさがあるからです。逆の見方をすれば、こうした環境なくして、お客様目線に立った高次元でのよきモノづくりは実現しないと私は考えています。(花王採用HPより抜粋)上記で解説した通り、研究所、広告作成部がしっかりと連携していることが見て取れます。また別のマーケティング担当社の方も下記のように語り、それぞれのエキスパートが自分の役割を果たすことでよいものづくりが生まれるということを語ってくれています。「バスマジックリン」をはじめとする花王製品がお客様の手に届くまでには、研究開発、生産、販売、クリエイティブ、法務などの各種関連部門の協力が必要不可欠です。つまり、多くの専門スタッフの技術と叡智なくして、花王のよきモノづくりは成り立たないと言えます。マーケターは、こうした部門の専門スタッフに「ブランドがもたらす市場メリット」といった観点で企画プレゼンを行うことも多いのですが、私は花王製品を通して、消費者の皆様にお届けしたいブランド価値を共有し、全スタッフを同じベクトルに向かって前進させるプロデューサーの役割を担っています。その役割を全うするにあたっては数億円に上る初期投資費用の勘案や、限られた生産ラインに支障をきたさない工程立案など、全方向に神経を働かせる繊細さが求められます。このように説明すると「マーケターって大変な仕事ですね」と思われる方もいらっしゃるのではないかと思います。でも、そんな方はぜひ逆の見方してみてください。例えば人気のテレビドラマでは事件や問題が発生した時、主人公と脇をかためるキャストがそれぞれの個性や力を発揮し、協力しながら難局を突破していきます。それと同じく、花王でもマーケターをはじめ各エキスパートが活発に意見を交わし、製品づくりの過程で技術や叡智を結集し、様々な課題や問題を乗り越えながら製品づくりに邁進しています。まさしく、言葉にならない醍醐味や、難局を乗り越えた者にしか味わえない達成感を感じられる場所がよきモノづくりの現場なのです。こうしたことから「マーケターは大変な仕事」と感じられた方も、重責の一方で魅力に満ちた職種であることをご理解していただけるのではないでしょうか。(花王採用HPより一部抜粋)上記の通り、マーケティングの部署は全スタッフを同じベクトルに向かって前進させるプロデューサーであるため、上記で解説したリーダーシップや考え・立場の異なる人と協力して成果をあげるといったことが強く求められると考えられます。学生時代の経験においても自ら主体的に周囲の協力を仰ぎ、プロデューサーとしてチームとしての目標を成し遂げた経験は評価されると思われます。花王の設問解説一つ目の設問:応募したきっかけ(300文字以内)いわゆる志望動機です。こういった設問でありがちな志望動機として、「花王の製品が好きで、花王の企業理念に共感しており、花王で働くOBの方がすてきだったので」といった提灯志望動機のようなものを書いてしまう人が多いのですが、それでは評価されないと言えます。消費財メーカーの志望動機では、「消費者として好き」のレベルを脱していない志望動機が多いのですが、上記で説明されたようなプロデューサーとして厳しい目標を課されながらも周囲と連携して成し遂げることにやりがいを感じられるかなどについてより考えるとよいかもしれません。参考:→消費財や食品メーカーなどの志望動機では「御社の製品が好きだから志望します」というものをよく見かけます。その志望動機がなぜ評価されないのか、また評価されるためにはどうすればいいのか解説します。参考:→評価されづらい志望動機をまとめています。このような回答をしてしまわないためにもこちらをご確認ください。生活消費財の志望動機を内定者ごとに分析すると、「営業やマーケティング」など仕事に焦点を当てたものと「商品そのもの」に焦点を当てたものに分かれます。前者であれば、「言葉以上に行動で示すことで信頼を得るという強みを一番活かすことができる(P&G内定者の志望動機)」や「学生時代のゼミ研究の経験からマーケティングを仕事としたい(資生堂内定者の志望動機)」などが挙げられます。後者の「商品そのもの」に焦点をあてた志望動機としては「両親が障害を患っていたことから健康を多くの人に伝える仕事がしたい(明治内定者の志望動機)」といったものが挙げられます。いずれの志望動機においても自分自身の主体的な経験に基づき説明できることが大前提です。ぜひ花王という企業や花王の商品を持ち上げるだけの志望動機を書くのではなく、「なぜ応募したのか」を通して自分自身のことを伝えるようにしていただければと思います。また志望動機のフレームワークに則って整理しておくとこのような設問でもすんなりと書くことができると思いますので参考にしていただければ幸いです。参考:→志望動機を書く際のフレームワークを紹介しています。こちらの考えにそって書くことで、端的かつ論理的に述べることが出来ると思います。基本的な志望動機の書き方を確認したいという方は下記の動画も参考にしてもらえればと思います。志望動機の書き方のポイントが端的にまとめられているので、動画でサッと確認したいと思っている方にオススメです。応募したきっかけ(300文字以内)毎日の就職活動、お疲れ様です。進路の選択肢が様々ある中で企業への就職を選択され、花王にご応募いただきました。きっかけは人それぞれだと思いますが、数ある企業の中でどうして花王へご応募いただいたのか、教えてください。私は、元々消費財メーカーに興味を持っていてその中でも日本の消費財メーカーに特に関心を寄せていました。私は、自分の仕事の成果の世間に対する影響力が大きい仕事に就きたいと考えているため、生活に身近かつほとんど全ての人が顧客となる消費財メーカーに興味を持ちました。そして日本の消費財メーカーにこだわる理由としては、世界でも有数の技術力と安全性を有する日本のメーカーに惹かれているからです。そうして就職活動を行う中で貴社の製品に対するこだわりや、それを実現するための姿勢や具体的な取組に共感し、志望度が高まり応募しました。参考:エントリーシートこの方は「①消費財メーカーの志望理由→②国内消費財メーカーの志望理由→③花王の志望理由」といったような論理構成で志望動機を述べています。段階を踏んで志望理由が述べられており簡潔で纏まっている文章であると言える一方で、内容に関しては薄味で採用担当者に納得感を持たせられる内容が担保されているとは言い難いでしょう。消費財メーカーに関心を持った理由として「影響力の大きさ」を挙げていますが、食品メーカーや自動車や化学・鉄鋼などの素材メーカー等も当てはまります。「何故影響力の大きい仕事に就きたいのか」「その中でも何故消費財メーカーなのか」といった部分を詰める事でより良いESが出来上がる筈です。また、その理由が自らの経験に基づいでいると説得力を持たせる事が出来るでしょう。花王に対する志望理由も「消費者レベル」に留まっている点は改善すべきでしょう。「花王の企業理念や取り組みへの共感」を示す場合も前述したように自らの主体的な経験や価値観に基づいたものである事でより志望度の高さに納得感が増す筈です。300字という比較的少ない文字数の枠で上記の内容を盛り込むならば「①花王に対する志望動機(結論)→②何故消費財メーカーなのか→③何故花王なのか」といった論理構成にするべきでしょう。二つ目の設問:「花王ウェイ」について(300文字以内)「花王ウェイ」に関する質問は毎年聞かれていますが、これも難しく考えず上記の志望動機と同様に自分の経験に照らし合わせてどの花王ウェイに共感することができるかを書くようにしましょう。例えばサークルやゼミの活動でマンネリだった状況を打破するために提案した経験などがあれば、花王ウェイの「絶えざる革新」について自分自身の主体的な経験から共感を示すことができるでしょう。一つ目の応募のきっかけと同様に、自分自身の過去の経験とつなげて語ることが採用側の共感を得るためには重要だと言えます。花王ウェイについて(300文字以内)花王には「花王ウェイという企業理念があります。『花王ウェイ』の中で一番共感した点やこころに残った言葉は何でしょうか?それはきっと、その言葉がご自身の経験、考え方とどこかで通じ合うものがあるからだと思います。あなたの経験も含め、あなたの言葉で教えてください。私が一番共感したのは、「個の力の結集」です。私は所属しているバンドサークルにおいて、自分たちの曲を作るオリジナルバンドを組んでいます。大学2年の時、大会に出場するためにサークルの仲間と組みました。その時は3曲作ることになっていて、1曲目はすぐに完成したのですが、2曲目を作る段階で、メンバー間の意見がまとまらず難航してしまいました。しかし、そこで妥協せず、時にはぶつかりながら、メンバーそれぞれの意見をすり合わせていきました。結果として自分たちの納得のいく曲を作ることが出来ました。私はこの経験から、個人それぞれがこだわりを持ちそれをぶつけ合うことで良い成果が生まれるということを学びました。参考:エントリーシートこの方は数ある花王ウェイの中から「個の力の結集」を題材にしています。自身の経験も選択した理念に基づいたものであり、説得力は十分にあるでしょう。しかし、最終的な「結果」に至るまでの「過程」が述べられていないのが少々物足りなく感じます。どのように困難を乗り越えたのか、貴方なりの「方法論」が示されているとより納得感のある文章が完成する筈です。参考:花王ウェイ(企業理念)三つ目の設問:取り組んでみたい事(300文字以内)取り組んでみたいことについては、「」を参照していただければと思います。内容としては応募のきっかけや花王ウェイと論理的に繋がりを示すことができるとよりよい内容になるでしょう。志望動機のフレームワークの中では食品業界の内定者の志望動機を例に説明していますが、「①成し遂げたいこと:健康の価値を多くの人に届けたい⇒②きっかけとなる経験:両親が障害を抱えていた+健康に関するアルバイト経験⇒③具体的に取り組みたいこと:加工用食品営業部で食品添加物などを提案する仕事がしたい」といった流れで一貫性のある志望動機を示すことが出来ています。取り組んでみたいこと(300文字以内)花王で将来やってみたいことは何でしょうか?また、ご自身が将来実現したいこととそれがどのように繋がっているのか、あなたの考えを教えてください。私が貴社に入ってやってみたいことは商品企画とSCMです。私は将来2つの意味で影響力が大きい仕事に携わりたいと考えています。1つは、自身の仕事の成果が世間に与える影響力が大きいという意味です。もう1つは、私が携わる仕事において初めから終わりまで関われるような業務に就くという意味での影響力です。そうしたときに、新しい商品を考え多くの人の手を借りながら作り上げ、世の中に送り出していく商品企画は前者の影響力に適うものだと思います。また、ある商品の生産の流れを原料から製品まで管理し、商品の流通を支えるSCMは後者の影響力に適うものだと思います。以上から、これら2つの仕事のどちらかに携わってみたいです。参考:エントリーシートこの方は取り組んでみたい事を職種の観点から述べています。冒頭で「影響力」という言葉を内向き・外向きの2つの側面から定義しており読み手が理解しやすいよう説明を加えている点は評価出来ます。しかし、前述したように「影響力の大きさ」を重視する理由を付随させた方が良いと言えます。文章後半の職種に対する志望理由も「商品企画・SCM(サプライチェーンマネジメント」双方の業務内容を端的に説明出来ており、職種理解が進んでいるとアピールする事が出来るでしょう。しかし、取り組んでみたい事がやや短期的な目線過ぎるとも言えます。ただ職種希望を述べるだけでなく「そのフィールドで自分は何を成し遂げたいのか」「最終的に花王の一員としてどういった夢・目標を達成したいのか」といった部分を採用担当も知りたい筈です。上記の職種に絡めて述べるならば「どういった商品を開発したいのか」「SCMとして自身がどういった強みを発揮出来るのか」といった内容を述べられていると尚良いでしょう。四つ目の設問:面白いと感じた授業や研究について(300文字以内)「授業や研究について知識のない面接官が興味を持つように説明してほしい」というのは面接でよく聞かれる質問の一つです。その研究や授業の面白さを知らない人に説明するにはその研究や授業に対する深い知識がないと語ることができません。こうした設問を通してどれだけ真面目に授業や研究に取り組んできたのか、まったく知識のない人に面白さを伝える地頭が見られていると言えます。面白いと感じた授業や研究について(300文字以内)今まで送られてきた学校生活では、様々なことを学ばれたのではないでしょうか?これまでの学校生活を振り返り、あなたが一番面白いと感じた授業や研究について、その理由も併せて教えてください。私が面白いと思った授業は「生命科学」です。ただ理系科目の単位が必要でかつ受験で生物を勉強していたという理由で初めは履修しました。そのため、受験の生物の延長でただ単に暗記中心の科目だと考えていました。しかし、その授業では、そういった細胞などについての名称や機能についての知識を授けるものではなく、人体がどうして人体として成り立っているのかミクロの視点からではなくマクロの視点から捉えるというものでした。そして、教授は哲学など人文系の学問にも明るく、それらとの連関で授業を行ったりもしていて、その文理横断的な博識に衝撃を受けました。そうした新しい視点や文理横断的な考えは私にとって新鮮で面白かったです。参考:エントリーシートこの方は「生命科学」という大学での授業を題材にしています。難しい用語は使用せずに授業の方針や教授の人間性といった観点から面白さを説明しているため、専門知識には疎いであろう採用担当者も理解しやすい内容であると言えるでしょう。五つ目の設問:ターニングポイント(300文字以内)ターニングポイントとは何とも答えにくい質問かもしれませんが、一つの方向性としては、unistyleでは自己PRにおいて常に書くように伝えている「強みが形成されたきっかけとなる経験」を書くというのが一つのアプローチかもしれません。参考:→自己PRの目的や評価方法などを考察します。そのうえでどうすれば評価されやすい自己PRを書くことが出来るのか解説します。また挫折経験から這い上がった経験を書くのも一つの方法だと言えます。挫折した経験からどう這い上がり、何を感じたのかを通して自分を伝えることが出来るとより魅力が伝わります。失敗経験や挫折経験を素直に話すことが出来る人というのは芯の強さを感じさせます。上記のアプローチ以外にも自分の経験から書きやすい「ターニングポイント」を書けばよいと思いますが、冒頭で伝えた通り、花王が求めている人材は常に頭の隅に置きながらそういった人材であることを伝える内容であるとより共感してもらいやすいかもしれません。ターニングポイント(300文字以内)今までいろいろな経験をされ、その都度様々な選択をされてきたのではないでしょうか?振り返ってみて、あなたの人生のターニングポイントは何でしたか?その前後で何がどのように変わったのか、エピソードを交えて教えてください。私にとってのターニングポイントは、バンドサークルに入ったことです。中高はテニス部であったため、私は大学から楽器を始めました。大学では新しいことをしてみようとバンドサークルに入りました。楽器はベースを選んだのですが、同期は経験者も多く初心者の私とは演奏面で大分差がありました。また、生まれつき左手の中指が伸びきらないという障害を抱えているため、上手く弦を押えられず苦労しました。しかし、諦めないで練習を重ねることで、経験者と遜色なく弾けるまで上達するようになりました。この経験を通じて、新しい環境や物事にチャレンジすることと、すぐに成果が出なくとも諦めず努力を積み重ねることが得意になりました。参考:エントリーシートこの方はターニングポイントとして「新しい環境・物事にチャレンジした事」を挙げています。経験を経た「後」の学びは採用担当者にも評価される内容ですが、経験を経る「前」の状態が示されていないため設問で「ターニングポイント」を問うている意図とは若干ズレた回答になっています。企業側はこの設問を通して「どう変わったのか」だけでなく学生が「どれ程変わったのか」といった部分も知りたいのだと考えられます。その学生の「成長率」を知り入社後の姿を想像する事が目的であるとも言えます。そのため変化する「前後」の状態はしっかりと示すべきでしょう。またこの経験だけでなく得た学びが後の人生で活きたのか、どう活かしていきたいのかまで述べられていると尚良いでしょう。六つ目の設問:“こだわり”をもっているモノ(300文字以内)自分が大切にしていることはその人を強く表すと言えます。組織の中で意識している役割や人生の中で大切にしていることなどをこだわりとして説明ができると書きやすいのではないでしょうか。アクセンチュアや三井不動産、INPEXなどの企業では「大切にしている軸、モットー、価値観」などを聞いていますので下記のエントリーおよび内定者の回答を参考にすると書きやすいかもしれません。参考:→価値観を問う設問に対しての回答をまとめています。実際の内定者の回答を見ることでどう書けば評価されるのかわかると思います。こだわりを持っているもの(300文字以内)あなたの“これだけは譲れない”、「こだわりのあるモノ」・「こだわっているコト」はありますか?それにまつわるエピソードを教えてください。私がこだわっていることは、「常に自分の意見を持ち、自分で納得できるまで簡単に答えを出したり、周りに流されたりしない」ということです。例えば、今年の冬に参加した製薬会社の新規事業立案型のインターンシップ経験です。1日目に核となる事業アイデアを考えるというものでしたが、私のグループはその日に決めることが出来ませんでした。既に出ているアイデアの中から適当に選ぼうとしているメンバーもいましたが、私は全員が納得できるものを選ぶべきだと提案しました。そこで私たちは、近くの飲食店で集まりもう一度話し合いました。そしてなんとか納得のいくアイデアが生まれ、結果として私たちのグループは優勝することが出来ました。参考:エントリーシートこの方が挙げているこだわりは社会人として業務を遂行する上でも応用出来る価値観であり、採用担当者も理解を示しやすい考えであると言えるのではないでしょうか。例となるエピソードだけでなくこのこだわりを持つに至った経験も述べられているとより説得力のある内容になるでしょう。一方で字面だけ見ると、自分の考えに拘泥し周囲との協調性がないのでは?と懐疑的な視点を持たれる可能性もあると言えます。面接では高確率でそういった質問が飛んでくると予想されますので、如何に周囲と強調しながら自分の確固たる意見を持つのか自分なりの「方法論」なども述べられるようにはすべきでしょう。七つ目の設問:人生最大のピンチ(300文字以内)いわゆる今までの最大の困難などの定番の質問です。成果にコミットして何かを成し遂げようとした経験がある人であれば、ピンチや困難には陥った経験があるのではないでしょうか。何かにチャレンジする際にピンチや困難はつきものだと言えます。最大の困難については三井物産でよく聞かれる質問であり、専門商社のメタルワン・兼松などでも聞かれています。下記のエントリーおよび内定者の回答も参考にしてみてください。参考:→挫折や困難についての設問に対しての回答をまとめています。実際の内定者の回答を見ることでどう書けば評価されるのかわかると思います。人生最大のピンチ(300文字以内)あなたがこの20数年間で経験された人生最大のピンチはどんな状況でしたか?そのピンチをどのように捉え、考え、行動し、その経験が現在のあなたにどのように活かされているかを、あなたの言葉で教えてください。最大のピンチは、中学時代テニス部で副部長を務めていた時の経験です。私はそれまで人をまとめる立場を経験したことが無かったため、ただ後輩同期分け隔てなくフレンドリーに接することにしました。しかし、しばらくすると練習中怠惰な態度をとっている部員に対して私が注意を行っても、言う事を聞かないという事態に陥ってしまいました。私は自分の態度の取り方が原因だと考えました。そこで私は、態度を一変させても逆効果だと思い、部活中と部活以外でメリハリをつけて部員と接することを心掛けました。結果として時間はかかりましたが、この問題を乗り越えました。この経験から、他人との関係構築力が身に付き、アルバイト等で活きています。参考:エントリーシートこの方は中学時代の部活経験を題材にしています。上記で述べている花王の求める人物像①〜④共通項として「周囲と協力して成果を挙げる事の出来る人材」であると言えます。その点、このESはリーダーの立場で部員達と信頼関係を構築したエピソードを述べているため求める人物像に合致した人材であるとアピールする事が出来ているでしょう。また、ピンチを乗り越える際の「方法論」も実社会で部下のモチベーションを保たせる際に応用出来るであろうものなので採用担当者に評価されるのではないでしょうか。一点、気掛かりを挙げるとすればエピソードが中学時代の経験である事です。「中学・高校時代の経験でも大丈夫かな、、」と不安に思う就活生も多くいるのではないでしょうか。設問で指定されいない限り、基本的に問題は無いです。しかし、中には「大学生活では何もしてなかったのか」と考える採用担当者がいたり、ES設問や面接で大学時代の経験に限定される可能性も少なくありません。同レベルの経験ならば大学時代の経験をPRすべきではあるでしょう。八つ目の設問:PR(300文字以内)最後は自己PRです。もちろん自分の強みを語るだけでなく、自分と仕事を結びつけて、自己PRから志望動機まで語ることもできると思います。過去の経験から自分を語ることが自己PRであり、そんな自分だから将来はこんなことがやりたいと未来のことを語るのが志望動機であり、二つは一貫したものであると考えられます。花王が求めている人材について理解した上で、花王という企業にふさわしい人材であることを伝えることが出来れば共感してもらいやすいかもしれません。設問8:その他自己PRなど(300文字以内)高校3年生の5月末、守備の際に打球がイレギュラーバウンドし、顔面に当たり眼窩底骨折をしました。すぐに手術、リハビリを行い、6月下旬にはまだ完治はしていない中、復帰戦でホームランを打ち、仲間から温かく迎え入れられました。当初周りからは、7月上旬から始まる夏の予選大会にも間に合わないだろうと言われていましたが、懸命なリハビリの結果間に合わすことができ、県大会ベスト4に貢献することができました。この経験から、それまでに積み上げてきた努力は簡単には崩れないことと、あきらめずに困難や逆境に立ち向かう姿勢の重要性を学びました。参考:エントリーシートこの方は高校時代の部活経験を自己PRの題材に挙げていますが、この文章では採用担当者にしっかりアピール出来ているとは言い難いでしょう。基本的に出来事の「結果」を淡々と述べているだけであり、学生がどういった「動機」や「価値観」、「方法論」で困難を乗り越えたのかが文章に書かれていないためであると言えます。自己PRをする際には、残した実績や成果をアピールするよりも貴方なりの物事を進める上での「価値観」や「方法論」を伝えるようにしましょう。また、その際は社会人になっても実践出来るような「再現性」や「応用性」が備わっている事が前提でもあります。自己PRの書き方を確認したいという方は、下記の動画も参考にしてもらえればと思います。最後に消費財メーカーはBtoCでなじみのある商品が多いことから多くの学生が応募する一方で事務系の採用数は少ないため激戦になる業界の一つで、ES通過率が非常に低いのが特徴の一つです。東大や早慶の学生でもエントリーシートの段階で落とされてしまうことも少なくない業界の一つなので、志望度の高い方は今回書いたことも参考にしながら多くの社会人や内定者の人に添削を受けた上で提出した方がよいでしょう。生活消費財メーカーについてはP&Gおよび資生堂の解説記事が参考になると思いますのでぜひ下記もご参照ください。参考:参考:→P&Gと資生堂が求める人材をエントリーシートからそれぞれ導いていきます。同じ生活消費財メーカーでありながら、どのように求める人材が違うのかご確認ください。unistyleが掲載している花王のES・選考レポートはこちらから