エントリー戦略に関するコラム
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- 今の東芝のような逆境の企業に就職する逆張り就職 40,111 views 第三者委員会の調査により、組織的な不正会計への関与が疑われている東芝、恐らく就職活動生の間でも話は上がっており、就職人気が急落していると思われます。「10年前は東電・シャープに入社した人は勝ち組だった」でも書きましたが、就職活動生は世の中のトレンドに非常に敏感です。事故や事件があった企業のその年の就職人気ランキングは下落傾向にあります。今回は、あえて2015年の東芝のような状況に陥った企業に就職する「逆張り就職」について書いてみたいと思います。こういった内容を書きますが、東芝や逆境の会社への就職を積極的に進めるものではなく、あくまで一つの考え方として提示したいと思いますのでそのつもりで読んでいただければと思います。本記事のコンテンツ・例年であれば高倍率の企業の競争率が下がる・大企業はノウハウの宝庫・辞めるつもりで就職することが強みに繋がる・最後に例年であれば高倍率の企業の競争率が下がる東芝は就職人気ランキング上位の常連で、特に理系においては大きな人気を誇る企業です。2012年には理系の人気ランキングで4位、2011年も10位に入るなどかなりの人気を誇っています。参考:過去30年の就職人気企業ランキング同じランキングから問題のあった企業のランキングが低下することが顕著にわかるのがトヨタ自動車です。トヨタ自動車は2005年から5年連続で理系の就職人気ランキング1位でしたが、大規模なリコール問題が発覚した後の2010年のランキングでは7位に後退し、2011年以後のランキングでは上位10社から姿を消してしまっています。ちなみにリコール問題にも一段落がつき、業績も好調な2015年のランキングでは理系のランキングでトップに返り咲いています。このように例年であればかなり倍率が高いにも関わらず、その時の問題や報道などにより、就職人気ランキングは大きく上下します。そして、企業がその問題を乗り越えることができればその後、元のランキングに戻ることがトヨタの事例からも考えられます。トヨタの事例だけでなく、商社も同様に冬の時代と言われた時には大きく就職人気を下げましたが、そこから事業構造の転換をはかり今では人気企業となっています。就職人気ランキングが低下した時は企業の状況にもよりますが、多くの学生が避けるために倍率は例年よりも低下し、入社しやすくなると考えられます。トヨタや総合商社のように事業がその後持ち直し、元の水準に戻ることができたとすれば倍率が下がった時期に入社し、その後元の水準に戻るという「オトク」な就職になると言えます。大企業はノウハウの宝庫もちろんトヨタや総合商社のように全ての企業がうまくいくわけではなく、中にはズルズルと事業が停滞し、元には戻らないリスクも十分にありえます。それでも倍率が下がった大企業に入社するメリットはあると考えています。例えば、東芝やシャープのようなメーカーであれば、「ものづくり」に関するノウハウがかなり集積されています。インターネット業界においてもgoogleやDeNAが自動運転分野に進出したり、IoT(InternetofThings)と呼ばれるモノとネットを介した製品に対する期待が高まっているなど、「ものづくり」に対する期待が高まっています。しかしながら従来型のインターネット企業にはものづくりに関するノウハウがないため、今後更にIoT分野が盛り上がってくるとメーカーに勤める社員の市場価格が高くなると考えられ、転職がしやすくなると思われます。このようなことが実際に起きているのがメディア業界だと言われています。紙からネットへのシフトが近年、顕著に進んだ結果、雑誌・新聞からネットメディアへの人材の異動が激しくなっています。元々の雑誌・新聞の大企業にはコンテンツ作りのノウハウが集積されており、そのノウハウの集積を強みに紙媒体からネット媒体への転職が増えているようです。新聞・雑誌も斜陽産業と言われていますが、良質なコンテンツを生み出すという意味ではネットに比べるとまだまだ優位性があり、そのノウハウを吸収するために新聞・雑誌業界に就職してからネットメディアに転職するのはまだありかもしれません。(もちろん既にネットはネットで独自のコンテンツノウハウを貯めつつあるので手遅れになってしまうかもしれませんが。。。)「ベンチャーと大企業どちらが成長できるか」はたびたび議論になり、その答えは本人の適正や志向性によって違うのでしょうが、このように大企業にあるノウハウを習得するという意味では大企業への就職にも大きなメリットがあると言えます。辞めるつもりで就職することが強みに繋がる「入社前から辞める条件を強烈に意識しておこう!就職における損切りライン設定のすすめ」でも書きましたが、入社前から辞める条件を考えて、辞めるつもりで就職することが強みになることもあります。あくまでノウハウを吸収するための就職であり、長期的にやりたいことや進みたい分野のために必要な知識を習得すると考えれば、漫然と定年まで仕事しようとする人よりも何倍も意欲的に仕事ができるでしょう。結果として辞めるつもりで入った企業で評価され、それがやりがいになり、勤め続けることになってもそれはそれでよいことだと思います。新入社員はどうしても入社してから目の前の与えられた仕事しか見えない状態になってしまいがちですが、将来的な転職を視野に入れたり、辞めるつもりで全てのノウハウを吸収するつもりで仕事をすると、与えられるだけでは見えてこないものが見えてくることがあるでしょう。最後に冒頭で説明した通り、今回の記事は東芝への就職を進めるものではなく、こういった一時的に大きく人気を下げている企業に入社する(逆張り就職)メリットについて提示したいと思い書いているものです。大企業とベンチャーどっちが成長できるかという話題においては、意識が高い人ほどベンチャーを推す傾向にあるように感じますが、フラットに見ると大企業での就職にもメリットがあります。世の中に正解と言えるものはほとんどありません。ぜひ今後も様々な対立する考え方の中から自分なりに考えて選択し、その選択に責任を持つということを続けてほしいと思います。photobyEvangelischesSchuldekanatSchorndorf/Waiblingen
- 【就職活動を左右する自己評価】自己評価の高さは内定先に影響するのか? 31,623 views 就職活動においては、「自己評価の高い・低いが内定先に大きく影響する」と考えられます。学歴や学生時代の経験がそこそこでも、自己評価が高いと意外な人気企業に内定したり、逆にTOEIC900点+体育会といったハイスペックの学生でも自己評価が低いと、人気企業に内定しなかったりします。多くの学生が学歴や学生時代の経験といったスペック部分に注目していますが、意外にも就職活動を大きく左右しているのは自己評価の高さなのではないかと思っています。自己評価が低い人は難関企業を敬遠し、自己評価が高い人は気にせず受ける自己評価が低い人にありがちなのは、何となく難関企業を敬遠してしまうということです。例えば、総合商社の中でも三菱商事、三井物産はスペックが高い人が行くものだからと敬遠してしまうといったことです。実際には三菱商事や三井物産などの総合商社でも、体育会出身ではない且つ学歴がそこそこの人も内定したりするのですが、自己評価が低いとそもそも受けてみることすらしません。マッキンゼーやBCGといった外資系コンサルティングファームや、ゴールドマン・サックス、JPモルガンなどの外資系投資銀行はその傾向が顕著です。自己評価がある程度高い人はこれらの企業も受かればラッキーぐらいの気持ちで気軽に受けています。受けなければ受からないので、自己評価の高低によるこの第一歩の差はかなり大きいといえます。自己評価が高い人は自信を持って自分の経験を話す、自己評価が低い人は必要以上に人と比べて萎縮する自己評価が高い人は、サークルだろうとアルバイトだろうと自分の経験に対して自信を持って話す傾向にあります。自己評価が低い人は自分の経験なんて大したことないと必要以上に萎縮してしまうことがあります。自分よりもすごい経験をしている人がたくさんいるから自分の経験は価値が低いと考えてしまう人は少なくありません。就職活動では実績も大事なのですが、同じくらい「考え方」の部分を見られています。実績については数字で盛ることができますが、「リーダーシップを取る上で心がけていること」や「周囲のメンバーと協力する上で大事なこと」といった考え方の部分については深掘りされると、偽装するのは困難だからです。10分から長くても30分程度の面接において、萎縮せずに自信を持って話しているどうかは印象を大きく左右します。受け方の違いと、面接における自信の有無の2点から大きく就職実績を左右しているものだと思われます。最後にもちろん実績が伴っていないのに自己評価が高すぎることも問題ですが、バランスが大事です。自分自身の自己評価が高いのか、低いのか、実績と自己評価のバランスをどう取るのか、答えはない問題なので常に考え続けることが大事だといえます。せっかくであれば、少し高めの自己評価を持ちながら常にその自己評価に実績が追いつくよう努力を続けられると、自己成長も早まるしいいのかもしれませんね。【関連記事】
- 民間就活と公務員試験併願に向けた戦略とコツ 30,053 views 皆さん、こんにちは。19卒の国公立大生です。私は現在休学しています。以前は国家総合職試験に向けて勉強をしていたものの、現在は民間就活に切り替えました。私が休学してまで、なぜ民間就活に切り替えたのかその理由については、「」の記事に目を通して頂ければ、ご理解して頂けるかと思います。今回は、公務員試験を目指している方であれば、一度は考えるであろう「民間就活と公務員試験の併願」についてお話したいと思います。私自身も、民間か、公務員か、それとも併願にするかについて相当な期間悩みました。インターネットで併願についての記事も検索しましたが、千差万別述べていてどの情報が正しいのか、どの記事を参考にすれば良いのか全く分かりませんでした。私自身はこの記事を通して、併願が良いか悪いかのようなことが言いたいわけではなく、客観的な判断材料を皆さんに提供したいと考えています。当記事が、過去の私のように併願するか悩んでる方にとって、また併願を決めた方にとって少しでも役立てば幸いです。はじめにずばり、民間と公務員の併願は可能なのでしょうか。結論から言うと「可能」です。ただし、併願するには相当な覚悟が必要となります。単純に言えば他人の2倍の就職活動をすることになる訳ですから、かなりの気力と体力を要します。また、併願したからといって、どちらかが成功するといった保証は全くなく、両方とも失敗する可能性も当然ながらあります。これらを念頭に置いた上で、それでも併願をするという覚悟を決めた方に向けて、併願のための最善策を提案していきたいと思います。公務員試験併願についてまず、公務員試験での併願についてまとめたいと思います。公務員試験では、複数の試験種を併願することが通常であるため、多くの方が受験するであろう試験種について時期・試験科目の特徴を簡単にまとめたいと思います。【併願されることの多い公務員試験】今回は、国家総合職いわゆるキャリア官僚については対象外としています。その理由としては、官僚志望の方は内定が得られなかった場合、民間企業に行くか、来年もう一度受け直すことが多いためです。官僚が第一志望の方は、他の公務員試験を受けることが少ないため、今回は省略させて頂きます。【公務員試験フロー】以下の表は、平成28年度の日程を参考に作成しています。公務員試験は年度によって試験日程が大きく変わることが多いため、必ずご自身で確認いただくようお願いします。上記に示した、7つの試験に関しては多くの公務員志望者が併願しています。もっとも、国税専門官と財務専門官、東京都Ⅰ類Bと特別区Ⅰ類に関しては、日程的にそれぞれどちらかしか受けることができません。また、国家総合職試験の1次試験は、他の公務員試験よりも日程的に早いため、練習として受ける方も多いようです。民間と公務員試験の主な時期次に、民間就活と公務員試験のスケジュールについて簡単にまとめてみました。以上、見て頂ければ分かるかと思いますが、民間就活の方が公務員試験よりも早期に選考が始まるため、一定の勉強量を確保することが難しくなります。ここが、併願の最も難しい点で、民間就活をしながら公務員試験に向けてラストスパートをかけなければなりません。よほどの覚悟がなければ、両立はかなり難しそうです。また、早期に民間の内々定を得ると、公務員試験への意欲も薄れがちです。自分が将来的にどうなりたいのか、どのようなキャリアを歩みたいのかについて、この時期にはある程度固めていく必要があります。併願のリスク以上のように、民間と公務員の併願はスケジュール的に非常に厳しいといえます。公務員試験は一般的に平均で1000〜1500時間の勉強量が必要といわれています。最低の1000時間で足りるとしても、1日5時間勉強したとしても200日、8時間したとしても130日近くかかります。また、都庁や人気県庁など倍率、難易度が高い試験を目指す場合には、これ以上の勉強時間が求められるでしょう。併願する場合、民間就活が始まると十分な勉強量が確保しにくいため、当然ながら公務員試験一本に絞っている人よりも、より早く準備をする必要があるといえます。もっとも公務員試験対策はSPI等のWebテストにも活かすことができます。また、反対に民間就活に向けた自己分析や面接、GD対策は、公務員の面接やGDでも活きます。公務員試験には、数的処理と時事問題が多くの場合課されますが、その内容は民間で課されるWebテストの内容と非常に似ているため、公務員試験の勉強をすることがWebテスト対策に繋がります。一概には言えませんが、私の感覚としてはWebテストの方が難易度が低いです。次は、国家一般職の実際の面接カードの設問を参考に民間のES対策が公務員試験面接にどう活きるか見てみましょう。[志望動機・受験動機][これまでに取り組んだ活動や体験]達成感があったと感じたり、力をいれてきたりした経験について、簡潔に記入してください。・学業や職務において・社会的活動や学生生活において(ボランティア活動、サークル活動、アルバイトなど)[関心事項]最近関心を持った社会問題や出来事、日頃興味を持って取り組んでいることなど[趣味特技など][自己PR]長所や人柄について志望動機・受験動機以外は、民間企業のESでよく問われる項目と何ら変わりません。このように公務員試験でも面接で聞かれる内容については民間企業と大差ありません。その上、ほとんどの試験種では面接は1,2回程度しかないため、民間と比較して面接選考自体の難易度は低いといえます。併願に向けた戦略・コツここからは、併願に向けて何をどのようにすべきかその戦略とコツについてご提案したいと思います。私自身去年一年間公務員試験の勉強をしてきたため、その経験に基いてお話します。一般的に公務員試験を目指す人は、大学3年生の4月から予備校に通うなどして、勉強をし始めます。併願を考えている人も、この時期から始めれば十分合格は可能であると私自身は考えています。夏休みや秋から勉強を始めて合格する方もいるため、自分のスペックや能力を踏まえた上で、いつから勉強を始めるかを判断しましょう。とはいいましたが、早くから勉強を始めるに越したことはありません。ちなみに、多くはないですが私の周りにも併願している人はいました。そのような人は、早めに内定が出る企業を受ける等、公務員試験が集中している時期になるべく選考が被らないようにしていたようです。しかし、公務員試験の1次試験、2次試験の時期は、6月の民間採用解禁の時期とどうしても被ってしまうため、勉強と選考をうまく両立することが求められます。そのため、民間就活だけをしている人よりも、業界を絞り受ける企業もかなり絞り込んで受けている人が多いかと思います。面接時の受け答えについてここからは、私の主観でお話しますが、民間企業の面接では公務員試験を併願していると言わないほうが無難です。企業側の心理としては、併願している就活生は公務員試験に落ちたときのための保険として、民間企業を受けているというような印象を抱く傾向にあるといえます。また、民間企業の採用担当者には、公務員試験志望者は「利益目標を追えない」というイメージを持たれがちです。「公務員が利益を追求していない訳ではない」という反論もあるかとは思いますが、それが真実かどうかは別として、相手がどういう印象を抱くかを意識して面接に臨むのが良いかと思います。同じく公務員試験の面接でも、民間企業を併願している旨は伝えない方が無難でしょう。理由としては2つあります。1点目は、不要な対策をしないためです。併願している説得力のある理由を端的に伝えることは非常に難しいです。併願していることを伝えてしまうと、ほとんどの場合その理由について問われます。確固たる理由があり、それを端的に相手に伝えることができるのであれば、伝えてもいいかもしれませんが、そうでないならば伝えないほうが無難です。2点目は、面接では他の質問に時間を使った方が有意義だからです。併願している理由を伝えることであなたの評価が上がることはあまり考えられません。基本的に、その質問に答えたところで、相手の印象としてはマイナスがゼロになったに過ぎません。そのような質問に時間を割くのであれば、他のあなたの評価がプラスになるような長所や強みが伝わる質問に時間を使いましょう。したがって、民間、公務員ともに併願している旨は伝えない方が良いかと思います。以上述べたことは、あくまで私の考えですので、その点ご理解いただいた上で、併願している方は実際の面接で併願していることを伝えるかどうか自身で検討してみて下さい。最後に以上、ここまで見てきて併願するかどうか多くの方が悩んでいることかと思います。僭越ながら、私から皆さんにアドバイスさせて頂くと、民間就活と公務員試験の両方が中途半端になるくらいなら、併願はするなということです。「二兎を追う者は一兎をも得ず」というように、両方を追いかけた結果、就職留年した人も実際に知っています。何度もしつこいようですが、併願するのであれば、それなりの理由と覚悟を持って臨みましょう。併願して両方で良い結果が出た人もいますし、併願自体は決して無理なことではありません。しかし、両方で内定を得たところで、自身が行くことができるのはどちらか1つです。そのため、なるべく早く自分の適性、志向を見極めましょう。そのため、なるべく早い時期から自己分析を行い、公務員か民間かどちらに就職するのがベストなのか考えましょう。この記事が、皆さんの就職活動に少しでも役立てば幸いです。今後もunistyleを是非ご活用ください。【参考記事】・・photobyTimWang
- 面接で嘘をつくべきでない2つの理由 58,786 views こんにちは、16卒の慶應生です。巷では、「面接では盛ってなんぼ!とにかく嘘ばっかりついたよ。」という話であるとか、「就活の時期になるとサークルの幹事長、副幹事長が大量発生する。」などと言われており。もはや面接で嘘をつくのは当然の風潮であるかのように思えます。実際、私自身の友人でも就活ランキングで超上位に名を連ねるような大企業から、全てを嘘で塗り固めた自己PRを元に内定を貰った強者もいます。その反面、私自身は少しばかり数字を切り上げたりということはあったものの、志望動機、自己PR等でほぼ一切嘘をつかず、志望している会社から内定をいただくことができました。本日は私自身の実体験も踏まえて、面接における「嘘」について少し考えてみたいと思います。なぜ嘘が横行するのか?なぜ就活生の中で嘘が横行するのでしょか?それは、面接官と就活生の間の意識の乖離ではないか、と考えています。というのも、面接官→自分の会社とマッチングする人材が欲しい→その人自身のことを知りたい。就活生→自分がどれだけ優秀な人材かをパフォーマンスする場と考えている→自分が上げてきた実績をアピールしたい。「」のエントリーでも書いたように、面接官の方は能力以上にその人が将来自分の会社で働いていけるのか?ということを見ているようです。そのため、何をやってきた、ということ以上に、なぜやってきたのか、ということにフォーカスし、その人の一貫した人間性をはかろうとしているようです。嘘はつかないべき、と思う。上記のような視点を踏まえて、私自身は面接で嘘をつくべきでないと考えています。これは以下の2つの観点から考えられると思います。面接が突破しにくくなる内定後に困る面接が突破しにくくなる基本的には面接では一つの事柄に対して深掘りが行われます。先にも書いたように「なんでやったの?どんな工夫をしたの?それはなんで?」という風に様々な角度からその人がどんな人間なのか、ということをはかろうとしてきます。私の場合だと予備校での経験から自分自身の主体性ということを強みとして押していましたが、「他に主体性を発揮したエピソード、3つくらい教えてよ。」「小さい頃から主体性持ってる子だったの?違ったらその転換期はいつ?」という風に、様々な経験、多様な角度から検証されました。嘘をつかず、しっかりと自分自身の経験を棚卸していたので、ほぼ困ることなく質問に答えられたように思えます。逆に、嘘をついた場合だとそれを誤魔化すためにたくさんの嘘を重ねることになります。一つの経験についてしっかりとした準備をすることはそこまで難しいことではないような気がしますが、それを複数のエピソードで、または幼少期の自分自身まで嘘で塗り固め、一貫性を見つけるのは正直不可能に近いと考えます。自然と綻びが出てくるため、面接官に「こいつほんとのこと言ってるのかな?」という違和感が生じてしまいます。面接が突破しにくい実例「サークルの幹事長です!」と意気揚々に話している学生がいました。しかしながら、よくよく深掘りされているのを聞いてみると、普通の曜日練習のパートリーダー的な役割であることがありました。曜日練習のパートリーダーだと最初から伝えていれば、そこに対してどのような工夫があったであるとか、を話すことができたにもかかわらず、自分がやっていないであろうサークル運営について相当深く聞かれており、タジタジになっていました。参考までに、その彼とはその後の面接で会うことはありませんでした。内定後に困る周りは「嘘で塗り固めていない学生」が大半のはずです。ちなみに、自分自身の内定先でも似たような人が多く、面接で嘘をついたと言っている学生はほとんどいません。似たような学生が多い中で塗り固めて内定した会社、そんな会社でずっと働くことを考えると、意味もなく疲れてしまうように思えます。また、面接で話したことというのはある程度社員の方で共有されているようで、私自身も「予備校で働いてたんだよね?うちの親戚がそろそろ受験みたいなんだけどどうしたらいいのかな?」であるとか準体育会のテニス部に所属していることから、「今度テニス教えてよ!」という風に、言われることがあります。入社をゴールとして考えるといいかもしれませんが、嘘で塗り固めた自分を入社後も貫き通すと考えると、非常に大変な気がしてます。内定後に困る実例私自身の内定者の友人でも嘘を塗り固めて面接を突破した人がいました。私自身が内定した会社は割とイケイケな雰囲気で、良くも悪くも常にテンションが高い人が多いです。しかしながら、その友人は、みんなで騒いだりするのは決して好きなタイプではない、という人で、非常に困窮していました。「ほんとにこの会社でやっていけるのかな…」とまで、入社前にもかかわらず言っています。彼自身は「こんな自分を変えたい、けど自分の話だと内定できないから、とりあえず嘘で塗り固めよう」と考えて内定を手に入れることはできましたが、果たして、それが正しいのかと考えると、難しいところです。じゃあどうすればいいの?所謂輝かしいスペックを持っている必要はないのではないかと思います。もちろんあるに越したことはありませんが、私自身は予備校でのアルバイトを頑張ってきたことを押し続けて内定を得ました。企業の人事の方とも話していると、普通にサークルやって、飲み会して、授業出て…と言う風に普通の学生時代を過ごしてきた方が多いように思えます。「すごい企業だからこそ、すごい経験をしておかなければならない!でもそんなことやってないからどうしよう…」と短絡的に考えて、表面的な嘘で塗り固めた面接対策をするのではなく、自分自身の今までやってきたこと、その中でどんな思いだったのか、集団の中でどのような立ち位置だったのか、ということを棚卸して企業によって使い分けていくことが良いと思います。本記事では面接で嘘をつくべきでない2つの理由について解説してきました。こちらの動画では面接の全体像について紹介しています。ぜひご覧ください。
- マスコミ志望者なら必須じゃなくても企画書を持参すべき 24,653 views 16卒マスコミ内定者です。マスコミのES、面接突破においては「企画書」が重要な意味を果たします。しかし、マスコミの選考では、ESにちょっとした企画を書くような設問はあっても、「企画書」を提出しろ、という課題は面接の前の段階では基本ありません。じゃあなんで書かなきゃいけないの?と思うかもしれませんが、面接の前にこの「企画書」を用意しておくと何かと有利なのです。とはいえ、「いきなり言われても理由もあまり納得できないし、そもそも書き方もわからないから教えてほしい」という方がほとんどでしょう。そこで、私からマスコミ対策のための企画書の意味・その書き方を伝授したいと思います。まず、企画書とは企画書とは、新規プロジェクトなどのアイデアを実現するために誰が見てもわかりやすい文書の形式でまとめた書類のことです。企画書の必要性企画のアイデアは、単に思いついただけでは実現することができません。誰にでもわかりやすい形で書類としてまとめた上で、検討することが必要不可欠です。企画書を作成する上での原則「企画書は簡潔に!」企画書とは-コトバンク「アイディアを誰にでもわかりやすく伝えるための書類」が企画書、ということですね。続いて、なぜ企画書を書くとマスコミ就活で有利になるのか、その理由をお伝えしたいと思います。企画書を書く2つの理由①その業界・企業・実際の仕事内容に詳しくなれる何事もアウトプットを通してインプットした方が効果的!企画実現に必要なことを調べていくうちに、業界の構造などが見えてきます。お金の流れなども知るきっかけになるので、より深い知識を得ることができます。実際に私は映画の企画書を書くことで、各配給会社の強みや特色を知るきっかけになりました。また、監督を指定する際にも、なぜこの監督なのかという「理由」が必要になってきます。その監督がどういった映画を撮っていて、どういった特色を持ち、それがこの映画にこう活かせそうだから使いたい、そこまで言う必要があるわけです。私はそこまで映画を観ていなかったため、こういった企画書を書く際は非常に苦労しました。つまり、プロデューサーとして自分がいかに勉強不足であるかを痛感するきっかけになったわけです。よって、自分がその企業で入社して働くために足りないものを自覚できるという点でも、企画書を書くという行為はおすすめです。②面接突破の「切り札」になる「やりたいことはなんですか」この質問に答えるための最強のツールが企画書です。非常に具体的に書かれているため、企画書に書かれていることを述べれば面接官からしても話が早いです。「もっと具体的に!」と突っ込まれて慌てることがなくなり、印象もよくなります。万が一、最後まで「やりたいこと」を聞かれなかったとしても、「最後になにかありますか」このタイミングで考えてきた企画を伝えることにより、やる気と能力のアピールにつながります。私は企画書を頭に入れて面接に臨みましたが、実際にすべてを披露する場はありませんでした。しかし一部を披露する機会はありましたし、ほかの企画とともにさらっと「こういったことも考えているんですよ」と示すことで、面接官の反応は良かったように思います。「この子企画もできそうだし、そういうこと考えるの好きな子なんだな」と思われたのが面接官の顔色からわかりました。というわけなんです。企画書を書く上での注意点・本気で・具体的に・自分が本当にやりたい企画を書くことを心がけてください。適当に書くのは絶対にNGです。誠意を込めて書きましょう。また、自分が楽しめる企画であることは重要ですね。まずは自分自身がその企画を心から面白い!と信じられていないと、相手に面白そうと思ってもらうことは難しいのです。また、わかりにくいのが「具体的に」というところだと思いますが、これについては私の実例を見ていただければと思います。実際に私が書いた企画書「〇〇〇〇」実写映画化企画書ジャンル:青春学園コメディターゲット・マーケット:10~25歳女性タイトル:「〇〇〇〇」ログライン:ストーリーをわかりやすく、3~4行ほどで原作:☐☐刊「〇〇〇〇」比較映画:ウォーターボーイズスタッフ:監督・脚本矢口史靖配給KADOKAWA/松竹キャスト:主人公〇〇⇒△△、・・・今作る理由:伝統芸能に対して、現代人がどう接していくか考える時点に来ている古く大きな権力をもつものとの対峙は、現代日本の増え続ける高齢者に若者がどう対峙していくかと重なる⇒ストーリー中の、主人公と御曹司の対立、御曹司と父の対立に象徴される関係いつ公開するのか:11月下旬(20~29日)公開どこで公開するのか:全国系でロードショーどのように見せるのか:・△△とのタイアップ作品中に登場する演目「○○」や「〇〇」を上演。・テレビ局での〇〇に関する番組の放送・電車中吊り広告(△△と映画の両方の宣伝をのせたポスター・横2枚分)中吊りジャック予算:1億5千万円(学園モノで、多額の予算は必要ない)以上になります。正直予算の使い道などもっと具体的にできる点もありますが、さすがにそこまで突っ込まれることは少ないかな、とも思い、上記のようになりました。参考にしてもらえればと思います。最後に実際に仕事をすると、自分自身で毎日のように企画を考え、提案していくことになります。その適性が自分にあるのかを知る第一歩としても、企画書作りを楽しめるか、実際にチャレンジしてみるのはよいことかもしれません!photobycatherinecronin
- コンサルの早期選考を受ける意味とメリット 34,460 views 日系企業は経団連の倫理憲章があるため、多くの大手企業の選考が遅くなります。一方でベンチャー企業や外資系企業などの経団連に所属しない企業については早期選考を実施しており、インターン経由で内定を出したり、早期に本選考を実施したりしています。外資・日系のコンサルティングファームも早期の選考が盛んな業界の一つです。今回は、総合商社、不動産ディベロッパー、広告代理店、海運など日系の大手企業志望者でも、コンサルの早期選考を受けておくべき理由について説明したいと思います。本記事のコンテンツ・理由①:ケース面接対策は日系企業でも必須になりつつある・理由②:日系人気企業と同水準の難易度の選考・理由③:面接慣れが就活で最も合否を分ける・日系企業が第一志望の学生のコンサル志望動機の考え方・最後に・コンサル業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介理由①:ケース面接対策は日系企業でも必須になりつつある近年では日系企業やベンチャー企業でも、外資系コンサルが積極的に導入してきたケース面接を取り入れることが増えてきました。16卒の三菱商事では面接において、人によってケース面接をかしており、「いじめ減少のために考えられる施策は?」や「東京一極集中が進む中で大阪ができることは何か?」といった内容が聞かれていました。また過去の三井物産のグループワークでも、三井物産ビルの地下のコーヒーショップの売上を倍にする施策を考えよといった形で、ケース面接の対策をしておくと議論を進めやすくなるようなお題が出されています。参考:三菱商事本選考情報日系でケース面接が実施されるようになった理由や実際の対策方法については下記を参考にしてください。参考:→「ケース面接」=「コンサル業界」だと多くの学生が考えるのではないでしょうか。しかし、今や多くの日系大手企業で出題されています。また総合商社だけでなく、日系大手企業においてもグループディスカッションは盛んに行われており、グループディスカッションのお題の多くは、ケース面接対策をしておくと容易に議論を組み立てることができます。まだまだケース面接は多くの人が対策していないこともあり、少し本を読んで議論の組み立て方を覚えるだけでかなり優位に立つことができます。もちろん表面的な議論の組み立て方を学ぶだけでは、トップレベルのコンサルティングファームには通用しないのですが、多くの学生よりも優位に立つことができるので、やらない手はないでしょう。参考:理由②:日系人気企業と同水準の難易度の選考近年、コンサルティングファームは需要の高まりから新卒採用も積極的に行っており、採用数を増やしている傾向にあります。採用数を増やしているというものの、採用のハードルはある程度高く、unistyleユーザーの過去の傾向からの感触としては、総合商社・広告代理店などの日系人気企業と同水準レベルの採用ハードルであると考えられます。日系企業と併願して外資系コンサルを受けている人も多く、レベル的にも似通ってくる傾向にあるように感じられます。これが採用数の少ないベンチャー企業やとにかく学生を囲い込むために内定を多く出す企業だと、内定をもらったとしても自分自身がどの程度の立ち位置にいるのかわからなくなってしまうでしょう。もちろんベンチャー企業の中でも採用数が少ないからこそ、応募学生の人柄を360度観察しようと非常に細かく見てくれる会社もあるので、そういった企業については受けてみてもよいかもしれません。参考:→日系大手企業志望だとベンチャー企業を視野に入れないケースが殆どだと思います。しかし、ベンチャー企業を受けるメリットは「持ち駒が増える」だけでなく沢山あります。本記事ではベンチャー企業を受けるべき理由・メリットについて解説しています。理由③:面接慣れが就活で最も合否を分ける過去のunistyleユーザーの多くが、就活では面接慣れが大事であり、本命企業を受ける前にどれだけ選考を受けて自信を持てるかが大事だと語っています。三菱商事や博報堂などの人気企業に内定する人でも、面接慣れをしていない時期には何をどう話せば評価されるのか感覚を掴んでおらず、連戦連敗であることも少なくありません。そのため早期に日系人気企業と同水準レベルの選考を課しているコンサルティングファームを受けるのはケース面接の面だけでなく、選考慣れのことを考えても受けない理由はないといえます。対策していないから自信がないという人も、全然話せないのか意外に話せるのか、自分の立ち位置を正確に理解する意味でも早めに1社受けてみることをおすすめします。日系企業が第一志望の学生のコンサル志望動機の考え方でもコンサルティングファームの志望動機は考えられないから、選考を受けるのはと躊躇してしまう人もいるかもしれません。ですが、基本的に、日系人気企業に内定する人の企業選びの軸とコンサルティングファームに内定する人の企業選びの軸は似通っている部分も多くあります。例えば、「自分の提案やアイディアを周囲の人と協力して実現したい」という総合商社や広告代理店の内定者が多く掲げる企業選びの軸は、コンサルティングファームでも当てはまります。「日本のプレゼンスを高めたい」という留学経験者がよく思う企業選びの軸についても、コンサルティングファームは当てはまる業務が多いといえます。このように企業選びの軸が合致していれば、志望動機は考えやすいと思います。最後に就職活動においては当初想定していない企業だったけど、説明会や選考を受けるうちに志望度が高くなるケースが往々にしてあります。コンサルティングファームは様々な企業に対して、自らのアイディア、考えでサポートしていく知的労働であり、やりがいを感じられるという人もかなり多くいると感じています。過去の内定者でもコンサルティングファームと総合商社や広告代理店などの日系人気企業と悩んで進路を決める人が多くいますので、ぜひ食わず嫌いせずに積極的に受けて欲しいと思います。コンサル業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際にコンサル業界志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。
- 就活生が面接でやりがちな5つのNG行動と改善方法 54,218 views 16卒外資系メーカー内定者です。本選考の面接で突如として現れる、"NG就活生"。本コラムをお読みのみなさんも面接中に「これはまずいだろう…」というような就活生を見かけたことはあるのではないでしょうか。こうしたNG就活生たちには1つの共通点があります。それは、総じて「正しい面接対策ができていない」ということです。特に"自分は面接が得意だ!"と思っている人、"学生時代頑張ったエピソードには困らない!"といった就活生ほど思わぬところで失敗するケースがあり、面接もきちんと練習しなければ内定までには至りません。たとえ力試しで受ける企業であったとしても、面接に関しては時間の許す限り対策をし、自分なりの「勝てる面接」のやり方を早くから身につけられると良いのではないでしょうか。本コラムでは「NG就活生の典型例」に加え、そこから見えてくる「正しい面接対策の方法」もご紹介します。これから就活に臨まれるみなさんにとって、少しでも参考となれば幸いです。NG就活生の面接での典型的行動5つ話が冗長すぎる受け答えを暗記しているやけに態度がでかい質問に答えていない過度の緊張・自信のなさが見られる(1)話が冗長すぎる「1分程度で自己PRをお願いします」と言われ、5分以上ひたすらしゃべりつづける就活生。「学生時代はバックパッカーとして世界中を飛び回り、大学ではサークルの幹部としてメンバーをまとめ、ゼミではマーケティングを学びビジネスコンテストにも出場し…」走馬灯のように思い出される学生時代の記憶を大演説し、話を終えた本人は大満足。面接官は苦笑い。みなさん、面接での受け答えは長ければいいというものではありません。まずは結論を先に述べ、1分と指示されたならきちんと1分以内にまとめましょう。(2)受け答えを暗記している「学生時代に最も力を注いだことは、国際ボランティアサークルでの活動です。…えー、国際ボランィアサークルでの活動で…あっ、私はその中でアフリカの貧しい地域に学校を建てようというプロジェクトに携わっており…んっ、関わっていて…?」言葉に詰まった途端に必ず前の文章に戻ったり、少しでも暗記した表現と違う言葉を言ってしまったら言い直す。面接官が就活生に求めるのは、正確に暗記された受け答えではありません。自分の思いを懸命に伝えようと奮闘する就活生の努力です。もちろん、面接前に質問を予想して受け答えの筋道を考えておくことは必須ですが、暗記はオススメできません。(3)やけに態度がでかい「じゃないですかぁ」「っていうか」などの明らかに面接向きではない言葉遣いで、面接官に対してもどこか「上から目線」で話す就活生。私はある企業のグループ面接中に、テーブルの下で足を組んでいるツワモノも見たことがあります。選考の場でも緊張せずにできるだけ自然体でいられるのは良いですが、面接官にフレンドリーに話そうと思っているのだとしても、さすがに限度があります。みなさんが面接官だったとしたら、そんなに態度の大きな就活生は扱いづらいし、後輩にはしたくないですよね…?(4)質問に答えていない「あなたの強みはなんだと思いますか」と問われているのに、自分の経験したことだけを自慢げに語って終了する就活生。「私はフットサルサークルで幹事長をしておりまして、大会までにメンバーをまとめるのに苦労しました。特に、経験者と初心者にはレベルの差があり…(中略)最終的には大会で優勝することができ、幹事長として溢れんばかりの達成感を覚えました」はい。この就活生がアピールしたかったのは、いったいこの人物のどんな強みだったのでしょうか?きっと、経験者・初心者の双方を上手くまとめ上げチームを優勝に導いた「リーダーシップ」なのでしょう。就活の面接では学生時代のエピソードを根拠に話を進めることがほとんどですが、エピソードが全面に出すぎて、何が言いたいのかわからなくなってしまう就活生が多くいます。(5)過度の緊張・自信のなさが見られる面接になると相手の目を見て話すことができなかったり、明らかに緊張しすぎていて言いたいことが10%も言えていない就活生。就活においては俗に「圧迫面接」と呼ばれ、面接官が意図的に就活生を追い詰めるような面接をすることがあります。もしもそんな圧迫面接にあったとき、緊張に負けてしまっていては非常にもったいないと思います。またグループ面接の場合は、緊張が理由で他の就活生に圧倒され、自分のペースを乱されてしまう就活生もいます。自分の未来がかかった面接を前にして、緊張しない人なんてほとんどいません。面接での失敗を緊張のせいにだけしたりせず、緊張を上手くコントロールすることも重要です。NG就活生にならないために、面接前に踏むべき2つのステップそれでは、前述したNG就活生のようにならないために最低限打っておくべき対策をご紹介します。STEP1.情報収集企業の新卒採用HPで"求める人材像"や"社風"のコーナー、あるいはunistyleをはじめとする就活サイトの"面接過去問例"などを参考に「されるであろう質問リスト」を作りましょう。その上で、各質問に対して「自身の就活の軸に基づいた」解答の筋道をつくっておきます。例えば、私はP&Gのマーケティング部門も受けていましたので、・P&G新卒採用HP「キーワード」・unistyle「P&Gの面接過去問リスト24選」などのような情報源を利用しながら、50~60ほどの質問リストを作りました。そのうえで、自身の就活の軸「グローバルに働きたい(これ以外にもいくつかありました)」ということや、同社にアピールしたい自身の強み「チームメンバーが能力を最大限に活かすリーダーシップ」「どのような環境でも発揮できる行動力」などを基準に、回答の大筋を考えておきました。先にも述べたように文章の丸暗記はオススメしませんが、筋道を考えておくことでより質問の意図を捉えた端的な回答ができるようになると思います。STEP2.実践型練習回答の道筋ができれば、あとは実践的な練習をするのみです。友人や先輩などにも協力してもらい、できるだけ模擬面接の機会を設けられると良いと思います。またその様子を録画して反省材料にすると、自身の問題点がより身にしみてわかります(私の場合は話している時に前後の動きが多く、落ち着きがないように見えていたので、意識的に改善しました笑)。また練習相手がいなくても、自分の作った解答リストに沿った受け答えが「口頭で」できるのかを練習することはできます。練習はいくらやっても損はないと思います。上記で紹介したNG就活生の典型例「なんだか態度の大きな話し方になってしまう人」や「緊張しやすい人」には特に有効な対策ではないでしょうか。おわりに「面接ではありのままの自分を見せるべきだし、対策なんかいらない!」と思っている方が、もういないことを願います。面接で自身のパフォーマンスを最大限にするため、そしてNG就活生にならないためには、必ず事前の対策が必要なのです。ただし、対策の段階で「企業に自分を合わせ過ぎないよう」に注意していただきたいと思います。相手(企業)を知ったうえで、自分という人間をどういった「切り口」で見せるのかを考え、対策を打っていくイメージが一番理想なのではないでしょうか。就活生のみなさんが面接で実力を発揮できることを祈っています。また、本記事では就活生が面接でやりがちな5つのNG行動と改善方法について解説してきましたが、こちらの動画では面接の全体像について紹介しています。本記事とあわせてご覧ください。
- 総合商社を志望する大学1・2年生が今のうちから意識すべきこと 38,734 views 最近は就職に対する意識の高まりと総合商社人気から、大学1・2年生の学生からも相談を受けることがあります。個人的には、「就職なんて考えずにやりたいことをやるべき」というのはまったく賛成できずに、早いうちから意識を向けることは重要なことだと思います。とは言ってもSPIの対策やら面接対策などのテクニック的なものではなく、総合商社など大手企業を目指す上で今のうちから意識すべきことを伝えたいと思います。総合商社が求める人材は「リーダー」「己を知り、敵を知れば百戦危うからず」の言葉の通り、総合商社を志望するのであれば、まず最初に総合商社がどのような人材を求めているのかを知っておきましょう。企業が求める人材を理解する上では、採用の際のエントリーシート(企業に応募する際に提出する書類)の設問で何を聞かれているのかを見ることで理解することができます。特に14卒の三井物産のエントリーシートは秀逸で、総合商社がどのような人材を求めているのか明確に書かれていました。参考:闇雲な自己PRはNG〜自己PRするなら企業が求める人材を理解してから〜【三井物産エントリーシート設問】①あなたが決断を迫られた最大の場面はどのような時でしたか。また、そのとき、あなたはどのように考え、行動して決断したか、記述して下さい。(400文字以内)②あなたの過去の経験の中で、新しい発想、経験、機会や物事の仕方を探究して地域や組織、人びとに変化・変革を起こした事例を記述して下さい。(400文字以内)③あなたが目標に対してリーダーシップを強く発揮し、主体的に周囲の人と共に成果をあげた事例を記述して下さい。(400文字以内)④あなたが自分と異なる価値観を持った人たちと協働して目標を達成した経験について記述して下さい。(400文字以内)要するに、総合商社が求めている人材は、①決断して実行できる人材②新しい発想で、変化・変革を起こせる人材③リーダーシップを発揮し、周囲の人と共に成果を挙げられる人材④自分と異なる価値観を持った人と協力して目標を達成できる人材であるということがよくわかります。①〜④も様々な言葉で定義されていますが、ざっくりとした言い方をすると「リーダー」が求めている人材であるということが言えるでしょう。総合商社に入社するためには、上記①〜④が当てはまる人材であることを、自分自身の経験から伝えて、面接官に共感してもらう必要があります。今から意識すべきことダラダラと大学生活を過ごしているだけであったり、誰かに言われたことをただこなしているだけの大学生活では上記三井物産のエントリーシートの①〜④に当てはまる経験はできずに、身も蓋もない話ですが、総合商社にエントリーすることすらもできません。さてそれでは本題の大学1・2年生のうちから意識すべきことは何でしょうか。それは「リーダーとなる覚悟を持ち、実行に移すこと」でしょう。なぜこれほどまでにリーダーとなる人材が求められているのかは、下記のブログや本が詳しいので、ここでは詳細な説明は省きますが、要するに「組織の全員がリーダーシップを持った組織は、一部の人にしかリーダーシップがない組織よりもパフォーマンスが高い」からです。参考:なんで全員にリーダーシップをもとめるの?「Chikirinの日記」ここでいうリーダーとは主将やゼミ代表などの肩書きのことを言っているのではなく、・組織のために、考え、行動する決断をして、その考えや行動に対して責任を取れる人・組織のために、周囲の人と協力して成果を達成できる人・組織の中の多様な考え方、価値観を持つ人と協力して目標達成できる人・組織に対して、自らの考えを提案して、周囲の人を巻き込み、よい影響を与えることのできる人のことを言います。正に三井物産のエントリーシートで聞かれていることに似ていませんか?これらの行動はいま所属している組織の中でも意識できることだと思います。例えば、サークルに所属しているのであれば、サークルがもっとよくなる提案をする決断をして、周囲の人と協力してその提案を実現し、中には反対する人や考え方の異なる人がいるでしょうから、それらの人の理解を得て、協力してもらい、サークルによりよい変化をもたらすということができるはずです。そういった組織のための行動を起こすのは何も執行学年や幹部でなくても、出来るはずです。こういった行動を今から積み重ねる覚悟を持つというのが今まさに意識すべきことでしょう。リーダーとしての自信がない人もまずは組織のために小さなことから始めてみましょう。サークル、ゼミ、クラス、アルバイト、学生団体など、所属している組織は必ずあるはず。組織のための小さなことを積み重ねる中で、「どうすれば人に協力してもらえるのか」、「自分の思いを伝えるにはどうすればいいのか」、「価値観の違う人と協力する上で大事なことは何か」、「新しい発想を提案して受け入れてもらう上で大事なことは何か」といった人生で大事な気づきをたくさん得られるはずです。組織のための行動ができる「リーダー」は総合商社だけでなく、他の業界でも求められており、何より日本社会に圧倒的に足りないと言われているものの一つです。一人一人が、自分自身の行動・決断に責任を持ち、組織のための行動ができる人になると、世界はもっともっと素晴らしいものになるでしょう。これを読んだ一人でも多くの方が実践にうつしていただければ幸いです。photobyVladimirPustovit
- エントリーシートは早めに提出すべき、最初に提出した人は無条件で内定することも 47,339 views エントリーシートの提出が、いつもギリギリになってしまう方は多いのではないでしょうか。自分が納得できる最高のものを提出したいという気持ちはわかる一方で、unistyleではエントリーシートの提出は、出来るだけ早くするように関わる学生には伝えています。よほどOB訪問や添削を明確に受ける予定があり、その日程よりも前に提出できないという明確な基準がない限りは、最短ですぐに提出した方がプラスになることは多いでしょう。提出が一番はやい学生は採用しろという社長命令某東証一部の大企業では、エントリーシートの提出が一番はやい学生については、学歴やエントリーシートの内容に関係なく採用しろと明言しているらしいです。曰く、「なんでも一番になれるやつは優秀である」とのことです。確かに仕事においても締切ギリギリに提出するよりも、早め早めに提出する人の方が評価は高くなります。エントリーシートについては提出時期も就活時期の変動があるとはいえ、予測はたてやすく内容も例年とドラスティックに変化することはありません。誰よりも前もって準備を行い、募集が開始した段階でクオリティの高いものを提出することができる学生であれば、仕事ができる可能性も高いといえます。想定される期日までに事前準備を怠らずに、発表されたら誰よりも早く動く、仕事にも共通している部分が多いといえるでしょう。悩みに悩んでもいいものができるとは限らないこういう話をすると、「クオリティが低いけど早く提出するのと、提出はギリギリだけどクオリティが高いものであればどっちがいいか?」という質問を受けるのですが、この質問自体、「時間をかけることでクオリティが上がる」ことを前提にしていますが、これは正しいのでしょうか?提出を遅らせて悩みに悩んだとしても、悩んだ分だけいいものができるとは限りません。多くの人がベストなものを出そうと思って、一人で堂々巡りの悩みを繰り返して時間を浪費してしまいがちです。OB訪問や信頼できる先輩などに添削を繰り返してもらうのであれば質は確かに向上するでしょうが、受ければ受けるほど質が向上するものでもありません。添削やアドバイスを受ける回数が少ないうちは急激に質が向上しますが、ある程度アドバイスを受ければ質の向上は急激に鈍化します。自分自身の経験については切り口も限られており、起死回生の策が急に出てくるものではないでしょう。キツイ言葉で要約してしまえば、誰に添削してもらうわけでもなく一人で悶々と考えてもクオリティは高くならないので、現状できるベストで提出するのがよいということになります。提出を遅らせるリスクについては、ギリギリに提出しようとする学生が多く回線が混みあい、締切に間に合わない、あれこれ悩んだ結果、時間に追われて却ってクオリティが下がるなどが考えられます。時間をかけてもクオリティが上がるとは限らないのであれば、これらのリスクを回避する上でも評価を高くする上でも早めに提出してしまうのがよいでしょう。最後に受験と異なり、点数や偏差値など自分を図る明確な指標がないために疑心暗鬼になってしまい、その不安を払拭するために知識を仕入れようと闇雲に時間をかけてしまうのかもしれません。多くの仕事も同様に答えはなく、限られた時間で自分のベストを求められますが、疑心暗鬼になり悩んでいるだけでは成果はでません。時間をかけるのであれば上記の通り、添削やアドバイスをもらい、それについても期限を設け、むやみに期限を伸ばさないようにしましょう。時間をかけてもクオリティは向上するとは限らない、早く提出することのメリットは大きいことを胸に刻んで今後のエントリーシートや仕事の提出物にも向き合ってもらいたいと思います。参考:→エントリーシートを郵送で提出する上での注意点をまとめた記事です。郵便局が閉まるギリギリに書き方を調べないよう、予め整理しておくことを勧めます。photobyMoto"Club4AG"Miwa
- 非・体育会系学生に送る、理系のガリ勉就活生が意識した「体育会系との差別化」 34,491 views 16卒の早慶理工学部の学生です。私は理系ですが、就職活動では文系就職を決め、結果銀行やメーカー、IT、航空、損保など様々な業界から内定を頂きました。ちなみに私は大学3年前期までは平日は授業で埋め尽くされていたような、典型的な理系のガリ勉学生です。理系にもかかわらず、文系学生の土俵で勝負する中で、理系の世界しか知らない筆者は「どうやら体育会系や有名な先生のゼミのタテの繋がりというのは優遇される」という所感を持ちました。「就職活動は入学時から始まっている?早慶所属コミュニティ別の就職活動」の通りだと感じています。就活で有利に駒を進められるような切り札を持っていない筆者が何を心がけていたのかについて、非体育会系学生向け・対体育会系学生用の筆者流メソッドを以下に紹介していきたいと思います。前提:就職活動を始めた時からできることは限られている内閣府の公表する「就職・採用活動開始時期変更に関する調査」では、企業の情報解禁日(16卒で言えば2015年3月1日)から就職活動を始める学生よりも、インターンが本格化するサマーインターンの時期(16卒で言えば2014年6月1日)から就職活動を始める学生の方が数で上回るようです。「どのレベルの企業に就職できるか知るために見ておきたい二つの指標」を参考にすると、2014年6月1日時点で学生のスペックはほとんど決まりつつあり、この時期からできることといっても限られますし、たかが知れています。筆者は理系であったこともあり、6月時点では院進学も考えていたため、就職活動を本格的に始めたのは2014年12月でした。大多数の学生と比較しても遅れをとっている筆者が、少ない時間で何に取り組んでいたのか以下に紹介したいと思います。事前準備:体育会系の特徴を整理するまずは同じ土俵で闘う体育会系を徹底的に分析しました。彼らがアピールする内容(=学生時代頑張ったことの内容)、メリット・デメリットをunistyleに掲載されているESやコラムから探りました。筆者なりの分析では、アピールの内容は以下の2種類に大別されると考えました。<アピール内容>①コミュニティ内部における運営・仕組みの改善アピール②圧倒的な努力による成果のアピールメリット・デメリットに関しては、実際の体育会系学生が書いたコラムを引用させて頂きます。<メリット>①面接官が持つプラスのイメージ②理解しやすい自己PR③OBの存在<デメリット>①時間が足りない②他の体育会学生との差別化が難しい参考:「総合商社に内定した体育会系学生が就職活動で意識した三つの差別化方法」これらを意識した上で、どのように就職活動を進めたか、以下に書いていきたいと思います。戦略①:アピール内容の選定面接官の持つプラスのイメージ:体育会系>サークル・アルバイトであるとすれば、サークル・アルバイト所属の私が努力を訴えたり、運営や仕組みの改善を訴えても、頑張りのレベルでは体育会系のアピールは上位互換として存在するため最終的に負けてしまうと考えました。経験そのもののレベルにおいても、「学生時代頑張ったことの結論における4つの評価項目」における「目標達成能力」と「リーダーシップ」では非・体育会系学生の筆者では分が悪いと考え、「インパクト」や「チャレンジ精神」を武器にすることを決めました。そこで、皆が行かないような国への留学経験やそこでの活動、一般に馴染みのないような業界でのアルバイトで勝負していました。戦略②:取り組みにおける工夫頑張りのレベルで体育会系の学生以上の納得や共感を得ることは難しそうなので、その取り組みにおける工夫で勝負していました。例えば体育会系の学生がコミュニティの異なる価値観を持つ人達をまとめ、率いるというアピールをする上では、その方法論として「リーダーとして一人ひとりと地道に向き合って説得していく」ということをアピールする人が多いように就職活動中は感じていましたし、unistyleの公開ESにおいてもそのようなアピールがいくつか見られました。一方で私は「一人ひとりに役割を持たせて当事者意識を持たせる」「コミュニティを更に分割した小コミュニティを作り、小コミュニティをまとめるリーダーとの関係性を強化する」といった工夫を押し出していました。戦略③:伝え方の工夫基本的には「人気企業内定者に共通する、企業に伝えるべき5つの強み」の中のどれかをアピールすることになります。内定する実力のある志望者は5つのうちのどれか(または複数)をアピールしてくるので、内定を取るという点に焦点を当てた場合は「いかに面接官に自分の話を納得してもらい、共感してもらえるか」だと考えていました。戦略①で述べたように、筆者は「インパクト」や「チャレンジ精神」でアピールしていましたが、その内容や取り組む根拠が複雑だったので、伝え方を工夫しなければ面接官が消化不良に終わるという危険性もはらんでいました。そこで、ものの数分で万人が納得できるようなアピールにするべく、社会人やアルバイト・サークルのOBとの擬似面接を通して練習しました。「社会人(面接官)が突っ込みたくなるポイント」を事前に把握し、そこに誘導するようにアピールを展開することによって、彼らの納得や共感を得やすいように努めました。また、練習し過ぎたあまり、台本を読んでいる感が出てしまっていると社会人から指摘されたこともありました。わかりやすさだけではなく、アピールする際の表情や機微からも情熱や達成感が伝わり、それらを総合して評価がされることは念頭において頂きたいところです。この伝え方に関しては、以下の記事に詳しくまとめられておりますので、参考にして頂けると幸いです。余談ですが、私の周囲の友人は理系が大多数です。理系の特に技術職の最終面接では、自身の研究内容をホワイトボードや事前に作ったパワーポイントを持ち込んで発表することもあるようです。技術職採用では院生が多い傾向にある中、学部生で受けた友人はあえてパワーポイントでプレゼンするのではなく、Preziというプレゼンソフトを使って他の学生にはないアニメーションで面接官に感動を与え、内定を獲得していました。参考:「渾身のアピールが評価されるとは限らない!大手企業9社内定の学生が意識した「伝え方」」最後に就職活動を終えた今、自分の志望する企業の内定を取るためには、それ相応の入念な準備が必要だと感じます。素晴らしい経験を持っている非・体育会系学生も、実際は内定を取れる実力を持っているのに戦略を誤ったばかりに本来よりも低い評価をされるのはもったいないと思います。上記の戦略はほんの一例ですが、読者の皆様が就職活動を有利に進める上で参考になれば嬉しいです。